JP4237528B2 - 外装容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、陰唇間パッドの個別包装体を収納する外装容器に関する。特に、陰唇間パッドが身体に装着されるまで形状を保持することに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の生理用処理用品の外装用容器としては、主にナプキンで使用されている軟質の薄膜フィルムを製袋した軟包装容器がある。しかし、このような軟包装容器は柔軟で変形自在であるため製品保管や輸送時に内包された製品ごと変形する可能性が予想される。特に、女性陰唇間に挿入する陰唇間パッドは高い柔軟性が要求されており、外力の影響を大変うけやすい。したがって、陰唇間パッドが製造出荷されてから着用者の陰唇間に挟み込まれるまでの間、陰唇間パッドの形状を保持し、型崩れや潰れなどの変形を起し難い外装用包装容器が求められている。
【0003】
2000年4月〜2001年3月に、米国オハイオ州シンシナティ所在(One Procter & Gamble Plaza Cincinnati,OH45202)のプロクター&ギャンブル社(Procter & Gamble Co.)から、アンビーブ(envive)という商品名称である陰唇間パッドの外装用容器として、ブロー形成したプラスチック製のポリ容器が開示された。
【0004】
これは楕円形状の外装用容器本体と蓋体で形成されており、外装容器の本体の上面は開口され、上面の面積は底面の面積よりも相対的に若干広い形状であった。また、実質的に長手方向、短手方向(幅方向)と厚みを有する個別包装体は、開口面に対して長手方向と短手方向(幅方向)で形成している面が垂直になるように収納されていた。
【0005】
ところで、収納している内容物が飛び出すことがないよう、外装容器の開口面は、通常、外装容器の上面に位置している。外装容器に収容されている個別包装体は、外装容器の底面に対して垂直に配置されることとなる。したがって、柔軟性の高い陰唇間パッドを水平に積み重ねて収納するような外装容器に比べ、重力により底面部付近の陰唇間パッドが潰れることがなく、開封直後に着用する開口面付近の製品と最後に使用する底面付近の製品とで陰唇間パッドの形状が異なるといったこともない。開封直後と最後に使用する陰唇間パッドが潰れなどの形状の違いもなく同じ品質で使用することが可能となる。
【0006】
更に、外装容器がプラスチック製ポリ容器であるため外部からの衝撃に対しても、収納されている個別包装体に直接的な影響を受けにくく、陰唇間パッドの形状を保持することが可能であった。
【0007】
また、内容物を収納し、内容物を取り出すための容器として、切妻型又は平面状の頂部を有する角型の紙容器等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−109057号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来例(envive「商品名」)にあっては、外装容器本体は、楕円柱状であり、本体の上面の開口面は底面の面積よりも相対的に若干広い形状であるブロー成形したプラスチック製のポリ容器であるという構造
(構成)となっていた。このため、一般的に、開口部に対して個別包装体を垂直に収納している外装容器では、開封して最初の1つの個別包装体を取り出すときに、個別包装体と個別包装体または外装容器の隙間に指を滑り込ませて個別包装体を摘んで取り出す必要がある。
【0010】
楕円柱状の外装容器の場合、実質的に長手方向と短手方向と厚みを有する個別包装体を規則正しく整列して収納することは事実上困難である。つまり、個別包装体の長手方向と短手方向が形成している面に方向性を持たせて整列することができないため、効率よく収納することができずに結果として個別包装体の周囲には大小様々な隙間がランダムに存在することになる。
【0011】
しかし、個別包装体が充填されている外装容器の中から、開封直後に最初の1つを取り出すには、たとえ、外装容器の開口面が若干広い形状で、個別包装体の周囲にランダムな隙間が存在したとしても、個別包装体と外装容器との間に確実に指を挿入できる領域(空間)を任意に確保することは困難である。特に、柔軟性の高い陰唇間パッドを内包している個別包装体の場合は、確実に指を挿入できなければ容易に陰唇間パッドを押し潰してしまい形崩れや変形を発生して形状を保持できなくなる。
【0012】
また、時間をかけて指を侵入させる空間を探し出し、変形させることなく取り出せたとしても、個別包装体が方向性を持たないため、内包されている陰唇間パッドを取り出すために開封口を探し、個別包装体を持ち替える必要がある。したがって、何度も持ち替えることで内包された陰唇間パッドを変形させる恐れを生じてしまうだけでなく、手間が掛かり陰唇間パッドを素早く外装容器から取り出して身体に装着することもできない。
【0013】
更に、個別包装体の周囲にはランダムな空隙が存在するため、輸送時など外装容器に加わった衝撃により、個別包装体が移動し、お互いに様々な角度でぶつかり合い、内包された陰唇間パッドが形崩れや潰れといった変形を発生する可能性もある。
【0014】
以上のように、陰唇間パッドの形状を保持できずに、形崩れや潰れといった変形を発生してしまい、陰唇間パッドを陰唇間に上手く挿入することができず、挿入できても変形しているためにモレを誘発する恐れがあるばかりでなく、陰唇間パッドを外装容器から素早く取り出して身体に着用することもできないという課題があった。
【0015】
一方、前述の切妻型又は平面状の頂部を有する角型の紙容器等では、収納されている対象物が主として液体であり、また、発明の対象が前記紙容器を手に持ち易くすることを目的としている。一方、本発明における外装容器は、収納されている対象物が陰唇間パッドという柔軟ではあるが固体であるという点が異なり、外装容器から取り出された陰唇間パッドが身体に装着されるまでその形状を保持することを目的としているという違いがある。
【0016】
この発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、陰唇間パッドを個別に内包する個別包装体を清潔に維持し、また清潔かつ素早く取り出すことができる外装容器を提供することにより、上記課題を解決することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記陰唇間パッドは女性の陰唇を覆うためのものであり、例えば、生理等に対応する製品である。したがって、前記製品(陰唇間パッド及びその外装容器)は以下の要件が求められる。
【0018】
第1の要件として、前記陰唇間パッドが清潔にかつ変形することなく保持されていることである。第2の要件として、前記陰唇間パッドが清潔に、さらに素早く取り出せるように外装容器に保持されていることである。第3の要件として、前記陰唇間パッドを外装容器から取り出してから、清潔にさらに素早く陰唇へ装着できることである。
【0019】
本発明者らは、上記要件を満たし、かつ、前記目的を達成する製品につき研究した結果、本発明を完成させた。本発明は以下の内容からなる。
【0020】
(1) 女性陰唇間に挟み込むための陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体を収納する外装容器であって、前記個別包装体を取り出すための第1開口部を形成している収納空間を形成している第1本体によって構成されており、前記個別包装体の2個以上が厚さ方向に整列して前記収納空間に収納されるものであり、収納されている前記個別包装体を把持して前記個別包装体の長手方向に取り出すことができることを特徴とする外装容器。
【0021】
(2) 女性陰唇間に挟み込むための陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体を収納する外装容器であって、前記個別包装体を収納する第1本体を備えており、前記第1本体は、矩形の第1底面を有して当該第1底面により直立し得るものであり、前記第1底面における二組の対辺をそれぞれの稜線として立設された第1から第4の四つの側面が形成されており、前記第1底面と前記四つの側面で囲われる前記第1本体の上面において前記第1底面に対向して第1開口部が形成されており、前記第1底面における第1の辺を第1の稜線とする第1の側面と前記第1底面における第2の辺を第2の稜線とする第2の側面とは対向しており、前記個別包装体の2個以上は前記第1の側面と前記第2の側面との収納空間に当該個別包装体の厚さ方向に整列して収納されるものであり、前記第1開口部の面積は前記第1底面の面積より大きく形成されていることを特徴とする外装容器。
【0022】
(3) 前記第1の側面と前記第2の側面との間隔は前記第1底面から前記第1開口部に向かうに従い広くなっていることを特徴とする(2)記載の外装容器。
【0023】
(4) 前記第1底面における第3の辺を第3の稜線とする第3の側面と前記第1底面における第3の辺を第4の稜線とする第4の側面は平行に対向しており、前記第3の側面内壁と前記第4の側面内壁との間隔は前記個別包装体の横短辺の長さより大きいことを特徴とする(3)記載の外装容器。
【0024】
(5) 前記第3の側面と前記第4の側面は、前記第1底面と各々直交していることを特徴とする(4)に記載の外装容器。
【0025】
(6) 前記第3の側面と前記第4の側面は前記個別包装体の横短辺に接していることを特徴とする(5)記載の外装容器。
【0026】
(7) 前記陰唇間パッドを内包する前記個別包装体は、当該陰唇間パッドを取り出すための開封口を形成しており、前記開封口が同方向に向くように前記個別包装体が厚み方向に整列されていることを特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載の外装容器。
【0027】
(8) 前記第1開口部を着脱自在に覆う第1蓋体を備えていることを特徴とする(2)から(7)のいずれかに記載の外装容器。
【0028】
(9) 前記第1本体における前記四つの側面のいずれか一つの上部で結合しており、当該第1開口部を覆うように開閉することができる第1蓋体を備えていることを特徴とする(2)から(7)のいずれかに記載の外装容器。
【0029】
(10) 紙カートンで形成されていることを特徴とする(7)に記載の外装容器。
【0030】
(11) 前記第1の側面と前記第2の側面のそれぞれに対向する第1と第2の折込み部が形成されており、前記第1の側面と前記第2の側面との間隔は前記第1底面から前記第1と第2の折込み部に向かうに従い狭くなっており、前記第1の側面と前記第2の側面との間隔は前記第1と第2の折込み部から前記第1開口部に向かうに従い広くなっていることを特徴とする(4)から(10)のいずれかに記載の外装容器。
【0031】
