JP4247940B2 - フィルム状感圧センサー及びそれに用いる半導電性感圧インク - Google Patents

フィルム状感圧センサー及びそれに用いる半導電性感圧インク Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のシートに設置して乗員の有無や体格などを自動的に検知するシステム等に用いられるフィルム状感圧センサーと、その半導電性感圧インク層を形成するための半導電性感圧インク材に関し、さらに詳しくは本発明は、高温、高湿度での使用においても信頼性の高いフィルム状感圧センサーとそれに用いる半導電性感圧インク材に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧力の有無、大きさ、変化を検知するフィルム状の感圧センサーは、例えば自動車のシートに設置して乗員の有無などを自動的に検知するなど、種々の用途に利用されている。フィルム状感圧センサーは、導電性インクを印刷した電極層、半導電性感圧インク層を有する2枚のプラスチックフィルムを有し、互いの電極層、半導電性感圧インク層が対峙した状態で押圧されると、対向する電極層、半導電性感圧インク層が接触することにより、圧を検知するものである。従来用いられているフィルム状感圧センサーの構造を図1及び図2に示した。
【0003】
図1(a)のフィルム状の感圧センサーは、二枚のプラスチックフィルム1、1’の上に、それぞれ導電性インク組成物を印刷してなる電極層2、2’が形成されていて、片方の電極層2の上に、電極層2より十分比抵抗の大きな半導電性の感圧インク層3が形成されており、矢印の方向に圧がかかると電極層2’と半導電性感圧インク層3とが接触しうる位置に二枚のプラスチックフィルム1、1’を対向させ、接着剤層5によって固定した構造のものであり、4、4’は絶縁層を示す。図1(b)は電極層2’上にも半導電性感圧インク層3’が形成されていて、矢印の方向に圧がかかると半導電性感圧インク層同士(3、3’)が接触するものである。
図2(a)は、二枚のプラスチックフィルム1、1’のうち、片方のプラスチックフィルム1に二つの導電性インク組成物を印刷してなる電極層2a、2bが形成されていて、もう一つのプラスチックフィルム1’に電極層2a、2bより十分比抵抗の大きな半導電性インクの半導電性感圧インク層3’が形成されていて、矢印の方向に圧がかかると電極層2a、2bと半導電性感圧インク層3’が接触しうる位置に二枚のプラスチックフィルム1、1’を対向させ、接着剤層5、絶縁層4、4’で固定した構造のものである。図2(b)はプラスチックフィルム1’が電極層2’上に半導電性感圧インク層3’を有するもの、図2(c)はプラスチックフィルム1が電極層2a、2b上にそれぞれ半導電性感圧インク層3a、3bを有し、矢印方向の圧を受けると半導電性感圧インク層同士(3a及び3bと3’)が接触するものである。
図1、図2において、同符号は同じものを示す。
【0004】
いずれの例においても、押圧されて上下2枚のプラスチックフィルムの半導電性感圧インク層と電極層又は半導電性感圧インク層が接触したとき、接触抵抗が、加えられる圧力に応じて(例えば反比例して)変化をすることを用いた感圧センサーである。図1、2においては省略したが、例えば、このプラスチックフィルムの上には導電性インクによって電極層にリード線が設けられ、プラスチックフィルムを出た部分で電線や別のフィルム回路等で計測回路に接続され、外部の抵抗計測回路でセンサー部の上下の電極の接触抵抗を計測するなどしてセンサーに加わった圧力が検知される。
【0005】
フィルム状感圧センサーは、一般にはプラスチックフィルムの上に電極インク、半導電性感圧インク、絶縁体インク、接着剤インク等を多数回スクリーン印刷をすることによって作ることができる。
従来、フィルム状の感圧センサーとしては、例えば特公平6−29802号等では、半導電性感圧インクとしてシリコーンゴムに導電性充填剤を用いた感圧ゴムを用いたものが提案されているが、ゴムの粘着性等で検知抵抗値に強いヒステリシスが生じやすく、感圧特性の再現性等の信頼性の点で問題があった。また、特許第131763号では、上記の感圧ゴムの欠点を改良するために、半導電性感圧インクに、電極層を形成した後に電極層の表面に突起状の凹凸を形成するような、例えば硫化モリブデン等の半導電性の充填剤を添加した弾性変形の生じない高弾性樹脂を用いたものが提案されている。これは電極層表面を凸凹にすることにより押圧によって電極層間の接触点の数が変化することを用いたものである。しかしながら、この感圧センサのように、圧力増減に応じて接触点の数が変化するだけでは大きな抵抗値の変化が得にくい欠点があり、実用には至っていない。
【0006】
このようなフィルム状の感圧センサーについて研究した結果、半導電性感圧インク層がある程度高い弾性率のものであれば、小さな圧力での押圧下では点接触して接触抵抗が大きく、押す圧力がある程度の大きさになれば半導電性感圧インク層の弾性変形による接触面積の増減を用いることができるため、抵抗値の変化の大きい感圧センサができ、しかも抵抗の再現性が良いものができることが判ってきた。加えて、上記のような感圧センサーは厚さが薄いため、密着して使用する用途に広く使用されるようになってきた。例えば、一つの感圧センサーフィルム内に多数の検知部を分布させることによって、二次元の圧力分布を測定できるため、歯の噛み合わせ検知、シートの座り心地検知、靴の構造設計等、種々の用途に使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで近年、自動車分野ではエアバックシステムにおいて乗員の体格、座っている位置等を検知してエアバックの適切な動作制御することが重要視され、その検知のためにフィルム状感圧センサーが座席のカバーの下に用いられるようになっている。しかしながら幾つかの点で、従来の感圧センサは自動車の使用環境に耐えられないことが判ってきた。
まず、自動車の座席部では80℃以上の高温になることがあり、従来の半導電性感圧インクでは感度特性曲線が不可逆的に変化してしまう問題があることが明らかになった。これは、従来の半導電性感圧インクは生産が容易な溶剤希釈型の熱可塑性樹脂を基材とした半導電性感圧インクが用いられてきたことが原因の一つと考えられる。また、半導電性感圧インクの結晶融点やガラス転移点が低い場合、半導電性感圧インク層の塑性変形が起こり、半導電性感圧インク層の厚
さが減少したり、半導電性感圧インク層の表面の微小な凹凸がなだらかになったりすることで接触抵抗が変化することも考えられる。
