JP4238740B2 - 自動販売機の商品取出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば缶入り飲料、瓶入り飲料およびペットボトル入り飲料等の各種商品を販売する自動販売機の商品取出装置の改良に関する。
例えば缶入り飲料、瓶入り飲料およびペットボトル入り飲料等の各種商品を収納して販売する自動販売機の商品取出装置としては、自動販売機の前面に開口する商品取出口を臨む態様で、機内から搬出された商品を受け止めるための商品受け箱を備えたものが一般的である。
このような商品取出装置における商品受け箱の内部には、商品取出口から腕を進入させて機内にある販売商品を盗むことを防止するために、該商品受け箱の天板にフラッパー部材が着脱自在に配設してある。
一方、会社内や事務所内に設置される自動販売機では、機内の販売商品が盗まれる可能性が極めて低いため、上記フラッパー部材を取り外してしまい、自動販売機の外部に載置しておくことや、商品受け箱の下部のスペース、すなわち外扉の下部スペースに収納することがある。
ところが、取り外したフラッパー部材を自動販売機の外部に載置しておくと、かかるフラッパー部材を紛失してしまう虞れがあるため、一般には、取り外したフラッパー部材を外扉の下部スペースに収納している。しかしながら、外扉の下部スペースに収納しているだけでは、販売商品の補充等で外扉を開動作させる場合に、慣性力が作用して該フラッパー部材が落下してしまうことがあり、良好に収納することが困難であった。
本発明は、上記実情にて、取り外したフラッパー部材を収納する場合に、外扉を開動作、あるいは閉動作させても該フラッパー部材が落下することがない自動販売機の商品取出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る自動販売機の商品取出装置は、前面に開口する商品取出口を臨む態様で、機内から搬出された商品を受け止めるための商品受け箱と、前記商品受け箱を構成する天板に着脱自在に配設されたフラッパー部材とを備えた自動販売機の商品取出装置において、前記商品受け箱は、該商品受け箱を構成する一対の側板のそれぞれの下縁部分から下方に向かって突出した態様で形成された支持片を備え、かかる支持片間を前記天板から取り外したフラッパー部材の収納場所とし、前記支持片により該フラッパー部材の移動を規制して支持することを特徴とする。
本発明の自動販売機の商品取出装置によれば、支持片が、取り外したフラッパー部材を収納する場合に、該フラッパー部材の移動を規制して支持するので、外扉を開動作、あるいは閉動作させた場合にも、支持片がフラッパー部材の慣性力による移動を規制するので、フラッパー部材が外扉の外部に移動して落下してしまう虞れがない。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る自動販売機の商品取出装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る商品取出装置が適用された自動販売機を示した正面図である。この図1において、自動販売機は、缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品Wを販売するためのもので、本体キャビネット1を備えている。
本体キャビネット1は、前面が開口した直方状の断熱筐体として形成したものであり、その内部には、図1には明示しないが、複数の独立した収容庫3(図2参照)が左右に並設してある。これら収容庫3は、商品Wを所望の温度に維持した状態で収容するためのものである。各収容庫3には、商品Wを収納する商品収納ラック4(図2参照)が配設してある一方、シュータ5(図2参照)によって区画される下方部に熱交換器(図示せず)が配設してあり、該熱交換器の駆動により、商品収納ラック4に収納した商品Wを所望の冷却温度、あるいは加熱温度に維持することが可能である。
上記自動販売機には、本体キャビネット1の一側縁部に扉体6を設けてある。扉体6は、内扉6a(図2参照)と、外扉6bとを備えて構成してある。内扉6aは、本体キャビネット1に設けた収容庫3の前面を覆うに十分な大きさを有したものである。この内扉6aの下方側には、シュータ5を通じて搬出された商品Wの搬出口7(図2参照)が設けてあり、各搬出口7には、該搬出口7を開閉するための商品払出扉8(図2参照)が設けてある。
外扉6bは、本体キャビネット1の前面開口を覆うに十分な大きさを有したものである。この外扉6bには、その前面側に、商品選択ボタン9、硬貨投入口10、紙幣挿入口11、一体表示器12、硬貨返却口13、商品取出口14が設けてある。一方、外扉6bの後面側には、図には明示しないが、硬貨処理機、硬貨回収箱、紙幣処理機が設けてある。
