JP4243734B2 - 負圧供給装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、エンジンの吸気管の圧力を圧力源として、エジェクタを利用して気圧式倍力装置等の負圧作動装置に負圧を供給するための負圧供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、自動車の制動装置においては、制動力を高めるために気圧式倍力装置が設けられている。この気圧式倍力装置は、負圧源として、エンジンの吸気負圧を利用しており、吸気負圧を定圧室(負圧室)に導入して、大気圧との差圧によってパワーピストンに推力を発生させて制動装置の操作力を補助する。
【0003】
また、エジェクタを利用して、気圧式倍力装置に供給する負圧の真空度を高める技術が知られている。エジェクタは、ノズルの下流側にディフューザを配置し、これらの間に負圧取出口を設けたものであり、ノズル側からディフューザ側へ気体を流すと、高速噴流が生成されて、負圧取出口に高い真空度の負圧を発生させることができる。
【0004】
エジェクタを利用して気圧式倍力装置に負圧を供給する負圧供給装置としては、例えば、スロットルバルブと並列にエジェクタを配置し、無負荷運転時のエジェクタへの供給風量を調整できるようにしたもの(特許文献1参照)、また、スロットルバルブと並列、すなわち、吸気管をスロットルバルブの下流側とエアクリーナとの間でバイパスして配置したエジェクタを気圧式倍力装置の外側に取り付けて構成するもの(特許文献2参照)が開示されている。
【特許文献1】
特開昭54−13814号公報
【特許文献2】
特開昭60−29366号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、従来から小さなエンジンで高出力を得るため、ターボチャージャ等の過給器を利用することが広く行われている。過給器を装着したエンジンでは、吸入空気が過給器によって加圧されるため、吸気管負圧の真空度が低下して充分な負圧が得られない場合がある。とくに、特許文献2に示されるものでは、スロットルバルブの下流側からエジェクタに正圧が供給されて、エジェクタにより負圧が発生しない状況が起こり得る。
【0006】
また、エジェクタを利用した負圧供給装置を用いようとすると、エジェクタがスロットルバルブをバイパスして配置されているため、エジェクタの作動時には、スロットルバルブを通る空気に加えエジェクタ経由で流れる空気が加わり、その分、エンジンの燃焼室に導入される空気量が増加することになるので、エンジンの吸気制御が不安定になる。特に、吸入空気量の小さいアイドリング時には、エジェクタによるバイパス流量の影響が大きくなり問題となる。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、過給器を装着したエンジンにおいても、十分な負圧を得ることを可能とするものである。さらに、安定した負圧を供給すると共に、エンジンの吸気制御への影響を小さくすることができる負圧供給装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、入口から出口に流体を流通させることで吸引口より負圧作動装置に負圧を供給するエジェクタを備えた負圧供給装置であって、過給器を備えたエンジンの吸気管における前記過給器と該過給器の下流側に設けられた流体抵抗体との間に前記エジェクタの入口を接続し、前記エジェクタの出口を前記吸気管における前記流通抵抗体と前記エンジンの吸気ポートとの間に接続し、前記エジェクタの吸引口を前記負圧作動装置側から前記エジェクタの吸引口側への流体の流通のみ許容する逆止弁を介して前記負圧作動装置に接続し、前記吸気ポートの上流部を前記負圧作動装置側から前記吸気ポートの上流部側への流体の流通のみ許容する逆止弁を介して前記負圧作動装置に接続するとともに、前記エジェクタの吸引口からの負圧供給を制御する制御弁を設け、該制御弁は、前記負圧作動装置の貯留負圧が所定値を超えているときに閉弁し、前記負圧作動装置の貯留負圧が所定値以下であるときに開弁することを特徴とする。
【0009】
このように構成したことにより、吸入空気が過給器によって加圧されても、過給器の下流部と吸気ポートの上流部との差圧によってエジェクタが作動するので、充分な負圧を発生させることができる。
【0012】
そして、負圧作動装置の負圧が所定値を超えており充分である場合には、制御弁が閉じて、エジェクタが停止し、吸気管の負圧が逆止弁を介して負圧作動装置に直接供給され、負圧が所定値以下となり不足した場合には、制御弁が開き、エジェクタが作動して、エジェクタの吸引口の負圧が逆止弁を介して負圧作動装置に供給される。
