JP4242089B2 - 電子内視鏡装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、体腔内を観察するために使用される電子内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、体内を観察するために使用される電子内視鏡装置は、光源部や画像処理部を備えるプロセッサと、被検者の体内に挿入され体内を照明すると同時に先端に設けられたCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子によって撮像を行う電子スコープと、から構成されている。
【0003】
従来の電子内視鏡装置において、電子スコープの撮像素子に必要な電圧は、プロセッサによって生成され、給電ケーブルを介して該撮像素子に印加されていた。そのため、電子スコープの可撓管の形状等に対応して給電ケーブルを長くすると、撮像素子に印加されるまでの間に電圧が降下してしまうおそれがあった。従って、プロセッサ側で電子スコープの撮像素子に対応した電圧を生成したにもかかわらず、該撮像素子には十分な電圧が印加されないという問題がある。
【0004】
また被検者の体内に挿入される電子スコープは、内視鏡観察中における被検者の苦痛を少しでも和らげる観点から、より細径であるほうが好ましいとされる。
【0005】
ここで近年、他の機器に使用される撮像素子同様、電子スコープ先端に配設される撮像素子も、高画素化されたり小型化されたりして、より高性能なものが使用される傾向にある。これにより、術者は、より高精度かつ鮮明な観察部位の画像を観察して、迅速かつ適切な処置を採ることが可能になる。
【0006】
ところが、このような高性能な撮像素子を使用すると、従来の撮像素子に比べ、該撮像素子を駆動するために必要な、パルス信号や電源電圧の種類が増加する。すなわち高性能な撮像素子を電子内視鏡装置に使用する場合、プロセッサによって生成されるパルス信号や電源電圧を該撮像素子に伝送、印加するために必要なパルス信号用ケーブルや給電ケーブルの本数を増加しなくてはならない。このことは、電子スコープの径を太くしなくてはならないことを意味する。
【0007】
電子スコープの径を細くするために、所定のケーブル上に駆動用直流電圧とパルス信号を重畳させてケーブルを共通化させる方法も考えられる。しかし、該方法では、電源電圧が特定の信号に影響を及ぼし、信号劣化を起こしかねず適切ではない。つまり従来は、高性能な撮像素子を使用することにより電子スコープが太径化することに対する具体的な解決策が存在しなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は上記の事情に鑑み、可撓管の長さに影響されることなく常に所定の電圧を撮像素子に印加することができ、さらには高性能な撮像素子を使用した場合であっても電子スコープの径を細くすることができる電子内視鏡装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載の電子内視鏡装置は、複数のパルス信号に基づいて撮像動作を行う撮像素子を先端に備える電子スコープを有する電子内視鏡装置に関する。そして、撮像素子を駆動する複数のパルス信号を生成する信号生成手段と、電子スコープ内にあってパルス信号の少なくとも一つを用いて撮像素子用の少なくとも一つの電圧を生成する直流電圧生成手段と、撮像素子近傍に配設され撮像素子への印加電圧の値を検出する電圧検出手段とを有し、信号生成手段は、電圧検出手段によって検出された印加電圧の値が所定の参照値と一致するように、生成するパルス信号を変化させることを特徴とする。
【0010】
上記の構成によれば、撮像素子に印加される電圧は、パルス信号を用いて撮像素子近傍にある直流電圧生成手段によって生成される。また、生成された直流電圧の値は、電圧検出手段および信号生成手段によってフィードバック制御されることにより、常に所定の値の電圧が撮像素子に印加することが可能になる。
さらに、パルス信号を用いて撮像素子の駆動用直流電圧を生成することにより、給電ケーブルをなくすことができるため、細径のスコープが提供される。また、本発明であれば、多画素化に伴い複数の電源が必要になっても、同じく多画素化によって増加したパルス信号をそのまま活用して複数の電源電圧を得ることができる。
【0011】
