JP4242070B2 - 単位用量吸入装置およびこれを用いた放出法 - Google Patents

単位用量吸入装置およびこれを用いた放出法 Download PDF

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、一般的には吸入装置に関し、更に具体的には、コンパクトで環境に優しい廉価な乾燥粉末単位用量吸入器に関する。
【0002】
背景技術
当業者によって理解されるように、患者の肺へまたは肺を通して治療または診断薬(本明細書では「医薬」、「医薬品類」または「薬剤」と様々に表される)を投与するのが有益であることが多い。ある種の医学的疾患については、肺への薬剤の局所投与が患者の苦痛を緩和するための優れた方法であることが多い。例えば、急性喘息発作の場合には、患者の肺の平滑筋へのアルブテロールのような薬剤の直接「救助」投与により、気管支炎が即時緩和される。
【0003】
吸入による医薬の肺胞血管を介する血流への全身的送達または投与も、標準的な経口または静脈内からの全身送達法に比較して有利であることがある。例えば、経口投与と比較して、肺を介する全身送達は、消化管または肝臓におけるある種の医薬の代謝的不活性化を防止することによってこの医薬の生物学的利用能を増加させることができる。血流への呼吸送達によっても、皮下注射針のような静脈内送達装置の使用による疾患の伝播の潜在的危険性が防止される。
【0004】
噴射剤換算で計量した用量吸入器(MDI)などの吸入経路を介する医薬の送達に有用な多くの装置が、当該技術分野にはある。オゾン減少に関する環境問題により、噴射剤として塩フッ化炭素を用いるMDIは、環境により優しい粉末吸入器を支持して段階的に削減されつつある。
【0005】
噴射剤を全く用いない乾燥粉末吸入器は、オゾンを枯渇させる噴射剤によって引起されることが主張されている問題に対する1つの解決策と考えられる。乾燥粉末吸入器は、3種類の基本的形態のものであり、容器を基本とした乾燥粉末吸入器(RDPI)、複数単位用量の乾燥粉末吸入器(MDPI)、および単位用量乾燥粉末吸入器(UDPI)である。RDPIは粉末容器から装置に用量を計量して、複数用量の医薬を提供するが、MDPIは複数の予め秤量され個々に包装された薬剤の用量を含む。対照的に、UDPIは単一用量の医薬を含む。
【0006】
吸入による薬剤送達が望ましく、乾燥粉末吸入器が好ましいことではあるが、吸入医薬についての使用説明に患者の完全なコンプライアンスを得ることが困難なことが多く、コンプライアンスを得られない理由も様々であることがある。患者は、吸入器の大きさや形状が扱いにくいため、投薬処方に完全に従うことができないことがある。当該技術分野で現在知られている乾燥粉末吸入器は大部分が嵩張りがちであるため、形態に不便である。このような装置の携帯に不便であることが、患者にこの吸入器を日常活動の際に利用させることができないことの要因である。重度喘息の患者または運動によって誘発された喘息発作を経験した運動選手のような医薬の「救助」投与を必要とする者にとっては、このことは吸入器デザインにとっての重大な欠点となる。嵩張った扱いにくい吸入器は、このような目的には不適当である。
【0007】
患者が投薬書法に従わないことがあるもう一つの理由は、公共の場で吸入器を使用することに社会的に気後れすることがあるためである。場合によって、患者は公共の場で扱いにくい吸入器を用いることについて戸惑いを感じたり、自意識過剰になることがあるため、医師によって処方された吸入器を携帯および/または使用しないことがある。
【0008】
患者が吸入器を使用しない更にもう一つの理由としては、ともかく財源が限られているため患者がこの装置を得ることができないことが挙げられる。装置が複雑であるため、その経費が嵩み、装置が高価になれば、総ての潜在的使用者にとって入手しにくくなるのである。
【0009】
UDPIは、一般に余り複雑でなく、一層コンパクトであり、RDPIやMDPIより費用がかからない。更に、RDPIとMDPIは、単回適用を必要とするだけの治療を行うのに、特に使用後に使い捨てできることが所望な特徴である場合に理想的に適している訳ではない。従来技術によるUDPIは、不運なことには、幾つかの場合には、比較的嵩張って使いにくく環境に優しくない生物分解性材料、例えばある種のプラスチックから作られていることがある。
【0010】
従来技術によるUDPIの例としては、Schultzの米国特許第5,645,051号明細書に開示されており、モーターによって駆動される圧縮機を有するプラスチックおよび金属製の単位用量乾燥粉末吸入器が記載されているものが挙げられる。AskingのPCT特許公表WO97/05918号明細書には、2枚の剥離可能なカバーストリップの間に乾燥粉末用量を挟んだUDPIが開示されている。カバーストリップを装置から引くことによって、薬剤が流路内部に暴露される。Directhalerに譲渡されたPCT公表第96/222802号明細書には、ストロー内に用量が入っており、脱着自在の末端キャップで密封したストロー様UDPIが開示されている。
【0011】
様々な従来技術による単位用量乾燥粉末吸入器はあるが、当該技術分野では多くの改良の余地がある。とりわけ、UDPI装置および使用法であって、この吸入装置が廉価で、使い捨て可能で、環境に優しく、簡単で、コンパクトであり、患者が容易に携帯および使用でき、患者のコンプライアンスを増加し、薬剤送達が改良されるものが長年に亙り求められている。
【0012】
発明の開示
