JP4243758B2 - 磁気記録媒体及び磁気記録装置 - Google Patents

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本発明は、磁気記録媒体及び磁気記録装置に関するものであり、特に、Ru層等の非磁性結合層で分断した磁性層同士をフェリ結合させたSFM(Synthetic Ferrimagnetic Media)構造の磁気記録媒体における結晶粒の微細化に伴う結晶性の劣化を抑制するための構成に特徴のある磁気記録媒体及び磁気記録装置に関するものである。
近年、AV機器への適用化などの情報処理技術の高度化に伴い、コンピューターなどに用いられている磁気記録再生装置に対する大記録容量化が求められている。このような大記録容量を持つ磁気記録再生装置を実現するためには、記録ビットサイズの微細化が必要になる。
記録ビットサイズの微細化の指標として、W50(孤立再生波形半価幅)が挙げられ、一般的に、このW50値が小さいほど高記録密度化に適している磁気記録媒体であるということが報告されている。
このW50値は、gを磁気抵抗素子のギャップ長、dを磁気スペーシング幅、aを磁化遷移幅とすると、下記の式の
W50=2{(g/2)2 +(d+a)2 1/2
で表現することが出来ることが一般的に知られている。
上記の式より、W50値を小さくするためには、即ち、高記録密度化を達成するためには、磁気抵抗素子のギャップ長gを小さくすること、磁化遷移幅aを小さくすること、磁気抵抗素子と磁気記録媒体の記録層間の磁気スペーシング幅dを小さくすることが必要であることが分かる。
ここで、磁気記録媒体の磁化遷移幅aを縮小するためには、記録層の薄膜化により磁気記録層の結晶粒を微細化させる方法が有効であるが、結晶粒の微細化は、1 ビット当たりの記録磁化の体積が減少することを意味するため、熱擾乱による記録破壊の問題が起こる。
この熱擾乱を抑制するには、磁気記録層を形成するCoCrPt(BまたはTa)基合金のPt組成量を増やし、保磁力Hc を向上させることが有効な方法であるが、過剰な保磁力の増大は、磁気記録ヘッドによるデータの書き込みを困難にするため好ましくない。
近年、この様な問題を回避するために、磁性層の層間に1nm以下の極薄のRu層を挿入することにより、分断された磁性層同士がフェリ結合するSFMが提案されている(例えば、特許文献1、或いは、特許文献2参照)。
このSFMは、Ru層によって分断された磁性層同士がフェリ結合するため、一つの記録ビットを担う磁化の体積は、第2磁性層の磁化及び、この第2磁性層と反強磁性的に結合した第1磁性層の磁化の体積の和となり、一つの記録単位を担う磁化の体積を増加させて熱揺らぎ耐性を確保するものである。
特開2001−056923号公報 特開2001−056921号公報
しかしながら、このSFMにおいても、更なる結晶粒の微細化を目指して記録層の薄膜化を行なうと、記録層の結晶性の劣化により、SNR(孤立波信号Siso /媒体ノイズNm )の低減が引き起こされるという問題がある。
このような事情で、従来の技術ではSFMにおいて媒体ノイズを増加させることなく、記録層薄膜化による記録層結晶性劣化を抑制させることは実現困難であるため、高記録密度化へに向けた更なる記録層結晶粒微細化による低ノイズ化は実現困難とされていた。
したがって、本発明は、媒体ノイズを増大させることなく記録層の薄膜化による結晶性の劣化を抑制することによって、磁気記録媒体の高記録密度化を実現することを目的とする。
図1は本発明の原理的構成図であり、ここで図1を参照して、本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
上記課題を解決するために、本発明は、磁気記録媒体において、非磁性基板1上に、CrまたはCr基合金からなる少なくとも一層以上の下地層2、少なくとも一層以上のCoCr基合金からなる第1磁性層4、非磁性結合層5、Co基合金からなり、膜厚が0.1nm〜0.5nmの範囲の非磁性層6、及び、CoCr基合金からなる第2磁性層7を順次積層するとともに、第1磁性層4と第2磁性層7とが交換結合を保ったままで、残留磁化状態における磁化方向が互いに反平行であることを特徴とする。
