JP4237601B2 - ループシミュレーション装置とその方法並びにそのプログラム - Google Patents
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Description
請求項2,8,11の発明での追加の課題は、左右の編目と自分の編目とを結ぶ方向と自分の編目の向きとが直角に近づくようにして、より現実の編地に近いシミュレーションができるようにすることにある。
請求項3,9,12の発明での追加の課題は、糸の上下の重なり具合をリアルに表現できるようにすることにある。
請求項4,5の発明での追加の課題は、編地に平行な面内での編目の移動量を、リアルに求めることにある。
請求項6の発明での追加の課題は、編目位置を求めるための計算をより簡単にすることにある。
前記ループシミュレーション装置は、編地の各編目に対して、その上下の編目と自分の編目との距離を編目の縦サイズに近づけると共に、左右の編目と自分の編目との距離を編目の横サイズに近づけるようにした所定の規則を充たし、かつ左右の編目と自分の編目とで編目の向きが異なる場合、自分の編目と左右の編目とで編目の向きが近づくように編目を移動させ、編目の位置が収束するまで、前記編目の移動を繰り返し、編目位置の収束値に編目を配置して表示するようにしたことを特徴とする。
また好ましくは、編目の位置として、編地に平行な面内での位置と、編地に垂直な方向の位置とを求めて、各編目に対して、左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合、もしくは上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合は、編地に垂直な方向に移動させず、左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合、もしくは上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合は、編地に垂直な方向に例えば糸の太さ程度移動させる。
前記コンピュータに、編地の各編目に対して、その上下の編目と自分の編目との距離を編目の縦サイズに近づけると共に、左右の編目と自分の編目との距離を編目の横サイズに近づけるようにした所定の規則を充たし、かつ左右の編目と自分の編目とで編目の向きが異なる場合、自分の編目と左右の編目とで編目の向きが近づくように、編目の移動量を求めて、編目を移動させるための、移動量算出命令と、編目の位置が収束するまで、前記移動量算出命令での処理を繰り返すための収束判定命令と、編目の位置の収束値を編目位置とするための命令、とを実行させる。
また好ましくは、編目の位置として、編地に平行な面内での位置と、編地に垂直な方向の位置とを求めるようにして、前記編目の移動命令では、各編目に対して、左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合、もしくは上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合は、編地に垂直な方向に移動させず、左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合、もしくは上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合は、編地に垂直な方向に例えば糸の太さ程度移動させる。
また上下の編目で表裏が異なる場合、裏目の下に表目が潜り込むように編目を垂直移動させ、かつ編地に平行な面内での距離を垂直方向の編目位置の差に応じて編目の縦サイズから減少させると、表目が裏目の下に潜り込み、これに伴って上下の編目間の編地に平行な面内での距離(ウェール方向距離)が縮む状況をリアルにシミュレーションできる。
同様に左右の編目で表裏が異なる場合、表目の下に裏目が潜り込むように編目を垂直移動させ、かつ編地に平行な面内での距離を垂直方向の編目位置の差に応じて編目の横サイズから減少させると、裏目が表目の下に潜り込み、これに伴って左右の編目間の編地に平行な面内での距離(コース方向距離)が縮む状況をリアルにシミュレーションできる。
定義: Z方向は編地の表面に垂直な方向で、編地を水平に置いた場合の高さ方向となる
無選針の位置にも仮想的に目があるものとする
親は自分のシンカーループが係止されている目(上の目)
子はその逆の下側の目
距離や位置を表す場合、「目の基準位置」、「目の位置」、「目」は同義語
親/子/左/右の各目に対する移動量を計算し、その平均を移動量として使用
以下簡単のため、親/子/左/右の各目との関係で、自分の目の新たな
座標を求め、この平均を自分の新たな座標とするものとして説明する
目の向き 子の目の位置と親の目の位置とを結ぶ向きを目の向きとし、
原則としてy軸からの傾きを用いて表す
編目の縦サイズmy、横サイズmxは各々定数で、3次元空間でのサイズである
目の移動処理での糸の太さは設定自在な定数で、
例えば糸本体の直径程度とする
例外: 上下左右いずれかの目が無い編目では、上下左右に存在している編目の影響
のみを考慮する
水平方向: 目の横幅が無くなるように左右動
Z方向 : 隣も無選針 高さを同じにする
隣が表目 隣の目の基準位置の高さ−所定値
隣が裏目 隣の目の基準位置の高さ+所定値
水平方向: 親の目の位置との距離が自分の目の縦サイズmyとなり、
親の目 かつ自分の目の向きが、自分の目の位置と親の目の位置
とを結ぶ線に平行になるようにする またより上の親の目を
基準にしても良い
親の目が複数ある場合、複数の親の目の位置の中点を、
仮想的な単一の親の目の位置としてもよい
表/裏の変化時は、Z位置に応じて所定距離(糸の太さ程度) だけ表目を裏目の下に潜り込ませる
ただし親の目が複数ある場合、各親の目について移動量を
求めるが、最も近い親の目に対してのみ移動量を求めても
良い
