JP4251554B2 - 大腸菌における放線菌由来チトクロームp−450遺伝子の発現系 - Google Patents

大腸菌における放線菌由来チトクロームp−450遺伝子の発現系 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、宿主大腸菌(Escherichia coli)における放線菌(actinomycete)由来チトクロームP−450遺伝子の発現系に関する。
背景技術
チトクロームP−450遺伝子がコードするチトクロームP−450酵素(以下、単にP−450ともいう)は、還元型で一酸化炭素を結合して450nm付近にソーレー吸収帯(soret band)を示す一群のプロトヘム含有蛋白質の総称である。P−450は多くの動植物組織、カビ、酵母のミクロソーム、一部の動物組織のミトコンドリアの内膜に結合しているほか、ある種の細菌、カビでは可溶性の形で存在している。
P−450は様々な基質特異性を有し、多種多様な有機化合物を基質とし得る異常に広い基質特異性を示す酵素がある一方で、比較的限られた種類の有機化合物としか反応しない基質特異性のかなり厳密な酵素も存在する。また反応部位に対する立体特異性(stereo−specificity)や位置特異性(regio−specificity)にも優れた特性を示す。そして、P−450の具体的な機能としては、該P−450を発現する細胞の生体内異物(xenobiotic)の水酸化反応、エポキシ化反応、脱アルキル化反応、脱窒素反応などの様々な反応を触媒することが知られている。例えば、ヒトに対して用いられる薬物の多くは多様なまたは特定のP−450のもつ作用、例えば水酸化などにより体内で代謝・不活性化されたり、逆にその薬理効果が向上したり、あるいは副作用が増強されたりするため、P−450は、薬物の代謝研究やプロドラッグ開発の観点から極めて高い医学的重要性を有する。
したがって、ヒトを含む高等生物の薬物代謝機能をもつP−450は多岐にわたって長年研究されてきている。該酵素は高等生物の肝臓のミクロゾーム画分から得ることができるが単一のアイソザイムに精製することは難しい。そのため単一のアイソザイムをコードする遺伝子を大腸菌または酵母などの宿主において機能的に発現させて、簡便にその酵素がもつ代謝的役割を調べる技術が開発されている。
しかし、かかる薬物代謝機能をもつ高等生物のP−450を利用して工業的レベルで物質生産に結びつけた例はない。高等生物のP−450は大腸菌または酵母などの宿主にて機能的に発現させても細菌のもつP−450に比べて生産性が低いことや副反応が多いことから利用が限られている。
他方、微生物由来の、例えば、カビまたは細菌においては工業的に有用な物質の生産に役立つP−450の例が知られており、一部は実際に有用薬物の工業生産に利用されている。代表的な例は、放線菌ストレプトミセス カルボフィラス(Storeptomyces carbophilus)によりコンパクチン(compactin)の6β位を水酸化し、生成物として高脂血症の治療薬であるプラバスタチンを得るものである(Watanabe et al.,Gene,163(1995)81−85、特開平6−70780号公報)。また、放線菌シュードノカルジア オートトロフィカ(Pseudonocardia autotrophica)を利用してビタミンDの1α位と25位を水酸化して活性型ビタミンDを生産する方法も実用化されている。
このような放線菌由来のチトクロームP−450酵素を用いた薬物の微生物変換はその酵素を発現している放線菌の培養液または菌体を用いて行われてきた。放線菌由来のP−450をコードする遺伝子を同じ放線菌であり、かつ、宿主として適したストレプトミセス リビダンス(Storeptomyces lividans)に導入してその酵素活性を発現させた培養液も用いられている。このような遺伝子をもつ放線菌による基質化合物の微生物変換は、その放線菌の培養および基質化合物の目的生成物への変換にかなりの時間を要する。また、酵素によっては効果的に酵素発現量を増やすための発現誘導条件の検討が必要である。さらに、基質や目的生成物の代謝および分解系が変換に用いる放線菌に存在する場合があり、このことが副産物の生成や基質および目的生成物の減少などを引き起こし、目的生成物の生産性を低下させることがある。
また、上述の高等生物由来のP−450の単一アイソザイムをコードする遺伝子を大腸菌などの微生物宿主において機能的に発現させる例に習い、ストレプトミセス グリセウス(Storeptomyces griseus)由来チトクロームP−450遺伝子であるCYP105D1遺伝子を大腸菌で機能的に発現した報告がある(Taylor et al.,Biochemical and biophysical Research Communications(1999)263:838−842)。この発現系では、P−450に対する大腸菌のペリプラズム中の適当な電子供与体がP−450と協同して炭化水素の水酸化を行っているようである(Kaderbhai et al.,Applid and Enviromental Microbiology、67(2001)2136−2138)。このようなP−450遺伝子の発現系は、宿主大腸菌が放線菌等に比べて培養時間を短縮できる利点がある。
発明の開示
上述のP−450をもつ微生物による有機化合物の変換系は、例えば、生物触媒への応用および薬物の代謝研究での使用が企図されている。殊に、生物触媒への応用を考慮すると、より効率のよい生物変換を達成することが望まれるであろう。また、産業上重要な所望の放線菌由来P−450酵素を効率良くスクリーニングするには、ハイスルプット スクリーニング(high throughput screening)などにおけるロボットを用いて自動化された酵素アッセイ操作あるいはその他の簡便かつ迅速な酵素アッセイ操作の対象として好適な遺伝子ライブラリーが必要である。具体的には微生物、好ましくは、取扱いが簡便で生育の速い微生物を宿主とし、個々の構成クローンが、その宿主で発現が可能である放線菌由来の異なるチトクロームP−450遺伝子をもつライブラリー(放線菌チトクロームP−450発現ライブラリー)の提供が望まれる。
上述の課題の一つの解決策としては、少なくとも培養に要する時間が比較的短く、しかも、放線菌P−450を用いる変換に係る基質化合物および該化合物からの生成物の代謝および分解系が少ないとみなせる大腸菌を宿主として使用することが挙げられる。ところが、大腸菌を宿主とする上記Taylor et al.のごとく単に放線菌由来のP−450遺伝子を宿主大腸菌に組み込み培養するだけでは、他の放線菌由来の多種多様なP−450遺伝子の多くは機能的に発現できない(すなわち、P−450の所期の酵素活性が生じない。)ことが確認された。したがって、本発明者らは、放線菌由来の多種多様なP−450遺伝子を確実かつ、高酵素活性を伴って機能的に発現できる系の構築について検討してきた。その結果、大腸菌にとっては異種の細菌に由来する特定の電子伝達系をP−450遺伝子と共に組込み、そして共発現すると多種多様な放線菌のチトクロームP−450遺伝子が機能的に発現できることを見出した。
本発明は、かような知見に基づくものであり、宿主大腸菌(Escherichia coli)における放線菌(actinomycete)由来チトクロームP−450遺伝子の発現系であって、該大腸菌が、異種微生物由来のフェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子と該チトクロームP−450遺伝子とを操作可能な形態で含んでなる組換えDNA分子を担持する発現系を提供する。
かような発現系は、上記Taylor et al.に記載されるような大腸菌(coli)の生来の電子伝達系と共役することのできない放線菌由来のチトクロームP−450をコードする遺伝子でも機能的に発現することができる。換言すれば、本発明に従う発現系は、大腸菌生来の電子伝達系と共役するか、またはしないかに拘わりなく、P−450の所期の酵素活性を生じうる。かくして、本明細書にいう「機能的に発現する」とは、関心のある遺伝子が、そのコードする蛋白質を活性を示す形態で発現されることを意味する。
以下、本発明を詳細に説明する。