このように、記録層を非磁性結合層5によって第1磁性層4と第2磁性層7に分割して結晶粒を微細化する際に、非磁性結合層5上にCo基合金からなる非磁性層6を設けることによって、第2磁性層7の初期成長における結晶欠陥を少なくすることができるので、第2磁性層7の結晶性の劣化を抑制することができ、また、結合層は非磁性であるのでtBr が増大することがなく、媒体ノイズを増大させることがない。
なお、非磁性層6の膜厚が0.1nm未満であると結晶性劣化抑制の効果が充分ではなく、0.5nmを超えると第1磁性層4と第2磁性層7との間の交換結合力が働かなくなる。
この場合、hcp構造を有する第2磁性層7の結晶性の劣化を抑制するためには、非磁性結合層5上に設けたCo基合金からなる非磁性層6も、最密六方(hcp)構造の結晶構造を有することが望ましい。
また、Co基合金からなる非磁性層6としては、CoCr基合金、CoRe基合金、CoRu基合金、Co−Pd基合金、CoCrRe基合金、或いは、CoCrRu基合金のいずれかが望ましい。
また、非磁性結合層5としては、Ru或いはRuを主成分とする合金が望ましく、膜厚としては、0.4nm〜1.2nmの範囲が望ましく、これより薄くても或いは厚くても交換結合が起こらなくなる。
また、下地層2を構成するCr基合金としては、W、V、或いは、Moの内の少なくとも1つ以上の元素が添加されたCr基合金が望ましく、これらの結晶構造は体心立方(bcc)構造となる。
また、下地層2と第1磁性層4との間にCo基合金からなる中間層3を設けても良く、その場合には、中間層3を構成するCo基合金は、Cr、Ta、Mo、Mn、Re、或いは、Ruの内の少なくとも一種以上の元素が添加されているとともに、hcp構造の第1磁性層4との格子整合性を保つために、Co基合金の結晶構造もhcp構造であることが望ましい。
また、中間層3の膜厚は、0.5nm〜3.0nmの範囲が望ましく、0.5nm未満の場合には挿入した効果が充分ではなく、3.0μmを超えると残留磁束密度Br とその膜厚tの積tBrが増大し、記録再生分解能が低下する。
また、第2磁性層7の残留磁束密度Br とその膜厚tの積tBrは、2.0nTm〜10.0nTmの範囲であることが望ましく、2.5nTm未満の場合には結晶性が著しく劣化するため、媒体ノイズの増大を招き、一方、10.0nTmを超える記録再生分解能が低下する。
また、非磁性基板1と下地層2との間に非磁性であるNiP層を設けることが望ましく、それによって、非磁性基板1の機械的強度を高めることができるとともに、その上に成膜する各層の結晶性を高めることができる。
この場合、磁性層の配向性を高めるために、非磁性基板1の表面にテクスチャー処理を施すことが望ましい。
また、耐摩擦性を高めるために、第2磁性層7の上にカーボンを主成分とする保護層8を設けることが望ましく、この場合、保護層8の膜厚としては、0.5nm〜10nmの範囲が望ましく、0.5nm未満であれば被覆性が充分はなく、10nmを超えると記録層からの信号強度が著しく減少する。
また、上述の磁気記録媒体の各層を成膜する場合には、成膜温度を150℃〜270℃の範囲にすることが望ましく、150℃未満の場合にはCrまたはCr基合金からなる下地層2のCrの結晶配向性が充分ではなく、270℃を超えるとCrの結晶粒肥大化により媒体ノイズが増大する。
また、上述の磁気記録媒体を搭載することによって高記録密度の磁気記録装置を実現することができ、このような高記録密度の磁気記録媒体に書き込んだデータを読み出す場合には、高感度のMR素子或いはGMR素子を用いた再生ヘッドを用いることが望ましい。
本発明によれば、磁気記録媒体のノイズ性能を劣化させることなく、磁気記録層の結晶性を改善させることにより、記録層の薄膜化による結晶性の劣化を抑制させることができ、これによって、記録層薄膜化による結晶粒微細化による高SNR化を実現させることが可能となり、ひいては、磁気記録媒体の高記録密度化を実現することができる。