(12) 展開型紙を折り曲げて組み立てられる外装容器であって、前記第1の側面に第1の稜線と相反する第5の稜線が形成されており、前記第2の側面に第2の稜線と相反する第6の稜線が形成されており、前記第3の側面に第3の稜線と相反する第7の稜線が形成されており、前記第4の側面に第4の稜線と相反する第8の稜線が形成されており、前記第1から第4の稜線とそれぞれ相反する前記第5から第8の稜線の中間に、前記第1から第4の稜線とそれぞれ平行する第1から第4の折り目が前記第1から第4の側面に連続して形成されており、前記第3と第4の稜線幅より狭い幅をもつ第1と第2の狭幅折り目が前記第3と第4の折り目の線上にそれぞれ形成されており、前記第1の狭幅折り目における第1と第2の端点と前記第1の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第1と第2の傾斜折り目と、前記第1の狭幅折り目における第1と第2の端点と前記第5の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第3と第4の傾斜折り目とが前記第3の側面にそれぞれ形成されており、前記第2の狭幅折り目における第1と第2の端点と前記第2の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第5と第6の傾斜折り目と、前記第2の狭幅折り目における第1と第2の端点と前記第6の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第7と第8の傾斜折り目とが前記第4の側面に形成されており、第1と第3と第5と第7の傾斜折り目で区画される前記第1の折込み部と、第2と第4と第6と第8の傾斜折り目で区画される前記第2の折込み部とがそれぞれ形成されていることを特徴とする(11)に記載の外装容器。
【0032】
(13) 展開型紙を折り曲げて組み立てられる外側ケースと、展開型紙を折り曲げて組み立てられる内側ケースと、で構成されており、前記外側ケースは前記第1本体の外形を実質的に形成しており、前記内側ケースは前記外側ケースに内接するように形成されており、前記内側ケースにおける対向する第1と第2の側面板はそれぞれ第5と第6の折り目で前記内側ケースにおける内側から外側に折り曲げられてそれぞれの縁部は前記内側ケースの上面から突出しており、前記外側ケースは前記内側ケースにおける前記第1と第2の側面板を移動自在に保持しており、前記第1の側面板の端部を引き上げると前記第1の側面板に形成されている互いに平行な第5と第7と第9の折れ目で折れ曲がり三角形状の第1の突出部を形成し、前記第2の側面板の端部を引き上げると前記第2の側面板に形成されている互いに平行な第6と第8と第10の折れ目で折れ曲がり三角形状の第2の突出部を形成し、前記第1の突出部と前記第2の突出部が互いに近づくことを特徴とする(10)に記載の外装容器。
【0033】
(14) 前記個別包装体の2個以上が厚さ方向に複数列に整列されて前記第1本体に収納されていることを特徴とする(2)から(10)のいずれかに記載の外装容器。
【0034】
(15) 前記個別包装体の2個以上が厚さ方向に複数列に整列されて前記第1本体に収納されている外装容器であって、前記複数列間に仕切り板を備えていることを特徴とする(14)記載の外装容器。
【0035】
(16) 身体側に面する透水性の表面側シートと反身体側となる衣服側に面する裏面側シートとが体液を吸収する吸収体を内包させた形態で接合され、女性陰唇間に挟み込むための陰唇間パッドが内包されている個別包装体が収納される外装容器であって、前記陰唇間パッドは、前記裏面側シートの反身体側には、当該裏面側シートの長手方向の各側部において1箇所以上の接合部分と、当該裏面側シートの短手方向において非接合部分と、をもって接合されたミニシート片を備え、前記非接合部分が、前記ミニシート片と前記裏面側シートとの間において、指の挿入が可能な指挿入用口を形成していることを特徴とする(1)から(15)のいずれかに記載の外装容器。
【0036】
(17) 前記陰唇間パッドを取り出すための開封口を有し、前記陰唇間パッドを内包した個別包装体が収納される外装容器であって、前記個別包装体を開封したときには、前記陰唇間パッドの前記指挿入用口が開くように前記陰唇間パッドが折り畳まれて前記個別包装体に内包されていることを特徴とする(1)から(16)のいずれかに記載の外装容器。
【0037】
(18) 生理用品を収納するための生理用品用外装容器であって、前記生理用品を収納するための第2本体を備えており、前記第2本体は、矩形の第2底面を有して当該第2底面により直立し得るものであり、前記第2底面における二組の対辺をそれぞれの稜線として立設された第5から第8の四つの側面が立設されており、前記第2底面と前記四つの側面で囲われる前記第2本体の上面において、前記第2底面に対向して形成された第2開口部が形成されており、前記第2底面における第1の辺を第1の稜線とする第5の側面と前記2底面における第2の辺を第2の稜線とする第6の側面とは対向しており、前記第5の側面と前記第6の側面との間隔は前記第2底面から前記第2開口部に向かうに従い狭くなっており、前記第2底面における第3の辺を第3の稜線とする第7の側面と前記第2底面における第4の辺を第4の稜線とする第8の側面とは平行に対向しており、前記第7の側面と前記第8の側面は前記第2底面と各々直交していることを特徴とする生理用品用外装容器。
【0038】
(19) (5)記載の外装容器における第1の側面と、前記第5の側面とは相補する形状を形成していることを特徴とする(18)記載の生理用品用外装容器。
【0039】
(20) (5)記載の外装容器における第1の側面と第1底面とで鈍角が形成されており、前記第5の側面と前記第2底面とで鋭角とが形成されており、前記鈍角と前記鋭角の和が180度であることを特徴とする(19)記載の生理用品用外装容器。
【0040】
(21) (5)記載の外装容器における第1底面から第1開口部までの高さと、前記第2底面から前記第2開口部までの高さとは同じであることを特徴とする(20)記載の生理用品用外装容器。
【0041】
(22) (5)記載の外装容器における第1本体の第3の側面と、前記第2本体の前記第7の側面とが同一平面上に並列配置される場合に、(5)記載の外装容器における第1本体の第3の側面と、前記第2本体の前記第7の側面とに一体に図柄が表示されることを特徴とする(20)又は(21)のいずれかに記載の生理用品用外装容器。
【0042】
(23) 紙カートンで形成されていることを特徴とする(18)から(22)のいずれかに記載の生理用品用外装容器。
【0043】
(1)記載の発明によれば、この外装容器は、「女性陰唇間に挟み込むための陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体を収納する外装容器であって、前記個別包装体を取り出すための第1開口部を形成している収納空間を形成している第1本体によって構成されており、前記個別包装体の2個以上が厚さ方向に整列して前記収納空間に収納されるものであり、収納されている前記個別包装体を把持して前記個別包装体の長手方向に取り出すことができる」ことを特徴としてよい。
【0044】
「陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体」とは、「陰唇間パッド」と「個別包装体」が一対一になっているとしてよい。そして、「個別包装体」は開封されるまで「陰唇間パッド」を個別に内包していると考えてよい。「個別包装体を取り出すための第1開口部」とは、「第1開口部」に「個別包装体」を人手によって取り出すと考えてよい。第1本体は、収納空間を形成している面を有していると考えてよい。
【0045】
個別包装体は長手方向(縦方向)と短手方向(横方向)を有していると考えてよく、長手方向と短手方向が形成される面に厚さ方向をもつと考えてよい。「個別包装体の2個以上が厚さ方向に整列して」とは、個別包装体同士が重なって厚さ方向に整列する場合を含み、あるいは一定の間隔を空けて個別包装体同士が厚さ方向に整列する場合を含み、さらに、個別包装体同士が部分的に重なって厚さ方向に整列する場合を含み、複数の個別包装体が無秩序にいわゆるバラバラの状態に、あるいはランダムな状態で収納されていることを意味していない。
【0046】
このような外装容器から個別包装体を長手方向に取り出すときは、非常に取り出し易い状態であるという利点がある。また、取り出した残りの個別包装体はこの外装容器に整列して収納されており、いわゆるバラバラの状態になっているわけではなく、素早く個別包装体を取り出せるという効果がある。
【0047】
(2)記載の発明によれば、この外装容器は、「女性陰唇間に挟み込むための陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体を収納する外装容器であって、前記個別包装体を収納する第1本体を備えており、前記第1本体は、矩形の第1底面を有して当該第1底面により直立し得るものであり、前記第1底面における二組の対辺をそれぞれの稜線として立設された第1から第4の四つの側面が形成されており、前記第1底面と前記四つの側面で囲われる前記第1本体の上面において前記第1底面に対向して第1開口部が形成されており、前記第1底面における第1の辺を第1の稜線とする第1の側面と前記第1底面における第2の辺を第2の稜線とする第2の側面とは対向しており、前記個別包装体の2個以上は前記第1の側面と前記第2の側面との収納空間に当該個別包装体の厚さ方向に整列して収納されるものであり、前記第1開口部の面積は前記第1底面の面積より大きく形成されている」ことを特徴としてよい。
【0048】
「第1本体」と「第1底面」と「第1開口部」とは、生理用品用外装容器における「第2本体」と「第2底面」と「第2開口部」と区別するためのものであって、「本体」と「底面」と「開口部」のそれぞれに序列があるわけでない。「前記個別包装体を出し入れするための第1開口部を形成している収納空間」は、第1底面と、当該第1底面から立設する第1から第4の四つの側面で仕切り形成されていると考えてよい。
【0049】
さらに、「矩形の第1底面」は一対の辺が他の一対の辺より長い長方形でもよく、正方形であってもよい。第1底面における第3の辺と第4の辺が、第1底面における第1の辺と第2の辺より長い長方形で第1底面が形成されることが好ましく、第3の辺と第4の辺が第1の辺と第2の辺の3倍以上になることが、外装容器の姿勢が安定でき、より好ましい。
【0050】
「第1開口部の面積は第1底面の面積より大きく形成されている」とは、個別包装体が外装容器内に傾いて保持されると考えてよい。そして、この外装容器に収納された個別包装体は個別包装体の厚み方向に整列して収納されているので、複数個の個別包装体が外装容器に収容された場合に、第1開口部において指挿入空間が生成されると考えてよい。又、個別包装体を取り出し易くなると考えてよい。
【0051】
(3)記載の発明によれば、この外装容器は、「前記第1の側面と前記第2の側面との間隔は前記第1底面から前記第1開口部に向かうに従い広くなっている」ことを特徴としてよい。
【0052】
第1の側面と第2の側面はそれぞれ傾斜面を形成しているが、第1の側面と第2の側面はそれぞれ平面であることを限定していない。第1の側面と第2の側面はそれぞれ収納空間に向かって僅かに湾曲してもよく、第1の側面と第2の側面はそれぞれ収納空間外に僅かに湾曲してもよい。さらに、第1の側面と第2の側面にそれぞれ折込み部を形成し、前記折込み部が必要に応じて互いに近づくようにしてもよい。
【0053】
第1本体に個別包装体が複数個収納された状態では、当該個別包装体が第1底面から第1開口部に向かうに従い放射状に広がると考えてよい。そして、この外装容器に収納された個別包装体は個別包装体の厚み方向に整列して収納されている。更に、前記外装容器の前記外壁が、底部から垂直方向に広がるように構成されているため、外装容器に収納された個別包装体が開口部付近で、放射状に広がっている。このため、開口部において個別包装体間に空隙が形成される。このことより、前記空隙は前記外装容器から個別包装体を取り出す際、整列した個別包装体の列に指を挿入するスペースが生成され、個別包装体を取り出しやすくなるという利点がある。
