JP4247511B2 - 勾配磁場測定方法および装置並びに磁気共鳴撮影装置 - Google Patents

勾配磁場測定方法および装置並びに磁気共鳴撮影装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、勾配磁場測定方法および装置並びに磁気共鳴撮影装置に関し、特に、勾配磁場の誤差を測定する方法および装置、並びに、そのような勾配磁場測定装置を備えた磁気共鳴撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴撮影(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置では、マグネットシステム(magnet system)の内部空間すなわち静磁場を形成した空間に撮影する対象を搬入し、勾配磁場および高周波磁場を印加して対象内に磁気共鳴信号を発生させ、その受信信号に基づいて断層像を生成(再構成)する。
【0003】
対象を正しく撮影するために、磁気共鳴撮影装置は勾配磁場を精度良く発生することが求められる。そこで、所定の精度の勾配磁場が発生しているどうかを測定によって確認することが行われる。勾配磁場の測定は、3次元的に位置が調節可能な磁気センサ(sensor)およびその検出出力を測定する磁束計を用いて、勾配磁場空間内の各所の磁場強度を逐一計測することにより行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような勾配磁場測定は、磁気センサのダイナミックレンジ(dynamic range)や位置決め誤差等により、必ずしも精度の高い測定が行えない。
【0005】
そこで、本発明の課題は、勾配磁場を精度良く測定する勾配磁場測定方法および装置、並びに、そのような勾配磁場測定装置を備えた磁気共鳴撮影装置を実現することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の課題を解決するための1つの観点での発明は、勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させ、前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影し、前記プロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出し、前記検出した位置と前記指定した位置との差を求めることを特徴とする勾配磁場測定方法である。
【0007】
この観点での発明では、指定した位置のスピンを飽和させて撮影したファントムのプロジェクションについて、信号低下部分の位置を検出し、この位置と指定位置との差を求める。
【0008】
スピン飽和位置は周波数によって精度良く指定することができ、信号低下位置もプロジェクションから精度良く検出することができる。したがって、勾配磁場の直線性を高精度で測定することができる。
【0009】
(2)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させ、前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影し、前記プロジェクションを構成するデータ数を補間によって増大し、前記データ数を増大したプロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出し、前記検出した位置と前記指定した位置との差を求めることを特徴とする勾配磁場測定方法である。
【0010】
この観点での発明では、データ数を増大したプロジェクションについて信号低下部分を検出するので、信号低下部分の位置を精密に求めることができる。
(3)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記信号低下部分を前記プロジェクションの微分値に基づいて検出することを特徴とする(1)または(2)に記載の勾配磁場測定方法である。
【0011】
この観点での発明では、プロジェクションの微分値に基づいて信号低下部分を検出するので、位置検出を正確に行うことができる。
(4)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記ファントムとして板状のものを用いることを特徴とする(1)ないし(3)のうちのいずれか1つに記載の勾配磁場測定方法である。
【0012】
この観点での発明では、板状のファントムを用いるのでファントムのボリュームが小さい。
(5)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記板状のファントムとして一端を前記勾配磁場の中心に合わせて前記勾配磁場中に設置したものを用いることを特徴とする(4)に記載の勾配磁場測定方法である。
【0013】
この観点での発明では、一端を前記勾配磁場の中心に合わせて用いるので、板状ファントムは長さが半分のもので良い。
(6)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させる飽和手段と、前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影する撮影手段と、前記プロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出する検出手段と、前記検出した位置と前記指定した位置との差を求める計算手段とを具備することを特徴とする勾配磁場測定装置である。