これに対する対策として、半導電性感圧インクにエポキシ樹脂、フェノール樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を用いて高温溶融現象を改善し、不可逆な抵抗の減少を小さくすることが行われている。中でもエポキシ樹脂は多くの種類の硬化剤が開発されているため、硬化速度を設計しやすく、フィルム状感圧センサーの製造において都合が良い。ところで、スクリーン印刷等製造プロセス上の要求として、熱硬化性樹脂組成物の半導電性感圧インクの場合、常温で十分長いシェルフライフ(使用可能な状態で貯蔵できる最大の期間)またはポットライフ(硬化させる前の、増粘しない状態で作業可能な時間)を設計する必要があり、例えば1週間以上、望ましくは1ヶ月以上という十分なシェルフライフが必要である。このためには、エポキシ樹脂組成物の場合は、エポキシ樹脂の種類や硬化剤の種類を選択して反応の早さを調節することが必要となる。例えばこのような長いシェルフライフと中程度の温度で硬化する性質を兼ね備えたエポキシ樹脂組成物のために、硬化剤としては潜在性硬化剤とよばれる一群の硬化剤がある。例えば、ジシアンジアミド、カルボン酸ヒドラジド、グアナミン化合物、イミダゾール化合物等が知られている。
【0008】
しかしながらフィルム状感圧センサーの場合、必ずしもこのような方法だけでは解決できない問題がある。一般にエポキシ樹脂等の熱硬化樹脂の場合、より高い温度で長時間硬化させると架橋密度の高い硬化物が作成できるが、次のような理由でそのような硬化は望ましくない。すなわち、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)フィルム等汎用のフィルムを基材に用いる場合、熱収縮が発生してしまい、スクリーン印刷のパターンのずれが生じてしまう。また、フィルムが内部から添加剤の析出が顕著になり不透明になるため、高温の硬化は好ましくない。また、長時間の硬化では生産性があがらない。
これらの問題に対し、耐熱性の高いフィルムを用いるということも考えられるが、その場合フィルム状感圧センサーが高価なものになってしまう。また、特性を良くするために長時間硬化させるとか、機械的強度や耐水性を低下させる原因になる微小クラックの発生を避けるため一旦低温で長時間硬化させてから高温で硬化させるというような、段階的に、異なる温度で硬化させるという方法があるが、この方法では生産性が低下する。
【0009】
一方、半導電性感圧インクについて完全硬化が行われない場合は、フィルム状感圧センサーの特性に関して種々の不都合が生じる。高いガラス転移点が達成されないことによって硬化物の高温下での変形が大きくなることは言うまでもなく、低いガラス転移点によって分子運動が活発になることや、親水性の未反応基が多く残留し吸湿性が高まることによって、半導電性感圧インク層そのもののが軟化し半導電性感圧インク層が変形しやすくなること、導電性充填剤の分散状態が変化し、素子の半導電性感圧インク層の比抵抗が変化してしまうことなどの現象がおこる。また、高温に置かれた場合、未反応の硬化剤による後硬化でマトリックスの分子量が変化して導電性充填剤の分散状態が変化することによって、半導電性感圧インク層の比抵抗が変化することがある。言うまでもなく、このような抵抗値の変動は感圧センサーとしては極力減少させなければならない。
このように、低コストで安定した性能のフィルム状感圧センサーを製造するためには、半導電性感圧インクの硬化条件に関し特有の制約があり、適切なシェルフライフ、ポットライフを有し、加熱したときは比較的低温で短時間に完全に硬化する半導電性感圧インクの開発が要望されていた。
エポキシ樹脂の潜在性硬化剤については、200℃以上の高い温度で長時間硬化させるものについては研究されているが、薄膜状の組成物を170℃以下で短時間硬化させるものについてはあまり研究されていない。
したがって本発明は、短時間硬化性で、良好な半導電性感圧インク層を形成しうる感圧センサー用半導電性感圧インク材を提供することを目的とする。さらに本発明は、汎用のプラスチックフィルムと、低温で短時間に完全硬化する半導電性感圧インクとを用い、低コストで製造でき、かつ、高温高湿の環境においても安定した性能を有するフィルム状感圧センサーを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の発明により達成された。
(1)表面に電極層及び/又は半導電性感圧インク層を形成してなり、少なくとも1枚は半導電性感圧インク層を有する2枚のプラスチックフィルムを対向して有し、押圧により一方のプラスチックフィルム上の半導電性感圧インク層が他のプラスチックフィルム上の電極層又は半導電性感圧インク層と接触する際、接触抵抗が、加えられる圧力に応じて変化することにより圧力を検知するフィルム状感圧センサーであって、前記プラスチックフィルムがポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムであり、前記電極層が比抵抗10−5〜10−2Ωcmの導電性インク組成物より形成され、前記半導電性感圧インク層が、比抵抗10〜10Ωcm、厚さ10〜100μmであって、ポリグリシジルエーテル化合物、ポリグリシジルエステル化合物及びポリグリシジルアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のエポキシ樹脂100重量部に対し、下記一般式(I)で表わされるイミダゾール化合物とモノグリシジル化合物とを反応させて得られた中間生成物に、ポリグリシジル化合物を反応させる二段階反応方法によって得られたアダクト化合物5〜50重量部、及び導電性カーボンブラック1〜300重量部を含んでなる半導電性感圧インクを硬化させてなることを特徴とするフィルム状感圧センサー。
【0011】
一般式(I)
【化3】
Figure 0004247940
【0012】
(式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表わす。)
(2)前記アダクト化合物におけるモノグリシジル化合物及びポリグリシジル化合物のグリシジル基の数の合計が、イミダゾール化合物1モルに対し1.5〜5であることを特徴とする(1)項記載のフィルム状感圧センサー。
(3)前記導電性カーボンブラックが、窒素吸着比表面積500m/g以上、ジブチルフタレート吸油量200ml/100g以上である多孔質のファーネスブラックであることを特徴とする(1)又は(2)項記載のフィルム状感圧センサー。
(4)ポリグリシジルエーテル化合物、ポリグリシジルエステル化合物及びポリグリシジルアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のエポキシ樹脂(A)と、このエポキシ樹脂(A)100重量部に対し、下記一般式(I)で表わされるイミダゾール化合物とモノグリシジル化合物とを反応させて得られた中間生成物に、ポリグリシジル化合物を反応させる二段階反応方法によって得られたアダクト化合物(B)5〜50重量部、及び導電性カーボンブラック(C)1〜300重量部とを各構成要素とし、これを混合、被覆することを特徴とする、短時間硬化性の、感圧センサー用半導電性感圧インク材。
【0013】
一般式(I)
【化4】
Figure 0004247940
【0014】
(式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表わす。)
