JP4250711B2 - 回転機器の軸封装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、一軸偏心ねじポンプやロータリーポンプなどの駆動装置により回転されるポンプ等の回転機器において、駆動軸あるいは駆動軸に連結された回転軸を備える駆動側ケーシングと、ポンプ側ケーシングなどの被駆動側ケーシングとの接合箇所で、駆動軸あるいは回転軸(以下、単に回転軸という)の周囲に配置され、回転軸とその周囲のケーシング(非回転部)との間隙部を密封するための軸封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の軸封装置については、たとえば一軸偏心ねじポンプ31では図7に示すように、ポンプケーシング36の吸込口36a側の一端面に、電動モータ(図示せず)に連結されて回転する駆動用回転軸33を回動自在に備えた駆動側ケーシング35を接合し、この接合箇所を貫通する回転軸33の周囲に、外周面に環状突起部32aを備えた円環状シール部材32が装着され、このシール部材32の中央開口32b内に、複数個のグランドパッキン34が相互に隣接して嵌め込まれ、押さえ金具37を介して止めねじ38によりグランドパッキン34が押さえ付けられた構造のものがある。
【0003】
なお、図7において、ポンプケーシング36の中央付近に上向きの吸込口36aが設けられ、駆動側ケーシング35との反対側端面にステータ39が連結され、この一端に吐出口部43が連設されている。ステータ39の雌ねじ孔39a内には雄ねじ形ロータ42が嵌挿され、このロータ42の一端と回転軸33の一端とがコネクチングロッド40により、それぞれ自在継手(ユニバーサルジョイント)41を介設して接続されている。
【0004】
また、従来の典型的な軸封装置50として、図6に示すように、ポンプケーシングなどの被駆動側ケーシング6と駆動側ケーシング5との接合箇所において、その中心部を貫通して回転自在に配置された回転軸3との環状空間部である環状凹所9内に、円環状のシール部材(固定環)51が一方の環状溝51aにOリング52を装填した状態で嵌め込まれ、このシール部材51の中央開口51bの周辺に断面略L形のリップパッキン53を嵌め込み可能な環状凹部51cが形成され、その凹部51cと回転軸3との間にリップパッキン53が介設されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の軸封装置には、いずれも下記のような点で改良すべき余地がある。すなわち、
近年、ポンプ回転数の高速化および移送液の高粘度化などの理由から、上記グランドパッキンやリップパッキンにも高い耐圧力性が要求されるようになってきている。そこで、パッキンの材質として従来、一般的な軟質ゴムに加えて、硬質ゴムや高密度ポリエチレンなどの硬質材料が用いられるようになっている。
【0006】
こうした硬質ゴムや高密度ポリエチレンなどの硬質材料からなるパッキンを使用した場合、回転軸の摩耗が激しく、短期間で回転軸とパッキンとを取り替える必要があり、ランニングコストの高騰を招くことになる。これは、図6からも明らかなように、構造上、回転軸3上のリップパッキン53による軸封位置(シール位置)Aが一カ所に特定されていることから、回転軸3の外周面がいったん摩耗すると、リップパッキン53が当接する回転軸3上の位置(軸封位置)Aを変えて軸封することができないからである。
【0007】
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、パッキンが接触する回転軸上の位置を簡単に変更できるようにすることで、パッキンだけを交換して回転軸はパッキンの当接位置が摩耗しても位置を変更することにより複数回使用できるようにし、ランニングコストを低減することができる回転機器の軸封装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明にかかる回転機器の軸封装置は、駆動装置により回転されるポンプ等の回転機器における駆動側ケーシングとポンプケーシング等の被駆動側ケーシングとの接合箇所で前記駆動装置により回転する回転軸の周囲に配装される回転機器の軸封装置において、前記回転軸の外周面に軸方向に間隔をあけて被装される二つの円環状シール部材のうち、一つが前記シール部材の中央開口周辺にリップパッキンを嵌め込み可能な深さの浅い(本明細書で「深さ」とは回転軸の軸方向の奥行きつまり長さをいう)環状凹部を備えるとともに、他の一つが前記シール部材の中央開口周辺にリップパッキンおよび円環状スペーサを嵌め込み可能な深さの深い環状凹部を備え、前記二つのシール部材間の空間部に潤滑剤(潤滑油を含む)を封入することを特徴としている。