【0013】
請求項2に係る発明の負圧供給装置は、上記請求項1の構成において、前記制御弁が、前記負圧作動装置の負圧と大気圧との差圧によって駆動されることを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明の負圧供給装置は、上記請求項1の構成において、前記制御弁が、前記エジェクタの入口側を開閉することにより前記エジェクタの吸引口からの負圧供給を制御することを特徴とする。
【0015】
このように構成したことにより、制御弁をエジェクタの入口側に配置したことで、制御弁の圧力損失によるエジェクタの負圧生成力の低下が小さくなる。
【0016】
請求項4の発明に係る負圧供給装置は、上記請求項1の構成において、前記制御弁が、前記過給器の下流部側から前記エジェクタの入口側への流れが閉弁方向に作用するようになっていることを特徴とする。
【0017】
このように構成したことより、制御弁の弁体に作用する圧力によって、制御弁の開弁開始時および閉弁終了時に弁体が急速に移動する。
【0018】
請求項5に係る発明の負圧供給装置は、上記請求項1乃至4のいずれかの構成において、前記過給器の下流にインタクーラが設けられた前記吸気管における、前記インタクーラと前記流体抵抗体との間に前記エジェクタの入口を接続したことを特徴とする。
【0019】
このように構成したことより、前記エジェクタに前記インタークーラで冷やされた空気が流れることになる。
【0020】
請求項6に係る発明の負圧供給装置は、上記請求項1乃至4のいずれかの構成において、前記エジェクタの出口側の圧力を大気に開放する逆止弁を設けたことを特徴とする。
【0021】
このように構成したことより、前記過給器によりエジェクタの入口側及び出口側の吸気管接続部に高い正圧が発生したときでも、エジェクタの出口側が大気に開放されてエジェクタ内に流体が流れるようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1実施形態に係る負圧供給装置1が接続されたエンジンの吸排気装置2および気圧式倍力装置3(負圧作動装置)の回路図を図1に示す。
【0023】
図1に示すように、エンジン本体4の吸気管5には、エンジン本体4側から順に、スロットルバルブ6(流通抵抗体)、インタクーラ7、ターボチャージャ8(過給器)のコンプレッサCおよびエアフィルタ9が配置され、エアフィルタ9は大気に開放されている。また、エンジン本体2の排気管10には、エンジン本体4側から順に、ターボチャージャ8のタービンT、触媒コンバータ11およびマフラ12が配置され、マフラ12は大気に開放されている。負圧供給装置1は、入口ポート13、出口ポート14および吸引ポート15を有しており、入口ポート13は、吸気管5のターボチャージャ8の下流部、すなわち、コンプレッサCとインタクーラ7との間に接続され、出口ポート14は、吸気管5のスロットルバルブ6の下流部、すなわち、エンジン本体4の吸気ポートの上流部に接続され、また、吸引ポート15は、気圧式倍力装置3の定圧室(負圧室)に接続されている。
【0024】
気圧式倍力装置3は、ここでは図示を省略するが、パワーピストンによって画成された負圧室(定圧室)と変圧室とを備え、ブレーキペダル等に連結された入力ロッドへの入力(運転者のブレーキ操作力)に応じて、変圧室に大気を導入し、負圧室と変圧室との間に生じる差圧によってパワーピストンに推力発生させて、ブレーキ操作力にサーボ力を付与する一般的なものである。
【0025】
負圧供給装置1は、エジェクタ16、制御弁17および2つの逆止弁18,19を備えている。エジェクタ16は、図6に示すように、ノズル20の下流側にディフューザ21を配置し、これらの間に負圧取出口22を開口させたものであり、ノズル20側からディフューザ21側へ気体を流すと、ノズル20のスロート部23に高速噴流が生成されて、負圧取出口22に高い真空度の負圧を発生させることができる。エジェクタ16のノズル20の入口24は、後述する制御弁17のポート25に接続され、ディフューザ21の出口26は、出口ポート14に接続され、また、負圧取出口22の吸引口27は、逆止弁19を介して吸引ポート15に接続されている。逆止弁19は、吸引ポート15側から吸引口27側への流通のみを許容するものである。
【0026】
