本発明は、オーディオ・ビデオ・ストリームデータをデータ記憶装置に記録し、又は/及び再生するAVサーバーシステムにおけるファイル管理に適用して好適な情報管理システム、情報管理装置及び情報管理方法に関する。
詳しくは、ヘッダ情報及びAVデータから構成される汎用フォーマットのストリームデータをデータ供給系から入力し、当該ストリームデータからヘッダ情報を切り離して保持管理する情報管理装置を備え、ヘッダ情報が切り離されたAVデータをデータ記憶装置に記憶するようにして、汎用フォーマットのままのAVデータをデータ記憶装置に格納できるようにすると共に、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からのストリームデータ(ファイル)の入出力パフォーマンスを向上できるようにしたものである。
近年、放送局や映像及び音声情報配信システム等において、映像及び音声情報を編集処理する際に、同期記録再生系(GCD)のAVサーバーが使用される場合が多い。AVサーバーは、データ記録再生装置や、データ記憶装置等を有している。データ記録再生装置では、データ記録時、映像及び音声情報をMPEG等のデータ圧縮規格により符号化して圧縮される(エンコード処理)。符号化圧縮後の映像及び音声データには、フレームインデックス等のヘッダ情報が付加されて所定のデータフォーマットのストリームデータとなされる。データ記録装置に記憶される。この種の同期記録再生系のAVサーバーシステムによれば、ストリームデータは、独自のデータフォーマットでデータ記憶装置に記録される。
データ再生時には、データ記憶装置からデータ記録再生装置へストリームデータが読み出され、当該ストリームデータを復号化して伸長するようになされる(デコード処理)。復号化伸長後の映像及び音声データは、映像及び音声情報となされる。映像及び音声情報は、映像表示装置や音声出力装置へ出力される。このようなAVサーバーシステムではストリームデータをファイル管理するようになされる。
この種のAVサーバーシステムに関連して特許文献1には、情報処理装置及び方法、プログラム記録媒体、並びにプログラムが開示されている。この情報処理装置によれば、ヘッダ、ボディ及びフッタからなるフォーマットのファイルを生成する場合に、ボディ生成手段、ヘッダ生成手段及びファイル生成手段を備える。ボディ生成手段は入力データに基づいてボディを生成し、ヘッダ生成手段は、その入力データのサイズを取得してテーブル情報を生成し、このテーブル情報からヘッダ情報を作成し、ボディ生成後、ファイル生成手段は、ヘッダ情報、ボディ情報及びフッタ情報を結合するようになされる。このように情報管理装置を構成すると、放送機器とパーソナルコンピュータとの間でファイルを交換できるというものである。
特開2004−336593号公報(第5乃至6頁 図17)
ところで、従来例に係るAVサーバーシステムにおけるファイル管理方法によれば、以下のような問題がある。
i.リアルタイム保証が要求される同期記録再生系のAVサーバーシステムによれば、特許文献1に見られる情報処理装置でデータ記憶装置を管理する場合に、最も好ましい独自のデータフォーマットでAVデータを記録し再生している場合が多い。しかしながら、同期記録再生系のAVサーバーシステムに対して、ネットワークで使用される汎用ファイルフォーマットのAVデータ等の記録要求があった場合に、当該AVサーバーシステムのデータフォーマットと、ネットワークにおけるデータフォーマットとが異なるため、ネットワークから入力したAVデータファイルを内部フォーマットへ変換しなければならない。
ii.また、当該AVサーバーシステムからAVデータファイルをネットワークへ出力する際には、独自フォーマットから汎用フォーマットへ変換しなくてならない。従って、従来方式に係るAVサーバーシステムによれば、ネットワーク入出力時に多くの処理をしなければならず、ネットワークのパフォーマンスに限度が生じていた。
iii.従来方式によれば、フレームインデックス等のヘッダ情報をAVデータと共に、データ記憶装置に記録した場合、データ再生時、ヘッダ情報とAVデータとの両方を読み出すようになるので、データ記憶装置内のシーク動作が多数発生し、パフォーマンスが劣化するおそれがあった。
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、汎用フォーマットのままのデータをデータ記憶装置に格納できるようにすると共に、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からのストリームデータの入出力パフォーマンスを向上できるようにした情報管理システム、情報管理装置及び情報管理方法を提供することを目的とする。
上述した課題は、データ及び付加情報から構成される汎用フォーマットのストリームデータをデータ供給系から入力し、当該ストリームデータから付加情報を切り離して保持管理する情報管理装置と、この情報管理装置によって付加情報が切り離されたデータを記憶するデータ記憶装置とを備え、情報管理装置は、データ再生時、付加情報を入力し、ここに入力された付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出し、入力された付加情報とデータ記憶装置から読み出したデータとを結合して汎用フォーマットのストリームデータを構築し、構築後のストリームデータをデータ需要系に出力する情報管理システムによって解決される。
本発明に係る第1の情報管理システムによれば、情報管理装置は、データ記録時、データ及び付加情報から構成される汎用フォーマットのストリームデータをデータ供給系から入力し、当該ストリームデータから付加情報を切り離して保持管理する。データ記憶装置は、情報管理装置によって付加情報が切り離されたデータを記憶する。情報報管理装置は、データ再生時、付加情報を入力し、ここに入力された付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出し、入力された付加情報とデータ記憶装置から読み出したデータとを結合して汎用フォーマットのストリームデータを構築し、構築後のストリームデータをデータ需要系に出力するようになる。
従って、汎用フォーマットのままのデータをデータ記憶装置に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からのストリームデータ(ファイル)の入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、データ記憶装置でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
本発明の第2の情報管理システムは、非汎用フォーマットのデータをデータ供給系から入力し、当該データをエンコード処理する情報記録再生装置と、この情報記録再生装置によってエンコード処理されたデータに付加するための付加情報を保持管理する情報管理装置と、この情報記録再生装置によってエンコード処理されたデータを記憶するデータ記憶装置とを備え、情報管理装置は、データ再生時、付加情報を入力し、ここに入力された付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出し、データ記憶装置から読み出されたデータをデコード処理してデータ需要系に出力するように情報記録再生装置を制御するものである。
第2の情報管理システムによれば、情報記録再生装置は、データ記録時、非汎用フォーマットのデータをデータ供給系から入力し、当該データをエンコード処理する。情報管理装置は、情報記録再生装置によってエンコード処理されたデータに付加するための付加情報を保持管理する。データ記憶装置は、情報記録再生装置によってエンコード処理されたデータを記憶する。これを前提にして、情報管理装置は、データ再生時、付加情報を入力し、ここに入力された付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出し、データ記憶装置から読み出されたデータをデコード処理してデータ需要系に出力するように情報記録再生装置を制御するようになる。
従って、非汎用フォーマットのデータを汎用フォーマットのデータに置き換えた後のデータをデータ記憶装置に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からの非汎用フォーマットのデータの入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、データ記憶装置でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
本発明に係る第1の情報管理装置は、データ及び付加情報から構成される汎用フォーマットのストリームデータを、データ記録時、データ供給系から入力し、当該ストリームデータから付加情報を切り離し、当該付加情報が切り離されたデータをデータ記憶装置に記憶し、データ再生時、付加情報を入力し、ここに入力された付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出し、当該付加情報とデータ記憶装置から読み出したデータとを結合して汎用フォーマットのストリームデータを構築し、構築後のストリームデータをデータ需要系に出力するものである。