(5)前記アダクト化合物(B)におけるモノグリシジル化合物及びポリグリシジル化合物のグリシジル基の数の合計が、イミダゾール化合物1モルに対し1.5〜5であることを特徴とする(4)項記載の感圧センサー用半導電性感圧インク材。
(6)前記導電性カーボンブラック(C)が、窒素吸着比表面積500m3/g以上、ジブチルフタレート吸油量200ml/100g以上である多孔質のファーネスブラックであることを特徴とする(4)又は(5)項記載の感圧センサー用半導電性感圧インク材。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のフィルム状感圧センサーは、二枚のプラスチックフィルムを有してなり、例えば、そのうちの一枚のフィルムの上に導電性樹脂インクを用いて回路形成し、その上に半導電性感圧インク層を形成し、もう一枚のフィルムの上に電極層と必要に応じて半導電性感圧インク層を形成して、二枚のフィルムを対向させて、半導電性感圧インク層と電極層又は半導電性感圧インク層を接触しうるように対峙させてなる。フィルム状感圧センサーのフィルム面にかかる圧力によって半導電性感圧インク層と電極層の接触面積が変化して接触抵抗が変化することを利用して圧力を検知するセンサーである。本発明は汎用のフィルムの中で唯一100℃以上のガラス転移点を有するポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムを用いているため、−40〜85℃の温度範囲で弾性係数の変化が小さく、測定抵抗値の温度変化が小さいセンサーとすることが出来る。検知部の半導電性感圧インク層についても85℃以上のガラス転移点が必要となるが、本発明においてはプラスチックフィルムに汎用フィルムを用い、170℃を超える高温に長時間曝されると収縮してしまうため、半導電性感圧インク層の硬化は170℃以下の温度で短時間に達成する必要がある。本発明においては短時間硬化でも良好な硬化体を形成する特定の組成のエポキシ樹脂半導電性感圧インクを用い、−40〜85℃の温度範囲での温度変化で半導電性感圧インク層の弾性係数や比抵抗の変化が小さく、しかもエポキシ樹脂の欠点である湿度やポストキュアによる比抵抗の変化を小さいものにした。また、導電性粉体として湿度等に対して比抵抗値の変化しにくいものを用い、その結果、更に耐湿性を向上させることができた。これにより本発明によれば、従来使用が不可能だった、使用環境の温度変化が大きく、高湿度となるような過酷な条件で使用しても、センサーとしての再現性や信頼性が良好なフィルム状感圧センサーを提供することができる。
本発明のフィルム状感圧センサーは、電極層、半導電性感圧層を有する2枚のプラスチックフィルムを対向して有する構造であればよい。本発明のフィルム状感圧センサーの構造は、図1、図2に示したものをはじめとする通常のもののいずれでもよく、図示のものに限定されない。
【0016】
従来フィルム状感圧センサーに用いられているプラスチックフィルムとしては、繰り返し応力、及び屈曲に耐える強度、表面の平滑性、価格的に有利な点で各種のポリエステルフィルムがあり、例えばその代表的なものがポリエチレンテレフタレートフィルムであるが、ガラス転位点が69℃と低いので、高温高湿で使用した場合には変形の可能性がある。そこで本発明においては、ガラス転位点が113℃と耐熱性の高いポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)フィルムを用いる。本発明におけるプラスチックフィルムの厚さは機械的強度とセンサー感度を考慮して適宜定めることができ、通常20〜200μm、好ましくは50〜150μmである。
【0017】
該プラスチックフィルムの上に電気回路(電極層とリード線)を形成する方法としては、例えば、金属を真空蒸着する方法、薄い金属箔をラミネートしたプラスチックフィルムについて金属箔をエッチングして回路を形成する方法等があるが、樹脂に銀粉、銅粉、ニッケル粉等の金属粉を添加した導電性インクをスクリーン印刷して、乾燥もしくは硬化させる回路を作る方法がもっとも簡便な方法である。
本発明で用いることができる導電性インクは、その比抵抗が10-5〜10-2Ωcmの範囲のものである。該導電性インクの比抵抗が10-2Ωcmを超えると抵抗値の安定性が悪くなり、また、10-5Ωcm未満の場合は金属粉体の樹脂への添加量が多くなるため、ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムへの接着性が低下し、耐屈曲性が低下するからである。
本発明のフィルム状感圧センサーにおいては、一方又は両方のプラスチックフィルムの上に導電性インクによって電極層とリード線が形成され、例えば、プラスチックフィルムを出た部分で、電線や別のフィルム回路等で計測回路に接続され、外部の抵抗計測回路でセンサー部の上下の電極の接触抵抗を計測する。
【0018】
次に本発明の半導電性感圧インクとそれにより形成される半導電性感圧インク層について説明する。
本発明のフィルム状感圧センサーの半導電性感圧インク層は比抵抗が10〜104Ωcmの範囲である。その理由は、本発明の感圧センサーはセンサー部の接触抵抗と回路抵抗が直列に配置された回路になっているため、該半導電性インクの比抵抗が10Ωcmより小さい場合、通常の圧力範囲でのセンサー部の接触抵抗が回路抵抗より小さく、検知できる圧力の幅が狭くなるためである。また、比抵抗が104Ωcmを越えると抵抗計測時に空間電荷の蓄積効果による抵抗値の時間変化が顕著になり、抵抗値の計測が難しくなるためである。
【0019】
本発明で用いるポリエチレン−2,6−ナフタレートプラスチックフィルムは延伸されているため、高い温度に曝されると収縮する性質があり、印刷中のパターンあわせが難しくなったり、フィルムの変形や透明性の低下が生じたりする。従って170℃を超える温度で硬化することは避ける必要がある。よって本発明で用いる半導電性感圧インクは、170℃以下の温度で、短時間(例えば30分以下、好ましくは10分以下)の間に十分硬化して、抵抗値等が変化しにくいものでなくてはならない。また、加熱せず常温においた場合には、ある程度以上の長時間(好ましくは3週間以上)硬化、増粘せずに貯蔵でき(シェルフライフ)、加熱する前に硬化してしまうことなく作業できる状態の時間(ポットライフ)が長いことも必要となる。そのような特性の半導電性感圧インクとして、以下の組成のものを用いる。
【0020】
本発明の半導電性感圧インク材は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び導電性カーボンブラック(C)を構成要素とし、これを混合してインクとして被覆する。各構成要素は3成分をまとめて混合してもよいし、(C)を(A)又は(B)のいずれかに混合しておいて使用時に混合してもよい。
