JP4243439B2 - 受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は受信装置に関し、特に、データ放送サービスから受信した情報を効率的にフィルタリングする受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
衛星・地上デジタル放送において、例えば商店やレストラン等の緯度経度及びその概要と写真と地図等の情報のように、位置情報を含む情報がデータ放送として放送するサービスが考えられている。
【0003】
図8は、データ放送サービスの一例の概念図を示す。同図中、放送衛星10または地上基地12から、商店やレストラン等の緯度経度及びその概要と写真と地図等の情報が放送されている。また、GPS(Global Positioning System)衛星14からはGPSデータが送信されている。
【0004】
受信装置16では、データ放送を受信すると共に、複数のGPS衛星からGPSデータを受信して自己位置の緯度経度情報を取得する。受信装置16はデータ放送で受信した情報のうち、自己位置の周辺の情報をフィルタリングして表示する。利用者は、この表示を見て、現在位置の周辺にどのような商店やレストラン等があるのかを知ることができる。
【0005】
従来から、カーナビゲーション・システム等で、自己の位置情報からシステムの地図ディスクに収録されている情報から自己位置の周辺情報を取り出して表示することが行われている。また、カーナビゲーションと携帯電話を利用し、サーバー側で自己位置の周辺情報を検索するシステムが存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示すデータ放送サービスで、受信者が停止している場合は、受信情報に対し自己の位置を中心とした同心円状のフィルタリングを行えばよいが、受信者が移動中には、進行方向に対して前方の情報が必要とされ、後方の情報は不要な場合が多い。しかし、従来のカーナビゲーション・システム等では、進行方向に対して後方の情報を削除する等のフィルタリング処理は行っておらず、不要な情報が表示されるという問題が生じる。
【0007】
また、実際にサービスとして、データ放送で受信した場合に、複雑なフィルタリング処理を行わなければならないと仮定すると、受信装置の負荷が大きくなるため、できるだけ受信装置に負荷をかけないフィルタリング処理を行う必要がある。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、必要とされる情報だけを抽出して不要な情報を削除でき、かつ、処理の負荷が小さくて済む受信装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、データ放送から受信される位置情報を含む情報をフィルタリングし必要な情報だけを抽出して表示する受信装置であって、
自己が存在する位置を表す自己位置の情報及びその進行方向である方位情報を取得する位置方位情報取得手段と、
前記自己位置からその進行方向上に単一の目標位置を設定し、前記自己位置と前記目標位置とを焦点とする楕円を抽出範囲として設定する抽出範囲設定手段と、
前記データ放送から受信される情報に含まれる位置情報が前記抽出範囲内にあるとき、その受信情報を抽出する情報抽出手段とを有することにより、
進行方向の前方に対して必要とされる情報だけを抽出して進行方向の後方に対して不要な情報を削除できる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、データ放送から受信される位置情報を含む情報をフィルタリングし必要な情報だけを抽出して表示する受信装置であって、
自己が存在する位置を表す自己位置の情報及びその進行方向である方位情報を取得する位置方位情報取得手段と、
前記自己位置からその進行方向上に単一の目標位置を設定し、前記目標位置を中心として前記自己位置と目標位置間の距離以上の半径を持つ円を抽出範囲として設定する抽出範囲設定手段と、
前記データ放送から受信される情報に含まれる位置情報が前記抽出範囲内にあるとき、その受信情報を抽出する情報抽出手段とを有することにより、進行方向の前方に対して必要とされる情報だけを抽出して進行方向の後方に対して不要な情報を削除でき、処理の負荷を低減することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、データ放送から受信される位置情報を含む情報をフィルタリングし必要な情報だけを抽出して表示する受信装置であって、
自己が存在する位置を表す自己位置の情報及びその進行方向である方位情報を取得する位置方位情報取得手段と、