商品選択ボタン9は、利用者が購入商品を選択するための押ボタンスイッチである。硬貨投入口10は、利用者が硬貨を投入するための開口である。この硬貨投入口10を通じて投入された硬貨は、硬貨処理機においてその金種が識別され、その後、硬貨回収箱に収容されることになる。紙幣挿入口11は、利用者が紙幣を挿入するための開口である。この紙幣挿入口11を通じて挿入された紙幣は、紙幣処理機17においてその金種が識別されることになる。また上記紙幣挿入口11は、紙幣処理機17において識別できなかった紙幣を返却するための機能を有している。一体表示器12は、貨幣の投入金額、販売中であるか否か、釣銭があるか否か等、各種情報を利用者に表示するためのものである。硬貨返却口13は、硬貨処理機15において識別できなかった硬貨、あるいは釣銭となる硬貨を利用者に返却するための開口である。商品取出口14は、商品収納ラック4から搬出された商品を利用者が取り出すための開口である。この商品取出口14には、該商品取出口14を開閉するための商品取出扉15が設けてある。
図2および図3は、それぞれ図1における自動販売機を構成する商品取出装置を示したものであり、図2は断面側面図、図3は背面図である。これら図2および図3において、自動販売機の商品取出装置20は、外扉6bの商品取出口14の背面側に形成してあり、商品受け箱21と、緩衝材22と、複数のブロック材23と、フラッパー部材24とを備えて構成してある。
商品受け箱21は、商品取出口14を背面側から臨む態様で配設してあり、商品収納ラック4から搬出機構4aおよびシュータ5を通じて搬出された商品Wを受け止めるためのものである。この商品受け箱21は、底板(商品載置部)211と、天板212と、一対の側板213と、シート材214とから構成してある。
底板211は、一対の側板213の間において配設してあり、搬出された商品Wを載置するためのものである。この底板211は、図2に示したように、縦断面が湾曲形状を成しており、前縁部分が商品取出口14の下縁部分に化粧枠材25を介して固定してある。また、底板211は、かかる湾曲形状により凹所26を形成してある。凹所26は、搬出された商品Wの最大径(最大幅)よりも大きいものである。
天板212は、一対の側板213の間において配設してあり、フラッパー部材24を支持するためのものである。一対の側板213は、それぞれの前縁端部が外扉6bの背面に接合しており、底板211および天板212を両側より支持するものである。これら側板213には、それぞれ底板211の上面より僅かに上方の部分に複数の貫通孔27が形成してある。複数の貫通孔27は、水や塵等を商品受け箱21の外部に排出するためのものである。
側板213のそれぞれの下部には、下方に延びる態様の支持片28が形成してある。支持片28は、下方に延びる垂下部281と、垂下部281の一端縁部から対向する側板213に向けて直角に屈曲した水平部282とを有している。
シート材214は、商品受け箱21の底板211の形状に合わせて湾曲して該底板211の表面(上面)を覆う態様で配設してある。このシート材214は、例えばポリエチレン等の樹脂材に帯電防止剤を含有させて製造した平板状のものである。
また、シート材214は、前縁部分が上記底板211と同様に化粧枠材25を介して固定して配設してある一方、後縁部分がカバー部材29で押圧されて上下方向(底板211と離間する方向)への移動が規制された態様で配設してある。より詳細に説明すると、シート材214の後縁部分は、図4に拡大して示したように、締結手段31により底板211の後縁部分に締結されたカバー部材29に押圧されて支持してある。これにより、シート材214の後縁部分は、底板211と離間する方向への移動は規制されるが、図5に示したように前後方向への移動については規制されない。つまり、シート材214は、前縁部分が固定端とし、後縁部分が自由端として配設してある。また、シート材214の左右方向への移動については、図には明示しないが、側板213により規制してある。
緩衝材22は、例えば発泡ポリウレタン等の弾性材より形成したものであり、クッション材としての機能を発揮するものである。この緩衝材22は、シート材214の裏面に貼り付けて配設してある。より詳細に説明すると、緩衝材22は、シート材214の所定の領域、すなわち搬出された商品Wと当接可能な領域の裏面に貼り付けてある。つまり、緩衝材22は、シート材214と、底板211とに介在して配設してある。
