まず、本発明に係る実施形態の電子アルバム作成システム(電子アルバム作成装置)を説明し、次に、それらのシステムを用いて作成される電子アルバムを説明する。
第1の実施形態.
本実施形態は、撮像地点と撮像時刻の情報が付加されている画像データを用い、電子アルバム作成者との対話処理によって電子アルバムを作成する電子アルバム作成システムである。画像データは、例えば、旅行者が撮像装置で撮像したものである。
図1は、電子アルバム作成システムの構成を概略的に示す図である。電子アルバム作成システム10は、概略、電子アルバム作成装置12と、GPS(Global Positioning System)機能付き撮像装置14(例えば、GPS機能付きカメラ16やカメラ付きGPS携帯情報端末18など)とから構成される。
電子アルバム作成装置12は、GPS機能付き撮像装置14から画像データを取得する画像データ取得部20と、電子アルバム作成装置全体を制御する制御部22と、電子アルバムを記録媒体に記録する電子アルバム記録部24と、電子アルバム作成時に電子アルバム作成者と対話処理を行う、例えば、表示装置や音声装置などの出力装置からなる出力部26と、例えば、キーボードやタッチパネルなどの入力装置からなる入力部28とを有する。
電子アルバム作成装置12の制御部22は、画像データ取得部20が取得した画像データを保存する画像データ保存部30と、画像データ、音声データ、テキストデータなどのコンテンツデータが予め記憶されているコンテンツ記憶部32と、コンテンツ記憶部32からコンテンツデータを抽出するコンテンツ抽出部34と、画像データとコンテンツ抽出部34が抽出したコンテンツデータから電子アルバムを編集する電子アルバム編集部36とを有する。以下、用語「画像データ」は、画像データ取得部20によって取得されたものを言い、コンテンツデータに含まれる画像データとは異なる。
以下、電子アルバム作成システムや電子アルバム作成装置の構成要素を、電子アルバム作成の手順に沿って詳しく説明していく。
GPS機能付き撮像装置14は、撮像した画像データに撮像地点と撮像時刻の情報を付加して保存するように構成されている。撮像地点情報は、画像データ撮像時のGPS機能による位置測定(例えば、緯度、経度測定)に基づいて作成され、画像データに付加される。同時に、撮像時刻情報も画像データに付加される。
画像データ36は、例えば、GPS機能付き撮像装置14に搭載された記録媒体書込み/読出し装置(図示せず)を介して記録媒体38に保存される。記録媒体38には、例えば、フラッシュメモリなどがある。代わりとして、GPS機能付き撮像装置14内部に搭載された記憶装置(例えば、ハードディスクなど)に記憶してもよい。
画像データ取得部20は、GPS機能付き撮像装置14から画像データを取得するものである。画像データの取得方法の一例として、GPS機能付き撮像装置14によって撮像された画像データ36を有する記録媒体38を介して行う方法や、USB規格のケーブル40を介してGPS機能付き撮像装置14から画像データ取得部20に画像データを転送する方法がある。画像データ取得部20は、例えば、フラッシュメモリの読出し装置、USBケーブルの差込み口などを有することにより、あらゆる画像データの取得方法に対応するのが好ましい。
電子アルバム作成装置12の制御部22は、電子アルバム作成装置12を制御して電子アルバムを作成するとともに、電子アルバム作成に必要な画像データを画像データ取得部20から取得し、また、電子アルバム作成に関する電子アルバム作成者からの指令を入力部28を介して受けとるように構成されている。さらに、出力部26にアルバム作成に関する情報を出力し、また、電子アルバム記録部24に電子アルバムのデータを送信するように構成されている。
画像データ保存部30は、画像データ取得部20を介して取得した画像データを保存するように構成されている。
コンテンツ記憶部32には、複数の所定場所それぞれに関する画像データ、音声データ、またはテキストデータなどのコンテンツデータが予め記憶されている。所定場所は、例えば、旅行時に目的地として訪問されるような、いわゆる、有名な観光スポットや宿泊施設、娯楽施設などである。コンテンツデータとして、例えば、寺社などの観光スポットの場合、建立日や建立理由を示すテキストデータや寺社の画像データなどがある。また、遊園地などの観光スポットは、アトラクション名や開園日や入場料を示すテキストデータやアトラクションの画像データなどがある。
所定場所は、ある大きさを有する領域で定義されている。例えば、寺社や遊園地などの建造物が建設されている敷地で定義されることもあれば、敷地で定義できない景観地などは所定の緯度と経度から半径1km以内の領域などの領域で定義されることもある。図2は、所定場所の領域が点線で示されている複数の所定場所を示す概略的な地図である。所定場所S1〜S10には、所定場所の領域P1〜P10が定義されている。コンテンツデータそれぞれには、対応する所定場所の領域の情報(所定場所領域情報)が付加されている。
また、コンテンツデータそれぞれは、コンテンツデータそれぞれに対応する所定場所同士が対応付けされることにより、相互に対応付けされている。図2に示すように、複数のコンテンツデータそれぞれと対応する複数の所定場所S1〜S10において、対応付けされている所定場所同士の間には矢印Aが示されている。例えば、所定場所S1とS9とは対応付けされており、所定場所S3とS5は対応付けされていない。対応付けは、関係がある所定場所同士、例えば、同時代に建立された寺社同士、遊園地や景観地と近傍の宿泊施設などの間で行われる。なお、確認のために、対応付けは、近接し合う所定場所間で行われる場合もあれば、離れた所定場所間で行われる場合もある。加えて、他の所定場所と対応付けされていない所定場所がある場合もある(例えば、図中、所定場所S7が該当する。)。