前記自己位置からその進行方向上に複数の目標位置を設定し、前記複数の目標位置それぞれを中心として前記自己位置とこれに隣接する目標位置間の距離以上の半径を持つ円を抽出範囲として設定する抽出範囲設定手段と、
前記データ放送から受信される情報に含まれる位置情報が前記抽出範囲内にあるとき、その受信情報を抽出する情報抽出手段とを有することにより、進行方向の前方に対して必要とされる情報だけを抽出して進行方向の後方に対して不要な情報を削除でき、処理の負荷を低減することができると共に、フィルタリングの精度を向上できる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、データ放送から受信される位置情報を含む情報をフィルタリングし必要な情報だけを抽出して表示する受信装置であって、
自己が存在する位置を表す自己位置の情報及びその進行方向である方位情報を取得する位置方位情報取得手段と、
前記自己位置からその進行方向上に単一の目標位置を設定し、前記目標位置を中心として東西南北の4方向に前記自己位置と目標位置間の距離以上の等距離にある経線及び緯線で囲まれる範囲を抽出範囲として設定する抽出範囲設定手段と、
前記データ放送から受信される情報に含まれる位置情報が前記抽出範囲内にあるとき、その受信情報を抽出する情報抽出手段とを有することにより、進行方向の前方に対して必要とされる情報だけを抽出して進行方向の後方に対して不要な情報を削除でき、処理の負荷を低減することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、データ放送から受信される位置情報を含む情報をフィルタリングし必要な情報だけを抽出して表示する受信装置であって、
自己が存在する位置を表す自己位置の情報及びその進行方向である方位情報を取得する位置方位情報取得手段と、
前記自己位置からその進行方向上に複数の目標位置を設定し、前記複数の目標位置それぞれを中心として東西南北の4方向に前記自己位置とこれに隣接する目標位置間の距離以上の等距離にある経線及び緯線で囲まれる範囲を抽出範囲として設定する抽出範囲設定手段と、
前記データ放送から受信される情報に含まれる位置情報が前記抽出範囲内にあるとき、その受信情報を抽出する情報抽出手段とを有することにより、進行方向の前方に対して必要とされる情報だけを抽出して進行方向の後方に対して不要な情報を削除でき、処理の負荷を低減することができると共に、フィルタリングの精度を向上できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の情報フィルタリング装置の一実施例のブロック構成図を示す。同図中、放送衛星20または地上基地22からのデジタル放送において、商店やレストラン等の緯度経度及びその概要と写真と地図等の情報がデータ放送として放送されている。上記の位置情報が含まれる情報は、例えばXML(eXtensibl Markup Language)で符号化されている。また、GPS衛星24からはGPSデータが送信されている。
【0017】
受信装置30では、上記データ放送をアンテナ32で受信し、この受信信号はフロントエンド部34で同調及び復調されてトランスストリーム処理バッファ部36に供給され、ここでトランスポートストリーム(TS)とされて出力され、デコード部38内の蓄積用メモリ40を経て、映像・音声・字幕デコード処理部42及びデータ放送デコード処理部44に供給されてそれぞれ処理される。
【0018】
また、GPS部46は、複数のGPS衛星からのGPSデータを受信して自己位置の緯度経度情報を取得する。また、方位センサ48は自己の進行方向である方位情報を取得する。この緯度経度情報及び方位情報は、メモリ50を介して位置方位情報処理部52に供給されて処理される。
【0019】
デコード部38内のデータ放送デコード処理部44でトランスポートストリームからデコードされたデータ放送情報はデータ放送表示処理部54に供給される。データ放送表示処理部54は、API(Application Programming Interface56)と、XML文書とBML(Broadcasting Markup Language)文書を参照して表示できるBMLブラウザ58を有している。上記データ放送情報はBMLブラウザ58で処理されたのち合成部60に供給され、ここで、映像・音声・字幕デコード処理部42からの映像・音声・字幕と合成され、表示部62内のモニタ64に表示される。
【0020】
モニタ64にデータ放送画面を表示している際に、リモートコントローラ等のユーザ入力部66から、あるフィルタリング(検索)処理のコマンドが入力されると、ユーザからのコマンドを受けたデータ放送表示処理部54は、位置方位情報処理部52から自己位置の情報と方位情報を取り出す。なお、方位情報は、位置情報の軌跡情報から抽出することも可能である。また、軌跡情報をBMLブラウザ58側で処理して方位を抽出してもよい。
