JP4243015B2 - 日付の調整機構 - Google Patents
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- G04B13/005—Gearwork where a revolution in both directions is changed into a revolution in one direction
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- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Electromechanical Clocks (AREA)
Description
【０００１】
【発明が属する技術分野】
本発明は、時計の日付調整機構に関するものである。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
本発明は、時計のムーブメント用の、日付の迅速な調整機構を目的とする。一般的に、手動による日付の調整は、竜頭を中間位置に引き出して行われる。竜頭を引き出すことにより、巻き真が日付調整のための軸の中間位置に配置されると、使用者は竜頭を回転させて日付を調整することが出来る。このタイプの周知の機構では、日付は、竜頭を決まった方向に回転させることでしか調整できない。日付の複数のピッチまたは日にちを調整するために、使用者は、二本の指で竜頭を摘んで回転させ、それを放し、同じ操作を繰り返さなければならない。
【０００３】
本発明の目的は、手動による日付の迅速な調整機構を実現することであって、竜頭の回転方向に関わらずに日付を調整することができ、更に複数日の調整では、竜頭を、ある方向、次に反対方向というように交互に往復に回動させることにより日付を調整できるようにすることである。
【０００４】
本発明によれば、使用者は、竜頭をどちらの方向に回さなければならないかを知るために考えたり、又は試したりする必要がなくなり、かつ複数日の調整では、竜頭から指を放さなくても、竜頭をとても容易に正逆両方向に迅速に回動させ、より迅速に調整ができるようになる。
【０００５】
本発明は、請求項１に列挙した特徴によって明らかにされるような、時計のムーブメントの手動による日付の迅速な調整機構を実現することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題を解決する手段は、以下の通りである。
・第一に、三つの軸位置式の巻き真と曜星車とを有する時計のムーブメントの手動による日付の調整機構であって、日付調整の揺動てこ（３）を有し、該揺動てこは、一方の端に、曜星車（１）の歯と協同する突端（４）を有し、かつ他方の端に爪（５）を有し、爪（５）は、バネ（７）によって、少なくとも一つのはめ歯を有するカム（６）に対して固定され、このカム（６）は日付調整歯車（８）によって担持され、該日付調整歯車は、巻き真が日付を調整する中間軸位置にあるときに、巻き真（１３）のつづみ車（１２）による運動学的連結（９，１０，１１）によって駆動することを特徴とする、日付調整機構。
・第二に、カム（６）のはめ歯が尖っており、巻き真が日付調整位置から外れているとき、バネ（７）の力により、爪（５）がカム（６）の二つのはめ歯の間の休止位置に戻り、日付調整の揺動てこ（３）の突端（４）が曜星車と接触しなくなることを特徴とする、第一に記載の機構。
・第三に、カム（６）が三つのはめ歯を有することを特徴とする、第三に記載の機構。
・第四に、カム（６）の一つまたは複数のはめ歯は、それらの頂点とカムの中心を結ぶ半径に関して対称的であることを特徴とする、第二または三に記載の機構。
・第五に、日付調整歯車（８）をつづみ車（１２）に接続する運動学的連結は、三つの遊び歯車（９，１０，１１）から成ることを特徴とする、第一から四のいずれか一つに記載の機構。
【０００７】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明による迅速な日付調整機構の実施態様を、概略的に、参考としてのみ示すものである。この図は、機構のみの平面図であり、時計のムーブメントのその他の部品は示していない。
【０００８】