第1の情報管理装置によれば、データ及び付加情報から構成される汎用フォーマットのストリームデータを管理する場合であって、そのデータを記録する場合に、ストリームデータをデータ供給系から入力し、当該ストリームデータから付加情報を切り離し、当該付加情報が切り離されたデータをデータ記憶装置に記憶する。これを前提にして、データ再生時、付加情報を入力し、ここに入力された付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出し、当該付加情報とデータ記憶装置から読み出したデータとを結合して汎用フォーマットのストリームデータを構築し、構築後のストリームデータをデータ需要系に出力するようになる。
従って、汎用フォーマットのままのデータをデータ記憶装置に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からのストリームデータ(ファイル)の入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、データ記憶装置でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
本発明に係る第2の情報管理装置は、非汎用フォーマットのデータをデータ供給系から入力し、データ記録時、当該データをエンコード処理する情報記録再生系によってエンコード処理されたデータに付加するための付加情報を保持管理すると共に、エンコード処理されたデータをデータ記憶装置に記憶し、データ再生時、付加情報を入力し、ここに入力された付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出し、データ記憶装置から読み出されたデータをデコード処理してデータ需要系に出力するように情報記録再生系を制御するものである。
第2の情報管理装置によれば、非汎用フォーマットのデータをデータ供給系から入力し、当該データをエンコード処理する情報記録再生系を管理する場合であって、そのデータを記録する場合に、情報記録再生系によってエンコード処理されたデータに付加するための付加情報を保持管理すると共に、エンコード処理されたデータをデータ記憶装置に記憶する。これを前提にして、データ再生時、付加情報を入力し、ここに入力された付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出し、データ記憶装置から読み出されたデータをデコード処理してデータ需要系に出力するように情報記録再生系を制御するようになる。
従って、非汎用フォーマットのデータを汎用フォーマットのデータに置き換えた後のデータをデータ記憶装置に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からの非汎用フォーマットのデータの入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、データ記憶装置でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
本発明に係る第1の情報管理方法は、データ記録時、データ及び付加情報から構成される汎用フォーマットのストリームデータをデータ供給系から入力し、データ供給系から入力したストリームデータから付加情報を切り離し、付加情報が切り離されたデータを第1のメモリ領域に格納すると共に、データが切り離された付加情報を第2のメモリ領域に格納し、データ再生時、第2のメモリ領域から付加情報を読み出し、読み出した付加情報に対応するデータを第1のメモリ領域から読み出し、読み出した付加情報と第1のメモリ領域から読み出されたデータとを結合して汎用フォーマットのストリームデータを構築し、構築後のストリームデータをデータ需要系に出力するものである。
第1の情報管理方法によれば、データ及び付加情報から構成される汎用フォーマットのストリームデータを管理する場合であって、そのデータを記録する場合に、汎用フォーマットのままのデータを第1のメモリ領域に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からのストリームデータ(ファイル)の入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、第1のメモリ領域でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
本発明に係る第2の情報管理方法は、非汎用フォーマットのデータをデータ供給系から入力し、当該データをエンコード処理する情報管理装置が、データ記録時、非汎用フォーマットのデータをデータ供給系から入力し、データ供給系から入力したデータをエンコード処理すると共に、エンコード処理されたデータに付加するための付加情報を作成し、付加情報を第1のメモリ領域に格納し、エンコード処理後のデータを第2のメモリ領域に格納し、エンコード処理後のデータを第1のメモリ領域に格納すると共に、付加情報を第2のメモリ領域に格納し、データ再生時、第2のメモリ領域から付加情報を読み出し、読み出した付加情報に対応するデータを第1のメモリ領域から読み出し、第1のメモリ領域から読み出されたデータをデコード処理し、デコード処理されたデータをデータ需要系に出力するものである。
第2の情報管理方法によれば、非汎用フォーマットのデータをデータ供給系から入力し、当該データをエンコード処理する情報記録再生系を管理する場合であって、そのデータを記録する場合に、非汎用フォーマットのデータを汎用フォーマットのデータに置き換えた後のデータをデータ記憶装置に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からの非汎用フォーマットのデータの入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、データ記憶装置でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
本発明に係る第1の情報管理システムによれば、データ及び付加情報から構成される汎用フォーマットのストリームデータをデータ供給系から入力し、当該ストリームデータから付加情報を切り離して保持管理する情報管理装置を備え、情報管理装置は、付加情報が切り離されたデータをデータ記憶装置に記憶し、データ再生時、入力された付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出し、この付加情報とデータ記憶装置から読み出したデータとを結合して汎用フォーマットのストリームデータを構築するものである。
この構成によって、汎用フォーマットのままのデータをデータ記憶装置に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からのストリームデータ(ファイル)の入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、データ記憶装置でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
本発明に係る第2の情報管理システムによれば、非汎用フォーマットのデータをエンコード処理した後のデータに付加するための付加情報を保持管理する情報管理装置を備え、この情報管理装置は、情報記録再生装置によってエンコード処理されたデータをデータ記憶装置に記憶し、データ再生時、付加情報を入力し、この付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出してデコード処理するものである。
この構成によって、非汎用フォーマットのデータを汎用フォーマットのデータに置き換えた後のデータをデータ記憶装置に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からの非汎用フォーマットのデータの入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、データ記憶装置でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
本発明に係る第1の情報管理装置及び情報管理方法によれば、汎用フォーマットのストリームデータから付加情報を切り離して保持管理する場合であって、そのデータを記録する場合に、ストリームデータから付加情報が切り離されたデータをデータ記憶装置に記憶し、データ再生時、入力された付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出し、この付加情報とデータ記憶装置から読み出したデータとを結合して汎用フォーマットのストリームデータを構築するものである。
この構成によって、汎用フォーマットのままのデータをデータ記憶装置に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からのストリームデータ(ファイル)の入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、データ記憶装置でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