本発明によれば、単位用量吸入装置と使用法が記載される。この吸入装置は、第一および第二の壁を有する柔軟なハウジングを含んでなる。このハウジングは、空気吸入口および空気排出口、および内場ハウジング容積を確定する。このハウジングは好ましくは変形可能または膨張性であり、第一のハウジング容積を有する非吸入状態から第二のようハウジング容積を有する吸入状態までハウジング容積を膨張させる。第二のハウジング容積は、第一のハウジング容積より大きい。ハウジングが吸入状態にあるときには、気流室が空気吸入口と空気排出口の間のハウジング内に確定される。
【0013】
治療または新剤薬であることがある医薬用量は、第一および第二の壁の間のハウジング内に配置される。医薬は、非吸入状態では外部環境から密封されている。このような密封配置により、医薬が装置からこぼれ落ちるのを防止し、空気や水分が装置に侵入するのも防止し、医薬用量の滅菌性および安定性が保存される。
【0014】
使用においては、ハウジング容積がその吸入状態まで膨張し、第一および第二の壁の内表面の少なくとも部分の間の距離が増加する。壁が移動することによって気流室内のハウジングに含まれる医薬が暴露される。患者は空気排出口から吸入を行い、吸入流に医薬を載せる。医薬は吸入流中を流れて、直接空気排出口まで通過して、患者の肺に入る。あるいは、投薬量は、最初に例えば装置の各種表面上で衝撃を加えることによってまたは装置内の成分によって提供される振動作用によって解凝集した後、空気排出口まで通過して、患者の肺にはいることができる。
【0015】
本出願明細書のUDPIとしては、1種類以上の一方弁であって、装置から患者の肺へ気流を起こすが、使用者が装置中に息を吐いて薬剤を装置から吹き出すのを防止するものも挙げられる。
【0016】
多種多様な機構を用いて、装置内の医薬を密封し、粉末状薬剤を吸入時に解凝集し、以下に更に詳細に説明するように弁として働かせることができる。
【0017】
従って、本発明の目的は、新規なUDPI装置およびこれの使用法を提供することである。
【0018】
本発明のもう一つの目的は、小型でコンパクトであり携帯に容易なUDPI装置を提供することである。
【0019】
本発明のもう一つの目的は、膨張可能であって、非吸入状態にあるときよりも吸入状態にあるときの方が内部容積が大きいUDPI装置を提供することである。
【0020】
本発明の更にもう一つの目的は、製造経費がかからないUDPI装置を提供することである。
【0021】
本発明の更にもう一つの目的は、環境への影響を極めて少なくして配設することができる単位用量吸入装置を提供することである。
【0022】
本発明の更にもう一つの目的は、USPIであって、それに含まれている医薬が使用準備が整うまで密封状態で保存されているものを提供することである。
【0023】
本発明の更にもう一つの目的は、乾燥粉末凝集体を壊して吸入可能な範囲内の粉末粒子を高比率で提供するための解凝集機構を有するUDPIを提供することである。
【0024】
本発明の更にもう一つの目的は、使用者が吸入することができるが、吐き出すことができず、肺に送られるまで医薬の損失を防止することができないUDPI装置を提供することである。
【0025】
最後に、本発明の目的は、吸入器が使用しやすいことによりその中の医薬の使用説明についての患者のコンプライアンスを促進するUDPI装置および使用法を提供することである。
【0026】
本発明の目的の幾つかは、上記してきたが、他の目的は、以下に詳細に説明される添付図面に関連して説明を行うに従って明らかになるであろう。
【0027】
発明の詳細な説明
本発明によれば、UDPI装置および使用法であって、UDPIを使用者が吸入することによって活性化することができるものが開示される。医薬を吸入する使用者の力以外には、本発明の単位用量吸入装置を操作するのに噴射剤は全く必要でない。好ましくは、この単位用量吸入装置は、下記の構造によって染料カット(dye cut)が可能な0.0035金属薄片またはTYVEKR(DuPont製)を積層した14〜16ポイントのさらし硫酸厚紙(SBS)のような紙材料を含んでなる。従って、本発明の単位用量吸入装置は、患者が単位用量を採取した後には廃棄することができる。しかしながら、本発明によれば、任意の他の適当な材料または複数の材料を、本発明の単位用量吸入装置の構築に用いることができると思われる。
【0028】
次に図面について説明すれば、同様な参照記号は全文を通じて同様な部分を表しており、本発明の単位用量吸入装置は、一般に10と表される。特に図1〜4については、吸入装置10は、一般に12と表される柔軟なハウジングを含んでなる。ハウジング12は、一体的な第一の壁14および一体的な第二の壁16を包含し、内部ハウジング容積13(図1〜4には示さず)を有している。追加または代替態様について以下に説明するように、本発明の吸入装置の他の態様の壁は独立しているが様々な形状のハウジングと隣接していることができる。
【0029】
図1で最もよく分かるように、ハウジング12は、空気吸入口18であって、好ましくはハウジング12の第一の壁14の間隔をとっているが近い一対の空気吸入口の形態をとるものを含んでなる。ハウジング12は、第一の壁14および第二の壁16の両方の部分によって確定されかつ実質的に空気吸入口18とはハウジング12の反対側の口金または空気排出口20をも有する。
【0030】
図3および4で最もよく分かるように、ハウジング12の第一の壁14は、一連のフラップまたは折り目であって、これによって第一の壁14が第二の壁16に接続されており、かつこれによってハウジング12の内部ハウジング容積13に膨張性が賦与されるものを有している。第一の壁14は、横方向に伸びている一対の外側フラップ22を有し、側フラップ22は下部折り目24に沿って、下部折り目24と中央の側壁折り目28との間に形成されている側壁26に取り付けられている。上部側壁30は、中央の側壁折り目28と上部折り目32との間に形成される。
