JP4244647B2 - 端止め隆起部を有するピンにより連結されたチェ−ンベルト - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チェ−ンベルトに係り、特にチェ−ンベルトの延在方向に沿って互いに隣接して配置された第一および第二のリンクの隣接する端部が互いに重ね合わされ、該重ね合わせ部にて前記第一のリンクに設けられた第一の孔と前記第二のリンクに設けられた第二の孔とを貫通してピンが通されることにより該第一および第二のリンクが互いに連結される構造のチェ−ンベルトの改良に係る。
【0002】
【従来の技術】
上記の如くチェ−ンベルトの延在方向に互いに隣接して配置された各2つのリンクの端部を重ね合わせ、それらの重なり部に孔を明け、重ねられた孔にピンを通しピンにて各2つのリンクを連結する構造はチェ−ンベルトの一つの基本構造であり、かかる基本構造を有するチェ−ンベルトは種々のチェ−ンベルト駆動装置に於いて用いられている。またかかる構造のチェ−ンベルトは、一対の円錐面を向かい合わせたプ−リにピンの両端にて該一対の円錐面に着座するよう掛け渡されると、一対の円錐面間の距離を変えることによりプ−リに対する巻き掛け半径を変えつつプ−リとチェ−ンベルトの間に滑らかな動力伝達を行うことができるので、そのようなプ−リとの組合せにより無段変速装置を構成するのに多く使用されている。
【0003】
この種のチェ−ンベルト駆動装置が自動車等の駆動手段として用いられるときには、伝達トルクがかなり大きいことから、チェーンベルトは各一本のピン上に多数枚のリンクを並列に並べて取り付けた構造とされる。この場合、チェーンベルトの製造にあたっては、それぞれ両端部にピンを通す孔が開けられた多数のリンクを互いの端部の孔が整合するようチェーンベルトの幅方向に並列に並べると共に順次連結されるべきリンクをチェーンベルトの延在方向に端部にて重なり合うよう配列し、幅方向に整列した孔に細長いピンをその一端より差し込み、最後のリンクの孔を通って出てきたピンの端部にピンの抜け止めを施すことが行われる。このピンの抜け止めは、例えば下記の特許文献1に記載されている如く、従来一般に溶接の溶滴によりピンの端部に隆起部を設けることにより行われている。
【特許文献1】
特開2000−193043号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ピンの抜け止めは各ピンについて行われなければならず、一連のチェーンベルトの製造に於いて処理されるべきピンの数は膨大な数に及ぶので、溶接の溶滴をピンの端部に付着させる方法ではピンの抜け止め形成に手間と時間を要し、チェーンベルトの生産性がこれによって大きく制限されるという問題がある。しかも、かかる方法により形成された隆起部の仕上がりには斑が生じやすく、質と耐久性の確保に困難が伴う。
【0005】
本発明は、無段変速装置用のチェーンベルトの製造に於ける上記の問題に対処し、かかる問題を解決するよう改良された無段変速装置用のチェーンベルトを提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するのとして、本発明は、チェ−ンベルトの延在方向に沿って互いに隣接して配置された第一および第二のリンクの隣接する端部が互いに重ね合わされ、該重ね合わせ部にて前記第一のリンクに設けられた第一の孔と前記第二のリンクに設けられた第二の孔とを貫通してピンが通されることにより該第一および第二のリンクが互いに連結される構造のチェ−ンベルトにして、前記ピンの一端部には、該ピンにより前記第一および第二のリンクを連結すべく該ピンを該一端部より前記第一および第二の孔に通すことを妨げないが、該ピンにより前記第一および第二のリンクが連結された後、前記一端部が最後に通された前記第一または第二の孔より抜けることを阻止する隆起部が設けられていることを特徴とするチェ−ンベルトを提供するものである。