本発明においては、非磁性基板上に、CrまたはCr合金からなる下地層を、少なくとも一層以上形成し、その上にCo基合金からなる中間層を少なくとも一層以上形成し、その上層にCoCr基合金からなる第1磁性層を少なくとも1層以上形成した後に、非磁性結合層を第1磁性層上に設け、その上層にCoCr基合金からなる第2磁性層を設けた時に、第1磁性層と第2磁性層は交換結合すると共に、互いに反平行するである磁気記録媒体に対して、非磁性結合層の上に、Co基合金からなる非磁性層を第1磁性層と第2磁性層の交換結合を保ったまま形成させる。
ここで、図2を参照して、本発明の実施例1の磁気記録媒体の製造工程を説明するが、実際には、基板の両側に各層が形成されるものである。
図2参照
まず、アルカリ洗浄したガラス基板11上に、DCマグネトロンスパッタリング法を用いて、スパッタ室内の真空度を例えば、1×10-5Pa以下に排気し、成膜時には、スパッタ室内を0.67Paに保持した状態で、基板温度を150℃〜270℃、例えば、220℃にした状態で成膜を行う。
この時、基板温度を150℃以上にしているので、成膜前にガラス基板11の表面に付着している不純物のクリーニングが行われるとともに、後述する下地層14を構成するCrの結晶配向性制御を良好に行うことができる。
なお、基板温度が270℃を超えるとCrの結晶粒肥大化による媒体ノイズ増大が発生する。
この成膜工程において、まず、厚さが、例えば、25nmのCrTi50シード層12及び厚さが、例えば、25nmのAlRu50シード層13を成膜する。
この場合、CrTi50シード層12を設けることによりAlRu50シード層13の結晶配向性が向上し、また、AlRu50シード層13を設けることにより、次に成膜させる下地層14との格子整合性が改善されるので下地層14が良好にエピタキシャル成長する。なお、各合金組成におけるサフィックスは原子%を示す。
引き続いて、AlRu50シード層13上に、厚さが、例えば、5nmのCrW12.5からなる下地層14を成膜する。この場合のCr基合金であるCrW12.5からなる下地層14はbcc構造を保っているので、その上に成膜する第1磁性層16を面内方向に成長させることができ、また、第1磁性層16、及び、AlRu50シード層13の格子間隔を考慮してCrより格子間隔の広い材料を添加している。
引き続いて、CrW12.5からなる下地層14上にCoCr42からなるhcp構造を有する下部中間層15を0.5〜3.0nmの膜厚に設ける。このような下部中間層15を設けることによって、その上に設ける第1磁性層16の面内方向への結晶配向性が良好なものになる。
引き続いて、CoCr42からなる下部中間層15上にCoCr16からなる第1磁性層16を例えば3nmの膜厚に成膜したのち、Ruからなる非磁性交換結合層17を0.4〜1.2nm、例えば、0.7nmの膜厚に成膜する。
なお、Ruからなる非磁性交換結合層17の膜厚が0.4〜1.2nmの範囲以外では、第1磁性層16と後述する第2磁性層19が交換結合しなくなる。
引き続いて、非磁性交換結合層17の直上に非磁性のCo基合金からなる中間層18を0.1nm〜0.5nm、例えば、0.5nmの膜厚に成膜する。
なお、膜厚が0.1nmでは挿入した効果が充分でなく、0.5nmを超えると第1磁性層16と第2磁性層19との間に交換結合力が働かなくなる。
ここでは、Co基合金としてCoCr42組成のCo合金を用いるので、Coの母相であるhcp構造を保っているので第2磁性層19の結晶性を改善出来るとともに、Cr添加量を多くして非磁性にしているのでtBr が増大することはない。
引き続いて、中間層18上に、厚さが、例えば、CoCrPtBCuからなる第2磁性層19を例えば、18nmの膜厚に成膜してtBr =3.5nTmとなるようにする。
なお、CoCrPtBCuの原子組成比は、Co60Cr18Pt118 Cu3 である。
