JP4245449B2 - ダイバーシティ受信装置 - Google Patents

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この発明は、ダイバーシティ受信装置に関し、特に、移動体通信においてデジタル変調された信号をダイバーシティ方式により受信して復調するダイバーシティ受信装置に関する。
移動体通信においては、伝送信号がフェージングの影響を受け、受信装置における受信信号の品質が劣化する。そこで、従来より、フェージングによる受信信号の品質劣化を軽減する技術としてダイバーシティ受信と呼ばれる技術が知られている。ダイバーシティ受信とは、1つの送信信号を複数のブランチで受信し、この複数のブランチによってそれぞれ受信された受信信号を適切にダイバーシティ合成することによって高品質な信号受信を実現するものである。
図15は、ダイバーシティ受信を行なう従来の受信装置の一般的な構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図15を参照して、受信装置100は、ブランチBR1,BR2と、ダイバーシティ部101とを備える。ブランチBR1は、アンテナ102と、復調部103とを含み、ブランチBR2は、アンテナ104と、復調部105とを含む。
ブランチBR1における復調部103は、アンテナ102によって受信されるデジタル変調信号をデジタル復調し、復調した信号をダイバーシティ部101へ出力する。ブランチBR2における復調部105は、ブランチBR1によって受信される信号とは独立した信号であって、かつ、アンテナ104によって受信されるデジタル変調信号をデジタル復調し、復調した信号をダイバーシティ部101へ出力する。
ダイバーシティ部101は、ブランチBR1,BR2によって独立に受信された受信信号をブランチBR1,BR2からそれぞれ受け、その受けた受信信号のうちCN比(Carrier to Noise ratio)が大きい方のブランチから受けた受信信号を出力する。なお、CN比とは、搬送波と雑音との比であって、数値が大きいほど受信状態が良好であることを示す。
なお、図15では、受信装置にブランチが2つ備えられる場合について示されているが、ブランチの数は、2つに限られるものではなく、3つ以上であってもよい。
ダイバーシティ受信装置において、複数のブランチによって受信された受信信号を合成する方法は、ダイバーシティ合成法と呼ばれ、選択合成法や、等利得合成法、最大比合成法などが代表的なものとして知られている。
また、ダイバーシティ受信装置においては、各ブランチが受ける受信信号に基づいて、各種復調処理の基準となるパルス信号がブランチごとに生成されることがある。そして、この場合、受信信号がダイバーシティ合成される前の各ブランチにおいては、その生成されたパルス信号を処理タイミングの基準として処理が実行され、受信信号をダイバーシティ合成するダイバーシティ部およびその後の各種処理においては、予め定められる基準ブランチにおいて生成されたパルス信号を処理タイミングの基準として処理が実行されることがある。
一方、映像信号または音声信号を伝送する伝送システムにおいて、高品質な伝送や周波数利用効率の向上に優れる方式として直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、以下「OFDM」とも称する。)方式が知られている。OFDM方式とは、各搬送波を互いに直交させ、各搬送波ごとにデジタル変調する多重化方式であって、1チャンネルの帯域内に多数のサブキャリアが設けられ、耐マルチパス妨害に優れた変調方式である。このOFDM方式は、今後放送が開始される地上波デジタル放送の変調方式としても採用されている。
特開2002−26867号公報では、このOFDM方式を用いたダイバーシティ受信装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2002−26867号公報
図15に示した従来のダイバーシティ受信装置では、予め定められた基準ブランチにおいてパルス信号が正常に生成されないとき、受信性能および復調性能が劣化するおそれがある。すなわち、ダイバーシティ部およびその後の各種処理において、基準ブランチにおいて生成されたパルス信号が処理タイミングの基準となるので、パルス信号が正常に生成されなかったブランチが基準ブランチである場合、ダイバーシティ部101およびその後の各種処理が正常に行なわれず、受信信号の品質が劣化するおそれがある。
また、特開2002−26867号公報に記載された受信装置は、複数のブランチによってそれぞれ受信された受信信号のサンプリングタイミングを調整し、受信信号のサンプリングタイミングがずれることによる復調性能の劣化を防止することができるものとして有用であるが、この受信装置によっても、パルス信号が正常に生成されなかった場合の受信性能および復調性能の劣化の問題を解決することはできない。
さらに、図15に示したような受信装置では、基準ブランチにおいてはパルス信号が正常に生成されているが基準ブランチ以外のブランチにおいてパルス信号が正常に生成されなかったとき、受信性能および復調性能が劣化するおそれがある。すなわち、上述したパルス信号は、受信装置における各種処理が実行される基準タイミングとなるところ、パルス信号が正常に生成されなければ、そのブランチにおいて受信信号の復調処理が適切に行なわれない。そして、ダイバーシティ部101において、処理タイミングの基準となるパルス信号と、各ブランチBR1,BR2からそれぞれ受ける受信信号をダイバーシティ合成することとは、一般に関連しないため、ダイバーシティ合成後の受信信号の品質が劣化するおそれがある。
具体的に説明すると、基準ブランチがブランチBR1であって、ブランチBR1においてはパルス信号が正常に生成され、基準ブランチでないブランチBR2においてはパルス信号が正常に生成されていないものとする。ブランチBR2では、処理の基準となるパルス信号が正常に生成されていないので、受信信号の復調処理が正常に行なわれず、ブランチBR2における受信信号の品質は劣化している。一方、基準ブランチであるブランチBR1においては、パルス信号が正常に生成されているので、受信信号の復調処理が正常に行なわれる。