【0031】
末端タブが34が第一の壁14の末端に沿って形成され、折り目36に沿って折り畳み可能である。末端タブ34の間には、弧状部分38が形成されている。主折り目40が壁14および16の基端部に沿って確定されており、ハウジング12の壁14および16の間に接続を形成している。横方向の弧状末端42は、第二の壁16の縁に沿った弧状通路における主折り目40から伸びている。突出部44が、第二の壁16の弧状の横方向末端42と弧状部分46との間に確定されている。従って、弧状部分46はハウジング12の第二の壁16の末端に沿って確定され、突出部44の間にある。図4において最もよく分かるように、第一の壁14に指示64を付けることができる。
【0032】
ハウジング12の第二の壁16は、内表面48を有する。ハウジング12の第一の壁14が、内表面52を確定している。図3に示されるように、弁フラップまたはフィルターフラップ56は第一の壁14の内表面52上に取り付けられ、フィルターフラップ56が空気吸入口18を覆うようになっている。
【0033】
図3について具体的な説明を継続すれば、ハウジング12の第二の壁16は更に内表面48を有する。ハウジング12の第一の壁14は、更に内表面52を有する。内表面48および52は、様々なやり方で医薬用量62を含むように設計されている。本発明の一態様では、図3Aに示されるように、組立の際に第一の壁14を(主折り目40に沿って)第二の壁16に対して折り畳み、内表面48および52が互いに向き合うようにするときには、医薬用量62を、別のカバー層を用いることなく内表面48および52の間に配置することができる(その重要性は、第二および第三の態様に関して下記に説明される)。内表面52および48は、それぞれ、用量62を取り巻く接着剤Aによって用量または医薬ホルダー58(図5)を形成し、これが用量62を入れる内部ホルダー容積60を確定している。第二の態様では、図3Bに示されるように、医薬ホルダー58が接着剤Aによって内表面48に接着結合する単一ホルダーカバー部54によって形成され、用量62がその間に挟まれている。第三の態様では、図3Cに示されるように、医薬ホルダー58が接着剤Aによって結合されている第一のホルダーカバー部と第二のホルダーカバー部54との間に形成され、用量62がその間に挟まれている。
【0034】
上記3態様の第一は、最初に一定量の医薬を第一の壁14の内表面52に計量することによって組み立てることができる。次に、感圧性で生物学的に安全な接着剤Aを医薬62の回りに散布する。接着剤は、好ましくはそれ自身の基剤以外には如何なるものにも、また乾燥した後にはそれ自身にも粘着性を示さない特性を有する天然ゴム基剤の感圧接着剤であるのが好ましい。Booth, K.N.監修,「工業用包装接着剤(Industrial Packing Adhesives)」,Blackey, Glasgow, 1990年。次に、第一の壁14の外部側フラップ22を中央の側壁折り目28に沿って折り畳み、タブ34を折り目36に沿って折り畳む。次に、好ましい天然ゴム接着剤を、第二の壁16に向き合っている側フラップ22およびタブ34の表面に沿って置く。次に、第二の壁16を主折り目40に沿って折り畳んで、移動させ、側フラップ22およびタブ34と接触させる。第二の壁16を移動させて、弧状部分38および46が適正に配列されて空気吸入口20を形成するようにする。次に、適当な圧力を第二の壁16に加えて、側端22、タブ34の対向表面上および医薬62の周囲の感圧接着剤Aが第一および第二の壁14,16を適正に接着するようにする。このように配置することにより、医薬62を取り囲んでいる接着剤Aは医薬62を第一および第二の壁14および16の内表面52および48の間の空隙に医薬62を閉じこめ、医薬ホルダー58を形成する。
【0035】
上記の本発明の第二の態様(図3B)では、単一医薬カバー部50を吸入器10内で用いることができる。カバー部50は任意の適当な材料から作ることができるが、金属またはプラスチック薄片が最も好ましい。この第二の態様では、図3〜5で分かるように、単一医薬ホルダーカバー部50を一般には中央位置において、内表面52上に接着剤Aで配設することができる。本発明の範囲から離反することなく、第二の壁16の内表面48上に配設することもできることが理解されるであろう。次に、医薬用量62をカバー部50に置き、次いで適当な接着剤をカバー部54の縁付近の医薬62の回りに散布する。装置を第一の態様の解説において上記したように組み立てることによって、第二の壁16の内表面48とカバー部50の辺縁部との間に接着結合を形成する。このように構築することによって、医薬ホルダー58がカバー部50と内表面48との間に形成される。
【0036】
上記の第三の態様(図3C)において、医薬ホルダー58が一対のカバー部50および54から形成され、これが互いに密封されて医薬62を入れるエンベロープを形成する。医薬ホルダー58のエンベロープは、第一のホルダーカバー部50を第一の壁14の内表面に配置し、第二のホルダーカバー部54を第二の壁16の内表面48上に配置することによって形成することができる。次に、適当な接着剤をカバー部の一方の縁に塗布して、吸入器を上記のようにして組み立てる。組み立てたときには、第二および第一の壁16および14の医薬カバー部50および54は、それぞれ重なり合って、医薬ホルダー58中の内部容積60内に医薬62を密封する。
【0037】
