JP4240299B2 - 多局同期通信装置 - Google Patents
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次に動作について説明する。1次局1BのCPU4Bは2次局21B、22B、2nBへ送る指令データを演算し、DMA制御回路8Bで割り付けられる2次局毎のアドレスで指令データをメモリ7Bへ格納する。タイマ61Bはフリーランしており、オーバフローまたはアンダフローする毎に割り込み信号61cをDMA制御回路8Bへ出力する。割り込み信号61cが入力されたDMA制御回路8Bは、まず共通フレームが格納されるメモリ7Bのアドレスを発生させて送信回路9Bに共通フレームデータを出力する。送信回路9Bは共通フレームデータが入力されるとドライバ10へシリアル変換された共通フレームデータを出力すると共にドライバ10の送信イネーブル信号9bを出力する。
このように、各2次局が速度指令器を起動するときのタイミングが同期するので、複数の2次局で行われる並行動作が同期するのである。
また、制御機能を向上させるために多くの制御方式に対応させるような場合にも通信周期内で送信できるデータ数には制限があり、多彩な制御機能を満足するための通信方式になっていないという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、2次局の増設をするときに通信周期を変更することを不要とし、指令データ更新の遅れ時間を増加させないようにし、指令データにモードデータを持たせて2次局がこのモードデータで制御機能変更に伴う指令データの無駄を無くし、FA装置の用途に幅広く対応できる同期通信装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、1次局と複数の2次局とが前記2次局毎に設けられた複数の通信路で接続され、前記1次局から前記複数の2次局への送信と前記複数の2次局から前記1次局への返信とが、前記2次局毎に同時に行われる1対1接続の多局同期通信装置において、前記1次局は、前記複数の2次局に指令データを送信する複数の送信手段と、前記複数の2次局から応答データを受信する複数の受信手段と、前記指令データと前記応答データを格納するメモリと、通信周期を決定するタイマと、前記タイマがアンダフローかオーバフローする毎に前記指令データと前記応答データを前記メモリに書きこむか前記メモリから読み出す機能を持つDMA制御回路とを備えており、前記複数の2次局はそれぞれ、前記1次局から前記指令データを受信する受信手段と、前記1次局に前記応答データを送信する送信手段と、前記指令データと前記応答データを格納するメモリと、通信周期を決定するタイマと、前記タイマがアンダフローかオーバフローする毎に前記指令データと前記応答データを前記メモリに書きこむか前記メモリから読み出す機能を持つDMA制御回路と、受信した前記指令データからゼロインサーション補正値を求めるゼロデリーション回路とを備えており、前記指令データは通信モードを決める通信モードデータと通信データを含んでいることを特徴としている。
また請求項2に記載の発明は、前記多局同期通信装置は3つの通信モードを備えており、第1通信モードのときは、前記1次局が送信する前記指令データの前記通信データに前記複数の2次局のそれぞれに対応する制御アドレスと制御データの複数の対が含まれ、前記2次局が前記指令データを受信すると、対を成す前記制御アドレスと前記制御データが当該2次局の前記メモリに格納されることを特徴としている。
また請求項3に記載の発明は、前記多局同期通信装置は3つの通信モードを備えており、第2通信モードのときは、前記1次局が送信する前記指令データの前記通信データに前記複数の2次局のそれぞれに対応する制御アドレスのみが含まれ、第3通信モードのときは、前記1次局が送信する前記指令データの前記通信データに前記複数の2次局のそれぞれに対応する制御データのみが順に含まれ、前記2次局が前記第2通信モードで前記指令データを受信すると前記通信データが制御アドレスとして当該2次局の前記メモリに格納され、前記2次局が前記第3通信モードで前記指令データを受信すると前記通信データが前記第2通信モードで格納された前記制御アドレスの対となる前記制御データとして当該2次局の前記メモリに格納されることを特徴としている。
また請求項4に記載の発明は、前記2次局のタイマは前記1次局から前記2次局へ送信するに要する時間と前記2次局から前記1次局へ返信するに要する時間が設定されており、前記2次局が前記指令データを受信すると前記ゼロデリーション回路が計測した前記ゼロインサーション補正値を当該2次局の前記タイマに設定し、前記ゼロインサーション補正値は前記送信データに挿入される最大のゼロインサーション数から当該2次局で検出されたゼロインサーション数を引いた値のデータを通信するに要する時間を当該2次局の前記タイマ値に換算した値であることを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明によれば指令データに通信モードデータが設けられて2次局が通信モードに対応してデータをメモリへ格納することができるため、制御アドレスと制御データの対を1回の指令データで送ることができるので制御方法の変更など多機能化に対応できる指令データを通信することができるという効果がある。
