JP4237662B2 - 魚釣用スピニングリール - Google Patents

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本発明は、リール本体に装着されたハンドルの回転操作運動をスプールの前後往復動に変換するスプール往復動装置がリール本体内に設けられた魚釣用スピニングリールの改良に関する。
一般に、魚釣用スピニングリールは、リール本体と、リール本体から延出する脚部と、脚部の端部に形成されて釣竿に取付けられる竿取付部とを有している。前記リール本体内には、ハンドルが固定されるハンドル軸が回転可能に支持されている。また、ハンドル軸には、ドライブギアが固定され、このドライブギアには、ハンドル軸に対して直交する方向に延び且つリール本体に回転可能に支持された管状のピニオンギアが噛合される。また、スプール軸の先端部には、釣糸が巻回されるスプールが取付けられる。スプール軸は、ピニオンギアと同心的に配され、ハンドルからの回転力をスプール軸の前後動に変換するスプール往復動装置(オシレート機構)を介して、ハンドル軸と直交する方向に沿って前後動される。
前記オシレート機構は、一般に、ハンドル軸(ドライブギア)の回転に伴ってリール本体内で前後方向に往復動する摺動体を備えており、スプール軸が前記摺動体と一体に結合されることにより、摺動体と共にスプール軸が前後に往復動し、スプール軸と共に前後動するスプールに釣糸が片寄ること無く均等に巻回される。
実際に、摺動体およびスプール軸を前後動させながら釣糸をスプールに巻き上げる場合には、魚の引きや仕掛けの重量等によって釣糸に負荷が加わった状態となっているため、スプールは、この負荷が作用する方向すなわちロータの釣糸巻取り回転方向で力を受ける。また、釣糸によってスプールに加わるこの回転方向の力は、スプール軸を介して摺動体にも作用する。そのため、リール本体の案内部に沿って前後動する摺動体は、前記回転方向の力によって前記案内部に押し付けられた状態(摺接状態)で前後動することとなり、摩耗したり変形したりする場合がある。また、このような摺接抵抗の発生により、オシレート機能が低下し、スムーズな巻き上げ性が得られないといった問題も生じる。
そこで、リール本体の案内部と摺動体との間に転がり軸受を介在させ、摺動体に作用する前記回転方向の力を前記転がり軸受で受けつつ、この転がり軸受によって摺動体をリール本体に対して円滑に前後動させるようにする技術が従来から提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、転がり軸受を円滑に転がす(摺動体を円滑に前後動案内する)ためには、転がり軸受とリール本体との間に適正なクリアランスが必要となるため、このクリアランスによって摺動体が回転方向でガタ付くこととなる。また、このようなガタ付きは、部品の寸法誤差や組み込み誤差等によって更に大きくなる可能性があるとともに、巻取り回転操作時に異音を発生させる。
そのため、前記転がり軸受とリール本体の案内部との間に弾性体を介在させることにより、摺動体の回転方向のガタを吸収する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−203814号公報 特開2000−245313号公報
しかしながら、前記転がり軸受とリール本体の案内部との間に弾性体を介在させると、摺動体に作用する前記回転方向の力(釣糸巻取り時に釣糸によってスプールに加わる力)によって弾性体が変形し、その変形に転がり軸受が追従してしまうため、剛性感がなく、軽快で円滑な巻取り操作性が得られなくなってしまう。
また、摺動体に作用する前記回転方向の力によって弾性体が変形してしまうと、その回転方向に摺動体が動いてしまうため、スムーズにドラグが滑り出せず(スムーズにスプールが回転せず)、更に、弾性体がその弾性復元力によって元の形状に戻ることにより脈動が生じてしまい、結果的に、良好なドラグ作用が得られなくなる。
また、さらに、前記ガタ防止構成では、スプール軸が摺動体を基点として軸と直交する方向に振幅してしまうガタ付きを抑えることが困難なために、スプール軸が外装されるピニオンギアの内周面に接触してしまう虞を有する。
特に、魚が掛かった際などの釣糸を介してスプールに荷重が加わった時には、スプール軸が傾いた状態で、ピニオンギアが回転するため、スプール軸とピニオンギア内周との摺接面が偏摩耗し、耐久性が低下する虞を有する。
本発明は前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、摺動体の回転方向のガタを防止して、釣糸の巻取り操作を円滑に行なうことができるとともに、滑らかなドラグ作用を実現し得、かつ、スプール軸の直交する方向へのガタ防止を図り得るようにした魚釣用スピニングリールを提供することにある。