まず、本発明におけるエポキシ樹脂(A)として、ポリグリシジルエーテル化合物、ポリグリシジルエステル化合物及びポリグリシジルアミン化合物から選ばれるエポキシ樹脂を使用する。シェルフライフと170℃以下の硬化温度での硬化反応速度のマッチングが達成されやすいからである。具体的には例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールADジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノルノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビフェニルS型ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型、ナフタレン骨格型等のポリグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンやポリグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂があげられる。これらの中ではビスフェノールAジグリシジルエーテル系エポキシ樹脂を用いた場合の硬化物が比較的高いガラス転移点を示し、シェルフライフと170℃以下の硬化温度での硬化反応速度のマッチングが達成されやすいため最も好ましい。また、上記以外のエポキシ樹脂を、硬化反応に影響を及ぼさない範囲で混合して用いることも可能である。例えば反応性希釈剤や柔軟性付与の目的で、モノグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂や脂肪族のグリシジルエーテル型もしくはグリシジルエステル型エポキシ樹脂をブレンドすることが可能である。脂環式エポキシ樹脂も、極少量の範囲であれば使用できる。
【0021】
次に、本発明の半導電性感圧インク材における硬化剤(B)について説明する。
本発明における硬化剤(B)として、下記一般式(I)で表わされるイミダゾール化合物と、モノグリシジル化合物化合物及びポリグリシジル化合物の、アダクト化合物を用いることができる。
【0022】
一般式(I)
【化5】
Figure 0004247940
【0023】
(式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表わす。)
イミダゾール化合物とポリグリシジル化合物とは、極性が異なるため両方に対する良溶媒が無い。このため、これらを直接反応させると不均一な反応になりやすく、イミダゾール化合物とポリグリシジル化合物が一対一で反応したような低分子量のアダクト化合物から、かなり重合の進んだ高分子量のアダクト化合物までの、広い範囲の分子量のアダクト化合物が生成することは避けることが出来ない。その結果このようなアダクト化合物をエポキシ樹脂の硬化剤として用いると、低分子量成分は低温で反応しやすく、高分子量成分は高温で反応しやすいため、反応温度が不明瞭になり、いわゆる潜在性硬化剤としては問題があり、シェルフライフが短くなる欠点がある。
これに対し本発明で用いる硬化剤(B)は、モノグリシジル化合物と反応させて得られた中間生成物にポリグリシジル化合物を反応させる二段階反応方法によって得られたアダクト化合物であるため、均一な分子量を有する。例えば、モノグリシジル化合物とイミダゾールを分子数比で一対一付近で反応させるとポリグリシジル化合物に溶解しやすい比較的均一な分子量の中間生成物が得られる(モノグリシジル化合物の場合ポリグリシジル化合物の場合と異なり重合が進行しにくいため比較的均一な低分子量化合物が得られる)。次にこの中間生成物とポリグリシジル化合物を均一に溶解させて、加温等によって反応させて最終的なアダクト化合物の硬化剤を得る方法である。この時、中間生成物は次の反応でポリグリシジル化合物と即座に反応しない温度、例えば60℃(好ましくは常温)以下の温度で液状で、しかもポリグリシジル化合物が同様に60℃(好ましくは常温)以下の温度で液状であると両者を簡単に均一に溶解させことが出来、その後に二段目の反応を行うことができるためより均一な中間生成物を作成することが出来る。こうして出来たアダクト化合物硬化剤は、イミダゾール化合物に起因する反応活性点を中心にして不活性なグリシジル基で覆った形態になっているが、分子量が均一なため狭い温度範囲で軟化がおこりエポキシ樹脂に溶解して活性点が露出される潜在性の高い硬化反応を行うことが出来るようになる(十分なシェルフライフを有し、かつ、硬化のために加熱したときには短時間で十分な硬化反応を可能にする)。
【0024】
また、一般式(I)で表されるイミダゾール化合物1モルに対する、ポリグリシジル化合物とモノグリシジル化合物のグリシジル基の合計の数が大きくなると該アダクト化合物の軟化温度が高くなる。従って、本発明においては、ポリグリシジル化合物とモノグリシジル化合物のグリシジル基の合計の数が、一般式(I)で表されるイミダゾール化合物1モルに対し、1.5〜5の場合のアダクト化合物が適切な軟化点を示す結果、半導電性インクの長いシェルフライフや短時間硬化反応を可能とするため好ましい。すなわち、この数が1.5より小さい場合は下記のイミダゾールがエポキシ樹脂の両端のグリシジル基に2分子付加した低分子量の化合物や未反応のイミダゾールの飴状の混合物が生成するため粉砕がしにくい問題があるだけでなく、半導電性感圧インクのポットライフが十分に長い半導電性感圧インクが得にくくなる場合がある。一方、5より大きい場合は三次元に重合したエポキシ樹脂硬化体成分が大きくなり、硬化温度が上昇するとともに粉砕不可能な靱性の大きな硬化物になるため、望ましい微粉末を入手するのが難しくなることがある。
【0025】
一般式(I)においてR1〜R4は、水素原子、脂肪族炭化水素基(例えば直鎖もしくは分岐、鎖状もしくは環状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜17、例えば、メチル、エチル、n−ブチル、i−ブチル、ウンデシル、ヘプタデシルなど)など、これらはヒドロキシル基、シアノ基などの置換基を有していてもよい)又は芳香族炭化水素基(好ましくは炭素数6〜10、例えばフェニル、ベンジルなど、これらは脂肪族炭化水素基についてあげたと同様の置換基を有していてもよい)を表わす。
一般式(I)で表されるイミダゾール化合物は、具体的には例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシルメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ヒドロキシルメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール等が入手しやすいものとしてあげられる。
【0026】
モノグリシジル化合物としては、例えば、メチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル等があげられる。