また、請求項3に記載の発明によれば、指令データに通信モードデータが設けられて2次局が通信モードに対応してデータをメモリへ格納することができるため、第2通信モードで予め制御対象の制御アドレスを設定しておけば、制御時には第3通信モードで制御データのみを通信すればよく、より多くの指令データを通信することができるという効果がある。
また、請求項4に記載の発明によれば、2次局にタイマとゼロデリーション回路とを設けているため、指令データを受信して各2次局のタイマで発生する受信割り込み信号はゼロインサーションによるばらつきを抑え各2次局の並行動作を同時に行うことができ、また、1次局が指令データを送信した通信周期内に2次局は速度指令器に指令データを出力でき通信遅れを最小に抑えることができる。
図2は1次局1の構成を示すブロック図であり、図3は2次局21、22、2nの構成を示すブロック図である。まず1次局1について図2を使って説明する。
図2において、41は通信を制御するCPU、51はデータバス、61は通信周期を制御するタイマ、71は指令データと応答データを格納するメモリ、81は指令データと応答データをメモリ71から読み出したり書き込んだりするDMA制御回路、91、92、9nは送信回路、121、122、12nは受信回路、101、102、10nはドライバ、111、112、11nはレシーバである。ここで送信回路91とドライバ101、送信回路92とドライバ102、送信回路9nとドライバ10nが送信手段をなし、受信回路121とレシーバ111、受信回路122とレシーバ112、受信回路12nとレシーバ11nが受信手段をなしている。
なお、本発明が特許文献1と異なる部分は、1次局と各2次局が1対1で接続されるという点と、1次局1から出力される指令データに通信モードデータが含まれているという点と、2次局21、22、2nがゼロデリーション回路13を備えた点と、タイマ62がゼロデリーション回路13から出力されるラッチ信号によってゼロデリーション回路13から出力される補正信号をラッチするという機能を備えた点と、DMA制御回路82が通信モードデータに応じて指令データと応答データを書き込んだり読み出したりする機能を備えた点である。
受信回路12から受信完了信号が入力されると、ゼロデリーション回路13は、指令データに挿入される最大のゼロインサーション数から2次局宛て指令データで検出されたゼロインサーション数を引いた数のデータを通信する際に要する時間をタイマ62の値に換算し、その値をゼロインサーション補正値13bとしてラッチ信号13aと共にタイマ62に出力する。タイマ62は、ラッチ信号13aでゼロインサーション補正値13bをロードすると、この値をカウントして受信割り込み信号62aを出力する。
次に、図4を用いて、指令データに通信モードデータを含ませれば、制御機能変更に伴う指令データ内の通信データの変更に対応でき、多くのデータを通信できるという動作について説明する。図に示すように、1次局は指令データに通信モードデータと通信データを含ませて送信するようになっている。この例では通信データが4ワードの場合で説明している。
通信モードデータが“00”となる第1通信モードの場合、1次局は制御アドレスと制御データの対を指令データの通信データとして出力する。2次局がこの指令データを受信するとDMA制御回路82は通信モードデータを解読し、予め定められたメモリアドレスに制御アドレスと制御データを書き込む。受信完了と共に受信完了信号が出力されると、後述する処理を経てタイマ62が受信割り込み信号62aを出力する。そして2次局のCPU42が通信モードデータを解読してメモリ72から制御アドレスと制御データを読み出し、図示しない2次局の指令操作器へ2つの制御データを書き込む。
通信モードデータが“02” となる第3通信モードの場合、1次局1は制御データのみを指令データの通信データとして出力する。2次局がこの指令データを受信するとDMA制御回路82は通信モードデータを解読し、予め定められたメモリアドレスに制御データを書き込む。受信完了と共に受信完了信号が出力されると、後述する処理を経てタイマ62が受信割り込み信号62aを出力する。そして2次局のCPU42が通信モードデータを解読して“02”であると識別するとメモリ72から制御アドレスと制御データを読み出し、図示しない2次局の指令操作器へ4つの制御データを書き込む。
この図で1次局1は各2次局21、22、2nの指令データC21、C22、C2nを同時に出力している。しかし各2次局の指令データはゼロインサーション数が異なり例えばC21とC22の長さにAという時間差が生じており、各2次局は受信完了と共に指令データを更新すると、時間差Aが生じてしまう。そこで以下の方法により各2次局の指令データ更新のばらつきを抑制している。
すなわち、2次局2nが指令データC2nをB時点で受信完了すると、DMA制御回路82を介してメモリ72に格納される。この直後に、2次局2nのゼロデリーション回路13で演算されたゼロインサーション補正値13bがラッチ信号13aによってC時点でタイマ62に書き込まれる。B時点からC時点までの時間差は1回のゼロインサーション時間に対して十分無視できる時間である。2次局21、22、2nのタイマ62はゼロインサーション補正値13bをカウントした後に受信割り込み信号62aを出力し、図示しない速度指令器に指令データが書きこまれる。したがって1次局1が指令データを送信している通信周期内で、2次局21、22、2nが速度指令器へ指令データを書き込んで更新するということがわかる。