【0054】
このことは、個別包装体を個別に取り出すときに特に便利である。そして、本発明に係る外装容器は、外装容器に収納された個別包装体を整列して維持でき、更に外装容器から個別包装体を素早く取り出すことができる。
【0055】
(4)記載の発明によれば、この外装容器は、「前記第1底面における第3の辺を第3の稜線とする第3の側面と前記第1底面における第3の辺を第4の稜線とする第4の側面は平行に対向しており、前記第3の側面内壁と前記第4の側面内壁との間隔は前記個別包装体の横短辺の長さより大きい」ことを特徴としてよい。
【0056】
「第3の側面内壁と第4の側面内壁との間隔は個別包装体の横短辺の長さより大きい」とは、「第3の側面内壁と第4の側面内壁との間隔は個別包装体の横短辺の長さより僅かに大きい」と考えてよく、間隙が比較的大きいことを意味していない。「僅かに大きい」とは、「平行に対向している第3の側面と第4の側面」が個別包装体の長手方向の側面に接触可能と考えてもよく、個別包装体の短手方向(横短辺)が「平行に対向している第3の側面と第4の側面」によって規制されると考えてよい。
【0057】
「第3の側面内壁と第4の側面内壁との間隔は個別包装体の横短辺の長さより僅かに大きい」とは、個別包装体の短手方向(横短辺)が「平行に対向している第3の側面と第4の側面」によって規制されつつも、個別包装体の自重又は外装容器に与える振動によって、個別包装体が外装容器内を移動可能な間隙を有すると考えてよい。
【0058】
このことより、外装容器内で個別包装体が移動するとき、個別包装体と個別包装体が接している外装容器の外壁との平行性が維持される。したがって、外装容器内で個別包装体がいわゆるバラバラになることなく、外装容器内での個別包装体の放射状に広がった整列の維持が可能である。また、このように個別包装体が常に放射状に広がって整列されていることにより、外装容器から個別包装体を素早く取り出すことができる。
【0059】
(5)記載の発明によれば、この外装容器は、「前記第3の側面と前記第4の側面は、前記第1底面と各々直交している」ことを特徴としてよい。
【0060】
このように外装容器が形成されることにより、長手方向(縦長辺)と短手方向(横短辺)とで形成される面を有する個別包装体の立位あるいは傾斜姿勢が安定して維持され、個別包装体を容易に取り出すことができる。
【0061】
(6)記載の発明によれば、この外装容器は、「前記第3の側面と前記第4の側面は前記個別包装体の横短辺に接している」ことを特徴とよい。
【0062】
「平行に対向している第3の側面と第4の側面」が個別包装体の長手方向の側面に部分的にまたは片辺のみが接触可能と考えてよく、個別包装体の短手方向(横短辺)が「平行に対向している第3の側面と第4の側面」によって規制されると考えてよい。
【0063】
このことより、外装容器内で個別包装体が移動するとき、個別包装体と個別包装体が接している外装容器の外壁との平行性が維持される。したがって、外装容器内で個別包装体がいわゆるバラバラになることなく、外装容器内での個別包装体の放射状に広がった整列の維持が可能である。そして、最後の一つまで第3の側面と第4の側面との平行性が維持されることにより、外装容器から個別包装体を素早く取り出すことができる。
【0064】
(7)記載の発明によれば、この外装容器は、「前記陰唇間パッドを内包する前記個別包装体は、当該陰唇間パッドを取り出すための開封口を形成しており、前記開封口が同方向に向くように前記個別包装体が厚み方向に整列されている」ことを特徴としてよい。
【0065】
陰唇間パッドは長手方向と短手方向とで形成される「一方の面」に開封口を形成していると考えてよく、「一方の面の反対面」には開封口を形成していないと考えてよい。「一方の面」と「一方の面の反対面」は個別包装体の表面または裏面を意味してもよい。厚さ方向の面と考えてもよい。また、個別包装体の表面あるいは裏面は必ずしも平面ではなく、幅方向の中央部が僅かに膨らんでいると考えてよい。
【0066】
このような陰唇間パッドを内包する個別包装体を、開封口を形成している面を揃えて外装容器に収納することによって、個別包装体の開封動作においては、開封動作の同一性が確保され、個別包装体における当初の開封動作と同じ要領で、次の個別包装体を開封することができる。
【0067】
したがって、個別包装体の開封口を探すために、何度も持ち替える必要がなく、内包されている陰唇間パッドが、形崩れや潰れを発生するといったことを少なくできるだけでなく、陰唇間パッドを素早く外装容器から取り出して、身体に装着することができるという機動性がある。
【0068】
(8)記載の発明によれば、この外装容器は、「前記第1開口部を着脱自在に覆う第1蓋体を備えている」ことを特徴としてよい。
【0069】
「第1開口部を着脱自在に覆う第1蓋体」は透明体であってよい。この第1蓋体付き外装容器は、第1本体に異物(例えば、塵芥)の侵入を防止できて衛生的であり、第1蓋体が透明であるので個別包装体の残数を視認でき便利である。
【0070】
「第1開口部を着脱自在に覆う第1蓋体」は第1本体とかん合してもよい。この第1蓋体付き外装容器は、第1本体に異物(例えば、塵芥)の侵入を防止できて衛生的であり、第1蓋体が第1本体に弾性をもって覆っているので、第1蓋体が安易に外れることがないという利点がある。
【0071】
(9)記載の発明によれば、この外装容器は、「前記第1本体における前記四つの側面のいずれか一つの上部で結合しており、当該第1開口部を覆うように開閉することができる第1蓋体を備えている」ことを特徴としてよい。
【0072】
第1蓋体は四つの側面のいずれか一つと一体にシート状に形成されてよく、第1蓋体は四つの側面のいずれか一つと折り曲げ線を形成し、前記折り曲げ線で第1蓋体が当該第1開口部を覆うように開閉してもよい。また、前記第1本体における前記四つの側面のいずれか一つと、第1蓋体を柔軟テープで貼着し、第1蓋体が当該第1本体と結合するようにしてもよい。
【0073】
このように、第1本体と第1蓋体を四つの側面のいずれか一つの上部で結合することによって、第1蓋体が第1本体と分離することがなく、陰唇間パッドを内包した個別包装体を不使用時には、第1本体内に塵芥など異物の侵入を防止できることによって個別包装体を衛生的に保管でき、第1蓋体を開閉自在とすることにより個別包装体の取り出しも容易となる。
【0074】
(10)記載の発明によれば、この外装容器は、「紙カートンで形成されている」ことを特徴としてよい。
【0075】
「紙カートン」とは、輸送用紙器を意味してよい。また、比較的小さい紙箱と考えてもよい。更に、容器を横方向に切断したときの断面形状が正方形や長方形などの多角形である多角形断面紙容器であるとしてもよい。この「紙カートン」は「ブランク」や「シート」を折り曲げ又は折り畳むことによって組み立ててもよい。そして、一枚のブランクからなる展開型紙を折り曲げて組み立てることにより多角形を形成してよく、2枚以上のブランクからなる展開型紙を折り曲げて相互に連結して組み立てることによって多角形を形成してよい。前記展開型紙は第1本体を形成しているものであってもよく、第1本体と第1蓋体を含むものであってもよく、糊代を含むものであってもよい。
【0076】
「紙カートン」は、具体的には、例えば、320g/平方メートルのコートボール紙を坪量=160〜250g/平方メートルのカード紙を素材としてよい。外装容器の素材が前記の坪量範囲未満であると外装容器の剛性が低くなりすぎて、物流時などの外部からの衝撃に対して外装容器の形状を保持することが困難となり、収納している陰唇間パッドを保護することもできなくなる可能性がある。逆に、外装容器の板紙が前記の坪量範囲を超えると、外装容器の剛性は高くなるが、コストが高くなるのであまり好ましくない。
【0077】
このように外装容器を紙カートンで形成することによって、安価で軽量の外装容器が実現できる。更に、各稜線を折り曲げ線として適宜貼り付け代を設ければ外装容器の展開紙型の製作も可能となる。また、外装容器は紙カートンで形成しているので、外装容器をたたんで小さくでき、使用後の外装容器を廃棄するとき、容積を小さくして廃棄できる。
【0078】
(11)記載の発明によれば、この外装容器は、「前記第1の側面と前記第2の側面のそれぞれに対向する第1と第2の折込み部が形成されており、前記第1の側面と前記第2の側面との間隔は前記第1底面から前記第1と第2の折込み部に向かうに従い狭くなっており、前記第1の側面と前記第2の側面との間隔は前記第1と第2の折込み部から前記第1開口部に向かうに従い広くなっている」ことを特徴としてよい。
【0079】
「第1の側面と第2の側面のそれぞれに対向する第1と第2の折込み部が形成されている外装容器」は、「前記第1開口部の面積は前記第1底面の面積より大きく形成されている外装容器」において、収納されている個別包装体の残量が少なくなったときに大きく傾いた個別包装体の姿勢をより立直状態に矯正する機能をもたせたと考えてよい。
【0080】
この発明は、前記第1底面から第1開口部に向かうに従い第1の側面と第2の側面との間隔は広くなっている外装容器であって、第1と第2の折込み部を形成することにより外装容器を変形させると考えてよい。また、第1と第2の折込み部は屈曲しても湾曲してもよく、台形状に変形してもよい。
【0081】
このように、外装容器を変形させることにより、外装容器内の残り少なくなった個別包装体の傾斜を立ち上げ、個別包装体を最後の1個まで素早く確実に取り出すことを可能とさせる。
【0082】
(12)記載の発明によれば、この外装容器は、「展開型紙を折り曲げて組み立てられる外装容器であって、前記第1の側面に第1の稜線と相反する第5の稜線が形成されており、前記第2の側面に第2の稜線と相反する第6の稜線が形成されており、前記第3の側面に第3の稜線と相反する第7の稜線が形成されており、前記第4の側面に第4の稜線と相反する第8の稜線が形成されており、前記第1から第4の稜線とそれぞれ相反する前記第5から第8の稜線の中間に、前記第1から第4の稜線とそれぞれ平行する第1から第4の折り目が前記第1から第4の側面に連続して形成されており、前記第3と第4の稜線幅より狭い幅をもつ第1と第2の狭幅折り目が前記第3と第4の折り目の線上にそれぞれ形成されており、前記第1の狭幅折り目における第1と第2の端点と前記第1の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第1と第2の傾斜折り目と、前記第1の狭幅折り目における第1と第2の端点と前記第5の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第3と第4の傾斜折り目とが前記第3の側面にそれぞれ形成されており、前記第2の狭幅折り目における第1と第2の端点と前記第2の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第5と第6の傾斜折り目と、前記第2の狭幅折り目における第1と第2の端点と前記第6の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第7と第8の傾斜折り目とが前記第4の側面に形成されており、第1と第3と第5と第7の傾斜折り目で区画される前記第1の折込み部と、第2と第4と第6と第8の傾斜折り目で区画される前記第2の折込み部とがそれぞれ形成されている」ことを特徴としてよい。