時計のムーブメントの日付調整機構は曜星車１を有し、該曜星車は時計のムーブメントによって、１日１ピッチの割合で駆動し、かつ可動な日付表示装置を有する。日躍制レバー２は、二つの連続する作動の間、決定した位置に、曜星車１を維持する。
【０００９】
手動による日付の迅速な調整機構は、地板または時計のムーブメント受け上で、０軸を中心に回転する日付調整の揺動てこ３を有する。揺動てこ３は、その両端の一方に、曜星車１の歯と協同して作動する突端４を有する。
【００１０】
この日付調整の揺動てこ３のもう一方の端は、日付調整の揺動てこのバネ７によりカム６に当接される爪５を有する。このカム６は、一つまたは複数の、図示した実施例では三つのはめ歯を有し、該はめ歯は、このカム６が回動する際、日付調整の揺動てこ３の傾斜を引き起こし、曜星車１を１ピッチ駆動させる。このカム６のはめ歯は、日付調整の揺動てこ３の爪５が、回動方向に関わらずこのカム６の周囲を沿うことが出来るような形状をしている。好ましくは、カム６のはめ歯は、はめ歯の頂点とカムの中心を結ぶ半径に対して対称的である。
【００１１】
このカム６は日付調整歯車８によって担持され、巻き真が日付調整位置、即ち軸の中間位置にあるとき、該日付調整歯車は、遊び歯車９，１０，１１により、時計のムーブメントの巻き真１３のつづみ車１２に、運動学的に接続される。
【００１２】
機構が日付調整位置にあるとき、巻き真１３がある方向または反対方向へと回動することで日付調整歯車８が回動し、該日付調整歯車は、カム６により往復運動を日付調整の揺動てこ３に伝達し、カムの頂点を通過するごとに曜星車１が１歯進むことを可能にする。
【００１３】
他方日躍制レバー２は、曜星車１の位置付けを確実に保証する。
【００１４】
つづみ車１２と日付調整歯車８との間の運動学的連結の減速比、並びにカム６のはめ歯の数に応じて、曜星車１の１ピッチを調整するために、巻き真１３の回転角度値を変更することが可能となる。
【００１５】
日付の手動調整は、使用者が二本の指で摘む竜頭の往復回動によって非常に迅速に行われる。
【００１６】
カム６は尖ったはめ歯を有し、該はめ歯は、これらのはめ歯の一つが、揺動てこ３の突端５に接触する活動位置に偶然留まったとき、巻き真１３が軸の中央位置から移動するとすぐに、つづみ車１２はピニオン１１との接触を断ち、揺動てこ３はその戻しバネの動作で、図示した休止位置に再び戻る。
【００１７】
実際、戻しバネの力がこのようなので、運動学的連結９，１０，１１が、巻き真１３との接触を断ったとき、カム６は、突端５の作動により、この突端５がカム６の二つのはめ歯の間にくる位置、かつ揺動てこの他方の端が曜星車１から解放される位置まで移動する。これが重要となるのは、二度の迅速日付調整の間で、曜星車が毎日１ピッチずつ回転可能であること、従って曜星車が揺動てこ３によりブロックされないことが、肝要であるからである。
【００１８】
【発明の効果】
本発明によれば、迅速な日付調整機構は非常に単純であり、日付を調整するために実行すべき操作を容易にし、かつその速度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による、迅速な日付調整機構の平面図である。
【符号の説明】
１ 曜星車
２ 日躍制レバー
３ 揺動てこ
４ 突端
５ 爪
６ カム
７ バネ
８ 日付調整歯車
９ 遊び歯車
１０ 遊び歯車
１１ 遊び歯車
１２ つづみ車
１３ 巻き真
【発明が属する技術分野】
本発明は、時計の日付調整機構に関するものである。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
本発明は、時計のムーブメント用の、日付の迅速な調整機構を目的とする。一般的に、手動による日付の調整は、竜頭を中間位置に引き出して行われる。竜頭を引き出すことにより、巻き真が日付調整のための軸の中間位置に配置されると、使用者は竜頭を回転させて日付を調整することが出来る。このタイプの周知の機構では、日付は、竜頭を決まった方向に回転させることでしか調整できない。日付の複数のピッチまたは日にちを調整するために、使用者は、二本の指で竜頭を摘んで回転させ、それを放し、同じ操作を繰り返さなければならない。
【０００３】
本発明の目的は、手動による日付の迅速な調整機構を実現することであって、竜頭の回転方向に関わらずに日付を調整することができ、更に複数日の調整では、竜頭を、ある方向、次に反対方向というように交互に往復に回動させることにより日付を調整できるようにすることである。
