JP4241088B2 - 多気筒圧縮機のクランクシャフト軸受け構造 - Google Patents
多気筒圧縮機のクランクシャフト軸受け構造 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多気筒圧縮機のクランクシャフト軸受け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の圧縮部を備えた多気筒型の圧縮機があり、例えば4つの圧縮部が十字型に配置され、対向する2つの圧縮部のピストンが一方のヨークの両端部に同一線上に位置して取り付けられ、他の対向する2つの圧縮部のピストンが前記一方のヨークと90°位相をずらして位置付けられた他方のヨークの両端部に同一線上に位置して取り付けられ、電動機により軸回転されるクランクシャフトに設けられたクランクピンにより前記2つのヨークを直交方向に位相をずらして往復動させ、これらのヨークを介してそれぞれ前記ピストンをシリンダ内で往復動させ、4つの圧縮部にてそれぞれ気体を圧縮するように構成したものである(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−82332号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成された多気筒圧縮機において、図5(a)に略図で示すように前記クランクシャフトAは下端部が電動機Mの回転子に軸着されて軸回転させられ、軸振れを起こさないように上端部は副軸受け部Dにより支持され、更にクランクシャフトAのほぼ中央部は主軸受け部Cにより軸支されている。このクランクシャフトAの上部にはクランクピンBが偏心して取り付けられ、このクランクピンBに2つのヨークE、Fが係合して配設されている。
【0005】
前記主軸受け部Cは例えばボールベアリングにて構成されて、図5(b)に略図で示すように略カップ状のベアリングプレートGの内側下部に固定されている。
この場合、ベアリングプレートGに形成された段部の高さtにほぼ合致する高さのボールベアリングを固定するようにしているが、この高さtが比較的低いボールベアリングであるとラジアル方向に加わる面圧が大きくなり、クランクシャフトAの軸支力が不安定になる。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされ、クランクシャフトの軸支力を増大させて安定化を図った多気筒圧縮機のクランクシャフト軸受け構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、本発明は、複数の圧縮部を備え、これら圧縮部のピストンに連結すると共に位相をずらして配設したヨークをクランクシャフトの軸回転により作動し、ピストンを往復運動させて各圧縮部で気体を圧縮するように構成された多気筒圧縮機であって、前記クランクシャフトの上端部を軸受けする副軸受け部と、クランクシャフトのほぼ中央部を軸受けする主軸受け部とが設けられ、当該主軸受け部は同径のクランクシャフトの軸方向に沿って間隔をあけて複数設けられ、前記複数の主軸受け部は異径のボールベアリングで構成することにより外径が異なることを特徴とする多気筒圧縮機のクランクシャフト軸受け構造である。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る多気筒圧縮機のクランクシャフト軸受け構造の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明を4気筒圧縮機に適用した実施形態を示す概略横断平面図であり、図2はその概略半縦断面図である。
【0011】
図1において、1は#1圧縮部、2は#2圧縮部、3は#3圧縮部、4は#4圧縮部であり、#1圧縮部1と#3圧縮部3とがヨーク5を介して水平軸上に配置され、#2圧縮部2と#4圧縮部4とがヨーク5と90°位相をずらして位置付けられたヨーク6(図2)を介して同じく水平軸上に配置されている。
【0012】
この場合は、#1圧縮部1で圧縮した圧縮気体と#2圧縮部2で圧縮した圧縮気体を管路P1、P2により合流して#4圧縮部4に送り込み、#3圧縮部3で圧縮した圧縮気体を管路P3により#4圧縮部4に送り込み、更にこれらの圧縮気体と#4圧縮部4で圧縮した圧縮気体を合流して吐出部4aから吐出するようにしてある。つまり、#1圧縮部1から#4圧縮部4まで順次圧縮する多段圧縮方式ではなく、各圧縮部でそれぞれ圧縮して合流させる1段圧縮方式が採用されている。
【0013】
図2において、7は電動機であり、固定子7aと回転子7bとから構成され、その回転子7bにクランクシャフト8の下端部を軸着してあり、回転子7bと共にクランクシャフト8を軸回転させる。
【0014】
上記クランクシャフト8は、従来と同様にケースの上端部に取り付けられたサブベアリングプレート9に固定した副軸受け部10により上端部が支持されて軸振れしないようにしてある。この副軸受け部10は、ボールベアリングにより構成されている。又、クランクシャフト8のほぼ中央部は、ケースに取り付けられた略カップ状のメインベアリングプレート11の内側下部に固定した主軸受け部12により軸支されている。この主軸受け部12もボールベアリングにより構成されている。
【0015】
本発明では、この主軸受け部12の軸支力を向上させる点に特徴を有する。図3に示す実施形態では、メインベアリングプレート11の内側段部の高さTを従来の高さtよりも大きく(t<T)形成し、その高さTにほぼ合致する高さの主軸受け部12Aを構成する。
【0016】
上記主軸受け部12Aはボールベアリングにより構成し、例えば高さTを有する大型のボールベアリングを取り付けるか、又は高さT/2を有するボールベアリングを上下に2個重ねて取り付ける。このようにして、クランクシャフト8の軸方向に沿って長さ(高さ)が大きく形成された軸受け部12Aを用いることにより、軸受け部12Aに掛かるラジアル方向の面圧を低減させることができ、その結果としてクランクシャフト8の軸支力を著しく向上させることができる。従って、クランクシャフト8の軸径を大きくすることなく、軸強度を強くすることが可能となる。