【0014】
この観点での発明では、指定した位置のスピンを飽和させて撮影したファントムのプロジェクションについて、信号低下部分の位置を検出し、この位置と指定位置との差を求める。
【0015】
スピン飽和位置は周波数によって精度良く指定することができ、信号低下位置もプロジェクションから精度良く検出することができる。したがって、勾配磁場の直線性を高精度で測定することができる。
【0016】
(7)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させる飽和手段と、前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影する撮影手段と、前記プロジェクションを構成するデータ数を補間によって増大する増大手段と、前記データ数を増大したプロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出する検出手段と、前記検出した位置と前記指定した位置との差を求める計算手段とを具備することを特徴とする勾配磁場測定装置である。
【0017】
この観点での発明では、データ数を増大したプロジェクションについて信号低下部分を検出するので、信号低下部分の位置を精密に求めることができる。
(8)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記検出手段は前記信号低下部分を前記プロジェクションの微分値に基づいて検出することを特徴とする(6)または(7)に記載の勾配磁場測定装置である。
【0018】
この観点での発明では、プロジェクションの微分値に基づいて信号低下部分を検出するので、位置検出を正確に行うことができる。
(9)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記ファントムとして板状のものを用いることを特徴とする(6)ないし(8)のうちのいずれか1つに記載の勾配磁場測定装置である。
【0019】
この観点での発明では、板状のファントムを用いるのでファントムのボリュームが小さい。
(10)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記板状のファントムとして一端を前記勾配磁場の中心に合わせて前記勾配磁場中に設置したものを用いることを特徴とする(9)に記載の勾配磁場測定装置である。
【0020】
この観点での発明では、一端を前記勾配磁場の中心に合わせて用いるので、板状ファントムは長さが半分のもので良い。
(11)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、静磁場、勾配磁場および高周波磁場を用いて獲得した磁気共鳴信号に基づいて画像を構成する磁気共鳴撮影装置であって、前記勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させる飽和手段と、前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影する撮影手段と、前記プロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出する検出手段と、前記検出した位置と前記指定した位置との差を求める計算手段とを具備することを特徴とする磁気共鳴撮影装置である。
【0021】
この観点での発明では、指定した位置のスピンを飽和させて撮影したファントムのプロジェクションについて、信号低下部分の位置を検出し、この位置と指定位置との差を求める。
【0022】
スピン飽和位置は周波数によって精度良く指定することができ、信号低下位置もプロジェクションから精度良く検出することができる。したがって、勾配磁場の直線性を高精度で測定することができる。
【0023】
(12)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、静磁場、勾配磁場および高周波磁場を用いて獲得した磁気共鳴信号に基づいて画像を構成する磁気共鳴撮影装置であって、前記勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させる飽和手段と、前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影する撮影手段と、前記プロジェクションを構成するデータ数を補間によって増大する増大手段と、前記データ数を増大したプロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出する検出手段と、前記検出した位置と前記指定した位置との差を求める計算手段とを具備することを特徴とする磁気共鳴撮影装置である。
【0024】
この観点での発明では、データ数を増大したプロジェクションについて信号低下部分を検出するので、信号低下部分の位置を精密に求めることができる。
(13)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記検出手段は前記信号低下部分を前記プロジェクションの微分値に基づいて検出することを特徴とする(11)または(12)に記載の磁気共鳴撮影装置である。