宿主大腸菌とは、プラスミドやファージDNAなどのベクターと挿入遺伝子の増殖に用いることのできる大腸菌をいい、例えば、宿主−ベクター系を用いる組換えDNA実験において、外来のDNAを組込んだベクターが遺伝子導入後に複製可能な宿主であればいずれであってもよい。宿主−ベクター系の宿主として、市販されている大腸菌を都合よく利用できる。
本発明にいう「放線菌(actinomycete)由来のチトクロームP−450遺伝子」とは、本発明の目的に沿うP−450遺伝子をいずれかの形態(染色体またはプラスミド上、等)に有するものであれば、放線菌目(Actinomycetales)に属するいかなる属の細菌由来のチトクロームP−450遺伝子をも包含する。そして、チトクロームP−450遺伝子とは、上述したとおりの蛋白質であって、本発明に従って、一原子酸素添加反応を触媒する活性を有しうる蛋白質をコードする遺伝子のすべてをいう。限定されるものでないが、本発明の発現系に組み入れることを企図しているP−450遺伝子としては、かような機能を有し、既に、少なくとも一部のDNAの配列決定が行われており、各配列情報が遺伝子データベース(EMBLおよびGenBank)から入手できる以下に列挙する放線菌に由来し、かつ上記活性を有しうる蛋白質をコードするか、または下記の具体的なチトクロームP−450の機能を有するものを挙げることができる。
Figure 0004251554
Figure 0004251554
Figure 0004251554
また、本発明で用いることのできる放線菌由来P−450遺伝子を記載し、殊に、これらの遺伝子を調製するのに参照できる文献記載のものとしては、それぞれ以下に記載のものを挙げることができる:
ストレプトミセス カルボフィラス(Streptomyces carbophilus)由来のコンパクチンの水酸化酵素(P−450sca−2)、Watanabe et al.,Gene 163(1995)81−85または特開平6−70780号公報;
ミクロテトラスポーラ レクチカテナ(Microtetraspora recticatena)、特開2001−286293号公報;および
アミコラータ エスピー(Amycolata sp.)、ビタミンDの水酸化Sasaki et al.,Applied Microbiology and Biotechnology(1992)38:152−157。
また、公知の文献において遺伝子配列は記載されていないものの、P−450酵素の機能や生化学的性質が詳細に決定され、その情報をもとにそのP−450酵素をコードする遺伝子を容易に調製することができるものとして、ストレプトミセス ロゼオクロモゲネス(Streptomyces roseochromogenes)由来のプロゲステロン水酸化酵素(Berrie et al.,Journal of Steroid Biochemistry & Molecular Biology 77(2001)87−96)が挙げられる。
本発明にいう、チトクロームP−450をコードする遺伝子(またはP−450遺伝子)とは、上述した放線菌の全DNAから単離できるか、あるいはそれらのヌクレオチド配列情報を基に、後述するようなPCR反応を利用して増幅することができ、かつ、本発明に従うP−450遺伝子の発現系において、機能的に発現できるものであればいずれも包含される。さらに、上記遺伝子(生来の遺伝子ともいう)と機能的に等価のポリヌクレオチドであって、本発明に従う発現系で対応する基質に対して一原子酸素添加反応を触媒する活性を生じるものも、本発明にいうP−450遺伝子に包含される。このような等価のポリヌクレオチドは、それらの相補物が、通常、対応する生来の遺伝子と、一定のハイブリダイゼーション条件下、例えば、60℃で2×SSC(標準クエン酸食塩水)中、好ましくは60℃で0.5×SSC中、特に好ましくは60℃で0.2×SSC中のストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列を有する、ポリヌクレオチドであろう。さらに、かようなポリヌクレオチドは、対応する生来の遺伝子のヌクレオチド配列とを整列させて比較した場合、最低80%、好ましくは90%、そして最も好ましくは約95%以上の同一性を有するであろう。このような「%同一性」は、2つの配列を最適の態様で整列させた場合に、2つの配列間で共有する一致したヌクレオチドの百分率を意味する[すなわち、%同一性=(一致した位置の数/位置の全数)×100で算出でき、市販されているアルゴリズムを用いて計算することができる。また、このようなアルゴリズムは、Altschul et al.,J.Mol.Biol.215(1990)403−410に記載されるNBLASTおよびXBLASTプログラム中に組込まれている。]
本発明の発現系に含められるフェレドキシン遺伝子は、宿主大腸菌にとって異種微生物(または細菌)に由来するDNA分子である。一般にフェレドキシン遺伝子は、分子量が6,000〜14,000程度の電子伝達体として機能する蛋白質をコードする。フェレドキシン遺伝子は、上記放線菌由来のP−450遺伝子と、さらに後述するフェレドキシン還元酵素遺伝子とも共発現することによって、P−450遺伝子を機能的に発現するのに関与するものであれば、大腸菌以外のいかなる細菌に由来するものであってもよい。細菌の具体例としては、限定されるものでないが、上述したP−450遺伝子の起源と同一もしくは異なる放線菌であることができる。
また、P−450遺伝子の起源たる放線菌とは異なる属に属する、例えば、シュードモナス(Pseudomonas)属に属する細菌に由来するフェレドキシン遺伝子を用いることもできる。このようなフェレドキシン遺伝子の例としては、Peterson et al.,The Journal of Biological Chemistry、265(1990)6066−6073に記載されているプチダレドキシン(Putidaredoxin)遺伝子(またはcamBとも称する)であることもできる。
フェレドキシン遺伝子がP−450遺伝子と同一の放線菌に由来する場合、P−450遺伝子とフェレドキシン遺伝子は、全DNA上で隣接して存在する遺伝子クラスターを構成する場合がある。かような場合には、両遺伝子を含むDNA断片を本発明に従う発現系で利用することもできる。本発明の発現系では、フェレドキシン遺伝子は重複して存在していてもよい。このような例で好ましいものとしては、放線菌に由来するフェレドキシン遺伝子とシュードモナス プチダ(Pseudomonas putida)に由来する上記camBとの組み合わせ使用を挙げることができる。かような遺伝子も、上述したP−450遺伝子と同様に特定できる、機能的に等価のポリヌクレオチドを包含する。
本発明に従う発現系に必須の要素として含められるフェレドキシン還元酵素遺伝子は、宿主大腸菌とは異種であり、さらにP−450遺伝子の起源とも場合によって異種であってもよい細菌に由来するものであることができる。具体的には、上述のP−450遺伝子およびフェレドキシン遺伝子と共発現することができ、かつ、かような発現によりP−450遺伝子産物たるP−450酵素の所期の活性を示す、すなわち、基質に一原子酸素添加反応を触媒する、ことのできるフェレドキシン還元酵素をコードするものであれば、いかなる細菌に由来するフェレドキシン還元酵素遺伝子であっても本発明で使用できる。限定されるものでないが、放線菌に属するものとして、ストレプトミセス セリカラー(Streptomyces coelicolor)に由来するフェレドキシン還元酵素遺伝子(以下、本明細書ではfdr−1またはfdr−2という場合あり)、または上述のシュードモナス プチダ(Pseudomonas putida)に由来するプチダレドキシン還元酵素遺伝子(またはcamAとも称する)を本発明で好ましく使用できる。また、かかる遺伝子も、上述したP−450遺伝子と同様に特定できる、機能的に等価のポリヌクレオチドを包含する。