子の目 子の目の位置との距離が自分の目の縦サイズmyとなり、
かつ自分の目の向きが、子の目の位置と親の目の位置
とを結ぶ線に平行になるようにする
子の目が複数ある場合、各子の目について移動量を求める
ただし表/裏の変化時は、Z位置に応じて所定距離
(糸の太さ程度)だけ表目を裏目の下に潜り込ませるように
水平方向の移動量を定める
左右の目 左右の目との間隔を、自分の目の横サイズmxにする
ただし表/裏の変化時は、Z位置に応じて所定距離
(糸の太さ程度)だけ裏目を表目の下に潜り込ませる
目の向き 左右の目と目の向きが異なる場合は、向きを揃え、
(Y方向からの傾き) 目が横に並ぶ(左右の目の基準位置を結ぶ方向が目の方向に
直角)側に移動 1回の移動で向きを揃える程度や目を
横並びにする程度は適宜に決定し、例えば処理前に比べ
向きの差や横並びからの目の位置のずれを半減させる
Z方向: 親子(ウェール方向)で表が続く場合や裏が続く場合:
自分の目のZ座標を親の目のZ座標に近づける
親と自分で表/裏が異なる場合:
親が裏、自分が表で、自分のZ座標が親よりも糸の太さ分
小さくなるようにする
親が表、自分が裏で、自分のZ座標が親よりも糸の太さ分 大きくなるようにする
左右の目: 隣が同種の目(表/表や裏/裏)の場合、Z座標を揃える
隣が異種(表/裏)の場合、自分が表目であれば糸の太さ分
Z座標を増し、裏目で有れば糸の太さ分Z座標が小さくなる
ようにする
子と自分で表/裏が異なる場合:
子が表、自分が裏で、自分のZ座標が子よりも糸の太さ分
大きくなるようにする
子が裏、自分が表で、自分のZ座標が子よりも糸の太さ分
小さくなるようにする
親の目や子の目に対して、以下の基準に照らして不自然な位置で有れば修正する:
Y座標は親の目のY座標を越えず、子の目のY座標を下回らない
また自分の目の移動量は親の目の移動量や子の目の移動量の所定倍以内に制限 してもよい
また交差などの場合、上下の目のZ値に差を付けても良い。
横サイズ: 自己の目の向きとこれに直角な座標系を考慮し、目の向きに直角な座標軸に
沿って隣の目との距離を求め、この距離の左右平均を目の横サイズとする
縦サイズ: 親の目との距離を縦サイズとする
制御点: 縦サイズと横サイズ、上部と下部の目の傾きなどの情報を用いて、
事前に記憶した編目のモデルを変形
XY座標 編目モデルは子がない場合、下側を幅広にする
Z座標: 親の目の表/裏と、制御点の位置に従い、基準位置のZ座標を修正
親に複数の子がある場合、自分が上か下かに応じて修正
下に目が無い場合は、下の目のニードルループで持ち上げられ得る部分
を下側に修正
糸のモデル: 糸は糸本体とその上下の毛羽とからなるものとする
各制御点に対し隣接する糸との間隔を求め、これに応じて毛羽と
糸本体を圧縮
上下の糸 毛羽の合間から下側の糸が見えるものとして、上下の糸を表現
の重なり:
描画点: 制御点と制御点との間に描画点を補間、
描画点毎に4角形の糸本体とその両側の同じく4角形の毛羽とを描画、 描画点毎の描画(メッシュ)を接続
影付け 光源方向を仮定し、糸の断面が円形として、適宜のモデルにより
拡散反射光を考慮して陰影を求める (メッシュ内の陰影)
また描画点毎に他の制御点(もしくは描画点)の影に入るかを求め、
その描画点の基本明度をセット (メッシュの明暗)
4 バス
6 ペイント部
7 手入力
8 表示部
10 プリンタ
12 ループシミュレーションプログラム記憶部
14 LANインターフェース
15 ディスクドライブ
20 画像メモリ
22 目の位置記憶部
23 初期値算出処理部
24 移動量算出処理部
26 収束判定部
28 編目画像作成部
30 影付け処理部
32 上下合成部
34 編成データ変換部
40 ループシミュレーションプログラム
41 目の位置記憶命令
42 移動量算出命令
43 収束判定命令
44 編目画像作成命令
45 影付け命令
46 上下合成命令
50 天竺編地
51 リブ編地
Claims (12)
- 編地のデザインデータに対して、対応する編地画像を、個々の編目のループを表現するように、求めるための装置において、
編地の各編目に対して、その上下の編目と自分の編目との距離を編目の縦サイズに近づけると共に、左右の編目と自分の編目との距離を編目の横サイズに近づけるようにした所定の規則を充たし、かつ左右の編目と自分の編目とで編目の向きが異なる場合、自分の編目と左右の編目とで編目の向きが近づくように、編目の移動量を求めて、編目を移動させるための、移動量算出手段と、
編目の位置が収束するまで、前記移動量算出手段での処理を繰り返すための収束判定手段とを設けて、編目の位置の収束値を編目位置とするようにしたことを特徴とする、ループシミュレーション装置。 - 前記移動量算出手段はさらに、自分の編目の向きと、自分の編目と左右の編目とを結ぶ方向とが直角に近づくように、前記移動量を定めるようにしたことを特徴とする、請求項1のループシミュレーション装置。
- 編目の位置として、編地に平行な面内での位置と、編地に垂直な方向の位置とを求め、
前記移動量算出手段では、各編目に対して、
左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合、もしくは上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合は、編地に垂直な方向に移動させず、
左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合、もしくは上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合は、編地に垂直な方向に移動させるように、自分の編地に垂直な方向の移動量を定めるようにしたことを特徴とする、請求項1または2のループシミュレーション装置。 - 編目の位置として、編地に平行な面内での位置と、編地に垂直な方向の位置とを求めると共に、編目の縦サイズを定め、