【０００４】
本発明によれば、使用者は、竜頭をどちらの方向に回さなければならないかを知るために考えたり、又は試したりする必要がなくなり、かつ複数日の調整では、竜頭から指を放さなくても、竜頭をとても容易に正逆両方向に迅速に回動させ、より迅速に調整ができるようになる。
【０００５】
本発明は、請求項１に列挙した特徴によって明らかにされるような、時計のムーブメントの手動による日付の迅速な調整機構を実現することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題を解決する手段は、以下の通りである。
・第一に、三つの軸位置式の巻き真と曜星車とを有する時計のムーブメントの手動による日付の調整機構であって、日付調整の揺動てこ（３）を有し、該揺動てこは、一方の端に、曜星車（１）の歯と協同する突端（４）を有し、かつ他方の端に爪（５）を有し、爪（５）は、バネ（７）によって、少なくとも一つのはめ歯を有するカム（６）に対して固定され、このカム（６）は日付調整歯車（８）によって担持され、該日付調整歯車は、巻き真が日付を調整する中間軸位置にあるときに、巻き真（１３）のつづみ車（１２）による運動学的連結（９，１０，１１）によって駆動することを特徴とする、日付調整機構。
・第二に、カム（６）のはめ歯が尖っており、巻き真が日付調整位置から外れているとき、バネ（７）の力により、爪（５）がカム（６）の二つのはめ歯の間の休止位置に戻り、日付調整の揺動てこ（３）の突端（４）が曜星車と接触しなくなることを特徴とする、第一に記載の機構。
・第三に、カム（６）が三つのはめ歯を有することを特徴とする、第三に記載の機構。
・第四に、カム（６）の一つまたは複数のはめ歯は、それらの頂点とカムの中心を結ぶ半径に関して対称的であることを特徴とする、第二または三に記載の機構。
・第五に、日付調整歯車（８）をつづみ車（１２）に接続する運動学的連結は、三つの遊び歯車（９，１０，１１）から成ることを特徴とする、第一から四のいずれか一つに記載の機構。
【０００７】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明による迅速な日付調整機構の実施態様を、概略的に、参考としてのみ示すものである。この図は、機構のみの平面図であり、時計のムーブメントのその他の部品は示していない。
【０００８】
時計のムーブメントの日付調整機構は曜星車１を有し、該曜星車は時計のムーブメントによって、１日１ピッチの割合で駆動し、かつ可動な日付表示装置を有する。日躍制レバー２は、二つの連続する作動の間、決定した位置に、曜星車１を維持する。
【０００９】
手動による日付の迅速な調整機構は、地板または時計のムーブメント受け上で、０軸を中心に回転する日付調整の揺動てこ３を有する。揺動てこ３は、その両端の一方に、曜星車１の歯と協同して作動する突端４を有する。
【００１０】
この日付調整の揺動てこ３のもう一方の端は、日付調整の揺動てこのバネ７によりカム６に当接される爪５を有する。このカム６は、一つまたは複数の、図示した実施例では三つのはめ歯を有し、該はめ歯は、このカム６が回動する際、日付調整の揺動てこ３の傾斜を引き起こし、曜星車１を１ピッチ駆動させる。このカム６のはめ歯は、日付調整の揺動てこ３の爪５が、回動方向に関わらずこのカム６の周囲を沿うことが出来るような形状をしている。好ましくは、カム６のはめ歯は、はめ歯の頂点とカムの中心を結ぶ半径に対して対称的である。
【００１１】
このカム６は日付調整歯車８によって担持され、巻き真が日付調整位置、即ち軸の中間位置にあるとき、該日付調整歯車は、遊び歯車９，１０，１１により、時計のムーブメントの巻き真１３のつづみ車１２に、運動学的に接続される。
【００１２】
機構が日付調整位置にあるとき、巻き真１３がある方向または反対方向へと回動することで日付調整歯車８が回動し、該日付調整歯車は、カム６により往復運動を日付調整の揺動てこ３に伝達し、カムの頂点を通過するごとに曜星車１が１歯進むことを可能にする。
【００１３】
他方日躍制レバー２は、曜星車１の位置付けを確実に保証する。
【００１４】
つづみ車１２と日付調整歯車８との間の運動学的連結の減速比、並びにカム６のはめ歯の数に応じて、曜星車１の１ピッチを調整するために、巻き真１３の回転角度値を変更することが可能となる。