本発明の発現系では、上記P−450遺伝子、フェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子が操作可能な形態で宿主大腸菌に含まれる。「操作可能な形態」とは、上記すべての遺伝子が機能的に発現できるような状態で宿主内に存在していることを意味する。かような状態の典型的な例は、上述のすべての遺伝子が、大腸菌で自律複製できるプラスミド中に、自律複製配列、プロモーター配列、ターミネーター配列、薬剤耐性遺伝子等ととも、適当な順序で組込まれて宿主中に存在しているか、あるいは染色体DNA組込み型ベクターを介して、機能的に発現しうる状態で宿主大腸菌の染色体中に組込まれている場合を意味する。上記P−450遺伝子、フェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子は、上記プラスミド中でいかなる順序で配置されていてもよいが、通常、P−450遺伝子を最も上流に配置するのが好ましい。特に、P−450遺伝子とフェレドキシン遺伝子が同一の起源の遺伝子クラスター断片として利用される場合には、例えば、P−450遺伝子−フェレドキシン遺伝子−フェレドキシン還元酵素遺伝子の順、P−450遺伝子−フェレドキシン遺伝子−プチダレドキシン還元酵素遺伝子−プチダレドキシン遺伝子の順、またはP−450遺伝子−プチダレドキシン還元酵素遺伝子−プチダレドキシン遺伝子の順に配置されていることができる。
上記発現系で用いることのできるプラスミドまたはベクターは、大腸菌で、安定に自律複製できるか、大腸菌の染色体に外来の遺伝子を組込むことのできる組込み型ベクターであることができる。いずれも市販されているものをそのまま、あるいは必要により改変して用いればよい。これらのプラスミドとしては、遺伝子転写のための強力なプロモーターを備えたものが都合よく使用でき、かようなプラスミドとしては、例えば、pET11およびpUC18として市販されているものを挙げることができる。
こうして提供される本発明の放線菌由来チトクロームP−450遺伝子の発現系は、各種薬物の改変または前駆体から目的薬物への生物変換等に適するP−450酵素のスクリーニングに利用することができ、さらには前駆体から目的薬物の製造に利用することもできる。
以下に実施例をあげて、本発明を具体的に説明する。
発明を実施するための最良の形態
次式
Figure 0004251554
で表されるコンパクチン(compactin)(また、上式の対応するδ−ラクトン体としても存在する)またはその塩の一原子酸素添加反応により、次式
Figure 0004251554
で表されるプラバスタチン(pravastatin)、ならびに次式
Figure 0004251554
で、それぞれ表される異性体混合物(本明細書では「RT−5.8物質」という)を生成するP−450遺伝子発現系の構築例を参照しながら、本発明をさらに説明する。
なお、プラバスタチンナトリウムは高脂血症の治療剤として臨床上重要な医薬である。
コンパクチン[またはメバスタチン(mevastatin)とも称されている]水酸化酵素活性を有する放線菌は、上記一覧表にも示したように、ストレプトミセス(Streptomyces)属に属するもの(例えば、特開昭57−50894号、特許第2672551号)やミクロテトラスポーラ(Microtetraspora)属に属するものがある。後者は本発明者らの一部が確認したものであるが、例えば、以下の手順に従って、P−450遺伝子を含むDNA断片を調製できる。
ミクロテトラスポーラ レクチカテナ(Microtetraspora recticatena)IFO 14525からのP−450遺伝子の取得
該遺伝子は、多くのP−450水酸化酵素ファミリーにおいて高い確率でアミノ酸配列が保存されていることが知られている(J.Bacteriol.172、3335−3345(1990)、J.Biol.Chem.260、16122−16130(1985)等)領域のアミノ酸配列を参考にデザインしたプライマーを用いたポリメラーゼ・チェイン・リアクション(PCR)法により得ることができる。例えば、一定の培養条件下で、IFO 14525株を培養し、得られた菌体を破砕して染色体DNAを得る。得られた染色体DNAに対して、P−450水酸化酵素ファミリーに共通して存在する酸素結合領域とヘム結合領域のアミノ酸配列から設計したプライマーを用いてPCR反応を行う。PCR反応で増幅されたDNA断片を取得し、これを基にさらにPCR反応を行い、最初のPCR反応で増幅されたDNA断片の両外側の周辺領域を取得する(下流には、フェレドキシンをコードする遺伝子が存在していた。)これらの操作はいずれも、当該技術分野で周知の方法で実施することができる。これらの操作全体についての詳細は、本出願人による特願2001−47664明細書に記載されている(該明細書の内容は引用することにより本明細書に組み入れられる。)。こうして取得されたP−450遺伝子の周辺領域を含むヌクレオチド配列(コード配列におけるアミノ酸配列)を配列表の配列番号1に示す。この配列の塩基313〜塩基1533までの連続するヌクレオチド配列がP−450遺伝子(moxA)に相当し、そして塩基1547〜塩基1741までの連続するヌクレオチド配列がフェレドキシン遺伝子(moxB)に相当する。
ストレプトミセス エスピー(Streptomyces sp.)TM−6またはTM−7からのP−450遺伝子の取得
本出願人は、日本国内の土壌より分離した多数のストレプトミセス(Streptomyces)に属する微生物について、コンパクチンを基質とし、プラバスタチンに生物変換しうる微生物として、上記TM−6およびTM−7株を同定した。そして、これらの菌株は茨城県つくば市東1−1−1中央第6独立行政法人産業技術総合研究所の特許生物寄託センターに平成13年4月25日付で寄託され、それぞれ受託番号FERM P−18311およびFERM P−18312で受託されている。
その後、これらの菌株TM−6およびTM−7は、所謂、ブダペスト条約の規定上の国際寄託当局でもある前記の特許生物寄託センターに、該条約に基づく寄託への移管請求を行い、それぞれ受託番号FERM BP−8002およびFERM BP−8003で受領された。
TM−7株について、上記IFO 14525株と同様に目的遺伝子領域をPCRで増幅し、目的遺伝子とその周辺領域のDNA断片について配列決定した結果を配列番号2に示す。この配列における塩基544〜塩基1758までの連続するヌクレオチド配列がP−450遺伝子(boxA)に相当し、そして塩基1782〜1970までの連続するヌクレオチド配列がフェレドキシン遺伝子(boxB)に相当する。これらの遺伝子の取得操作は、本出願人による特願2001−166412明細書に詳細に記載されている(該明細書の内容は引用することにより本明細書に組み入れられる。)
なお、上記boxAのヌクレオチド配列は、例えば、特許第2672551号公報に記載されているストレプトミセス カルボフィラス(Streptomyces carbophilus)SANK 62585株(FERM BP−1145)のP−450遺伝子についてシーケンス決定を行い、対比したところ約75%の相同性があり、上記moxAとは約46%の相同性があり、その他、ストレプトミセス リビダンス(Streptomyces lividans)の水酸化酵素遺伝子とは約75%の相同性があり、ストレプトミセス テンダエ(Streptomyces tendae)Tji 901株のニッコーマイシン(nikkomycin)生合成経路にあるピリジルホモスレオニン モノオキシゲナーゼ(pyridylhomothreonine monooxygenase)をコードする遺伝子との相同性は約46%であった。
以上の説明または後述する実施例の説明、さらには当該技術分野に周知の技法または遺伝子データベースの情報に従えば、当業者は、一原子酸素添加を行うべく基質を用いて、該基質の生物変換について既知の[例えば、アメリカン・タイプカルチャー・コレクション(ATCC)から発行されているタイプカルチャーのカタログ等に記載の]放線菌をスクリーニングし、所期の酵素活性を有する菌株を同定した後、上述と同様にPCR操作等を実施することにより、多種多様のP−450遺伝子を取得できるであろう。したがって、本発明にいう放線菌由来チトクロームP−450遺伝子には、それら自体既知のもののみならず、当業者が取得することのできる放線菌由来チトクロームP−450遺伝子のすべてが包含される。
本発明に従う発現系に含められるフェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子の取得、また、これらとP−450遺伝子との操作可能な連結による発現系の構築も、上記P−450遺伝子と同様に、または文献記載の方法(Sambrook et al.,Molecular Cloning A Laboratory Manual,3rd edition(2001)、Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York)に加え、後述の実施例に記載の方法を参照すれば、当業者にとって極めて容易であろう。