そして、ダイバーシティ部101は、基準ブランチであるブランチBR1から受ける正常なパルス信号を処理タイミングの基準としてダイバーシティ合成処理を行なうが、受信信号の選択合成は、ブランチBR1,BR2からそれぞれ受ける受信信号についてCN比の大きい方を選択することによって行なわれるため、ブランチBR2から受けた受信信号が選択される可能性もある。したがって、基準ブランチBR1においてパルス信号が正常に生成される場合であっても、ブランチBR2から受ける品質の劣化した受信信号が出力信号として選択されてしまう可能性がある。
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、基準ブランチにおいて各種復調処理の基準となるパルス信号が正常に生成されないときであっても、受信性能および復調性能の劣化を防止できるダイバーシティ受信装置を提供することである。
また、この発明の別の目的は、いずれかのブランチにおいて各種復調処理の基準となるパルス信号が正常に生成されないときであっても、受信性能および復調性能の劣化を防止できるダイバーシティ受信装置を提供することである。
この発明によれば、ダイバーシティ受信装置は、受信信号を構成する連続したデータ群の各々の先頭を示す第1の信号を各々が生成する複数の復調部と、受信信号が正常に受信された復調部から受ける第1の信号を用いて、複数の復調部によってそれぞれ受信された複数の受信信号をダイバーシティ合成して出力するダイバーシティ部とを備える。
好ましくは、ダイバーシティ受信装置は、複数の復調部の各々から第1の信号を受け、かつ、受信信号が正常に受信された復調部から受けた第1の信号を選択してダイバーシティ部へ出力する信号選択部をさらに備え、複数の復調部の各々は、受信信号の受信特性を示す第2の信号をさらに生成し、信号選択部は、複数の復調部の各々から第2の信号をさらに受け、第2の信号に基づいて、受信信号が正常に受信された復調部から受けた第1の信号を選択する。
好ましくは、受信信号は、直交周波数分割多重方式によって変調された変調信号であり、第1の信号は、変調信号を構成するフレームの先頭を示すフレーム先頭パルス信号、フレームを構成する複数のシンボルの各々の先頭を示すシンボル先頭パルス信号、および複数のシンボルの各々に含まれる有効データ区間の先頭を示す有効データ先頭パルス信号のいずれかである。
好ましくは、第2の信号は、複数のシンボルに含まれる伝送多重制御(TMCC)信号が伝送多重制御信号に対して予め割当てられた同期信号と一致するか否かを示すフレーム同期信号であり、信号選択部は、フレーム同期信号によって伝送多重制御信号が同期信号と一致していることが示されている復調部から受けた第1の信号を選択する。
好ましくは、第2の信号は、伝送路の信頼性を示す信頼性情報であり、信号選択部は、信頼性情報によって示される信頼性が最も高い復調部から受けた第1の信号を選択する。
好ましくは、ダイバーシティ部の前段に設けられ、複数の復調部によってそれぞれ生成された第1の信号および複数の復調部によってそれぞれ受信された受信信号を受け、その受けた複数の受信信号のタイミングを一致させて出力し、複数の第1の信号のタイミングを一致させて出力するタイミング調整部をダイバーシティ受信装置はさらに備える。
好ましくは、複数の復調部の各々は、フレーム先頭パルス信号、シンボル先頭パルス信号、および有効データ先頭パルス信号のうち、第1の信号を除く少なくとも1つのパルス信号をさらに生成し、信号選択部は、少なくとも1つのパルス信号を複数の復調部の各々からさらに受け、第2の信号に基づいて、受信信号が正常に受信された復調部から受ける少なくとも1つのパルス信号をさらに選択し、ダイバーシティ部は、信号選択部によって選択された第1の信号および少なくとも1つのパルス信号を用いて、複数の復調部によってそれぞれ受信された受信信号をダイバーシティ合成して出力する。
好ましくは、ダイバーシティ部の前段に設けられ、複数の復調部によってそれぞれ生成された第1の信号および少なくとも1つのパルス信号、ならびに複数の復調部によってそれぞれ受信された受信信号を受け、その受けた複数の受信信号のタイミングを一致させて出力し、複数の第1の信号および複数の少なくとも1つのパルス信号のタイミングをそれぞれ一致させて出力するタイミング調整部をダイバーシティ受信装置はさらに備える。
好ましくは、ダイバーシティ受信装置は、複数の復調部の各々において用いられる共通クロック信号を生成するクロック共通化部と、複数の復調部の各々においてシンボル先頭パルス信号を発生するために生成される三角波信号を複数の復調部の各々から受け、その受けた三角波信号を合成した合成三角波信号を複数の復調部の各々に出力する三角波合成部とをさらに備え、複数の復調部の各々は、共通クロック信号に基づいて動作し、受信信号に基づいて三角波信号を生成して三角波合成部へ出力し、三角波合成部から受ける合成三角波信号を用いてシンボル先頭パルス信号および/または有効データ先頭パルス信号を生成する。
この発明によるダイバーシティ受信装置によれば、受信状態の良好な復調部において生成されたパルス信号を選択して後の処理に用いるようにしたので、受信性能および復調性能の劣化を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による受信装置の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図1を参照して、受信装置1は、ブランチBR1,BR2と、パルス信号選択部2と、ダイバーシティ部3とを備える。ブランチBR1は、アンテナ4と、復調部5とを含み、ブランチBR2は、アンテナ6と、復調部7とを含む。この受信装置1は、OFDM方式によって変調された信号を2つのブランチBR1,BR2によって受信してダイバーシティ合成するダイバーシティ受信装置である。