【0025】
この観点での発明では、プロジェクションの微分値に基づいて信号低下部分を検出するので、位置検出を正確に行うことができる。
(14)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記求めた差に基づいて前記構成した画像を補正する補正手段を具備することを特徴とする(11)ないし(13)のうちのいずれか1つに記載の磁気共鳴撮影装置である。
【0026】
この観点での発明では、勾配磁場の誤差に応じて画像を補正することにより、正確な画像を得ることができる。
(15)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記ファントムとして板状のものを用いることを特徴とする(11)ないし(14)のうちのいずれか1つに記載の磁気共鳴撮影装置である。
【0027】
この観点での発明では、板状のファントムを用いるのでファントムのボリュームが小さい。
(16)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記板状のファントムとして一端を前記勾配磁場の中心に合わせて前記勾配磁場中に設置したものを用いることを特徴とする(15)に記載の磁気共鳴撮影装置である。
【0028】
この観点での発明では、一端を前記勾配磁場の中心に合わせて用いるので、板状ファントムは長さが半分のもので良い。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。図1に磁気共鳴撮影装置のブロック(block)図を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の動作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例が示される。
【0030】
図1に示すように、本装置はマグネットシステム100を有する。マグネットシステム100は、主磁場コイル(coil)部102、勾配コイル部106およびRF(radio frequency)コイル部108を有する。これら各コイル部は概ね円筒状の形状を有し、互いに同軸的に配置されている。マグネットシステム100の概ね円柱状の内部空間(ボア:bore)に、撮影する対象300がクレードル(cradle)500に搭載されて図示しない搬送手段により搬入および搬出される。
【0031】
主磁場コイル部102はマグネットシステム100の内部空間に静磁場を形成する。静磁場の方向は概ね対象300の体軸の方向に平行である。すなわちいわゆる水平磁場を形成する。主磁場コイル部102は例えば超伝導コイルを用いて構成される。なお、超伝導コイルに限らず常伝導コイル等を用いて構成しても良いのはもちろんである。
【0032】
勾配コイル部106は静磁場強度に勾配を持たせるための勾配磁場を生じる。発生する勾配磁場は、スライス(slice)勾配磁場、リードアウト(read out)勾配磁場およびフェーズエンコード(phase encode)勾配磁場の3種である。このような3種類の勾配磁場を発生するために、勾配コイル部106は図示しない3系統の勾配コイルを有する。
【0033】
3系統の勾配コイルは、互いに直交する3方向において静磁場に勾配を付与するための3つの勾配磁場をそれぞれ発生する。3方向のうちの1つは静磁場の方向(水平方向)であり、通常これをz方向とする。他の1つは垂直方向であり、通常これをy方向とする。残りの1つはz,y方向に垂直な方向であり、通常これをx方向とする。x方向は水平面内でz方向に垂直であり、垂直面内でy方向に垂直である。以下、x,y,zを勾配軸ともいう。
【0034】
x,y,zはいずれもスライス勾配磁場の勾配軸とすることができる。いずれか1つをスライス勾配磁場の勾配軸としたとき、残り2つのうちの1つをフェーズエンコード勾配磁場の勾配軸とし、他をリードアウト勾配磁場の勾配軸とする。以下、勾配磁場を単に勾配ともいい、勾配軸を単に軸ともいう。
【0035】
本装置は、このような勾配磁場を測定する機能を備えている。勾配磁場の測定については、後にあらためて説明する。
RFコイル部108は静磁場空間に対象300の体内のスピンを励起するための高周波磁場を形成する。以下、高周波磁場を形成することをRF励起信号の送信ともいう。RFコイル部108は、また、励起されたスピンが生じる電磁波すなわち磁気共鳴信号を受信する。
【0036】
RFコイル部108は図示しない送信用のコイルおよび受信用のコイルを有する。送信用のコイルおよび受信用のコイルは、同じコイルを兼用するかあるいはそれぞれ専用のコイルを用いる。
【0037】
勾配コイル部106には勾配駆動部130が接続されている。勾配駆動部130は勾配コイル部106に駆動信号を与えて勾配磁場を発生させる。勾配駆動部130は、勾配コイル部106における3系統の勾配コイルに対応して、図示しない3系統の駆動回路を有する。
【0038】
RFコイル部108にはRF駆動部140が接続されている。RF駆動部140はRFコイル部108に駆動信号を与えてRF励起信号を送信し、対象300の体内のスピンを励起する。
【0039】
RFコイル部108には、また、データ(data)収集部150が接続されている。データ収集部150はRFコイル部108が受信した受信信号を取り込み、それをビューデータ(view data)として収集する。