【0007】
前記隆起部が前記ピンの一端部を前記最後の孔に通すことを妨げないが該ピンによる前記第一および第二のリンクの連結後に前記ピンの一端部を前記最後の孔より抜くことを阻止するのは、前記ピンの一端部が前記最後の孔に通され、前記ピンにより前記第一および第二のリンクが連結された後、前記最後の孔に対し前記ピンが偏倚されることにより得られるようになっていてよい。この場合、前記最後の孔に対する前記ピンの偏倚は該ピンの縦軸線の周りの回動または該ピンの縦軸線に垂直の方向の移動であってよい。
【0008】
また、チェ−ンベルトの作動中に前記ピンと前記第一および第二のリンクの間に作用する力により前記最後の孔に対する前記ピンの偏倚の安定性が高められるようにされてよい。
【0009】
また、前記第一および第二のリンクは各々前記ピンにて連結された端部とは反対側の端部にて他のピンにより他のリンクと連結されており、前記第一および第二のリンクの各々は前記ピンと前記他のピンとを一つの長孔の両端部にて受けていてよい。
【0010】
更にまた、前記ピンは横断面が互いに対称の一対の半ピンの並列組合せであり、一方の半ピンは前記第一のリンクの前記第一の孔に該孔に対し所定の係合関係を維持するよう係止され、他方の半ピンは前記第二のリンクの前記第二の孔に該孔に対し所定の係合関係を維持するよう係止され、前記一対の半ピンはそれぞれの円弧面にて互いに当接して前記第一および第二のリンクの間に作動力を伝達するようになっており、これらの円弧面は前記第一および第二のリンクが前記ピンの周りに相対的に角偏倚するとき互いに他に対し転動するようになっていてよい。
【0011】
【発明の作用及び効果】
チェ−ンベルトの製造に於けるリンクへのピン通しは、チェ−ンベルトの製造が完了するまでの一時期に限って生ずる過程であり、チェーンベルトの製造が終われば、二度と生じる必要はない。このことに着目すれば、チェ−ンベルトの延在方向に沿って互いに隣接して配置された第一および第二のリンクの隣接する端部が互いに重ね合わされ、該重ね合わせ部にて前記第一のリンクに設けられた第一の孔と前記第二のリンクに設けられた第二の孔とを貫通してピンが通されることにより該第一および第二のリンクが互いに連結される構造のチェ−ンベルトに於いて、前記ピンの一端部に、該ピンにより前記第一および第二のリンクを連結すべく該ピンを該一端部より前記第一および第二の孔に通すことを妨げないが、該ピンにより前記第一および第二のリンクが連結された後、前記一端部が最後に通された前記第一または第二の孔より抜けることを阻止するような隆起部を設けることが考えられる。そうすれば、ピンをリンクの孔に通した後に個々のピンの端部に溶接を施すような非能率的な作業を行わなくても、ピンの製造過程に於いてピンに予め抜け止め隆起部を設けておくにより、チェーンベルトの製造コストを大幅に低減することができる。
【0012】
この場合、前記隆起部が、前記ピンの一端部を前記最後の孔に通すことを妨げないが、該ピンによる前記第一および第二のリンクの連結後に前記ピンの一端部を前記最後の孔より抜くことを阻止するのは、前記ピンの一端部が前記最後の孔に通され、前記ピンにより前記第一および第二のリンクが連結された後、前記最後の孔に対し前記ピンが偏倚されることにより得られるようになっていれば、チェーンベルトの製造工程の一部に単にピンを偏倚させる工程を追加するだけでよい。また、前記最後の孔に対する前記ピンの偏倚が、該ピンの縦軸線の周りの回動または該ピンの縦軸線に垂直の方向の移動であれば、ピンに偏倚を施す工程は極めて簡単に実行できる。
【0013】
また、チェ−ンベルトの作動中に前記ピンと前記第一および第二のリンクの間に作用する力により前記最後の孔に対する前記ピンの偏倚の安定性が高められるようになっていれば、チェーンベルトの安定した作動が確保される。