こうして、構築されたP−450遺伝子の発現系は、大腸菌を増殖させる条件下でP−450遺伝子を機能的に発現させることができる、かような発現系にP−450遺伝子産物の酵素の基質を共存させて適当な条件下でインキュベート(または発現系たる形質転換体を培養)することにより、基質に一原子酸素が添加した生成物を得ることができる。
通常、培養は大腸菌の栄養培地となり得、さらに基質の生物変換に悪影響を及ぼさない培地で行う。このような培地は、適当な炭素源、窒素源、無機塩および天然有機栄養物等により成り立っている。炭素源としては、グルコース、フラクトース、グリセロール、ソルビトール、有機酸類等を単独に用いるかもしくは併用でき、その使用濃度は特に限定されず、おおよそ1〜10%が適当である。窒素源としてはアンモニア、尿素、硫安、硝安、酢安等の化合物を一種または二種以上使用することができる。無機塩としては、燐酸一カリウム、燐酸二カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、硫酸第一鉄などの塩類を使用することができる。さらに使用菌の生育促進効果を持つ有機栄養源としては、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスティープリカー、カザミノ酸などが用いられ、さらにビタミン類、核酸類を少量培地に含有せしめることもできる。
本発明の発現系では、宿主大腸菌を大腸菌の増殖に適する温度、例えば28〜40℃で培養した後、約25℃以下、好ましくは20〜24℃の温度下でP−450酵素を誘導すると、高力価で所期の活性を生じるP−450酵素を得ることができる。
以下、放線菌由来チトクロームP−450酵素としてコンパクチンの水酸化酵素をコードするミクロテトラスポーラ レクチカテナ(Microtetraspora recticatena)IFO 14525由来の遺伝子moxAを例として、その発現系の構築例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれらの例に何ら制限されるものではない。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR):
以下の実施例で行うPCRの条件は、それぞれ以下のとおりである。
(1)ゲノムDNAを鋳型とする場合の条件
Figure 0004251554
(温度条件)
94℃3分
(98℃ 20秒、63℃ 30秒、68℃ 2分)30サイクル
72℃ 5分
(2)プラスミドDNA(pMoxAB−fdr1)を鋳型とする場合の条件
Figure 0004251554
(温度条件)
94℃ 3分
(98℃ 20秒、63℃ 30秒、68℃ 2分)25サイクル
72℃ 5分。
実施例1 プラスミドの構築
(1)pT7−fdr1
ストレプトミセス セリカラー(Streptomyces coelicolor)A3(2)[John Innes Institute(Norwich、UK)より分譲された。]のゲノムDNAを鋳型にしてプライマーFDR1−1F(5’−GCCATATGACTAGTGCGCCTCACAGACTGGAACGGGAATCTCATG−3’)(配列番号3参照)とFDR1−2R(5’−GCGAATTCTGTCGGTCAGGCCTGGTCTCCCGTCGGCCG−3’)(配列番号4参照)を用いてPCRを行い、1.3kbのフェレドキシン還元酵素に相同性を有する蛋白をコードする遺伝子(以下fdr−1と表記する。配列番号5参照)断片を増幅した。この断片を制限酵素Nde IおよびBam HIで処理したのち、0.8%アガロースゲルにて電気泳動した。泳動後、このゲルから切り出したfdr−1遺伝子断片を含むゲル切片から同断片をSUPREC−01(宝酒造)を用いて回収・精製した。この断片を大腸菌プラスミドベクターpET11a(Stratagene社)のNde I部位およびBamHI部位にT4 DNAリガーゼにより連結して、大腸菌DH5αに形質転換して、プラスミドpT7−fdr1を構築した。
(2)pT7−fdr2
同じ条件にて上記Streptomyces coelicolor A3(2)のゲノムDNAよりプライマーFDR2−3F(5’−CGACTAGTGACGAGGAGGCAGACAAATGGTCGACGCGGATCAG−3’)(配列番号6参照)とFDR2−4R(5’−CGGGATCCGACAACTATGCGACGAGGCTTTCGAGGG−3’)(配列番号7参照)を用いてPCRを行い、fdr−1とは異なる1.3kbのフェレドキシン還元酵素に相同性を有する蛋白ををコードする遺伝子(以下fdr−2と表記する。配列番号8参照)断片を増幅した。この断片を制限酵素Bam HIおよびSpe Iで処理したのち、0.8%アガロースゲルにて電気泳動した。泳動後、このゲルから切り出したfdr−1遺伝子断片を含むゲル切片から同断片をSUPREC−01(宝酒造)を用いて回収・精製した。一方でプラスミドpT7−fdr1をBam HIおよびSpe Iで処理したのち、0.8%アガロースゲルにて電気泳動した。泳動後、このゲルから切り出したpET11aベクター断片を含むゲル切片から同断片をSUPREC−01(宝酒造)を用いて回収・精製した。このベクター断片と前述のfdr−1遺伝子断片をT4 DNAリガーゼにより連結して、大腸菌DH5αに形質転換して、プラスミドpT7−fdr2を構築した。
(3)pT7−camAB
シュードモナス プチダ(Pseudomonas putida)ATCC17453のゲノムDNAを鋳型にしてプライマーPRR−1F(5’−GCCCCCCATATGAACGCAAACGACAACGTGGTCATC−3’)(配列番号9参照)とPRR−2R(5’−GCGGATCCTCAGGCACTACTCAGTTCAGCTTTGGC−3’)(配列番号10参照)を用いてPCRを行い、のプチダレドキシン還元酵素遺伝子(camA)およびその遺伝子すぐ下流のプチダレドキシン遺伝子(camB)を含む1.65kbの断片(camAB断片、配列番号16参照)を増幅した。この断片を制限酵素Nde IおよびBam HIで処理したのち、0.8%アガロースゲルにて電気泳動した。泳動後、このゲルから切り出したcamAB断片を含むゲル切片から同断片をSUPREC−01(宝酒造)を用いて回収・精製した。この断片を大腸菌プラスミドベクターpET11a(Stratagene社)のNde I部位およびBamHI部位にT4 DNAリガーゼにより連結して、大腸菌DH5αに形質転換して、プラスミドpT7−camABを構築した。
(4)pMoxAB
IFO14525株のゲノムDNAを鋳型にしてプライマーMox−1F(5’−GCCCCCCATATGACGAAGAACGTCGCCGACGAACTG−3’)(配列番号11参照)とMox−12R(5’−GCAGATCTAGTGGCTTCAGGCGTCCCGCAGGATGG−3’)(配列番号12参照)を用いてPCRを行い、1.4kbのコンパクチン水酸化酵素をコードする遺伝子(moxA)およびその遺伝子の下流に隣接するフェレドキシン遺伝子(moxB)の断片(moxAB断片)を増幅した。この断片を制限酵素Nde IおよびBgl II Iで処理したのち、0.8%アガロースゲルにて電気泳動した。泳動後、このゲルから切り出したmoxAB遺伝子断片を含むゲル切片から同断片をSUPREC−01(宝酒造)を用いて回収・精製した。この断片を前述のプラスミドpET11aのNde I部位およびBam HI部位にT4 DNAリガーゼにより連結した。この反応液で大腸菌DH5αを形質転換して、プラスミドpMoxABを構築した。pMoxABの構造図を図1に示した。
(5)pMoxAB−fdr1およびpMoxAB−fdr2