上記電圧生成手段は、一つのパルス信号を、第一経路を伝送する駆動用パルス信号と第二経路を伝送する直流電圧生成用信号とに分岐する第一の信号分岐手段と、第二経路を経て入力する直流電圧生成用信号を用いて直流電圧を生成し、該直流電圧を撮像素子に印加する第一の電源回路とを有することができる。この場合、撮像素子は、該駆動用パルス信号が入力することにより所定の撮像動作を行うことになる(請求項2)。
【0012】
また、上記電圧生成手段は、複数のパルス信号のうち少なくとも二つ以上を用いて直流電圧を生成するものであり、該複数のパルス信号のうち少なくとも二つ以上を加算する加算手段を有し、加算手段によって加算された複数のパルス信号から直流電圧を生成する構成とすることができる(請求項3)。
【0013】
上記電圧生成手段には、入力する信号を平滑化する平滑回路があるのが望ましい。これにより、パルス信号から一定の直流電圧を容易に生成することができる。該電圧生成手段には、さらに整流回路を備えることができる(請求項4)。これにより、より安定した直流電圧を撮像素子に印加することができる。整流回路として全波整流回路を使用すれば、パルス信号が正負両方の振幅を有するものであっても、常に一定の電圧を供給することができる。また、直流電圧生成に使用するパルス信号の振幅が正負どちらを有しているか定かでない場合にも、全波整流回路を備える電圧生成手段であれば、一定の電源電圧を常に撮像素子に印加することができる。たとえば、全波整流回路としては、ダイオードブリッジ等が考えられる。
【0014】
請求項5に記載の電子内視鏡装置は、電圧生成手段によって生成された直流電圧を抵抗分割する抵抗回路を備えることを特徴としている。この発明によれば、一つの電圧生成手段から複数の直流電圧を生成することが可能になる。従って、本発明を搭載する電子スコープは、スコープ径を細く維持したままの状態で、多画素化に伴い複数の電源電圧が必要となった撮像素子を使用することができる。
【0015】
本発明にかかる電子内視鏡装置の直流電圧生成手段は、電子スコープに搭載される撮像素子によっては、該撮像素子近傍に配設することも、該撮像素子に一体形成することも可能である。
【0016】
上記信号生成手段は、電圧検出手段によって検出された印加電圧の値と所定の参照値とを比較した結果に基づいて、パルス信号のデューティ比や振幅を変化させることにより、撮像素子に印加される直流電圧の値を所定の参照値に一致させることが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態の電子内視鏡装置100の概略構成図である。内視鏡装置100は、プロセッサ100a、スコープ100bとから構成される。プロセッサ100aは、光源部110、メイン制御部120、画像信号処理回路130及びフロントパネルスイッチ140とを有し、モニタ180が接続される。スコープ100bは、先端にCCD160を備え、CCD160近傍に電源生成部150を備える。さらに、スコープ100bは、光源部110から発光される光を先端まで導くライトガイド170を有する。
【0018】
電子内視鏡装置100を使用すると観察部位は次のようにして撮像される。まず、メイン制御部120は、術者がフロントパネルスイッチ140を操作して行った設定に基づいて、光源部110から光を発光させる発光状態とする。
【0019】
メイン制御部120の制御に基づいて、光源部110から発光された光は、ライトガイド170内を導かれ、スコープ100bの先端にある射出端170aから観察部位に向けて照射される。該先端に備えられているCCD160は、発光状態にあるとき、観察部位で反射された光を受光することにより受光面に形成された光学像に対応する電荷を蓄積し、画像信号処理回路130に蓄積電荷に基づく電圧値(画像信号)として出力する。画像信号処理回路130は、CCDからの画像信号に基づいて所定の処理を行った後、画像信号をビデオ信号としてモニタ180に出力する。モニタ180は、ビデオ信号に対応する画像を表示する。
【0020】
以下、CCD160および電源生成部150について詳述する。図2は、スコープ100b先端近傍に配設されたCCD160と電源生成部150およびその周辺の電気回路図である。CCD160は、電源生成部150から印加される複数の電圧(本実施形態では3つ)を用いて、上記撮像動作を行っている。図2に示すようにメイン制御部120は、CPU121とタイミング生成回路122とを有しており、上記発光制御を行うだけでなく、CCD160を駆動するための複数のパルス信号を生成して、CCD160の駆動制御も行っている。