【0021】
BMLブラウザ58では、自己位置の情報と方位情報をもとに、API56を介しデータ放送デコード処理部44の位置情報を含むXML文書から、自己位置と自己の進行方向を考慮した情報を抽出するフィルタリングを行う。フィルタリングされた情報は、必要に応じてBMLブラウザ58内でソート処理され表示部62に表示される。
【0022】
なお、上記フィルタリング処理は、デコード部38の処理において、BMLブラウザ58に取り込んだ自己位置の情報、方位情報をもとに、BML文書中のECMAScriptからDOM(Document Object Model)のAPI56を通して、データ放送デコード処理部44のXML文書中の情報を操作し、フィルタリングする方法である。
【0023】
この他に、図2に示すデコード部68のように、位置方位情報処理部52の出力情報を、放送として送られてきたフィルタリング処理記述のあるXSLT(eXtensible Stylesheet Language Transformation)ファイルにAPI70を通じて取り込み、取り込んだ情報をもとに、放送された位置情報込みのXML文書を、XSLTプロセッサ72でBML文書に変換し、BMLブラウザ58にフィルタリング結果を表示させる方法がある。
【0024】
次に、自己位置と進行方向を考慮したフィルタリング方法について説明する。自己位置をA(x,y)とし、データ放送で送られてくる情報の位置情報をZn(αn,βn)[nは整数]とする。この送られてくる情報は複数であり、それに合せて位置情報も複数ある。例えば100件のレストランの情報が、XML文書(位置情報と店情報)と、JPEG(Joint PhotographicExperts Group)画像のセットで送られてくる。また、自己位置と送られてくる各情報の位置との距離をそれぞれLnとする。また、進行方向は、移動した緯度経度を蓄積したものから算出したもの、もしくは、方位センサから取得した方位情報である。また、以下のフィルタリング計算においては、簡易的に2点問の距離を求めているが、厳密な距離の計算においては、地球の曲率を考慮した計算を行っても良い。
【0025】
図3は、フィルタリング処理の第1実施例の説明図を示す。この実施例では、自己位置と進行方向上に設定した任意の目標位置とを焦点とする楕円を抽出範囲として楕円内に位置する情報をフィルタリングで抽出するものである。これにより、進行方向周辺の情報のみを効率的にフィルタリングが可能となる。また、パラメータの設定により情報のフィルタリング量を可変可能である。
【0026】
まず、取得した進行方向と自己位置から目標位置B(X,Y)を計算する。この目標位置は進行方向上にあるものとし、自分が情報を抽出したい範囲によって任意に設定するものとする。この目標位置Bが遠いほど情報をフィルタリングで抽出する範囲も広くなる。
【0027】
データ放送で送られてくる各情報の位置Zn(αn,βn)と、自己位置A(x,y)との距離をLanとし、各情報の位置Zn(αn,βn)と目標位置B(X,Y)との距離をLbnとし、Lan+Lbn=Lnを下記の演算により算出する。ただし、nは整数である。
【0028】
次に、距離Lを任意に設定する。この距離Lは自己位置から目標位置までの距離+α程度の距離を設定し、この距離Lが大きいほど情報の抽出範囲が大きくなる。送られてくる情報全てに対して自己位置と目標位置までの距離の和Lnを計算し、Ln≦Lとなる情報をフィルタリング(抽出)する。このフィルタリングされた情報が表示部62に表示される。
【0029】
もしくは、データ放送で送られてくる情報全てに対して自己位置と目標位置までのそれぞれの距離の和Lnを計算し、各距離の和Lnをソートすることにより、自己位置と目標位置を焦点とする楕円内で、距離の和Lnが小さい順に所定数の情報をフィルタリング(抽出)して表示部62に表示する。
【0030】
図4は、フィルタリング処理の第2実施例の説明図を示す。この第2実施例は、先の第1実施例よりフィルタリングの精度は劣るが、受信装置30での処理の負荷を低減させることができる。進行方向上にある任意の目標位置を設定し、目標位置を中心とする円内(自己位置を含む)の情報をフィルタリングするものである。これにより、進行方向周辺の情報のみを効率的にフィルタリングが可能となる。また、円の半径等のパラメータを適宜設定することにより、フィルタリングで抽出される情報の数を可変できる。
【0031】
まず、取得した進行方向と自己位置から目標位置B(X,Y)を計算する。この目標位置は進行方向上にあるものとし、自分が情報を抽出したい範囲に応じて任意に設定するものとする。この目標点が自己位置から遠いほど情報の抽出範囲も広くなる。