ブランチBR1において、アンテナ4は、OFDM方式によって変調された無線周波信号を受信する。復調部5は、アンテナ4によって受信された無線周波信号を受け、その無線周波信号をベースバンド信号にダウンコンバートして復調する。また、復調部5は、ブランチBR1における復調処理およびその後の各種処理の処理タイミングを決定するためのフレーム先頭パルス信号、シンボル先頭パルス信号、および有効データ先頭パルス信号をアンテナ4によって受信された受信信号から生成する。さらに、復調部5は、ブランチBR1によって受信された信号の受信特性を示す信号を生成する。ここで、この受信特性を示す信号とは、たとえば、信号の受信レベルが所定レベルよりも低いときにH(論理ハイ)レベルとなるエラー信号や、後述するフレーム同期信号などである。そして、復調部5は、生成されたフレーム先頭パルス信号、シンボル先頭パルス信号、有効データ先頭パルス信号、および受信特性を示す信号、ならびに上記パルス信号を用いて復調された受信信号をパルス信号選択部2へ出力する。
ブランチBR2においては、アンテナ6は、OFDM方式によって変調され、かつ、ブランチBR1によって受信される無線周波信号とは独立した無線周波信号を受信する。復調部7は、アンテナ6によって受信された無線周波信号を受け、その無線周波信号をベースバンド信号にダウンコンバートして復調する。また、復調部7は、ブランチBR2における復調処理およびその後の各種処理の処理タイミングを決定するためのフレーム先頭パルス信号、シンボル先頭パルス信号、および有効データ先頭パルス信号をアンテナ6によって受信された受信信号から生成する。さらに、復調部7は、ブランチBR2によって受信された信号の受信特性を示す信号を生成する。そして、復調部7は、生成されたフレーム先頭パルス信号、シンボル先頭パルス信号、有効データ先頭パルス信号、および受信特性を示す信号、ならびに上記パルス信号を用いて復調された受信信号をパルス信号選択部2へ出力する。
パルス信号選択部2は、復調部5,7からそれぞれ受ける受信特性を示す信号に基づいて、復調部5,7からそれぞれ受ける上記パルス信号の各々について選択処理を行なう。具体的には、たとえばフレーム先頭パルス信号について説明すると、パルス信号選択部2は、復調部5,7からそれぞれ受ける受信特性を示す信号に基づいて一方の復調部の受信レベルが劣悪であると判断したときは、他方の復調部から受けたフレーム先頭パルス信号を選択し、その選択されたフレーム先頭パルス信号をダイバーシティ部3へ出力する。また、パルス信号選択部2は、受信特性を示す信号に基づいていずれの復調部の受信レベルとも良好であると判断したときは、予め定められた基準ブランチBR1から受けたフレーム先頭パルス信号を選択し、その選択されたフレーム先頭パルス信号をダイバーシティ部3へ出力する。
そして、パルス信号選択部2は、シンボル先頭パルス信号および有効データ先頭パルス信号についても上記と同様の選択処理を行なう。また、パルス信号選択部2は、復調部5,7からそれぞれ受ける受信信号をダイバーシティ部3へ出力する。なお、このパルス信号選択部2は、「信号選択部」を構成する。
ダイバーシティ部3は、ブランチBR1,BR2によってそれぞれ受信され、かつ、復調された受信信号を受け、その受信信号の受信の良好度合いに応じて両受信信号をダイバーシティ合成して出力する。具体的には、復調部5,7の各々から受ける後述の信頼性情報に基づいて、受信信号の各キャリアごとにダイバーシティ合成を行なう。そして、このダイバーシティ合成処理を行なうに際して、ダイバーシティ部3は、パルス信号選択部2から受ける選択された各パルス信号を処理タイミングの基準として処理を行なう。
ここで、この実施の形態1による受信装置1において用いられるOFDM方式のデータ構成について、図2〜図4を用いて説明する(以下、OFDM方式による伝送データを「OFDMデータ」とも称する。)。
図2は、OFDMデータの構成を説明するための図である。
図2を参照して、OFDMデータは、「フレーム」と呼ばれる単位で構成されており、各フレームは、「シンボル」と呼ばれる204個のデータ単位を含む。各シンボルは、有効データ、ならびにガードインターバルおよびヌルキャリアを含む無効データからなる。そして、図1に示した復調部5,7は、各々が受信したOFDMデータに基づいて、各フレームの先頭タイミングでフレーム先頭パルス信号を発生し、各シンボルの先頭タイミングでシンボル先頭パルス信号を発生する。また、復調部5,7は、各シンボル内における有効データの先頭タイミングで有効データ先頭パルス信号を発生する。
図3は、図2に示した各有効データの構成を示す図である。
図3を参照して、各有効データは、さらに、所定の単位でグループ化されたデータにパイロット信号が付加された「セグメント」と称される13個のデータ単位で構成される。
図4は、図3に示した各セグメントの構成を示す図である。
図4を参照して、各セグメントは、108×2(M−1)(Mは、モードを表わし、1,2,3のいずれかの値からなる。)個のキャリアで構成されている。図4では、モード1の場合が示されており、各セグメントは、キャリア0〜キャリア107の108個のキャリアで構成される。
図5は、図1に示した復調部の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図5を参照して、復調部5,7は、チューナ11と、A/D変換部12と、同期部13と、高速フーリエ変換部(以下、「FFT部」とも称する。)14と、復調処理部15とを含む。
チューナ11は、アンテナ4またはアンテナ6によって受信された無線周波信号を中間周波数にダウンコンバートし、その中間周波の信号をベースバンド信号に変換する。
A/D変換部12は、アナログ/デジタル変換を行なうとともに、ヒルベルト変換を用いて実軸(I軸)成分の信号(同相検波軸信号)および虚軸(Q軸)成分の信号(直交検波軸信号)を生成する。
同期部13は、クロック再生やシンボル同期などの処理を行ない、以降の各種処理で使用されるクロック信号や、フレーム先頭パルス信号、シンボル先頭パルス信号、および有効データ先頭パルス信号の各パルス信号を生成する。
FFT14は、受信信号に対して高速フーリエ変換を行ない、時間軸データを周波数軸データに変換する。