【0021】
CPU121は、予め入力されているCCD160を駆動させるために最適な駆動電圧値(以下、参照値という)Vref1〜Vref3に対応したレベルのパルス信号が生成されるようにタイミング生成回路122を制御する。タイミング生成回路122は、CCD160を駆動するための複数のパルス信号を生成し、スコープ160に連続的に送信する。パルス信号は、どれも一定の周期を持っており、たとえば水平駆動パルスや垂直駆動パルスなどがある。
【0022】
電源生成部150は、タイミング生成回路122から送信されるパルス信号を用いて複数の直流電圧を生成している。つまりCCD160は、プロセッサ100aから電源を供給されているのではない。そのため、従来のスコープに必要とされていたプロセッサからCCDまでの給電ケーブルは不要となる。従ってスコープ100bは、従来のスコープに比べて細径に構成することが可能になる。また一般に、CCD160は、撮像動作(つまり、電荷の蓄積および転送)を行うために複数の駆動用直流電圧を必要としている。そのため本実施形態では、電源生成部150内に構成の異なる二つの電源回路150a、150b、および抵抗回路150cを設けて、複数の電圧を生成している。以下、各回路150a、150b、150cを詳説する。
【0023】
まず、電源回路150aについて説明する。メイン制御部120のタイミング生成回路122で生成されたパルス信号S1は、ドライブバッファdb1を介してスコープ100b内の電源回路150aに送信される。なお、上記パルス信号S1は、特定のパルス信号である必要はなく、メイン制御部120から送信される複数のパルス信号のうちの任意の一つを意味する。後述するパルス信号S2やパルス信号S3も同じである。
【0024】
電源回路150aに入力したパルス信号S1は、分岐点P1において、経路L1と経路L2とに分岐される。本明細書では、P1のように、入力する信号を二つの経路に分岐する点のことを分岐点という。分岐点における、入力前の信号と出力後の二つの信号とは、略同一の振幅や略同一のデューティ比を有する。分岐されて経路L1を伝送する信号(分岐点P1における第一信号)は、バッファ1を介してCCD160に入力し、CCD160を駆動させる。つまり経路L1を伝送する信号は、CCD160を駆動するためのパルス信号(駆動用パルス信号)として用いられる。
【0025】
一方、分岐点P1で分岐されて経路L2を伝送する信号(分岐点P1における第二信号)は、バッファ2を介して全波整流回路3に入力し整流化される。全波整流回路3は、ダイオードブリッジ回路である。全波整流回路3によって整流化された信号は、さらに平滑コンデンサ4によって平滑化されて、直流電圧V1としてCCD160に印加する。このように経路L2を伝送する信号は、メイン制御部120からCCD160を駆動するために出力された直流電圧生成用信号として機能する。
【0026】
なお、メイン制御部120から送信されるパルス信号は、一般に正の振幅を有するものだけでなく、負の振幅を有するものや正負両方の振幅を有するものもある。そのため本実施形態では、どの種類のパルス信号が電源回路150aに入力したとしても、必ず所定の電圧がCCD160に印加されるように、全波整流回路3を配設している。従って、スコープ100bの組立工程において、予め、該スコープ100bが接続されるプロセッサ100aが決まっており、電圧生成に使用されるパルス信号の種類も分かっているのであれば、全波整流回路3は必ずしも設ける必要はない。
【0027】
たとえば、正のみまたは負のみの振幅を有するパルス信号が直流電圧生成に使用されると分かっているのであれば、ダイオードを一つだけ使用した半波整流回路を用いた構成にしたり、整流回路を用いない構成にしたりすることができる。半波整流回路を用いた構成は、簡素な構成で安定した直流電圧を生成することができる。また、整流回路を用いない構成は、コストダウンを図ることができる。
【0028】
電源回路150aで生成される直流電圧V1の値は、以下の式(1)によって求めることができる。
V1=(A−B)×d/100+B・・・(1)
但し、Aは、直流電圧生成用信号における、ハイレベル時の電圧値の絶対値とローレベル時の電圧値の絶対値とを比較して大きい方の値、Bは、直流電圧生成用信号における、ハイレベル時の電圧値の絶対値とローレベル時の電圧値の絶対値とを比較して小さい方の値、dは、直流電圧生成用信号の一周期中、Aに対応するレベルが占める割合、つまり直流電圧生成用信号のデューティ比(%)、である。A、Bにおいて電圧値の絶対値をとるのは、上述したように、パルス信号の種類によっては、負の振幅を有するものもあるからである。