IFO14525株のゲノムDNAを鋳型にしてプライマーMox−1F(5’−GCCCCCCATATGACGAAGAACGTCGCCGACGAACTG−3’)(上記参照)とMox−2R(5’−CGACTAGTGGCTTCAGGCGTCCCGCAGGATGG−3’)(配列番号13参照)を用いてPCRを行い、コンパクチン水酸化酵素をコードする遺伝子(moxA)およびその遺伝子の下流に隣接するフェレドキシン遺伝子(moxB)を含む1.4kbの断片(moxAB断片)を増幅した。この断片を制限酵素Nde IおよびSpe Iで処理したのち、0.8%アガロースゲルにて電気泳動した。泳動後、このゲルから切り出したmoxAB遺伝子断片を含むゲル切片から同断片をSUPREC−01(宝酒造)を用いて回収・精製した。この断片を前述のプラスミドpT7−fdr1のNde I部位およびSpe I部位にT4 DNAリガーゼにより連結した。この反応液で大腸菌DH5αを形質転換して、プラスミドpMoxAB−fdr1を構築した。pMoxAB−fdr1の構造図を図2に示した。
また同じ挿入断片を別のプラスミドpT7−fdr2のNde I部位およびSpe I部位にT4 DNAリガーゼにより連結した。この反応液で大腸菌DH5αを形質転換して、プラスミドpMoxAB−fdr2を構築した。pMoxAB−fdr2の構造図を図3に示した。
(6)pMoxAB−camAB
pMoxAB−fdr1のDNAを鋳型にしてプライマーMox−3F(5’−GGAGATATACATATGACGAAGAAC−3’)(配列番号14参照)とMox−5R(5’−GCCCCCCATATGACGCACTCCTAGTGGCTTCAGGCGTCCCG−3’)(配列番号15参照)を用いてPCRを行い、1.5kbのコンパクチン水酸化活性をもつチトクロームP450酵素をコードする遺伝子およびその遺伝子の下流に隣接するフェレドキシン遺伝子(moxAB遺伝子)の断片を増幅した。この断片をプラスミドpT7−camABのNde I部位にT4 DNAリガーゼにより連結した。この反応液で大腸菌DH5αを形質転換して、プラスミドpMoxAB−camABを構築した。pMoxAB−camABの構造図を図4に示した。
実施例2 放線菌由来チトクロームP450酵素活性を発現する組換え体の調製
3つのプラスミドすなわちpMoxAB−fdr1、pMoxAB−fdr2、pMoxAB−camABで大腸菌BL21(DE3)を形質転換して各々のプラスミドの形質転換株を得た。これらの株は、その単一のコロニーをLB培地2mlに接種し、28℃で16時間220rpmで振とう培養し、培養液200μlを等量(200μl)の40%グリセロール(滅菌済み)と混合して調製されるグリセロールカルチャーとして、使用時まで−80℃で保存した。一方でpMoxABおよびベクターとして使用したpET11aも同様にして大腸菌BL21(DE3)を形質転換して各々のプラスミドの形質転換株を得た。これらの形質転換株は対照として使用した。
実施例3 コンパクチンからプラバスタチンおよび水酸化類縁体の生産
(1)静菌体を用いた生産方法
前述の実施例2で得られたBL21(DE3)形質転換株のグリセロールカルチャー10μlを、アンピシリン50μg/ml(終濃度)を添加したLB培地2mlに加え、28℃で16時間220rpmで振とう培養した。この培養液250μlを、アンピシリン50μg/ml(終濃度)を添加したNZCYM培地25mlに加え、37℃で2.5時間振とう培養後、100mM IPTGを25μl、80mg/ml 5−アミノレブリン酸を25μl順次添加し、18−28℃(この温度を「誘導温度」とする。)、120rpmで16時間振とう培養した。この培養液10mlから遠心分離により回収した菌体を変換緩衝液−2(50mM NaHPO,1mM EDTA,0.2mM DTT,10%グリセロール,[pH7.3])で1回洗浄し、次に菌体を1mlの同緩衝液に懸濁し、静菌体懸濁液とした。この静菌体懸濁液にコンパクチンナトリウム塩(終濃度250μg/ml)およびNADPH(終濃度1mM)を添加し、振とう条件下(220rpm)、32℃で24−48時間インキュベートした(この時間を「変換時間」とする。)。その後、この反応液100μlにアセトニトリル100μlを加えて、1分間室温でボルテックスした後、エッペンドルフ遠心機で16,000rpmで10分間遠心することにより得られた上清をHPLCで分析し、基質のコンパクチンが水酸化されることにより生成したプラバスタチンおよびその他の水酸化体を検出した。HPLCの詳しい条件を以下に示す。
分析装置:Shimadzu C−4RA Chromatopac
カラム:J’sphere ODS−H80(YMC,Inc.),75mm x 4.6mmI.D.
移動相:A;イオン交換水/酢酸/トリエチルアミン=998:1:1
B;メタノール/酢酸/トリエチルアミン=998:1:1
グラジエント時間設定:0分 移動相A/B=50:50
3.00分 移動相A/B=10:90
3.50分 移動相A/B=10:90
3.51分 移動相A/B=50:50
6.00分 終了
流速:2.0ml/分
検出:UV 237nm
インジェクション容量:10μl
カラム温度:40℃
分析時間:6分
保持時間:コンパクチン 4.2分
プラバスタチン 2.7分
RT−5.8物質 3.6分
(2)フェドバッチ(Fed−batch)法による生産方法
BL21(DE3)形質転換株のグリセロールカルチャー10μlを、アンピシリン50μg/ml(終濃度)を添加したLB培地2mlに加え、28℃で16時間220rpmで振とう培養した。この培養液250μlを、アンピシリン50μg/ml(終濃度)を添加したM9−プラス培地(M9塩,0.4%グルコース0.5%カザミノ酸、100μg/mlチアミン、20μl/mlチミン、0.1mM CaCl、1mM MgCl)25mlに加え、37℃で2.5時間振とう培養後、100mM IPTGを25μl、80mg/ml 5−アミノレブリン酸を25μl順次添加し、22℃、120rpmで16時間振とう培養した。この培養液に2.5mlの変換混合物(2.5mg/mlコンパクチンナトリウム塩、1mg/ml FeSO4・7H2O、10mM NADPH、50%グリセロール)を添加し、さらに22℃で96時間培養を継続した。ここで変換混合物を添加してからの時間を「培養時間」とした。この培養液100μlにアセトニトリル100μlを加えて、1分間室温でボルテックスした後、エッペンドルフ遠心機で16,000rpmで10分間遠心することにより得られた上清を前述と同じ条件でHPLCで分析し、基質のコンパクチンが水酸化されることにより生成したプラバスタチンおよびその他の水酸化体を検出した。
実施例3(1)に記載した大腸菌形質転換株を用いた18−28℃の蛋白質誘導条件下で、変換時間を48時間としたときの静菌体によるプラバスタチンおよびRT−5.8物質の生産量の測定結果を表1に示す。
Figure 0004251554
誘導温度は22℃の時が最も生産性が高く、その条件ではStreptomyces coelicolor A3(2)由来のフェレドキシン還元酵素(fdr−1およびfdr−2)を共発現させた株はいずれも培地中に1.7μg/ml〜2.1μg/mlのプラバスタチンおよび8.4μg/ml〜10.2μg/mlのRT−5.8物質を蓄積した。camABを共発現させた株はさらに高い生産性を示し、培地中に6.09μg/mのプラバスタチンおよび33.55μg/mのRT−5.8物質を蓄積した。対照としてベクターのみ(BL21(DE3)/pET11a)、あるいはフェレドキシン還元酵素を含まない株(BL21(DE3)/pMoxAB)ではプラバスタチンおよびRT−5.8物質はほとんど検出されなかった。
実施例4(2)に記載したフェドバッチ法によるプラバスタチンの生産試験の結果を表2に示す。
Figure 0004251554
培養時間96時間の結果で見ると、Streptomyces coelicolor A3(2)由来のフェレドキシン還元酵素(fdr−1およびfdr−2)を共発現させた株はいずれも培地中に0.28μg/m〜0.61μg/mlのRT−5.8物質を蓄積したが、プラバスタチンの蓄積は検出されなかった。一方、camABを共発現させた株は高い生産性を示し、培地中に0.95μg/mlのプラバスタチンおよび12.44μg/mlのRT−5.8物質を蓄積した。対照としてベクターのみ(BL21(DE3)/pET11a)、あるいはフェレドキシン還元酵素を含まない株(BL21(DE3)/pMoxAB)ではプラバスタチンおよびRT−5.8物質は検出されなかった。