【0083】
より具体的には、第3の側面に形成されている第1と第2の下向きの傾斜折り目をそれぞれ「SL1」、「SL2」とし、第3の側面に形成されている第3と第4の上向きの傾斜折り目をそれぞれ「SL3」、「SL4」とし、第4の側面に形成されている第5と第6の下向きの傾斜折り目をそれぞれ「SL5」、「SL6」とし、第4の側面に形成されている第7と第8の上向きの傾斜折り目をそれぞれ「SL7」、「SL8」とする。そして、「第1の側面−SL1−SL3−SL5−SL7」で第1の折込み部は区画される。同様に、「第2の側面−SL2−SL4−SL8−SL8」で第2の折込み部は区画される。
【0084】
そして、第1の折り目と第2の折り目とが近づく方向に力を加えると、第1の狭幅折り目と第2の狭幅折り目は相反する方向に移動する(互いに遠ざかる方向に移動する)。つまり、第1の折込み部と第2の折込み部が形成される。また、第1の折り目と2の折り目の間隔は前記第1の底面の長辺より短くなるように移動する(互いに近づく方向に移動する)。つまり、第1の折込み部と第2の折込み部が形成される。
【0085】
このように外装容器が変形することによって、第1本体に収納される陰唇間パッドを内包する個別包装体が残り少なくなった場合に、残り少なくなった個別包装体の傾倒角度が第1の折り目と前記第2の折り目とが互いに近づくことにより、その姿勢を修正できる。すなわち、残り少なくなった個別包装体はその傾斜角度をより立直状態に修復され、当該個別包装体を長手方向に素早く取り出すことができる。
【0086】
(13)記載の発明によれば、この外装容器は、「展開型紙を折り曲げて組み立てられる外側ケースと、展開型紙を折り曲げて組み立てられる内側ケースと、で構成されており、前記外側ケースは前記第1本体の外形を実質的に形成しており、前記内側ケースは前記外側ケースに内接するように形成されており、前記内側ケースにおける対向する第1と第2の側面板はそれぞれ第5と第6の折り目で前記内側ケースにおける内側から外側に折り曲げられてそれぞれの縁部は前記内側ケースの上面から突出しており、前記外側ケースは前記内側ケースにおける前記第1と第2の側面板を移動自在に保持しており、前記第1の側面板の端部を引き上げると前記第1の側面板に形成されている互いに平行な第5と第7と第9の折れ目で折れ曲がり三角形状の第1の突出部を形成し、前記第2の側面板の端部を引き上げると前記第2の側面板に形成されている互いに平行な第6と第8と第10の折れ目で折れ曲がり三角形状の第2の突出部を形成し、前記第1の突出部と前記第2の突出部が互いに近づく」ことを特徴としてよい。
【0087】
この外装容器は、外装容器内の残り少なくなった個別包装体を最後の1個まで取り出すことを容易にすると考えてよい。また、この外装容器は、第1蓋体を設けてもよい。第1と第2の側面板における第7の折れ目と第8の折れ目を形成することなく、第1と第2の側面板の端部を引き上げたときに、第1及び第2の突出部が円弧を形成し、第1の突出部と前記第2の突出部が互いに近づくようにしてもよい。
【0088】
このようにして、第1の突出部と第2の突出部が互いに近づくことにより、外装容器の内部を変形させ、外装容器内の残り少なくなった個別包装体の傾斜を立ち上げ、個別包装体を最後の1個まで素早く確実に取り出すことを可能とさせる。
【0089】
(14)記載の発明によれば、この外装容器は、「前記個別包装体の2個以上が厚さ方向に複数列に整列されて前記第1本体に収納されている」ことを特徴としてよい。
【0090】
個別包装体の2個以上が厚さ方向に複数列に整列されて収容される外装容器は、各列において個別包装体が放射状に広がって収容されていると考えてよい。したがって、第1本体における第3及び第4の側面は個別包装体が複数列に収納される幅を有している。この外装容器は2列以上が配列されてよい。また、外装容器に第1蓋体を設けてもよい。
【0091】
個別包装体は各列において放射状に広がって収容されており、個別包装体の一つを取り出すための空間が容易に形成され、収納されている個別包装体を把持して個別包装体の長手方向に素早く確実に取り出すことができる。更に、1つの外装容器に収納できる個別包装体が増えるため、廃棄物としての外装容器の廃棄量を減らすという効果がある。
【0092】
(15)記載の発明によれば、この外装容器は、「前記個別包装体の2個以上が厚さ方向に複数列に整列されて前記第1本体に収納されている外装容器であって、前記複数列間に仕切り板を備えている」ことを特徴としてよい。
【0093】
個別包装体の2個以上が厚さ方向に複数列に整列されて収容される外装容器は、各列において個別包装体が放射状に広がって収容されていると考えてよい。複数列とは2列以上を意味してよい。この外装容器に蓋体を設けてもよい。仕切り板はシート状の薄板と考えてよく、第1本体を紙カートンで組み立てた後に、紙カートンの仕切り板を当該第1本体に仕切るように貼着してもよい。
【0094】
このように、個別包装体が方向性をもって整列され、外装容器に収納されていれば、個別包装体1を任意に移動して指を挿入できる空間を作りだすことが可能となる。したがって、個別包装体を変形させることなく素早く確実に取り出すことができる。そして、個別包装体の列間に仕切り板を配置することにより、個別包装体が列間に相互に入り乱れることも少なくなる。また、仕切り板が列ごとに個別包装体をガイドするため、最後の1つまで個別包装体を容易に素早く取り出すことができるという効果がある。
【0095】
(16)記載の発明によれば、この外装容器は、「身体側に面する透水性の表面側シートと反身体側となる衣服側に面する裏面側シートとが体液を吸収する吸収体を内包させた形態で接合され、女性陰唇間に挟み込むための陰唇間パッドであって、前記裏面側シートの反身体側には、当該裏面側シートの長手方向の各側部において1箇所以上の接合部分と、当該裏面側シートの短手方向において非接合部分と、をもって接合されたミニシート片を備え、前記非接合部分が、前記ミニシート片と前記裏面側シートとの間において、指の挿入が可能な指挿入用口を形成してなる陰唇間パッドが内包されている個別包装体が収納される」ことを特徴としてよい。
【0096】
この外装容器に収納される個別包装体に内包される陰唇間パッドは、女性陰唇間に無理なく挟み込むことが可能なことを特徴としてよい。さらに、この陰唇間パッドは、指を挿入可能なミニシート片を備えていることを特徴としてよい。したがって、目視で確認することが難しい陰唇間に陰唇間パッドを装着する際、まず、陰唇間パッドに指を挿入し、挿入した指で陰唇間パッドを一時的に保持し、触覚の優れた指先の内側で、目視確認が困難な陰唇間スペースに自然な行為として装着することができる。
【0097】
このように、陰唇間パッドをスムーズに装着できるため、目視が困難な装着位置に繰り返し陰唇間パッドで探りながら装着することがなく、装着動作を繰り返すことによる陰唇間パッドの形崩れや潰れといった変形を少なくすることができる。かつ、手早く装着することができる。この外装容器は、このような陰唇間パッドが内包されている個別包装体を収納するのに適合している。
【0098】
(17)記載の発明によれば、この外装容器は、「前記陰唇間パッドを取り出すための開封口を有し、前記陰唇間パッドを内包した個別包装体であって、前記個別包装体を開封したときには、前記陰唇間パッドの前記指挿入用口が開くように前記陰唇間パッドが折り畳まれて内包された個別包装体が収納される」ことを特徴としてよい。
【0099】
この外装容器に収納される個別包装体は、陰唇間パッドが陰唇間に着用する形態で内包されているため、陰唇間へ挿入するときに変形することも少なくできるという効果がある。また、陰唇間パッドは、個別包装体を開封したときには、指挿入用口が開くように個別包装体に陰唇間パッドが縦軸方向に沿って二つ折りにされて折り畳まれているとしてよい。陰唇間パッドを個別包装体から取り出し、二つ折りにされた陰唇間パッドを開くと挿入用口が成生されるとしてよい。
【0100】
このため、陰唇間パッドの装着に手間取ることがない。装着動作がスムーズになり、陰唇間パッドを持ち替えて指挿入用口を形成したりする必要がなく、何度も持ち替えることで陰唇間パッドが形崩れしたり、潰れてしまうといったことを少なくできる。
【0101】
この陰唇間パッドは、陰唇間パッドの指挿入用口が、個別包装体の開封口に向って位置するように個別包装体内に配置されていることを特徴としてよい。このため、個別包装体から陰唇間パッドを取り出して、直ちに指挿入用口に指を挿入できる。この外装容器は、このような陰唇間パッドが内包されている個別包装体を収納するのに適合している。
【0102】
(18)記載の発明によれば、この生理用品用外装容器は、「生理用品を収納するための生理用品用外装容器であって、前記生理用品を収納するための第2本体を備えており、前記第2本体は、矩形の第2底面を有して当該第2底面により直立し得るものであり、前記第2底面における二組の対辺をそれぞれの稜線として立設された第5から第8の四つの側面が立設されており、前記第2底面と前記四つの側面で囲われる前記第2本体の上面において、前記第2底面に対向して形成された第2開口部が形成されており、前記第2底面における第1の辺を第1の稜線とする第5の側面と前記2底面における第2の辺を第2の稜線とする第6の側面とは対向しており、前記第5の側面と前記第6の側面との間隔は前記第2底面から前記第2開口部に向かうに従い狭くなっており、前記第2底面における第3の辺を第3の稜線とする第7の側面と前記第2底面における第4の辺を第4の稜線とする第8の側面とは平行に対向しており、前記第7の側面と前記第8の側面は前記第2底面と各々直交している」ことを特徴としてよい。
【0103】
前記生理用品は、例えば、生理ナプキンを個別に収納する個別包装体と考えてよい。第1本体と第2本体は、それぞれの底面と上面が逆さの関係の形状になっていると考えてよい。上面開口部に較べて底面に広くなっている第2本体は、台形形状になっており重心が底面に近く安定性がよい。台形形状ということであれば、視覚的にも安定感がある。
【0104】
そして、陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体を収納する第1本体を有する外装容器と、生理用ナプキンを個別に内包している個別包装体を収納する第2本体を有する生理用品用外装容器とを並列に陳列すれば、利用者は陰唇間パッドか生理用ナプキンのどちらか一方を、あるいは両方を購入でき便利である。
【0105】
更に、販売者においては、第1本体と第2本体をセットで配置できるメリット(例えば、梱包等)も大きく、店頭あるいは店内において、第1本体と第2本体をセットで陳列することにより、販売促進されることが期待できる。
【0106】
(19)記載の発明によれば、この生理用品用外装容器は、「(5)記載の外装容器における第1の側面と、前記第5の側面とは相補する形状を形成している」ことを特徴としてよい。
【0107】
「相補する形状」とは、(5)記載の外装容器における第1の側面と、第5の側面とがそれぞれ合同の矩形を形成していると考えてもよい。少なくとも、(5)記載の外装容器における第3の側面と第4の側面が形成する第1本体の厚さと、生理用品用外装容器における第7の側面と第8の側面が形成する第2本体の厚さとは同じであると考えてよい。