【0040】
勾配駆動部130、RF駆動部140およびデータ収集部150には制御部160が接続されている。制御部160は、勾配駆動部130ないしデータ収集部150をそれぞれ制御して撮影を遂行する。
【0041】
データ収集部150の出力側はデータ処理部170に接続されている。データ処理部170は、例えばコンピュータ(computer)等を用いて構成される。データ処理部170は図示しないメモリ(memory)を有する。メモリはデータ処理部170用のプログラムおよび各種のデータを記憶している。本装置の機能は、データ処理部170がメモリに記憶されたプログラムを実行することによりを実現される。
【0042】
データ処理部170は、データ収集部150から取り込んだデータをメモリに記憶する。メモリ内にはデータ空間が形成される。データ空間は2次元フ−リエ(Fourier)空間を構成する。データ処理部170は、これら2次元フ−リエ空間のデータを2次元逆フ−リエ変換して対象300の画像を生成(再構成)する。2次元フ−リエ空間をkスペース(k−space)ともいう。
【0043】
データ処理部170は制御部160に接続されている。データ処理部170は制御部160の上位にあってそれを統括する。データ処理部170には、また、表示部180および操作部190が接続されている。表示部180は、グラフィックディスプレー(graphic display)等で構成される。操作部190はポインティングデバイス(pointing device)を備えたキーボード(keyboard)等で構成される。
【0044】
表示部180は、データ処理部170から出力される再構成画像および各種の情報を表示する。操作部190は、操作者によって操作され、各種の指令や情報等をデータ処理部170に入力する。操作者は表示部180および操作部190を通じてインタラクティブ(interactive)に本装置を操作する。
【0045】
図2に、他の方式の磁気共鳴撮影装置のブロック図を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の動作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例が示される。
【0046】
図2に示す装置は、図1に示した装置とは方式を異にするマグネットシステム100’を有する。マグネットシステム100’以外は図1に示した装置と同様な構成になっており、同様な部分に同一の符号を付して説明を省略する。
【0047】
マグネットシステム100’は、主磁場マグネット部102’、勾配コイル部106’およびRFコイル部108’を有する。これら主磁場マグネット部102’および各コイル部は、いずれも空間を挟んで互いに対向する1対のものからなる。また、いずれも概ね円盤状の形状を有し中心軸を共有して配置されている。マグネットシステム100’の内部空間(ボア)に、対象300がクレードル500に搭載されて図示しない搬送手段により搬入および搬出される。
【0048】
主磁場マグネット部102’はマグネットシステム100’の内部空間に静磁場を形成する。静磁場の方向は概ね対象300の体軸方向と直交する。すなわちいわゆる垂直磁場を形成する。主磁場マグネット部102’は例えば永久磁石等を用いて構成される。なお、永久磁石に限らず超伝導電磁石あるいは常伝導電磁石等を用いて構成しても良いのはもちろんである。
【0049】
勾配コイル部106’は静磁場強度に勾配を持たせるための勾配磁場を生じる。発生する勾配磁場は、スライス勾配磁場、リードアウト勾配磁場およびフェーズエンコード勾配磁場の3種であり、これら3種類の勾配磁場に対応して勾配コイル部106’は図示しない3系統の勾配コイルを有する。
【0050】
3系統の勾配コイルは、互いに直交する3方向において静磁場にそれぞれ勾配を付与するための3つの勾配磁場をそれぞれ発生する。3方向のうちの1つは静磁場の方向(垂直方向)であり、通常これをz方向とする。他の1つは水平方向であり、通常これをy方向とする。残りの1つはz,y方向に垂直な方向であり、通常これをx方向とする。x方向は垂直面内でz方向に垂直であり、水平面内でy方向に垂直である。以下、x,y,zを勾配軸ともいう。
【0051】
x,y,zはいずれもスライス勾配の軸とすることができる。いずれか1つをスライス勾配の軸としたとき、残り2つのうちの1つをフェーズエンコード勾配の軸とし、他をリードアウト勾配の軸とする。
【0052】
本装置は、このような勾配磁場を測定する機能を備えている。勾配磁場の測定については、後にあらためて説明する。
RFコイル部108’は静磁場空間に対象300の体内のスピンを励起するためのRF励起信号を送信する。RFコイル部108’は、また、励起されたスピンが生じる磁気共鳴信号を受信する。RFコイル部108’は図示しない送信用のコイルおよび受信用のコイルを有する。送信用のコイルおよび受信用のコイルは、同じコイルを兼用するかあるいはそれぞれ専用のコイルを用いる。
【0053】
図3に、本装置で撮影を行うときのパルスシーケンス(pulse sequence)の一例を示す。このパルスシーケンスは、グラディエントエコー(GRE:Gradient Echo)法のパルスシーケンスである。
【0054】