【0032】
自己位置A(x.y)と目標位置B(X,Y)との距離をLabとする。データ放送で送られてくる情報の位置Zn(αn,βn)と、目標位置B(X,Y)との距離をLnを下記の演算により算出する。ただし、nは整数である。
【0033】
L1=[(X−α1)2+(Y−β1)2]1/2
L2=[(X−α2)2+(Y−β2)2]1/2
… … … … … … …
Ln=[(X−αn)2+(Y−βn)2]1/2
目標位置からの距離Lを任意に設定する。この距離Lは、L≧Labとなる値とする。この距離Lが大きいほど情報の抽出範囲が大きくなる。送られてくる情報全てに対して目標位置までの距離Lnを計算し、Ln≦Lとなる情報をフィルタリングし、表示部62に表示する。
【0034】
もしくは、データ放送で送られてくる全ての情報に対して目標位置までの距離Lnを計算し、各距離Lnをソートすることにより、目標位置を中心とする円内で距離Lnが小さい順に所定数の情報をフィルタリングして、表示部62に表示する。
【0035】
図5は、フィルタリング処理の第3実施例の説明図を示す。この第3実施例は、先の第2実施例のフィルタリングの精度を向上させた方法である。進行方向上にある任意の目標位置を中心とする円内の情報をフィルタリングする。ただし、進行方向に沿って目標位置を複数個設け、情報の抽出範囲となる目標位置からの距離Lを第2実施例より小さくする。複数の目標位置それぞれから距離Lとなる範囲をフィルタリングし、最後にすべてのフィルタリング結果について抽出した情報が重複しないよう和をとることにより、進行方向に沿った精度の高いフィルタリングが可能となる。
【0036】
まず、取得した進行方向と自己位置から目標位置B1(X1,Y1)を計算する。この自標位置は進行方向上にあるものとし、自分が情報を抽出したい範囲によって任意に設定するものとする。この目標位置が自己位置から遠くにあるほど情報の抽出範囲も広くなる。自己位置A(x.y)と目標位置B1(X1,Y1)との距離をLab1とする。フィルタリング範囲となる目標位置からの距離Lは、L≧Lab1となる必要があるが、フィルタリングの精度を向上するためにLは必要以上に大きな距離とはしない。
【0037】
同様に目標位置B2(X2,Y2),…,Bn(Xn,Yn)を設定する。なお、隣接する目標位置間の距離、例えば目標位置B1と目標位置B2の距離Lb1b2は、フィルタリングの精度を考え、L<Lb1b2<2Lとなる値に設定する。
【0038】
目標位置B1(X1,Y1)…Bn(Xn,Yn)それぞれについて、データ放送で送られてくる情報の位置Zn(αn,βn)との距離Lnを下記の演算により算出する。ただし、nは整数である。
【0039】
L1=[(X−α1)2+(Y−β1)2]1/2
L2=[(X−α2)2+(Y−β2)2]1/2
… … … … … … …
Ln=[(X−αn)2+(Y−βn)2]1/2
次に、送られてくる全ての情報の位置と、目標位置までの距離Lnを計算し、Ln≦Lとなる情報をフィルタリングし、それぞれの目標位置での結果と重複しないよう和をとり、最終的なフィルタリング結果を表示部62に表示する。
【0040】
もしくは、送られてくる全ての情報の位置と、各目標位置までの距離Lnを計算してソートし、各目標位置を中心とする円内で距離Lnが小さい順に所定数の情報をフィルタリングする。そして、全ての目標位置でのフィルタリング結果について情報が重複しないよう和をとり、最終的なフィルタリング詰果を表示部62に表示する。
【0041】
図6は、フィルタリング処理の第4実施例の説明図を示す。この第4実施例は、先の第2実施例より、さらに受信装置30の処理を軽減させることができる方法である。進行方向上にある任意の目標位置を設定し、目標位置を中心として東西南北の4方向に任意の距離dだけ離れた4点を取り、その4点を通る経線及び緯線で囲まれる範囲を抽出範囲としてフィルタリングを行う。
【0042】
まず、取得した進行方向と自己位置から目標位置B(X,Y)を計算する。この目標位置は進行方向上にあるものとし、自分が情報を抽出したい範囲に応じて任意に設定するものとする。この目標点が自己位置から遠いほど情報の抽出範囲も広くなる。
【0043】
自己位置A(x.y)と目標位置B(X,Y)との距離をLabとする。目標位置Bから東西南北の4方向にそれぞれ等しい距離dの4地点C(Xc,Yc)、D(Xd,Yd)、E(Xe,Ye)、F(Xf,Yf)を設定する。なお、距離をdとした場合、目標位置Bの緯度経度からC,D,E,Fの緯度経度は計算可能である。また、目標位置Bから東西南北の4方向に等しい距離にあるので、Yc=Yd,Xe=Xfとなる。ここでは、距離dが大きいほど情報の抽出範囲が大きくなる。ここでは、d≧Labとする。