本発明は、ハンドルの回転を、リール本体内に設けられた往復動機構を介して、先端にスプールを有するスプール軸の前後往復動に変換するとともに、前記ハンドルの回転に伴うロータの釣糸巻取り方向の回転によって前記スプールに釣糸を巻取る魚釣用スピニングリールにおいて、前記往復動機構は、前記スプール軸の後端部に取付けられ且つ前記ハンドルの回転に伴ってリール本体の第1および第2の案内部に沿って前後に往復動する摺動体と、前記摺動体に支持され、前記ロータが釣糸巻取り方向に回転する側でリール本体の第1の案内部に外周部を直接当接させ、リール本体に対して前記摺動体を前後方向に転がり案内するボールベアリングと、前記摺動体に回転自在に支持され、外周に装着した弾性体前記リール本体の第2の案内部に接触することによる変形作用により、スプール軸を中心とした、摺動体の回転方向のガタを吸収する回転体と、を具備し、前記前記第1の案内部に弾性体を介在させることなく外周部を直接当接するボールベアリングと第2の案内部に弾性体を介して接触する回転体とのいずれか一方をスプールの前後方向に間隔を有して複数個配置し、他方を前記一方の前後方向の間隔内に配置したことことを特徴とする。
本発明によれば、釣糸巻取り時に、第1の案内部に外周部を直接当接したボールベアリングが摺動体を第1の案内部に沿って前後方向に円滑に転がり案内すると共に、回転体の外周に装着した弾性体が第2の案内部との接触で変形することにより、摺動体の回転方向のガタを吸収してボールベアリングの転がり案内作用を助長し、これにより、摺動体の回転方向のガタを防止して、釣糸の巻取り操作を円滑に行なうことができるともに、滑らかなドラグ作用を実現し得、更に、ボールベアリングと回転体とのいずれか一方をスプールの前後方向に間隔を有して複数個配置し、他方を前記一方の前後方向の間隔内に配置したことにより、スプール軸の直交する方向へのガタ防止を図り得るようにした魚釣用スピニングリールを提供することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
図1〜図7は本発明の一実施形態を示している。これらの図に示されるように、本実施形態の魚釣用スピニングリール1は、リール本体1aと、リール本体1aから延出する脚部1bと、脚部1bの端部に形成され且つ釣竿に取り付けられる竿取付部1cを有している。リール本体1a内には、スプールに釣糸を巻回するための巻取駆動機構が設けられている。具体的には、ハンドル5が固定されるハンドル軸2がリール本体1a内に回転可能に支持されている。ハンドル軸2にはドライブギア3が固定されており、このドライブギア3にはピニオンギア13が噛合している。
ここで、上記ハンドル5は、図8に示すように軸5aが固着される。この軸5aには、筒状部材5bが、その一端部に軸受5cを介在した状態で、その内壁に間隙50を有して外装され、その他端側が固定ビス5d及び軸受5iを介して軸5aに回転可能に取付けられる。そして、この筒状部材5bの一端部の外周部には、段部5eが設けられ、この段部5eを利用してT型把持部5fが被着される。この把持部5fには、その他端部に係止孔5gが設けられ、この係止孔5gには、筒状の弾性係止部材5hが軸受5iを介して回転可能に挿着される。ここで、把持部5fの係止孔5gと弾性係止部材5hの外壁との間における軸受5iが位置する部分の径方向外方近傍には、空隙51が形成され、この空隙51により、係止孔5gに筒状の弾性係止部材5hを組付けた際に生じる軸受5iへの径方向内側へ向けて加わる締め付け力が軽減される。
また、上記筒状部材5bの他端部には、その外周部に係止部5jが設けられ、この係止部5jには、上記弾性係止部材5hに設けられる弾性係止部5kが弾性を利用して係止される。そして、この弾性係止部材5hの他端部には、尻栓5lが、例えば軽圧入により挿着される。
上記構成により、上記軸5aに嵌着される軸受5iは、空隙51により、その外輪に加わる締め付け力が軽減され、長期間に亘り、筒状部材5bの安定した回転を可能とし、把持部5fの安定した釣糸巻取り操作を実現する。そして、これにより、高精度なインサート成形を簡便にして容易に実現することが可能となる。
なお、上記説明では、T型把持部5fに適用した場合で説明したが、これに限ることなく、その他、図9に示すI型把持部5mにおいても適用可能である。この図9においては、上記図8と同一部分について同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