【0029】
上記式(1)中、変数A、Bを電圧値の絶対値としたのは、負の振幅を有する直流電圧生成用信号では、電圧値も負の値をとることがあるからである。
また、負の振幅を有する直流電圧生成用信号では、ハイレベル時の電圧値の絶対値のほうがローレベル時の電圧値の絶対値よりも小さくなる。さらに、正負両方の振幅を有する直流電圧生成信号では、該信号の波形によって、ハイレベル時とローレベル時、どちらのほうが電圧値の絶対値が大きいか異なる。そのため上記式中、変数A、Bを決める際にハイレベル時とローレベル時の電圧値の絶対値を比較している。
【0030】
たとえば、正の振幅のみの直流電圧生成用信号において、ハイレベル時の電圧値が30V、ローレベル時の電圧値が10V、デューティ比が50%だとする。この場合、上記式より、20Vの直流電圧V1がCCD160に印加される。
【0031】
なおCCD160は、蓄積した電荷を画像信号として画像信号処理回路130に出力する際、画像信号増幅器160aによって所定量増幅している。そこで、本実施形態では、電源回路150aで生成される直流電圧をCCD160に印加するだけでなく、画像信号増幅器160aにも印加している。
【0032】
続いて電源回路150bについて説明する。電源回路150bは、メイン制御部120から送信される二つのパルス信号を加算して得られた信号に基づいて直流電圧を生成する回路である。プロセッサ100aのメイン制御部120で生成されたパルス信号S2およびパルス信号S3は、それぞれドライブバッファdb2、ドライブバッファdb3を介してスコープ100b内の電源回路150aに送信される。
【0033】
電源回路150bに入力したパルス信号S2は、分岐点P2において経路L3と経路L4とに分岐される。経路L3を伝送する信号(分岐点P2における第一信号)は、バッファ5を介して、メイン制御部120が送信したパルス信号S2と略同一の状態でCCD160に入力しCCD160を駆動させる。つまり、経路L3を伝送する信号は、電源回路150aにおける経路L1を伝送する信号と同様に、CCD160を駆動するための駆動用パルス信号として用いられる。一方、経路L4を伝送する信号(分岐点P2における第二信号)は、バッファ6を介して加算器9に入力する。
【0034】
同様に、電源回路150bに入力したパルス信号S3も分岐点P3において経路L5と経路L6とに分岐される。経路L5を伝送する信号(分岐点P3における第一信号)は、経路L3を伝送する信号と同様に駆動用パルス信号として用いられる。つまり、経路L5を伝送する信号は、バッファ8を介してCCD160に入力し、CCD160を駆動させる。経路L6を伝送する信号(分岐点P3における第二信号)は、バッファ7を介して加算器9に入力する。
【0035】
加算器9では、入力する二つの第二信号(経路L4を伝送する信号および経路L6を伝送する信号)を加算して、一つの信号を生成する処理が行われる。加算器9によって生成された信号は、直流電圧生成用信号として、バッファ10を介して全波整流回路11に入力し、整流化される。全波整流回路11も、ダイオードブリッジ回路である。全波整流回路11によって整流化された信号は、さらに平滑コンデンサ12によって平滑化され、直流電圧V2としてCCD160に印加する。このように電源回路150bは二つのパルス信号を使用するため、電源回路150aで生成される直流電圧V1に比べ、生成される直流電圧V2がとりうる値の幅が広いという特徴がある。つまり、電源回路150bを使用することにより、任意の値の直流電圧を選択しやすくなる。
【0036】
なお、電源回路150bにおいて全波整流回路11を設けている理由や、正の振幅のみの信号や負の振幅のみの信号といったパルス信号の種類に応じて全波整流回路11以外の他の構成をとることができる点については、上記電源回路150aの全波整流回路3での説明と同一であるため、ここでの説明は省略する。
【0037】
次に抵抗回路150cについて説明する。抵抗回路150cは、上述した電源回路150bと電気的に接続されている。そして、電源回路150bによって生成された直流電圧V2を、二つの抵抗13、14を用いて抵抗分割し、新たな直流電圧V3を生成する回路である。生成された直流電圧V3は、CCD160に印加される。
【0038】
