本実施形態の電磁リレーは、図3に示すように、ボディ11と中間ボディ12とカバー13とからなる器体1を有し、器体1の中に後述する主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bと補助接点装置4と電磁石装置5とを収納して構成してある(図1、図2参照)。ボディ11、中間ボディ12、カバー13には、たとえばPBT(ポリブチレンテレフタレート)を用いる
ボディ11は側板11aの厚み方向の一面(図3の上面)に側板11aの周縁に沿って外周壁11bを立設した形状に形成される。つまり、ボディ11は、側板11aの厚み方向における一面に開口を有し他面が閉塞された形状に形成される。
中間ボディ12は、ボディ11の側板11aの厚み方向においてボディ11の開口側に重ねられる。中間ボディ12は、ボディ11に中間ボディ12を重ねた状態においてボディ11の側板11aに対向する中間板12aを備え、中間板12aの厚み方向の一面(図3の上面)にはボディ11に中間ボディ12を積み重ねた状態においてボディ11の外周壁11bと略面一になる外周壁12bが立設される。したがって、中間ボディ12はボディ11と略同様に中間板12aの厚み方向の一面に開口を有する形状に形成される。ただし、中間ボディ12における中間板12aの中央部には貫通孔12cが形成される。
カバー13は、中間ボディ12の中間板12aの厚み方向において中間ボディ12の開口側に重ねられる。カバー13は板状であって、中間ボディ12にカバー13を重ねた状態において中間ボディ12の中間板12aに対向する。ボディ11の側板11aと中間ボディ12の中間板12aとカバー13との外周形状は略同形状に形成される。
ボディ11と中間ボディ12とカバー13とは図示しない5本のかしめピンを用いて結合される。ボディ11と中間ボディ12とカバー13とにおいて、かしめピンが挿入される部位には固定用孔11d,12d,13dが貫設される。固定用孔11d,12d,13dは、外周壁11b,12bの内側であって器体1の隅部分または後述する端子の近傍に形成される。端子の近傍に設けるのは、端子への電線の接続ないし取り外しの作業時に作用する外力で器体1に口開きが生じるのを防止するためである。中間ボディ12の外周部には、ボディ11およびカバー13の外周部に設けた噛合用凹所11e,13eと噛み合う噛合用突片12eが形成され、噛合用凹所11e,13eと噛合用突片12eとが噛み合うことにより、ボディ11と中間ボディ12とカバー13との位置決めがなされる。
図3の構成例は、電源から負荷への給電経路となる2線にそれぞれ挿入される2組の接点を備えたいわゆる両切り型の電磁リレーを示している。また、各組の接点は、それぞれ主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bとを備える。主接点装置2Aとアーク接点装置3Aとは並列に接続され、また、主接点装置2Bとアーク接点装置3Bとは並列に接続される。
以下に、図4を参照して、主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bとについて具体的に説明する。主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bとは、金属板である固定側端子板21A,21Bと金属板である可動側端子板22A,22Bと板ばねからなる主接点ばね23と板ばねからなるアーク接点ばね24とを主な構成要素としている。つまり、固定側端子板21A,21Bおよび可動側端子板22A,22Bは、器体1の内部において、主接点装置2A,2Bおよびアーク接点装置3A,3Bの電路を形成する。各主接点ばね23の長手方向の中間部にはそれぞれ主可動接点25が固着され、各アーク接点ばね24にはそれぞれアーク可動接点26が固着される。主可動接点25が離接する主固定接点27と、アーク可動接点26が離接するアーク固定接点28とは、固定側端子板21A,21Bに固着される。ここに、主可動接点25および主固定接点27には低接触抵抗の材料を選択し、アーク可動接点26およびアーク固定接点28には耐溶着性の材料を選択する。
固定側端子板21A,21Bは、器体1の外周壁11b,12bにおける隣接する2面に沿ってそれぞれ配置される主片21aおよび第1分岐片21bを有したL字状に形成され、さらに主片21aの長手方向における中間部の側縁からは、主片21aとは厚み方向が略直交する第2分岐片21cが分岐する。主片21aの長手方向の一端には上述のように主片21aの厚み方向の一方の向きに延長された第1分岐片21bが設けられ、主片21aの長手方向の他端からは主片21aの厚み方向の他方の向きに延長された端子片21dが設けられる。第1分岐片21bの先端部には第1分岐片21bと略平行であって主固定接点27が固着される主接点保持片21eが延設され、さらに第2分岐片21cの先端部には主接点保持片21eと略平行であってアーク固定接点28が固着されるアーク接点保持片21fが設けられる。