コンテンツデータそれぞれには、対応する所定場所と対応付けされている他の所定場所に関するコンテンツデータとの対応付け関係を示す対応付け情報が付加されている。例えば、所定場所S1に関するコンテンツデータには、所定場所S9に関するコンテンツデータと対応付けされていることを示す対応付け情報が付加されている。
コンテンツ抽出部34は、画像データ保存部30に保存されている複数の画像データそれぞれの撮像地点情報に基づいて、複数の画像データそれぞれの撮像地点と関連する所定場所に関するコンテンツデータを、別の言い方をすれば、画像データと関連して電子アルバムに共に組み込まれるコンテンツデータをコンテンツ記憶部32から抽出するように構成されている。
画像データの撮像地点は、撮像者の意思によって決定される任意の位置である。一方、コンテンツデータに対応する所定場所は、システムの管理者などにより用意された領域である。そのため、コンテンツ抽出部34は、画像データ保存部30に保存されている複数の画像データそれぞれに対し、画像データに付加されている撮像地点情報とコンテンツ記憶部24内の複数のコンテンツデータに付加されている所定場所領域情報に基づいて、撮像地点との間に所定の位置関係が存在する所定場所に関するコンテンツデータを抽出する。
所定場所に撮像地点が含まれている場合、該所定場所と該撮像地点との間には所定の位置関係が存在するものとする。この場合、コンテンツ抽出部34は、撮像地点を含んでいる所定場所に関するコンテンツデータを抽出するとともに、該コンテンツデータに付加されている対応付け情報に基づいて、該所定場所と対応付けされている所定場所に関するコンテンツデータを抽出する。
また、コンテンツ抽出部34は、画像データの撮像地点が複数の所定場所(複数のコンテンツデータそれぞれに対応する所定場所)のいずれにも含まれない場合であっても、コンテンツデータを抽出するように構成されている。
具体的には、コンテンツ抽出部34は、複数の画像データの撮像地点を通過する仮想上の撮像者の移動軌跡(仮想軌跡)を想定し、該仮想軌跡が通過する所定場所を見出し、該所定場所に関するコンテンツデータを抽出するように構成されている。この抽出方法について、図3に示す例を参照しながら説明する。図3は、複数の撮像地点と所定場所、および仮想軌跡を示す図であり、撮像地点と所定場所およびそれらの位置関係は図2と対応している。
図3において、撮像地点C1〜C4が示されている(撮像地点C3は実線丸印で示されている所定場所S3に含まれている。)。図中、撮像地点C1〜C4を通過する仮想軌跡VRが示されている。仮想軌跡VRは、複数の画像データそれぞれに付加されている撮像時刻情報に基づいて撮像時刻順に該画像データの撮像地点を線で結んだ仮想上の撮像者の移動軌跡である。
図に示すように、仮想軌跡VRは、所定場所S10の領域P10を通過している。このような場合、コンテンツ抽出部26は、所定場所S10に関するコンテンツデータを抽出する。
さらに、コンテンツ抽出部34は、仮想軌跡VRから一定距離内にある所定場所やトラップエリア(後述)のコンテンツデータを抽出してもよい。例えば、図3と対応する図4に示すように、仮想軌跡VRから一定距離Wの範囲内(図中、ハッチングされている領域)に一部が存在する所定場所S2とS6に関するコンテンツデータを抽出してもよい。
仮想軌跡VRは複数の撮像地点によって決定されるものであるため、仮想軌跡VRと所定場所の位置関係も、撮像地点と所定場所との間の所定の位置関係に該当する。
コンテンツ抽出部34は、仮想軌跡が所定場所を通過しない場合であっても、仮想軌跡によってコンテンツデータが抽出されるように構成されている。そのために、所定場所には、所定場所を定義する領域以外に、別の領域(以下、「トラップエリア」と称する。)が定義されている。トラップエリアは、所定場所を部分的にまたは全部を含む(所定場所を定義する領域を部分的にまたは全部を含む)ように定義されるか、所定場所を含まないように(所定場所から離れて)定義されるかのいずれかである。コンテンツ抽出部34は、仮想軌跡が通過しているトラップエリアが定義されている所定場所に関するコンテンツデータを抽出するように構成されている。
例えば、図5(所定場所の位置関係は、図2〜図4と対応している)に示すように、所定場所S1〜S10それぞれに対し、トラップエリアT1〜T10(一点鎖線丸印で示されている。)が定義されている。
トラップエリアT7を除くトラップエリアは、対応する所定場所を含むように定義されている。所定場所を部分的にまたは全部を含むようにトラップエリアを定義することにより、該所定場所に関するコンテンツデータが抽出される可能性が高くなる。それは、仮想軌跡が所定場所を通過する確率に比べ、該所定場所を含むように定義されているトラップエリアを通過する確率の方が高くなるためである。
また、トラップエリアは、図に示す所定場所S7のトラップエリアT7のように、対応する所定場所から離れた位置に設けられることがある。例えば、所定場所S7が山奥にあって他の所定場所から離れた位置に存在する場合、撮像者が所定場所S7を知らない限り、所定場所S7またはその近傍を訪れることはない。また、所定場所S7のように他の所定場所と対応付けされていない場合(図2参照)、所定場所S7に関するコンテンツデータは抽出される可能性は低い。このような所定場所においては、他の所定領域近傍にトラップエリアを設けることにより、該トラップエリアを仮想軌跡VRが横切る可能性が高くなり、該トラップエリアに対応するコンテンツデータが抽出される可能性が高くなる。