なお図示しないが、抵抗回路150cは、上述した電源回路150aと電気的に接続し、直流電圧V1を抵抗分割して新たな電圧を生成することも可能である。
【0039】
上記のようにして電源回路150a、150bおよび抵抗回路150cによって生成された直流電圧V1〜V3の各値は、理論上、それぞれCPU121に設定されている参照値Vref1〜Vref3と一致している。しかし実際には、該直流電圧V1〜V3を生成するための各パルス信号S1〜S3は、各分岐点P1〜P3に入力するまでの可撓管内におけるケーブルを伝送中に減衰してしまう。つまり各分岐点P1〜P3に入力する各パルス信号S1〜S3は、デューティ比が変化していたり、振幅が小さくなっていたりする。このように減衰したパルス信号から生成された直流電圧V1〜V3の各値は、参照値Vref1〜Vref3に対応していないため、CCD160の撮像動作が不安定になってしまう。
【0040】
そこで電子内視鏡装置100では、各回路150a、150b、150cによって生成された直流電圧V1〜V3の各値を検出して、該検出結果と参照値との差が打ち消されるようなパルス信号が生成されるように駆動用直流電圧に関するフィードバック制御を行っている。図3は、フィードバック制御に関するタイミングチャートである。
【0041】
まず、電源生成部150は、各回路150a〜150cによって生成された直流電圧V1〜V3を検出し、電圧に関する信号としてスイッチ回路15に入力する(図3(1))。スイッチ回路15は、各電圧V1〜V3に関する信号が入力する三経路とメイン制御部120のCPU121とが順次導通するように所定の切り替えタイミングで導通状態を切り替えている(図3(2))。
【0042】
上記のとおり、スイッチ回路15の入力端は、上記三経路から常時各電圧V1〜V3に関する信号が入力する(図3(1))が、スイッチ回路15内で導通状態が順次切り替えられることによりいずれか一つの信号のみが出力される。つまり図3(3)に示すように、スイッチ回路15出力端に現れるフィードバック信号Sbの波形は略方形波となり、その信号レベルは、導通状態に対応した直流電圧V1〜V3のいずれかの値を示す。なお図3(3)では、説明の便宜上、電圧V1の値が最も高く、V2、V3の順に低くなる状態のフィードバック信号Sbを示している。
【0043】
スイッチ回路15から出力されたフィードバック信号Sbは、バッファ16を介してメイン制御部120内のCPU121に入力する。CPU121は、常時入力するフィードバック信号のレベルをサンプリングする。このときCPU121は、スイッチ回路15が導通状態を切り替える所定のタイミングの周期と略同一の周期のタイミングでサンプリングすることにより、直流電圧V1〜V3の各値を順に検出している(図3(4))。そして、CPU121は、サンプリングした値(直流電圧V1〜V3の各値)に対応する参照値Vref1〜Vref3をそれぞれ比較し、両者の差分を求める。
【0044】
ここで上記式(1)を参照すると、直流電圧V1の値は、直流電圧生成用信号、すなわちパルス信号S1の振幅およびデューティ比に依存することが分かる。二つの信号を加算した直流電圧生成用信号に基づいて生成される直流電圧V2およびV3の各値も同様に、パルス信号S2、S3の振幅およびデューティ比に依存する。従って、各電源回路150a、150b、抵抗回路150cにおいて、参照値Vref1〜Vref3に対応する直流電圧V1〜V3の各値を生成するためには、上記差分を打ち消すように、振幅またはデューティ比を変化させたパルス信号S1〜S3をメイン制御部120から送信すればよい。
【0045】
デューティ比を変化させて参照値Vref1〜Vref3と略同一の値の直流電圧V1〜V3を生成する場合、CPU121は、上記差分から各パルス信号S1〜S3に対するデューティ比増加率をもとめる。そして、タイミング生成回路122に該増加率に対応するデューティ比増幅信号Sd1〜Sd3を送信する。タイミング生成回路122は各信号Sd1〜Sd3に対応してデューティ比を変化させたパルス信号S1〜S3をそれぞれ生成し、各電源回路150a、150bに送信する。
【0046】
振幅を変化させて参照値Vref1〜Vref3と略同一の値の直流電圧V1〜V3を生成する場合、CPU121は、該差分から各パルス信号S1〜S3に対する振幅増加率をもとめる。そして、各ドライブバッファdb1〜db3に対して、該増加率に対応する振幅増幅電圧Va1〜Va3を印加する。これにより、タイミング生成回路122から出力された各パルス信号S1〜S3は、ドライブバッファdb1〜db3を通過することにより、該増加率に対応する分だけ振幅が増幅される。