端子片21dの中心部にはねじ孔21gが形成され、ねじ孔21gには座金付きの端子ねじ21hが螺合する。主接点保持片21eの周縁のうち第1分岐片21bの延長方向において第1分岐片21bが連続する周縁とは反対側の周縁には、延長片21iが延設され、延長片21iには磁性体からなる吸引ヨーク29が固着される。吸引ヨーク29は、主接点保持片21eの厚み方向において主固定接点27と同じ側に載置される中央片を有し、中央片において第1分岐片21bの幅方向の両端から一対の脚片が突出する断面コ字状に形成される。
可動側端子板22A,22Bは、固定側端子板21A,21Bの主片21aとは厚み方向が略直交しかつ延長方向が略一致するように配置される主片22aを有し、主片22aにの長手方向の一端部からは主片22aの延長方向に略直交する向きに第1分岐片22bが延設され、主片22aの長手方向の他端部からは第1分岐片22bに略平行になる第2分岐片22cが延設され、さらに主片22aの長手方向の中間部における側縁からは第1分岐片22bおよび第2分岐片22cとは逆向きに第3分岐片22dが延設される。第1分岐片22bは第2分岐片22cよりも長寸に形成されている。第3分岐片22dの先端部には、第3分岐片22dに略平行かつ厚み方向が第3分岐片22dと略直交する端子片22eが設けられる。第1分岐片22bの先端部には第1分岐片22bの延長方向に略平行かつ厚み方向が略直交しており主接点ばね23の長手方向の一端部がかしめて固着されるばね保持片22fが設けられ、さらに第2分岐片22cの先端部にはばね保持片22fと略平行であってアーク接点ばね24の長手方向の一端部がかしめて固着されるばね保持片22gが設けられる。
主接点ばね23は、ばね保持片22fに固着された一端部に対して他端部が主片22aに近付くように配置され、アーク接点ばね24はばね保持片22gに固着された一端部に対して他端部が主片22aに近付くように配置される。主接点ばね23の長手方向の中間部には導電板23aが積層され、導電板23aは主可動接点25を主接点ばね23にかしめて固着するときに同時に主接点ばね23に固着される。端子片22eの中心部にはねじ孔22hが形成され、ねじ孔22hには座金付きの端子ねじ22iが螺合する。
ここに、固定側端子板21Aと固定側端子板21Bとは略同形状に形成されているが、第2分岐片21cに平行な対称面に対して互いにほぼ対称に形成されている。また、可動側端子板22Aと可動側端子板22Bとの関係も同様であって、主片22aに平行な対称面に対して互いに対称に形成されている。
固定側端子板21A,21Bと可動側端子板22A,22Bとは、主接点ばね23、アーク接点ばね24、主可動接点25、アーク可動接点26、主固定接点27、アーク固定接点28などを取り付けた状態で器体1に収納される。ボディ11内では図1に示すように、可動側端子板22Aは側板11aと固定側端子板21Aとの間に配置される。一方、中間ボディ12の中では図2に示すように、固定側端子板21Bが中間板12aと可動側端子板22Bとの間に配置される。したがって、固定側端子板21Aと可動側端子板22Aとはボディ11の中で立体的に交差し、固定側端子板21Bと可動側端子板22Bとは中間ボディ12の中で立体的に交差する。上述した構成により、主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bとの電気的接続を固定側端子板21A,21Bと可動側端子板22A,22Bとで行うから、主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bとの電気的接続のために別部材を用いる必要がなく部品点数の削減になる。
ボディ11において側板11aと外周壁11bとに囲まれる空間は隔壁11gにより4区画に区切られ、また中間ボディ12において中間板12aと外周壁12bとに囲まれる空間は隔壁12gにより4区画に区切られる。ボディ11および中間ボディ12における各区画のうちの2区画はボディ11と中間ボディ12とで互いに独立しており、残りの2区画は中間ボディ12に設けた貫通孔12cを通して互いに連通している。
独立した2区画の一方には主固定接点27が固着された主接点保持片21eおよび第1分岐片21bと、主接点ばね23が固着されたばね保持片22fおよび第1分岐片22bとが収納され、独立した2区画の他方にはアーク固定接点28が固着されたアーク接点保持片21fおよび第2分岐片21cと、アーク接点ばね24を固着したばね保持片22gおよび第2分岐片22cとが収納される。これらの2区画は、中間ボディ12の中央部においてボディ11と中間ボディ12との内部空間を連通させている区画であって電磁石装置5が収納される区画を挟んで配置される。また、主接点ばね23および主固定接点27を収納する区画は主接点ばね23の延長方向において、アーク接点ばね24およびアーク固定接点28を収納する区画よりも寸法を大きくしてある。したがって、主接点ばね23をアーク接点ばね24よりも長寸に形成することができる。