本発明に係る第2の情報管理装置及び情報管理方法によれば、非汎用フォーマットのデータをデータ供給系から入力し、当該データをエンコード処理する情報記録再生系を管理する場合であって、そのデータを記録する場合に、情報記録再生系によってエンコード処理されたデータに付加するための付加情報を保持管理すると共に、エンコード処理されたデータをデータ記憶装置に記憶し、データ再生時、付加情報を入力し、この付加情報に対応するデータをデータ記憶装置から読み出してデコード処理するものである。
この構成によって、非汎用フォーマットのデータを汎用フォーマットのデータに置き換えた後のデータをデータ記憶装置に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系からの非汎用フォーマットのデータの入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、データ記憶装置でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
続いて、この発明に係る情報管理システム、情報管理装置及び情報管理方法の一実施例について、図面を参照しながら説明をする。
図1は本発明に係る各実施例としてのAVサーバーシステム1の構成例を示すブロック図である。
図1に示すAVサーバーシステム1は情報管理システムの一例を構成し、放送局や映像及び音(音声及び音楽を含む)情報配信所において、オーディオ・ビデオ・ストリームデータ(AVストリームデータ)をデータ記憶装置に書き込み記録し、又は/及びAVストリームデータをそのデータ記憶装置から読み出して再生するものである。
AVサーバーシステム1は、映像記録再生装置(以下AVサーバー100という)及び制御端末装置200を有して構成される。AVサーバー100は、データ記録時、制御端末装置200の記録制御を受けて、映像及び音素材情報を入力(AV入力)してエンコード処理する。エンコード処理後のデータには、付加情報が付加されて所定のデータフォーマットのストリームデータとなされる。このストリームデータは記録保持される。
また、AVサーバー100は、データ再生時、制御端末装置200の再生制御を受けて、先に記録保持されている所定のデータフォーマットのストリームデータを読み出す。ここに読み出された所定のデータフォーマットのストリームデータはデコード処理される。デコード処理後のデータが出力(AV出力)される。なお、AVサーバー100は、HUB400を介してネットワーク500に接続され、当該ネットワーク500から、所定のデータフォーマットのAVストリームデータを入出力するように構成されている。これは、ネットワーク500からのアクセス性を優先して、可能な限りMXF(Material Exchange Format)ファイルフォーマットやAVIフォーマット等のファイルフォーマットデータをそのまま当該AVサーバー100で記録管理できるようにするためである。
図2は、AVサーバー100の内部構成例を示すブロック図である。図2に示すAVサーバー100は、例えば、情報管理装置の一例を構成する、1台のファイルシステム(ファイルマネージャ)用のパーソナルコンピュータ(以下FMパソコン80という)及びネットワークインターフェース用のパソコン(以下NetIFパソコン90という)と、4台のデータ記録再生装置101〜104と、4台のデータ記憶装置(以下RAIDという)301〜304と、1台のファイバチャネルスイッチ602とを有して構成される。
FMパソコン80は、情報管理装置の一部を構成し、例えば、イーサネット(登録商標)19等のLAN(Local Area Network)を通じてNetIFパソコン90及び4台のデータ記録再生装置101〜104に接続される。FMパソコン80は、当該AVサーバー100で取り扱うAVデータの付加情報(ファイル)を管理するようになされる。FMパソコン80は例えば、AVデータに付加されたファイルヘッダ部やファイルフッタ部等に配置される情報をデータ記録再生装置101等を経由して保持する。
NetIFパソコン90は、ネットワーク500に接続され、例えば、汎用フォーマットのストリームデータ(Din)をデータ供給系から入力し、当該ストリームデータから付加情報を切り離したAVデータを保持管理する。汎用フォーマットのストリームデータは、オーディオデータ及びビデオデータから成るAVデータ及びその付加情報から構成される。付加情報は、ファイルヘッダ部やファイルフッタ部等である。例えば、NetIFパソコン90は、ネットワーク経由でデータ送受信を行う場合、FMパソコン80の情報に基づいてファイルヘッダ部やファイルフッタ部等の追加削除を実行する。この追加削除は、ネットワーク500からの汎用フォーマットのストリームデータを円滑かつ適格に当該AVサーバー100で記録管理できるようにするためである。
また、各々のデータ記録再生装置101〜104は、光通信線(ファイバチャネル)を介してファイバチャネルスイッチ602が接続され、データの書き込み読み出し動作の高速化がなされている。ファイバチャネルスイッチ602には4台のRAID301〜304が接続される。RAID301〜304には、磁気ディスクや光磁気ディスク等の記録媒体等が使用される。
データ記録再生装置101は、データ記録時、制御端末装置200の記録制御を受けて、映像及び音素材情報(SDIデータ;AV入力)を入力して所定の圧縮規格(MPEG等)により、SDIデータを符号化し圧縮処理(エンコード処理)する。SDIデータは、放送局や映像及び音声情報配信所等のデータ供給系600で作成または編集されたNTSC方式やPAL方式の映像及び音素材情報である。SDIデータを圧縮処理した後のAVデータには、付加情報が付加されて所定のデータフォーマットのAVストリームデータとなされる。AVストリームデータは、ファイバチャネルスイッチ602を介してRAID301、302、303又は304に記録される。
また、データ記録再生装置101は、データ再生時、制御端末装置200の再生制御を受けて、RAID301、302、303又は304から付加情報に基づく所定のデータフォーマットのAVストリームデータを読み出す。例えば、RAID301から読み出された所定のデータフォーマットのAVストリームデータは、復号化され伸長処理(デコード処理)される。AVデータをデコード処理した後のSDIデータ(AV出力)は、例えば、映像表示装置や音声出力装置に出力される。
図3は、データ記録再生装置101の内部構成例を示すブロック図である。図3に示すデータ記録再生装置101は、1つのファイバチャネル入出力用の基板(以下FC入出力基板11という)、3つのエンコーダ基板(以下ENC基板という)31〜33、3つのデコーダ基板(以下DEC基板という)41〜43、1つの記録再生制御基板12を有して構成される。
記録再生制御基板12は、CPUインターフェース(以下CPUI/F回路21という)及びCPUブロック22を有して構成される。CPUブロック22はメインCPU23を有している。CPU23は、FC入出力基板11に実装された回路やメモリを制御する。例えば、CPU23は、RAID301上の書き込み領域の情報をFMパソコン80から取得して、FC入出力基板11に実装されたバンクメモリ14上で、予め確保したアドレスエリアにAVストリームデータStdが満たされた時点で、RAID301へAVストリームデータStdを記録するようになされる。記録再生制御基板12の図示しないI/Oポートには、AVシリアルバックプレーン53が接続される。AVシリアルバックプレーン53には、FC入出力基板11が接続される。
FC入出力基板11は、記録再生部を構成し、ファイバチャネルインターフェース回路(以下FCブロック13という)、バンクメモリ14、エンコーダ・デコーダインターフェース回路(以下バックプレーンブロック15という)及びFCサブCPU16(図中FCCPUと記す)を有している。FCブロック13はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)から構成され、光信号処理機能を有している。例えば、FCブロック13には、ファイバチャネル602が接続される。更に、FCブロック13には、図示しない光信号処理部が設けられ、ストリームデータに基づいて光変調等の光信号処理する。FCブロック13には、バンクメモリ14が接続され、1フレーム単位にAVストリームデータStdを記憶するようになされる。例えば、AVストリームデータStdは、バンクメモリ14の入力されたアドレスエリアに書き込まれる。アドレスエリアの情報は、AVストリームデータStdに付加(重畳)されている。
AVストリームデータStdは、この情報が示すアドレスエリアに転送される。これにより、バンクメモリ14でAVストリームデータStdのバッファリング処理をすることができる。バンクメモリ14にはハードディスク等が使用される。バンクメモリ14にはバックプレーンブロック15が接続される。バックプレーンブロック15には、AVシリアルバックプレーン53が接続され、ENC基板31〜33やDEC基板41〜43等のI/OポートとのAVストリームデータStdの送受信処理を実行する。