復調処理部15は、変調方式に応じた差動復調などの各種復調処理を行なう。また、復調処理部15は、伝送路の信頼性を示す信頼性情報を生成し、その生成された信頼性情報を受信信号とともに出力する。ここで、信頼性情報は、パイロット信号に含まれるSP(Scattered Pilot)信号や復調コンスタレーションの分散などを用いて算出された各キャリアごとの信頼性の高さに関する情報である。
図6は、実施の形態1による受信装置においてパルス信号が選択される様子を示した図である。この図6では、フレーム先頭パルス信号について代表的に示されているが、シンボル先頭パルス信号および有効データ先頭パルス信号についても同じである。
図6を参照して、時刻T1〜T7またはそれらの近傍において、受信信号におけるフレームの先頭が各ブランチBR1,BR2において受信される。
時刻T1またはその近傍において、ブランチBR1,BR2の各々は、フレームの先頭タイミングでフレーム先頭パルス信号を発生し、その発生したフレーム先頭パルス信号をパルス信号選択部2へ出力する。また、時刻T1において、ブランチBR1,BR2は、いずれもエラー信号をL(論理ロー)レベルでパルス信号選択部2へ出力している。ここで、エラー信号とは、対応するブランチの受信特性を示す信号であり、信号の受信レベルが所定レベルよりも低いときにHレベルとなる信号である。
したがって、パルス信号選択部2は、ブランチBR1,BR2から受けるエラー信号に基づいて、いずれのブランチにおいても受信レベルが良好であると判断し、予め基準ブランチとして定められたブランチBR1から受けるフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T2においても、ブランチBR1,BR2は、いずれもエラー信号をLレベルで出力しており、パルス信号選択部2は、基準ブランチであるブランチBR1から受けるフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T2〜T3の間において、ブランチBR2の受信レベルが悪化し、ブランチBR2は、エラー信号をHレベルで出力する。そうすると、時刻T3において、パルス信号選択部2は、ブランチBR1,BR2から受けるエラー信号に基づいて、受信状態が良好なブランチBR1から受けたフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T4においても、ブランチBR1,BR2は、エラー信号をそれぞれLレベル,Hレベルで出力しており、パルス信号選択部2は、受信状態が良好なブランチBR1から受けたフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T4〜T5の間において、ブランチBR2の受信レベルが良好となる一方、ブランチBR1の受信レベルが悪化し、ブランチBR1,BR2は、エラー信号をそれぞれHレベル,Lレベルでパルス信号選択部2へ出力する。そうすると、時刻T5において、パルス信号選択部2は、ブランチBR1,BR2から受けるエラー信号に基づいて、受信状態が良好なブランチBR2から受けたフレーム先頭パルス信号を選択する。なお、ブランチBR1においては、受信レベルが悪いためにフレーム先頭パルス信号が正常に生成されず、ここでは時間的に大きく遅れたタイミングで生成されている。
時刻T6においても、ブランチBR1,BR2は、エラー信号をそれぞれHレベル,Lレベルで出力しており、パルス信号選択部2は、受信状態が良好なブランチBR2から受けたフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T6〜T7の間において、ブランチBR1の受信レベルは良好となり、ブランチBR1,BR2は、いずれもエラー信号をLレベルで出力する。したがって、時刻T7においては、時刻T1,T2の場合と同様に、パルス信号選択部2は、基準ブランチであるブランチBR1から受けるフレーム先頭パルス信号を選択する。
図7は、実施の形態1による受信装置においてパルス信号が選択される他の様子を示した図である。この図7においても、フレーム先頭パルス信号について代表的に示されているが、シンボル先頭パルス信号および有効データ先頭パルス信号についても同じである。
図7を参照して、時刻T1またはその近傍において、ブランチBR1,BR2の各々は、フレームの先頭タイミングでフレーム先頭パルス信号を発生し、その発生したフレーム先頭パルス信号をパルス信号選択部2へ出力する。また、時刻T1において、ブランチBR1,BR2は、いずれもフレーム同期信号をHレベルでパルス信号選択部2へ出力している。
ここで、フレーム同期信号とは、対応するブランチの受信特性を示す信号であって、各フレームを構成する204個のシンボル(以下、各シンボルをシンボル0〜シンボル203とする。)のうちシンボル1〜16にそれぞれ1ビットずつ含まれる16ビットの伝送多重制御信号(一般に「TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号」と称され、以下ではTMCC信号と称する。)が予めそのTMCC信号に割当てられた同期信号と一致するとき、フレーム同期信号はHレベルとなり、TMCC信号が同期信号と一致しないときは、フレーム同期信号はLレベルとなる。
時刻T1,T2,T7においては、ブランチBR1,BR2から出力されるフレーム同期信号は、いずれもHレベルである。したがって、パルス信号選択部2は、ブランチBR1,BR2から受けるフレーム同期信号に基づいて、いずれのブランチにおいても受信レベルが良好であると判断し、予め基準ブランチとして定められたブランチBR1から受けるフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T3,T4においては、ブランチBR1,BR2から出力されるフレーム同期信号は、それぞれHレベル,Lレベルである。したがって、パルス信号選択部2は、ブランチBR1,BR2から受けるフレーム同期信号に基づいて、受信状態が良好であると判断したブランチBR1から受けたフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T5,T6においては、ブランチBR1,BR2から出力されるフレーム同期信号は、それぞれLレベル,Hレベルである。したがって、パルス信号選択部2は、ブランチBR1,BR2から受けるフレーム同期信号に基づいて、受信状態が良好であると判断したブランチBR2から受けたフレーム先頭パルス信号を選択する。