例えば、図4において図5に示すようなトラップエリアを定義した場合、すなわち、図6に示すように(図4と図5を重ねた図6に示すように)、トラップエリアT5とT7と対応する所定場所S5とS7に関するコンテンツデータが抽出される。
トラップエリアは所定場所に対して定義されるものであり、また、仮想軌跡も複数の撮像地点によって決定されることから、トラップエリアと仮想軌跡の位置関係も、所定場所と撮像地点との間の所定の位置関係に該当する。
トラップエリアを定義するための情報(トラップエリア定義情報)は、対応する所定場所に関するコンテンツデータに付加されている。
なお、トラップエリアに撮像地点が存在する場合、トラップエリアが定義されている所定場所に関するコンテンツデータを抽出するように、コンテンツ抽出部34を構成してもよい。
トラップエリアによって、より多くのコンテンツデータが抽出されるため(より多くのコンテンツデータが電子アルバムに組み込まれるため)、所定場所(観光スポット)を有する地域(例えば、観光地)の観光業者の立場から見れば、電子アルバム閲覧者に対してより多くの観光スポットの情報を提供できるという利点、すなわち、観光地を宣伝できるという効果が生じる。
図1に戻って、電子アルバム編集部36は、画像データ保存部30に保存されている画像データと、コンテンツ抽出部34が抽出したコンテンツデータと、予め用意されたコンテンツ出力プログラム(コンテンツ出力プログラムの詳細は後述する。)を含む電子アルバムを編集するように構成されている。このとき、コンテンツ出力プログラムがコンピュータに出力させる画像データ保存部30に保存されている画像データとコンテンツ抽出部34が抽出したコンテンツデータの出力順が決定される。
画像データとコンテンツデータの出力順は、画像データが撮像時刻順に出力されるように、また、コンテンツデータが撮像時刻順に出力されている画像データの間に割り込む形で出力されるように決定される。例えば、所定場所内に撮像地点が含まれている画像データの後に、該所定場所に関するコンテンツデータが出力され、続いて、該所定場所と対応付けされている所定場所のコンテンツデータが出力されるような出力順に、電子アルバム編集部28は出力順を決定する。
また、仮想軌跡VRに関連して(仮想軌跡VRが通過する所定場所またはトラップエリアに関する)コンテンツデータが抽出されている場合、コンテンツデータに対応する所定場所から最短距離に存在する仮想軌跡VR上の仮想点を想定する。しかしながら、仮想軌跡VRが通過している所定場所から仮想軌跡VRへの最短距離は0であるため、例えば、所定場所の中心からの距離が最短となる位置や、仮想軌跡VRと所定場所と所定場所外とを隔てる境界との交点を仮想点と想定する。仮想点は、複数の撮像地点を通過する仮想軌跡VR上において複数の撮像地点の間に存在する。この仮想点を仮想軌跡VR上の近傍で挟んでいる2つの撮像地点に対応する2つの撮像時刻の間の時刻を仮想点の疑似時刻とする。
例えば、仮想点VPの近傍に2つの撮像地点X1とX2があって、対応する2つの撮像時刻の差が20分であり(撮像地点X1の撮像時刻の方が古い。)、撮像地点X1とX2から等距離に仮想点VPがある場合、仮想点VPに対応する疑似時刻は、撮像地点X1に対応する撮像時刻の10分後と見なすことができる。当然ながら、疑似時刻は、仮想点と撮像地点の距離によっても変化し、最も近い撮像時点に対応する撮像時刻に近い時刻となる。アルバム編集部36は、仮想点に対応する疑似時刻と撮像地点に対応する撮像時刻に基づいて、仮想点に対応する所定場所に関するコンテンツデータと、撮像地点に対応する画像データの出力順を決定する。
例えば、図6に示すような仮想軌跡VRと所定場所S1〜S10から決定される画像データとコンテンツデータの出力順は、まず、撮像地点C1で撮像された画像データが出力され、以後、所定場所S2に関するコンテンツデータ、撮像地点C2で撮像された画像データ、所定場所S5に関するコンテンツデータ、所定場所S6に関するコンテンツデータ、所定場所S7に関するコンテンツデータ、所定場所S3内の撮像地点C3で撮像された画像データと所定場所S3に関するコンテンツデータ、所定場所S3と対応付けされている所定場所S8に関するコンテンツデータ、所定場所S10に関するコンテンツデータ、撮像地点C4で作成された画像データとなる。
電子アルバム編集部36は、画像データとコンテンツデータの出力順を示す情報を、出力順情報データとして電子アルバム内に付加する。
図1に戻って、電子アルバム記録部24は、電子アルバム編集部36が編集した電子アルバムを記録媒体42に記録するように構成されている。電子アルバム記録部30は、書き込み可能な記録媒体(例えば、CD―RやDVD―R)に、電子アルバムを記録する。このようにして記録媒体に記録された電子アルバムは、記録媒体読出し装置を有し、コンテンツ出力プログラムが実行できるコンピュータであれば、コンテンツデータを閲覧することができる。
出力部26は、例えば、表示装置の表示画面やスピーカなどであって、電子アルバム作成に関する情報を電子アルバム作成者に出力するようにしてある。例えば、電子アルバムの編集状況、電子アルバム記録部24によって記録媒体に記録される前の電子アルバムのプレビュー表示、入力部36による所定操作を促す指示(例えば、「このような内容で電子アルバムを記録しますか?」と表示し、決定ボタンまたは否定ボタンによる入力を促す指示)などを提示する。