FC入出力基板11には、FPGAから構成されるローカルで、メインCPU23に対して補助的なCPU(Nios;以下でFCサブCPU16という)が構築され、データ記録時、複数のENC基板31〜33から送信されてくるAVストリームデータStdの転送先を調停する。FCサブCPU16は、メインCPU23からの制御命令に基づいてバンクメモリ14へのストリームデータの読み書きを制御したり、ファイバチャネル602を通じてRAID301等へのアクセス制御を実行する。例えば、FCサブCPU16は、RAID301において、AVストリームデータStdを書き込む領域に関する情報をメインCPU23から受け付け、この情報に基づいて、FCブロック13を制御してバンクメモリ14上のAVストリームデータStdをRAID301へと書き込むようになされる。
AVシリアルバックプレーン53には、ENC基板31〜33及びDEC基板41〜43が接続される。1つのENC基板31には、SDI入力ブロック34、MPEGエンコーダ35、オーディオブロック36、パックブロック70、ENCサブCPU38(図中ENCCPUと記す)及びミニバンクメモリ39を有して構成される。
ENC基板31では、データ記録時、NTSC方式やPAL方式のオーディオ・ビデオ信号SDIを入力し、MPEG等の信号圧縮規格に基づいてSDI入力を符号化し圧縮処理(エンコード処理)する。圧縮後のオーディオ・ビデオデータは、付加情報が付加されてAVストリームデータStdとなる。ENC基板31は、1フレームのAVストリームデータStdがバンクメモリ14に記憶される毎に、メインCPU23の制御に基づいて、随時、FC入出力基板11に対してAVストリームデータStdを送信する。このとき、制御端末装置200からの制御信号が入力される。制御端末装置200とENC基板31等との接続にはRS−422Aの通信プロトコルに基づく通信ケーブルが使用される。
この例で、バンクメモリ14上のどの位置にAVストリームデータStdを転送するかは、AVストリームデータStdにその情報が付加(重畳)される。AVストリームデータStdは、バンクメモリ14の入力されたアドレスエリアに書き込まれる。他のENC基板32〜33でも、同様にして、オーディオ・ビデオ信号SDIを入力してAVストリームデータStdを出力処理される。他のENC基板32〜33についても同様な構成及び機能を有しているがその説明は省略する。
1つのDEC基板41には、デパックブロック44、MPEGデコーダ45、オーディオブロック46、ジョグメモリ47、SDI出力ブロック48及びDECサブCPU49(図中DECCPU記す)を有して構成される。
DEC基板41では、データ再生時、バンクメモリ14からAVストリームデータStdをデパックブロック44に入力する。デパックブロック44では、AVストリームデータStdから付加情報が分離される。付加情報が分離されたMPEGストリームデータは、MPEGデコーダ45及びオーディオブロック46に各々出力される。MPEGデコーダ45では、MPEGストリームデータを所定のMPEG規格に基づいて復号化し伸長処理(デコード処理)してビデオデータが出力される。オーディオブロック46では、MPEGストリームデータをデコード処理してオーディオデータが出力される。ジョグメモリ47には、デパック・デコード処理後のオーディオ・ビデオデータが蓄積される。デコード処理後のオーディオ・ビデオデータはSDIデータとなる。SDIデータは、ジョグメモリ47からSDI出力ブロック48を通じて、例えば、映像表示装置や音声出力装置に出力される。
なお、DEC基板41には制御端末装置200からの制御信号が入力される。制御端末装置200とDEC基板41等との接続にはRS−422Aの通信プロトコルに基づく通信ケーブルが使用される。他のDEC基板42、43でも、同様にして、AVストリームデータStdを入力してSDIデータを出力するように処理される。他のDEC基板42、43についても同様な構成及び機能を有しているがその説明は省略する。
上述のAVシリアルバックプレーン53内には、CPUバス29が設けられる。CPUバス29には、FCサブCPU16、メインCPU23、各基板31〜33のENCサブCPU38、各基板41〜43のDECサブCPU49及びREF入力基板50が接続される。REF入力基板50は、TGブロック51及びLTSサブCPU52(図中LTSCPUと記す)を有して構成される。TGブロック51には、REF信号(フレーム同期信号)が入力され、LTSサブCPU52の制御を受けて、各基板11,12,31〜33、41〜43等にREF信号を供給するようになされる。LTSサブCPU52は、イーサネット(登録商標)19を通じてFMパソコン80やNetIFパソコン90、また、CPUバス29に接続され、これらのパソコン80,90やメインCPU23等と通信処理をするようになされる。他のデータ記録再生装置102〜104も同様な構成を採るが、その説明は省略する。
図4は、MXFファイルのデータ構造例を示すフォーマットである。図4に示すMXFファイルのデータ構造は、AV多重データフォーマットに適しており、本発明に係るAVサーバーシステム1で適用される例である。MXFファイルのデータ構造例によれば、AVストリームデータStdは、ファイルヘッダ部、ファイルボディ部及びファイルフッタ部から構成され、階層構造を採る。
ファイルボディ部には、AVデータであるビデオデータとオーディオデータとが、例えば、60(NTSCの場合)フレーム単位で多重化されて配置されている。さらに、MXFファイルは、プラットフォームに依存せず、様々な記録形式に対応し、拡張性があるソフトウエアであるQT(Quick Time)(商標)に対応している。
ファイルヘッダ部には、MXFの規格に準拠したボディ部に配置されたビデオデータとオーディオデータを、QTで再生、編集するために必要な情報が配置されている。ファイルヘッダ部には、その先頭から、ランイン(Run In)、ヘッダパーティションパック(Header partition pack)、ヘッダメタデータ(Header Meta data)からなるMXFヘッダ(MXF Header)が順次配置される。
ランインは、11バイトのパターンが合えば、MXFヘッダが始まることを解釈するためのオプションである。ランインは、最大64キロバイトまで確保することができるが、例えば、8バイトとされる。ランインには、MXFヘッダの11バイトのパターン以外のものであれば、何を配置してもよい。
ヘッダパーティションパックには、ファイルヘッダ部を特定するための11バイトのパターンや、ファイルボディ部に配置されるデータの形式、ファイルフォーマットを表す情報などが配置される。ヘッダメタデータには、ファイルボディ部に配置されたAVデータを読み出すために必要な情報などが配置される。
ファイルボディ部は、ゼネリックコンテナ(GC:Generic Container)又はエッセンスコンテナ(Essence Container)で構成され、GCコンテナには、パーティションパック(PP)、インデックステーブル(Index Table)やエディットユニット(Edit Unite)等が配置される。エディットユニットはフレーム単位に第1〜第10フレームが配置される。ファイルフッタ部には、フッタパーティションパック及びランダムインデックスパックが配置される。
エディットユニットの1フレームには、AVデータが、例えば、60(NTSCの場合)フレーム単位で多重化されて配置されている。この階層には、システムアイテム(System Item)、ピクチャアイテム(Picture Item)、サウンドアイテム(Sound item)、その他のアイテム(Auxiliary)が配置される。システムアイテムには、ローカルタイムコード(LTC)、UMID、エッセンスマーク(Essence Mark)が記述される。
サウンドアイテムは、例えば、4ブロックが配置される。ピクチャアイテムにおいて、その下位階層には、K,L、IorPorBピクチャ(MPEG ES)が配置される。その後段にキー(K)、データ長(L)、そしてフィラー(Filler)が配置される。サウンドアイテムにおいて、その下位階層には、K,L、1ch AES3 エレメントが配置される。その後段にK、L、そしてフィラーが配置される。
ファイルフッタ部は、フッタパーティションパック(Footer partition pack)で構成され、フッタパーティションパックには、ファイルフッタ部を特定するためのデータなどが配置される。以上のように構成されたMXFファイルが与えられた場合、MXFの規格に準拠したAVサーバー100は、まず、ヘッダパーティションパックの11バイトのパターンを読み出すことにより、MXFヘッダを求める。そして、MXFヘッダのヘッダメタデータに基づいて、GCコンテナに配置されたAVデータを読み出すことができる。
続いて、本発明に係る情報管理方法について、AVサーバーシステム1における各種モードにおける動作例を実施例に分けて説明する。本発明方式では、汎用ファイルフォーマットのストリームのうちのデータ部分を効率的に切り出してRAID301に記録するようにして、ネットワーク入出力時に最低限の処理だけを実行し、ネットワークのパフォーマンスを飛躍的に向上できるようにした。
[ネットワーク入力モード]
図5は、第1の実施例としてのAVサーバーシステム1におけるネットワーク入力モード時の動作例を示す構成図である。