【0108】
外装容器の厚さと生理用品用外装容器の厚さを同じにすることにより、例えば、外装容器と生理用品用外装容器とを混載する場合に、面積の広いほうを下にしてそれぞれ積載すれば、無駄なスペースをとらずに積載可能となる。
【0109】
(20)記載の発明によれば、この生理用品用外装容器は、「(5)記載の外装容器における第1の側面と第1底面とで鈍角が形成されており、前記第5の側面と前記第2底面とで鋭角とが形成されており、前記鈍角と前記鋭角の和が180度である」ことを特徴としてよい。
【0110】
「鈍角と鋭角の和が180度である」とは、外装容器における鈍角斜面と、生理用品用外装容器における鋭角斜面とが密着可能であると考えてよい。生理用品用外装容器の鋭角斜面をこのように形成することにより、生理用品用外装容器と外装容器を並列配置したときに横幅方向にスペースを取らないというメリットがある。
【0111】
(21)記載の発明によれば、この生理用品用外装容器は、「(5)記載の外装容器における第1底面から第1開口部までの高さと、前記第2底面から前記第2開口部までの高さとは同じである」ことを特徴としてよい。
【0112】
このように、外装容器の高さと生理用品用外装容器の高さを同じとすることにより、例えば、外装容器と生理用品用外装容器とを混載する場合に、高さ方向にそれぞれ積載すれば、無駄なスペースをとらずに積載可能となる。さらに、外装容器と生理用品用外装容器とを一組にして陳列する場合に、視覚的に一体感が醸し出される。
【0113】
(22)記載の発明によれば、この生理用品用外装容器は、「(5)記載の外装容器における第1本体の第3の側面と、前記第2本体の前記第7の側面とが同一平面上に並列配置される場合に、請求項4記載の外装容器における第1本体の第3の側面と、前記第2本体の前記第7の側面とに一体に図柄が表示される」ことを特徴としてよい。
【0114】
「一体の図柄」とは、例えば、第1本体の第3の側面と第2本体の第7の側面とが「同じ模様」であってもよく、「ナイフとフォーク」のように組となった図柄でもよく、第3の側面と第7の側面を一つの画面として図柄(例えば、キャラクタ)が表示されてもよい。
【0115】
このように一組の外装容器において、一体の図柄を表示することによって、消費者は組となった外装容器の内容物が陰唇間パッドと生理用ナプキンといった使用目的を同じとする生理用品であることを視覚容易に認識できる。
【0116】
(23)記載の発明によれば、この生理用品用外装容器は、「紙カートンで形成されている」ことを特徴としてよい。
【0117】
このように生理用品用外装容器を紙カートンで形成することによって、安価で軽量の生理用品用外装容器が実現できる。更に、各稜線を折り曲げ線として適宜貼り付け代を設ければ外装容器の展開紙型の製作も可能となる。また、生理用品用外装容器は紙カートンで形成しているので、生理用品用外装容器をたたんで小さくでき、使用後の生理用品用外装容器を廃棄するとき、容積を小さくして廃棄できる。
【0118】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。図1は、外装容器に収納される個別包装体を示す図であり、図1(a)は個別包装体の斜視図、図1(b)は個別包装体の側面図である。図1において、個別包装体1は実質的に縦長で長手方向と短手方向に形成される面に厚みを有する形状を形成している。個別包装体1の輪郭は、内包している陰唇間パッドの形状により選択されるが、長方形、台形、楕円形、半月形等の任意の形状を選ぶことができる。
【0119】
図1は、縦長形状の陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体1を示している。陰唇間パッドは女性陰唇間に挟み込むためのものである。個別包装体1は縦長辺と横短辺とで形成される面11A及び11Bが形成されている。面11A及び11Bは一方を表面とすれば反対面は裏面となる。面11Aには、陰唇間パッドを取り出すための開封口12が形成されている。
【0120】
図2は個別包装体の外装容器となる第1本体の外観図である。次に、図2の構成を説明する。図2において、第1本体20は長方形の第1底面21を有して当該第1底面21により直立し得ている。第1底面21には、第1底面21の二組の対辺をそれぞれの稜線とする四つの側面23〜26が立設されている。第1底面21と四つの側面23〜26で囲われる第1本体20の上面22は、第1底面21に対向する第1開口部22Aが形成されている。なお、第1本体20は正方形の第1底面21を有することを含むものであるが、実施形態においては、第1本体20は長方形の第1底面21を有しているものとして説明する。
【0121】
第1本体20は、個別包装体1を取り出すための第1開口部22Aを形成している収納空間を形成している。外装容器はこのような第1本体20によって構成されている。そして、第1開口部22Aを介して前記収納空間から個別包装体1が取り出される。第1本体20は、個別包装体1の2個以上が厚さ方向に整列して前記収納空間に収納されるものであり、収納されている個別包装体1を把持して個別包装体1の長手方向に取り出すことができる。
【0122】
図2の実施形態において、第1底面21の第1の短辺を稜線とする側面23と第1底面21の第2の短辺を稜線とする側面24は対向しており、側面23と側面24との間隔は第1底面21から第1開口部22Aとなる上面22に向かうに従い広くなっている。第1開口部の面積は第1底面の面積より大きく形成されている。言い換えれば、前記収納空間の形状は第1開口部22Aを上にして置いた状態で上広がりとなるような上辺切り欠き略台形形状であってよい。
【0123】
図2において、個別包装体1の2個以上は当該個別包装体1の縦長辺と横短辺とで形成されている面11A及び11B(図1参照)の両側面が、側面23と側面24に向かい合うようにして第1本体20に整列して収納されている。
【0124】
第1本体20に個別包装体1が複数個収納された状態では、複数個の個別包装体1が21底面から第1開口部22Aに向かうに従い放射状に広がり、第1開口部22Aから個別包装体1を取り出すことができる。
【0125】
また、図2において、第1底面21の第1の長辺を稜線とする側面25と第1底面21の第2の長辺を稜線とする側面26は平行に対向し、側面25内壁と側面26内壁との間隔は個別包装体1の横短辺の長さより僅かに大きくなっている。また、側面25と側面26は、第1底面21と各々直交している。
【0126】
図2において、第1本体20の上面22側にある個別包装体1の上端部周辺には空隙ができる。個別包装体1は、第1本体20の第1底面21側にある個別包装体1の下端部を支点に、第1開口部22A側における個別包装体1の上端部が厚み方向に移動できる。第1本体20内では、全ての個別包装体1が規則的に方向性をもって移動できるため、任意の個別包装体1を取り出すべく指が侵入可能な空間を形成可能となる。
【0127】
図2において、第1本体20から柔軟な陰唇間パッドを内包した個別包装体1を取り出すとき、特に、最初の個別包装体1を第1本体20から取り出すときに、第1本体20の第1開口部22Aから指を入れ、取り出すべき個別包装体1とその隣の個別包装体1または側壁の間に指を侵入しても、指を侵入した箇所には容易に空間が形成されるため、侵入した指で周囲の個別包装体1を押し潰すことなく個別包装体1を取り出すことができる。
【0128】
次に、図2における作用を説明する。図3は、図2における個別包装体1の状態変化図である。図3(a)は、複数の個別包装体1が第1本体20内で均等に配列された状態図である。図3(b)は、左側2枚の個別包装体1と残りの個別包装体1との間に第1開口部22A側に間隙Sが形成された状態図である。図3(c)は、右側3枚の個別包装体1と残りの個別包装体1との間に第1開口部22A側に間隙Sが形成された状態図である。図3(d)は、左側4枚目の個別包装体1を指でつまみ出す状態図である。
【0129】
図3に示されるように、個別包装体1は方向性をもって第1本体20内に整列しているため、素早く確実に取り出すことができる。また、間隙Sは任意の位置でよく、取り出したい個別包装体1の収納位置に関係なく、第1開口部22Aから取り出し可能となる。どの位置に存在する個別包装体1を取り出すにしても、個別包装体1間または個別包装体1と側壁との間に指を侵入し得る空間を発生することができる。
【0130】
更に、個別包装体1が第1本体20内を効率よく移動できるため、第1本体20と個別包装体1の間隙Sは、指を侵入可能な最小限の間隙でよく、輸送時などの第1本体20に衝撃が加わっても、過剰な空間で個別包装体1が移動し、お互いに様々な角度でぶつかり合うといったことがない。したがって、内包している陰唇間パッドの形崩れや潰れなどの変形を発生する可能性も抑えられる。
【0131】
図4は、従来技術で説明された陰唇間パッド(envive)用の外装容器の上面斜視図である。図4に示されるように楕円形状の開口部を形成している外装容器7では、実質的に長手方向と短手方向とに厚みを有する個別包装体8を、規則正しく整列して収納することが困難であり、個別包装体8の長手方向と短手方向で形成される面に、図2で示されたように個別包装体8に方向性を持たせて整列することができない。
【0132】
したがって、個別包装体8の周囲にはランダムに大小様々な間隙が個別包装体8間および個別包装体8と外装容器7との間に存在するが、整列していない個別包装体8は移動することも容易ではなく、間隙の大きさを変えて、確実に指を侵入できる領域を確保することは困難である。
【0133】
たとえ、大きな間隙を探し出し、上手く指を侵入させ個別包装体8を潰すことなく取り出せたとしても、個別包装体8の向きに規則性がないため、個別包装体8を開封し、内包された陰唇間パッドを取り出すには、開封口を探し個別包装体8を持ち替える必要がある。したがって、個別包装体8を外装容器7から素早く取り出せたとしても、陰唇間パッドを個別包装体8から取り出して身体に素早く装着することもできず、内包した陰唇間パッドを変形させてしまう恐れがある。さらに、整列していない為過剰な空間が有り収納効率が悪く、輸送等の衝撃により変形させてしまう恐れもある。
【0134】
図2で示された第1本体20における対向する側面23及び24は、第1底面21から上面22に向かって広がった傾斜面を形成している。図2における第1本体20は正面から観ると逆台形となっているが、本発明の技術的思想の根幹は外装容器を逆角錐体に形成することが目的でない。
【0135】
本発明の目的とするところの「個別包装体を放射状に広げる状態」とは、個別包装体を厚み方向に間隙なく整列した状態から外装容器の開口面に向って、個別包装体と個別包装体の間に空隙を形成している状態を意味している。
【0136】
図5は、個別包装体を放射状に広げる状態を説明する図である。図5(a)に示されるように、個別包装体1の厚み方向の断面形状はほぼ長方形である。個別包装体1を厚み方向に整列すると、個別包装体1を収納し取り出せる所定の空間(間隙無く収まる空間)は断面が長方形となる。したがって、図5(b)に示されるように外装容器となる第1本体20を逆台形に形成すると、図5(b)のハッチング部分が個別包装体1の余裕空間となる。側面23及び24を第1底面21から第1開口部22Aへ向って広くすることにより、図5(c)に示されるように個別包装体1を厚み方向(XX方向)に放射状に広げることができる。