上述のように、器体1の中では、主接点装置2A,2Bを収納する区画とアーク接点装置3A,3Bを収納する区画とが、電磁石装置5を収納する区画を挟んで設けられているから、器体1の中の限られた空間内において、主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bとの間の距離を比較的大きくとることができる。また、電磁石装置5を収納する区画を囲む隔壁11gは区画を分けるだけではなく電磁石装置5の位置固定に兼用されるから、電磁石装置5の位置固定のための部材を別に設ける必要がなく構造が簡単になる。つまり、器体1の内部に形成する隔壁11gの量を比較的少なくすることができる。
図1および図2に示すように、ボディ11の外周壁11bおよび中間ボディ12の外周壁12bの各一部であって、独立した2区画に隣接する部位には、ボディ11と中間ボディ12とにおいて2個ずつの端子台10a,10bが形成される。各端子台10a,10bは、いずれも端子片21d,22eが載置可能であり、かつ端子ねじ21h,22iの脚部が挿入される受け溝10cを備える。ボディ11に設けた端子台10a,10bの受け溝10cは中間ボディ12との対向面が開放され、中間ボディ12に設けた端子台10a,10bの受け溝10cはカバー13との対向面が開放されている。
ところで、端子片21d,22eには、図5(a)に示すように、両側縁に取付凸部20a,20bが突設されている。1枚の端子片21d,22eにおいて各側縁の取付凸部20a,20bは、側縁の延長方向の異なる部位に突設されている。言い換えると、両側縁の取付凸部20a,20bは端子片21d,22eの幅方向の一直線上に並ばないように配置される。
また、ボディ11と中間ボディ12との端子台10a,10bは器体1の厚み方向(ボディ11の側板11aの厚み方向)に2個ずつ並設される。また、並設された2個の端子台10a,10bの間には中間ボディ12の中間板12aが仕切壁として介在する。端子台10a,10bは、図5(b)に示すように、ボディ11の側板11aと中間ボディ12の中間板12aとともに端子取付溝10eを形成し、また中間ボディ12の中間板12aとカバー13とともに端子取付溝10eを形成する。要するに、器体1の一部には中間板12aを仕切壁として隣接する端子取付溝10eが形成される。端子板21d,22eは各端子取付溝10eに配置される。一方、隣り合う端子取付溝10eの間の仕切壁である中間板12aの両面には、取付凹部10f,10gが端子片21d,22eの側縁の延長方向において異なる部位に形成してある。各取付凹部10f,10gには、端子片21d,22eの側縁に突設された取付凸部20a,20bがそれぞれ嵌合する。
各取付凸部20a,20bがそれぞれ取付凹部10f,10gに嵌合することにより、端子片21d,22eが位置固定されるから、端子片21d,22eへの電線の接続時などに端子片21d,21eに外力が作用しても端子片21d,21eが変形しにくくなる。また、端子片21d,22eの側縁の延長方向において取付凹所10f,10gが異なる部位に形成されているから、図5(b)から明らかなように、中間板12aの厚み寸法は取付凹所10f,10gの深さ寸法を確保できる程度とすればよく、端子片21d,22eの側縁の延長方向における同じ部位に取付凸部20a,20bを設ける場合に比較すると(つまり、中間板12aの両面に厚み方向の一直線上で取付凹部10f,10gが形成される場合に比較すると)、中間板12aの厚み寸法を小さくすることができる。その結果、器体1の厚み寸法が同じである場合に、中間板12aの厚み寸法を小さくした分だけ端子取付澪10eの幅寸法を広くとることが可能になり、線径の大きい電線を接続することが可能になる。
中間ボディ12の貫通孔12cを通してボディ11と中間ボディ12との内部空間が連通している残りの区画は、主接点ばね23の延長方向においてアーク接点ばね24を収納する区画に隣接して設けられ、この区画には補助接点装置4が収納される。換言すると、主接点ばね23はアーク接点装置3A,3Bと補助接点装置4とが並ぶ方向に延長されていることになる。補助接点装置4は主接点装置2A,2Bおよびアーク接点装置3A,3Bと連動して開閉し、負荷への給電経路の開閉状態を他の装置に報知したり、電磁石装置5の動作状態を外部出力として取り出すために用いられる。上述の説明から明らかなように、主接点装置2A,2Bおよびアーク接点装置3A,3Bのような強電系と、補助接点装置4および電磁石装置5のような弱電系とを隔壁11gによって分離することができる。