この実施例では、AVサーバーシステム1において、ネットワーク入力モードを実行する場合を前提とする。ネットワーク入力モードとは、ネットワーク500から所定のフォーマットのAVデータ等のストリームデータDinを入力し、ヘッダ情報(付加情報)を分離したAVストリームデータStdをAVサーバーシステム1のRAID301等に記録する動作をいう。つまり、AVストリームデータ(エディトユニット)Stdのみをファイルフォーマットに準じた形式でRAID301に記録する方式を採る。
図5に示すAVサーバーシステム1は、図2に示したFMパソコン80と、NetIFパソコン90と、データ記録再生装置101と、RAID301から構成される。
ネットワーク入力モードでは、NetIFパソコン90がデータ及び付加情報から構成される汎用フォーマットのストリームデータDinをネットワークから入力し、当該ストリームデータDinからヘッダ情報(付加情報)を切り離し、ヘッダ情報を保持管理するようにFMパソコン80を制御する。NetIFパソコン90では、各種標準ファイルフォーマット(MXF,AVIなど)内のデータ種別によって、記憶するRAID301の位置や、記録フォーマットを最適化するようになされる。
ヘッダ情報には、図4に示したように、例えば、その先頭から、ランイン(Run In)、ヘッダパーティションパック(Header partition pack)、ヘッダメタデータ(Header Meta data)からなるMXFヘッダ(MXF Header)が順次配置される。
NetIFパソコン90は、MXFファイルを受信した場合、ヘッダ部分を抽出し、FMパソコン80でファイル管理に必要となるデータをFMパソコン80に対して通知する。例えば、NetIFパソコン90は、ヘッダメタデータのゼネリック・サウンド・エッセンス・ディスクリプターや、インデックステーブルのデルタエントリアレーからCH数やbit数等のフレーム情報を取得し、これらをFMパソコン80へ転送する。FMパソコン80は、これらのCH数やbit数等のフレーム情報をファイルエントリーに書き込んでおくようになされる。フレーム情報は、FMパソコン80でファイルして記憶される。
NetIFパソコン90は、引き続きボディ部分のデータを参照し、パーティションパック(PP)、インデックステーブル部分を抽出する。NetIFパソコン90は、ある一定量のデータがメモリに溜まった時点で、ボディ部分の残るエディットユニットのみをファイバチャネルを介してRAID301へ書き込むようになされる。それと共に、NetIFパソコン90は、書き込んだブロック単位のフレームインデックス情報を先に抽出したMXFインデクステーブルから生成し、FMパソコン80へ通知する。
ストリームデータDinからヘッダ情報を切り離した後のAVストリームデータStd(CH数/bit数共に)については、NetIFパソコン90が、エディトユニットの中身には一切関与せずに、そのままRAID301に転送される。これは、NetIFパソコン90では、原則として、受信したエディットユニット内のデータは参照せず、受信したデータをそのまま記録するようにしたためである。RAID301には、NetIFパソコン90によってヘッダ情報(インデックス情報を含む)が切り離されたAVストリームデータStd(エディットユニット群)を記憶するようになされる。このような動作の結果、RAID301上には、エディットユニットのみが存在することとなる。
このように同期系の記録再生時には、AVストリームデータStdをRAID301と、フレームインデックス情報(ヘッダ情報を含む)をFMパソコン80と別系で通信する。この例では、ネットワーク系での記録再生時に、NetIFパソコン90は、AVストリームデータStdをそのままのフォーマットでRAID301にアクセスすることで、データフォーマット変換によるパフォーマンスの劣化を抑えることができる。
つまり、同期系記録再生のリアルタイム保証をするために、フレームインデックスをFMパソコン80とやり取りするので、RAID301のパフォーマンスを最大限発揮させることが可能となる。ネットワーク入力モードを実行することで、汎用フォーマットのままのAVストリームデータStdをRAID301に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、ネットワーク500からのファイル入出力のパフォーマンスが大幅に向上させることができる。しかも、フレーム情報(インデックス)をFMパソコン80で記憶することにより、RAID301のリアルタイム記録再生動作を完全保証することができる。
[ネットワーク出力モード]
図6は、AVサーバーシステム1におけるネットワーク出力モード時の動作例を示す構成図である。
この実施例では、AVサーバーシステム1において、ネットワーク出力モードを実行する場合を前提とする。ネットワーク出力モードとは、ヘッダ情報が分離されたAVストリームデータStdをAVサーバーシステム1のRAID301から読み出して、ヘッダ情報を付加し、所定のフォーマットにしたストリームデータ(Dout)をネットワーク500へ出力する動作をいう。
図6において、ネットワーク出力モードによれば、NetIFパソコン90は、ヘッダ情報を入力し、ここに入力されたヘッダ情報に対応するAVストリームデータStdをRAID301から読み出し、ヘッダ情報とAVストリームデータStdとを結合して汎用フォーマットのストリームデータを構築する。このとき、NetIFパソコン90は、ネットワーク500への転送時にFMパソコン80からの付加情報を基づいてヘッダ部やインデックステーブル部、PP(分割パック)部を付加するようになされる。
例えば、NetIFパソコン90は、ファイル転送プロトコル(FTP)用にファイルを開くと共に、FMパソコン80から、そのファイルのMXFヘッダを作成するのに必要となる情報を取得し、MXFヘッダを生成する。NetIFパソコン90は、ある一定量のAVストリームデータStdをファイバチャネル602を介してRAID301から読み出す。それと共に、NetIFパソコン90は、FMパソコン80から、このAVストリームデータStdに対応するフレームインデックスを取得する。NetIFパソコン90は、先に取得したAVストリームデータStdからインデックステーブルを生成する。
更に、NetIFパソコン90は、MXFヘッダを送信後、RAID301から読み込んだエディトユニットのデータ間に分割パックおよびインデックステーブルを適宜挿入しながら、AVストリームデータStdを送信する。NetIFパソコン90は、最後にMXFフッタを送信し、送信処理を終了する。
NetIFパソコン90は、ネットワーク出力モードでは、原則として、RAID301上のエディトユニット内のAVストリームデータStdは参照せず、記録されているAVストリームデータStdをそのまま送信することとする。AVストリームデータStdの操作は、ヘッダ,分割パック,インデックステーブル,フッタなどに限る。これにより、汎用フォーマットのストリームデータをネットワーク経由でネットワーク接続者に出力するようになされる。
このように、第1の実施例としてのAVサーバーシステム1によれば、NetIFパソコン90が応用され、そのNetIFパソコン90は、データ記録時、ヘッダ情報及びAVストリームデータStdから構成される汎用フォーマットのストリームデータ(Din)をネットワークから入力し、当該ストリームデータからヘッダ情報を切り離して保持管理する。RAID301は、NetIFパソコン90によってヘッダ情報が切り離されたAVストリームデータStdを記憶するようになる。
また、NetIFパソコン90は、データ再生時、ヘッダ情報を入力し、入力されたヘッダ情報に対応するデータをRAID301から読み出し、ヘッダ情報とAVストリームデータStdとを結合して汎用フォーマットのストリームデータを構築し、ストリームデータをネットワーク接続者に出力するようになる。
従って、データ記録時、汎用フォーマットのままのAVストリームデータStdをRAID301に格納でき、また、データ再生時、汎用フォーマットのままのAVストリームデータStdをRAID301から読み出せるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、ネットワークからのストリームデータ(ファイル)の入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、RAID301でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
[非ネットワーク入力モード]
図7は、第2の実施例としてのAVサーバーシステム1における非ネットワーク入力モード時の動作例を示す構成図である。
この実施例では、AVサーバーシステム1において、ネットワーク出力モードを実行する場合を前提とする。非ネットワーク入力モードとは、ネットワーク以外の放送局や音楽配信所等のデータ供給系600等から非汎用フォーマットのAVデータ(SDI入力)を入力し、このSDIデータをエンコード処理した後のストリームデータをAVサーバーシステム1のRAID301に記録すると共に、エンコード処理後のストリームデータに付加すべきヘッダ情報をRAID301以外の場所で保持管理する動作をいう。