ポリグリシジル化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールADジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノルノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビフェニルS型ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型、ナフタレン骨格型等のポリグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、脂肪族骨格のポリグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンやポリグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂等があげられる。
【0027】
これらを反応させて得られるアダクト化合物としては、一般式(I)で表されるイミダゾール化合物として2−メチルイミダゾールもしくは2−エチル−4−メチルイミダゾール、モノグリシジル化合物としてモノグリシジルエーテル化合物、ポリグリシジル化合物としてビスフェノールAジグリシジルエーテルを用いて得られる化合物が入手しやすい。
【0028】
硬化剤(B)を用いた場合、エポキシ樹脂(A)とともに常温で長時間液状を保ち(ポットライフ、シェルフライフを長期化し)、170℃以下の硬化温度で短時間の硬化条件で高いガラス転移点を発現し、しかもほぼ完全硬化を達成するという優れた性質を発揮しうる。
硬化剤(B)の添加量は、エポキシ樹脂(A)100重量部に対し5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部とする。硬化剤(B)の使用量がこの範囲より少なすぎる場合、多すぎる場合のいずれも、ガラス転移点が低下するためである。
【0029】
上記の硬化剤(B)の他に、他の潜在性硬化剤をブレンドすることも可能である。例えば、2,4−ジアミノ−6{2’−メチルイミダゾリル−(1)’}エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6{2’−メチルイミダゾリル−(1)’}エチル−s−トリアジンのイソシアヌール酸付加物、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール系硬化剤、ジシアンジアミド、その他のアミンアダクト化合物、例えば、尿素化合物とジイソシアネート化合物とのアダクト化合物やビスフェノールAジグリシジルエーテルと脂肪族アミン化合物とのアダクト化合物、ヒドラジド化合物は、硬化剤の上記特性への影響が小さいため、本発明の目的とする効果を損ねない範囲で使用できる。
【0030】
エポキシ樹脂の導電性付与には金属粉の添加が一般的であり、特許第131763号では大きな粒子径の異方性形状の半導電性セラミック粉等を用いているが、本発明の半導電性感圧インクでは導電性充填剤として導電性カーボンブラック(C)を用いる。その理由は、比抵抗が10〜104Ωcmの範囲である半導電性領域の場合、導電性カーボンブラックを用いた方が、抵抗値の均一性や、ヒートサイクルによる熱膨張収縮や湿熱の影響下での抵抗の安定性が高いためである。これは、エポキシ樹脂の表面エネルギーが金属粉や導電性セラミック粉とは大きく異なるためヒートサイクル等で不可逆な移動を起こすのに対して、導電性カーボンブラックの場合は表面エネルギーがエポキシ樹脂に近いため、エポキシ樹脂マトリックス相の中ではカーボンブラックの方が分散状態が安定しているためである。
導電性カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が代表的なものである。但し、チャンネルブラックやサーマルブラックは大量の添加を行わないと所望の抵抗にならない場合がある。
【0031】
本発明において導電性カーボンブラック(C)の添加量をエポキシ樹脂(A)100重量部に対して1〜300重量部とした理由は、この範囲より少ない場合は抵抗が大きすぎ、多い場合は高粘度になり、希釈剤で粘度を低下させてもスクリーン印刷性が低下する為である。
本発明で用いる導電性カーボンブラック(C)としては、窒素吸着比表面積500m3/g以上、ジブチルフタレート吸油量が200ml/100g以上の多孔質のファーネスブラックが好ましい。このような多孔質ファーネスブラックを使用すると、他の導電性カーボンブラックを用いた場合に比べて、半導電性感圧インクの硬化物の耐湿熱試験や加熱老化試験の前後で抵抗値の変化が小さくなるという好ましい特性を示すことが判った。この多孔質ファーネスブラックを用いると耐湿熱試験や加熱老化試験で抵抗値の変化が小さい理由は良く判らないが、エポキシ樹脂分子が該多孔質ファーネスブラックに浸入、貫入した構造を作って、エポキシ樹脂内での該多孔質ファーネスブラックの分布状態が安定化している可能性がある。本発明においてこのような多孔質ファーネスブラックを用いる場合、添加量は該エポキシ樹脂100重量部に対して1〜20重量部が望ましい。
【0032】
半導電性感圧インクを所望の粘度に調整するために、希釈剤は好ましく使用できる。使用できる希釈剤のタイプとしては、反応性希釈剤と非反応性の有機溶剤とに分けることができる。反応性希釈剤としては上述の低粘度のモノエポキシ化合物、ポリエポキシ化合物があげられ、ガラス転位点が著しく低下しない程度に用いることができる。有機溶剤については、水酸基を有する化合物は保存安定性を阻害するので好ましくないが、一般的に該エポキシ樹脂に対して溶解性のあるケトン、エステル、ベンゼン、トルエン、キシレン、アルカン等の溶剤を用いることができる。このような代表的な溶剤としては、エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、エチレングリコールモノブチルアセテート、ジエチレングリコールモノエーテルアセテート、ジブチレングリコールモノエーテルアセテート等である。
また無機充填剤として、シリカ粉、タルク粉、クレー粉等の無機充填剤を添加しても良い。その他に酸化防止剤等を添加しても良い。
【0033】
本発明において半導電性感圧インク層は、上記半導電性感圧インク材の各構成要素を混合した半導電性感圧インクを電極層又はプラスチックフィルムの上にスクリーン印刷によって印刷し、加熱硬化することによって作成できる。
この場合、半導電性インク層には印刷斑でピンホールが発生する可能性があり、厚さが薄すぎると低抵抗の電極層が対極電極に直接接触する可能性があるため、薄くなりすぎないことが必要である。また、厚すぎると半導電性感圧インク層が屈曲で割れやすくなる。従って、本発明における半導電性感圧インク層の厚さは10〜100μm、好ましくは10〜40μmとする。また、プラスチックフィルムと該半導電性感圧インク層は接着性が良好であるため、本発明の感圧センサーでは、電極層上に半導電性感圧インク層を設ける場合でもプラスチックフィルムと半導電性感圧インク層が直接接触する部分を設けるのが、良好な屈曲耐久性を得るうえで好ましい。