次いで、プラズマCVD法を用いて第2磁性層19の上に厚さが、例えば、0.5〜10nmの範囲で、例えば、4.5nmのCを主成分とする保護層20を、例えば、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を設ける。この場合、保護層20の膜厚が0.5nm未満の場合に被覆性が悪くなるので耐蝕性が劣化し、10nmを超える場合には、記録層からの信号強度が著しく減少する。
この様に製造した磁気記録媒体について、磁気的特性を測定したので、図3乃至図7を参照して説明する。
図3参照
図3は、保磁力角型比S* の中間層厚依存性の説明図であり、非磁性のCo基合金からなる中間層18の膜厚が増大するにつれて保磁力角型比S* が増大する。この保磁力角型比S* は結晶性の改善と比例するので、第2磁性層19の結晶性が改善していることが分かる。
図4参照
図4は、保磁力Hc の中間層厚依存性の説明図であり、非磁性のCo基合金からなる中間層18を設けることによって保磁力Hc が向上していることが分かる。
なお、この場合にはVSM(Vibration Sample Magnetmeter)を用いて測定したものである。
図5参照
図5は、Hexの中間層厚依存性の説明図であり、非磁性のCo基合金からなる中間層18を設けても膜厚が0.5nm程度までであれば、第1磁性層16と第2磁性層19との間の交換結合力の度合いを表すHex(Hexchange)が充分大きく、第1磁性層16と第2磁性層19とをフェリ結合の状態を保つことができる。
図6参照
図6は、上書き特性の中間層厚依存性の説明図であり、非磁性のCo基合金からなる中間層18を設けることによって、上書き特性が改善されていることが分かる。
図7参照
図7は、SNRの中間層厚依存性の説明図であり、非磁性のCo基合金からなる中間層18の膜厚が0.5nm以下であれば、SNRが改善されていることが分かる。
なお、強磁性体であるCoCr20を中間層18として用いた場合には、媒体ノイズNm が増大してSNRが低下する。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は実施例に記載された構成・条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、上記の膜厚,組成比等の数値は、単なる一例に過ぎず、結晶構造或いは磁性特性が保たれる範囲で必要に応じて適宜変更されるものである。
また、上記の実施例においては、ガラス基板11上に直接シードを成膜しているが、ガラス基板11上にNiP膜を無電解メッキコートしたのち、NiP層の表面に同心円状にメカニカルまたはレーザーテクスチャによりに表面処理を行なっても良いものである。このNiP膜を設けることによって、その上に成膜する各層の結晶性を向上することができる。
また、上記の実施例においては、基板としてガラス基板11を用いているが、ガラスに限られるものではなく、Al基板或いはAl合金基板を用いても良いものであり、この場合にも基板上にNiP層等を設けても良いものである。
また、上記の実施例においては、下地層14をCrW合金で構成しているが、Cr自体でも良く、或いは、Cr母相にMo或いはV等のCrよりも格子間隔が広い他の材料を添加したCr基合金を用いても良いものである。
但し、結晶配向性を確保するためには、
CrV(V=0〜100原子%)
CrW(W=0〜100原子%)
CrMo(Mo=0〜100原子%)
の範囲にすれば良い。
また、上記の実施例においては、下地層14上にCo基合金であるCoCr42からなるhcp構造を有する下部中間層15を設けているが、この様な下部中間層15は必ずしも必要なものではなく、下地層14上に第1磁性層16を直接堆積させても良いものであり、それによって、成膜工程を少なくすることができる。
この場合の下部中間層15は、hcp構造を有するCo基合金であれば良く、必要に応じて、Cr、Ta、Mo、Mn、Re、Ruを添加して下部中間層15の格子間隔を調整しても良い。
但し、hcp構造を保つためには、添加元素の組成比を、