【0014】
また、前記第一および第二のリンクは各々前記ピンにて連結された端部とは反対側の端部にて他のピンにより他のリンクと連結されることになるが、前記第一および第二のリンクの各々が前記ピンと前記他のピンとを一つの長孔の両端部にて受けるようになっていれば、リンクにピンを通す際、リンクに対するピンの位置決めに余裕が得られ、ピンに予め抜け止め隆起部が設けられていても、リンクに対するピンの挿入が容易となる。
【0015】
更にまた、前記ピンが、横断面が互いに対称の一対の半ピンの並列組合せであり、一方の半ピンが前記第一のリンクの前記第一の孔に該孔に対し所定の係合関係を維持するよう係止され、他方の半ピンが前記第二のリンクの前記第二の孔に該孔に対し所定の係合関係を維持するよう係止され、前記一対の半ピンがそれぞれの円弧面にて互いに当接して前記第一および第二のリンクの間に作動力を伝達するようになっており、これらの円弧面が、前記第一および第二のリンクが前記ピンの周りに相対的に角偏倚するとき、互いに他に対し転動するようになっていれば、ピンの抜け止め手段を予めピンに設けておくことの利益に加えて、リンク間の連結をピンの転動係合により低摩擦にて行わせることができるという利益も得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
添付の図1は本発明によるチェ−ンベルトの第一の実施の形態を示す側面図、図2は図1に示すチェ−ンベルトを3列のリンク以外のリンクを省略して示す上面図、図3は同チェーンベルトに於けるピンを一つ取り出して示す斜視図、図4は図1および2に示した3列のリンクを分解して配列した側面図である。これらの図に於いて、各リンクに付した符号10-1a〜10-1c,10-2a〜10-2c,10-3a〜10-3cおよび各ピンに付した符号12a〜12iの対照より、リンクとピンの組み合わせよりなる図示のチェーンベルトの構造は明らかであろう。
【0017】
即ち、リンク10-1aおよびリンク10-2aをそれぞれ第一および第二のリンクとすれば、これらはチェ−ンベルトの延在方向に沿って互いに隣接して配置され、隣接する端部が互いに重ね合わされ、該重ね合わせ部にて前記第一のリンクに設けられた第一の孔14-1aと前記第二のリンクに設けられた第二の孔14-2aとを貫通してピン12aが通されることにより該第一および第二のリンクが互いに連結される構造のチェ−ンベルトである。リンク10-1a〜10-1c,10-2a〜10-2c,10-3a〜10-3cはすべて同形であり、いずれもリンク10-1aおよびリンク10-2aについてのみ符号14-1aおよび14-2aを付した孔を備えている。孔14-1a等は図示の通りチェーンベルトの延在方向に沿ったリンクの一端部にては円弧状輪郭の縁部16を呈し、他端部にては直線状輪郭の縁部18を呈する長孔であり、各端部にてそこに通されたピンにより前後に隣接する他のリンクと連結されている。
【0018】
ピン12a〜12iもすべて同形であり、いずれもチェーンベルト組立ての際にリンクに通される一端部20と、リンクには通されない他端部22と、その間に延在するリンク貫通部24とを備えている。一端部20とリンク貫通部24とは両者に共通する平面部26と円弧面部28とを備えている。尚、円弧面部28は他端部22にも及んでいる。リンク貫通部24は更に平面部26より偏向した平面部30を備えており、これによって一端部20には、リンク貫通部24からみて、その平面部30より突き出た隆起部32が形成されている。他端部22は平面部26および30のいずれからも突き出た隆起部34を有している。
【0019】