すなわち、(1)はGRE法におけるRF励起用のα°パルスのシーケンスであり、(2)、(3)、(4)および(5)は、同じくそれぞれ、スライス勾配Gs、リードアウト勾配Gr、フェーズエンコード勾配GpおよびグラディエントエコーMRのシーケンスである。なお、α°パルスは中心信号で代表する。パルスシーケンスは時間軸tに沿って左から右に進行する。
【0055】
同図に示すように、α°パルスによりスピンのα°励起が行われる。フリップアングル(flip angle)α°は90°以下である。このときスライス勾配Gsが印加され所定のスライスについての選択励起が行われる。
【0056】
α°励起後、フェーズエンコード勾配Gpによりスピンのフェーズエンコードが行われる。次に、リードアウト勾配Grにより先ずスピンをディフェーズ(dephase)し、次いでスピンをリフェーズ(rephase)して、グラディエントエコーMRを発生させる。グラディエントエコーMRの信号強度は、α°励起からエコータイム(echo time)TE後の時点で最大となる。グラディエントエコーMRはデータ収集部150によりビューデータとして収集される。
【0057】
このようなパルスシーケンスが周期TR(repetition time)で64〜512回繰り返される。繰り返しのたびにフェーズエンコード勾配Gpを変更し、毎回異なるフェーズエンコードを行う。これによって、kスペースを埋める64〜512ビューのビューデータが得られる。
【0058】
磁気共鳴撮影用パルスシーケンスの他の例を図4に示す。このパルスシーケンスは、スピンエコー(SE:Spin Echo)法のパルスシーケンスである。
【0059】
すなわち、(1)はSE法におけるRF励起用の90°パルスおよび180°パルスのシーケンスであり、(2)、(3)、(4)および(5)は、同じくそれぞれ、スライス勾配Gs、リードアウト勾配Gr、フェーズエンコード勾配GpおよびスピンエコーMRのシーケンスである。なお、90°パルスおよび180°パルスはそれぞれ中心信号で代表する。パルスシーケンスは時間軸tに沿って左から右に進行する。
【0060】
同図に示すように、90°パルスによりスピンの90°励起が行われる。このときスライス勾配Gsが印加され所定のスライスについての選択励起が行われる。90°励起から所定の時間後に、180°パルスによる180°励起すなわちスピン反転が行われる。このときもスライス勾配Gsが印加され、同じスライスについての選択的反転が行われる。
【0061】
90°励起とスピン反転の間の期間に、リードアウト勾配Grおよびフェーズエンコード勾配Gpが印加される。リードアウト勾配Grによりスピンのディフェーズが行われる。フェーズエンコード勾配Gpによりスピンのフェーズエンコードが行われる。
【0062】
スピン反転後、リードアウト勾配GrでスピンをリフェーズしてスピンエコーMRを発生させる。スピンエコーMRの信号強度は、90°励起からTE後の時点で最大となる。スピンエコーMRはデータ収集部150によりビューデータとして収集される。このようなパルスシーケンスが周期TRで64〜512回繰り返される。繰り返しのたびにフェーズエンコード勾配Gpを変更し、毎回異なるフェーズエンコードを行う。これによって、kスペースを埋める64〜512ビューのビューデータが得られる。
【0063】
なお、撮影に用いるパルスシーケンスはGRE法またはSE法に限るものではなく、例えば、FSE(Fast Spin Echo)法、ファーストリカバリFSE(Fast Recovery Fast Spin Echo)法、エコープラナー・イメージング(EPI:Echo Planar Imaging)等、他の適宜の技法のものであって良い。
【0064】
データ処理部170は、kスペースのビューデータを2次元逆フ−リエ変換して対象300の断層像を再構成する。再構成した画像はメモリに記憶し、また、表示部180で表示する。
【0065】
勾配磁場の測定を行うときは、図5および図6に示すように、静磁場空間にファントム(phantom)400を設置する。図5は、水平磁場用マグネットシステム100にファントムを設置した例を示し、図6は、垂直磁場用マグネットシステム100’にファントム400を設置した例を示す。
【0066】
ファントム400としては例えば長方形の板状の物体を用いる。これによりファントム400のボリューム(volume)を小さくすることができる。板状の物体はプロトン(proton)を均一な密度で含むものである。なお、ファントム400は板状のものに限らず、球状あるいは立方体状のものであって良い。
【0067】
z方向の勾配磁場を測定する状態では、例えば図7に示すように、ファントム400は、板面が静磁場空間のxz面と平行になるように設置される。この状態では、xz面はファントム400を板面に平行にスライスする面となる。xz面は撮影範囲すなわちイメージング領域(imaging area)である。xz面の中心Oは、静磁場空間の中心すなわちマグネットセンタ(magnet center)である。
【0068】
ファントム400は、一端がマグネットセンタOに位置し、他端がxz面のz方向の縁に位置する。なお、ファントム400は、xz面の代わりにyz面に合わせるようにしても良い。以下、xz面の例で説明するが、yz面の場合も同様になる。
【0069】