【0009】
上記の構成を有する軸封装置によれば、回転軸とケーシングの間隙を回転軸上の二箇所に配置された各リップパッキンと両リップパッキン間に封入された潤滑剤とによって軸封するので、軸封効果が非常に高い。また、一方に嵌着しているリップパッキンで回転軸の表面が摩耗あるいは摩損したときには、シール部材を入れ換えるとともに、リップパッキンを新しい物に交換することで、回転軸上のリップパッキンの位置すなわちシール位置が移動して摩耗や摩損のない位置にくることにより、回転軸の寿命が倍に延びるとともに、軸封作用も初期組み立て時の状態に復元される。しかも、構造が簡単で、製造コストも従来と比べてあまり変わらないので、ランニングコストを大幅に低減できて経済的である。
【0014】
請求項に記載の回転機器の軸封装置は、駆動装置により回転されるポンプ等の回転機器における駆動側ケーシングとポンプケーシング等の被駆動側ケーシングとの接合箇所で回転軸の周囲に配装される回転機器の軸封装置において、前記回転軸の外周面に被装される少なくとも一つの円環状シール部材の中央開口周辺で、一端面側にはリップパッキンを嵌め込み可能な深さの浅い環状凹部を形成し、他端面側にはリップパッキンおよび円環状スペーサを嵌め込み可能な深さの深い環状凹部を形成し、いずれか一方の前記環状凹部内にリップパッキンを嵌着することを特徴としている。
【0015】
この構成を備えた軸封装置は、シール部材が一つで全体構造が簡単であり、しかもリップパッキンで回転軸上の接触面が摩耗した場合には、シール部材の向きを左右反転させて再組み立てし、このときにリップパッキンだけを交換することにより、初期状態の軸封作用が期待でき、回転軸の寿命も倍に延長されるので、経済的である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる回転機器の軸封装置について実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は本発明の実施例にかかる軸封装置を備えたポンプの実施例を概略的に示す正面図、図2は図1の一部(軸封部)を拡大して示す断面図で、図2(a)は初期組み立て時を、図2(b)は再組み立て時を表す。
【0018】
図1に示すように、本例の軸封装置10−1(図2)を備えたポンプ1は電動モータ2の駆動軸に接続された回転軸3により運転されるもので、回転軸3を支持する駆動側ケーシング5とポンプケーシング6とが一体に接合されている。ポンプケーシング6は吸込口7を上部に備え、一端に吐出口8を備えている。
【0019】
図2(a)に示すように、駆動側ケーシング5の一端面とポンプケーシング6の一端面とが突き合わせるように接合され、ボルト・ナット(図示せず)等により締め付けて固定されているが、この接合箇所では両ケーシング5・6ともに外径を半径方向に拡大して円筒状に形成され、両ケーシング5・6の接合箇所に環状の凹所9が形成されている。この凹所9内には、二つの円環状シール部材11・12が回転軸3に被装された状態で嵌め込まれている。本例の軸封装置10−1では、二つのシール部材11・12の厚さ(回転軸3の軸方向に沿った長さ)が等しく、それぞれ一面に環状溝11a・12a が形成されており、そこにはOリング13が装填されている。両シール部材11・12はそれぞれ金属材料、軟質ゴム、合成樹脂などから形成されており、一方のシール部材11の中央開口11bは他方のシール部材12の中央開口12bに比べて口径が大きく、その中央開口11bの端部(図の右側)寄りには断面略L形のリップパッキン14を嵌着可能な断面略L形の環状凹部11cが形成されている。そして、本例の場合、リップパッキン14は硬質ゴムで形成されており、初期組み立て時には、ケーシング5・6の環状凹所9内において、ポンプケーシング6側、つまりE方向より見て奥側にシール部材11が配置され、続いてシール部材12が配置されている。また、シール部材11の環状凹部11c内にはリップパッキン14が嵌着されている。