即ち、このI型把持部5mを配置する場合には、筒状部材5b上外周における軸受5cが嵌着される部位の径方向外方近傍に該把持部5mを積重配置し、把持部5mの内壁と筒状部材5bとの間に空隙52を設ける。そして、この把持部5mの他端部には、前記弾性係止部材5hの挿着される係止孔5nが設けられ、この弾性係止部材5hと把持部5mの内壁との間に空隙53が前記軸受5iに対応して設けられる。
そして、上記ピニオンギア13は、ハンドル軸2に対して直交する方向に延び且つリール本体1aに軸受60A,60Bを介して回転可能に支持された軸筒62に設けられている。また、軸筒62の先端部には、ベール6および釣糸案内部15を備えたロータ8が一体的に取り付けられている。
ハンドル軸2と直交する方向に延在するスプール軸9が軸筒62を貫通している。この場合、スプール軸9は、軸筒62と同心的に配されており、ハンドル軸2と直交する方向に沿って前後動できる。また、スプール軸9の先端部には、釣糸が巻回されるスプール10が取り付けられている。
また、ハンドル軸2には、オシレート機構(前後往復動機構)65の連動歯車66と噛合する歯車63が形成されている。オシレート機構65は、いわゆるギヤ方式のものであり、歯車63に噛み合ってこれと連動回転する連動歯車66と、連動歯車66に突設され且つ連動歯車66の回転中心軸から偏心して位置する係合突起(係合部)66aと、スプール軸9の後端部にビス69を介して取り付けられ且つ係合突起66aと係合するカム溝67aを有する摺動体67と、リール本体1aに形成され且つ摺動体67の往復動を案内する第1の案内部68とを備えている。
このようなオシレート機構65は、ハンドル軸2がハンドル5の回転操作によって回転されると、ハンドル軸2上の歯車63と噛み合う連動歯車66が回転し、それに伴って、連動歯車66の係合突起66aが回転するとともに、係合突起66aと係合するカム溝67aの案内によって摺動体67が前後に往復動する。したがって、摺動体67に取り付けられたスプール軸9が軸方向に沿って往復駆動(前後動)する(図と、図7に示された実線、摺動体67が前方に移動した状態を示し、二点鎖線、摺動体67が後方に移動した状態を示す)。すなわち、この場合、係合突起66aとカム溝67aは、ハンドル軸2の回転運動をスプール軸9の直線往復運動に変換する変換手段を構成している。
以上の構成によれば、ハンドル5を釣糸巻取り方向に回転操作してハンドル軸2を回転させると、オシレート機構65を介してスプール軸9に取り付けられたスプール10が前後に往復動するとともに、ドライブギア3、ピニオンギア13、軸筒62を介してロータ8が釣糸巻取り方向(スプール10側からリールを見て時計周り方向、後側(図2の方向)からリールを見て反時計周り方向)に回転駆動する。したがって、スプール10には、釣糸案内部15を介して、釣糸が均等に巻回される。
なお、本実施形態において、リール本体1aの後端壁部1a’の後端面には、所定の位置に、開口22が形成されている。この開口22は、オシレート機構65の摺動体67がその往復動における最後端位置に位置した際(その状態が図5に示されている)に、摺動体67の後側の一部をその内側に受け入れるように、その位置および形状が設定されている。また、本実施形態では、開口22を塞ぐための有底皿状のカバー部材20が、リール本体1aの後端壁部1a’の後側から被せられている。また、リール本体1aの後端壁部1a’には、図1に示されるように、ロータ8の逆回転(釣糸繰り出し方向の回転)を防止する逆転防止機構の切換ロッド30の端部が貫通しており、後端壁部1a’から外部に突出する切換ロッド30の端部には、切換レバー32が取付けられている。
図2および図3に示されるように、リール本体1aの側部には、リール本体1aの一部を成すボディーカバー37が取り付けられている。このボディーカバー37のうち、ロータ8の釣糸巻取り回転方向でリール本体1aの第1の案内部68と略対向する面には、第1の案内部68と共に、摺動体67の往復動を案内する第2の案内部39が形成されている。
また、図4〜図7に拡大して示されるように、摺動体67には、その底部の前後に、一対の第1の軸部67b、67bがスプール10の前後方向に所定の間隔を有して突設され、この一対の第1の軸部67b、67bの軸間位置には、第2の軸部67cが突設されている。このうち一対の第1の軸部67b、67bは、摺動体67のスプール軸方向(前後方向)に延びる中心軸に対し、リール本体1aに形成された第1の案内部68側(魚の引きや仕掛けの重量等によって釣糸に負荷が加わるロータ8の釣糸巻取り回転方向側…高負荷側)に偏って位置している。他方の第2の軸部67cは、摺動体67の軸方向(前後方向)に延びる中心軸に対し、ボディーカバー37に形成された第2の案内部39側に偏って位置している。