制御弁17は、入口ポート13に連通するポート28とエジェクタ16の入口24に連通するポート25との間を開閉する開閉弁29と、この開閉弁29を開閉制御するアクチュエータ30とから構成されている。アクチュエータ30は、吸引ポート15から通路31を介して導入する気圧式倍力装置3の定圧室(負圧室)の圧力と、大気圧との差圧によって作動し、定圧室の真空度が充分高い場合(定圧室の貯留負圧が所定値を超えているとき)には、開閉弁29を閉じ、定圧室の真空度が不足して所定値まで低下した場合(定圧室の貯留負圧が所定値以下であるとき)には、開閉弁29を開くようになっている。
なお、前記開閉弁29の開弁及び閉弁の所定値は、開弁と閉弁でヒステリシスを持たせて異ならせるようにしても良い。
【0027】
出口ポート14は、逆止弁18によってエジェクタ16をバイパスし、逆止弁19を介して吸引ポート15に接続されている。逆止弁18は、吸引ポート15側から出口ポート14側への流通のみを許容するものである。
【0028】
次に、負圧供給装置1の具体的な構成について、図2および図3を参照して説明する。なお、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付して説明する。
図2および図3に示すように、負圧供給装置1は、ケース32内にエジェクタ16、制御弁17および逆止弁18,19が一体的に設けられている。ケース32の上部に、平板状のエジェクタ16が形成されており、このエジェクタ16は、ノズル20、ディフューザ21およびこれらの間の両側に開口する負圧取出口22から構成されている。ノズル20とディフューザ21とは、滑らかに縮小された入口と、ノズル20のスロート部23から下流側にゆるい広がり角度(5〜10°程度)の拡大出口とを有する単一のラバールノズルを構成している。負圧取出口22は、ノズル20のスロート部23からスロート部23の幅の2〜3倍程度の距離だけ下流に配置されている。
【0029】
ノズル20の入口24は、その下方で水平方向に延びる入口ポート13に連通されており、ディフューザ21の出口26は、その下方で水平方向に延びる出口ポート14に連通されている。エジェクタ16の入口24側の下方に制御弁17が配置され、出口26側の下方に逆止弁18,19が直列に配置されている。エジェクタ16の吸引口27は、出口26の下方まで延びる通路33に連通されている。出口26は、逆止弁18を介して通路33に連通され、通路33は、逆止弁19を介して、下方へ延びる吸引ポート15に連通されている。逆止弁18は、通路33側から出口26側への流通のみを許容し、逆止弁19は、吸引ポート15側から通路33側への流通のみを許容する。
【0030】
制御弁17は、入口24と入口ポート13との間を開閉する開閉弁29と、この開閉弁29を開閉制御するアクチュエータ30とから構成されている。開閉弁29は、ポペット弁であり、弁体34が下流側の入口24側に形成された弁座35に着座し、上流側の入口ポート13と下流側の入口24との差圧が閉弁方向に作用するようになっている。アクチュエータ30は、圧力室36内をダイヤフラム37およびピストン38によって、負圧室39と大気室40とに画成し、負圧室39を通路41によって吸引ポート15に連通させ、大気室40を通気孔42によって大気に開放させたものである。弁体34とピストン38とは、連結ロッド43によって互いに連結されており、連結ロッド43は、シール44によって案内され、シール44によって入口ポート13と圧力室36との間がシールされている。ピストン38と連結ロッド43とは、軸方向に所定距離だけ相対移動可能に結合されている。弁体34は、ばね45によって閉弁方向に付勢され、ピストン38は、ばね46によって、弁体34の開弁方向に付勢されている。
【0031】
アクチュエータ30は、負圧室39と大気室40との差圧によって作動し、負圧室39の真空度が充分高い場合には、連結ロッド43を介して開閉弁29を閉じ、負圧室39の真空度が不足して所定値まで低下した場合には、開閉弁29を開くようになっている。
【0032】
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
エアフィルタ9から吸入された空気は、ターボチャージャ8のコンプレッサCによって加圧され、インタクーラ7で冷却された後、スロットルバルブ6によって、流量を制御されて、エンジン本体4の吸気マニホールドに供給される。エンジン本体4の排気マニホールドから排出された排気ガスは、ターボチャージャ8のタービンTを駆動した後、触媒コンバータ11によって浄化され、マフラ12を介して大気に放出される。ターボチャージャ8において、排気ガスよって駆動されたタービンTによりコンプレッサCを駆動して、吸入空気を加圧することにより、吸入空気の燃焼室への充填効率を高めることができ、高出力を得ることができる。
【0033】