以上のように、この実施の形態1による受信装置1によれば、受信状態の良好なブランチにおいて生成されたパルス信号を選択して後の処理に用いるようにしたので、受信性能および復調性能の劣化を防止することができる。
[実施の形態2]
上述したように、ブランチBR1,BR2によってそれぞれ受信される受信信号は、1つの信号に対して互いに独立して伝送されたものであり、ダイバーシティ部3に入力される各受信信号は互いに独立している。また、各ブランチBR1,BR2における各処理で使用されるクロック信号も互いに独立している。したがって、特に移動体通信において信号を受信する場合、いずれかのブランチにおける受信信号に遅延が生じることによって受信信号がブランチ間で時間的に一致せず、ダイバーシティ合成が正常に行なわれなくなる可能性がある。そこで、実施の形態2では、各ブランチ間で受信信号の処理タイミングが調整される。
図8は、この発明の実施の形態2による受信装置の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図8を参照して、受信装置1Aは、図1に示した実施の形態1による受信装置1の構成において、タイミング調整部8をさらに備える。タイミング調整部8は、フレーム先頭パルス信号、シンボル先頭パルス信号、有効データ先頭パルス信号、および受信特性を示す信号、ならびに上記パルス信号を用いて復調された受信信号の各々をブランチBR1の復調部5およびブランチBR2の復調部7からそれぞれ受け、対応する信号の各々についてタイミングを一致させてパルス信号選択部2へ出力する。
具体的には、たとえば、タイミング調整部8は、各ブランチBR1,BR2から受ける各信号を各ブランチごとにそれぞれ一時的に記憶し、かつ、信号の書込みおよび読出しを独立して制御可能な複数のメモリを備え、各ブランチごとに個別のタイミングでメモリに書込まれた信号を同じタイミングでメモリから読出してパルス信号選択部2へ出力する。
なお、受信装置1Aのその他の構成は、実施の形態1による受信装置と同じであるので、その説明は繰返さない。
図9は、実施の形態2による受信装置においてパルス信号が選択される様子を示した図である。なお、この図9では、フレーム先頭パルス信号について代表的に示されているが、シンボル先頭パルス信号および有効データ先頭パルス信号についても同じである。
図9を参照して、時刻T1またはその近傍において、ブランチBR1,BR2の各々は、フレームの先頭タイミングでフレーム先頭パルス信号を発生し、その発生したフレーム先頭パルス信号をタイミング調整部8へ出力する。また、時刻T1において、ブランチBR1,BR2は、いずれもフレーム同期信号をHレベルでタイミング調整部8へ出力している。タイミング調整部8は、ブランチBR1,2からそれぞれフレーム先頭パルス信号を受けると、各フレーム先頭パルス信号間の時間的なずれを調整し、時刻T1において、各フレーム先頭パルス信号のタイミングを一致させてパルス信号選択部2へ出力する。
パルス信号選択部2は、タイミング調整された各フレーム先頭パルス信号をタイミング調整部8から受けると、ブランチBR1,BR2からタイミング調整部8を介して受けるフレーム同期信号がいずれもHレベルであることから、そのフレーム同期信号に基づいていずれのブランチにおいても受信レベルが良好であると判断し、予め基準ブランチとして定められたブランチBR1において生成されたフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T2においても、ブランチBR1,BR2からタイミング調整部8を介して受けるフレーム同期信号は、いずれもHレベルであり、パルス信号選択部2は、基準ブランチであるブランチBR1において生成されたフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T3において、タイミング調整部8は、ブランチBR1,2からそれぞれ受けるフレーム先頭パルス信号間の時間的なずれを調整し、各フレーム先頭パルス信号のタイミングを一致させてパルス信号選択部2へ出力する。
パルス信号選択部2は、タイミング調整された各フレーム先頭パルス信号をタイミング調整部8から受けると、ブランチBR1,BR2からタイミング調整部8を介して受けるフレーム同期信号がそれぞれHレベル,Lレベルであることから、そのフレーム同期信号に基づいて受信状態が良好であると判断したブランチBR1において生成されたフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T4においては、ブランチBR2の受信状態が悪化しており、ブランチBR2においてフレーム先頭パルス信号が生成されていない。しかしながら、ブランチBR2からタイミング調整部8を介して受けるフレーム同期信号がLレベルであるので、パルス信号選択部2は、受信状態が良好なブランチBR1において生成されたフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T5,T6においては、ブランチBR1の受信状態が悪化しており、ブランチBR1においてフレーム先頭パルス信号が異常なタイミングで生成されている。このため、タイミング調整部8は、各フレーム同期信号のタイミングを調整することができず、所定の時間経過後、ブランチBR2から受けたフレーム同期信号をパルス信号選択部2へ出力する。
そして、パルス信号選択部2は、ブランチBR1,BR2からタイミング調整部8を介して受けるフレーム同期信号に基づいて、受信状態が良好なブランチBR2において生成されたフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T6〜T7の間において、ブランチBR1の受信レベルは良好となり、ブランチBR1,BR2から出力されるフレーム同期信号は、いずれもHレベルになる。