補助接点装置4は、図3に示すように、金属板からなる2個の補助端子板31,32と一方の補助端子板31にかしめて固着された補助接点ばね33とにより構成される。補助端子板31は、ボディ11における側板11aの内側面に沿って配置される主片31aと、主片31aの一端部の側縁から側板11aに直交する方向においてボディ11の開口に向かって延長されたばね保持片31bと、主片31aの他端部から二股状に分岐して形成された2本の端子片31c,31dとを備える。また、補助端子板32は、ボディ11における側板11aの内側面に沿って配置される主片32aと、主片32aの一端部の側縁から側板11aに直交する方向に延長された接触片32bと、主片32aの他端部に延設された端子片32cとを備える。補助接点ばね33は、板ばねであって長手方向の一端縁の近傍から他端縁に至るスリット溝により2個の独立したばねを持つ形状に形成されている。補助接点ばね33の一端部は、補助端子板31のばね保持片31bに固着され、補助接点ばね33の他端部は補助端子板32の接触片32bに対して離接可能に配置される。ばね保持片31bにおいて補助接点ばね33の一端部を固着する部位は、図6に示すように、ボディ11の開口から突出し中間ボディ12の内部に挿入された部位であって、補助接点ばね33がボディ11の側板11a側ではなく開口側に位置するから、補助接点ばね33の調整作業の際に工具を挿入するスペースが確保しやすくなり、調整作業が容易になる。
端子片31c,31d,32cは、図1、図7に示すように、ボディ11の外周壁11bを貫通し器体1の外側面に突設された結合筒10dの中に配置される。各端子片31c,31d,32cは板状であって厚み方向に直交する一直線上に配列される。つまり、端子片31,31d,32cは一平面上に配列される。結合筒10dは、ボディ11の外周壁11bのうち端子片31c,31d,32cが突出している一面に平行な面(結合筒10dの軸方向の一端面)が開口している。つまり、端子片31c,31d,32cの延長方向に直交する開口面を有する。また、結合筒10dは、ボディ11の外周壁11bの外側面に突設された一側面が開放された断面コ字状の受け筒部11hと、中間ボディ12の外周壁12bの外側面に突設され受け筒部11hにおける上記一側面を覆う覆い片12hとで構成される。結合筒10dにおける軸方向の他端面となるボディ11の外周壁11bには、ボディ11において中間ボディ12と突き合わせる面(図3の上面)側が開放され端子片31c,31d,32cがそれぞれ装着される保持溝11iが形成されている。したがって、ボディ11において中間ボディ12と突き合わせる面から補助端子板31,32をボディ11に装着することができる。結合筒10dの中には、後述する電磁石装置5に設けた端子片44c,44dも配置される。端子片44c,44dは板状であって、端子片31c,31d,32cと同じ平面上に配列される。したがって、5個の端子片31c,31d,32c,44c,44dが結合筒10dの中で一直線上に配列される。
ボディ11の側板11aの内側面および中間ボディ12の中間板12aにおけるカバー13との対向面の適宜部位には複数個の保持リブ11j,12jが形成され、固定側端子板21A,21B、可動側端子板22A,22B、補助端子板31,32は、その一部を保持リブ11j,12jにそれぞれ装着することにより、ボディ11および中間ボディ12に位置固定される。保持リブ11j,12jはボディ11および中間ボディ12の適所に設けてあり、保持リブ11j,12jを設けたことによって固定側端子板21A,21B、可動側端子板22A,22B、補助端子板31,32を器体1内で定めた位置に装着するのが容易になり、組立の作業性が向上する。ボディ11および中間ボディ12において保持リブ11j,12jが突設されている面において一部の保持リブ11j,12jの基部には、図8に示すように、削れ滓溜11k,12kが凹設される。
本実施形態では、削れ滓溜11k,12kを設けている保持リブ11j,12jは、固定側端子板21A,21Bを位置固定する保持リブ11j,12jおよび補助端子板31,32を位置固定する保持リブ11jとしている。これは、これらの保持リブ11j,12jでは、金属板をボディ11ないし中間ボディ12に組み付ける方向が金属板の幅方向になるからであって、ボディ11ないし中間ボディ12が削れて削れ滓が生じる可能性が高くなるからである。削れ滓溜11k,12kを設けたことにより、削れ滓が生じても削れ滓溜11k,12kに導入されるから、金属板(固定側端子板21A,21Bおよび保持リブ11j,12j)をボディ11の側板10aないし中間ボディ12の中間板12aに当接する位置まで押し込むことが可能になる。なお、主接点ばね23はフレクシャ型であって、主可動接点25と主固定接点27とは常開接点を構成し、アーク接点ばね24はリフトオフ型であって、アーク可動接点26とアーク固定接点28とは常閉接点を構成する。
次に、電磁石装置5について説明する。電磁石装置5は、図3に示すように、コイル(図示せず)を備えたコイルブロック6と、コイルブロック6に軸着され規定の2位置間で往復移動するアマチュアブロック7とにより構成される。図4に示すように、コイルブロック6は、合成樹脂成形品であるコイルボビン41と、コイルボビン41に一部が挿入される磁性体からなる鉄芯42と、鉄芯42の長手方向の一端部に機械的かつ磁気的に結合される磁性体からなるヨーク43とを備える。また、アマチュアブロック7は、合成樹脂(たとえば、ポリブチレンテレフタレート)の成形品である可動枠51と、可動枠51に保持された2枚の磁極板54a,54bと、両磁極板54a,54bの間に配置され各磁極板54a,54bを異磁極に磁化する永久磁石55とを備える。