【0047】
なお上記フィードバック制御は、パルス信号のデューティ比や振幅のみを変化させるだけではなく、両者を同時に変化させて制御することも可能である。
【0048】
上記のようにデューティ比または振幅を変化させたパルス信号S1〜S3によって生成される直流電圧V1〜V3の各値は、参照値Vref1〜Vref3と略一致する。つまり、ケーブル伝送中にパルス信号が減衰したとしても、上記のようなフィードバック制御を行うことにより、該減衰による影響を受けることなく常に安定した電圧をCCD160に印加することができる。
【0049】
以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0050】
上記実施形態では、より精度を高めるために、抵抗回路150cで生成された直流電圧V3の値もフィードバック制御の対象としている。しかし、上述のとおり直流電圧V3は、直流電圧V2を抵抗分割することにより生成されるものである。従って直流電圧V2さえフィードバック制御されれば、直流電圧V3も自動的に制御されることになる。つまり、スコープ100b内部をより簡素な構成にするのであれば、直流電圧V3のフィードバック制御はしなくても良い。
【0051】
また上記実施形態では、スコープ100bの細径化を実現するためにスイッチ回路150dを用いて三つの電圧値を表す一つのフィードバック信号を生成し、該信号を一本のケーブルによってCPU121に伝送しているが、特にスコープ100bを細径化する必要がないのであれば、三本のケーブルを用いて三つの電圧値をそのままCPU121にフィードバックさせることも可能である。
【0052】
上記実施形態では、撮像素子であるCCD160の近傍に電源生成部150を配置している。しかし、使用する撮像素子の種類等(たとえば、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor))によっては、電源生成部150を該撮像素子に一体形成することも可能である。これにより、スコープ100bのさらなる小型化を図ることができる。
【0053】
上記では、より多くの実施形態を提示すべく、CCD160にはそれぞれ異なる電源回路150a、150b、抵抗回路150cによって生成された直流電圧が印加される構成を示した。しかし電源生成部150は、必ずしも該実施形態のような構成にする必要はない。すなわち電源生成部150は、上記各回路の任意の組み合わせによって構成することができる。たとえば電源生成部150を、上記電源回路150a、150bのどちらか一種類だけから構成されるようにすれば、部品を統一することができ、コストダウンが図れる。スコープ100bをより細径化させたいのであれば、簡素な構成の電源回路150aを多用したり、抵抗回路150cを適宜配設したりするのが好ましい。CCD160に対して、該CCD160の仕様により正確な値の電圧を印加したいのであれば、幅広い値を設定しうる電圧を生成可能な電源回路150bを使用するのが好ましい。
【0054】
上記実施形態では、画像信号増幅器160aには電源回路150aからの直流電圧V1が印加されている構成を示したが、あくまでも本発明の一例であってこれに限定されるものではない。すなわち、画像信号増幅器160aを電源回路150bや抵抗回路150cに接続する構成にしても良い。
【0055】
さらに、上記実施形態では、電源回路150bはパルス信号S2およびパルス信号S3の二つを用いて直流電圧生成用信号を生成しているが、二つ以上の複数のパルス信号を加算して直流電圧生成用信号を生成することも可能である。
【0056】
【発明の効果】
このように本発明の電子内視鏡装置は、パルス信号に基づいて生成された電圧に関してフィードバック制御を行うことにより、ケーブル伝送中にパルス信号が減衰したとしても該減衰による影響を受けることなく常に安定した電圧をスコープ先端にある撮像素子に印加することができる。
【0057】
さらに本発明は、プロセッサから送信されるパルス信号を用いて、撮像素子の駆動電圧を生成する構成にすることにより、プロセッサとCCD間に設けられていた給電ケーブルが不要になり、スコープの細径化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の電子内視鏡装置の概略構成図である。