図1および2に於いて、ピン12a〜12hは、すでに全てのリンクに対する組み付けを完了した状態にて示されており、ピン12iのみが、全てのリンクに対する貫通を終えた直後の状態にて示されている。即ち、各ピンは、その一端部20から始まってリンクの重合体に通されるときには、12iとして示されている如くその平面部26を対応するリンクの孔の直線状縁部18に当接させ、その円弧面部28を対応するリンクの孔の円弧状縁部16に当接させた状態にてリンクの孔に貫通され、その一端部20が最後のリンクの孔を貫通し終わったところで、その縦軸線の周りに回動され、その平面部30にて対応するリンクの直線状縁部18に当接する状態(ピン12a〜12hとして示された状態)にもたらされる。
【0020】
こうしてリンク重合体に対するピンの組み付けが完了すると、各リンクの一端部に於ける32の部分は最後に貫通したリンクの直線状縁部18の外面上に重なり、ピンが後戻りすることを阻止するピンの抜け止め隆起部として作用する。ピン12a〜12hとして示されたピンの組み付け完了状態に於いてチェーンベルトが作動され、ベルト延在方向に隣接するリンク間に引っ張り力が作用すると、各ピンはその平面部30にて対応するリンクの直線状縁部18上にそれに垂直の方向に押し付けられるので、各ピンはその状態からの回動に対し抵抗し、組立て状態に安定して保持される。
【0021】
図5は本発明によるチェ−ンベルトの第二の実施の形態を示す側面図、図6は図5の線6−6によるチェ−ンベルトの断面を矢印方向に見た断面図、図7は同チェーンベルトに於けるリンクの一つを取り出して示す側面図、図8は同チェーンベルトに於ける半ピンの一つを取り出して示す斜視図である。これらの図に於いても、各リンクに付した符号36-1a,36-1b,36-2a,36-2bおよび各半ピンに付した符号38a〜38hの対照より、リンクとピンの組み合わせよりなる図示のチェーンベルトの構造は明らかであろう。
【0022】
即ち、この場合にもリンク36-1aおよびリンク36-2aをそれぞれ第一および第二のリンクとすれば、これらはチェ−ンベルトの延在方向に沿って互いに隣接して配置され、隣接する端部が互いに重ね合わされ、該重ね合わせ部にて前記第一のリンクに設けられた第一の孔40-1aと前記第二のリンクに設けられた第二の孔40-2aとを貫通して一対の半ピン38bおよび38cが通されることにより該第一および第二のリンクが互いに連結される構造のチェ−ンベルトが構成されている。リンク36-1a,36-1b,36-2a,36-2bはすべて同形であり、いずれもリンク36-1aおよびリンク36-2aについてのみ符号を付した孔40-1aおよび40-2aを備えている。孔40-1a等は図示の通りチェーンベルトの延在方向に沿ったリンクの両端部にてリンクの中心線CLを挟んで互いに対称の梯形溝形輪郭の縁部42a,42b,42cを呈する長孔であり、各端部にてそこに通された一対の半ピンにより前後に隣接する他のリンクと連結されている。
【0023】
半ピン38a〜38hについては、図示の配列状態では、半ピン38a,38b,38d,38fが互いに同形であり、半ピン38c,38e,38g,38hが互いに同形である。そして、半ピン38a,38b,38d,38fと半ピン38c,38e,38g,38hとは互いに対称である。尚、図示の実施の形態では、リンクの長孔の両端部にて縁部42a,42b,42cが呈する梯形溝形輪郭は、縁部42aに対して縁部42bと42cとが対称となるように作られており、これ対応して半ピン38a〜38hはいずれもリンクの長孔の縁部42a,42b,42cに当接係合する平面部44a,44b,44cを有し、平面部44aに対して平面部44bと44bとが対称となるように作られている。そして平面部44bと44cの間には、平面部44aと反対の側に円弧面部46が形成されており、各対の半ピンはそれぞれの円弧面部46にて互いに当接し、相前後するリンク間の偏向に伴って互いの円弧面部にて転動し合うようになっている。