前記移動量算出手段では、各編目に対して、
上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合、編目の縦サイズが上下の編目間の前記平行面内距離となり、
上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合、裏目の下に表目が潜り込むように自分の編目を垂直方向に移動させ、かつ該垂直方向の移動量に応じて、上下の編目間の平行面内距離が編目の縦サイズよりも小さくなるように、
自分の編目の前記平行面内での移動量を定めるようにしたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかのループシミュレーション装置。 - 編目の位置として、編地に平行な面内での位置と、編地に垂直な方向の位置とを求めると共に、編目の横サイズを定め、
前記移動量算出手段では、各編目に対して、
左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合、編目の横サイズが左右の編目間の前記平行面内距離となり、
左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合、表目の下に裏目が潜り込むように自分の編目を垂直方向に移動させ、かつ該垂直方向の移動量に応じて、左右の編目間の平行面内距離が編目の横サイズよりも小さくなるように、
自分の編目の前記平行面内での移動量を定めるようにしたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかのループシミュレーション装置。 - 編目位置の分布が碁盤目状から外れるように編目位置の初期値を求めるための手段を設けて、該初期値から前記移動量算出手段での処理を開始するようにしたことを特徴とする、請求項1のループシミュレーション装置。
- ループシミュレーション装置により、編地のデザインデータに対して、対応する編地画像を個々の編目のループを表現するように、求めて表示するための方法において、
前記ループシミュレーション装置は、
編地の各編目に対して、その上下の編目と自分の編目との距離を編目の縦サイズに近づけると共に、左右の編目と自分の編目との距離を編目の横サイズに近づけるようにした所定の規則を充たし、かつ左右の編目と自分の編目とで編目の向きが異なる場合、自分の編目と左右の編目とで編目の向きが近づくように編目を移動させ、
編目の位置が収束するまで、前記編目の移動を繰り返し、
編目位置の収束値に編目を配置して表示するようにしたことを特徴とする、ループシミュレーション方法。 - 前記ループシミュレーション装置は、前記編目の移動ではさらに、自分の編目の向きと、自分の編目と左右の編目とを結ぶ方向とが直角に近づくように編目を移動させることを特徴とする、請求項7のループシミュレーション方法。
- 前記ループシミュレーション装置は、
編目の位置として、編地に平行な面内での位置と、編地に垂直な方向の位置とを求めると共に、
各編目に対して、
左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合、もしくは上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合は、編地に垂直な方向に移動させず、
左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合、もしくは上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合は、編地に垂直な方向に移動させるようにしたことを特徴とする、請求項7のループシミュレーション方法。 - 編地のデザインデータに対して、対応する編地画像を、個々の編目のループを表現するように、コンピュータにより求めて表示するためのプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
編地の各編目に対して、その上下の編目と自分の編目との距離を編目の縦サイズに近づけると共に、左右の編目と自分の編目との距離を編目の横サイズに近づけるようにした所定の規則を充たし、かつ左右の編目と自分の編目とで編目の向きが異なる場合、自分の編目と左右の編目とで編目の向きが近づくように、編目の移動量を求めて、編目を移動させるための、移動量算出命令と、
編目の位置が収束するまで、前記移動量算出命令での処理を繰り返すための収束判定命令と、
編目の位置の収束値を編目位置とするための命令、とを実行させるためのループシミュレーションプログラム。 - 前記移動量算出命令を実行することにより、前記コンピュータはさらに、自分の編目の向きと、自分の編目と左右の編目とを結ぶ方向とが直角に近づくように編目を移動させるようにしたことを特徴とする、請求項10のループシミュレーションプログラム。
- 編目の位置として、編地に平行な面内での位置と、編地に垂直な方向の位置とを求めるための命令を、前記コンピュータに実行させると共に、
前記移動量算出命令を実行することにより、前記コンピュータは、各編目に対して、
左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合、もしくは上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が変わらない場合は、編地に垂直な方向に移動させず、
左右の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合、もしくは上下の編目と自分の編目とで編目の表裏の種類が異なる場合は、編地に垂直な方向に移動させるようにしたことを特徴とする、請求項10のループシミュレーションプログラム。
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