【００１５】
日付の手動調整は、使用者が二本の指で摘む竜頭の往復回動によって非常に迅速に行われる。
【００１６】
カム６は尖ったはめ歯を有し、該はめ歯は、これらのはめ歯の一つが、揺動てこ３の突端５に接触する活動位置に偶然留まったとき、巻き真１３が軸の中央位置から移動するとすぐに、つづみ車１２はピニオン１１との接触を断ち、揺動てこ３はその戻しバネの動作で、図示した休止位置に再び戻る。
【００１７】
実際、戻しバネの力がこのようなので、運動学的連結９，１０，１１が、巻き真１３との接触を断ったとき、カム６は、突端５の作動により、この突端５がカム６の二つのはめ歯の間にくる位置、かつ揺動てこの他方の端が曜星車１から解放される位置まで移動する。これが重要となるのは、二度の迅速日付調整の間で、曜星車が毎日１ピッチずつ回転可能であること、従って曜星車が揺動てこ３によりブロックされないことが、肝要であるからである。
【００１８】
【発明の効果】
本発明によれば、迅速な日付調整機構は非常に単純であり、日付を調整するために実行すべき操作を容易にし、かつその速度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による、迅速な日付調整機構の平面図である。
【符号の説明】
１ 曜星車
２ 日躍制レバー
３ 揺動てこ
４ 突端
５ 爪
６ カム
７ バネ
８ 日付調整歯車
９ 遊び歯車
１０ 遊び歯車
１１ 遊び歯車
１２ つづみ車
１３ 巻き真
Claims (5)
- 三つの軸位置式の巻き真と曜星車とを有する時計のムーブメントの手動による日付の調整機構であって、日付調整の揺動てこを有し、該揺動てこは、一方の端に、曜星車の歯と協同する突端を有し、かつ他方の端に爪を有し、該爪は、バネによって、はめ歯を有するカムに対して固定され、このカムは日付調整歯車によって担持され、該日付調整歯車は、巻き真が日付を調整する中間軸位置にあるときに、巻き真のつづみ車を介して運動学的連結によって駆動することを特徴とする、日付調整機構。
- カムのはめ歯が尖っており、巻き真が日付調整位置から外れているとき、バネの力により、爪がカムの二つのはめ歯の間の休止位置に戻り、揺動てこの突端が曜星車と接触しなくなることを特徴とする、請求項１に記載の機構。
- カムが三つのはめ歯を有することを特徴とする、請求項２に記載の機構。
- カムのはめ歯が、その頂点とカムの中心を結ぶ半径に関して対称的であることを特徴とする、請求項２または３に記載の機構。
- 日付調整歯車をつづみ車に接続する運動学的連結は、三つの遊び歯車から成ることを特徴とする、請求項１から４のいずれか一つに記載の機構。
Applications Claiming Priority (2)
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000395209A Expired - Fee Related JP4243015B2 (ja) | 2000-01-06 | 2000-12-26 | 日付の調整機構 |
Country Status (3)
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| JP (1) | JP4243015B2 (ja) |
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| EP2565729B1 (fr) | 2011-08-30 | 2018-01-31 | Breitling AG | Mécanisme de calandrier |
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- 2000-12-26 JP JP2000395209A patent/JP4243015B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
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| JP2001208864A (ja) | 2001-08-03 |
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