入力部28は、例えば、キーボードやタッチパネルなどであって、電子アルバム作成に関するアルバム作成者の指示を受けるためのものである。例えば、電子アルバムを記録する記録媒体の枚数や記録媒体の種類などが入力される。
ここからは、電子アルバムの作成処理を、図7に示す電子アルバム作成フローの一例を参照しながら説明する。作成処理をより理解し易くするために、一つの具体例を挙げて説明する。
ここでは、観光スポット(所定場所)S1〜S10を有する観光地(図2〜6に示される所定場所S1〜S10を有する地域)を旅行した電子アルバム作成者が、旅行時にGPS機能付き撮像装置で撮像した画像データから電子アルバムを作成する具体例を挙げる。
まず、ステップ100において、画像データ取得部20が、観光地で撮像された複数の画像データを取得する。
ステップ110において、画像データ取得部20を介して取得された複数の画像データは画像データ保存部30に保存される。
ステップ120において、コンテンツ抽出部34が、画像データ保存部30に保存されている複数の画像データそれぞれに付加されている撮像地点情報に基づいて、各画像データの撮像地点を特定する。このとき、撮像地点C1〜C4が特定される(図3参照。)。
ステップ130において、コンテンツ抽出部26が、ステップ120において特定された各画像データの撮像地点に基づいて、コンテンツ記憶部32からコンテンツデータを抽出する。コンテンツ抽出部26がステップ130で行うコンテンツデータの抽出の処理を、図8に示すコンテンツ抽出処理フローを参照しながら説明する。ここでは、撮像地点(各画像データの撮像地点)をC(i)(iは整数)と表現し、n+1箇所の撮像地点C(0)〜C(n)存在するとする(nは整数)。
まず、ステップ200において、変数iを0に設定する。
ステップ210において、ステップ120において特定された撮像地点C(i)がコンテンツデータに対応する所定場所内に存在するか否かを確認する。言い換えると、撮像地点C(i)が含まれる所定場所に関するコンテンツデータがコンテンツ記憶部32に存在するか否かを確認する。存在する場合、ステップ220に進む。存在しない場合、ステップ240に進む。
ステップ220において、撮像地点C(i)を含む所定場所に関するコンテンツデータを、コンテンツ記憶部32から抽出する。本例において、撮像地点C3を含む観光スポットS3に関するコンテンツデータが抽出される(図3参照。)。
ステップ230において、ステップ220において抽出されたコンテンツデータに付加されている対応付け情報に基づいて、対応付けされているコンテンツデータを抽出する。本例において、観光スポットS3と対応付けされている観光スポットS8に関するコンテンツデータが抽出される(図2参照。)。
ステップ240において、撮像地点C(i)がコンテンツデータに対応する所定場所に定義されたトラップエリア内に存在するか否かを確認する。言い換えると、撮像地点C(i)が含まれるトラップエリアが定義されている所定場所に関するコンテンツデータがコンテンツ記憶部32に存在するか否かを確認する。存在する場合、ステップ250に進む。存在しない場合、ステップ260に進む。
ステップ250において、撮像地点C(i)を含んでいるトラップエリアが定義されている所定場所に関するコンテンツデータを抽出する。本例において、撮像地点C1〜C4は、トラップエリアに存在していない。
ステップ260において、変数iがnであるか否かを確認する。言い換えると、全ての撮像地点C(i)〜C(n)に対する処理が終了したことを確認する。nである場合、ステップ280に進む。nでない場合、ステップ270に進む。
ステップ270において、変数iを1インクリメントする。続いて、ステップ210に戻る。
ステップ280において、複数の撮像地点C(i)〜C(n)を通過する仮想軌跡VRを算出する。本例において、撮像地点C1〜C4を通過する仮想軌跡VRが算出される(図3参照。)。
ステップ290において、ステップ280において算出された仮想軌跡VRがコンテンツデータに対応する所定場所または所定場所に定義されたトラップエリアを通過しているか否かを確認する。言い換えると、仮想軌跡が通過している所定場所に関するコンテンツデータまたはトラップエリアが定義されている所定場所に関するコンテンツデータがコンテンツ記憶部32に存在するか否かを確認する。存在する場合、ステップ300に進む。存在しない場合、ステップ310に進む
ステップ300において、仮想軌跡VRが通過している所定場所またはトラップエリアが定義されている所定場所に関するコンテンツデータを抽出する。本例において、トラップエリアT2が定義されている観光スポットS2に関するコンテンツデータと、観光スポットS10に関するコンテンツデータが抽出される(図6参照。)。
ステップ310において、ステップ280において算出された仮想軌跡VRがコンテンツデータに対応する所定場所または該所定場所に定義されたトラップエリアから一定距離の範囲内に存在するか否かを確認する。言い換えると、仮想軌跡から一定の距離内に存在する所定場所またはトラップエリアが定義されている所定場所に関するコンテンツデータがコンテンツ記憶部32に存在するか否かを確認する。存在する場合、ステップ320に進む。存在しない場合、抽出処理が完了する。