【0034】
さらに本発明のフィルム状感圧センサーは、以上のようにスクリーン印刷等で種々のインク層を形成した二枚のプラスチックフィルムを、押圧することによって上下の半導電性感圧インク層同士、あるいは半導電性感圧インク層と電極層が接触しうるように位置合わせして対向させるが、その位置の固定のために二枚のプラスチックフィルムの間に接着剤を用いる。スクリーン印刷で加熱乾燥性もしくは、紫外線、電離放射線硬化性の接着剤インクを塗布し、乾燥もしくは硬化させることによって均一な厚さの接着剤層を簡単に作ることができる。
また、リード線部や電極層が不用意に接触しないようにしたり、感圧センサーの耐水性等を向上させたりするために、絶縁層によって電極層やリード線を絶縁すると品質が向上する。絶縁層は、片方もしくは両方のフィルムにスクリーン印刷で加熱乾燥性もしくは加熱、紫外線、電離放射線硬化性の樹脂インクを塗布し、乾燥もしくは硬化させると、均一の厚さのものを簡単に作ることができる。あるいは感圧センサ部を型抜きした薄いフィルムを間に挟む方法でも良い。尚、このフィルムは上記接着剤層で基材フィルム等に固定される。また、該接着剤層や該絶縁層は、フィルム状感圧センサーの電気的接触に対してスペーサーとして働き、圧力解放時に初期状態に復帰する動作を確実にする効果があるため好ましい。
【0035】
このようにして本発明においては図1、図2に示したような構成の感圧センサーとすることができる。このときプラスチックフィルムは、二枚が対向、接着された段階で切断されてもよいし、電極層等を形成する前の原料プラスチックフィルムの段階であらかじめ所定の形に切断しておいても良い。
こうしてできた感圧センサーは、リード線で抵抗計測回路に繋がれ、電気的測定値から圧力をセンシングする。
【0036】
また、本発明の感圧センサーは、例えば自動車の安全システムに用いる場合に、一組のフィルムの上に図1、2に示したような接触単位を複数組形成したものとすることもでき、これには二つのタイプがある。第一のタイプはフィルムの面内に、例えばX−Y座標に等間隔というように多数配置し、それぞれが独立な回路として働くように作ったものである。このタイプの感圧センサーでは一つ一つの感圧センサーが各部分の圧力を測定するため面内の圧力分布を計ることができる。そのことによって、人の椅子内の座り位置を測定できたり、体重や臀部の大きさ等を測定できることによって人体の体格を推定できるため、エアバッグの作動をコントロールでき、従来のものより安全性を飛躍的に向上できる。一方、もう一つのタイプは、一枚のフィルムの面内に多数配置した感圧センサー同士を並列に繋いだタイプである。この形の感圧センサーの場合、回路数が減少し前者より回路が簡単になる分、情報機能としては前者より低下するが、体重を正確に測定するという点では、圧力の測定点数が増大しているので、単一の感圧センサーに比べて格段に優れたものになる。また、この並列回路のフィルム状感圧センサーを複数枚使用することによって大まかな座り位置の検知ができる。
【0037】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
【0038】
実施例1〜32、比較例1〜18
〔半導電性感圧インクの作成〕
半導電性感圧インクは、各添加剤を表1〜3に示した配合比(カッコ内に記載:重量部)に計量し、容器の中で予備混合した後、常温に冷却された三本ロールにて混練した。抵抗等のインクの均一性を達成するために、3回混練を行って作成した。
【0039】
〔半導電性感圧インクとその硬化物の評価〕
こうして作成されたインクについて、E型粘度計を用いて粘度測定行った。初期から1日後、その後は一週間毎、三週間まで粘度を測定し、室温でのシェルフライフを測定した。尚、1000Pa・sec以上になった時点で試験を中止した。表1中では3週間後の粘度を初期値の比で表した。もしくは、測定ができなくなった時間を記載した。
また、半導電性感圧インクの硬化物は半導電性感圧インクを75μmの厚さのポリエチレン−2、6−ナフタレートフィルムの上にスクリーン印刷機を用いて、20〜40μmの厚さに塗布し、160℃・10分、もしくは30分にて硬化させて得た。
硬化物のシート抵抗値は25℃にて四端子法で測定した。
加熱試験として120℃・24時間の加熱を行った。また、湿熱試験としてプレシャークッカー試験機中で121℃・3気圧・相対湿度85%・24時間の加湿を行った。加熱試験後の試料もしくは湿熱試験後の試料はその後25℃にて四端子法にてシート抵抗を計った。これらの方法で高温に放置されたとき、及び湿熱条件に置かれた時の半導電性感圧インクの硬化物の抵抗値の安定性を測定した。表1〜3には、それぞれの試験の前後での抵抗値の変化の大きさを加熱試験、もしくはプレッシャークッカー試験(PCT)後の抵抗値の初期抵抗値に対する比で表した(表中、加熱試験抵抗変化、もしくはPTC抵抗変化として示した)。更に、上記プレッシャークッカー試験結果には121℃・24時間の加熱の影響が含まれているため、そのことによる抵抗の変化分を差し引いて正味の耐湿性を表した(表中、耐湿性として示した)。これは、加熱によって抵抗値が減少し見かけ上耐湿熱性変化値が小さくなる場合の過剰評価を避けるため用いた数値である。従って、加熱試験抵抗変化値は1、耐湿性値は0に近ければ抵抗値の安定が高いことを表す。
【0040】
【表1】
Figure 0004247940
【0041】
【表2】
Figure 0004247940
【0042】
【表3】
Figure 0004247940
【0043】
【表4】
Figure 0004247940
【0044】
表1に示した実施例、比較例の半導電性インクについては、ビスフェノールAジグリシジルエーテルを用い、硬化剤の種類を変えて比較した。
その結果、3週間以上のシェルフライフを有していたのは実施例1と比較例1、2、4、6のものであった。そのうち、2−メチルイミダゾール/フェニルグリシジルエーテル/ビスフェノールAジグリシジルエーテルのアダクト化合物を用いた実施例1は、硬化物の耐湿性値が0.7以下で、比較例のものよりはるかに優れており、耐熱性、耐湿性とも良好であった。
なお、実施例1で用いたアミキュアPN−D(商品名、味の素(株)製)は2−メチルイミダゾール、フェニルグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂のアダクト化合物で、その重量平均分子量は約2000、大まかな反応比は、グリシジル基の数とイミダゾールの分子数で表した場合、フェニルグリシジルエーテルのグリシジル基数/ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂のグリシジル基数/2−メチルイミダゾールの分子数=1/1/1で、更にシリカ粉が30重量%添加されているものである。