この第三の態様では、医薬ホルダー58は、吸入装置の残りの部分とは別個に、個別単位として作製することもできる。この代替法では、医薬ホルダー58は選択された医薬を第一のカバー部に計量することによって作製される。第二のカバー部を、載せた医薬上に置き、カバー部を、熱、接着剤、または当業者に知られている任意の他の適当な手段を用いて互いに密封して、ホルダー58を形成する。組み立てた医薬ホルダー58を、次にいずれかの内表面52または48上の吸入器10と接着させ、組立は本明細書に記載の通りに完了させることができる。
【0038】
更にもう一つの態様では(図示せず)、医薬ホルダー58をハウジング12の内部容積によって確定することができる。この態様では、カバースリップを用いてそれぞれ空気吸入口および空気排出口18および20を密封することにより、ハウジング12内に医薬62を密封する。
【0039】
粒状医薬を計量する手法は、通常の技術を有する者には周知である。適当な手法としては、真空チューブ、懸濁液または溶液からの蒸発、または静電蒸着による医薬の容積または重量の表面48またはカバー部54への直接計量が挙げられる。粒状医薬の医薬ホルダー58への計量の他に、医薬を例えば米国特許第5,619,984号明細書、および第5,647,347号明細書に記載されているようにビーズ、メッシュ、繊維材料またはフィルムのような適当なキャリヤー上または中に置くこともでき、上記特許明細書の内容は、その開示の一部として本明細書に引用される。これらの代替基剤は、当業者によって認められるように内部ハウジング容積に配置して、上記と実質的に同じ機能を得て、実質的に同じ結果とすることができる。
【0040】
医薬62は、吸入に適当な任意の診断または治療薬を含んでなることができる。一般に、吸入に適する粒子は空気動力学的直径が0.5〜10μmである。従って、適当な医薬は、鎮痛薬、例えばコデイン、ジヒドロモルフィン、エルゴタミン、フェンタニル、またはモルフィン、狭心症製剤、例えばジルチアゼム、抗アレルギー薬、例えばクロモグリケート、ケトチフェン、またはネドクロミル、抗感染症薬、例えばセファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、テトラサイクリン、およびペンタミジン、抗ヒスタミン薬、例えばメタピリレン、抗炎症薬、例えばベクロメタゾンジプロピオネート、フルチカゾンプロピオネート、フルニソリド、ブデソニド、ロフレポニド、モメトサゾンフロエート、トリアンシノロンアセトニド、鎮咳薬、例えばノスカピン、気管支拡張薬、例えばアルブテロール、サルメテロール、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール、ホルモテロール、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール、レプロテロール、リミテロール、ターブタリン、イソエタリン、ツロブテロール、オルシプレナリン、または(−)−4−アミノ−3,5−ジクロロ−[[[6−[2−(2−ピリジニル)エトキシ]−ヘキシル]メチル]ベンゼンメタノール、利尿薬、例えばアミロリド、抗コリン作動薬、例えばイプラトロピウム、チオトロプリウム、アトロピンまたはオキシトロピウム、ホルモン、例えばコルチゾン、ヒドロコルチゾンまたはプレドニゾロン、キサンチン、例えばアミノフィロイン、コリンテオフィリネート、リシンテオフィリネートまたはテオフィリン、治療用タンパク質またはペプチド、例えばインスリンまたはグルカゴン、ワクチン、診断薬、または遺伝子治療薬から選択することができる。適当な場合には、医薬を塩(例えば、アルカリ金属またはアミン塩、または酸付加塩)、またはエステル(例えば、低級アルキルエステル)として、または溶媒和物(例えば、水和物)の形態で用い、医薬の活性および/または安定性を最適にすることができることは当業者には明らかであろう。
【0041】
好ましい医薬は、アルブテロール、サルメテロール、フルチカゾンプロピオネート、およびベクロメタゾンジプロピオネート、およびそれらの塩または溶媒和物、例えばアルブテロールの硫酸塩、およびサルメテロールのキシナフォエートから選択される。
【0042】
医薬は、組み合わせて送達することができる。活性成分の組合せを含む好ましい処方物は、サルブタモール(例えば、遊離塩基または硫酸塩として)またはサルメテロール(例えば、キシナフォエート塩として)をベクロメタゾンエステル(例えばジプロピオネート)またはフルチカゾンエステル(例えば、プロピオネート)のような抗炎症性ステロイドと組み合わせたものを含む。
【0043】
医薬の組合せは、単一医薬ホルダーに送達される予備混合した化合物であることができる。あるいは、組合せは、別々の医薬ホルダーに個別に包装された単一化合物であり、このような異なる医薬の組合せは、同一装置に提供することもできる。
【0044】
実際に、本発明によれば、任意の適当な治療または診断薬を、医薬ホルダー58または本発明のUDPI装置内の医薬62として配合することができると思われる。医薬は、純粋な薬剤、またはラクトースのような賦形剤と混合した薬剤であることができる。
【0045】
単位用量吸入装置の操作および使用