ステップ320において、仮想軌跡から一定の距離内に存在する所定場所またはトラップエリアが定義されている所定場所に関するコンテンツデータを抽出する。本例において、ステップ320以前で抽出されたコンテンツデータ以外に、仮想軌跡より一定の距離内に一部が存在するトラップエリアT5,T6、T7が定義されている観光スポットS5、S6、S7に関するコンテンツデータが抽出される。
ステップ320の処理終了後、コンテンツ抽出部34のコンテンツデータ抽出処理が完了する。
図7に戻り、ステップ140において、電子アルバム編集部36が、画像データ保存部30に保存されている画像データとコンテンツ抽出部34が抽出したコンテンツデータとを含む電子アルバムを編集する。本例において、撮像地点C1〜C4で撮像された画像データと、観光地スポットS2、S3、S5、S6、S7、S8、S10に関するコンテンツデータとを含む電子アルバムが編集される。
また、ステップ140において、電子アルバム編集部36が、画像データとコンテンツデータの出力順情報データを電子アルバム内に作成する。本例において、出力順情報データが示す出力順は、撮像地点C1の画像データ、観光スポットS2に関するコンテンツデータ、撮像地点C2の画像データ、観光スポットS5に関するコンテンツデータ、観光スポットS6に関するコンテンツデータ、観光スポットS7に関するコンテンツデータ、観光スポットS3内の撮像地点C3の画像データと観光スポットS3に関するコンテンツデータ、観光スポットS3と対応付けされている観光スポットS8に関するコンテンツデータ(図2参照。)、観光スポットS10に関するコンテンツデータ、撮像地点C4の画像データとなる(図6参照)。
ステップ150において、電子アルバム記録部30が、電子アルバムを記録媒体42に記録する。これにより、電子アルバム作成処理が終了する。
ここからは、作成された電子アルバムと、電子アルバムが行う画像データとコンテンツデータの出力に関して説明する。
電子アルバムは、電子アルバムを読出し可能な記録媒体読み出し装置を備え、コンテンツ出力プログラムの実行可能なコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータなど)上で使用される。なお、本明細書で説明するコンピュータは、電子アルバム内のコンテンツデータ(画像データとコンテンツデータ)を電子アルバム閲覧者(電子アルバム作成者を含む)に出力することができる出力装置、例えば、表示装置(ディスプレイ)や音声出力装置(スピーカ)などを含んでいる。さらに、電子アルバム閲覧者から電子アルバムに関する指令を受けるための入力装置、キーボードやマウスなどを含んでいる。
電子アルバムがコンピュータに接続された記録媒体読出し装置に配置され、コンテンツ出力プログラムが実行されると、コンテンツ出力プログラムは、入力装置を介する電子アルバム閲覧者からの指令により、電子アルバム内のコンテンツデータをディスプレイの表示画面に表示するように、コンピュータに指令する。
また、コンテンツ出力プログラムは、電子アルバム閲覧者からの指令により、画像データとコンテンツデータをディスプレイの表示画面にスライドショー表示(連続出力)するように、コンピュータに指令することができる。スライドショー表示は、電子アルバム内の出力順情報データに基づいて行われる。電子アルバム閲覧者からの指示により、画像データだけを撮像時刻順にコンピュータにスライドショー表示させるようにコンテンツ出力プログラムを構成してもよい。
さらに、コンテンツ出力プログラムは、画像データの撮像地点とコンテンツデータに対応する所定場所の位置関係をコンピュータに表示させることができる。図9は、位置関係を表示しているディスプレイの表示画面の一例を示している。図9に示される位置関係は、図2〜6に示す位置関係に対応している。
図9に示すディスプレイの表示画面400において、コンテンツ出力プログラムにより、コンピュータは、位置関係地図410と、画像データまたはコンテンツデータに対応するコンテンツ(画像データに対応する画像を含む。)412、コンテンツ412の情報を示すコンテンツ情報414、コンテンツ出力調整ボタン416を表示する。
位置関係地図410は、画像データ撮像地点とコンテンツデータに対応する所定場所の位置関係を示すものであって、複数の撮像地点アイコン(カメラ状にデザインされたアイコン)418と複数の所定場所アイコン420が表示されている。位置関係地図410上において、撮像地点アイコン418と所定場所アイコン420の位置関係は、画像データに付加されている撮像地点情報やコンテンツデータに付加されている所定場所領域情報に基づいて決定される。
コンテンツ412は、電子アルバム内の画像データに対応する画像またはコンテンツデータに対応する画像、テキストなどである。
コンテンツ情報414は、コンテンツ412に対応する画像データまたはコンテンツデータに関する情報をテキスト表示する。例えば、画像データの撮像地点情報や撮像時刻情報に基づいて撮像時刻や撮像地点、コンテンツデータの場合、対応する所定場所の名前や説明が表示される。
コンテンツ出力調整ボタン416は、例えば、アルバム閲覧者がマウスポインタ(入力装置であるマウスの動きに連動する、図においては矢印上のポインタ)422でクリックすることにより、コンテンツの出力を調整する。例えば、コンテンツ412として動画のコンテンツデータが表示されている場合、再生速度の調節や一時停止させる場合にクリックされる。