負圧供給装置1では、気圧式倍力装置3の定圧室の真空度が充分高い場合には、定圧室の負圧と大気圧との差圧によってアクチュエータ30が開閉弁29を閉じて、エジェクタ16の入口24が閉鎖される。この状態では、吸気管5のスロットルバルブ6の下流側の負圧が逆止弁18,19を介して、気圧式倍力装置3の定圧室に直接供給される。
【0034】
気圧式倍力装置3の定圧室の真空度が低下すると、アクチュエータ30の負圧室39と大気室40との差圧が低下して、開閉弁29が開き、入口ポート13とエジェクタ16の入口24とが連通される。この状態では、吸気管5のターボチャージャ8の下流側と、スロットルバルブ6の下流側との差圧によってエジェクタ16が作動し、エジェクタ16の吸引口27から、逆止弁19を介して気圧式倍力装置3の定圧室に負圧が供給される。この場合、過給圧によってターボチャージャ8の下流側の圧力が上昇しても、その圧力とスロットルバルブ6の下流側との差圧によってエジェクタ16が作動するので、充分な負圧を発生させることができる。
【0035】
このようにして、通常は、吸気管5から気圧式倍力装置3に直接負圧を供給し、気圧式倍力装置3の負圧が不足した場合に、エジェクタ16を作動させて気圧式倍力装置3に高い真空度の負圧を供給するので、常時、気圧式倍力装置3に充分な負圧を維持することができ、また、エジェクタ16によってスロットルバルブ6をバイパスする吸気流量を充分小さくすることができ、エンジンの吸気制御への影響を最小限に抑えることができる。
【0036】
制御弁17をエジェクタ16の入口24側に配置したことにより、出口26側に配置した場合に比して、制御弁17の閉弁位置付近における圧力損失の影響を小さくすることができ、安定した負圧を供給することができる。例えば、入口24の圧力が大気圧、出口26の圧力が−200mmHgであるとき、吸引口27には約−400mmHgの負圧を得ることができる。ここで、制御弁17を出口26側に配置した場合、制御弁17の圧力損失を20mmHgとすると、入口24側の圧力aは大気圧のままで、出口26側の圧力bは−180mmHgとなり、吸引口27で得られる負圧(c−a)は約−360mmHgとなる。これに対して、制御弁17を入口24側に配置した場合、入口24側の圧力aは−20mmHgとなり、出口26側の圧力bは−200mmHgとなり、吸引口27で得られる負圧(c−a)は約−380mmHgとなり、出口側に配置した場合よりも大きな負圧を得ることができる。エジェクタ16の作動差圧と吸引口圧力との関係を図7に示す。
【0037】
また、エジェクタ16の入口24側は、出口26側より高圧であり、体積流量が小さく、流速も小さくなっている。制御弁17による圧力損失は、流速の2乗に比例するので、制御弁17を入口24側に配置することにより、出口26側に配置した場合に比して、圧力損失を小さくすることができる。
【0038】
制御弁17は、上流側の入口ポート13と下流側の入口24との差圧が弁体34の閉弁方向に作用しているので、開弁開始時および閉弁終了時には、弁体34が急速に移動し、また、ピストン38と連結ロッド43とが軸方向に相対移動可能であり、シール44と連結ロッド43との間に摺動抵抗があるので、開弁時の作動差圧(気圧式倍力装置の定圧室の圧力と大気圧との差圧)と開弁時の作動圧力との間にヒステリシスが生じる。制御弁17の弁体34の作動差圧とリフト量との関係を図8に示す。これにより、弁体34を迅速に開閉することができ、また、制御弁17の設定圧力付近におけるハンチングを防止することができる。さらに、連結ロッド43とピストン38とが相対移動することにより、これらの傾きを吸収することができ、弁体34を弁座35に確実に着座させることができる。
【0039】
逆止弁18,19を直列に配置したことにより、これらの逆止弁18,19の漏れを低減することができ、エンジン停止時の気圧式倍力装置3の負圧保持性を向上させることができる。なお、これに対して、逆止弁18を気圧式倍力装置3に直接接続することにより、負圧供給時の逆止弁18,19による圧力損失を低減するようにしてもよい。
【0040】
図2に示すように、エジェクタ16を平板状としたことにより、エジェクタ16を形成する部分と、制御弁17および逆止弁18,19を収容する部分とを別体として、これらの接合面を平面状とすることができ、これらを溶着等によって容易に結合することができる。これにより、吸気管5および気圧式倍力装置3から入口ポート13、出口ポート14および吸引ポート15を介してケース32に作用する外力がエジェクタ16に伝わりにくくなるので、エジェクタ16の設計の自由度を高めることができ、また、溶着部の漏れを防止し、耐久性を向上させることができる。