【0020】
この状態で、ケーシング5・6の接合位置より左側のA位置にシール線(シール開始線)があり、ポンプケーシング6内の被搬送液が回転軸3の外周側より駆動側ケーシング5内へ浸入するのが阻止される。こうして、高速回転する回転軸3とリップパッキン14との間で摩耗作用が生じ、一定期間使用後に交換が必要になったとすると、次のように再組み立てを行うことになる。すなわち、電動モータ2の駆動軸と回転軸3との接続を解除し、回転軸を切り離すとともに、駆動側ケーシング5をポンプケーシング6から分離し、シール部材11・12を回転軸3に沿って図の右側へ抜き出す。それから、シール部材12を先に回転軸3に沿って軸方向左側へ挿入し、リップパッキン14を新しいものに交換してシール部材11を回転軸3に沿って挿入する。後は分解時と逆の順に駆動側ケーシング5をポンプケーシング6に接合して組み付け、回転軸3を駆動モータ2の駆動軸に接続する。
【0021】
こうして再組み立てした結果、シール線は接合箇所から右側のB位置に変更になり、回転軸3の摩耗していない箇所をシール線として使用できる。したがって、回転軸3の寿命が従来に比べて倍に延びる。しかも、新しいリップパッキン14を回転軸3に沿って挿入する際に、回転軸3の摩耗した外周面にて傷がつけられることがない。
【0022】
図3は本発明の軸封装置の他の実施例を示す断面図で、図3(a)は初期組み立て時を、図3(b)は再組み立て時を、図3(c)は再々組み立て時をそれぞれ表す。本例の軸封装置10−2が上記した第1実施例の軸封装置10−1と相違するところは、バックアップスペーサとしての第3の円環状シール部材15を付加したことである。つまり、第3シール部材15は、駆動側ケーシング5の制作時に鋳巣防止および組み立て上の理由等により入口の開口部口径を大きくしなければならないときに必要な部材であることから、この部材をシール線A〜Cの変更に利用したものである。
【0023】
本例の場合は図3に示すように、両ケーシング5・6の接合箇所に形成する環状凹所9の幅を、追加される第3シール部材15の幅に応じて拡げている。第3シール部材15は他のシール部材11・12に比べて幅をほぼ半分に狭めており、構造および材質はシール部材12と全く共通するもので、一面に環状溝15aを備え、その環状溝15a内にOリング16を装填している。その他の構成については、上記第1実施例と共通するので、共通する部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0024】
本例の軸封装置10−2は図3(a)〜図3(c)に示すように、初期組み立て時と、再組み立て時と、再々組み立て時とで、回転軸3上におけるリップパッキン14の位置、つまりシール線の位置A〜Cが三回変更できるので、回転軸3の寿命が三倍に延びることになる。また、再組み立て時および再々組み立て時に、リップパッキン14の位置が回転軸3の軸方向に沿って順に右側(駆動側ケーシング5側)へずれていくようにすることにより、新しいリップパッキン14を回転軸3に沿って挿入する際に、回転軸3の摩耗した外周面で傷が付くのを防止できる。
【0025】
図4は軸封効果を向上した別の実施例にかかる軸封装置を示す断面図で、図4(a)は初期組み立て時を、図4(b)は再組み立て時を表すものである。
【0026】
本例の軸封装置10−3は、図4に示すように、断面略L形のリップパッキン14を嵌着可能な二種類のシール部材17・18を備えており、シール部材17はポンプケーシング6側に設けられた環状凹所9A内に、またシール部材18は駆動側ケーシング5側に設けられた環状凹所9B内にそれぞれ装填され、両凹所9A・9B間に潤滑剤の封入室19が設けられている。なお、環状凹所9Bを構成する一側方の環状壁5eは深さ(垂下寸法)が浅いので、固定環23が凹所9B内の一端に係止されている。上記の封入室19は駆動ケーシング5とポンプケーシング6との間で各ケーシング5・6に接合されており、上下に開口部19aが穿設されるとともに、各開口部19aはねじ孔に形成され、先端部側に雄ねじ部20aを備えたニップル20が開閉可能に螺合され閉塞されている。上記各シール部材17・18の両面にはそれぞれ外周部寄りに環状溝17a・18aが形成され、各環状溝17a・18a内にOリング21がそれぞれ装填されている。