コイルボビン41は、コイルが巻装される角筒状の軸部41aを有し、軸部41aの長手方向の各一端にそれぞれ鍔部41b,41cを連続一体に設けた形状に形成されている。一方の鍔部41bには2本のコイル端子44a,44bが挿通される。各コイル端子44a,44bはL字状であり、鍔部41bに挿通される一片の先端部にコイルの末端部が接続され、他片は上述した結合筒10dの中に配置される端子片44c,44dになる。
電磁石装置5を器体1に装着する前の状態では、端子片44c,44dは図9のように先端部が鉄芯42から離れる向きに曲げてある。このように端子片44c,44dを曲げていることにより、鉄芯42においてヨーク43と結合する部位付近が広く開放され、鉄芯42とヨーク43とを機械的かつ磁気的に結合する加工を施す際に、工具を挿入するスペースを確保して加工作業が容易になる。端子片44c、44dは厚み方向に曲げられているが、ボディ11に電磁石装置5を装着すれば矯正される。
鉄芯42は、コイルボビン41に軸部41aの長手方向に沿って挿通される脚片42aと、脚片42aの長手方向の一端部に連続し脚片42aよりも広幅に形成された磁極片42bとを備えるT字状に形成され、さらに脚片42aの長手方向の他端縁に結合片42cが突設されている。磁極片42bおよび結合片42cは、それぞれコイルボビン41の各一端から突出する。
ヨーク43は、一対の脚片43a,43bと両脚片43a,43bの長手方向の一端部間を連続させる中央片43cとからなるコ字状に形成される。中央片43cの中央部には鉄芯42の結合片42cが挿入される挿入孔43dが開口し、挿入孔43dに結合片42cを挿入した後に結合片42cをかしめることによって、鉄芯42とヨーク43とが機械的に結合される。ヨーク43の各脚片43a,43bの先端部は鉄芯の42の磁極片42bに対向する部位まで延長されており(図3参照)、各脚片43a,43bの先端部には幅方向の両側部に取付片43eが突設される。また、取付片43eの基部には、脚片43a,43bの先端側から脚片43a,43bの長手方向に沿って切り込まれた取付溝43fが形成される。
ヨーク43の各脚片43a,43bの先端部には、鉄芯42に設けた磁極片42bに対向する補助ヨーク45がそれぞれ装着される。補助ヨーク45はコ字状であって、補助ヨーク45の内側面には、ヨーク43の各脚片43a,43bの幅方向の両側部に嵌合する保持溝45aが形成される。すなわち、ヨーク43の脚片43a,43bの両側部に補助ヨーク45の保持溝45aの位置を合わせ、ヨーク43の脚片43a,43bの先端から補助ヨーク45をスライドさせて挿入すると、ヨーク43に補助ヨーク45を取り付けることができる。
補助ヨーク45は、コイルボビン41の鍔部41cに当接するとともに、補助ヨーク45の一部が取付溝43fに挿入されることによりヨーク43の脚片の長手方向における位置が定まる。また、補助ヨーク45をヨーク43にかしめるか、取付片43eを補助ヨーク45にかしめることによって、補助ヨーク45がヨーク43に固定される。ここに、補助ヨーク43はヨーク43の両脚片43a,43bの対向面側に突出する形で配置される。したがって、ヨーク43の脚片43a,43bが鉄芯42の磁極片42bとの間に形成するギャップに対して、補助ヨーク45が鉄芯42の磁極片42bとの間に形成するギャップを小さくすることができる。つまり、補助ヨーク45の有無ないし補助ヨーク45の形状を変更することによって、仕様の異なる電磁石装置5を提供することができる。
コイルボビン41の鍔部41bの周面のうちコイル端子44a,44bが挿入される方向における両面にはそれぞれ軸ピン41dが連続一体に突設される。軸ピン41dが可動枠51に設けた軸孔51dに挿入されることにより可動枠51がコイルボビン41に軸着される。
可動枠51は、矩形枠状の本体枠部51aと、本体枠部51aの対向する2辺から延設され互いに対向する側枠板51bとを有し、両側枠板51bの中間部には両側枠板51bを連続一体に結合するコ字状の補助枠部51cが設けられる。また、本体枠部51aの残りの2辺には側枠板51bとは反対側に向かって主カード部52およびアークカード部53が延設される。さらに、補助枠部51cには断面弧状の操作片51eが延設され、操作片51eの一面には操作突部51fが突設される。操作突部51fは、ボディ11の外周壁11bに開口する操作孔11cを通して器体1の外に露出する。この操作突部51fをマイナスドライバのような適宜の工具や指で操作すれば、可動枠51を軸ピン41dの回りにおいて手動で回転させることができる。操作孔11cは、ボディ11の外周壁11bのうち補助接点装置4を収納する区画を囲む部位であって端子片31c,31d,32cが突出する一面とは異なる一面に設けた凹み11fの内周壁に開口する。つまり、操作突部51fは凹み11fの中に配置されていることにより、不用意に操作されるのを防止することができる。