【図2】スコープ先端近傍に配設された電源生成部およびその周辺の電気回路図である。
【図3】駆動電圧のフィードバック制御に関するタイミングチャートである。
【符号の説明】
3、11 整流回路
4、12 平滑コンデンサ
9 加算器
13、14 抵抗
15 スイッチ回路
P1、P2、P3 分岐点
100 電子内視鏡装置
100a プロセッサ
100b 電子スコープ
120 メイン制御部
150 電源生成部
160 CCD

Claims (10)

  1. 複数のパルス信号に基づいて撮像動作を行う撮像素子を先端に備える電子スコープを有する電子内視鏡装置において、
    前記撮像素子を駆動する複数のパルス信号を生成する信号生成手段と、
    前記電子スコープ内にあって、前記パルス信号の少なくとも一つを用いて前記撮像素子用の少なくとも一つの直流電圧を生成する直流電圧生成手段と、
    前記撮像素子近傍に配設され、前記撮像素子への印加電圧の値を検出する電圧検出手段と、を有し、
    前記信号生成手段は、前記電圧検出手段によって検出された前記印加電圧の値が所定の参照値と一致するように、生成するパルス信号を変化させることを特徴とする電子内視鏡装置。
  2. 請求項1に記載の電子内視鏡装置において、前記直流電圧生成手段は、
    一つの前記パルス信号を、第一経路を伝送する駆動用パルス信号と第二経路を伝送する直流電圧生成用信号とに分岐する信号分岐手段と、
    前記第二経路を経て入力する直流電圧生成用信号を用いて直流電圧を生成し、該直流電圧を前記撮像素子に印加する電源回路と、を有し、
    前記撮像素子は、前記駆動用パルス信号が入力することにより所定の撮像動作を行うことを特徴とする電子内視鏡装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子内視鏡装置において、前記直流電圧生成手段は、
    前記複数のパルス信号のうち少なくとも二つ以上を用いて直流電圧を生成するものであり、
    前記複数のパルス信号のうち少なくとも二つ以上を加算する加算手段を有し、
    前記加算手段によって加算された前記複数のパルス信号から直流電圧を生成することを特徴とする電子内視鏡装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子内視鏡装置において、
    前記直流電圧生成手段は
    前記複数のパルス信号の少なくとも一つを整流する整流回路と、
    前記整流回路により整流された信号を平滑化して前記直流電圧を生成する平滑回路と、を有することを特徴とする電子内視鏡装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子内視鏡装置において、前記直流電圧生成手段は、さらに前記直流電圧生成手段によって生成された前記直流電圧を抵抗分割する抵抗回路を備えることを特徴とする電子内視鏡装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の電子内視鏡装置において、前記直流電圧生成手段は、前記撮像素子の近傍に配設されることを特徴とする電子内視鏡装置。
  7. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の電子内視鏡装置において、前記直流電圧生成手段は、前記撮像素子と一体形成されていること、を特徴とする電子内視鏡装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の電子内視鏡装置において、前記電圧検出手段は、検出した複数の電圧値を一つの信号線を介して順次前記信号生成手段に送信することを特徴とする電子内視鏡装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の電子内視鏡装置において、前記信号生成手段は、前記パルス信号の振幅を変化させることにより、前記撮像素子に印加される直流電圧の値を所定の参照値に一致させることを特徴とする電子内視鏡装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の電子内視鏡装置において、前記信号生成手段は、前記パルス信号のデューティ比を変化させることにより、前記撮像素子に印加される直流電圧の値を所定の参照値に一致させることを特徴とする電子内視鏡装置。
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