【0027】
また、シール部材17・18のうち、一方のシール部材17の中央開口17bには、上記したリップパッキン14を嵌着可能な環状凹部と、同パッキン14の最大外径と同一外径でほぼ同一幅の円環体からなるバックアップスペーサ22を嵌着可能な環状凹部とが、この順に一端(図の左側)から一つの連続した凹部17dとして形成されている。他方のシール部材18の中央開口18bには、上記したリップパッキン14を嵌着可能な環状凹部18cがシール部材17とは反対端(図の右側)に形成されている。
【0028】
以上の構成からなる本例にかかる軸封装置は、初期組み立て時において図4(a)に示すように、回転軸3上で中心線sを挟んで環状凹所9A・9B内の最も離間した位置にシール線A・Bが形成され、そのほぼ中間部に潤滑剤が封入されて両側の二つのリップパッキン14とともにシール作用を発揮するので、シール作用が非常に高い。しかも、両側のリップパッキン14の位置で回転軸3の外周面が摩耗した場合には、ポンプケーシング6から駆動側ケーシング5および封入室19を順に分離し、各シール部材17・18を左右入れ換えるとともに、新しいリップパッキン14を嵌着し、図4(b)のように再組み立てすることによって、回転軸3上で中心線sを挟んで環状凹所9A・9B内の最も接近した位置にシール線C・D、すなわちリップパッキン14が接触することになる。この結果、回転軸3上におけるリップパッキン14の位置が完全にずれるので、中間部の潤滑剤によるシール作用と相俟って高いシール作用が得られることになり、回転軸3の寿命も倍に延びる。
【0029】
図5は一つのシール部材を備えた構造が最も簡単な軸封装置の実施例を示す断面図で、図5(a)は初期組み立て時を、図5(b)は再組み立て時をそれぞれ表す。
【0030】
本例の軸封装置10−4は、図5に示すようにポンプケーシング6と駆動側ケーシング5との接合箇所付近に形成される環状凹所9内に、シール部材24が嵌挿されており、このシール部材24の中央開口24bの一端(図の左側)には断面略L形のリップパッキン14を内向けに嵌着可能な環状凹部24cが形成され、また中央開口24bの他端(図の右側)には断面略L形のリップパッキン14と、同パッキン14の最大外径と同一径で厚さの薄い円環体からなるバックアップスペーサ25とを相互に隣接して嵌着可能な環状凹部24dが形成されている。また、シール部材24の両面には外周部寄りに環状溝24aが形成され、各環状溝24a内にOリング26がそれぞれ装填されている。
【0031】
以上の構成からなる本例の軸封装置では、初期組み立て時には図5(a)のように環状凹部24dにリップパッキン14とバックアップスペーサ25を嵌着した状態で軸封するが、再組み立て時には図5(b)のようにシール部材24を左右逆向きにひっくり返した状態で、環状凹部24c内にリップパッキン14を嵌着した状態で軸封される。リップパッキン14の位置、すなわちシール位置はAからBへ変わるだけでそのずれ(寸法差)は、上記の各実施例に比べると小さいが、回転軸3上のリップパッキン14の位置が変化するため、リップパッキン14を交換すれば、回転軸3の寿命は倍に延びることになる。
【0032】
上記に本発明の軸封装置について複数の実施例を挙げて説明したが、本発明は以下のように実施することができる。
【0033】
すなわち、上記各実施例では、回転機器がポンプの場合を例に挙げているが、ポンプに限らず、各種回転機器における駆動モータ等の駆動側ケーシングと被駆動側ケーシングの接合箇所における回転軸周囲の間隙をシールする場合に適用できる。さらに実施例におけるリップパッキン14は断面略L形であるが、断面形状は限定されない。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明にかかる回転機器の軸封装置には、次のような優れた効果がある。
【0035】
(1)請求項1の軸封装置は、パッキンが接触する回転軸上の位置を変更できるようにすることで、パッキンだけを交換して回転軸はパッキンの接触位置が摩耗しても簡単に変更して複数回使用できるようにしたことによって、とくに硬質ゴムや高密度のポリエチレンなどの硬質材料からなるリップパッキンを使用する場合にランニングコストを低減でき、経済的である。
【0036】