camABを共発現させた株、すなわちpMoxAB−camABを導入した大腸菌においてその導入遺伝子のうちmoxB(フェレドキシン遺伝子)とcamB(プチダレドキシン遺伝子)の機能が重複している。そこでpMoxAB−camABに含まれる構成遺伝子のうち活性発現に関与に必須な遺伝子を検証するため、構成遺伝子のうち1つないし2つの遺伝子を欠失したプラスミドを構築し、大腸菌に導入した。これらの株の静菌体を用いて、変換時間を24時間としたときのコンパクチンの水酸化体の生産量を結果を表3に示す。
Figure 0004251554
以上より、活性の発現には少なくともmoxA、moxB、camAの3遺伝子が必須であるが、これにcamBを加えることで、極めて高い活性の上昇が認められ、コンパクチン水酸化体の生産量で約10倍増加した。
実施例5 プラスミドの構築
(1)pT7NS−camAB
Pseudomonas putida ATCC 17453のゲノムDNAを鋳型にしてプライマーPRR−1F(5’−GCCCCCCATATGAACGCAAACGACAACGTGGTCATC−3’)(配列番号9参照)とPRR−2R(5’−GCGGATCCTCAGGCACTACTCAGTTCAGCTTTGGC−3’)(配列番号10参照)を用いて下記の条件でPCRを行った。
Figure 0004251554
Figure 0004251554
(温度条件)
95℃ 3分
(98℃ 20秒、63℃ 30秒、68℃ 2分)30サイクル
72℃ 5分
putidaredoxin reductase遺伝子(camA)およびその遺伝子すぐ下流のputidaredoxin遺伝子(camB)を含む1.5kbの増幅された断片(camAB断片)を制限酵素Nde IおよびBam HIで処理したのち、0.8%アガロースゲルにて電気泳動した。泳動後、このゲルから切り出したcamAB断片を含むゲル切片から同断片をSUPREC−01(宝酒造)を用いて回収・精製した。この断片を大腸菌プラスミドベクターpET11a(Stratagene社)のNde I部位およびBamHI部位にT4 DNAリガーゼにより連結した後、大腸菌DH5αに形質転換して、プラスミドpT7−camABを構築した。次に2種の合成オリゴDNASP−1(5’−TATGCGTCACTAGTCGGGAGTGCGTTA−3’)(配列番号17参照)およびSP−2(5’−TATAACGCACTCCCGACTAGTGACGCA−3’)(配列番号18参照)をアニールして得られるリンカー1分子をこのプラスミドのNde I部位にT4 DNAリガーゼにより連結し、大腸菌DH5αに形質転換して、プラスミドpT7NS−camABを構築した。pT7NS−camABの構造図を図5に示した。
(2)pCBM−camAB
カルボマイシン(carbomycin)生産菌Streptomyces thermotolerans ATCC11416の全DNAを鋳型にしてプライマーCB−4F(5’−GCCCCCCATATGACAGCTTTGAATCTGATG−3’)(配列番号19参照)およびCB−5R(5’−GCACTAGTCAGAGACGGACCGGCAGAC−3’)(配列番号20参照)を用いて下記の条件でPCRを行うことで1.25kbのORF−A(カルボマイシンBの12,13位のエポキシ化酵素をコードするシトクロムP450遺伝子)断片を得た(ORF−Aの遺伝子配列および機能についてはBioscience Biotechnology Biochemistry vol.59,582−588,1995に記載されている;引用することによりこの文献の内容は本明細書に組み入れられる。)。
Figure 0004251554
(温度条件)
95℃ 3分
(98℃ 20秒、63℃ 30秒、68℃ 2分)30サイクル
72℃ 5分
この遺伝子断片をNde IおよびSpe Iで消化したのち、0.8%アガロースゲルにて電気泳動した。泳動後、このゲルから切り出したORF−A断片を含むゲル切片から同断片を同断片をSUPREC−01(宝酒造)を用いて回収・精製した。この断片をpT7NS−camABのNde I−Spe I部位へT4 DNAリガーゼにより連結した。この反応液で大腸菌DH5αを形質転換して、プラスミドpCBM−camABを構築した。pCBM−camABの構造図を図6に示した。
(3)pSC154A1−camAB
Streptomyces coelicolor A3(2)(John Innes Institute,Norwich,UKより分譲)の全DNAをBam HIおよびPst Iで分解し、100ng/μlのTE(10mM Tris−HCl[pH8.0],1mM EDTA)溶液とした。このDNAを鋳型にしてプライマー154A1−1F(5’−GCCCCCCATATGGCGACCCAGCAGCCCGCCCTC−3’)(配列番号21参照)および154A1−2R(5’−GCACTAGTCAGCCGGCGTGCAGCAGGACCGG−3’)(配列番号22参照)を用いて下記の条件でPCRを行うことで1.2kbのCYP154A1をコードする遺伝子断片を得た(Streptomyces coelicolor A3(2)由来CYP154A1をコードする遺伝子のDNA配列は遺伝子データベース、例えばGenBankに遺伝子名SCE6.21として公開されている)。
Figure 0004251554
(温度条件)
95℃ 3分
(98℃ 20秒、63℃ 30秒、68℃ 2分)30サイクル
72℃ 5分
この遺伝子断片をNde IおよびSpe Iで消化したのち、0.8%アガロースゲルにて電気泳動した。泳動後、このゲルから切り出したCYP154A1遺伝子断片を含むゲル切片から同断片を同断片をSUPREC−01(宝酒造)を用いて回収・精製した。この断片をpT7NS−camABのNde I−Spe I部位へT4 DNAリガーゼにより連結した。この反応液で大腸菌DH5αを形質転換して、プラスミドpSC154A1−camABを構築した。pSC154A1−camABの構造図を図7に示した。
(4)pDoxA1−camAB
ダウノマイシン(daunomycin)生産菌Streptomyces peuceticus ATCC 29050の全DNAを鋳型にしてプライマーDoxA−1F(5’−GCCCCCCATATGGCCGTCGACCCGTTCGCGTG−3’)(配列番号23参照)およびDoxA−2R(5’−GCACTAGTCAGCGCAGCCAGACGGGCAGTTC−3’)(配列番号24参照)を用いて下記の条件でPCRを行うことで1.2kbのdoxA(ダウノマイシンの生合成に関与するシトクロムP450遺伝子)断片を得た。doxA遺伝子のDNA配列はJournal of Bacteriology vol.181,No.1,305−318,1999(引用することにより。この文献の内容は本明細書に組み入れられる。)に記載されている。
Figure 0004251554
(温度条件)
95℃ 3分
(98℃ 20秒、63℃ 30秒、68℃ 2分)30サイクル
72℃ 5分
この遺伝子断片をNde IおよびSpe Iで消化したのち、0.8%アガロースゲルにて電気泳動した。泳動後、このゲルから切り出したdoxA断片を含むゲル切片から同断片を同断片をSUPREC−01(宝酒造)を用いて回収・精製した。この断片をpT7NS−camABのNde I−Spe I部位へT4 DNAリガーゼにより連結した。この反応液で大腸菌DH5αを形質転換して、プラスミドpDoxA1−camABを構築した。pDoxA1−camABの構造図を図8に示した。
実施例6 チトクロームP450を発現させた大腸菌組換体を用いた微生物変換
(1)カルボマイシンAの生産