図7に示すAVサーバーシステム1は、図2に示したFMパソコン80と、NetIFパソコン90と、データ記録再生装置101と、RAID301から構成される。データ記録再生装置101には、FCブロック13、メインCPU23、ENC基板31及びDEC基板41が備えられる。
非ネットワーク入力モードでは、データ記録再生装置101が非汎用フォーマットのAVデータ(SDI入力)を放送局や音楽配信所等のデータ供給系600から入力し、当該SDIデータをエンコード処理する。例えば、ENC基板31では、SDI入力をエンコード処理後、MXFフォーマットのエディットユニット単位(フレーム単位)で、システムアイテム、UMID、エッセンスマーク、タイムコード(TC)、ピクチャアイテム、ビデオデータ、サウンドアイテム、オーディオデータ、データアイテム、非圧縮ラインデータ、ARIB補助データをパッキングし、AVシリアルバックプレーン53を通してバンクメモリ14へ転送する。このとき、MXFフォーマットのインデックステーブルやパーティションパックなどのデータは、バンクメモリ14へは転送されない。これはエディットユニットのみをRAID301に記録するためである。
ENC基板31は、メインCPU23に対してフレーム単位でのデータ量(符号発生量)を通知する。メインCPU23は、バンクメモリ14の1バンク分に相当するデータ量が溜まったら、そのデータをFCブロック13を通じてRAID301に書き込むようになされる。それと共に、メインCPU23は、ENC基板31から得たフレーム単位のデータ量を書き込み、これをデータブロック単位にまとめてFMパソコン80へ通知する。これらの動作の結果、RAID301上には、放送局や音楽配信所等のデータ供給系600から入力したSDIデータに関してエディットユニットのみが存在することとなる。
ENC基板31では、上記の他にポート毎のセットアップで、オーディオデータに関して、2CH/4CH/8CHモード、16bit/24bitモードを実行する。例えば、4CHモードでは、4CHのみパック、5〜8CHは、該当するサウンドアイテムが無い状態となされる。なお、ENC基板31が記録したものは、RAID301上のAVストリームデータStdに従って、そのまま転送するようになされる。
FMパソコン80は、データ記録再生装置101によってエンコード処理されたAVストリームデータStdに付加するためのヘッダ情報を保持管理する。RAID301は、ENC基板31によってエンコード処理されたAVストリームデータStdを記憶するようになされる。
[非ネットワーク出力モード]
図8は、AVサーバーシステム1における非ネットワーク出力モード時の動作例を示す構成図である。
この実施例では、AVサーバーシステム1において、FMパソコン80、NetIFパソコン90又は制御端末装置200は、データ再生時、非ネットワーク出力モードを実行する場合を前提とする。非ネットワーク出力モードとは、ヘッダ情報がFMパソコン80に保持保管されているストリームデータをAVサーバーシステム1のRAID301から読み出して、デコード処理し、デコード処理後のSDIデータをネットワーク以外の放送局や音楽配信所等のデータ需要系600’等へ出力する動作をいう。
図8に示す非ネットワーク出力モードによれば、FMパソコン80が、データ再生時、制御端末装置200からヘッダ情報を入力し、ここに入力されたヘッダ情報に対応するAVストリームデータStdをRAID301から読み出し、RAID301から読み出されたAVストリームデータStdをデコード処理して放送局や音楽配信所等のデータ需要系600’に出力するようにデータ記録再生装置101を制御する。
例えば、メインCPU23は、バンクメモリ14の1バンク分に相当するAVストリームデータStdをファイバチャネル602を介してRAID301から読み出す。それと共に、メインCPU23はFMパソコン80から、この1バンク分のAVストリームデータStdに対応する、フレームインデックスを取得する。メインCPU23は、デコードが必要なタイミング(フレーム毎)で、バンクメモリ14上のAVストリームデータStdを1フレーム分ずつ(エディトユニット単位ずつ)、AVシリアルバックプレーン53を介してDEC基板41へ転送する。
DEC基板41は、メインCPU23から転送されたエディトユニットを読み、キーおよびデータ長を見てMXFファイルを切り離し、ビデオデータをMPEGデコーダや、オーディオデータをオーディオFPGAへ渡す等の振り分けを行う。それらのAVデータはハードにて処理された後、放送局や音楽配信所等のデータ需要系600’等にSDIデータが出力される。
DEC基板41では、オーディオデータを再生するファイルのCH数(2/4/8CH)とbit数(16/24bit)に応じて、ダイナミックに動作を変更する。CH数は、DEC基板41のソフトウエアが切り離した情報に従う。Bit数は、ファイルエントリーの情報に従う。これは、bit数がヘッダメタデータ(ゼネリック・サウンド・エッセンス・ディスクリプター)に記載されていて、フレーム毎の切り離し時には分かりづらいためである。
このように、第2の実施例としてのAVサーバーシステム1によれば、ファイル管理用のFMパソコン80が応用され、データ記録再生装置101は、データ記録時、非汎用フォーマットのAVデータ(SDIデータ)を放送局や音楽配信所等のデータ供給系600から入力し、当該SDIデータをエンコード処理する。NetIFパソコン90は、データ記録再生装置101によってエンコード処理されたAVストリームデータStdに付加するためのヘッダ情報を保持管理する。RAID301は、データ記録再生装置101によってエンコード処理されたAVストリームデータStdを記憶するようになる。
また、FMパソコン80は、データ再生時、ヘッダ情報を入力し、入力されたヘッダ情報に対応するAVストリームデータStdをRAID301から読み出し、このRAID301から読み出されたAVストリームデータStdをデコード処理して放送局や音楽配信所等のデータ需要系600’にSDI出力するようにデータ情報記録再生装置101を制御する。データ記録再生装置101は、RAID301から読み出されたデータをデコード処理するようになる。
従って、データ記録時、非汎用フォーマットのAVストリームデータStdを汎用フォーマットのAVストリームデータStdに置き換えた後のAVデータをRAID301に格納でき、また、データ再生時、RAID301から汎用フォーマットのAVストリームデータStdを読み出すことができるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、放送局や音楽配信所等のデータ供給系600からの非汎用フォーマットのSDIデータの入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、RAID301でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
[ネットワーク入力/非ネットワーク出力モード]
図9は、第3の実施例としてのAVサーバーシステム1におけるネットワーク入力/非ネットワーク出力モード時の動作例を示す構成図である。
この実施例では、AVサーバーシステム1において、ネットワーク入力/非ネットワーク出力モードを実行する場合を前提とする。ネットワーク入力/非ネットワーク出力モードとは、ネットワークから所定のフォーマットのAVストリームデータDinを入力し、ヘッダ情報を分離したAVストリームデータStdをAVサーバーシステム1のRAID301に記録し、その後、RAID301からそのAVストリームデータStdを読み出して、デコード処理し、そのデコード処理後のSDIデータをネットワーク以外の放送局や音楽配信所等のデータ需要系600’等へ出力する動作をいう。
図9に示すAVサーバーシステム1は、図2に示したFMパソコン80と、NetIFパソコン90と、データ記録再生装置101と、RAID301から構成される。データ記録再生装置101には、FCブロック13、メインCPU23、ENC基板31及びDEC基板41が備えられる。
ネットワーク入力/非ネットワーク出力モードでは、そのデータ記録時、NetIFパソコン90が汎用フォーマットのストリームデータ(Din)をネットワークから入力し、当該ストリームデータからヘッダ情報(付加情報)を切り離して保持管理する。ヘッダ情報には、図4に示したように、例えば、その先頭から、ランイン(Run In)、ヘッダパーティションパック(Header partition pack)、ヘッダメタデータ(Header Meta data)からなるMXFヘッダ(MXF Header)が順次配置される。
NetIFパソコン90は、MXFファイルを受信し、ヘッダ部分を抽出し、FMパソコン80でファイル管理に必要となるデータをFMパソコン80に対して通知する。例えば、NetIFパソコン90は、ヘッダメタデータのゼネリックサウンエッセンスデスクリプターや、インデックステーブルのデルタエントリアレーからCH数やbit数等のフレーム情報を取得し、これらをFMパソコン80へ転送する。FMパソコン80は、これらのCH数やbit数等のフレーム情報をファイルエントリーに書き込んでおくようになされる。フレーム情報は、FMパソコン80でファイルして記憶される。