図5〜8について説明すると、吸入装置10の好ましい操作および使用法が記載されている。図5では、ハウジング12の内部ハウジング容積13を非吸入状態では最小にして、ゼロとすることもできる使用準備の整った吸入装置10が提供される。内部容積60を有しかつその内部容積60中に医薬62を含む医薬ホルダー58は、装置10の内部に含まれているので、透かし絵で表される。装置10は、更に使用者が中央の側壁折り目28を押して吸入装置10をその操作可能な位置にしなければならない指示について使用者に知らせる使用説明書64を含んでなることもできる。次に使用時には、図6において最もよく分かるように、使用者は矢印66の方向に沿って内側に押し、空気排出口20を使用者の口に近づけた後、空気排出口20から吸入する。矢印66の方向に圧力を加えて、ハウジング12および内部ハウジング容積13を図5の非吸入状態から図6〜8の吸入状態へ変形させ、膨張させる。気流室68が、同時に空気吸入口18と空気排出口20の間のハウジング12中に形成される。気流の矢印70によって示されるように、使用者の吸入によって、空気吸入口18と空気排出口20との間に気流を起こすことができる。ハウジング12の吸入状態への膨張により、好ましくは第一の壁14の内表面52に配設された医薬ホルダーカバー部54を第二の壁16の内表面48に配設された医薬ホルダー部50から引き離す。従って、ハウジング12を吸入状態へ膨張させることにより、壁14および16が互いに離れて、医薬ホルダー部50と医薬ホルダーカバー部54の間のシールが破れることによって、医薬ホルダー58が開く。従って、使用者が空気排出口20から吸入すると、医薬ホルダー58の内部ホルダー容積60内に含まれている医薬62は気流室68および矢印70に沿った気流に暴露され、矢印70によって表される気流が生じる。次いで、医薬62が矢印70によって表される気流に沿って口の中に流れ込み、最終的に使用者の肺に流入し、医薬62は肺の中の所望な部位に送られる。次に、好ましくは、医薬62を空気室68内の気流に暴露させ、同時にハウジング12のハウジング容積13を膨張させる。
【0046】
次に、使用時には、図6において最もよく分かるように、使用者は、矢印66の方向に沿って内側に押して、ハウジング12を横方向に圧縮して、ハウジング12および内部ハウジング容積13を図5の非吸入状態から図6〜8の吸入状態まで変形させ、膨張させる。気流室68が、同時に空気吸入口18と空気排出口20の間のハウジング12内に形成される。気流は、気流矢印70によって示されるように使用者が吸入することによって空気吸入口18と空気排出口20の間に、気流を起こすことができる。同時に、吸入状態へのハウジング12の膨張により、気流室68中の医薬ホルダー58から密封された医薬62が放出される。
【0047】
1個以上のカバー部を用いる態様では、この膨張により、第一の壁14の内表面52上に配設された医薬ホルダーカバー部54が対向する第二の壁16から引き離され、または2個のカバー部が吸入装置10に含まれているときには、第二の壁16の内表面48上に配設された医薬ホルダー部50から引き離される。ハウジング12の吸入状態への膨張によって、医薬ホルダー58を固定している接着剤シールが破れ、気流室68内にその内容物が放出される。カバー部54と第二の壁16またはカバー部50の間のシールは、層を剥離して装置に薬剤を暴露することができるようなものでなければならないことを認めるであろう。あるいは、しかしながら、医薬は、引き裂き可能なカバー部材料を用いることによって暴露することもできる。このような場合には、吸入状態への遷移の際にハウジング壁によってカバー部が引っ張られるので、これに働く剪断力によって下記のようにカバー部の少なくとも一方が破れてその内容物が暴露される。
【0048】
薬剤が吸入装置10の内部容積中で緩く保持され、口部が口シールによって被覆されている別態様では、シールを最初に除去し、吸入装置10を上記のように膨張させた後、患者が空気排出口または口金を唇に近づけ、吸入することによって吸入装置10の医薬内容物を送達する。
【0049】
図7および8について説明すれば、断面図は、本発明の操作を更に詳細に示している。特に、弁またはフィルターフラップ56の操作を説明する。図7では、フラップ56は金属薄片またはプラスチックフィルムのような非多孔性材料を含んでなり、主折り目40から空気吸入口18の反対側の第一の壁14に取り付けられている。従って、フラップ56は取付末端72および自由末端74を含む。静止時には、自由末端74は第一の壁14に寄りかかっており、望ましくない汚染物質が吸入装置10の内部に侵入するのを防止する。しかしながら、使用中には、気流は気流室68中を矢印70に沿って進行するので、フィルターフラップ56の自由末端74は、空気排出口20に向かって進む。自由末端74はこのやり方で移動するので、フィルターフラップ56は実質的に垂直に吸入装置10の内部にまで伸張し、医薬62の幾らかの部分が空気吸入口18を介して吸入装置10からこぼれたり、または使用者が誤って装置に息を吐いたりした際に装置から吹き飛ばされるのを防止する。この特徴により、吸入装置10に供給される医薬62の所定の単位用量の消費が容易になる。
【0050】
図8において、フィルターフラップ56が多孔性フィルター材料を含んでなる別態様を示す。従って、フィルターフラップ56は、その両端72,74を含んで第一の壁14の縁の回りに取り付けられている。フィルターフラップ56の細孔の直径は十分に小さく、望ましくない粒状汚染物質が装置10の内部に入るのを排除し、同時に空気が矢印70によって示される通路に沿って装置10中を流れるようになっている。更に、フィルターフラップ56の細孔の直径を十分に小さくして、空気吸入口18からの医薬62の損失を防止するようにすることができる。従って、フィルターフラップ56の配設により、吸入装置10を用いる適当単位用量の患者への投与が容易になり、実質的に総ての医薬62が矢印70によって示される空気通路に沿って空気排出口20から出て、患者の肺に入る。
【0051】