また、平面部44aが半ピンの両端部を残して形成されていることにより、半ピンの両端部に平面部44aから見て突き出た一対の隆起部48が形成されている。従って、図6に50mおよび50nにて示されている如くチェーンベルトが捲装される一対の図には示されていないプーリの円錐面の傾斜に合わせて傾斜された半ピンの両端面が対称の傾斜とされていれば、半ピン38a〜38hはすべて全く同一の形状を有していてよいことになる。尚、リンクの孔の縁部42a〜42cは直線状の輪郭として、またそれに当接する半ピンの面部44a〜44cは平面部とされたが、これらは互いに安定して当接する他の任意の断面輪郭を呈するように形成されてよい。
【0024】
上記の如き形状のリンクおよび半ピンは、各リンクに於ける孔40-1a等が,同列の前後に隣接するリンク、例えばリンク36-1aと36-1b、の間に間隙52の如く半ピンに於ける平面部44aに対する隆起部48の高さより大きい間隙が残される寸法に設計されるならば、チェーンベルトの組立てに際してリンクの各孔に半ピンを通すときだけ、臨時に相前後するリンクを前記間隙を打ち消す方向に引き寄せ、リンクに貫通させようとする半ピンの平面部44aを対応するリンクの孔の縁部42aより浮かせ、該半ピンの一端部に於ける隆起部48をリンクの孔の縁部44aとの衝突から外すことができる。この場合、各リンクに於ける両端部の孔40-1a等が互いにつながった長孔とされれば、リンクの両端部に於ける半ピンの組み付けを時間的にずらせることにより、各端部に於ける半ピンの組み付けに要する隆起部48を避けるための余裕を、両端部での半ピン組付けに共通に利用することができる。こうすることにより、仕上がったチェーンベルトに於いて最後のリンクの孔の縁に外側から係合して半ピンの抜け止め手段となる隆起部48を初めから半ピンに設けておいても、リンクに一対の半ピンよりなる連結ピンを組み付けることができる。
【0025】
図5にてリンク36-1aの左方には、図示されていない同様のリンクが半ピン38aおよびこれと一対にされた他の一つの図には示されていない半ピンとの組合せよりなるピンを介して連結されており、またリンク36-2bの下方には、図示されていない同様のリンクが半ピン38hおよびこれと一対にされた他の一つの図には示されていない半ピンとの組合せよりなるピンを介して連結されている。また、図5に現れている輪郭のリンクは、それぞれただ一つではなく、同種のものが図6に示されている如くリンクの厚み方向に多数枚重ね合わされ、所要の大きさの駆動力を伝達することができるようになっている。これらのリンクよりなるチェ−ンベルトは、図5にて矢印により示されている如く右方へ移動中であり、今丁度リンク36-1bが図には示されていないプ−リの周りに巻き掛けられつつある。
【0026】
図示のチェ−ンベルトは、プ−リ間に掛け渡され、直線かまたはそれより一方の側(図にて下側)へのみ折り曲げられる態様にて使用されるものとする。図示の状態では、リンク36-1aおよび36-2aはチェ−ンベルトの直線状延在部にあり、リンク36-2aは直線状延在状態の終端にある。リンク36-1aおよび36-2aがチェ−ンベルトの直線状延在部にあるとき、互いに対向する半ピン38bと38cは、互いの円弧面部46がそれらの一端部(図5にて下端部)にて互いに当接するよう形成されている。そして、図示の状態からチェ−ンベルトがリンク一つ分だけ図にて右方へ移動し、リンク36-1aがリンク36-2aの位置に至り、リンク36-2aがリンク36-1bの位置に至ると、その間にリンクに36-1aと36-2aの間には、図示のリンク36-2aと36-1bの間の如き折れ曲がりが生じ、それに応じて、半ピン38bと38cの間の円弧面部44に於ける転動接触の位置は図5でみて下端部より上端部まで移動し、図にてリンク36-2aと36-1bの間に示されている状態となる。このようにリンク間の連結部に於けるリンク間の回動偏倚が一対の半ピンの円弧面間の転動により支持されるときには、リンク間の連結部に於ける摩擦損失を減らし、チェーンベルトの作動効率を高めることができる。