CoCr(Cr=0〜45原子%)
CoTa(Ta=0〜1原子%)
CoMo(Mo=0〜4原子%)
CoMn(Mn=0〜9原子%)
CoRe(Re=0〜100原子%)
CoRu(Cr=0〜100原子%)
の範囲にすれば良い。
この場合、添加元素の組成によって、下部中間層15は非磁性にも強磁性にもなるが、下部中間層15が強磁性の場合、膜厚が3.0nmを超えると残留磁束密度Br と膜厚tとの積であるtBr が増大して記録再生分解能の低下を招くので好ましくない。
また、上記の実施例においては、第1磁性層16としてCoCr16からCoCr基合金を単層で用いているが、他の組成比でも良く、さらには、CoCr5 /CoCr20等の多層構造で構成しても良いものである。
また、上記の実施例においては、非磁性結合層17をRuで構成しているが、Ruに限られるものではなく、RuCo(Co=0〜20原子%)、RuPd(Pd=0〜20原子%)、RuCr(Cr=0〜20原子%)、或いは、RuRe(Re=0〜20原子%)等のRu基合金を用いても良いものである。
また、上記の実施例においては、非磁性結合層17上に設ける中間層18としてCoCr基合金を用いているが、CoCr合金に限られるものではなく、CoRe基合金、CoRu基合金、Co−Pd基合金、CoCrRe基合金、或いは、CoCrRu基合金を用いても良いものであり、添加する非磁性元素の添加量を調整することによって、hcp構造と非磁性特性を保つようにすれば良い。
但し、hcp構造を保つためには、添加元素の組成比を、
CoCr(Cr=0〜45原子%)
CoRe(Re=0〜100原子%)
CoPd(Pd=0〜45原子%)
CoCrRe(Cr=0〜45原子%,Re=0〜100原子%)
CoCrRu(Cr=0〜45原子%,Cr=0〜100原子%)
の範囲にすれば良い。
また、上記の実施例においては、第2磁性層19としてCo60Cr18Pt118 Cu3 から強磁性体を単層で用いているが、他の組成比でも良く、さらには、CoNiCr、CoCrPtTa、CoCrPtB等の他の強磁性体を用いても良いものであり、さらには、互いに異なる組成のCoCrPtB/CoCrPtB等の多層構造で構成しても良いものである。
また、上記の実施例においては特に言及していないが、通常は保護層上にパーフルオロカーボン系の潤滑剤を設けるものである。
ここで再び図1を参照して、本発明の詳細な特徴を改めて説明する。
再び、図1参照
(付記1) 非磁性基板1上に、CrまたはCr基合金からなる少なくとも一層以上の下地層2、少なくとも一層以上のCoCr基合金からなる第1磁性層4、非磁性結合層5、Co基合金からなり、膜厚が0.1nm〜0.5nmの範囲の非磁性層6、及び、CoCr基合金からなる第2磁性層7を順次積層するとともに、前記第1磁性層4と第2磁性層7とが交換結合を保ったままで、残留磁化状態における磁化方向が互いに反平行であることを特徴とする磁気記録媒体。
(付記2) 上記非磁性結合層5上に設けたCo基合金からなる非磁性層6が、最密六方構造の結晶構造を有することを特徴とする付記1記載の磁気記録媒体。
(付記) 上記非磁性結合層5上に設けたCo基合金からなる非磁性層6が、CoCr基合金、CoRe基合金、CoRu基合金、Co−Pd基合金、CoCrRe基合金、或いは、CoCrRu基合金のいずれかからなることを特徴とする付記1または2に記載の磁気記録媒体。
(付記) 上記非磁性結合層5が、Ru或いはRuを主成分とする合金からなることを特徴とする付記1乃至のいずれか1に記載の磁気記録媒体。
(付記) 上記非磁性結合層5の膜厚が、0.4nm〜1.2nmであることを特徴とする付記1乃至のいずれか1に記載の磁気記録媒体。
(付記) 上記下地層2を構成するCr基合金は、W、V、或いは、Moの内の少なくとも1つ以上の元素が添加されているとともに、結晶構造が体心立方構造であることを特徴とする付記1乃至のいずれか1に記載の磁気記録媒体。