図7および8に関して記載したように、フィルターフラップ56は幾つかの機能を行うことができる。フラップ56は空気吸入口18を通って空気を通過させ、吸入装置10中の医薬を吸入できるようにすることができる。多孔性材料を用いるときには、フラップ56はハウジング12の内部への望ましくない粒子の侵入を防止する。非多孔性材料を用いるときには、フラップ56は、吸入装置10を用いるヒトが空気排出口から息を吐き、用量を患者の肺に吸入する前に空気吸入口を通って気流室から用量を吹き飛ばすのを防止する。当業者であれば、空気吸入口18を通って医薬が吹き飛ばされるのを防止するための様々な他の機構、例えば一方弁、ダックビル弁などを用いることもできることを理解されるであろう。同様に、このような機構は、ハウジング12中の様々な地点に配置することができる。上記の好ましい態様では、これは空気吸入口18に配置される。しかしながら、弁機構は、医薬62と空気排出口または口金20の間のような更に基部位置に配置することもできる。
【0052】
当業者によって理解され、図3、5、6、7および8に示されるように、吸入装置10を上記の方法で用いるときには、吸入器は場合によっては微粒または粒状の薬剤を適当に解凝集するための追加の特徴を含むことができる。例えば、解凝集機構としては、当業者に知られているあらゆるものが挙げられ、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。すなわちメッシュスクリーンとして一態様に示されている吸入装置10は解凝集装置Dを備え、医薬62と口金20との間に配置され、吸入時に医薬62がこれに当たると、凝集した薬剤粒子が壊れ、微細粒子マスが増加する。あるいは、吸入装置10は、医薬62が吸入の際に通過して衝突して同じ結果を得るための曲がりくねった壁に囲まれた通路を作製するための角度を有する側壁表面を有することができる。更にまた、薬剤を配置する選択したカバー部50または54は、適当な材料から作られかつハウジング12の選択した内表面12に固定させ、吸入時に選択したカバー部が振動して、これによっても解凝集が容易になるようにすることができる。
【0053】
追加の態様
本発明によれば、上記の吸入装置は様々なハウジング形状で提供することもできると思われる。例えば、図9Aおよび9Bに示されるように、吸入装置100は、チューブ状であることができ、基端部104、末端部106、およびその間に伸びている中央の穴108を有するハウジング102を有する。このような態様では、空気吸入口110は末端106の領域内のハウジング102で確定され、空気排出口112は基端部104の領域内で確定される。第一の壁120および第二の壁130は中央の穴108中に配置され、中央穴108の内側長さに沿って移動可能である。医薬Mは、解凝集スクリーン140および142の間のビーズに保持させることができる。非吸入状態では、壁120および130は、空気口110および112の間に配置される。シールは、ハウジング102の内側長さと壁120および130の辺縁部との間に存在し、医薬Mが移動するのを防止することができる。この非吸入状態では、壁120および130の間のハウジング102の内部容積は最小であり、気流室も空気吸入口110と空気排出口112との間には形成されない。
【0054】
使用の目的でこのような態様を調製するため、壁120および130を互いに、図9Bに示されるようにハウジング102の対向末端に引き離すことによって、吸入状態まで引く。紐Sを用いて、使用者がこの紐を引くことによって壁120および130の移動を行うことができる。この移動によって、内部ハウジング容積が増加し、壁120および130はそれぞれ空気排出口112および空気吸入口110の後ろまで引かれ、気流室が空気吸入口110と空気排出口112の間の中央穴108内に形成される。内側に向いた唇部122のような適当な手段を中央穴108に適当に置き、壁120および130が穴から完全に引き抜かれるのを防止することができる。
【0055】
吸入状態で使用するには、使用者は、空気排出口112から吸入して、中央穴108内に気流を起こさせる。医薬Mの粒子は気流に載り、薬剤を使用者の肺に運ぶことができる。
【0056】
本発明による吸入装置のもう一つの態様は図10に示されており、吸入装置150が例示されておりかつ図9Aおよび9Bの吸入装置100と極めて類似している。しかしながら、吸入装置150は一連の追加の間隔を置いた解凝集装置D1、D2およびD3を有する点が異なっており、これらは好ましい態様ではスクリーンとして例示される。解凝集装置D1、D2およびD3は紐Sに取り付けられており、この紐は、本態様では、ハウジング102の一端を通って解凝集スクリーン140まで伸びている。装置を非吸入状態から吸入状態まで移動させると、解凝集装置D1、D2およびD3はスタック配置(stacked arrangement)からスクリーン140および図10に示される位置に移動し、凝集した粉末粒子の崩壊を更に促進する。
【0057】
更にもう一つの別態様では、図11Aおよび11Bに示されるように、吸入装置200は膨張可能で折り畳み可能なアコーデオン様長さを有するハウジング202を有してなる。第一の壁210はハウジングの一端にあり、第二の壁220は反対側末端にある。空気吸入口230および空気排出口240が、ハウジング202の対向両端、壁210および220、またはハウジングの長さに形成される。医薬Mは、図11Aおよび11Bではメッシュの形態をとる基剤Xに取り付けられているので、医薬用量Mは、両端の間のハウジングの長さの中央に配置される。
【0058】
非吸入状態では、このアコーデオン態様は崩壊して、コンパクトな低プロフィールパッケージに圧縮される。この非吸入状態では、壁210および220が互いに極めて接近しており、医薬Mがその間に配置されるので、内部容積は最小である。空気吸入口230および空気排出口240は、気流室がその間に形成されないようにするため、適当に被覆されている。
【0059】