したがって、時刻T7においては、時刻T1,T2の場合と同様に、パルス信号選択部2は、基準ブランチであるブランチBR1において生成され、かつ、タイミング調整されたフレーム先頭パルス信号を選択する。
以上のように、この実施の形態2による受信装置1Aによれば、受信状態の良好なブランチにおいて生成されたパルス信号を選択するとともに、各ブランチ間の信号のタイミングずれを調整できるようにしたので、受信性能が向上する。
[実施の形態3]
実施の形態3では、各ブランチの復調部の段階でシンボル先頭パルス信号および有効データ先頭パルス信号が生成されないことはなく(全てのブランチにおいてパルス信号が生成されない場合を除く。)、全てのブランチにおいて復調処理が行なわれる。したがって、基準ブランチ以外のブランチにおいて上記パルス信号が生成されないことによる受信性能の劣化の可能性が排除される。
図10は、この発明の実施の形態3による受信装置の全体構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図10を参照して、受信装置1Bは、ブランチBR1,BR2と、パルス信号選択部2Aと、ダイバーシティ部3と、クロック共通化部9と、三角波合成部10とを備える。ブランチBR1は、アンテナ4と、復調部5Aとを含み、ブランチBR2は、アンテナ6と、復調部7Aとを含む。
ブランチBR1において、復調部5Aは、図1に示した復調部5と同様に、アンテナ4によって受信された無線周波信号を受け、その無線周波信号に基づいて、フレーム先頭パルス信号、シンボル先頭パルス信号、有効データ先頭パルス信号、および受信特性を示す信号を生成し、その生成された各信号および上記パルス信号を用いて復調された受信信号をパルス信号選択部2Aへ出力する。
ここで、復調部5Aは、内部で発生したクロック信号をクロック共通化部9へ出力し、クロック共通化部9から共通クロック信号を受ける。そして、復調部5Aは、その共通クロック信号を用いて各処理を実行する。
また、復調部5Aは、受信信号におけるシンボルの先頭を検出するために生成される三角波信号を共通クロック信号を用いて生成し、その生成された三角波信号を三角波合成部10へ出力する。そして、復調部5Aは、三角波合成部10から合成三角波信号を受け、その合成三角波信号を用いてシンボル先頭パルス信号および有効データ先頭パルス信号を生成する。復調部5Aにおける三角波信号の生成方法については、後ほど説明する。
ブランチBR2においては、復調部7Aは、図1に示した復調部7と同様に、ブランチBR1によって受信される無線周波信号とは独立してアンテナ6によって受信された無線周波信号を受け、その無線周波信号に基づいて、ブランチBR2によって受信された受信信号に対するフレーム先頭パルス信号、シンボル先頭パルス信号、有効データ先頭パルス信号、および受信特性を示す信号を生成し、その生成された各信号および上記パルス信号を用いて復調された受信信号をパルス信号選択部2Aへ出力する。
ここで、復調部7Aも、内部で発生したクロック信号をクロック共通化部9へ出力し、ブランチBR1に出力されたものと同じ共通クロック信号をクロック共通化部9から受ける。そして、復調部7Aは、その共通クロック信号を用いて各処理を実行する。
また、復調部7Aは、ブランチBR2によって受信された受信信号におけるシンボルの先頭を検出するために生成される三角波信号を共通クロック信号を用いて生成し、その生成した三角波信号を三角波合成部10へ出力する。そして、復調部7Aは、ブランチBR1に出力されたものと同じ合成三角波信号を三角波合成部10から受け、その受けた合成三角波信号を用いてシンボル先頭パルス信号および有効データ先頭パルス信号を生成する。
クロック共通化部9は、ブランチBR1の復調部5AおよびブランチBR2の復調部7Aからそれぞれクロック信号を受け、両クロック信号を共通化した共通クロック信号を復調部5A,7Aへ出力する。
三角波合成部10は、ブランチBR1の復調部5AおよびブランチBR2の復調部7Aからそれぞれ三角波信号を受け、それらの三角波信号を重み付け加算した合成三角波信号を生成して復調部5A,7Aへ出力する。
パルス信号選択部2Aは、復調部5A,7Aからそれぞれ受ける受信特性を示す信号に基づいて、復調部5A,7Aからそれぞれ受けるフレーム先頭パルス信号について選択処理を行なう。また、パルス信号選択部2Aは、復調部5A,7Aからそれぞれ受ける受信信号をダイバーシティ部3へ出力する。なお、このパルス信号選択部2Aは、「信号選択部」を構成する。
図11は、図10に示した復調部の構成を示す機能ブロック図である。
図11を参照して、復調部5A,7Aは、図5に示した実施の形態1における復調部5,7の構成において、同期部13に代えて同期部13Aを含む。同期部13Aは、クロック再生やシンボル同期などの処理を行ない、クロック信号、ならびにフレーム先頭パルス信号、シンボル先頭パルス信号、および有効データ先頭パルス信号の各パルス信号を生成する。ここで、同期部13Aは、三角波合成部10から受ける合成三角波信号を用いてシンボル先頭パルス信号および有効データ先頭パルス信号を生成する。
以下、具体的に説明すると、同期部13Aは、生成したクロック信号をクロック共通化部9へ出力し、クロック共通化部9から共通クロック信号を受ける。同期部13Aは、その共通クロック信号を用いて三角波信号を生成し、その生成された三角波信号を三角波合成部10へ出力する。そして、同期部13Aは、三角波合成部10から合成三角波信号を受け、その合成三角波信号を用いてシンボル先頭パルス信号および有効データ先頭パルス信号を生成する。
なお、同期部13Aのその他の構成は、図5に示した同期部13と同じであるので、その説明は繰返さない。
図12は、図11に示した同期部において生成される三角波信号を説明するための図である。