【0044】
目標位置Bから設定した距離dにある位置C,D,E,F点に囲まれる正方形の範囲について、データ放送で送られてくる情報をフィルタリングする。データ放送で送られてくる複数の情報Zn(αn,βn)とすると、フィルタリングされる情報は下記の範囲である。
【0045】
Xd≦αn≦Xc かつ Ye≦βn≦Yf
このようにしてフィルタリングされた結果を表示部62に表示する。
【0046】
図7は、フィルタリング処理の第5実施例の説明図を示す。この第5実施例は、先の第4実施例のフィルタリングの精度を向上させた方法である。進行方向上にある任意の目標位置を中心に距離dだけ離れた4点を取り、その4点を通る経線及び緯線で囲まれる範囲を抽出範囲としてフィルタリングを行う。ただし、情報のフィルタリング範囲となる目標位置からの距離dを第4実施例より小さくする。そして、進行方向に沿って目標位置を複数個設け、それぞれ距離dとなる範囲をフィルタリングする。最後にすべてのフィルタリング結果について情報が重複しないよう和をとることにより、進行方向に沿った精度の高いフィルタリングが可能となる。
【0047】
まず、取得した進行方向と自己位置から目標位置B1(X1,Y1)を計算する。この目標位置は進行方向上にあるものとし、自分が情報を抽出したい範囲によって任意に設定するものとする。この目標点が遠いほど情報の抽出範囲も広くなる。自己位置A(x.y)と目標位置B1(X1,Y1)との距離をLab1とする。フィルタリング範囲となる目標位置からの距離dは、d≧Lab1となる必要があるが、フィルタリングの精度を向上するためにdは必要以上に大きな距離とはしない。
【0048】
同様に目標位置B2(X2,Y2),…,Bn(Xn,Yn)を設定する。なお、隣接する目標位置間の距離、例えば目標位置B1と目標位置B2の距離Lb1b2は、フィルタリングの精度を考え、d<Lb1b2<2dとなる値に設定する。
【0049】
目標位置B1に対し、Bから東西南北の4方向にそれぞれ等しい距離dの4地点C1(Xc1,Yc1)、D1(Xd1,Yd1)、E1(Xe1,Ye1)、F1(Xf1,Yf1)を設定する。なお、距離をdとした場合、目標位置B1の緯度経度からC1,D1,E1,F1の緯度経度は計算可能である。また、目標位置B1から東西南北の4方向に等しい距離にあるので、Yc1=Yd1,Xe1=Xf1となる。
【0050】
目標位置B1から設定した距離dにある位置C1,D1,E1,F1点に囲まれる正方形の範囲について、データ放送で送られてくる情報をフィルタリングする。データ放送で送られてくる複数の情報Zn(αn,βn)とすると、フィルタリングされる情報は下記の範囲である。
【0051】
Xd1≦αn≦Xc1 かつ Ye1≦βn≦Yf1
目標位置B2についても距離d離れたC2,D2,E2,F2を設定し、同様にXd2≦αn≦Xc2 かつ Ye2≦βn≦Yf2となる情報をフィルタリングする。更に、目標位置Bnについても同様に情報をフィルタリングし、目標位置B1からBnまでのフィルタリング結果について情報が重複しないよう和をとり、最終的なフィルタリング結果を表示部62に表示する。
【0052】
このように、自己の位置情報と進行方向(方位情報)から、最も必要な情報のみフィルタリングして受信装置に表示することができる。これにより、ユーザは、放送として送られてくる様々な最新の情報(位置情報込み)を、自分の位置と進行方向から、効率的に必要な情報を取得することができるようになり、位置情報をもたないデータ放送サービスや、カーナビ等の情報に比べて、ユーザの利便性が格段に向上することになる。
【0053】
なお、位置方位情報処理部52が請求項記載の位置方位情報取得手段に対応し、データ放送表示処理部54が抽出範囲設定手段及び情報抽出手段に対応する。
【0056】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、進行方向の前方に対して必要とされる情報だけを抽出して進行方向の後方に対して不要な情報を削除できる。
【0057】
請求項2に記載の発明によれば、進行方向の前方に対して必要とされる情報だけを抽出して進行方向の後方に対して不要な情報を削除でき、処理の負荷を低減することができる。
【0058】
請求項3に記載の発明によれば、進行方向の前方に対して必要とされる情報だけを抽出して進行方向の後方に対して不要な情報を削除でき、処理の負荷を低減することができると共に、フィルタリングの精度を向上できる。
【0059】
請求項4に記載の発明によれば、進行方向の前方に対して必要とされる情報だけを抽出して進行方向の後方に対して不要な情報を削除でき、処理の負荷を低減することができる。
【0060】