前述の実施例5で得られたプラスミドのうちpCBM−camABで大腸菌BL21(DE3)を形質転換して得られた株のグリセロールカルチャー10μlを、アンピシリン50ug/ml(終濃度)を添加したLB培地2mlに加え、28℃で16時間220rpmで振とう培養した。この培養液250μlを、アンピシリン50ug/mlを添加したNZCYM培地25mlに加え、37℃で2.5時間振とう培養後、100mM IPTGを25μl、80mg/ml δ−aminolevulinic acidを25μl順次添加し、22℃、120rpmで16時間振とう培養した。この培養液から遠心分離により回収した菌体を変換用緩衝液−2(50mM NaH2PO4,1mM EDTA,0.2mM DTT,10%グリセロール,[pH7.3])で1回洗浄し、次に菌体を3mlの同緩衝液に懸濁し、静菌体懸濁液とした。この静菌体懸濁液600μlにカルボマイシンBメタノール溶液(100mg/ml)3μlを加えて、しんとう(220rpm)しながら28℃で5時間インキュベートした。その後、この反応液に100μlの50%K2HPO4(pH8.5)、100μlの酢酸エチルを加えて、ボルテックスした後、エッペンドルフ遠心機で16,000rpmで5分間遠心した。得られた酢酸エチル相のうち10μlをTLCプレートにスポットして酢酸エチル:ジエチルアミン(100:2)で展開した。このプレートに10%硫酸を噴霧後100℃で10分加熱した。発色したスポットの発色強度を2波長クロマトスキャナーCS−930(島津製作所)で波長600nmで分析することで、基質のカルボマイシンB(TLCにおけるRF値:0.71)がエポキシ化されることにより生成したカルボマイシンA(TLCにおけるRF値:0.64)の生成量を評価した。その結果、カルボマイシンAの生成が確認され、その生産量は90μg/mlであった。一方、対照株BL21(DE3)(pET11a)を用いて同じ条件で基質変換反応および分析を行った時、カルボマイシンAの生成は検出されなかった。
(2)7−エトキシクマリンの脱エチル化
前述の実施例5で得られたプラスミドのうちpSC154A1−camABで大腸菌BL21(DE3)を形質転換して得られた株のグリセロールカルチャー10μlを、アンピシリン50μg/ml(終濃度)を添加したLB培地2mlに加え、28℃で16時間220rpmで振とう培養した。この培養液250μlを、アンピシリン50μg/mlを添加したNZCYM培地25mlに加え、37℃で2.5時間振とう培養後、100mM IPTGを25μl、80mg/ml δ−aminolevulinic acidを25ul順次添加し、22℃、120rpmで16時間振とう培養した。この培養液から遠心分離により回収した菌体を変換用緩衝液−2(50mM NaH2PO4,1mM EDTA,0.2mM DTT,10%グリセロール,[pH7.3])で1回洗浄し、次に菌体を6mlの同緩衝液に懸濁し、静菌体懸濁液とした。この静菌体懸濁液1mlに、7−エトキシクマリンのDMSO溶液(50mM)を5μlを加えて、しんとう(220rpm)しながら28℃で20時間インキュベートした。その後、この反応液に200μlの酢酸エチルを加えて、ボルテックスした後、エッペンドルフ遠心機で16,000rpmで5分間遠心した。得られた酢酸エチル相のうち100μlを減圧下で乾固した。乾固物を100mM燐酸カリウム緩衝液(pH7.4)1mlに溶解した。この溶液を80倍に希釈してF−2000型分光蛍光光度計(日立サイエンスシステムズ)にて励起波長380nmにおける蛍光(波長460nm)を測定することで、基質の7−エトキシクマリンが脱エチル化されることにより生成した7−ヒドロキシクマリンの生成量を評価した。その結果、蛍光強度は2770を示し、7−ヒドロキシクマリンの生成が確認された。一方、対照株BL21(DE3)(pET11a)を用いて同条件で基質変換反応および分析を行った時の蛍光強度は3以下であった。
(3)13−ジヒドロダウノマイシンの脱水素化
前述の実施例5で得られたプラスミドのうちpDoxA1−camABで大腸菌BL21(DE3)を形質転換して得られた株のグリセロールカルチャー10ulを、アンピシリン50ug/ml(終濃度)を添加したLB培地2mlに加え、28℃で16時間220rpmで振とう培養した。この培養液250μlを、アンピシリン50μg/mlを添加したNZCYM培地25mlに加え、37℃で2.5時間振とう培養後、100mM IPTGを25μl、80mg/ml δ−aminolevulinic acidを25μl順次添加し、22℃、120rpmで24時間振とう培養した。この培養液から遠心分離により回収した菌体を変換用緩衝液−2(50mM NaH2PO4,1mM EDTA,0.2mM DTT,10%グリセロール,[pH7.3])で1回洗浄し、次に菌体を4mlの同緩衝液に懸濁し、静菌体懸濁液とした。この静菌体懸濁液1mlに13−ジヒドロダウノマイシンのメタノール溶液(10mg/ml)を10μl加えて、しんとう(220rpm)しながら28℃で24時間インキュベートした。その後、この反応液400μlに1.2mlのアセトンを加えてボルテックス後、300μlのクロロホルムで抽出した。この抽出液を減圧条件下で乾固させたのち、500μlの0.3M塩酸で溶解し、80℃で30分加熱した。この液を100μlのクロロホルムで抽出し、抽出液を減圧条件下で乾固させた。乾固物をメタノール100μlに溶解後、次の条件下HPLCで基質の13−ジヒドロダウノマイシンが脱水素化されることにより生成したダウノマイシンを検出した。
(HPLCの分析条件)
分析装置:Shimadzu島津LC10 Chromatopac(島津製作所)
カラム:ZORBAX TMS(5μ) 4.6mID x 250mm
移動相:水:アセトニトリル:メタノール:リン酸=540:290:170:2(容積比)の混合液にラウリル硫酸ナトリウム1.0gを加えて溶かし、2N−NaOHを加えてpHを3.6に調整したもの。
流速:1.5ml/min
検出波長:254nm
インジェクション容量:20ul
カラム温度:40℃
分析時間:20min
保持時間:13−ジヒドロダウノマイシン 4.8min
ダウノマイシン 5.9min
分析の結果、3.7μg/mlのダウノマイシンを検出した。一方、対照株BL21(DE3)(pET11a)を用いて同じ条件で基質変換反応および分析を行った時、ダウノマイシンの生成は検出されなかった。
産業上の利用可能性
放線菌由来チトクロームP−450遺伝子を、大腸菌を宿主として構築した組換え体を用いて基質有機化合物の一原子酸素添加反応を効率良く製造することができる。
一方で産業上重要な所望の放線菌由来P450酵素を効率良くスクリーニングするためのハイスループット スクリーニング(high throughput screening)あるいはその他の簡便かつ迅速な酵素アッセイスクリーニングの対象として好適な遺伝子ライブラリーを提供することができる。
【配列表】
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【図面の簡単な説明】
図1は、プラスミド pMoxABの構造図である。
図2は、プラスミド pMoxAB−fdr1の構造図である。
図3は、プラスミド pMoxAB−fdr2の構造図である。
図4は、プラスミド pMoxAB−camABの構造図である。
図5は、プラスミド pT7NS−camABの構造図である。
図6は、プラスミド pCBM−camABの構造図である。
図7は、プラスミド pSC154A1−camABの構造図である。
図8は、プラスミド pDoxA1−camABの構造図である。

Claims (12)

  1. 線菌(actinomycete)由来チトクロームP−450遺伝子発現する大腸菌(Escherichia coli)であって、異種微生物由来のフェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子と該チトクロームP−450遺伝子とを操作可能な形態で含んでなる組換えDNA分子を担持し、かつ、該フェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子がシュードモナス プチダ(Pseudomonas putida)由来のプチダレドキシン遺伝子(camB)およびプチダレドキシン還元酵素遺伝子(camA)である、ことを特徴とする上記大腸菌。
  2. 請求項1に記載の大腸菌であって、放線菌由来のチトクロームP−450遺伝子と同一の遺伝子クラスターに由来するフェレドキシン遺伝子をさらに含んでなる、上記大腸菌
  3. 線菌(actinomycete)由来チトクロームP−450遺伝子発現する大腸菌(Escherichia coli)であって、異種微生物由来のフェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子と該チトクロームP−450遺伝子とを操作可能な形態で含んでなる組換えDNA分子を担持し、かつ、放線菌由来チトクロームP−450遺伝子およびフェレドキシン遺伝子がミクロテトラスポーラ レクチカテナ(Microtetraspora recticatena)由来のコンパクチン水酸化酵素遺伝子(moxA)および該moxAの下流に隣接して存在するフェレドキシン遺伝子(moxB)である、ことを特徴とする上記大腸菌