【0137】
図6は、図5とは異なる個別包装体を放射状に広げる状態を説明する図である。図6(a)に示されるように、個別包装体1'は厚み方向の断面形状が上端から下端に向かって厚みが増すいわゆる雫形になっている。個別包装体1'を厚み方向に整列すると、個別包装体1'を収納し取り出せる所定の空間(間隙無く収まる空間)は断面が台形となる。したがって、図6(b)に示されるように外装容器となる第1本体20'を矩形に形成すると、図6(b)のハッチング部分が個別包装体1'の余裕空間となる。側面23'及び24'を底面から垂直に形成することにより、図6(c)に示されるように個別包装体1'を厚み方向(XX方向)に放射状に広げることができる。
【0138】
このように、個別包装体1の形状によっては、外装容器となる本体を逆台形形状にする必要はなく、長方形であっても収納されている個別包装体1は、底面から開口面に向って放射状に広がることができる。
【0139】
外装容器となる本体の側面は、図5に示されたように外側に広がっている方が、開口面が広く、個別包装体1を取り出しやすいイメージを消費者に与える上で好ましいと考えられる。しかし、図6に示されたように、収納される個別包装体1の形状によっては外装容器となる本体の側面が垂直に形成されていても、本発明の効果を得ることができる。
【0140】
収納する個別包装体1の形状によっては、底面から開口面に向って内側に挟まっている台形形状でも本発明の目的を達成することができる。しかしながら、前記のとおり開口面の面積が狭くなると、個別包装体1を取り出すときに消費者に窮屈なイメージを与える恐れが有るため、あまり好ましいとは言えない。
【0141】
図7と図8は、個別包装体1の長手方向と短手方向で形成した側面からみた個別包装体1を収納した外装容器となる本体の断面図である。
【0142】
側面25及び26の内壁は、収納されている個別包装体1の下端部を支点に、個別包装体1の上端部を厚み方向に安定して移動するためのガイドとなる。側面25及び26の内壁が個別包装体1のガイドの役割をつとめることにより、個別包装体1は整列を乱すことなく安定して放射状に広がることができる。特に、個別包装体1に内包されている柔軟な陰唇間パッドには、形崩れや潰れを抑える好適な構造である。更には、生産時に個別包装体1を詰め込むのに好適な構造である。
【0143】
図7(b)において、個別包装体1は頂角が鋭角となる倒立概三角形の形状を形成しており、第1底面21から垂直に側面25及び26が形成されているので、個別包装体1の縦長辺の輪郭一部が側面25及び26の内壁に当接している。
【0144】
図7(a)において、個別包装体1は頂角が鋭角となる概三角形の形状を形成しており、個別包装体1の縦長辺の輪郭は側面25及び26の内壁に当接している。
【0145】
図7(c)において、個別包装体1は頂角が鋭角となる概三角形の形状を形成しており、第1底面21から垂直に側面25及び26が形成されているので、個別包装体1の縦長辺の輪郭一部が側面25及び26の内壁に当接している。
【0146】
図7(d)において、個別包装体1は縦長の楕円形状を形成しており、第1底面21から垂直に側面25及び26が形成されているので、個別包装体1の縦長辺の輪郭一部が側面25及び26の内壁に当接している。
【0147】
図7(a)においては、個別包装体1の姿勢を保持するには最適の側面構成となっているが、Pの方向に個別包装体1を取り出すときに、個別包装体1を変形させるばかりか、個別包装体1を第1本体20に収容しがたく、外装容器には不向きな構造である。
【0148】
図8においては、個別包装体1は頂角が鋭角となる倒立概三角形の形状を形成しており、側面25及び26の内壁は個別包装体1の長辺方向の輪郭に当接すべく、底面から第1開口部22Aに向けて広がっている。第1本体20の構造は個別包装体1の姿勢を立設しやすいので、外装容器として好適といえるが、図7(b)と比較して第1底面21の面積が小さくなるので、外装容器の傾倒が懸念される。
【0149】
図7(b)と図7(c)は、側面25及び26が第1底面21に対し垂直に形成されており、かつ、側面25及び26の内壁が平行しているので、収納されている個別包装体1を開口面からそのまま垂直方向(P方向)に取り出すときに、個別包装体1を変形することがないので、外装容器には好適な構造である。個別包装体1を安定して収容でき、かつ、個別包装体1を容易に取り出しやすい構造として、図7(b)と図7(c)に示される例を掲げたが、このように個別包装体1が外装容器内で立位することにより、外装容器の転倒を防ぐだけでなく、転倒の衝撃により内包されている柔軟な陰唇間パッドの形崩れや潰れを抑えることになる。
【0150】
図9は、外装容器に収納された状態での個別包装体1の移動範囲を外装容器の側面から表した図である。図9に示すように、個別包装体1は、外装容器となる第1本体20の開口面に対して、個別包装体1の長辺方向が垂直となるように収納されているほうが好ましい。図9に示したように、底面から開口面までの距離D1に比例して、収納されている個別包装体1の開口面側端部は厚み方向へ移動できる範囲がW1からW2へと広くなり、個別包装体1の周辺に指を侵入し易くなる。
【0151】
更に、外装容器から個別包装体1を取り出すときに、個別包装体1の周囲に指をより深く侵入させることができるため、個別包装体1を確実に把持することができ、陰唇間パッドを素早く外装容器から取り出して身体に装着することができる。
【0152】
次に、個別包装体1を外装容器内で複数配列する外装容器の構成を図10の実施形態により説明する。図10(a)は平面図、図10(b)は図10(a)の縦断面図である。図10の実施形態において、個別包装体1を複数配列する外装容器100となる本体30は矩形の底面31を有して当該底面31により直立し得ている。
【0153】
底面31は、当該底面31の二組の対辺をそれぞれの稜線とする四つの側面33及び34及び35及び36が立設され、底面31と四つの側面33及び34及び35及び36で囲われる本体30の上面32は、底面31に対向する開口部32Aが形成されている。
【0154】
底面31の第1の辺を第1の稜線とする側面33と、前記第1の辺と対向する第2の辺を第2の稜線とする側面34は対向し、側面33と側面34との間隔は底面31から開口部32Aに向かうに従い広くなっている。また、底面31の第3の辺を第3の稜線とする側面35と前記第3の辺と対向する第4の辺を第4の稜線とする側面36は平行に対向し、かつ、側面35と側面36は底面31と各々直交している。
【0155】
個別包装体1の2個以上が厚さ方向に複数列に整列されて第1本体30に収納される幅を、側面33及び34は有している。図10の実施形態では、個別包装体1が2列に整列される外装容器を例示したが、3列以上であっても配列可能である。
【0156】
図10の実施形態において、個別包装体1は各列において放射状に広がって収容されており、個別包装体1の一つを取り出すための空間が容易に形成され、収納されている個別包装体1を把持して個別包装体1の長手方向に素早く確実に取り出すことができる。更に、1つの外装容器に収納できる個別包装体1が増えるため、廃棄物としての外装容器の廃棄量を減らすことにもなる。
【0157】
次に、個別包装体1を外装容器内で複数配列する外装容器の他の構成を図11の実施形態により説明する。図11(a)は平面図、図11(b)は図11(a)の縦断面図である。図11の実施形態における外装容器110は、図10における本体30に、列間の相互作用の影響を減らすための仕切り板を設けたものである。
【0158】
図11の実施形態において、側面35と側面36の間に仕切り板37が配置され、仕切り板37は側面35あるいは側面36と平行する仕切り面37A及び37Bを有し、仕切り面37A及び37Bは底面31と直交している。
【0159】
仕切り面37A及び37Bの相反する立設辺は各々側面33と側面34と稜線を形成し、仕切り面37Aと側面35内壁間の間隔および仕切り面37Bと側面36内壁間の間隔は個別包装体1の横短辺の長さと同等となっている。
【0160】
なお、図11の実施形態においては、仕切り板37を一つしか配置していないが、仕切り板37を更に増加して、個別包装体1を3列以上収納する収納容器も実現可能である。
【0161】
図11に示されるように個別包装体1は、外装容器110内で複数列にすることが可能である。個別包装体1が方向性をもって整列され、外装容器110に収納されていれば、個別包装体1を任意に移動して指を挿入できる空間を作りだすことが可能となる。したがって、個別包装体1を変形させることなく素早く確実に取り出すことができる。そして、個別包装体1の列間に仕切り板37を配置することにより、個別包装体1が列間に相互に入り乱れることも少なくなる。また、仕切り板37が列ごとに個別包装体1をガイドするため、最後の1つまで個別包装体1を容易に取り出すことができる。
【0162】
以上説明した外装容器10又は100及び110には、個別包装体1の開封口12が同方向に揃えて整列し収納される。外装容器10又は100及び110から個別包装体1を取り出す場合に、個別包装体1が方向性をもって整列しているだけでなく、開封口12が同じ向きに揃えられているため、最初の一枚を使用した時の一連の動作と同じ動作で個別包装体1を取り出して開封し、内包されている陰唇間パッドを取り出すことができる。
【0163】
このため、利用者は個別包装体1の開封口12を探すために、何度も持ち替える必要がなく、内包されている陰唇間パッドが、形崩れや潰れを発生するといったことを更に少なくできるだけでなく、陰唇間パッドを素早く外装容器から取り出して、身体に装着することができる。
【0164】
次に、個別包装体1に内包されている陰唇間パッドについて図12により説明する。図12は個別包装体1から陰唇間パッド1Aを取り出して、陰唇間パッド1Aを装着するまでの一連の動作を示した図である。
【0165】
図12(a)は外装容器から個別包装体1を取り出した状態図である。図12(a)の状態から開封口12を封しているタブテープ12Aを剥して、個別包装体1を開封すると、図12(b)に示されるように、陰唇間パッド1Aが現われる。次に、図12(c)に示される陰唇間パッド1Aを身体に装着する。
【0166】
図12(c)に示されるように、陰唇間パッド1Aは、身体側に面する透水性の表面側シート1Bと衣服側に面する裏面側シート1Cとが体液を吸収する吸収体1Dを内包させた形態で接合され、女性陰唇間に無理なく挟み込むことが可能な大きさの縦長形状を形成している。
【0167】
反身体側となる衣服側に面する裏面側シート1Cには、裏面側シート1Cの縦長辺方向の各側部において1箇所以上の接合部分と、裏面側シート1Cの短手方向において非接合部分と、をもって接合されたミニシート片1Eを備えている。前記非接合部分が、ミニシート片1Eと裏面側シート1Cとの間において、指の挿入が可能な指挿入用口1Fを形成している。
【0168】
上述した陰唇間パッド1Aの第1の特徴は、女性陰唇間に無理なく挟み込むことが可能なことである。
【0169】
陰唇間パッド1Aの第2の特徴は、指を挿入可能なミニシート片1Eを備えていることである。したがって、目視で確認することが難しい陰唇間に陰唇間パッド1Aを装着する際、まず、陰唇間パッド1Aに指を挿入し、挿入した指で陰唇間パッド1Aを一時的に保持し、触覚の優れた指先の内側で、目視確認が困難な陰唇間スペースに自然な行為として装着することができる。更に、陰唇間パッド1Aが陰唇間に着用する形態で個別包装体1に内包されているため、陰唇間へ挿入するときに変形することも少なくできる。