アミキュアPN−D及び実施例1の半導電性感圧インクの赤外吸収スペクトルを図9及び図10に示した。アミキュアPN−Dは赤外吸収スペクトルで755cm-1にフェニルグリシジルエーテルによるフェノキシ基の大きな吸収がある(図9)ため、アミキュアPN−Dを硬化剤として用いた本発明の半導電性感圧インクにも755cm-1に特徴的な吸収が見られた(図10)。
図3に、実施例1の半導電性感圧インクを160℃・10分硬化させた硬化物の一定速度で昇温した場合のDSC(示差走査熱量測定)チャートを示した(220℃を超える高温まで昇温)。一度目のチャート(図3(a))と二度目のチャート(図3(b))とが微少な熱分析にもかかわらず(縦軸の単位はμWである)変化(差)が小さい。これらのことから実施例1の半導電性感圧インクは160℃・10分の硬化条件でほぼ完全硬化を達成し、その結果良好な耐湿性が得られたものと考えられる。
【0045】
表2に示した各実施例、比較例では、導電性カーボンブラックの種類や添加量を変化させて半導電性感圧インクを調製し、硬化物の抵抗値を測定した。
硬化剤に2−メチルイミダゾール/フェニルグリシジルエーテル/ビスフェノールAジグリシジルエーテルのアダクト化合物を用いた各実施例の半導電性インクは、他の硬化剤を用いた比較例の場合に比べて抵抗値の変化が著しく小さく、安定したものであることが判る。
また、実施例2〜24の半導電性感圧インク硬化物について、耐湿性値を比抵抗に対してプロットしたグラフを図4に示した。同一の抵抗値で見ると、窒素吸着比表面積500m3/g以上、ジブチルフタレート吸油量が200ml/100g以上の多孔質のファーネスブラック(ケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックEC600JD、ブラックパールス2000)を用いた場合、耐湿性値が小さい傾向を示しており、耐湿性が良好である。この結果として、表2において上記のようなファーネスブラックを使用した各実施例の半導電性感圧インクは耐湿性がさらに向上しており、耐湿性値0.2以下という、抵抗値の変化が非常に小さいものもある(実施例5、11など)。なお、表4に各カーボンブラックの窒素吸着比表面積とジブチルフタレート吸油量を示した。
また、実施例3の半導電性感圧インクについて、150℃・10分硬化させ、同様に加熱試験とプレッシャークッカー試験を行った。その結果、加熱抵抗変化は0.97、耐湿性1.23であり、150℃・10分の硬化でも十分良好な特性を有する硬化物が形成できることがわかった。
【0046】
表3に示した実施例においては、半導電性感圧インクのエポキシ樹脂を変え、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂を用いたもの、脂肪族グリシジルエーテル、カルボン酸末端ブタジエン・アクリロニトリル共重合体とビスフェノールAジグリシジルエーテルのアダクト樹脂をビスフェノールAジグリシジルエーテルにブレンドしたものを用いて調製した。いずれの半導電性感圧インクも160℃10分の硬化で良好な特性を有する硬化物を形成した。
【0047】
また、図5には、実施例3の半導電性感圧インク硬化物の各温度での抵抗値の変化を示すグラフを示した。この測定では、半導電性感圧インクをPENフィルム上に20mm×20mmの大きさの正方形のパターンに印刷し160℃・10分硬化させた半導電性感圧インク層(厚さ30μm)の正方形の対向する2辺に導電性銀インク層を印刷し、リード線に繋げて抵抗値の温度変化を測定した。−40〜100℃の温度範囲で抵抗値はほぼ一定であることがわかる。これは、導電性粉体が添加されたエポキシ樹脂の場合ガラス転位等の相転位が大きな抵抗変化の原因になることが知られていることから、実施例3のインクの硬化体が短時間の硬化で100℃以上のガラス点を達成したためと考えられる。
フィルム状感圧センサーの場合の抵抗測定値の温度変化は、感圧インク層の抵抗値の温度変化だけでなくセンサーを構成するフィルムや感圧インク層の弾性係数の温度変化があり単調に減少するため、温度補正を考慮する必要がある場合があるが、上記のように感圧インク層の抵抗値の温度変化がなければ、フィルム状感圧センサーの抵抗測定値の温度補正が不要となったり、抵抗値の温度変化を考慮しなくて済むため補正が簡単になるメリットがある。従って、このような感圧インク層を有するフィルム状感圧センサーは、自動車等のような使用環境の温度変化が大きい分野で使用されるものとして好適である。
【0048】
〔フィルム状感圧センサー素子の作成〕
フィルム状感圧センサー素子は、ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムの上に何度かのスクリーン印刷で作成した。そのスクリーン印刷パターンと感圧センサー素子の断面構造を図6に示した。比抵抗10-4Ωcmの熱硬化性ポリエステル樹脂系導電性銀インクをポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムの上に15μmの厚さに印刷した(図6(a))。150℃10分で硬化させ、その上に表5に示した各実施例、比較例の半導電性感圧インクをスクリーン印刷した(図6(b))。このときの印刷厚さや硬化条件は表5に示した。さらに抵抗の十分高いUV硬化インクを絶縁層(図6(c))として印刷して、UV照射装置で紫外線を照射することで硬化させた。さらに、UV硬化の接着層(図6(c))を印刷して、同様にUV照射装置で紫外線を照射することで硬化させた。一枚のプラスチックスフィルム上に重ねて印刷した状態を上部から見た図が図6(d)である。こうしてできたフィルムを印刷面が内側に来るようにして、両者を貼り合わせたときの各層の状態を上部から見たパターンが図6(e)で、その感圧センサー素子の構造を図6(f)に断面図で示した(6、6’がプラスチックフィルム、7、7’が電極層、8、8’が半導電性感圧インク層、9、9’が絶縁層、10が接着層を示す)。余分なフィルム部分は切り取って感圧センサー素子を作った。
【0049】
〔フィルム状感圧センサーの評価〕
フィルム状感圧センサーの評価として、フィルム状感圧センサーのセンサー部に垂直に種々の圧力をかけて、加圧後30秒経過後のそれぞれの圧力での抵抗を測定し、感圧曲線を得た。図7に一例として実施例1についての常温での感圧曲線を示した。圧力の増加に伴って、抵抗値が減少することが判る。
また、加熱試験、及び湿熱試験として、フィルム状感圧センサー素子について、それぞれ、120℃・24時間の加熱、もしくは、85℃・相対湿度85%・1000時間の湿熱試験を行った。その後25℃で感圧試験を行った。図7には湿熱試験後の感圧曲線の変化の様子を示した。
この感圧曲線の測定結果にもとづいてそれぞれの試験の前後の感圧曲線の1kg/cm2の圧力での抵抗値を読みとり、加熱試験、もしくは湿熱試験による抵抗の変化をそれらの試験後の1kg/cm2での抵抗値の初期の同圧力下での抵抗値に対する比で表した。その比を抵抗値変化として表5に記した。