コンテンツ出力プログラムは、スライドショー表示中、コンテンツ412として表示されている画像データまたはコンテンツデータと対応する撮像地点アイコン418や所定場所アイコン420を、例えば、点滅することで他のアイコンと区別可能に特徴付けするようにコンピュータに指令するようにしてある。これにより、電子アルバム閲覧者は、特徴付けされたアイコンを見て、表示されているコンテンツが、どの場所(撮像地点や所定場所)のものか確認することができる。
コンテンツ出力プログラムは、例えば、図9に示すように、人型アイコン424をスライドショー表示と連動させて位置関係地図410上を移動表示させるようにコンピュータに指令することができる。
具体的に、人型アイコン424は、複数の撮像地点アイコン418を通過する線426(仮想軌跡VRに相当する)上を移動するように表示される。コンテンツ出力プログラムは、コンピュータに対し、人型アイコン418が線426上の撮像地点アイコン418に重なって表示されているときには撮像地点アイコン418に対応する画像データの画像が表示されているように、また、人型アイコン424が線426上の所定場所アイコン420近傍に表示されているときには人型アイコン424が近傍に存在する所定場所に関するコンテンツデータのコンテンツ412が表示されているように、スライドショー表示を実行させる。
コンテンツデータの場合、例えば、コンテンツ出力プログラムは、所定場所アイコン420から最短距離に存在する線426上の仮想点(上述の仮想点と対応している)を想定し、仮想点上に移動表示している人型アイコン420が到達したとき(人型アイコン420によって線426においてある仮想点が他の仮想点と区別可能に特徴付けされたとき)、仮想点に対応する所定場所アイコン420に対応するコンテンツデータがコンテンツ412として表示されるように、コンピュータを機能させる。
これにより、アルバム閲覧者は、スライドショー表示中、人型アイコン424が移動して撮像地点アイコン418や所定場所アイコン420近傍にあるとき、対応する画像やコンテンツを閲覧していることになる。
加えて、コンテンツ出力プログラムは、電子アルバム閲覧者からの指令により、画像データをディスプレイの表示画面にサムネイル表示するように、コンピュータに指令する構成をさらに備えてもよい。指令を受けたコンピュータは、アルバム内の画像データに対応する画像をディスプレイの表示画面に表示する。これにより、電子アルバム閲覧者は、アルバム内の画像データに対応する画像を閲覧することができる。また、電子アルバム閲覧者によって位置関係地図410上の撮像地点アイコン418や所定場所アイコン420がマウスポインタ422を介してクリックされることにより、クリックされたアイコンに関する画像データに対応する画像またはコンテンツデータのコンテンツを表示するようにコンピュータに指令する構成を備えてもよい。
第2の実施形態.
第1の実施形態は、撮像地点情報と撮像時刻情報が付加されている画像データを用いて電子アルバムを作成するのに対し、本実施形態は、撮像時刻情報のみが付加されている画像データを用いて電子アルバムを作成するものである。
図10に、本実施形態の電子アルバム作成装置の概略的な構成図を示す。本実施形態は、第1の実施形態と類似しているが、画像データの撮像地点を含む撮像者の移動軌跡の情報を得るための移動軌跡情報取得部と、移動軌跡から画像データの撮像地点を特定する撮像地点特定部を有する点で異なる。
ここで言う「移動軌跡」は撮像者の移動した経路を言う。一方、「移動軌跡の情報」は撮像者が携帯する位置測定装置(例えば、GPS信号受信機)によって一定の間隔で所定の時刻毎に位置測定された複数の地点(測定時刻が既知の位置測定点)の集合である。そのため、位置測定点を時系列的に隣り合う同士で直線によって結んで形成される軌跡と「移動軌跡」とは完全には一致しない。しかしながら、完全に一致しないまでも、1つの位置測定地点の測定時刻から次の位置測定地点の測定時刻までの時間に撮像者がこれらの位置測定地点から大きく離れることは考え難いことから、本明細書においては、位置測定点を時系列的に隣り合う同士で直線によって結んで形成される軌跡を、「移動軌跡」と同等のものとして扱う。
移動軌跡情報取得部と撮像地点特定部、移動軌跡情報取得部が取得した移動軌跡情報に基づいてコンテンツデータを抽出するコンテンツ抽出部、移動軌跡情報に基づいてコンテンツデータの出力順を決定する電子アルバム編集部を除いて、第1の実施形態の構成要素と同一の構成要素は、第1の実施形態の符号の数字に500を加えた数字の符号で示し、また、その説明を一部省略する。以下、移動軌跡情報取得部546、撮像地点特定部548、コンテンツ抽出部526、電子アルバム編集部528について説明する。
移動軌跡情報取得部546は、例えば、カーナビゲーションシステムや携帯型GPS信号受信機などの位置測定装置(一定の間隔で所定の時刻毎に位置測定を行う位置測定装置)から時刻情報を含む移動軌跡情報を取得する。カーナビゲーションシステムや携帯型GPS信号受信機には、例えば、移動軌跡の情報を管理保存するために、移動軌跡情報を記録媒体に記録することができるものがある。移動軌跡情報取得部546は、このような位置測定装置によって記録媒体に記録された移動軌跡情報を取得するように構成されている。
撮像地点特定部548は、移動軌跡情報取得部546が取得した移動軌跡情報と画像データに付加されている撮像時刻情報を用いて、画像データの撮像地点を特定する。これは、画像データの撮像地点が移動軌跡上に存在する、すなわち、移動軌跡に従って移動する者が画像データを撮像したことを前提としている。