NetIFパソコン90は、引き続きボディ部分のデータを参照し、パーティションパック(PP)、インデックステーブル部分を抽出する。NetIFパソコン90は、ある一定量のデータがメモリに溜まった時点で、ボディ部分の残るエディットユニットのみをファイバチャネルを介してRAID301へ書き込むようになされる。それと共に、NetIFパソコン90は、書き込んだブロック単位のフレームインデックス情報を先に抽出したMXFインデクステーブルから生成し、FMパソコン80へ通知する。
ストリームデータDinからヘッダ情報を切り離した後のAVストリームデータStd(CH数/bit数共に)については、NetIFパソコン90が、エディトユニットの中身には一切関与せずに、そのままRAID301に転送される。これは、NetIFパソコン90では、原則として、受信したエディットユニット内のデータは参照せず、受信したデータをそのまま記録するようにしたためである。RAID301には、NetIFパソコン90によってヘッダ情報が切り離されたAVストリームデータStd(エディットユニット群)を記憶するようになされる。このような動作の結果、RAID301上には、エディットユニットのみが存在することとなる。
また、ネットワーク入力/非ネットワーク出力モードによれば、そのデータ再生時、FMパソコン80が、制御端末装置200からヘッダ情報を入力し、ここに入力されたヘッダ情報に対応するAVストリームデータStdをRAID301から読み出し、RAID301から読み出されたAVストリームデータStdをデコード処理して放送局や音楽配信所等のデータ需要系600’に出力するようにデータ記録再生装置101を制御する。
例えば、メインCPU23は、バンクメモリ14の1バンク分に相当するAVストリームデータStdをファイバチャネル602を介してRAID301から読み出す。それと共に、メインCPU23はFMパソコン80から、この1バンク分のAVストリームデータStdに対応する、フレームインデックスを取得する。メインCPU23は、デコードが必要なタイミング(フレーム毎)で、バンクメモリ14上のAVストリームデータStdを1フレーム分ずつ(エディトユニット単位ずつ)、AVシリアルバックプレーン53を介してDEC基板41へ転送する。
DEC基板41は、メインCPU23から転送されたエディトユニットを読み、キーおよびデータ長を見てMXFファイルを切り離し、ビデオデータをMPEGデコーダや、オーディオデータをオーディオFPGAへ渡す等の振り分けを行う。それらのAVストリームデータStdはハードにて処理された後、放送局や音楽配信所等のデータ需要系600’等にSDIデータが出力される。
このように、第3の実施例に係るAVサーバーシステム1におけるネットワーク入力/非ネットワーク出力モード時の動作例によれば、図5に示したネットワーク入力モードと、図8に示した非ネットワーク出力モードとを組み合わせることができる。
従って、データ記録時、汎用フォーマットのままのAVストリームデータStdをRAID301に格納でき、また、データ再生時、RAID301から読み出した汎用フォーマットのAVストリームデータStdをデコード処理することができるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、汎用フォーマットのAVストリームデータStdのネットワークから放送局や音楽配信所等のデータ需要系600’への入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、RAID301でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
[非ネットワーク入力/ネットワーク出力モード]
図10は、第4の実施例としての非ネットワーク入力/ネットワーク出力モード時のAVデータ処理例を示す構成図である。
この実施例では、AVサーバーシステム1において、非ネットワーク入力/ネットワーク出力モードを実行する場合を前提とする。非ネットワーク入力/ネットワーク出力モードとは、ネットワーク以外の放送局や音楽配信所等のデータ供給系600等から非汎用フォーマットのSDIデータを入力し、このSDIデータをエンコード処理した後のAVストリームデータStdをAVサーバーシステム1のRAID301に記録すると共に、エンコード処理後のAVストリームデータStdに付加すべきヘッダ情報をRAID301以外の場所で保持管理し、その後、ヘッダ情報が分離されたAVストリームデータStdをAVサーバーシステム1のRAID301から読み出して、ヘッダ情報を付加し、所定のフォーマットにしたAVストリームデータDoutをネットワークへ出力する動作をいう。
図10に示すAVサーバーシステム1は、図2に示したFMパソコン80と、NetIFパソコン90と、データ記録再生装置101と、RAID301から構成される。データ記録再生装置101には、FCブロック13、メインCPU23、ENC基板31及びDEC基板41が備えられる。
非ネットワーク入力/ネットワーク出力モードでは、そのデータ記録時、データ記録再生装置101が非汎用フォーマットのAVデータ(SDI入力)を放送局や音楽配信所等のデータ供給系600から入力し、当該SDIデータをエンコード処理する。例えば、ENC基板31では、SDI入力をエンコード処理後、MXFフォーマットのエディットユニット単位(フレーム単位)で、システムアイテム、UMID、エッセンスマーク、タイムコード(TC)、ピクチャアイテム、ビデオデータ、サウンドアイテム、オーディオデータ、データアイテム、非圧縮ラインデータ、ARIB補助データをパッキングし、AVシリアルバックプレーン53を通してバンクメモリ14へ転送する。このとき、MXFフォーマットのインデックステーブルやパーティションパックなどのデータは、バンクメモリ14へは転送されない。これはエディットユニットのみをRAID301に記録するためである。
ENC基板31は、メインCPU23に対してフレーム単位でのデータ量(符号発生量)を通知する。メインCPU23は、バンクメモリ14の1バンク分に相当するデータ量が溜まったら、そのデータをFCブロック13を通じてRAID301に書き込むようになされる。それと共に、メインCPU23は、ENC基板31から得たフレーム単位のデータ量を書き込み、これをデータブロック単位にまとめてFMパソコン80へ通知する。これらの動作の結果、RAID301上には、放送局や音楽配信所等のデータ供給系600から入力したSDIデータに関してエディットユニットのみが存在することとなる。
ENC基板31では、上記の他にポート毎のセットアップで、オーディオデータに関して、2CH/4CH/8CHモード、16bit/24bitモードを実行する。例えば、4CHモードでは、4CHのみパック、5〜8CHは、該当するサウンドアイテムが無い状態となされる。なお、ENC基板31が記録したものは、RAID301上のAVストリームデータStdに従って、そのまま転送するようになされる。
FMパソコン80は、データ記録再生装置101によってエンコード処理されたAVストリームデータStdに付加するためのヘッダ情報を保持管理する。RAID301は、ENC基板31によってエンコード処理されたAVストリームデータStdを記憶するようになされる。
また、非ネットワーク入力/ネットワーク出力モードによれば、そのデータ再生時、NetIFパソコン90は、ヘッダ情報を入力し、ここに入力されたヘッダ情報に対応するAVストリームデータStdをRAID301から読み出し、ヘッダ情報とAVストリームデータStdとを結合して汎用フォーマットのストリームデータを構築する。このとき、NetIFパソコン90は、ネットワーク500への転送時にFMパソコン80からの付加情報を基づいてヘッダ部やインデックステーブル部、PP(分割パック)部を付加するようになされる。
例えば、NetIFパソコン90は、FTP用にファイルを開くと共に、FMパソコン80から、そのファイルのMXFヘッダを作成するのに必要となる情報を取得し、MXFヘッダを生成する。NetIFパソコン90は、ある一定量のAVストリームデータStdをファイバチャネル602を介してRAID301から読み出す。それと共に、NetIFパソコン90は、FMパソコン80から、このAVストリームデータStdに対応するフレームインデックスを取得する。NetIFパソコン90は、先に取得したAVストリームデータStdからインデックステーブルを生成する。
更に、NetIFパソコン90は、MXFヘッダを送信後、RAID301から読み込んだエディトユニットのデータ間に分割パックおよびインデックステーブルを適宜挿入しながら、AVストリームデータStdを送信する。NetIFパソコン90は、最後にMXFフッタを送信し、送信処理を終了する。
NetIFパソコン90は、非ネットワーク入力モード/ネットワーク出力モードでは、原則として、RAID301上のエディトユニット内のAVストリームデータStdの内容は参照せず、記録されているAVストリームデータStdをそのまま送信することとする。AVストリームデータStdの操作は、ヘッダ,分割パック,インデックステーブル,フッタなどに限る。これにより、汎用フォーマットのストリームデータをネットワーク経由でネットワーク接続者に出力するようになされる。
このように、第4の実施例に係るAVサーバーシステム1における非ネットワーク入力/ネットワーク出力モード時の動作例によれば、図7に示した非ネットワーク入力モードと、図6に示したネットワーク出力モードとを組み合わせることができる。