上記一対の第1の軸部67b、67bには、それぞれ軸受、例えば転がり軸受(ボールベアリング)33、33が回転可能に支持される。そして、第2の軸部67cには、外周部にOリング等から成る弾性体341が装着される回転体34が回転可能に支持される。すなわち、一対の転がり軸受33、33は、ロータ8の釣糸巻取り回転方向(高負荷側)で第1の案内部68と対向しており、回転体34は、弾性体341を介して第2の案内部39と接触可能状態で対向している。
ここで、一対の転がり軸受33、33は、釣糸巻取り時に釣糸によってスプール10に加わる回転方向の力をスプール軸9および摺動体67を介して受けることにより、リール本体1aの第1の案内部68に当接しながら摺動体67をリール本体1aに対して前後方向に円滑に転がり案内する。同時に、回転体34の弾性体341は、ボディーカバー37の第2の案内部39と接触することによる変形作用により、スプール軸9を中心とした摺動体67の回転方向のガタ(各部品の寸法不良や組み込み誤差等)を吸収することができ、転がり軸受33、33の軽快な転がり案内作用を助長する。
特に、本実施形態において、回転体34の弾性体341は、第2の案内部39に常時接触して、該回転体34の軸に対して略対称位置に配置される一対の転がり軸受33、33に予圧を付与しており(転がり軸受33、33を付勢してリール本体1aの第1の案内部68に常時当接させており)、これにより、確実に摺動体67の回転方向のガタの発生を防止すると共に、スプール軸9の軸と直交する左右方向(脚部1bを挟む左右方向、図10中矢印方向)へのガタが防止される。
以上説明したように、本実施形態の魚釣用スピニングリール1のオシレート機構65は、摺動体67に回転自在に支持され且つロータ8の釣糸巻取り回転方向でリール本体1aの第1の案内部68に当接することによりリール本体1aに対する摺動体67の前後往復動を案内する一対の転がり軸受33を備えている。
したがって、釣糸巻取り操作時に釣糸によってスプール10に加わる回転方向の力がスプール軸9を介して摺動体67に作用しても、この回転方向の力が一対の転がり軸受33で受けられつつ、該転がり軸受33によって摺動体67がリール本体1aに対して円滑に前後動されるため、摺動体67がリール本体1aに摺接して摩耗したり変形したりすることを防止でき、また、摺接抵抗の発生によってオシレート機能が低下してスムーズな巻き上げ性が得られないといった問題も生じなくなる。
また、本実施形態の魚釣用スピニングリール1は、摺動体67とリール本体1aの第2の案内部39との間に介在され且つ第2の案内部39に当接することによりスプール軸9を中心とする摺動体67の回転方向のガタを吸収する弾性体34を備えている。したがって、転がり軸受33とリール本体1aとの間のクリアランスや、部品の寸法誤差、組み込み誤差等によって生じる摺動体67の回転方向のガタ付きを弾性体34によって可及的に吸収できるとともに、釣糸巻取り操作時の異音発生等の不具合も防止でき、円滑な巻取り操作が行なえる。
また、従来のように転がり軸受33とリール本体1aとの間に弾性体34を介在させる(釣糸巻取り回転方向で弾性体34をリール本体1aに当接させる)のではなく、摺動体67とリール本体1aの第2の案内部39との間にこれらに接触可能に回転体34を介して弾性体341を介在させている(釣糸繰り出し回転方向で弾性体341を第2の案内部39に当接させている)ため、スプール軸9を介して摺動体67に作用する前記回転方向の力(釣糸巻取り操作時に釣糸によってスプール10に加わる回転方向の力)によって弾性体341が変形することはなく、また、弾性体341の変形に一対の転がり軸受33、33が追従してしまうこともなくなる。したがって、剛性感がある軽快で円滑な巻取り操作性を得ることができるとともに、スムーズにドラグを滑り出させることができ、更に、回転体34の弾性体341がその弾性復元力によって元の形状に戻ることによって脈動が生じることもなくなる。
また、本実施形態において、回転体34の弾性体341は、リール本体1aと常時接触して、一対の転がり軸受33、33に予圧を付与するようになっている。したがって、前述した作用効果を更に促進させることができる。すなわち、回転方向のガタ発生の防止を図りながら、摺動体67の前後往復動を確実且つ円滑に案内でき、高い剛性感が得られる(安定した前後動案内が得られる)ると共に、スプール軸9の直交する左右方向へのガタ付きを抑えることができる。この結果、スプール軸9のピニオンギア13との接触を確実に防止することができる。