複数のブロック材23は、それぞれ例えばプラスチック材から形成したものである。これらブロック材23は、それぞれ外扉6bにおける商品取出口14の下縁部分の背面に、商品受け箱21の内部に突出した態様で、図示しない締結手段に支持されて配設してある。また、ブロック材23は、図3に示したように、所定の間隔ごとに配設してある。
フラッパー部材24は、商品受け箱21の内部における一対の側板213の間において、前後方向に沿って揺動自在に配設してある。より詳細に説明すると、フラッパー部材24は、基端側に係合部241、先端側に折曲部242を備えてあり、係合部241が、商品受け箱21の天板212に形成した係止片2121の係止ピン2122に係合して、前後方向に揺動自在に配設してある。ここに、係合部241は、図2に示したように後方側に湾曲して成り、そのため係止ピン2122と着脱可能になっている。従って、フラッパー部材24は、着脱自在である。
以下に、フラッパー部材24の取り外し、および収納について説明する。図6〜図10は、それぞれフラッパー部材の取り外し、および収納について説明するための説明図である。
まず、図6に示したように、フラッパー部材24を後方に向けて揺動させ、その状態を保持したままで、図7に示したように、前方に向けて移動させる。これにより、フラッパー部材24の係合部241と、天板212の係止ピン2122との係合状態が解除される。その後、図8に示したように、フラッパー部材24を後方側に引き出すことにより、フラッパー部材24は、商品取出装置20(商品受け箱21)から取り外されたことになる。
次に、図9に示したように、取り外したフラッパー部材24を商品受け箱21の下方に進入させる。より詳細に説明すると、フラッパー部材24を、係合部241を前方に、折曲部242を後方にして、一対の側板213のそれぞれの支持片28の間に進入させる。これにより、フラッパー部材24は、図10に示したように、係合部241を外扉6bの裏面に配置し、折曲部242を支持片28で支持した態様で収納されることになる。
このようにフラッパー部材24を収納することにより、外扉6bを開動作、あるいは閉動作させた場合にも、支持片28がフラッパー部材24の慣性力による移動を規制するので、フラッパー部材24が外扉6bの外部に移動してしまう虞れがない。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る自動販売機の商品取出装置20によれば、商品受け箱20の一対の側板213のそれぞれの下部に支持片28が形成してあるので、取り外したフラッパー部材24を、係合部241を外扉6bの裏面に配置し、折曲部242を支持片28で支持した態様で収納させることができ、外扉6bを開動作、あるいは閉動作させた場合にも、支持片28がフラッパー部材24の慣性力による移動を規制するので、フラッパー部材24が外扉6bの外部に移動して落下してしまう虞れがない。また、支持片28を一対の側板213に延在する態様で形成するので、部品点数を増加させることがない。更に、外扉の裏面の特定個所を切り起こして支持片を形成すると、外扉の強度が低下してしまう虞れがあるが、本実施の形態ではそのような強度低下の虞れもない。
また、上記商品取出装置20によれば、商品受け箱21の底板211が、商品Wの幅よりも大きい凹所26を形成する態様で縦断面が湾曲形状を有して成るので、搬出された商品Wを凹所26内に位置させることができ、つまり、搬出された商品Wの位置を規制することができ、これにより、該商品Wの視認性の向上を図ることができる。また、上記凹所26は、商品Wの幅よりも大きいので、搬出された商品Wの周囲に十分なスペースを確保することができ、その結果、利用者が容易に該商品Wを掴むことができる。
更に、上記商品取出装置20によれば、商品受け箱21の一対の側板213には、複数の貫通孔27が形成してあるので、商品受け箱21の内部に水や塵等の異物が進入した場合に、かかる異物を商品受け箱21の外部に排出することができる。その結果、商品受け箱21の内部に進入した異物を容易に外部に排出して清掃作業の簡易化を図ることができる。特に、底板211が、上述のように湾曲形状を有して成るので、異物が底板211の最下部に集まることが考えられるため、排出孔27を底板211の最下部近傍に形成するだけで良い。