x方向の勾配磁場を測定する状態では、例えば図8に示すように、ファントム400は、板面が静磁場空間のxz面と平行になるように設置される。この状態では、xz面はファントム400を板面に平行にスライスする面となる。xz面は撮影範囲すなわちイメージング領域である。ファントム400は、一端がマグネットセンタOに位置し、他端がxz面のx方向の縁に位置する。なお、ファントム400は、xz面の代わりにxy面に合わせるようにしても良い。以下、xz面の例で説明するが、xy面の場合も同様になる。
【0070】
y方向の勾配磁場を測定する状態では、例えば図9に示すように、ファントム400は、板面が静磁場空間のxy面と平行になるように設置される。この状態では、xy面はファントム400を板面に平行にスライスする面となる。xy面は撮影範囲すなわちイメージング領域である。ファントム400は、一端がマグネットセンタOに位置し、他端がxy面のy方向の縁に位置する。なお、ファントム400は、xy面の代わりにyz面に合わせるようにしても良い。以下、xy面の例で説明するが、yz面の場合も同様になる。
【0071】
ファントム400は、図示しない調節可能な支持手段で支持され、板面の向きが異なる上記の3つの設置状態をとることが可能となっている。ファントム400の長さは勾配軸の長さの半分となっている。通常、勾配磁場はマグネットセンタOに関して対象となるから、測定はマグネットセンタOの片側だけで済ますことができる。したがって、ファントム400の長さを半分に短縮し全体を小型化することができる。
【0072】
マグネットセンタOに関して反対側の勾配磁場を測定するときは、それに合わせてファントム400の配置を変えれば良い。なお、ファントム400の長さは勾配軸の全長と同じにしても良いのはもちろんである。その場合は、勾配軸の全長にわたる測定を行うことが可能になる。
【0073】
このようなファントムを用いる勾配磁場測定の原理について説明する。図10に破線で示すように、勾配磁場強度Bは、理想的には、マグネットセンタOからの距離dに応じて直線的に変化するべきものであるが、現実的には例えば実線で示すように理想特性に対して誤差を持つ。
【0074】
スピンのラーモア(Larmor)周波数は磁場強度に比例するので、勾配磁場の下ではスピンの周波数も同じ勾配を有し、スピンの周波数fとマグネットセンタOからの距離dとの関係は図11に示すようになる。したがって、理想的な勾配磁場の下でマグネットセンタOから距離d1に位置すべき、周波数f1のスピンは、実際は距離d2に位置することになる。
【0075】
このため、周波数f1でRF励起を行ったとき、距離d1に位置するスピンが励起されずに距離d2に位置するスピンが励起される。このような周波数の距離依存性を勾配磁場の測定に利用する。
【0076】
例えばz方向の勾配磁場を測定するときは、図12に示すように、ファントム400が存在するxz面において、z勾配を印加した状態で周波数f1によるスピンの飽和(サチュレーション:saturation)を行う。
【0077】
スピンの飽和は、図13に示すように、z勾配Gzの下で、周波数f1のRFパルスRFによりスピンを励起し、次いで強大な勾配磁場Gstでスピンの位相を分散させる処置である。これによって、スピンはその後のRF励起に対して実質的に不感になる。以下、スピンの飽和をSATともいう。
【0078】
周波数f1によるSATによって、ファントム400におけるSATバンド(saturation band)は、マグネットセンタOから距離d1の本来の位置ではなく、距離d2の位置生じる。
【0079】
このようなSATを行いつつ、ファントム400について前述のような磁気共鳴撮影を行う。そして、得られた画像について、z軸に垂直な方向でのプロジェクション(projection)、すなわち、z軸上のプロジェクションを求める。
【0080】
これによって、例えば図14に示すように、距離dを横軸とし信号強度iを縦軸とするプロジェクションが得られる。プロジェクションは、距離d2の位置にSATによる信号低下部分を有する。
【0081】
信号低下部分は本来距離d1の位置に生じるべきであるが、勾配が理想的でないことにより位置誤差が生じる。そこで、予めわかっている距離d1と実際の距離d2との差により、勾配磁場の誤差を求めることができる。
【0082】
信号低下部分の位置を検出するにあたり、距離dによるプロジェクションの微分値を計算する。これによって、例えば図15に示すような、距離と微分値の関係が得られる。このような微分値について、プロジェクションの両端に相当する微分値を除き、途中における2つのピーク(peak)についてマグネットセンタOからの距離a,bを求める。そして、距離a,bの平均値cをSAT中心までの距離d2とする。
【0083】
このようにプロジェクションの微分を利用することにより、SATバンドの中心までの距離d2を正確に求めることができる。これに対して、距離d1は周波数f1によって正確に規定される。したがって、位置誤差すなわち勾配誤差を正確に求めることができる。
【0084】
プロジェクションの微分は、補間演算等により距離方向のデータ数を増加させてから行うのが、信号低下部分の位置を精度良く検出する点で好ましい。なお、信号低下部分の検出は微分によらずに適宜の閾値に基づいて検出するようにしても良いのはいうまでもない。
【0085】
以上のような測定を、周波数f1を順次変更しながら行い、z軸上の複数の位置における勾配誤差を求める。y軸およびx軸についても、図8および図9に示したファントム配置により、上記と同様な測定をそれぞれ行う。これによって3軸における勾配磁場の誤差をそれぞれ求めることができる。