(付記) 上記下地層2と第1磁性層4との間にCo基合金からなる中間層3を設けるとともに、中間層3を構成するCo基合金は、Cr、Ta、Mo、Mn、Re、或いは、Ruの内の少なくとも一種以上の元素が添加されているとともに、結晶構造が最密六方構造であることを特徴とする付記1乃至のいずれか1に記載の磁気記録媒体。
(付記) 上記中間層3の膜厚が、0.5nm〜3.0nmであることを特徴とする付記1乃至のいずれか1に記載の磁気記録媒体。
(付記) 上記第2磁性層7の残留磁束密度Br とその膜厚tの積tBrが、2.0nTm〜10.0nTmであることを特徴とする付記1乃至のいずれか1に記載の磁気記録媒体。
(付記10) 上記非磁性基板1と上記下地層2との間に、非磁性であるNiP層を有することを特徴とする付記1乃至のいずれか1に記載の磁気記録媒体。
(付記11) 上記非磁性基板1の表面にテクスチャー処理が施されていることを特徴とする付記1乃至10のいずれか1に記載の磁気記録媒体。
(付記12) 上記第2磁性層7の上にカーボンを主成分とする保護層8を有することを特徴とする付記1乃至11のいずれか1に記載の磁気記録媒体。
(付記13) 上記保護層8の膜厚が、0.5nm〜10nmであることを特徴とする付記12記載の磁気記録媒体。
(付記14) 付記1乃至のいずれか1に記載の磁気記録媒体の製造方法において、成膜温度を、150℃〜270℃にしたことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(付記15) 付記1乃至13のいずれか1に記載の磁気記録媒体を搭載した磁気記録装置において、再生ヘッドとしてMR素子或いはGMR素子のいずれかを用いたことを特徴とする磁気記録装置。
本発明の活用例としては、HDD(ハードディスクドライブ)に用いる磁気記録媒体が典型的なものであり、磁気記録装置の高密度記録化、大容量化に寄与するものである。
本発明の原理的構成の説明図である。 本発明の実施例1の磁気記録媒体の概念的断面図である。 保磁力角型比S* の中間層厚依存性の説明図である。 保磁力Hc の中間層厚依存性の説明図である。 exの中間層厚依存性の説明図である。 上書き特性の中間層厚依存性の説明図である。 SNRの中間層厚依存性の説明図である。
符号の説明
1 非磁性基板
2 下地層
3 中間層
4 第1磁性層
5 非磁性結合層
6 非磁性層
7 第2磁性層
8 保護層
11 ガラス基板
12 CrTi50シード層
13 AlRu50シード層
14 下地層
15 下部中間層
16 第1磁性層
17 非磁性結合層
18 中間層
19 第2磁性層
20 保護層

Claims (5)

  1. 非磁性基板上に、CrまたはCr基合金からなる少なくとも一層以上の下地層、少なくとも一層以上のCoCr基合金からなる第1磁性層、非磁性結合層、Co基合金からなり、膜厚が0.1nm〜0.5nmの範囲の非磁性層、及び、CoCr基合金からなる第2磁性層を順次積層するとともに、前記第1磁性層と第2磁性層とが交換結合を保ったままで、残留磁化状態における磁化方向が互いに反平行であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 上記非磁性結合層上に設けたCo基合金からなる非磁性層が、最密六方構造を有することを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 上記非磁性結合層上に設けたCo基合金からなる非磁性層が、CoCr基合金、CoRe基合金、CoRu基合金、Co−Pd基合金、CoCrRe基合金、或いは、CoCrRu基合金のいずれかからなることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
  4. 上記非磁性結合層が、Ru或いはRuを主成分とする合金からなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁気記録媒体を搭載したことを特徴とする磁気記録装置。
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