【0170】
このように、陰唇間パッド1Aをスムーズに装着できるため、目視が困難な装着位置に繰り返し陰唇間パッド1Aで探りながら装着することがなく、装着動作を繰り返すことによる陰唇間パッド1Aの形崩れや潰れといった変形を少なくすることができる。かつ、手早く装着することができる。
【0171】
陰唇間パッド1Aの第3の特徴は、個別包装体1を開封したときには、指挿入用口1Fが開くように個別包装体1に陰唇間パッド1Aが折り畳まれていることである。陰唇間パッド1Aを個別包装体1から取り出し、陰唇間パッド1Aを開くと指挿入用口1Fが成生される。このため、陰唇間パッド1Aの装着に手間取ることがない。装着動作がスムーズになり、陰唇間パッド1Aを持ち替えて指挿入用口1Fを形成したりする必要がなく、何度も持ち替えることで陰唇間パッド1Aが形崩れしたり、潰れてしまうといったことを少なくできる。
【0172】
更に、陰唇間パッド1Aを陰唇間に着用する形態で個別包装体1に内包されているため、陰唇間パッド1Aを陰唇間へ挿入するときに、陰唇間パッド1Aが変形することも少なくできる。
【0173】
陰唇間パッド1Aの第4の特徴は、陰唇間パッド1Aの指挿入用口1Fが、個別包装体1の開封口12に向って位置するように個別包装体1内に配置されていることである。このため、個別包装体1から陰唇間パッド1Aを取り出して、直ちに指挿入用口1Fに指を挿入できる。
【0174】
次に、陰唇間パッド1Aと個別包装体1の実施例を説明する。
【0175】
陰唇間パッド1Aの素材構成として、表面側シート1Bにはスパンレース不織布を使用した。スパンレース不織布の配合比率はレーヨン:ポリエステル=85:15である。レーヨン繊度は1.4dtex、ポリエステル繊度は1.3dtex、目付=35g/平方メートルである。
【0176】
吸収体1Dには繊維集合体を使用した。繊維集合体の配合比率はレーヨン:天然コットン=75:25である。レーヨン繊度は3.3dtex、目付は280g/平方メートルである。
【0177】
裏面側シート1Cには、凹凸エンボス加工を施したポリエチレンフィルムを使用した。ポリエチレンフィルムの膜厚は20μmである。ミニシート片1EにはポリプロピレンSMS不織布を使用した。ポリプロピレンSMS不織布の目付は18g/平方メートルである。個別包装体1は膜厚30μmのポリエチレンフィルムを使用した。
【0178】
陰唇間パッド1Aのサイズは、縦軸方向×横軸方向(開封時)=100mm×65mmであり、陰唇間パッド1Aの重量は1.4gである。個別包装体1のサイズは、縦軸方向×横軸方向=120mm×35mmであり、厚さは、0.5g/平方メートル加重下での測定値で7mmである。
【0179】
図13は、陰唇間パッド1Aを内包する個別包装体1の実施例の図である。図13(a)は個別包装体1の外観図であり、図13(b)は図13(a)のA−A断面図である。
【0180】
図13(a)に示されるように、個別包装体1は開封を容易にするために、個別包装体1の両端部は格子状にエンボス加工されている。個別包装体1の前記両端部がエンボス加工部13となる。
【0181】
また、図13(b)に示されるように、陰唇間パッド1Aは表面側シート1Bを外側に、ミニシート片1Eを内側にして、縦軸方向に沿って二つ折りにされて個別包装体1に内包される。
【0182】
個別包装体1は、二つ折りにされた陰唇間パッド1Aの周囲を包み、その重なり部分は、異物混入を阻止すべく接着剤12Bで封止されている。更に、前記重なり部分にはタブテープ12Aで封止されている。
【0183】
なお、個別包装体1の開封口12を開けると、陰唇間パッド1Aの指挿入用口1Fに指が容易に挿入できるように陰唇間パッド1Aは封入されている。開封口12から陰唇間パッド1Aを取り出すと、陰唇間パッド1Aは弾力性があるので、二つ折りにされた陰唇間パッド1Aが開くようになる。そして、指の挿入が可能な指挿入用口1Fが生成される。
【0184】
次に、図2に示される外装容器10の第1の実施例を図14により説明する。外装容器10は、例えば、320g/平方メートルのコートボール紙を素材とした紙カートンで形成される。図14(a)は、外装容器10の展開図であり、外装容器10はこのような展開型紙を折り曲げて組み立てられる。
【0185】
図14(a)において、側面26の延長には、第1蓋体40の一部を構成するタブ41が形成される。タブ41の対向側に円弧形状の切り込み42が設けられる。側面25(図2参照)の一部と第1蓋体40の一部に、第1開口部22A(図2参照)となるミシン目の切り込み44が設けられる。図14(a)において、のり代部分に接着剤ADを塗布し、組み立てれば、外装容器10は図14(b)に示される完成品となる。
【0186】
図14(c)に示されるように、外装容器10の第1底面21の横幅は例えば、100mmであり、第1底面21の奥行きは35mmである。外装容器10の上面22の横幅は例えば、110mmであり、外装容器10の高さは例えば、125mmである。この外装容器10には陰唇間パッド1Aを内包した個別包装体1が12個収容可能である。
【0187】
図14(d)は、完成品となった外装容器10をポリプロピレンシュリンクフィルム(以下、PPSFという)等にて筒状にオーバーラッピングした図である。図14(e)は、筒状にオーバーラッピングしたPPSFの両端を接着した状態図である。図14(e)の状態から、PPSFを加熱するとPPSFが熱収縮し、外装容器10を密閉する。このように、外装容器10を開封する直前まで、外装容器10をオーバーラッピングすることによって、第1本体20と第1蓋体40間の隙間から侵入する混入物(コンタミネーション)を防御でき、使用前の個別包装体1を衛生的に保全できる。
【0188】
次に、第1の実施例による外装容器10の開閉動作を図15により説明する。図15(a)は、外装容器10のオーバーラッピングが外された状態図である。図15(b)は、開封動作によって、ミシン目で接合されている第1蓋体40の一部が第1本体20から外れて、第1開口部22Aが出現した状態図である。図15(b)の状態で、第1開口部22Aから個別包装体1を取り出すことができる。
【0189】
図15(d)〜図15(g)は、図15(c)におけるA部の状態変化を説明するための図である。図15(d)〜図15(g)はA部の断面拡大図になっている。
【0190】
図15(d)の状態からタブ41を時計方向に回転すると、図15(e)の状態になる。図15(e)の状態からタブ41の反対端を切り込み43に挿入すると、図15(f)の状態になる。図15(f)の状態から、タブ41を反時計方向に回転すると、図15(g)の状態になり、外装容器10を第1蓋体40で再封止できる。
【0191】
このように、個別包装体1を取り出す毎に外装容器10を第1蓋体40で再封止できるので、外部からの混入物の浸入を防ぐことができ、残りの個別包装体1も衛生的に保全できる。
【0192】
次に、外装容器10の第2の実施例と第3の実施例を図16に示す。図16(a)は外装容器10の第2の実施例を、図16(b)は外装容器10の第3の実施例を示している。図16(a)と図16(b)にそれぞれ、外装容器10の展開図、完成品斜視図、開封状態図を示した。
【0193】
次に、外装容器10の第4の実施例を図17により説明する。図17(a)は、外装容器10の第4の実施例による展開図であり、外装容器10はこのような展開型紙を折り曲げて組み立てられる。
【0194】
図17(a)において、第1から第4の稜線とそれぞれ相反する第5から第8の稜線の中間に、前記第1から第4の稜線とそれぞれ平行する第1から第4の折り目L1〜L4が第1から第4の側面23〜26に連続して形成されている。
【0195】
一方、前記第3と第4の稜線幅より狭い幅をもつ第1と第2の狭幅折り目NL1及びNL2が第3と第4の折り目L3及びL4の線上にそれぞれ形成されている。
【0196】
更に、第1の狭幅折り目NL1における第1と第2の端点と前記第1の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第1と第2の傾斜折り目SL1と、第1の狭幅折り目NL1における第1と第2の端点と前記第5の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第3と第4の傾斜折り目SL3及びSL4とが第3の側面25にそれぞれ形成されている。
【0197】
一方、第2の狭幅折り目NL2における第1と第2の端点と前記第2の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第5と第6の傾斜折り目SL5及びと、第2の狭幅折り目NL2における第1と第2の端点と前記第6の稜線における第1と第2の稜とをそれぞれ結ぶ第7と第8の傾斜折り目SL7及びSL8とが第4の側面26に形成されている。
【0198】
そして、第1の傾斜折り目SL1と、第3の傾斜折り目SL3と、第5の傾斜折り目SL5と、第7の傾斜折り目SL7とで区画される第1の折込み部DIV1(図17(b)参照)が形成される。
【0199】
同様に、第2の傾斜折り目SL2と、第4の傾斜折り目SL4と、第6の傾斜折り目SL6と、第8の傾斜折り目SL8とで区画される第2の折込み部DIV2(図16(b)参照)が形成される。
【0200】
以上の複数の折り目をもつ第4の実施例の外装容器10における外観図を図17(b)に示す。図17(c)は図17(b)の上面図である。図17(d)は図17(b)の縦断面図である。図17(d)は、外装容器10内の個別包装体1が残り少なくなり、個別包装体1が外装容器10内で大きく傾いている状態を示している。
【0201】
図17(b)において、側面23に形成された折り目L1と側面24に形成された折り目L2とが近づく方向に力を加えると、外装容器10は図17(e)に示された状態に変形する。図17(e)では、第1と第2の折込み部DIV1及びDIV2が形成されている。
【0202】
すなわち、図17(e)の上面図である図17(f)に示されるように、狭幅折り目NL1と狭幅折り目NL2は相反する方向に移動する。一方、図17(f)の縦断面である図17(g)に示されるように、折り目L1と折り目2の間隔は第1底面21の長辺の長さより短くなるように外装容器10は変形する。
【0203】
このように、外装容器10を変形させることにより、図17(g)に示されるように、外装容器10内の残り少なくなった個別包装体1の傾斜を立ち上げ、個別包装体1を最後の1個まで素早く確実に取り出すことを可能とさせる。
【0204】
次に、外装容器10の第5の実施例を図18により説明する。図18は、図17と同じように、外装容器10内の残り少なくなった個別包装体1を最後の1個まで取り出すことを容易にするための外装容器10である。
【0205】
図18(a)は外側ケース10Aの展開図であり、外側ケース10Aはこのような展開型紙を折り曲げて組み立てられる。外側ケース10Aは、例えば、320g/平方メートルのコートボール紙を素材とした紙カートンで形成される。
【0206】
図18(a)において、底面板21Aと側面板23A〜26Aは折り曲げ線と糊代を有して展開されている。これら底面板21Aと側面板23A〜26Aが組み立てられて、第1本体10(図2参照)の外形を実質的に形成している。
【0207】