具体的に言えば、撮像地点特定部548は、移動軌跡情報内の位置測定点の測定時刻情報(位置測定点で測定されたときの時刻を示す情報)と画像データの撮像時刻情報に基づいて、測定時刻と撮像時刻が略一致する位置測定点を探し出す。撮像時刻と略一致する測定時刻の位置測定点が探し出された場合、該位置測定点を撮像地点と特定する。
撮像時刻と略一致する測定時刻の位置測定点が探し出されなかった場合、撮像地点特定部548は、撮像時刻前後において最も撮像時刻に近い測定時刻の位置測定点を2つ探し出す。撮像地点は、探し出された2つの位置測定点を結んだ直線上に存在するものとみなし、直線上のある位置を撮像地点と特定とする。例えば、撮像時刻が2つの位置測定点の測定時刻の略中間であるとき、撮像地点は、2つの測定地点から等距離の位置に特定される。
コンテンツ抽出部526は、第1の実施形態のコンテンツ抽出部34と略同じように、コンテンツデータをコンテンツ記憶部524から抽出するが、第1の実施形態では仮想軌跡を用いたのに対し、本実施形態は移動軌跡を用いる。すなわち、本実施形態のコンテンツ抽出部526は、移動軌跡に関連するコンテンツデータを抽出するように、具体的に言えば、移動軌跡が通過する所定場所やトラップエリアに関するコンテンツデータを抽出するように構成されている。また、第1の実施形態の仮想軌跡と同様に、移動軌跡から一定の距離に存在する所定場所やトラップエリアに関するコンテンツデータを抽出してもよい。
コンテンツ抽出部526が行うコンテンツデータの抽出を、一例を挙げて説明する。図11は、所定場所や撮像地点、移動軌跡を示す一例の図である。図中、所定場所およびそれらの位置関係、それらが有する所定領域およびトラップエリアは、第1の実施形態で説明した図2〜図6に対応している。図中、画像データ撮像地点C5〜C8が示されている。撮像地点C5〜C8の位置は、撮像地点特定部548によって特定された位置である。また、撮像地点C5〜C8は、順に、所定場所S1、S2、S3、S4内に存在する。
移動軌跡Rは、順に、所定場所S1、S2、S5、S3、トラップエリアT10、所定場所S4を通過している。コンテンツ抽出部526は、所定場所S1,S2、S5、S3、S10、S4に関するコンテンツデータを抽出する。
電子アルバム編集部528は、第1の実施形態の電子アルバム編集部528が仮想軌跡VRに関連する所定場所に関するコンテンツデータと画像データとの出力順を決定したときと類似の方法で、移動軌跡Rと関連する所定場所に関するコンテンツデータと画像データの出力順を決定する。
移動軌跡Rに関連して(移動軌跡Rが通過する所定場所またはトラップエリアに関する)コンテンツデータが抽出されている場合、コンテンツデータに対応する所定場所から最短距離に存在する移動軌跡R上の仮想点を想定する。しかしながら、移動軌跡Rが通過している所定場所から移動軌跡Rへの最短距離は0であるため、例えば、所定場所の中心からの距離が最短となる位置や、移動軌跡Rと所定場所と所定場所外とを隔てる境界との交点を仮想点と想定する。また、移動軌跡は、上述したように、位置測定点の集合であるため、仮想点が位置測定地点と一致しない場合がある。このような場合、時系列的に隣り合う位置測定点同士を結んだ直線上に仮想点が存在するように、該仮想点を想定する。この仮想点と一致する位置測定点の測定時刻を、または、仮想点近傍で挟んでいる2つの位置測定点に対応する2つの測定時刻の間の時刻を仮想点の疑似時刻とする。アルバム編集部536は、仮想点に対応する疑似時刻と撮像地点特定部548によって特定された撮像地点に対応する撮像時刻に基づいて、仮想点に対応する所定場所に関するコンテンツデータと、撮像地点に対応する画像データの出力順を決定する。
図11に示すような一例において、出力順は、順に、撮像地点C5で撮像された画像データと所定場所S1に関するコンテンツデータ、撮像地点C6で撮像された画像データと所定場所S2に関するコンテンツデータ、所定場所S5に関するコンテンツデータ、撮像地点C7で作成された画像データと所定場所S3に関するコンテンツデータ、所定場所S10に関するコンテンツデータ、撮像地点C8で撮像された画像データと所定場所S4に関するコンテンツデータとなる。
本実施形態の電子アルバムの作成処理フローの一例を図12に示す。ステップ600において、画像データ取得部520が、撮像地点で撮像された複数の画像データを取得する。
ステップ610において、画像データ取得部520を介して取得された複数の画像データが画像データ保存部522に保存される。
ステップ620において、移動軌跡情報取得部546が、移動軌跡情報を取得する。
ステップ630において、撮像地点特定部548が、移動軌跡情報取得部546が取得した移動軌跡情報と画像データの撮像時刻情報に基づいて、該画像データの撮像地点を特定する。
ステップ640において、コンテンツ抽出部526が、コンテンツデータをコンテンツ記憶部524から抽出する。抽出処理は、撮像地点がステップ630において特定された撮像地点となり、また、仮想軌跡が移動軌跡となるだけで、処理内容は第1の実施形態の抽出処理と同じである。従って、本実施形態のコンテンツデータ抽出処理の説明は省略する。
ステップ650において、電子アルバム編集部528が、画像データ保存部522に保存されている画像データとコンテンツ抽出部528が抽出したコンテンツデータとを含む電子アルバムを編集する。また、画像データとコンテンツデータの出力順情報データを電子アルバムに作成する。
ステップ660において、電子アルバム記録部530が、電子アルバムを記録媒体に記録する。これにより、電子アルバム作成処理が終了する。