ところで、図6に示すように、補助接点ばね33は中間ボディ12の内部に配置されており、操作片51fはボディ11と中間ボディ12との間に配置される。したがって、補助接点ばね33と操作片51fとの距離を比較的大きくとることができ、補助接点装置4が、操作片51fの操作時に生じる静電気や、操作孔11cから浸入する塵埃の影響を受けにくくなる。
軸ピン41dが挿入される軸孔51dは各側枠板51bにおいて本体枠部51aから離れた端部にそれぞれ設けられる。したがって、軸ピン41dを軸孔51dに挿入した状態で可動枠51が軸ピン41dの回りに回動可能になる。両側枠板51bにおける本体枠部51aの近傍部位には、磁極板54a,54bと永久磁石55とが装着される。つまり、両磁極板54a,54bの間に永久磁石55が挟持され、各磁極板54a,54bが永久磁石55により異極性に磁化された状態で、両側枠板51bの間に両磁極板54a,54bと永久磁石55とが保持される。側枠板51bには磁極板54a,54bおよび永久磁石55の位置決めをするための溝部(図示せず)が形成されている。なお、各磁極板54a,54bの対向面には、磁力で接触している2部材の分離を容易にするためのレシジュアルプレート56a,56bをそれぞれ貼着してある。
各磁極板54a,54bはヨーク43の各脚片43a,43bの先端部と鉄芯42の磁極片42bとの間にそれぞれ挿入される。つまり、一方の磁極板54aはヨーク43の一方の脚片43aに設けた補助ヨーク45と鉄芯42の磁極片42bとの間で移動し、他方の磁極板54bはヨーク43の他方の脚片43bに設けた補助ヨーク45と鉄芯42の磁極片42bとの間で移動する。両磁極板54a,54bの間隔は、鉄芯42の磁極片42bの各一面に対向する補助ヨーク45と鉄芯42の磁極片42bの各他面との間の距離に等しくしてある。したがって、コイル端子44a,44bに通電すれば、コイルに流れる電流の向きに応じて、ヨーク43の脚片43a−補助ヨーク45−磁極板54a−永久磁石55−磁極板54b−鉄芯42−ヨーク43の中央片43cという経路の閉磁路と、ヨーク43の脚片43b−補助ヨーク45−磁極板54b−永久磁石55−磁極板54a−鉄芯42−ヨーク43の中央片43cという経路の閉磁路とが選択的に形成され、可動枠51を軸ピン41dの回りで往復移動させることができる。
主カード部52は、本体枠部51aから側枠板51bとは反対向きに突出する延長部52aと、延長部52aの先端部から延長部52aに直交する方向に延設された接点駆動部52bとを備えたL字状に形成される。つまり、延長部52aは、可動枠51において本体枠部51aを設けた端部と軸ピン41dとを結ぶ方向に沿って延長されている。接点駆動部52bの幅方向の両側縁には各可動側端子板22A,22Bにそれぞれ固着された主接点ばね23の先端部がそれぞれ挿入される駆動溝52cが形成される。一方、アークカード部53は、本体枠部51aから側枠板51bとは反対向きに突出する延長部53aと、延長部53aの先端部から延長部53aに直交する方向に延設された接点駆動部53bとを備えたL字状に形成される。接点駆動部53bは2本設けられており、各可動側端子板22A,22Bにそれぞれ固着されたアーク接点ばね24の中間部を各接点駆動部53bでそれぞれ押圧することを可能にしている。
主カード部52の延長部52aはアークカード部53の延長部53aよりも長寸であって、主カード部52の接点駆動部52bとアークカード部53の接点駆動部53bとは互いに逆向きに突設される。また、主接点ばね23はフレクシャ型であるから、駆動溝52cは主接点ばね23を押圧することにより主可動接点25を主固定接点27に接触させ、アーク接点ばね24はリフトオフ型であるから、接点駆動部53bはアーク接点ばね23から離れることによってアーク可動接点26をアーク固定接点28に接触させる。また、主接点ばね23は駆動溝52cに挿入されているから、主可動接点25が主固定接点27に溶着した場合でも溶着の程度が軽度であれば、可動枠51の駆動力を主接点ばね23に伝達して引き外すことができる。さらに、駆動溝52cの幅寸法を主接点ばね23の厚み寸法よりも大きくして遊びを持たせてあり、主可動接点25が主固定接点27に軽度に溶着している場合には、可動枠51から主接点ばね23に衝撃力を作用させることで引き外すことを可能にしている。しかも、主カード部52の延長部52aをアークカード部53の延長部53aよりも長寸にし、かつ主接点ばね23をアーク接点ばね24よりも長寸として主接点ばね23の長手方向の中間部に主可動接点25を固着しているから、梃子の原理によって可動枠51から主可動接点25に比較的大きな力を作用させることができ、このことによっても主可動接点25と主固定接点27との溶着時の引き外しを可能にしている。