(2)つまり、一方に嵌着しているリップパッキンで回転軸の表面の接触位置が摩耗あるいは摩損したときには、シール部材を入れ換えるとととに、リップパッキンを新しいものに交換するだけで、回転軸上のリップパッキンの位置を移動させて摩耗や摩損のない位置に変えられることから、回転軸の寿命が倍に延びるとともに、軸封作用も初期組み立て時の状態に復元される。しかも、全体構造が簡単で、制作コストも従来とほとんど変わらず、ランイングコストを大幅に低減できる。
【0037】
(3)回転軸とケーシングの間隙を回転軸上の二箇所に配置された各リップパッキンと両リップパッキン間に封入された潤滑剤とによって軸封するので、軸封効果が非常に高い。しかも、請求項2にかかる発明と同様に、リップパッキンを交換するだけで、シール効果が初期状態に戻るとともに、回転軸の寿命が倍に延び、ランングコストが低減され、経済的である。
【0038】
(4)請求項2の軸封装置は、シール部材が一つで全体構造が簡単であり、しかもリップパッキンで回転軸上の接触面が摩耗した場合には、シール部材の向きを反転させて再組み立てし、このときにリップパッキンだけを交換することにより、初期状態の軸封作用が期待でき、回転軸の寿命も倍に延長されるので、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる軸封装置を備えたポンプの実施例を示す概要正面図である。
【図2】図1の一部(軸封部)を拡大して示す断面図で、図2(a)は初期組み立て時を、図2(b)は再組み立て時をそれぞれ表すものである。
【図3】本発明の軸封装置の他の実施例を示す断面図で、図3(a)は初期組み立て時を、図3(b)は再組み立て時を、図3(c)は再々組み立て時をそれぞれ表すものである。
【図4】軸封効果を向上した別の実施例にかかる軸封装置を示す断面図で、図4(a)は初期組み立て時を、図4(b)は再組み立て時を表すものである。
【図5】本発明にかかる、一つのシール部材を備えた構造が最も簡単な軸封装置の実施例を示す断面図で、図5(a)は初期組み立て時を、図5(b)は再組み立て時をそれぞれ表す。
【図6】回転機器における従来の典型的な軸封装置を示す断面図である。
【図7】一軸偏心ねじポンプにおける従来の一般的な軸封装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ポンプ
2 電動モータ
3 回転軸
5 駆動側ケーシング
6 ポンプケーシング(被駆動側ケーシング)
7 吸込口
8 吐出口
9・9A・9B 環状凹所
10−1〜10−4 軸封装置
11・12・17・18・24 シール部材
11a・12a 環状溝
11b・12b 中央開口
11c・12c 環状凹部
13・21 Oリング
14 リップパッキン
15・25 バックアップスペーサ(シール部材)
19 潤滑剤封入室
20 ニップル
23 固定環

Claims (2)

  1. 駆動装置により回転されるポンプ等の回転機器における駆動側ケーシングとポンプケーシング等の被駆動側ケーシングとの接合箇所で前記駆動装置により回転する回転軸の周囲に配装される回転機器の軸封装置において、
    前記回転軸の外周面に軸方向に間隔をあけて被装される二つの円環状シール部材のうち、一つが前記シール部材の中央開口周辺にリップパッキンを嵌め込み可能な深さの浅い環状凹部を備えるとともに、他の一つが前記シール部材の中央開口周辺にリップパッキンおよび円環状スペーサを嵌め込み可能な深さの深い環状凹部を備え、
    前記二つのシール部材間の空間部に潤滑剤を封入することを特徴とする回転機器の軸封装置。
  2. 駆動装置により回転されるポンプ等の回転機器における駆動側ケーシングとポンプケーシング等の被駆動側ケーシングとの接合箇所で前記駆動装置により回転する回転軸の周囲に配装される回転機器の軸封装置において、
    前記回転軸の外周面に被装される少なくとも一つの円環状シール部材の中央開口周辺で、一端面側にはリップパッキンを嵌め込み可能な深さの浅い環状凹部を形成し、他端面側にはリップパッキンおよび円環状スペーサを嵌め込み可能な深さの深い環状凹部を形成し、二つの前記環状凹部のうちのいずれか一方にリップパッキンを嵌着することを特徴とする回転機器の軸封装置。
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