【0017】
図4は本発明の他の実施形態を示すもので、この場合は主軸受け部12Bを複数の主軸受け部により構成する。図示の例では、メインベアリングプレート11の内側段部に第1主軸受け部13を設け、この第1主軸受け部13より上方に間隔をあけて内側上部に第2主軸受け部14を設けた構成である。
【0018】
上記第1主軸受け部13及び第2主軸受け部14は共にボールベアリングで構成し、第2主軸受け部14のボールベアリングは第1主軸受け部13のボールベアリングより外径の大きなものを用いる。このようにして、クランクシャフト8の軸方向に沿って間隔をあけて複数(2個)の主軸受け部を設けることにより、主軸受け部12Bのラジアル方向の面圧を分散させることができ、その結果としてクランクシャフト8の軸支力を著しく向上させることができる。又、異径のボールベアリングによりクランクシャフト8の触れ回り量を小さくすることができる。
【0019】
上記のように構成された4気筒1段圧縮機は、前記電動機7に通電すると回転子7bが回転し、この回転によりクランクシャフト8が軸回転して各圧縮部での気体の圧縮が始動する。即ち、クランクシャフト8の軸回転によりクランクピン8aが偏心して回転し、このクランクピン8aにスライドブロック15を介して係合しているヨーク5と、同じくスライドブロック(図略)を介して係合しているヨーク6とが90°位相をずらして往復運動させられる。
【0020】
前記のようにヨーク5には#1圧縮部1と#3圧縮部3とが連結されており、ヨーク5が往復運動(図1において上下方向に往復運動)すると、#1圧縮部1と#3圧縮部3とが圧縮動作を行い、90°位相をずらしてヨーク6が往復運動(図2において左右方向に往復運動)すると、このヨーク6に連結されている#2圧縮部2と#4圧縮部4とが圧縮動作を行う。
【0021】
各圧縮部はいずれもシリンダ内で往復運動するピストンの前後に圧縮室がそれぞれ設けられた二重圧縮方式に構成されており、圧縮機本体の上端部に設けられた吸入口から流入した気体を各圧縮部がシリンダ内に吸引してそれぞれ二重圧縮することにより高圧に圧縮する。
【0022】
そして、前記のように#1圧縮部1で圧縮した圧縮気体と#2圧縮部2で圧縮した圧縮気体を管路P1、P2により合流して#4圧縮部4に送り込み、#3圧縮部3で圧縮した圧縮気体を管路P3により#4圧縮部4に送り込み、更にこれらの圧縮気体と#4圧縮部4で圧縮した圧縮気体を合流して吐出部4aから吐出する。
【0023】
本発明では、前記のようにクランクシャフト8の主軸受け部12A(又は12B)を改良して軸支力を高めてあるため、クランクシャフト8の軸回転が円滑になり且つ軸振れすることなく安定する。これにより、クランクピン8aの偏心回転も従来よりも安定し、前記スライドブロック15を介してクランクピン8aに係合しているヨーク5、同じくスライドブロックを介してクランクピン8aに係合しているヨーク6の往復運動も円滑になり且つ安定する。その結果として、#1圧縮部1〜#4圧縮部4での気体の圧縮動作が確実になされる。
【0024】
上記実施形態では、特に十字型の4気筒1段圧縮機を例に挙げて説明したが、これに限定されることなく他の形態の多気筒1段圧縮機や、4気筒多段圧縮機又は他の形態の多気筒多段圧縮機等に本発明を適用することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の圧縮部を備え、これら圧縮部のピストンに連結すると共に位相をずらして配設したヨークをクランクシャフトの軸回転により作動し、ピストンを往復運動させて各圧縮部で気体を圧縮するように構成された多気筒圧縮機であって、前記クランクシャフトの上端部を軸受けする副軸受け部と、クランクシャフトのほぼ中央部を軸受けする主軸受け部とが設けられ、当該主軸受け部は同径のクランクシャフトの軸方向に沿って間隔をあけて複数設けられ、前記複数の主軸受け部は異径のボールベアリングで構成することにより外径が異なるので、主軸受け部のラジアル方向の面圧を分散させることができ、その結果としてクランクシャフトの軸支力を著しく向上させることができる。又、異径のボールベアリングによりクランクシャフトの触れ回り量を小さくすることができる。これにより、クランクシャフトの軸回転を安定させて圧縮機の性能を向上させると共に、圧縮機の耐久性及び信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を4気筒圧縮機に適用した実施形態を示す概略横断平面図である。
【図2】図1に示す4気筒圧縮機の概略半縦断面図である。
【図3】本発明に係るクランクシャフト軸受け構造の実施形態を示す概略断面図である。
【図4】本発明に係るクランクシャフト軸受け構造の他の実施形態を示す概略断面図である。
【図5】従来のクランクシャフト軸受け構造を示すもので、(a)は全体の説明図であり、(b)はその主軸受け部の概略断面図である。
【符号の説明】
1…#1圧縮部
2…#2圧縮部
3…#3圧縮部
4…#4圧縮部
5、6…ヨーク
7…電動機
8…クランクシャフト
8a…クランクピン
9…サブベアリングプレート
10…副軸受け部
11…メインベアリングプレート
12…主軸受け部
13…第1主軸受け部
14…第2主軸受け部
15…スライドブロック
Claims (1)
- 複数の圧縮部を備え、これら圧縮部のピストンに連結すると共に位相をずらして配設したヨークをクランクシャフトの軸回転により作動し、ピストンを往復運動させて各圧縮部で気体を圧縮するように構成された多気筒圧縮機であって、前記クランクシャフトの上端部を軸受けする副軸受け部と、クランクシャフトのほぼ中央部を軸受けする主軸受け部とが設けられ、当該主軸受け部は同径のクランクシャフトの軸方向に沿って間隔をあけて複数設けられ、前記複数の主軸受け部は異径のボールベアリングで構成することにより外径が異なることを特徴とする多気筒圧縮機のクランクシャフト軸受け構造。
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