従って、データ記録時、非汎用フォーマットのSDIデータを汎用フォーマットのAVストリームデータStdに置き換えた後のAVデータをRAID301に格納でき、また、データ再生時、汎用フォーマットのままのAVストリームデータStdをRAID301から読み出せるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給系600からのSDIデータとネットワーク500へのAVデータストリームDoutの入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、RAID301でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
図11は、第5の実施例に係る各モードの選択例を示すフローチャートである。この実施例では、第1〜第4の実施例で説明したように、AVサーバーシステム1には、ネットワーク入力モード、非ネットワーク入力モード、ネットワーク出力モード及び非ネットワーク出力モードが具備されている。オペレータは、制御端末装置200を操作してこれらのモードを設定できるようになされている。この例では、ネットワーク500からのアクセス性を優先して、できる限りMXFやAVIなどのファイルフォーマットをそのままでRAID301に記録するようになされる。
これらを前提にして、図11に示すフローチャートのステップA1でモードを設定する。ネットワーク入力モードを設定する場合は、例えば、制御端末装置200からデータ記録再生装置101〜104等のメインCPU23に第1のモード制御信号が出力される。非ネットワーク入力モードを設定する場合は、第2のモード制御信号が出力され、ネットワーク出力モードを設定する場合は、第3のモード制御信号が出力され、非ネットワーク出力モードを設定する場合は、第4のモード制御信号が出力される。
次に、ステップA2で例えば、データ記録再生装置101のメインCPU23は、制御端末装置200により設定されたモードに応じて制御を分岐する。第1のモード制御信号が入力された場合は、ステップA3に移行してネットワーク入力モードを実行する。このとき、NetIFパソコン90では、メインCPU23からネットワーク入力モードが設定された旨を受信し、NetIFパソコン90は、図5に示したように、ヘッダ情報及びAVストリームデータStdから構成される汎用フォーマットのストリームデータDinをネットワーク500から入力し、このストリームデータDinからヘッダ情報を切り離し、ヘッダ情報が切り離されたAVストリームデータStdをRAID(第1のメモリ領域)301に格納し、AVストリームデータStdが切り離されたヘッダ情報をFMパソコン80内のメモリ(第2のメモリ領域)に格納する。
また、メインCPU23は、第2のモード制御信号が入力された場合、ステップA4に移行して非ネットワーク入力モードを実行する。このとき、メインCPU23は、図7に示したように、非汎用フォーマットのSDIデータを放送局や音楽配信所等のデータ供給系600から入力し、ここで入力したSDIデータをエンコード処理すると共に、エンコード処理されたAVストリームデータStdに付加するためのヘッダ情報を作成し、ヘッダ情報をFMパソコン80に格納し、エンコード処理後のAVストリームデータStdをRAID301に格納する。
次に、ステップA5でメインCPU23は、RAID301に記録されたAVストリームデータStdを再生するか否かの通知を待機する。再生指示は、例えば、制御端末装置200からデータ記録再生装置101〜104等のメインCPU23に出力される。いずれかのデータ記録再生装置101〜104に再生指示がなされた場合は、ステップA6に移行する。いずれのデータ記録再生装置101〜104にも、再生指示が出力されない場合は、ステップA9に移行する。
制御端末装置200から再生指示がなされた場合は、ステップA6で、例えば、データ記録再生装置101のメインCPU23は、制御端末装置200により設定されたモードに応じて制御を分岐する。第3のモード制御信号が入力された場合は、ステップA7に移行する。このとき、NetIFパソコン90は、メインCPU23からネットワーク出力モードが設定された旨を受信し、NetIFパソコン90は、ヘッダ情報を入力し、入力されたヘッダ情報をFMパソコン80から読み出し、ヘッダ情報に対応するAVストリームデータStdをRAID301から読み出し、ヘッダ情報とAVストリームデータStdとを結合して汎用フォーマットのストリームデータを構築し、このストリームデータをネットワーク接続者(データ需用系)に出力するようになされる。
また、メインCPU23は、第4のモード制御信号が入力された場合、ステップA8に移行して非ネットワーク出力モードを実行する。このとき、メインCPU23は、ヘッダ情報を入力し、入力されたヘッダ情報をFMパソコン80から受信し、ヘッダ情報に対応するAVストリームデータStdをRAID301から読み出し、RAID301から読み出されたAVストリームデータStdをデコード処理し、デコード処理されたAVデータを放送局や音楽配信所等のデータ需要系600’に出力する。
その後、ステップA9に移行して当該データ記録再生処理を終了するか否かを判断する。このときの判断は制御端末装置200を操作するオペレータである。データ記録再生処理を繰り返す場合には、ステップA1に戻る。データ記録再生処理を終了する場合は、制御端末装置200からデータ記録再生装置101〜104等のメインCPU23に対して「データ記録再生処理を終了する」旨の通知を出力するようになされる。
このように第5の実施例としての情報管理方法によれば、ヘッダ情報及びAVストリームデータStdから構成される汎用フォーマットのストリームデータDinを管理する場合であって、そのAVストリームデータStdを記録する場合に、汎用フォーマットのままのAVストリームデータStdをRAID(第1のメモリ領域)301に格納できるので、同期記録再生のリアルタイム保証や、ネットワークからのファイルの入出力が要求されるAVサーバーシステム1において、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、ネットワーク500からのストリームデータ(ファイル)の入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、RAID301でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
また、非汎用フォーマットのSDI(AV)データを放送局や音楽配信所等のデータ供給源600から入力し、当該SDIデータをエンコード処理する情報記録再生系を管理する場合であって、そのAVストリームデータStdを記録する場合に、非汎用フォーマットのAVデータを汎用フォーマットのAVストリームデータStdに置き換えた後のAVデータをRAID301に格納できるので、情報記録再生系のリアルタイム保証に加えて、データ供給源600からの非汎用フォーマットのSDIデータの入出力パフォーマンスを向上させることができる。しかも、RAID301でのリアルタイムな記録再生動作を完全に保証できるようになる。
この発明は、オーディオ・ビデオ・ストリームデータをデータ記憶装置に記録し、又は/及び再生するAVサーバーシステムにおけるファイル管理に適用して極めて好適である。
本発明に係る各実施例としてのAVサーバーシステム100の構成例を示すブロック図である。
AVサーバー100の内部構成例を示すブロック図である。
データ記録再生装置101の内部構成例を示すブロック図である。
MXFファイルのデータ構造例を示すフォーマットである。
第1の実施例としてのAVサーバーシステム1におけるネットワーク入力モード時の動作例を示す構成図である。
AVサーバーシステム1におけるネットワーク出力モード時の動作例を示す構成図である。
第2の実施例としてのAVサーバーシステム1における非ネットワーク入力モード時の動作例を示す構成図である。
AVサーバーシステム1における非ネットワーク出力モード時の動作例を示す構成図である。
第3の実施例としてのAVサーバーシステム1におけるネットワーク入力/非ネットワーク出力モード時の動作例を示す構成図である。
第4の実施例としての非ネットワーク入力/ネットワーク出力モード時のAVデータ処理例を示す構成図である。
第5の実施例に係る各モードの選択例を示すフローチャートである。
符号の説明
11・・・FC入出力基板、12・・・記録再生制御基板、13・・・FCブロック、14・・・バンクメモリ(データ記憶部)、16・・・FCサブCPU(制御装置)、19・・・イーサネット(登録商標)、23・・・メインCPU、31〜33・・・ENC基板、38・・・ENCサブCPU(制御装置)、39・・・ミニバンクメモリ、47・・・ジョグメモリ(データ記憶部)、49・・・DECサブCPU(制御装置)、80・・・FMパソコン(情報管理装置)、90・・・NetIFパソコン(情報管理装置)、100・・・AVサーバー(映像記録再生装置)、200・・・制御端末装置、101〜104・・・データ記録再生装置(情報記録再生装置)、301〜304・・・RAID(データ記録装置)