表5より明らかなとおり、各実施例の感圧センサー素子は加熱試験、及び耐湿熱試験によっても抵抗値の変化が小さい良好なものである。
図8に、一例として実施例1についての高温荷重試験として、感圧センサーのセンサー部に1.3kg/cm2の圧力をかけたまま120℃・30分加熱したのち、常温で感圧試験を行った結果を示した。感圧曲線が高温荷重の後にも変化していないことから、実施例1のセンサーは良好な耐熱性を有していることが判る。
【0050】
【表5】
Figure 0004247940
【0051】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、汎用のPENフィルムを用い、低コストでフィルム状感圧センサーを製造でき、かつ、高温高湿の環境下でも安定した性能を発揮しうる、信頼性の高いセンサーとすることができる。したがって例えば本発明のセンサーを自動車のシートのカバーとクッション材の間に配置しても座り心地が変化せず、水分が直接かかったり、日中高温で放置されたり高湿になったりする過酷な使用環境となっても、長期にわたって安定した性能を示すことができるという優れた効果を奏する。本発明の感圧センサー用半導電性感圧インク材は、各要素を混合しても、加熱しない状態では長時間液状を保ち(ポットライフ、シェルフライフが長く)、かつ、硬化のため加熱したときには170℃以下で短時間に完全に硬化して良好な半導電性感圧インク層を形成しうるので、長時間高温に加熱できないPENフィルムを用いたフィルム状感圧センサーに好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルム状感圧センサーの構成を示す断面図であり、(a)は半導電性感圧インク層を片側のみに有するもの、(b)は半導電性感圧インク層を両側に有するものである。
【図2】フィルム状感圧センサーの他の構成を示す断面図であり、(a)は電極層を片側のみに有するもの、(b)は電極層を両側に、半導電性感圧インク層を片側のみに有するもの、(c)は電極層、半導電性感圧インク層を両側に有するものである。
【図3】実施例1の半導電性感圧インクを160℃・10分硬化させた硬化物のDSCチャートであり、測定を2回行ったうちの1回目が(a)、2回目が(b)である。
【図4】実施例2〜24の半導電性感圧インク硬化物の比抵抗に対する耐湿性を示すグラフである。
【図5】実施例3の半導電性感圧インク硬化物の温度に対する比抵抗を示すグラフである。
【図6】(a)〜(e)は実施例の感圧センサーにおける導電性インク、半導電性感圧インク、UV硬化インクの印刷パターンであり、(f)は実施例の感圧センサーの断面図である。
【図7】実施例1の感圧センサーの常温での初期及び湿熱試験後の感圧曲線である。
【図8】実施例1の感圧センサーの常温での初期及び高温荷重試験後の感圧曲線である。
【図9】実施例1で硬化剤として用いたアダクト化合物アミキュアPN−D(商品名、味の素(株)製)の赤外吸収スペクトルである。
【図10】実施例1の半導電性感圧インクの赤外吸収スペクトルである。
【符号の説明】
1、1’、6、6’ プラスチックフィルム
2、2’、2a、2b、7、7’ 電極層
3、3’、3a、3b、8、8’ 半導電性感圧インク層
4、4’、9、9’ 絶縁層
5、10 接着層

Claims (6)

  1. 表面に電極層及び/又は半導電性感圧インク層を形成してなり、少なくとも1枚は半導電性感圧インク層を有する2枚のプラスチックフィルムを対向して有し、押圧により一方のプラスチックフィルム上の半導電性感圧インク層が他のプラスチックフィルム上の電極層又は半導電性感圧インク層と接触する際、接触抵抗が、加えられる圧力に応じて変化することにより圧力を検知するフィルム状感圧センサーであって、前記プラスチックフィルムがポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムであり、前記電極層が比抵抗10−5〜10−2Ωcmの導電性インク組成物より形成され、前記半導電性感圧インク層が、比抵抗10〜10Ωcm、厚さ10〜100μmであって、ポリグリシジルエーテル化合物、ポリグリシジルエステル化合物及びポリグリシジルアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のエポキシ樹脂100重量部に対し、下記一般式(I)で表わされるイミダゾール化合物とモノグリシジル化合物とを反応させて得られた中間生成物に、ポリグリシジル化合物を反応させる二段階反応方法によって得られたアダクト化合物5〜50重量部、及び導電性カーボンブラック1〜300重量部を含んでなる半導電性感圧インクを硬化させてなることを特徴とするフィルム状感圧センサー。
    一般式(I)
    Figure 0004247940
    (式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表わす。)
  2. 前記アダクト化合物におけるモノグリシジル化合物及びポリグリシジル化合物のグリシジル基の数の合計が、イミダゾール化合物1モルに対し1.5〜5であることを特徴とする請求項1記載のフィルム状感圧センサー。
  3. 前記導電性カーボンブラックが、窒素吸着比表面積500m/g以上、ジブチルフタレート吸油量200ml/100g以上である多孔質のファーネスブラックであることを特徴とする請求項1又は2記載のフィルム状感圧センサー。
  4. ポリグリシジルエーテル化合物、ポリグリシジルエステル化合物及びポリグリシジルアミン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のエポキシ樹脂(A)と、このエポキシ樹脂(A)100重量部に対し、下記一般式(I)で表わされるイミダゾール化合物とモノグリシジル化合物とを反応させて得られた中間生成物に、ポリグリシジル化合物を反応させる二段階反応方法によって得られたアダクト化合物(B)5〜50重量部、及び導電性カーボンブラック(C)1〜300重量部とを各構成要素とし、これを混合、被覆することを特徴とする、短時間硬化性の、感圧センサー用半導電性感圧インク材。
    一般式(I)
    Figure 0004247940
    (式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表わす。)
  5. 前記アダクト化合物(B)におけるモノグリシジル化合物及びポリグリシジル化合物のグリシジル基の数の合計が、イミダゾール化合物1モルに対し1.5〜5であることを特徴とする請求項4記載の感圧センサー用半導電性感圧インク材。
  6. 前記導電性カーボンブラック(C)が、窒素吸着比表面積500m/g以上、ジブチルフタレート吸油量200ml/100g以上である多孔質のファーネスブラックであることを特徴とする請求項4又は5記載の感圧センサー用半導電性感圧インク材。
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