【0086】
図16に、本装置によりz勾配磁場を測定するときの動作のフロー(flow)図を示す。y勾配磁場およびx勾配磁場の測定もこれに準じる。
先ず、ステップ(step)902でファントムをイメージング領域に設置する。これによって、例えば図7に示したようなファントム設置状態になる。
【0087】
次に、ステップ904で、SATバンド位置d1を設定する。SATバンド位置d1の設定に対応して、SAT用のRF周波数f1が定まる。
次に、ステップ906で、SAT付パルスシーケンスを用いて撮影(イメージング)を行う。この動作を行うマグネットシステム100(100’)、勾配駆動部130およびRF駆動部140からなる部分は、本発明における飽和手段の実施の形態の一例である。
【0088】
次に、ステップ908で、撮影した画像(イメージ)についてz軸へのプロジェクションを求める。この動作を行うデータ処理部170は、マグネットシステム100(100’)ないしからなる部分とともに、本発明における撮影手段の実施形態の一例である。
【0089】
次に、ステップ910で、z方向の補間によりプロジェクションデータを増大する。この動作を行うデータ処理部170は、本発明における増大手段の実施形態の一例である。
【0090】
次に、ステップ912で、プロジェクションを距離dに関して微分し、次に、ステップ914で、微分値からプロジェクションにおけるSATバンドの位置d2を求める。
【0091】
次に、ステップ916で次式により誤差を求める。
ε1=d1−d2
この動作を行うデータ処理部170は、本発明における計算手段の実施形態の一例である。
【0092】
次に、ステップ918で、全ての測定を終了したかどうかを判定し、否である場合はステップ904に戻る。そして、ステップ904でSATバンドの位置を更新し、以下、新たなSATバンドについて上記と同様な測定を行う。
【0093】
全ての測定を終了したときは、ステップ920で、勾配特性を表示部180に表示する。表示はグラフや数値等によって行われる。
求めた勾配磁場の誤差はメモリに記憶しされ、再構成画像の補正に使用する。これによって、対象300に関する正確な画像を得ることができる。画像の補正はデータ処理部170で行う。データ処理部170は、本発明における補正手段の実施の形態の一例である。
【0094】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、勾配磁場を精度良く測定する勾配磁場測定方法および装置、並びに、そのような勾配磁場測定装置を備えた磁気共鳴撮影装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図である。
【図3】図1または図2に示した装置が実行するパルスシーケンスの一例を示す図である。
【図4】図1または図2に示した装置が実行するパルスシーケンスの一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図である。
【図7】ファントムの設置状態を示す模式図である。
【図8】ファントムの設置状態を示す模式図である。
【図9】ファントムの設置状態を示す模式図である。
【図10】勾配磁場の特性の一例を示すグラフである。
【図11】勾配磁場の下でのスピンの周波数と距離の関係の一例を示すグラフである。
【図12】ファントムにおけるSATバンドの模式図である。
【図13】SAT用のパルスシーケンスを示す図である。
【図14】ファントムのプロジェクションを示すグラフである。
【図15】ファントムのプロジェクションの微分値を示すグラフである。
【図16】勾配磁場測定動作のフロー図である。
【符号の説明】
100,100’ マグネットシステム
102 主磁場コイル部
102’ 主磁場マグネット部
106,106’ 勾配コイル部
108,108’ RFコイル部
130 勾配駆動部
140 RF駆動部
150 データ収集部
160 制御部
170 データ処理部
180 表示部
190 操作部
300 対象
400 ファントム
500 クレードル

Claims (16)

  1. 勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させ、
    前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影し、
    前記プロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出し、
    前記検出した位置と前記指定した位置との差を求める、
    ことを特徴とする勾配磁場測定方法。
  2. 勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させ、
    前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影し、
    前記プロジェクションを構成するデータ数を補間によって増大し、
    前記データ数を増大したプロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出し、
    前記検出した位置と前記指定した位置との差を求める、
    ことを特徴とする勾配磁場測定方法。