さらに、本実施形態においては、一対の転がり軸受33、33の軸間に回転体34の軸を配置し、この一対の転がり軸受33、33と、回転体34の弾性体341により、摺動体67を前後方向に案内するように構成していることにより、摺動体67の回転方向のガタ付きを防止し、ドラグのスムーズな作動を実現しながら、スプール軸9の直交する左右方向へのガタ付きや傾きを抑えることができる。
これにより、スプール軸9の捩れや傾きが防止されて駆動系であるピニオンギア13の内壁とスプール軸9との接触が抑止されるため、スプール軸9の偏摩耗が防止されて耐久性の向上が図れて長寿命化の促進を図ることができる。
なお、前記実施の形態では、摺動体67に対して、一対の転がり軸受33、33を、リール本体1aの第1の案内部68に対応して回転自在に配すると共に、弾性体341の設けられた回転体34を、一対の転がり軸受33、33の軸間であって、第2の案内部39に対応して回転自在に配するように構成した場合で説明したが、これに限ることなく、例えば図11に示すように弾性体341の設けられた一対の回転体34を第2の案内部39に対応して回転自在に配する共に、一個の転がり軸受33を第1の案内部68に対応して回転自在に配するように構成することも可能で、略同様の効果が期待される。
即ち、摺動体67には、第2の軸部67c、67cがリール本体1aの第2の案内部39に対応して前後方向に所定の間隔を有して形成され、この第2の軸部67c、67cには、弾性体341の設けられた回転体34,34がそれぞれ回転可能に支持される。そして、摺動体67には、リール本体1aの第1の案内部68に対応して第1の軸部67bが第2の軸部67c、67cの軸間であって、第1の案内部68に対応して形成され、この第1の軸部67bには、転がり軸受33が取付けられる。
また、上記実施の形態では、転がり軸受33と回転体34との一方を一対設け、他方を一個設けるように構成した場合で説明したが、これに限ることなく、一方を複数個配置し、他方を一方の軸間に配するように構成しても良い。
よって、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
例えば実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
この発明の一実施の形態に係る魚釣用スピニングリールの側部の一部を断面して示した一部断面図である。 図1のA―Aを断面して示した断面図である。 図1のB―Bを断面して示した断面図である。 図1の要部拡大断面図で、摺動体が最も前方の位置に移動された状態を示した拡大断面図である。 図1の要部拡大断面図で、摺動体が最も後方の位置に移動された状態を示した拡大断面図である。 図2を拡大して示した断面図である。 図3を拡大して示した断面図である。 図1のハンドルの把持部を断面して示した断面図である。 図8の変形例を示した断面図である。 図1を前方側から見た図である。 他の発明に係る魚釣用スピニングリールの要部断面図である。
符号の説明
1…魚釣用スピニングリール
1a…リール本体
2…ハンドル軸
5…ハンドル
8…ロータ
9…スプール軸
10…スプール
33…転がり軸受
34…回転体
341…弾性体
39…第2の案内部
67…摺動体
65…オシレート機構(往復動機構)
68…第1の案内部

Claims (1)

  1. ハンドルの回転を、リール本体内に設けられた往復動機構を介して、先端にスプールを有するスプール軸の前後往復動に変換するとともに、前記ハンドルの回転に伴うロータの釣糸巻取り方向の回転によって前記スプールに釣糸を巻取る魚釣用スピニングリールにおいて、
    前記往復動機構は、
    前記スプール軸の後端部に取付けられ且つ前記ハンドルの回転に伴ってリール本体の第1および第2の案内部に沿って前後に往復動する摺動体と、
    前記摺動体に支持され、前記ロータが釣糸巻取り方向に回転する側でリール本体の第1の案内部に外周部を直接当接させ、リール本体に対して前記摺動体を前後方向に転がり案内するボールベアリングと、
    前記摺動体に回転自在に支持され、外周に装着した弾性体前記リール本体の第2の案内部に接触することによる変形作用により、スプール軸を中心とした摺動体の回転方向のガタを吸収する回転体と、
    を具備し、
    前記第1の案内部に弾性体を介在させることなく外周部を直接当接するボールベアリングと第2の案内部に弾性体を介して接触する回転体とのいずれか一方をスプールの前後方向に間隔を有して複数個配置し、他方を前記一方の前後方向の間隔内に配置したことを特徴とする魚釣用スピニングリール。
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