JP4239080B2 - ヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルム及び包装体 - Google Patents
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しかし、上記組成のヒートシール性延伸ポリプロピレン系発泡フイルムでは、ヒートシール性付与コート剤を塗布した発泡フイルムと比較して、ヒートシールの到達強度で劣ることが分かっている。
また、ここで十分なヒートシール強度を得る為に、中間層並びヒートシール層の厚み比率を上げるとフイルムがカールし、フイルム加工時の作業性が低下するという問題がある。
見かけ比重(g/cm3) = 重さ(g)/(面積(cm2)×厚み(μm))(1)
本発明における発泡層(A)、中間層(B)及びシール層(C)の3層以上から構成されたヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムの発泡層(A)に使用されるベースポリマーは、プロピレンを主たるモノマー単位として含むものであり、プロピレンの単独重合体のほか、プロピレンと共重合可能なα―オレフィン、すなわち、エチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、4−メチルペンテン−1などを共重合せしめた共重合体を使用することができる。該共重合体においてはプロピレンが90モル%以上の重合体であることが好ましい。また上記ポリプロピレン樹脂はメルトフローレート(MFR、JIS−K−7210;230℃、2.16kg荷重)が0.5〜40g/10分、特に1〜15g/10分のものが好ましい。また融点は一般的に120〜180℃、好ましくは150〜170℃のものを例示できる。
有機質の粒子としては、アクリル、アクリル酸メチル、スチレン−ブタジエン、などの架橋体粒子を使用することができ、形状、大きさに関しては無機質微細粒子と同様に様々なものを使用することが可能である。また、これら無機質あるいは有機質の微細粒子表面に各種の表面処理を施すことも可能であり、また、これらは単独で使用し得るほか、2種以上を併用することも可能である。
また、通常ポリオレフィンフイルムに配合される公知の安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、加工助剤、可塑剤も適宜配合できる。
本発明の発泡度を規定する指標としては、下記式(1)で求められる見かけ比重が0.66以上である事を満足する必要がある。
見かけ比重(g/cm3) = 重さ(g)/(面積(cm2)×厚み(μm))(1)
見かけ比重が、0.66未満の場合は発泡が大きくなり、袋にした際のシール強度が低下し問題となる。好ましい見かけ比重としては、0.7以上といえる。また、見かけ比重が0.85を越える場合は、目的とするクッション性が得られない場合があり、発泡フイルムとしての魅力が低下する傾向にあり好ましくない。
但し、本発明のフィルムは3種類以上の樹脂層を積層することが必須であり、その積層方法は、発泡層(A)、中間層(B)及びシール層(C)をそれぞれ別々の押し出し機より溶融混錬し、Tダイ内で積層した上で押し出すことが好ましい実施態様である。
延伸工程では、面積倍率で8〜50倍程度、好ましくは10〜40倍程度に延伸することができる。また、延伸方法は、1軸延伸、2軸延伸を問うものではなく、2軸延伸の場合も、同時2軸延伸法、逐次2軸延伸法、インフレーション法などで実施することができるが逐次2軸延伸が一般的である。
JIS Z1707に準拠してシール強度測定実施した。具体的な手順を簡単に以下に記す。ヒートシーラーにて、サンプルのシール層面同士を接着。該接着サンプルを、引張強度試験機(東洋測機社製:商品名テンシロンUTM)を使用して、T時剥離強度の測定を行った。この時のシール圧力は10N/cm2、シール時間は1秒、シール温度は130℃、引張速度は200mm/分、試験片幅は15mm幅である。単位はN/15mmで示す
。
サンプルを280mm×400mmのサイズにカットし、化学天秤にて重さを測定する。その後ダイヤルゲージを用いて厚みを測定する。それらの結果を以下の式(1)に当てはめ算出する。この値が小さい程、発泡度は大きくなる。
見かけ比重(g/cm3) = 重さ(g)/(面積(cm2)×厚み(μm))(1)
100mm角のシート状試験片を準備し、カールの程度を目視で測定した。
○:カール性なし
△:ややカール性あり
×:著しいカール性あり
試料1gを沸騰キシレン100mlに完全に溶解させた後、20℃に降温し、4時間放置する。その後、これを析出物と溶液とにろ別し、ろ液を乾固して減圧下70℃で乾燥した。その重量を測定して重量%を求め冷キシレン可溶分とした。
JIS K6758に示されるポリプロピレン試験方法(230℃、21.18N)に準拠して測定した。