上述した延長部52a,53aはともに板状であり、しかも延長部52aはアーク接点装置3A,3Bに対して主接点ばね23を隠蔽するから、延長部52aは主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bとを分離する機能を持ち、しかも延長部52a,53aの存在により主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bとの間の沿面距離が大きくなる。つまり、主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bとの間で沿面放電が生じるのを防止して、主接点装置2A、2Bとアーク接点装置3A,3Bとが開いたときに負荷への給電経路を確実に遮断することができる。
延長部52a,53aの間に対応する部位であって主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bとが開いている状態での延長部52aの近傍には図1、図2に示すようにストッパ10hが設けられる。ストッパ10hはボディ11とカバー13とのどちらに設けてもよい。ストッパ10hが設けられていることによって、主接点装置2A,2Bおよびアーク接点装置3A,3Bが開く向きへの可動枠51の移動が規制される。したがって、外部から衝撃力が作用した場合でも、可動枠51に作用する力の一部をストッパ10hで受けて緩和することができ、主接点ばね23およびアーク接点ばね24の変形が防止され、電磁石装置4の破損が防止される。なお、可動枠51の逆向きの移動については接点保持部52bの先端が固定側端子板21A,21Bに当接するからストッパは不要である。
補助枠部51cには補助接点ばね33の先端部が当接する。補助接点ばね33はフレクシャ型であって、可動枠51が軸ピン41dの回りで回転する際に、補助枠部51cに押圧されることにより主接点ばね23と同じ向きに動作する。つまり、主接点ばね23に固着した主可動接点25が主固定接点27に接触すると、補助接点ばね33が補助端子板32の接触片32bに接触し、主可動接点25が主固定接点27から離れると、補助接点ばね33も補助端子板32の接触片32bから離れる。換言すれば、補助端子板31,32および補助接点ばね33からなる補助接点装置4の開閉状態は、主接点装置2A,2Bの開閉状態と同じになるから、補助接点装置4の開閉状態を監視すれば、主接点装置2A,2Bの動作状態を知ることができる。
ところで、主接点ばね23はフレクシャ型であるから、主可動接点25が主固定接点27に溶着していなければ、駆動溝52cにおいて接点駆動部52bの基部側の内周面に当接した状態に保たれる。つまり、可動枠51の移動に追従して主可動接点25が主固定接点27に離接する。一方、アーク接点ばね24はリフトオフ型であるから、主可動接点25が主固定接点27から離れた後に接点駆動部53bの先端がアーク接点ばね24に当接する寸法に設定しておけば、主接点装置2A,2Bが開いた後にアーク接点装置3A,3Bが開くように動作する。また、この条件では、主接点装置2A,2Bが閉じるときには、アーク接点装置3A,3Bが先に閉じることになる。つまり、主接点装置2A,2Bが閉じるときにはアーク接点装置3A,3Bが先に閉じ、主接点装置2A,2Bが開くときにはアーク接点装置3A,3Bが後から開く。このような動作によって、負荷への給電経路の開閉はアーク接点装置3A,3Bで行うことによってアークによる溶着を生じにくくし、負荷への通電状態ではアーク接点装置3A,3Bに並列接続された主接点装置2A,2Bに主に通電することにより給電経路における電気抵抗の増加による損失を抑制することができる。
また、負荷への給電経路において短絡などが生じて主接点装置2A,2Bに大電流が流れた場合に、主接点装置2A,2Bが開くとアークによって溶着する可能性がある。本実施形態では、固定側端子板21A,21Bの主接点保持片21fに、主接点ばね23に対向するように延設された延長片21iを設け、延長片21iに吸引ヨーク29を固着しているから、主接点ばね23の周囲に生じる磁束が吸引ヨーク29を通ることにより、主接点ばね23を延長片21iに吸引するように磁力が作用する。この磁力は、主接点装置2A,2Bを通過する電流が大きいほど大きくなるから、短絡電流のような大電流が通過するときには主接点装置2A,2Bを閉じる方向に強い磁力が作用し、主接点装置2A,2Bが開くのを防止することができる。
上述した構成例は、電源から負荷への給電経路となる2線にそれぞれ1個ずつの主接点装置2A,2Bを挿入する両切り型の電磁リレーを示したが、電源から負荷への給電経路となる2線のうちの一方にのみ主接点装置2Aを挿入する片切り型の電磁リレーが必要な場合もある。片切り型の電磁リレーは、図10に示すように、中間ボディ12に収納する部材として固定側端子板21Bおよび可動側端子板22Bに代えて送り端子板60を用いることで実現できる。送り端子板60は、中間ボディ12に設けた端子台10a,10bにそれぞれ載置される端子片60a,60bを備え、端子片60a,60bの一端部間を連絡片60cにより橋絡した形に形成される。各端子片60a,60bの中心部にはねじ孔60dが形成され、ねじ孔60dには座金付きの端子ねじ60eが螺合する。