  4. 線菌(actinomycete)由来チトクロームP−450遺伝子発現する大腸菌(Escherichia coli)であって、異種微生物由来のフェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子と該チトクロームP−450遺伝子とを操作可能な形態で含んでなる組換えDNA分子を担持し、かつ、放線菌由来のチトクロームP−450遺伝子およびフェレドキシン遺伝子がミクロテトラスポーラ レクチカテナ(Microtetraspora recticatena)由来のコンパクチン水酸化酵素遺伝子(moxA)およびmoxAの下流に隣接して存在するフェレドキシン遺伝子(moxB)であり、フェレドキシン還元酵素遺伝子がストレプトミセス セリカラー(Streptomyces coelicolor)由来のフェレドキシン還元酵素遺伝子fdr−1またはfdr−2である、ことを特徴とする上記大腸菌
  5. 線菌(actinomycete)由来チトクロームP−450遺伝子発現する大腸菌(Escherichia coli)であって、異種微生物由来のフェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子と該チトクロームP−450遺伝子とを操作可能な形態で含んでなる組換えDNA分子を担持し、かつ、放線菌由来のチトクロームP−450遺伝子およびフェレドキシン遺伝子がミクロテトラスポーラ レクチカテナ(Microtetraspora recticatena)由来のコンパクチン水酸化酵素遺伝子(moxA)およびmoxAの下流に隣接して存在するフェレドキシン遺伝子(moxB)であり、さらなるフェレドキシン遺伝子としてシュードモナス プチダ(Pseudomonas putida)由来のプチダレドキシン遺伝子(camB)を含み、かつ、フェレドキシン還元酵素遺伝子がシュードモナス プチダ(Pseudomonas putida)由来のプチダレドキシン還元酵素遺伝子(camA)である、ことを特徴とする上記大腸菌
  6. チトクロームP−450遺伝子の発現の誘導が20〜24℃で都合よく行うことができる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の大腸菌
  7. 線菌(actinomycete)由来チトクロームP−450遺伝子発現する大腸 菌(Escherichia coli)であって、異種微生物由来のフェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子と該チトクロームP−450遺伝子とを操作可能な形態で含んでなる組換えDNA分子を担持し、かつ、該チトクロームP−450遺伝子が、配列番号1における塩基313〜塩基1533の連続するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドまたは該ヌクレオチド配列に最低80%の配列同一性を有し、かつ該チトクロームP - 450遺伝子がコードする蛋白質と同じ酵素反応を触媒する蛋白質をコードするポリヌクレオチド、および配列番号2における塩基544〜塩基1758の連続するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドまたは該ヌクレオチド配列に最低80%の配列同一性を有し、かつ該チトクロームP - 450遺伝子がコードする蛋白質と同じ酵素反応を触媒する蛋白質をコードするポリヌクレオチドからなる群より選ばれるポリヌクレオチドを含んでなる、ことを特徴とする上記大腸菌
  8. 線菌(actinomycete)由来チトクロームP−450遺伝子を発現する大腸菌(Escherichia coli)であって、異種微生物由来のフェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子と該チトクロームP−450遺伝子とを操作可能な形態で含んでなる組換えDNA分子を担持し、かつ、該フェレドキシン遺伝子が、配列番号1における塩基1547〜塩基1741の連続するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドまたは該ヌクレオチド配列に最低80%の配列同一性を有し、かつ該フェレドキシン遺伝子がコードする蛋白質と同じ酵素反応を触媒する蛋白質をコードするポリヌクレオチド、および配列番号2における塩基1782〜塩基1970の連続するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドまたは該ヌクレオチド配列に最低80%の配列同一性を有し、かつ該フェレドキシン遺伝子がコードする蛋白質と同じ酵素反応を触媒する蛋白質をコードするポリヌクレオチドからなる群より選ばれるポリヌクレオチドを含んでなる、ことを特徴とする上記大腸菌
  9. 線菌(actinomycete)由来チトクロームP−450遺伝子発現する大腸菌(Escherichia coli)であって、異種微生物由来のフェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子と該チトクロームP−450遺伝子とを操作可能な形態で含んでなる組換えDNA分子を担持し、かつ、該フェレドキシン還元酵素遺伝子が、配列番号5における塩基118〜塩基1377の連続するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドまたは該ヌクレオチド配列に最低80%の配列同一性を有し、かつ該フェレドキシン還元酵素遺伝子がコードする蛋白質と同じ酵素反応を触媒する蛋白質をコードするポリヌクレオチド、および配列番号8における塩基34〜塩基1296の連続するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドまたは該ヌクレオチド配列に最低80%の配列同一性を有し、かつ該フェレドキシン還元酵素遺伝子がコードする蛋白質と同じ酵素反応を触媒する蛋白質をコードするポリヌクレオチドからなる群より選ばれる、ことを特徴とする上記大腸菌
  10. 線菌(actinomycete)由来チトクロームP−450遺伝子発現する大腸菌(Escherichia coli)であって、異種微生物由来のフェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子と該チトクロームP−450遺伝子とを操作可能な形態で含んでなる組換えDNA分子を担持し、かつ、該フェレドキシン遺伝子が、配列番号16の塩基1439〜塩基1759の連続するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドまたは該ヌクレオチド配列に最低80%の配列同一性を有し、かつ該フェレドキシン遺伝子がコードする蛋白質と同じ酵素反応を触媒する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含んでなる、ことを特徴とする上記大腸菌
  11. 線菌(actinomycete)由来チトクロームP−450遺伝子発現する大腸菌(Escherichia coli)であって、異種微生物由来のフェレドキシン遺伝子およびフェレドキシン還元酵素遺伝子と該チトクロームP−450遺伝子とを操作可能な形態で含んでなる組換えDNA分子を担持し、かつ、該フェレドキシン還元酵素遺伝子が、配列番号16における塩基115〜塩基1380の連続するヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドまたは該ヌクレオチド配列に最低80%の配列同一性を有し、かつ該フェレドキシン還元酵素遺伝子がコードする蛋白質と同じ酵素反応を触媒する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含んでなる、ことを特徴とする上記大腸菌
  12. 請求項4または5記載の大腸菌を用いてコンパクチン(compactin)の6β位に水酸基を導入する方法。
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