  3. 前記信号低下部分を前記プロジェクションの微分値に基づいて検出する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の勾配磁場測定方法。
  4. 前記ファントムとして板状のものを用いる、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の勾配磁場測定方法。
  5. 前記板状のファントムとして一端を前記勾配磁場の中心に合わせて前記勾配磁場中に設置したものを用いる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の勾配磁場測定方法。
  6. 勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させる飽和手段と、
    前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影する撮影手段と、
    前記プロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出する検出手段と、
    前記検出した位置と前記指定した位置との差を求める計算手段と、
    を具備することを特徴とする勾配磁場測定装置。
  7. 勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させる飽和手段と、
    前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影する撮影手段と、
    前記プロジェクションを構成するデータ数を補間によって増大する増大手段と、
    前記データ数を増大したプロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出する検出手段と、
    前記検出した位置と前記指定した位置との差を求める計算手段と、
    を具備することを特徴とする勾配磁場測定装置。
  8. 前記検出手段は前記信号低下部分を前記プロジェクションの微分値に基づいて検出する、
    ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の勾配磁場測定装置。
  9. 前記ファントムとして板状のものを用いる、
    ことを特徴とする請求項6ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載の勾配磁場測定装置。
  10. 前記板状のファントムとして一端を前記勾配磁場の中心に合わせて前記勾配磁場中に設置したものを用いる、
    ことを特徴とする請求項9に記載の勾配磁場測定装置。
  11. 静磁場、勾配磁場および高周波磁場を用いて獲得した磁気共鳴信号に基づいて画像を構成する磁気共鳴撮影装置であって、
    前記勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させる飽和手段と、
    前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影する撮影手段と、
    前記プロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出する検出手段と、
    前記検出した位置と前記指定した位置との差を求める計算手段と、
    を具備することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  12. 静磁場、勾配磁場および高周波磁場を用いて獲得した磁気共鳴信号に基づいて画像を構成する磁気共鳴撮影装置であって、
    前記勾配磁場中に設置したファントムについて勾配軸上で指定した位置のスピンを磁気共鳴を利用して飽和させる飽和手段と、
    前記勾配軸に垂直な方向における前記ファントムのプロジェクションを磁気共鳴を利用して撮影する撮影手段と、
    前記プロジェクションを構成するデータ数を補間によって増大する増大手段と、
    前記データ数を増大したプロジェクションの信号低下部分の前記勾配軸上の位置を検出する検出手段と、
    前記検出した位置と前記指定した位置との差を求める計算手段と、
    を具備することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
  13. 前記検出手段は前記信号低下部分を前記プロジェクションの微分値に基づいて検出する、
    ことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の磁気共鳴撮影装置。
  14. 前記求めた差に基づいて前記構成した画像を補正する補正手段、
    を具備することを特徴とする請求項11ないし請求項13のうちのいずれか1つに記載の磁気共鳴撮影装置。
  15. 前記ファントムとして板状のものを用いる、
    ことを特徴とする請求項11ないし請求項14のうちのいずれか1つに記載の磁気共鳴撮影装置。
  16. 前記板状のファントムとして一端を前記勾配磁場の中心に合わせて前記勾配磁場中に設置したものを用いる、
    ことを特徴とする請求項15に記載の磁気共鳴撮影装置。
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