吸入状態で使用するための図11Aのこのアコーデオン態様を調製するため、空気吸入口および排出口230および240を密封せず、壁210および220をタブTを引くことによって互いに引き離し、ハウジング202を膨張させる。図11Bに示されるように、膨張によって、内部ハウジング容積が増加し、気流室がハウジング202内に生成する。次に、使用者が空気排出口240から吸入し、吸気流に医薬Mを載せ、医薬Mを使用者の肺に送ることができる。
【0060】
当業者には理解されるように、医薬Mは他の総ての態様について記載したのと同様にしてこれらの追加の態様で適当に包装することができ、医薬ホルダーを第一および第二の壁自身の間に形成することができ、単一カバー部層と1個の壁とを含んでなり、または密封された2個のカバー部を含んでなり、エンベロープを形成することができる。
【0061】
医薬は、基剤によって運ぶこともできる。基剤の例としては、薬剤を載荷し壁の間のハウジング内に固定されたメッシュ基剤、または薬剤を載荷し、装置内の抑制スクリーン間に配置されたビーズが挙げられる。
【0062】
一方向流弁および解凝集装置を、上記のようにこのような代替装置に組込むこともできる。解凝集装置を代替ハウジングに取り付けて、大きめの粒状凝集体を崩壊させるようにすることもできる。例えば、1個以上のスクリーンを管状態様またはこれも可動壁の間にあるバッフル態様の穴に配置することができる。スクリーンを1本以上の紐またはリーダーによって短い距離で互いに連結し、図10に示されるような牽引ライン(tow line)を形成することができる。牽引ラインのいったんはハウジング内の位置に固定されており、他方は装置の基端近くの壁に固定されている。基部に最も近い壁を吸入状態に向かって引くと、(複数の)スクリーンも基部に移動する。装置はその吸入状態で設計されているので、牽引ラインを補う(複数の)リーダーは空気室通路に沿って間隔を置いてスクリーンを引き離す。使用においては、使用者は排出口に吸入し、医薬を気流中に引き込み、医薬は連続的な解凝集スクリーンに当たり、粒子凝集体の崩壊を促進した後排出口から出て行く。
【0063】
上記の詳細な説明に基づけば、当業者には本発明の吸入装置は小型でコンパクトであり、従って使用者の携帯に容易であることは明らかである。好ましい構築体が紙および金属薄片製であることを仮定すれば、本発明の吸入装置は、製造費用が安く、単位用量を消費した後に廃棄することができる。本発明の吸入装置は使用も容易であり、従って医薬の送達に関連した仕様書を満たす患者のコンプライアンスの問題が検討される。患者のコンプライアンスは、吸入装置10が患者の携帯に容易である点でも促進される。
【0064】
吸入用の医薬の製造法並びに吸入による医薬の送達法が提供されることも分かる。
【0065】
本発明の様々な詳細部分は、本発明の範囲から離反することなく変更することができることが理解されるであろう。更に、本発明は請求の範囲によって確定されるので、上記の説明は例示のみのためであり、制限のためのものではない。
【0066】
この詳細な説明および請求の範囲が一部を形成している本出願明細書は、以後の出願に関する優先権の基礎として用いることができる。このような以後の出願の請求の範囲は、本明細書に記載の任意の特徴または特徴の組合せに関するものであることができる。それらは、生成物、組成物、方法または使用クレームの形態をとることができ、例えば制限なしに請求の範囲に記載の1以上を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 吸入状態における本発明の組み立てられた吸入装置の斜視図。
【図2】 非吸入状態における本発明の組み立てられた吸入装置の斜視図。
【図3】 本発明の組み立てられていない吸入装置の内部平面図。
【図3A】 本発明の吸入装置に医薬を閉じこめるための様々な構造の拡大切り欠き断面図。
【図3B】 本発明の吸入装置に医薬を閉じこめるための様々な構造の拡大切り欠き断面図。
【図3C】 本発明の吸入装置に医薬を閉じこめるための様々な構造の拡大切り欠き断面図。
【図4】 本発明の組み立てられていない吸入装置の外部平面図。
【図5】 非吸入状態における本発明の組み立てられた吸入装置の平面図。
【図6】 吸入状態における本発明の組み立てられた吸入装置の平面図。
【図7】 吸入状態における本発明の吸入装置の側断面図であって、フィルターフラップ56が一つの取付方で示されているもの。
【図8】 吸入状態における本発明の吸入装置の側断面図であって、フィルターフラップ56が別の取付型で示されているもの。
【図9A】 本発明の吸入装置の別態様の断面図。
【図9B】 本発明の吸入装置の別態様の断面図。
【図10】 一連の解凝集装置を有する図9Aおよび9Bの吸入装置の断面図。
【図11A】 本発明の吸入装置のもう一つの態様の断面図
【図11B】 本発明の吸入装置のもう一つの態様の断面図
【符号の説明】
10 吸入装置
12 ハウジング
13 内部ハウジング容積
14 第一の壁
16 第二の壁
18 空気吸入口
20 空気排出口
22 側フラップ
24 下部折り目
26 側壁
28 中央側壁折り目
30 上部側壁
32 上部折り目
34 末端タブ
36 折り目
38 弧状部分
40 主折り目
42 弧状横方向末端
44 突出部
46 弧状部分
48 内部表面
50 ホルダーカバー部
52 内部表面
54 単一ホルダーカバー部
56 フィルターフラップ
58 医薬ホルダー
60 内部ホルダー容積
62 用量
64 使用説明
66 矢印
68 気流室
70 気流矢印
72 取付末端
74 自由末端
A 接着剤
D 解凝集装置
100,150,200 吸入装置
102,202 ハウジング
104 基端
106 末端
108 中央穴
110,230 空気吸入口