また、上記商品取出装置20によれば、シート材214が帯電防止剤を含有して成るので、かかるシート材214の表面に静電気の作用により塵等の異物が付着してしまうことを抑制することができる。また、シート材214は、前縁部分が固定端とし、後縁部分が自由端として、前後方向へ移動可能に配設してあるので、搬出された商品Wがシート材214の表面に当接する場合に、シート材214が前方に向かって移動して該商品Wの当接による衝撃の一部を吸収することになる。そのため、緩衝材22が厚み方向に変形することにより吸収する衝撃の割合を低減させることができ、シート材214および緩衝材22の使用寿命の長期化を図ることができる。シート材214の後縁部分を自由端とすることにより、上述のように底板211が湾曲形状を有して成る場合であっても、かかる底板211の表面形状に応じて前方に向かって移動させることができる。
また更に、上記商品取出装置20によれば、緩衝材22がシート材214の裏面に貼り付けて配設してあるので、上述のように、搬出された商品Wが当接する場合にシート材214とともに前方に向かって移動することができる。そのため、かかる前方への移動により該商品Wの当接による衝撃の一部を吸収することができ、その結果、厚み方向に変形することにより吸収する衝撃の割合を低減させることができ、シート材214および緩衝材22の使用寿命の長期化を図ることができる。また、緩衝材22をシート材214の裏面に貼り付けて配設してあれば、シート材214を取り外して緩衝材22を交換することができ、緩衝材22の交換作業を容易に行うことができる。更に、上述のように底板211が湾曲形状を有して成る場合であっても、シート材214の裏面に貼り付けてから設置すれば良いので、かかる形状に影響を受けることなく交換作業を容易に行うことができる。
そして、上記商品取出装置20によれば、ブロック材23が商品取出口14の下縁部分の背面に、商品受け箱21の内部に突出した態様で配設してあるので、従来のように商品受け箱を区画する仕切板を要することなく、商品取出口14から腕を進入させて機内にある商品Wを盗むことを防止することができる。仕切板を要しないために、かかる仕切板の存在により生ずる死角で機内から搬出された商品Wを利用者が商品取出口を介して容易に視認できない虞れや、利用者が搬出された商品Wを容易に掴むことができない虞れがない。そのため、搬出された商品Wの視認性の向上を図るとともに、該商品Wを容易に掴むことができる。特に、底板211が、上述のように湾曲形状を有して成るので、商品取出口14より腕を進入させた場合に、かかる形状により肘の位置を規制することができ、機内にある商品Wの防盗性をより向上させることができる。また、仕切板を要しないために、フラッパー部材24を一対の側板213間に延びる大きさの一部品とすることができ、部品点数の削減を図ることもできる。
以上のように、本発明に係る商品取出装置は、例えば缶入り飲料、瓶入り飲料およびペットボトル入り飲料等の各種商品を販売する自動販売機に有用である。
本発明の実施の形態に係る商品取出装置が適用された自動販売機を示した正面図である。 図1における自動販売機を構成する商品取出装置を示した断面側面図である。 図1における自動販売機を構成する商品取出装置を示した背面図である。 図2における商品受け箱の一部を拡大して示した拡大断面側面図である。 図2における商品受け箱の一部を拡大して示した拡大断面側面図である。 図2におけるフラッパー部材の取り外し、および収納について説明するための説明図である。 図2におけるフラッパー部材の取り外し、および収納について説明するための説明図である。 図2におけるフラッパー部材の取り外し、および収納について説明するための説明図である。 図2におけるフラッパー部材の取り外し、および収納について説明するための説明図である。 図2におけるフラッパー部材の取り外し、および収納について説明するための説明図である。
符号の説明
14 商品取出口
15 商品取出扉
20 商品取出装置
21 商品受け箱
211 底板
212 天板
213 側板
214 シート材
22 緩衝材
23 ブロック材
24 フラッパー部材
25 化粧枠材
26 凹所
27 貫通孔
28 支持片
29 カバー部材
W 商品

Claims (1)

  1. 前面に開口する商品取出口を臨む態様で、機内から搬出された商品を受け止めるための商品受け箱と、
    前記商品受け箱を構成する天板に着脱自在に配設されたフラッパー部材と
    を備えた自動販売機の商品取出装置において、
    前記商品受け箱は、該商品受け箱を構成する一対の側板のそれぞれの下縁部分から下方に向かって突出した態様で形成された支持片を備え、
    かかる支持片間を前記天板から取り外したフラッパー部材の収納場所とし、前記支持片により該フラッパー部材の移動を規制して支持することを特徴とする自動販売機の商品取出装置。
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