図10に示す中間ボディ12を採用した場合には、電磁石装置5は1個ずつの主接点装置2Aおよびアーク接点装置3Aを駆動することになるから、中間ボディ12において主接点装置2Bおよびアーク接点装置3Bを収納する区画には何も配置されず、中間ボディ12は送り端子板60を配置するためにのみ用いられるが、両切り型と片切り片とのどちらでも同じ中間ボディ12を用いることができるから、2種類の電磁リレーを提供しながらも部品の共用化によって部品の種類の増加を抑制することができる。
上述した電磁リレーでは、複数種類の部品が端子片21d,22eを備えているから、自動組立などに際しては部品種を識別しやすくする必要がある。そこで、図11のように部品種を識別するために端子片21d,22eの一部の形状を部品種ごとに変えてある。図11(a)は矩形状である端子片21d,22eの角部を落とした識別部20cを設けることにより、角部を残した部品と識別可能にしてある。また、図11(b)は端子片21d,22eにおいて端子取付溝10eの開口側の周縁の中央部に半円状の切欠による識別部20dを設けたものである。図11(b)の位置は電線の接続にはほとんど関与しないから、識別部20dを設ける面積を広くとることができ、確認しやすい大きな識別部20dを形成することができ部品種の識別が容易になる。また、製造ラインにおいては部品を順送りしながらパンチの上げ下げを行うだけで識別部20dを形成することができ、加工が容易である。
上述した電磁リレーAは、図12に示すように、リレー接続台Bに取り付けて用いる。リレー接続台Bは、たとえば制御盤のような盤Cに収納され固定される。リレー接続台Bの機能は要旨ではないから詳述しないが、リレー接続台Bの器体70は、JIS規格において規格化されている分電盤用の内器(ブレーカなど)の寸法(いわゆる分電盤協約寸法)と同じ取付寸法を持つ本体部71と、本体部71の側面から連続一体に突出するリレー保持部72とを備える正面視L字状に形成されている。図示例では、リレー保持部72に、電磁リレーAを最大8個まで取り付けることができるように寸法が設定されている。つまり、リレー保持部72には、電磁リレーAがそれぞれ着脱可能に装着される8個のスロットが設けられている。
電磁リレーAにおける端子片31c,31d,32cの形状から明らかなように、端子片31c、31d,32c,44c,44dは差込式であって、リレー保持部72には各電磁リレーAごとに端子片31c,31d,32c、44c,44dを差し込むための接触子(図示せず)を配置した接続口(図示せず)が形成され、接続口には結合筒10dが着脱可能に装着される。図のようにリレー保持部72に8個の電磁リレーAを取り付けた状態では、分電盤協約寸法における単位寸法の10個分の幅の寸法(図の上下方向の幅寸法)になる。分電盤協約寸法では図の左右方向の幅寸法が同じであって上下方向の幅寸法は単位寸法の整数倍であれば、分電盤の内器として取り付けることができるから、電磁リレーAをリレー接続台Bに取り付けることによって、分電盤の内器を取り付けるための部材を用いて電磁リレーAおよびリレー接続台Bを盤Cに取り付けることができる。
端子片31c,31d,32c、44c,44dは差込式であるから、挿抜に対する強度を高めるために、ボディ11に設けた保持溝11iおよび端子片31c,31d,32c、44c,44dには、図13に示すように、端子片31c,31d,32c、44c,44dの挿抜方向において互いに係止する形状に形成されている。係止する形状は各端子片31c,31d,32c、44c,44dにより異なるが、いずれの構成も端子片31c,31d,32c、44c,44dの一部に挿抜方向に直交する係止部30aを形成し、保持溝11iにおいては係止部30aが当接する係止面30bを形成した構成で共通している。
上述したように、端子片31c,31dは、補助端子板31を二股状に分岐して形成されたものであって電気的に接続されているから、他装置であるリレー接続台Bにおいて端子片31c,31dに対応する接触子間が短絡されているか否かを判断することにより、リレー接続台Bの各スロットにおいて電磁リレーAが装着されているか否かを判断することが可能になる。補助端子装置4を構成する2個の補助端子板31,32のうちの一方に設けた端子片31c,31dを用いることによって、リレー接続台Bへの電磁リレーAの装着の有無を検出(つまり、接続確認)するから、接続確認のために別部材を設ける必要がなく部品点数の低減になる。
また、図示しているように、ボディ11と中間ボディ12とカバー13とが上下方向に積み重なるように配置することにより、各電磁リレーAでは主接点装置2A,2Bとアーク接点装置3A,3Bとが水平方向に配置され、アーク接点装置3A,3Bの開閉に伴って生じる高抵抗の消耗粉が、アーク接点装置3A,3Bを収納している区画内に落ち、高抵抗の消耗粉が主接点装置2A,2Bに付着するのを防止することができる。その結果、主接点装置2A,2Bの性能が長期間に亘って維持され、耐用年数の長い製品を提供することができる。