112,240 空気排出口
120 第一の壁
130 第二の壁
140,142 解凝集スクリーン
210,220 壁
M 医薬
D1,D2,D3 解凝集装置
S 紐

Claims (16)

  1. (a) 第一および第二の壁と、第一および第二の壁に取り付けられた側壁と、ハウジングに形成された空気吸入口および空気排出口とを有するハウジング(ここで、側壁は折り目を有し、ハウジングは内部ハウジング容積を有し、第一および第二の壁は、側壁の折り目が伸張した結果として少なくとも部分的に互いに移動して、内部ハウジング容積が第一の容積を有する非吸入状態から内部ハウジング容積が第二の容積を有する吸入状態へ内部ハウジング容積を膨張させることができ、第二の容積は第一の容積より大きく、ハウジングが吸入状態にあるとき、このハウジングは空気吸入口と空気排出口の間に気流室を確定する)、および
    (b) 第一および第二の壁の間に配置されている、乾燥粉末状医薬の投与量を含む医薬ホルダーであって、非吸入状態の場合に乾燥粉末状医薬に直接接触している第一および第二の壁を含んでなるか、あるいは、ハウジングの少なくとも第一の壁に取り付けられた少なくとも1個の医薬ホルダーカバー部分を含んでなるか、あるいは、2個の対向しているカバー部分を含んでなり、2個のカバー部分の一方がハウジングの第一の壁に取り付けられ、2個のカバー部分の他方がハウジングの第二の壁に取り付けられている医薬ホルダー(ここで、ハウジング体積が吸入状態に膨張した結果としてのみ、医薬が気流室内に暴露される
    を含んでなる、吸入装置。
  2. カバー部分が金属薄片から構成されている、請求項1に記載の吸入装置。
  3. ハウジングが、非吸入状態で実質的に平坦でありかつ吸入状態では実質的に平坦ではない、請求項1に記載の吸入装置。
  4. ハウジングが紙から構成されている、請求項1に記載の吸入装置。
  5. 医薬が1種類以上の治療または診断薬剤またはそれらの組合せを含んでなる、請求項1に記載の吸入装置。
  6. 医薬の投与量が1つの医薬ホルダー内に入っている、請求項5に記載の吸入装置。
  7. 医薬の投与量がそれぞれ別の医薬ホルダーに入っている2種類の薬剤を含んでなる、請求項5に記載の吸入装置。
  8. 医薬が、鎮痛薬、狭心症製剤、抗アレルギー薬、抗感染症薬、抗ヒスタミン薬、抗炎症薬、鎮咳薬、気管支拡張薬、副腎皮質ステロイド、利尿薬、抗コリン作動薬、ホルモン、キサンチン、治療用タンパク質またはペプチド、ワクチン、診断薬、または遺伝子治療薬からなる群から選択される、請求項1に記載の吸入装置。
  9. 医薬が、コデイン、ジヒドロモルフィン、エルゴタミン、フェンタニル、モルフィン、ジルチアゼム、クロモグリケート、ケトチフェン、ネドクロミル、セファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、テトラサイクリン、ペンタミジン、メタピリレン、ベクロメタゾンジプロピオネート、フルチカゾンプロピオネート、フルニソリド、ブデソニド、ロフレポニド、モメトサゾンフロエート、トリアンシノロンアセトニド、ノスカピン、アルブテロール、サルメテロール、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール、ホルモテロール、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール、レプロテロール、リミテロール、ターブタリン、イソエタリン、ツロブテロール、オルシプレナリン、(−)−4−アミノ−3,5−ジクロロ−[[[6−[2−(2−ピリジニル)エトキシ]−ヘキシル]メチル]ベンゼンメタノール、アミロリド、イプラトロピウム、チオトロプリウム、アトロピンまたはオキシトロピウム、コルチゾン、ヒドロコルチゾンまたはプレドニゾロン、アミノフィロイン、コリンテオフィリネート、リシンテオフィリネートまたはテオフィリン、インスリンまたはグルカゴン、またはそれらの塩、エステル、もしくは溶媒和物の単独または組み合わせたものからなる群から選択される、請求項8に記載の吸入装置。
  10. 医薬がその上に放出可能に保持されている基剤を更に含んでなる、請求項1に記載の吸入装置。
  11. 基剤が、球、メッシュ、繊維またはフィルムからなる群から選択される、請求項10に記載の吸入装置。
  12. ハウジングによって支持されている弁をも有し、この弁によりハウジング中の気流を一方向にすることができる、請求項1に記載の吸入装置。
  13. 弁により、気流を空気吸入口から空気排出口への一方向にすることができる、請求項12に記載の吸入装置。
  14. 空気吸入口と空気排出口との間のハウジング内に解凝集装置を更に含んでなる、請求項1に記載の吸入装置。
  15. ハウジングが吸入状態にあるとき、解凝集装置が医薬と空気排出口との間に配置される、請求項14に記載の吸入装置。
  16. 折り目を有し、反対方向を向いた第一および第二の側壁(ここで、ハウジングは、第一および第二の側壁の間で圧縮可能であり、側壁の折り目上で圧縮力を加えることにより、側壁が折り目において伸張し、かつそれぞれに向かって移動し、第一の壁の少なくとも一部が少なくとも第二の壁の一部から引き離されて移動し、このハウジングが実質的に平坦である非吸入状態からこのハウジングが実質的に平坦ではない吸入状態へ移動し、それにより、空気吸入口と空気排出口との間のハウジング内に気流室を作りだし、ハウジングが吸入状態に膨張した結果として、医薬を気流室の中で暴露する)を更に含んでなる、請求項1に記載の吸入装置。
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