図12を参照して、A/D変換部12から出力されるOFDMデータの各シンボルは、ガードインターバルGInと有効シンボル(Sn+GIn’)とからなる(nは自然数)。ガードインターバルGInは、有効シンボルの後半部分GIn’を複写することによって生成される。そして、同期部13Aは、A/D変換部12から出力されるOFDMデータと、そのOFDMデータを有効シンボル期間だけ遅延させた信号との相関をとり、その相関データを移動平均処理することによって、各シンボルの区切りにおいてピークを有する三角波を含む三角波信号を生成する。この三角波のピークは、シンボルの先頭に現われるので、これに基づいてシンボル先頭パルス信号および有効データ先頭パルス信号を生成することができる。
図13は、図10に示した三角波合成部において生成される合成三角波信号を説明するための図である。
図13を参照して、三角波合成部10は、ブランチBR1,BR2からそれぞれ受ける三角波信号を重み付け加算して合成三角波信号を生成する。したがって、いずれかのブランチにおいて三角波が生成されない場合においても、各シンボルの先頭においてピークを有する合成三角波が三角波合成部10からそのブランチへ供給される。
再び図10を参照して、この受信装置1Bにおいては、各ブランチBR1,BR2のクロック信号がクロック共通化部9によって共通化され、各ブランチBR1,BR2の同期部13Aにおいて、同じタイミングで三角波信号の生成が行なわれる。そして、三角波合成部10は、復調部5A,7Aの各同期部13Aからそれぞれ三角波信号を受け、それらを重み付け加算して各ブランチBR1,BR2へ出力するので、いずれかのブランチにおいて受信状態が悪化しているためにそのブランチにおいて三角波信号が生成されなかった場合でも、三角波合成部10からそのブランチへ合成三角波信号が供給される。
したがって、各ブランチBR1,BR2においては、共通の合成三角波信号に基づいてシンボル先頭パルス信号および有効データパルス信号が生成されるので、これらのパルス信号が生成されないことはなく、かつ、これらのパルス信号は、各ブランチBR1,BR2間でタイミングが一致している。すなわち、この受信装置1Bにおいては、シンボル先頭パルス信号および有効データパルス信号については、復調部の段階でパルス信号の選択(合成)が行なわれ、かつ、タイミング調整が行なわれる。
一方、フレーム先頭パルス信号については、パルス信号選択部2Aにおいて、各ブランチからそれぞれ受ける受信特性を示す信号に基づいてその選択が行なわれる。
図14は、実施の形態3による受信装置においてパルス信号が選択される様子を示した図である。
図14を参照して、時刻T1〜T7またはそれらの近傍において、受信信号におけるフレームの先頭が各ブランチBR1,BR2において受信される。
時刻T1,T2,T7においては、ブランチBR1,BR2から出力されるフレーム同期信号がいずれもHレベルであるので、パルス信号選択部2Aは、ブランチBR1,BR2から受けるフレーム同期信号に基づいていずれのブランチにおいても受信レベルが良好であると判断し、予め基準ブランチとして定められたブランチBR1から受けるフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T3,T4においては、ブランチBR1,BR2から出力されるフレーム同期信号がそれぞれHレベル,Lレベルであるので、パルス信号選択部2Aは、ブランチBR1,BR2から受けるフレーム同期信号に基づいて、受信状態が良好であると判断したブランチBR1から受けたフレーム先頭パルス信号を選択する。
時刻T5,T6においては、ブランチBR1,BR2から出力されるフレーム同期信号がそれぞれLレベル,Hレベルであるので、パルス信号選択部2Aは、ブランチBR1,BR2から受けるフレーム同期信号に基づいて、受信状態が良好であると判断したブランチBR2から受けたフレーム先頭パルス信号を選択する。
一方、シンボル先頭パルス信号は、各ブランチBR1,BR2において生成されるフレーム同期信号の論理レベルに拘わらず、各ブランチにおいて共通する合成三角波信号に基づいて、各ブランチBR1,BR2において同じタイミングで生成される。
なお、上記においては、共通化クロック信号は、各ブランチにおいて生成されたクロック信号がクロック共通化部9によって共通化されることによって生成されるものとしたが、共通化クロック信号の生成方法については、このような方法に限られるものではなく、復調部5A,7Aとは独立して設けられるクロック信号生成部において発生されたクロック信号を各ブランチにおいて共通に使用するようにしてもよい。
以上のように、実施の形態3による受信装置1Bによれば、各ブランチBR1,BR2における受信状態の良否に拘わらず、各ブランチBR1,BR2においてシンボル先頭パルス信号および有効データ先頭パルス信号が同じタイミングで常時生成されるので、いずれかのブランチにおいて上記の各パルス信号が生成されないことによる受信性能の劣化の可能性を排除することができる。
なお、上記においては、パルス信号選択部2およびダイバーシティ部3は、復調部5,7の後段に備えられるが、ダイバーシティ部3は、クロック信号および各パルス信号が生成される同期部13よりも後段に位置していればどこに備えられていてもよく、また、パルス信号選択部2は、同期部13とダイバーシティ部3との間であればどこに備えられていてもよい。ダイバーシティ受信を行なう場合にどこまで複数系統の受信機能を備えるかは、受信装置の回路規模と性能とのトレードオフによって決まるものであり、また、パルス信号選択部2は、各パルス信号が生成される同期部13と選択されたパルス信号が用いられるダイバーシティ部3との間であれば、設置箇所がダイバーシティ部3の直前に限られるものではないからである。実施の形態3におけるパルス信号選択部2Aおよびダイバーシティ部3についても同様である。
また、上記においては、ブランチの数が2つの場合について示したが、ブランチの数は2つに限られるものではなく、3つ以上であってもよい。