【0027】
以上に於いては本発明を二つの実施の形態について詳細に説明したが、これらの実施の形態について本発明の範囲内にて種々の変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるチェ−ンベルトの第一の実施の形態を示す側面図。
【図2】図1に示すチェ−ンベルトを3列のリンク以外のリンクを省略して示す上面図。
【図3】図1および2に示すチェーンベルトに於けるピンを一つ取り出して示す斜視図。
【図4】図1および2に示した3列のリンクを分解して配列した側面図。
【図5】本発明によるチェ−ンベルトの第二の実施の形態を示す側面図。
【図6】図5の線6−6によるチェ−ンベルトの断面を矢印方向に見た断面図。
【図7】図5および6に示すチェーンベルトに於けるリンクの一つを取り出して示す側面図。
【図8】図5および6に示すチェーンベルトに於ける半ピンの一つを取り出して示す斜視図。
【符号の説明】
10-1a〜10-1c,10-2a〜10-2c,10-3a〜10-3c…リンク、12a〜12i…ピン、14-1a,14-2a…リンクの孔、16…孔の円弧状輪郭の縁部、18…孔の直線状輪郭の縁部、20…ピンの一端部、22…ピンの他端部、24…ピンのリンク貫通部、26…ピンの平面部、28…ピンの円弧面部、30…ピンの平面部、32,34…ピンの隆起部、36-1a,36-1b,36-2a,36-2b…リンク、38a〜38h…半ピン、40-1a,40-2a…リンクの孔、42a,42b,42c…孔の縁部、44a,44b,44c…半ピンの平面部、46…半ピンの円弧面部、48…半ピンの隆起部、50m,50n…半ピンの端面、52…リンク間の間隙

Claims (4)

  1. チェ−ンベルトの延在方向に沿って互いに隣接して配置された第一および第二のリンクの隣接する端部が互いに重ね合わされ、該重ね合わせ部にて前記第一のリンクに設けられた第一の孔と前記第二のリンクに設けられた第二の孔とを貫通してピンが通されることにより該第一および第二のリンクが互いに連結される構造のチェ−ンベルトにして、前記ピンの一端部には、該ピンにより前記第一および第二のリンクを連結すべく該ピンを該一端部より前記第一および第二の孔に通すことを妨げないが、該ピンにより前記第一および第二のリンクが連結された後、前記ピンが縦軸線の周りに回動偏倚されるにより前記一端部が最後に通された前記第一または第二の孔より抜けることを阻止する隆起部が設けられていることを特徴とするチェ−ンベルト。
  2. チェ−ンベルトの作動中に前記ピンと前記第一および第二のリンクの間に作用する力により前記最後の孔に対する前記ピンの偏倚の安定性が高められることを特徴とする請求項1に記載のチェ−ンベルト。
  3. 前記第一および第二のリンクは各々前記ピンにて連結された端部とは反対側の端部にて他のピンにより他のリンクと連結されており、前記第一および第二のリンクの各々は前記ピンと前記他のピンとを一つの長孔の両端部にて受けていることを特徴とする請求項1または2に記載のチェ−ンベルト。
  4. 前記ピンは、前記一端部と前記第一の孔および前記第二の孔を貫通する部分とに亙って一様に延在する第一の平面部と、前記一端部を除き前記第一の孔および前記第二の孔を貫通する部分に前記第一の平面部に対し傾斜して延在する第二の平面部とを有し、前記一端部の前記第一の平面部を有する部分が前記第一の孔および前記第二の孔を貫通する部分の前記第二の平面部より隆起していることを特徴とする請求項1、2または3に記載のチェ−ンベルト。
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