【0041】
次に、本発明に係る負圧供給装置の第2実施形態について、図4および図5を参照して説明する。なお、上記第1実施形態に対して、同様の部分には同一の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0042】
第2実施形態の負圧供給装置47では、ケース48内に平板状のエジェクタ16が形成され、エジェクタ16の入口24および出口26から、それぞれ、入口ポート13および出口ポート14が垂直方向に延ばされており、これとは反対側の面に、2つの吸引口27に逆止弁19を介して連通する吸引ポート15が開口されている。ケース48は、気圧式倍力装置3の定圧室のアウタシェル49(一部のみ図示する)の外側に直接取付けられ、吸引ポート15は、アウタシェル49に形成された吸引開口50を介して定圧室内に直接連通している。
【0043】
制御弁17は、弁体34が入口ポート13内に配置され、ダイヤフラム37がケース48とアウタシェル49とで挟持され、アウタシェル49の開口51を通してアクチュエータ30の負圧室が気圧式倍力装置の定圧室と一体となっている。弁体34およびピストン38を付勢するばねが省略され、これらはダイヤフラム37の弾性力によって付勢されている。
【0044】
なお、出口ポート14と吸引ポート15とを連通する通路およびこの通路に設けられる逆止弁18は、ケース48内には設けられておらず、別途、外部に設けられる。
【0045】
このように構成したことより、上記第1実施形態の作用効果に加えて、ケース48の高さを小さくし、気圧式倍力装置3のアウタシェルと一体化することにより、省スペース化を図ることができる。
【0046】
なお、上記第1および第2実施形態では、負圧供給装置1,47の出口ポート14は、吸気管5のスロットルバルブ6の下流部に接続されているが、スロットルバルブ6が設けられていない場合(例えば、バルブのリフト量、開閉タイミングによって吸気制御を行う場合) には、スロットルバルブ6に代わる流通抵抗体をターボチャージャ8とエンジン本体4の吸気ポートとの間に設け、該流通抵抗体の下流部でエンジン本体4の吸気ポートの上流部に相当する箇所に接続すればよい。この場合、流通抵抗体としては、吸気管内に設けられた絞り部などを用いることができるが、これに限らず、吸気管内を流れる流体に流通抵抗を与えるものであれば他のものを用いることもできる。
【0047】
また、制御弁17は、大気圧と気圧式倍力装置の負圧室との差圧によってダイヤフラム37およびピストン38を移動させる機械式のものとしているが、これに限らず、大気圧と気圧式倍力装置の負圧室とを圧力センサによって検出し、この検出値に基づいて開閉を制御する電磁弁とすることもできる。
【0048】
また、上記第1および第2実施形態では、入口ポート13は、コンプレッサCとインタクーラ7との間に接続されているが、吸気管5のターボチャージャ8の下流部とスロットルバルブ6(流通抵抗体)の上流部との間に接続されていればよい。例えば、インタクーラ7とスロットルバルブ6との間に入口ポート13を接続してもよい。このようにインタクーラ7とスロットルバルブ6との間に接続した場合には、エジェクタには冷やされた空気が流れることになるので、エジェクタの耐熱温度を低く設定できて、エジェクタの材質の自由度が高まる。
【0049】
また、上記第1および第2実施形態では、気圧式倍力装置3はエジェクタ16のディフューザ21の出口26とともに出口ポート14によって吸気管5のスロットルバルブ6の下流側に接続されているが、これに限るものではなく、気圧式倍力装置3はエンジン本体4の吸気ポートの上流部であれば任意の位置に接続することができる。
【0050】
なお、過給器を装備した車両においては、車両加速時にターボチャージャ8の下流部とスロットルバルブ6との間すなわちエジェクタ16の入口側、およびスロットルバルブ6とエンジン本体4の吸気ポートとの間すなわちエジェクタ16の出口側は、ともに高い正圧が発生することになる。このため、エジェクタ16が作動せず、エジェクタ16による負圧が発生しない可能性がある。
【0051】
このような場合には、図9に示すようにエジェクタ16の出口側に該正圧の流体を大気に開放する逆止弁61を設けることでエジェクタ16内に流体の流れが生じて負圧が発生し、気圧式倍力装置3に負圧を供給できるようになる。
【0052】