また、上記においては、受信特性を示す信号としてエラー信号およびフレーム同期信号との場合について示したが、受信特性を示す信号としては、これらの信号に限られるものではない。上述したエラー信号およびフレーム同期信号は、いずれも信号の論理状態によって受信状態の良否が表わされたが、受信状態を数値で表現し、パルス信号選択部において各ブランチのその数値を比較して最も数値の大きいブランチのパルス信号を選択するなどしてもよい。
また、OFDMデータの受信形態は、移動体通信において一般的な1セグメント受信であってもよく、13セグメント全てを用いるものであってもよい。
さらに、上記においては、変調方式がOFDM方式の場合について示したが、変調方式は、OFDM方式に限られるものではなく、伝送信号が所定の単位でグループ化されており、受信装置においてそのデータ単位を識別する信号が発生されるものであれば、その他の変調方式であってもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明による受信装置は、特に、移動体受信などにおいてダイバーシティ方式によって信号受信を行なうダイバーシティ受信装置に適用することができる。また、移動体受信に限られることなく、一般のダイバーシティ受信装置においても適用することができる。
この発明の実施の形態1による受信装置の構成を概略的に示す機能ブロック図である。 OFDMデータの構成を説明するための図である。 図2に示す各有効データの構成を示す図である。 図3に示す各セグメントの構成を示す図である。 図1に示す復調部の構成を概略的に示す機能ブロック図である。 実施の形態1による受信装置においてパルス信号が選択される様子を示した図である。 実施の形態1による受信装置においてパルス信号が選択される他の様子を示した図である。 この発明の実施の形態2による受信装置の構成を概略的に示す機能ブロック図である。 実施の形態2による受信装置においてパルス信号が選択される様子を示した図である。 この発明の実施の形態3による受信装置の全体構成を概略的に示す機能ブロック図である。 図10に示す復調部の構成を示す機能ブロック図である。 図11に示す同期部において生成される三角波信号を説明するための図である。 図10に示す三角波合成部において生成される合成三角波信号を説明するための図である。 実施の形態3による受信装置においてパルス信号が選択される様子を示した図である。 ダイバーシティ受信を行なう従来の受信装置の一般的な構成を概略的に示す機能ブロック図である。
符号の説明
1,1A,1B,100 受信装置、2,2A パルス信号選択部、3,101 ダイバーシティ部、4,6,102,104 アンテナ、5,7,5A,7A,103,105 復調部、11 チューナ、12 A/D変換部、13,13A 同期部、14 FFT部、15 復調処理部、8 タイミング調整部、9 クロック共通化部、10 三角波合成部、BR1,BR2 ブランチ。

Claims (3)

  1. 直交周波数分割多重方式によって変調された受信信号を構成する連続したデータ群の各々の先頭を示す第1の信号を各々が生成する複数の復調部と、
    前記受信信号が正常に受信された復調部から受ける前記第1の信号を用いて、前記複数の復調部によってそれぞれ受信された複数の受信信号をダイバーシティ合成して出力するダイバーシティ部と、
    前記複数の復調部の各々から前記第1の信号を受け、前記受信信号が正常に受信された復調部から受けた前記第1の信号を選択して前記ダイバーシティ部へ出力する信号選択部を備え、
    前記複数の復調部の各々は、前記受信信号の受信特性を示す第2の信号をさらに生成し、
    前記信号選択部は、前記複数の復調部の各々から前記第2の信号をさらに受け、前記第2の信号に基づいて、前記受信信号が正常に受信された復調部から受けた前記第1の信号を選択し、
    前記第1の信号は、前記変調信号を構成するフレームの先頭を示すフレーム先頭パルス信号、前記フレームを構成する複数のシンボルの各々の先頭を示すシンボル先頭パルス信号、および前記複数のシンボルの各々に含まれる有効データ区間の先頭を示す有効データ先頭パルス信号のいずれかであり、
    前記複数の復調部の各々は、前記フレーム先頭パルス信号、前記シンボル先頭パルス信号、および前記有効データ先頭パルス信号のうち、前記第1の信号を除く少なくとも1つのパルス信号をさらに生成し、
    前記信号選択部は、前記少なくとも1つのパルス信号を前記複数の復調部の各々からさらに受け、前記第2の信号に基づいて、前記受信信号が正常に受信された復調部から受ける前記少なくとも1つのパルス信号をさらに選択し、
    前記ダイバーシティ部は、前記信号選択部によって選択された前記第1の信号および前記少なくとも1つのパルス信号を用いて、前記複数の復調部によってそれぞれ受信された前記受信信号をダイバーシティ合成して出力する、ダイバーシティ受信装置。
  2. 前記ダイバーシティ部の前段に設けられ、前記複数の復調部によってそれぞれ生成された前記第1の信号および前記少なくとも1つのパルス信号、ならびに前記複数の復調部によってそれぞれ受信された前記受信信号を受け、その受けた複数の前記受信信号のタイミングを一致させて出力し、複数の前記第1の信号および複数の前記少なくとも1つのパルス信号のタイミングをそれぞれ一致させて出力するタイミング調整部をさらに備える、請求項に記載のダイバーシティ受信装置。
  3. 前記複数の復調部の各々において用いられる共通クロック信号を生成するクロック共通化部と、
    前記複数の復調部の各々において前記シンボル先頭パルス信号を発生するために生成される三角波信号を前記複数の復調部の各々から受け、その受けた三角波信号を合成した合成三角波信号を前記複数の復調部の各々に出力する三角波合成部とをさらに備え、
    前記複数の復調部の各々は、前記共通クロック信号に基づいて動作し、前記受信信号に基づいて前記三角波信号を生成して前記三角波合成部へ出力し、前記三角波合成部から受ける前記合成三角波信号を用いて前記シンボル先頭パルス信号および/または前記有効データ先頭パルス信号を生成する、請求項に記載のダイバーシティ受信装置。
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