本実施形態によって作成される電子アルバムは、第1の実施形態によって作成される電子アルバムと同じであるため説明を省略する。
本実施形態によれば、撮像者の移動軌跡に関連するコンテンツデータが電子アルバムに組み込まれる。それにより、電子アルバム閲覧者は、撮像者が訪れたにも関わらず画像データの撮像を行わなかった所定場所(図11において、所定場所S5が該当する。)についての情報を、該所定場所に関するコンテンツデータを閲覧することによって知ることができる。
以上、2つの実施形態を挙げて本発明を説明したが、撮像者が撮像した画像データとともに、画像データ撮像地点と関連するまたは撮像者の移動軌跡と関連する所定場所のコンテンツデータを組み込んだ電子アルバムを作成する電子アルバム作成装置や電子アルバム作成システムは他の形態でも可能である。以下、他の形態の例を挙げる。
例えば、第2の実施形態のコンテンツ抽出部を、第1の実施形態のコンテンツ抽出部と同様にして、仮想軌跡に関連してコンテンツデータを抽出する機能をさらに備えるようにしてもよい。これにより、画像データの撮像地点情報の有無、または、移動軌跡情報の有無にかかわらず、電子アルバム作成装置は電子アルバムを作成することができるようになる。
また、コンテンツ抽出部は、選択的にコンテンツデータ抽出方法を変更してもよい。上述の2つの実施形態において、抽出されるコンテンツデータは、画像データの撮像地点を含む所定場所に関するもの、撮像地点を含む所定場所に対応付けされた所定場所に関するもの、仮想軌跡(移動軌跡)が通過する若しくは仮想軌跡(移動軌跡)から一定の距離にある所定場所やトラップエリアに関するものなどである。したがって、画像データの数に比べて、コンテンツデータの数が極端に多くなることがある。このような場合、電子アルバム閲覧者は、本来閲覧したい画像データが閲覧しにくくなる可能性がある。
このような可能性に対応するために、コンテンツ抽出部は、例えば、画像データ保存部内の複数の画像データの撮像地点情報を参照し、これら画像データほとんどの撮像地点がある所定場所内に存在する場合、仮想軌跡(移動軌跡)が通過する又は一定の距離にある場所(所定場所やトラップエリア)に関するコンテンツデータの抽出をしないように構成してもよい。
さらに、電子アルバムに組み込まれるコンテンツデータは、電子アルバム作成者によって選択されてもよい。コンテンツ抽出部によって抽出されたコンテンツデータが、電子アルバム作成者にとってあまり望まないものである可能性がある。また、電子アルバム作成者が電子アルバムに所望のコンテンツデータを組み込みたい場合がある。
これらに対応するために、電子アルバム作成装置の制御部は、コンテンツ抽出部が抽出したコンテンツデータ(アルバム作成者に選択されるコンテンツデータ)を出力部に出力させ、例えば、ディスプレイの表示画面サムネイル表示またはリスト表示させ、アルバム作成者が出力部に出力されているコンテンツデータの中から選択したコンテンツデータを示す選択指示を入力部を介して、例えば、タッチパネルを介して受付ける。電子アルバム編集部は、選択指示に従って、アルバム作成者が選択したコンテンツデータを用いて電子アルバムを編集する。これにより、電子アルバム作成者は、好みのコンテンツデータが組み込まれた電子アルバムを作成することができる。
加えて、1つの所定場所に複数の撮像地点が存在する場合、言い換えると、1つの所定場所内で複数の撮像データが撮像され、それらが電子アルバムに組み込まれる場合、電子アルバムは、位置関係を示す表示画面に1つの所定場所内で撮像された画像データの数を示すようにコンピュータを機能させてもよい。例えば、図9に示すように、位置関係地図410上において、所定場所アイコン428に対応する所定場所内で撮像された画像データの数を、画像枚数情報430として表示してもよい。
さらにまた、画像データ取得部を撮像地点情報と撮像時刻情報を有しない画像データを取得できるように構成し、電子アルバム作成装置に撮像地点・撮像時刻情報取得部を設ければ、撮像地点情報と撮像時刻情報を有しない画像データでも電子アルバムを作成可能である。
撮像地点・撮像時刻情報取得部は、画像データ取得部が撮像地点情報と撮像時刻情報を有しない画像データを取得した後、例えば、表示画面に該画像データに対応する画像を表示し、表示されている画像に対応する撮像地点や撮像時刻の情報を入力部を介して入力するようにアルバム作成者に対して促す。撮像地点・撮像時刻情報取得部は、アルバム作成者の入力によって得た撮像地点情報や撮像時刻情報を、画像データ保存部に保存されている対応する画像データに付加する(対応付ける)。このような構成によって撮像地点情報と撮像時刻情報が付加された画像データは、第1の実施形態の画像データと同様に扱うことができる。
なお、上述において、撮像地点・撮像時刻情報取得部は、複数の画像データにおいて撮像地点と撮像時刻が未知の一部の画像データにアルバム作成者の入力によって撮像地点または撮像時刻の情報を対応付けしているが、当然、複数の画像データ全ての撮像地点が未知である場合にもアルバム作成者の入力によって撮像地点の情報を対応付けることは可能であり、また、複数の画像データ全ての撮像時刻が未知である場合にもアルバム作成者の入力によって撮像時刻の情報を対応付けることは可能である。
これにより、写真やフィルムなどのデータ形態でないものからも電子アルバムを作成することが可能になる。その場合、画像データ取得部はスキャナを有し、写真やフィルムから画像データを取得する。このとき、上述の撮像地点・撮像時刻情報取得部によって写真やフィルムから作成された画像データに撮像地点情報と撮像時刻情報が付加される。