上記のように構成した場合、スロットルバルブ6からエンジン本体4の吸気ポートに送られる流体が出口ポート14から逆流して逆止弁61から排出されてしまうのを防止するため、出口ポート14にスロットルバルブ6から逆止弁61への流体の流通を制限する逆止弁62を設けるのが望ましい。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る負圧供給装置によれば、過給器の下流部と吸気ポートの上流部との差圧によってエジェクタが作動するので、充分な負圧を発生させることができる。
【0054】
また、負圧供給装置に制御弁を設けた場合には、負圧作動装置の負圧が充分である場合には、制御弁が閉じてエジェクタが停止し、吸気管の負圧が逆止弁を介して負圧作動装置に直接供給される。また、負圧が不足した場合には、制御弁が開き、エジェクタが作動して、エジェクタの吸引口の負圧が逆止弁を介して負圧作動装置に供給される。このとき、制御弁をエジェクタの入口側に配置したことにより、制御弁の圧力損失によるエジェクタの負圧生成力の低下を小さく抑えることができる。その結果、常時、負圧作動装置に充分な負圧を維持することができ、また、エジェクタの作動によるエンジンの吸気制御への影響を最小限に抑えることができる。
【0055】
また、本発明に係る負圧供給装置によれば、制御弁の弁体に作用する圧力によって、制御弁の開弁開始時および閉弁終了時に弁体が急速に移動するので、制御弁の開閉を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る負圧供給装置を適用したエンジンおよび気圧式倍力装置のブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る負圧供給装置の縦断面図である。
【図3】図2のA-A線による横断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る負圧供給装置の縦断面図である。
【図5】図4のB-B線による横断面図である。
【図6】本発明の負圧供給装置に使用されるエジェクタの概略構成を示す説明図である。
【図7】エジェクタの吸引口圧力と作動差圧との関係を示すグラフ図である。
【図8】図2の装置における制御弁の弁体の作動差圧とリフト量との関係を示すグラフ図である。
【図9】図1の装置の変形例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 負圧供給装置
3 気圧式倍力装置(負圧作動装置)
4 エンジン本体
5 吸気管
6 スロットルバルブ(流通抵抗体)
8 ターボチャージャ(過給器)
16 エジェクタ
17 制御弁
18,19 逆止弁
24 入口
26 出口
27 吸引口
Claims (6)
- 入口から出口に流体を流通させることで吸引口より負圧作動装置に負圧を供給するエジェクタを備えた負圧供給装置であって、過給器を備えたエンジンの吸気管における前記過給器と該過給器の下流側に設けられた流体抵抗体との間に前記エジェクタの入口を接続し、前記エジェクタの出口を前記吸気管における前記流通抵抗体と前記エンジンの吸気ポートとの間に接続し、前記エジェクタの吸引口を前記負圧作動装置側から前記エジェクタの吸引口側への流体の流通のみ許容する逆止弁を介して前記負圧作動装置に接続し、前記吸気ポートの上流部を前記負圧作動装置側から前記吸気ポートの上流部側への流体の流通のみ許容する逆止弁を介して前記負圧作動装置に接続するとともに、前記エジェクタの吸引口からの負圧供給を制御する制御弁を設け、該制御弁は、前記負圧作動装置の貯留負圧が所定値を超えているときに閉弁し、前記負圧作動装置の貯留負圧が所定値以下であるときに開弁することを特徴とする負圧供給装置。
- 前記制御弁は、前記負圧作動装置の負圧と大気圧との差圧によって駆動されることを特徴とする請求項1に記載の負圧供給装置。
- 前記制御弁は、前記エジェクタの入口側を開閉することにより前記エジェクタの吸引口からの負圧供給を制御することを特徴とする請求項1に記載の負圧供給装置。
- 前記制御弁は、前記過給器の下流部側から前記エジェクタの入口側への流れが閉弁方向に作用するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の負圧供給装置。
- 前記過給器の下流にインタクーラが設けられた前記吸気管における、前記インタクーラと前記流体抵抗体との間に前記エジェクタの入口側を接続したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の負圧供給装置。
- 前記エジェクタの出口側の圧力を大気に開放する逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の負圧供給装置。
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