一方の押し出し機より発泡層(A)としてポリプロピレン単独重合体(MFR=2.5g/10分、冷キシレン可溶分3.3重量%)65重量部、炭酸カルシウム含有マスターバッチ(ポリプロピレン(MFR=2.5g/10分、冷キシレン可溶分3.3重量%)25%、ポリスチレン(デンカスチロール525−52N)25%、炭酸カルシウム(備北粉化工業PO150B−10)50%)20重量部、HDPE(日本ポリオレフィン(株)KL285A)15重量部、二酸化チタンマスターバッチ(大日精化工業T73195)2重量部を混合後、250℃の樹脂温度で溶融押し出しし、もう一方の押し出し機により中間層(B)として、ポリプロピレン単独重合体(MFR=2.5g/10分、冷キシレン可溶分3.3重量%)50重量部、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体(MFR=3g/10分、エチレン成分2.5%、ブテン成分7%、冷キシレン可溶分1.6重量%)50重量部、二酸化チタンマスターバッチ(大日精化工業T73195)3重量部を260℃の樹脂温度にて溶融押し出しし、さらにもう一方の押し出し機よりシール層(C)として、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体(MFR=5.8g/10分、エチレン成分2.6%、ブテン成分5.4%、冷キシレン可溶分3.6重量%)30重量部、プロピレン−ブテン共重合体(MFR=8.0g/10分、ブテン成分25%、冷キシレン可溶分14.0重量%)70重量部、を260℃の樹脂温度で溶融押し出しし、Tダイ内にて、発泡層(A)、中間層(B)、シール層(C)の順に積層し、30℃の冷却ロールにて冷却固化し未延伸シートを得た。引き続き、130℃に加熱された金属ロール間で、周速差を利用してタテ方向に4.5倍延伸し、さらにテンター延伸機に導入し、ヨコ方向に9.5倍の延伸を行った上で、発泡層17μm、中間層10μm、シール層3μm合計30μmの3層フィルムを得た。
本フィルムは、高いシール強度と低比重性を両立しカールのないフイルムであった。フイルムの特性値を表1に示す。
実施例1において、中間層(B)に配合するポリプロピレン単独重合体(MFR=2.5g/10分、冷キシレン可溶分3.3重量%)を30重量部とし、炭酸カルシウム含有マスターバッチ(ポリプロピレン(MFR=2.5g/10分、冷キシレン可溶分3.3重量%)25%、ポリスチレン(デンカスチロール525−52N)25%、炭酸カルシウム(備北粉化工業PO150B−10)50%)を20重量部加えた以外は実施例1と同様の方法でヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムを得た。本フイルムは実施例1のフイルムと比較し、見かけ比重値が低く、シール強度の弱いものとなった。フィルムの特性値を表1に示す。
実施例1において、中間層(B)に配合するプロピレンαオレフィン共重合体の種類を表1に示すとおり変えた以外は実施例1と同様の方法でヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムを得た。本フイルムは実施例1のフイルムと比較し、カールの激しいものとなり、フイルム取り扱い時の作業性が悪いものとなった。フィルムの特性値を表1に示す。
実施例1において、シール層(C)に配合するプロピレンαオレフィン共重合体の種類を表1に示すとおり変えた以外は実施例1と同様の方法でヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムを得た。本フィルムは、表1に示すとおり、高いシール強度と低比重性を両立するカールのないフイルムであった。
Claims (3)
- 発泡層(A)、中間層(B)及びシール層(C)を基本とした3層以上の層構成からなる積層ポリオレフィン系発泡フイルムであり、発泡層(A)に無機フィラーあるいは有機フィラーが配合されており、中間層(B)が実質的に発泡しておらず、中間層(B)に冷キシレン可溶分が3重量%以下でありメルトフローレートが5g/10分以下であるプロピレンα−オレフィン共重合体を少なくとも一種類以上含有し、下記(1)式により求められるフイルム全体の見掛け比重が0.66以上であることを特徴とするヒートシール性ポリオレフィン系2軸延伸発泡フイルム。
見かけ比重(g/cm3)=重さ(g)/(面積(cm2)×厚み(μm)) (1) - 請求項1記載のヒートシール性ポリオレフィン系発泡フイルムであって、前記中間層(B)に、シール層(C)を形成する樹脂の少なくとも一種類を含有することを特徴とする。
- 請求項1あるいは2記載のヒートシール性ポリオレフィン系発泡フイルムを用いてなることを特徴とする包装体。
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