まず(1)指令データにゼロインサーションがない場合、受信回路から出力される受信完了フラグと共にゼロデリーション回路は最大のゼロデリーション数から前記受信回路出力のゼロインサーション数を差し引くと結果はゼロインサーション補正値=6となり、これがタイマ62にロードされカウントされる。
また(2)ゼロインサーション数が3の場合も同様に処理されてゼロインサーション補正値=3が出力され、(3)ゼロインサーション数が6の場合はゼロインサーション補正値=0が出力される。このゼロインサーション補正値13bがタイマ62にロードされてカウントされるので、タイマ62の受信割り込み信号62aが同期するということがわかる。したがって、1次局が指令データを送信した通信周期内で各2次局が速度指令器の指令データを完全に同期して更新させることができるのである。
21、22、2n、21B、22B、2nB 2次局、
3、31、32、3n 通信路、 41、42、4B CPU、
51、52、5B データバス、 71、72、7B メモリ、
81、82、8B DMA制御回路、 9a、91a、92a、9na 出力、
9、91、92、9n、9B 送信回路、
9b、91b、92b、9nb 送信イネーブル信号、
10、101、102、10n ドライバ、
11、111、112、11n レシーバ、
12、121、122、12n、12B 受信回路、
12a、121a、122a、12na 出力、
121b、122b、12nb 受信完了信号、
12b ラッチ信号、12c パルス、
13 ゼロデリーション回路、 13a ラッチ信号、
13b ゼロインサーション補正値、 41a 同期信号、
61、62、61B タイマ、 61a 通信データ要求信号、
61b 通信開始信号、 61c 割り込み信号、
62a 受信割り込み信号
Claims (4)
- 1次局と複数の2次局とが前記2次局毎に設けられた複数の通信路で接続され、前記1次局から前記複数の2次局への送信と前記複数の2次局から前記1次局への返信とが、前記2次局毎に同時に行われる1対1接続の多局同期通信装置において、
前記1次局は、前記複数の2次局に指令データを送信する複数の送信手段と、前記複数の2次局から応答データを受信する複数の受信手段と、前記指令データと前記応答データを格納するメモリと、通信周期を決定するタイマと、前記タイマがアンダフローかオーバフローする毎に前記指令データと前記応答データを前記メモリに書きこむか前記メモリから読み出す機能を持つDMA制御回路とを備えており、
前記複数の2次局はそれぞれ、前記1次局から前記指令データを受信する受信手段と、前記1次局に前記応答データを送信する送信手段と、前記指令データと前記応答データを格納するメモリと、通信周期を決定するタイマと、前記タイマがアンダフローかオーバフローする毎に前記指令データと前記応答データを前記メモリに書きこむか前記メモリから読み出す機能を持つDMA制御回路と、受信した前記指令データからゼロインサーション補正値を求めるゼロデリーション回路とを備えており、
前記指令データは通信モードを決める通信モードデータと通信データを含んでいる
ことを特徴とする多局同期通信装置。 - 前記多局同期通信装置は3つの通信モードを備えており、
第1通信モードのときは、
前記1次局が送信する前記指令データの前記通信データに前記複数の2次局のそれぞれに対応する制御アドレスと制御データの複数の対が含まれ、
前記2次局が前記指令データを受信すると、対を成す前記制御アドレスと前記制御データが当該2次局の前記メモリに格納される
ことを特徴とする請求項1に記載の多局同期通信装置。 - 前記多局同期通信装置は3つの通信モードを備えており、
第2通信モードのときは、前記1次局が送信する前記指令データの前記通信データに前記複数の2次局のそれぞれに対応する制御アドレスのみが含まれ、
第3通信モードのときは、前記1次局が送信する前記指令データの前記通信データに前記複数の2次局のそれぞれに対応する制御データのみが含まれ、
前記2次局が前記第2通信モードで前記指令データを受信すると前記通信データが制御アドレスとして当該2次局の前記メモリに格納され、前記2次局が前記第3通信モードで前記指令データを受信すると前記通信データが前記第2通信モードで格納された前記制御アドレスの対となる前記制御データとして当該2次局の前記メモリに格納される
ことを特徴とする請求項1に記載の多局同期通信装置。 - 前記2次局のタイマは
前記1次局から前記2次局へ送信するに要する時間と前記2次局から前記1次局へ返信するに要する時間が設定されており、
前記2次局が前記指令データを受信すると前記ゼロデリーション回路が計測した前記ゼロインサーション補正値を当該2次局の前記タイマに設定し、
前記ゼロインサーション補正値は前記指令データに挿入される最大のゼロインサーション数から当該2次局で検出されたゼロインサーション数を引いた値のデータを通信するに要する時間を当該2次局の前記タイマ値に換算した値である
ことを特徴とする請求項1に記載の多局同期通信装置。
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