請求項5に記載の発明によれば、進行方向の前方に対して必要とされる情報だけを抽出して進行方向の後方に対して不要な情報を削除でき、処理の負荷を低減することができると共に、フィルタリングの精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報フィルタリング装置の一実施例のブロック構成図である。
【図2】デコード部の変形例のブロック構成図である。
【図3】フィルタリング処理の第1実施例の説明図である。
【図4】フィルタリング処理の第2実施例の説明図である。
【図5】フィルタリング処理の第3実施例の説明図である。
【図6】フィルタリング処理の第4実施例の説明図である。
【図7】フィルタリング処理の第5実施例の説明図である。
【図8】データ放送サービスの一例の概念図である。
【符号の説明】
20 放送衛星
22 地上基地
24 GPS衛星
30 受信装置
32 アンテナ
34 フロントエンド部
36 トランスストリーム処理バッファ部
38 デコード部
40,50 メモリ
42 映像・音声・字幕デコード処理部
44 データ放送デコード処理部
46 GPS部
48 方位センサ
52 位置方位情報処理部
54 データ放送表示処理部
56,70 API
58 BMLブラウザ
60 合成部
62 表示部
64 モニタ
66 ユーザ入力部
72 XSLTプロセッサ
Claims (5)
- データ放送から受信される位置情報を含む情報をフィルタリングし必要な情報だけを抽出して表示する受信装置であって、
自己が存在する位置を表す自己位置の情報及びその進行方向である方位情報を取得する位置方位情報取得手段と、
前記自己位置からその進行方向上に単一の目標位置を設定し、前記自己位置と前記目標位置とを焦点とする楕円を抽出範囲として設定する抽出範囲設定手段と、
前記データ放送から受信される情報に含まれる位置情報が前記抽出範囲内にあるとき、その受信情報を抽出する情報抽出手段とを
有することを特徴とする受信装置。 - データ放送から受信される位置情報を含む情報をフィルタリングし必要な情報だけを抽出して表示する受信装置であって、
自己が存在する位置を表す自己位置の情報及びその進行方向である方位情報を取得する位置方位情報取得手段と、
前記自己位置からその進行方向上に単一の目標位置を設定し、前記目標位置を中心として前記自己位置と目標位置間の距離以上の半径を持つ円を抽出範囲として設定する抽出範囲設定手段と、
前記データ放送から受信される情報に含まれる位置情報が前記抽出範囲内にあるとき、その受信情報を抽出する情報抽出手段とを
有することを特徴とする受信装置。 - データ放送から受信される位置情報を含む情報をフィルタリングし必要な情報だけを抽出して表示する受信装置であって、
自己が存在する位置を表す自己位置の情報及びその進行方向である方位情報を取得する位置方位情報取得手段と、
前記自己位置からその進行方向上に複数の目標位置を設定し、前記複数の目標位置それぞれを中心として前記自己位置とこれに隣接する目標位置間の距離以上の半径を持つ円を抽出範囲として設定する抽出範囲設定手段と、
前記データ放送から受信される情報に含まれる位置情報が前記抽出範囲内にあるとき、その受信情報を抽出する情報抽出手段とを
有することを特徴とする受信装置。 - データ放送から受信される位置情報を含む情報をフィルタリングし必要な情報だけを抽出して表示する受信装置であって、
自己が存在する位置を表す自己位置の情報及びその進行方向である方位情報を取得する位置方位情報取得手段と、
前記自己位置からその進行方向上に単一の目標位置を設定し、前記目標位置を中心として東西南北の4方向に前記自己位置と目標位置間の距離以上の等距離にある経線及び緯線で囲まれる範囲を抽出範囲として設定する抽出範囲設定手段と、
前記データ放送から受信される情報に含まれる位置情報が前記抽出範囲内にあるとき、その受信情報を抽出する情報抽出手段とを
有することを特徴とする受信装置。 - データ放送から受信される位置情報を含む情報をフィルタリングし必要な情報だけを抽出して表示する受信装置であって、
自己が存在する位置を表す自己位置の情報及びその進行方向である方位情報を取得する位置方位情報取得手段と、
前記自己位置からその進行方向上に複数の目標位置を設定し、前記複数の目標位置それぞれを中心として東西南北の4方向に前記自己位置とこれに隣接する目標位置間の距離以上の等距離にある経線及び緯線で囲まれる範囲を抽出範囲として設定する抽出範囲設定手段と、
前記データ放送から受信される情報に含まれる位置情報が前記抽出範囲内にあるとき、その受信情報を抽出する情報抽出手段とを
有することを特徴とする受信装置。
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