図18(a)において、側面板26Aの延長には、第1蓋体40Aの一部を構成するタブ41Aが形成される。タブ41Aの対向側に円弧形状の切り込み42Aが設けられる。側面板25Aの一部と第1蓋体40Aの一部に、第1開口部22A(図2参照)となるミシン目の切り込み44Aが設けられる。図18(a)において、のり代部分に接着剤ADを塗布し、組み立てれば、図14(e)に示される外装容器の相似形となる。
【0208】
図18(b)は内側ケース10Bの展開図であり、内側ケース10Bはこのような展開型紙を折り曲げて組み立てられる。内側ケース10Bは、例えば、320g/平方メートルのコートボール紙を素材とした紙カートンで形成される。
【0209】
図18(b)において、内側ケース10Bにおける側面板23B〜26Bは折り曲げ線と糊代を有して展開されている。この内側ケース10Bは外側ケース10Aに内接するように形成されている。そして、側面板23Bは、互いに平行な第5の折れ目L5と、第7の折れ目L7と、第9の折れ目L9とを形成している。同様に側面板24Bは、互いに平行な第6の折れ目L6と、第8の折れ目L8と、第10の折れ目L10とを形成している。
【0210】
また、側面板23Bの両側折れ目線は第9の折れ目L9まで切り込み線になっている。同様に、側面板24Bの両側折れ目線は第10の折れ目L10まで切り込み線になっている。そして、図18(c)に示されるように、側面板23Bは第5の折れ目L5で、内側ケース10Bにおける内側から外側に折り曲げられる。同様に、側面板24Bは第6の折れ目L6で、内側ケース10Bにおける内側から外側に折り曲げられる。
【0211】
図18(d)は、内側ケース10Bが組み立てられた状態図であり、側面板23B及び側面板24Bのそれぞれの端部は内側ケース10Bの上面から突出している。図18(e)は、図18(d)における内側ケース10Bが外側ケース10Aに組み込まれた状態図である。図18(e)において、側面板23B及び側面板24Bのそれぞれの端部は外側ケース10Aの上面から突出している。そして、外側ケース10Aは内側ケース10Bにおける側面板23B及び24Bを移動自在に保持している。
【0212】
図18(f)に示されるように、第5の実施例による外装容器10においては、側面板23B及び24Bのそれぞれの端部を把持して上方に引き上げることが可能になっている。
【0213】
図18(g)と図18(h)は、それぞれ図18(f)における縦断面図である。図18(g)は、外装容器10内の個別包装体1が残り少なくなり、個別包装体1が外装容器10内で大きく傾いている状態を示している。
【0214】
図18(h)は、側面板23B及び24Bのそれぞれの端部を引き上げた状態図である。図18(h)において、側面板23Bは第5の折れ目L5と第7の折れ目L7と第9の折れ目L9で三角形状の第1の突出部PRO1を形成している。同様に、側面板24Bは第6の折れ目L6と第8の折れ目L8と第10の折れ目L10で三角形状の第2の突出部PRO2を形成している。
【0215】
そして、第1の突出部PRO1と第2の突出部PRO2が互いに近づくことにより、外装容器10の内部を変形させ、図18(h)に示されるように、外装容器10内の残り少なくなった個別包装体1の傾斜を立ち上げ、個別包装体1を最後の1個まで素早く確実に取り出すことを可能とさせる。
【0216】
以上説明した外装容器の第1から第5の実施例においては、陰唇間パッド1Aの使用方法を記載した取扱説明書(能書)2を外装容器10の開口部付近に示すこともできる。女性陰唇間に挟み込む非常に柔軟な陰唇間パッド1Aは、正しい装着位置に着用できなかった場合に、着用者に異物感を与えてしまう恐れがあり、特に、陰唇間パッド1Aを初めて着用する使用者に対しては、陰唇間パッド1Aの使用法を知らせることが必要である。
【0217】
この場合、外装容器10を開封後、最初の個別包装体1を手にするような位置に取扱説明書2を配置していることが望ましい。特に、本発明における外装容器は、開口部の存在する開口面が広くなる構造であり、取扱説明書2を使用者へ表示する面積を広く取ることが可能である。
【0218】
具体的には、図19(a)に示されるように、収納された個別包装体1と外装容器の第1開口部22Aの間に、使用方法や注意喚起が記載され取扱説明書(能書)2を挟み込む方法や、図19(b)に示されるように外装容器10の第1開口部22Aを覆う蓋体の内側全面に記載することも可能である。なお、図19では、外装容器10を例にとって、取扱説明書2の装着個所を説明したが、取扱説明書2の装着は前述の第1から第5の実施例におけるいずれの外装容器にも可能である。
【0219】
本発明による外装容器の板紙は、坪量=230〜350g/平方メートルのコートボール紙や坪量=160〜250g/平方メートルのカード紙を使用した。外装容器の板紙が前記の坪量範囲未満であると外装容器の剛性が低くなりすぎて、物流時などの外部からの衝撃に対して外装容器の形状を保持することが困難となり、収納している陰唇間パッドを保護することもできなくなる可能性がある。逆に、外装容器の板紙が前記の坪量範囲を超えると、外装容器の剛性は高くなるが、コストが高くなるのであまり好ましくない。
【0220】
一方、本発明による外装容器の素材として前記の板紙に換えて、厚さ25μm程度のポリプロピレン樹脂フィルム等のプラスチックシートも実施可能である。
【0221】
しかしながら、廃棄物処理性の観点からは、本発明による外装容器の素材は、紙材が好ましい。紙材であれば焼却容易であり、外装容器の剛性は手で押し潰せば容易に潰せる程度であって、外装容器の減容化は容易であり、廃棄にあたって環境負荷を少なくできる。
【0222】
本発明による外装容器としては、ブロー形成した硬質プラスチック製のポリ容器、アルミニウム及びスチール及びステンレス等の金属性容器、ガラスや陶器製の容器など、インテリアに合わせた外装容器として実施しても良い。この場合、陰唇間パッドを使い切ったら、新たに陰唇間パッドを詰め替えることで半永久的に外装容器を使用できる。
【0223】
次に、本発明による外装容器における第6から第8の実施例を説明する。
【0224】
図20は第6の実施例による外装容器50の外観図である。図20において、本体51は、例えば、軟質合成樹脂材で一体成型される。蓋体52は透明軟質合成樹脂材で一体成型される。本体51の形状は第1本体20と同じである。蓋体52は本体51の開口部を覆う。
【0225】
図20に示された蓋付き外装容器50は、本体51に異物(例えば、塵芥)の侵入を防止できて衛生的であり、蓋体52が透明であるので個別包装体1の残数を視認でき便利である。
【0226】
図21は第7の実施例による外装容器60の外観図である。図21において、本体61と蓋体62は、ポリエチレン等の熱可塑性軟質合成樹脂材でそれぞれ一体成型される。本体61の側面上端部外壁に凹部61Aが形成される。蓋体62の鍔内壁に突起62Aが形成される。凹部61Aと突起62Aがかん合して本体61の開口部は蓋体62で覆われる。
【0227】
図21に示された蓋付き外装容器は、本体61に異物(例えば、塵芥)の侵入を防止できて衛生的であり、蓋体62が本体61に弾性をもって覆っているので、蓋体62が安易に外れることがない。
【0228】
図22は第8の実施例による外装容器70の外観図である。図22において、本体71と蓋体72は、ポリエチレン等の熱可塑性軟質合成樹脂材でそれぞれ一体成型される。本体71の側面上端部外壁と蓋体72の鍔外壁は貼着テープなどの柔軟テープ73で連結され、蓋体72を開閉自在にしている。
【0229】
図22に示された蓋付き外装容器70は、本体71に異物(例えば、塵芥)の侵入を防止できて衛生的であり、蓋体72と本体71が柔軟テープ73で連結されているので、蓋体72を紛失することがない。
【0230】
次に、陰唇間パッド用外装容器と並列配置される生理用品用外装容器の構成を図23により説明する。図23の実施形態において、生理用品用外装容器800は身体の外部に使用する生理用ナプキンを個別に内包している個別包装体を収納する第2本体80を備えている。
【0231】
第2本体80は、第1本体20(図2参照)の上面22と同じ長さの長辺及び短辺を形成している長方形の第2底面81を有して、当該第2底面81により直立し得ている。第2底面81には、第2底面81の二組の対辺をそれぞれの稜線とする四つの側面83〜86が立設されている。
【0232】
第2底面81と四つの側面83〜86で囲われる第2本体80の上面82は、第2底面81に対向する第2開口部82Aが形成されている。そして、第2底面81から第2本体80の上面82までの高さは、第1本体20(図2参照)の第1底面21から上面22までの高さと同じとしている。また、上面82は第1本体20の第1底面21と同じ長さの長辺及び短辺を形成している長方形を有している。
【0233】
第2底面81の第1の短辺を稜線とする側面83と第2底面81の第2の短辺を稜線とする側面84は対向しており、側面83と側面84との間隔は第2底面81から第2開口部82Aとなる上面82に向かうに従い狭くなっている。
【0234】
第2蓋体8Aは、側面86と第2開口部82Aで結合し、第2開口部82Aを覆うように開閉可能としている。第2底面81の第1の長辺を稜線とする側面85と第2底面81の第2の長辺を稜線とする側面86は対向し、第2本体80の側面85とは、第2底面81と各々直交する。
【0235】
図23は、生理用品用外装容器800の側面84と外装容器10の側面23(図2参照)と隣接するように配置されている。生理用品用外装容器800の側面84と外装容器10の側面24(図2参照)とが隣接するように配置されてもよい。もちろん、外装容器800の側面83と外装容器10の側面23(図2参照)とが隣接するように配置されてもよく、生理用品用外装容器800の側面83と外装容器10の側面24(図2参照)とが隣接するように配置されてもよい。
【0236】
図23の生理用品用外装容器800は、例えば、外装容器10と同じ素材である320g/平方メートルのコートボール紙を素材とする紙カートンで形成される。図24は、生理用品用外装容器800の展開図であり、生理用品用外装容器800はこのような展開型紙を折り曲げて組み立てられる。
【0237】
図24において、側面86の延長には、第2蓋体8Aの一部を構成するタブ8Bが形成される。タブ8Bの対向側に円弧形状の切り込み8Cが設けられる。側面85の一部と第2蓋体8Aの一部に、第2開口部82A(図23参照)となるミシン目切り込み8Eが設けられる。図24において、のり代部分に接着剤ADを塗布し、組み立てれば、生理用品用外装容器800は図23に示される完成品となる。
【0238】
図23に示されるように、陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体を収納する外装容器10と、例えば、身体の外部に使用する生理用ナプキンを個別に内包している個別包装体を収納する生理用品用外装容器800とを並列に陳列すれば、利用者は陰唇間パッドか生理用ナプキンのどちらか一方をあるいは両方を購入でき、便利である。
【0239】
更に、外装容器10と外装容器800はそれぞれの底面と上面が逆さの関係の形状になっている。第2開口部82Aに較べて第2底面81が広くなっている外装容器800は、台形形状になっており重心が底面に近く安定性がよい。台形形状ということであれば、視覚的にも安定感がある。例えば、生理用ナプキンの個別包装体を取り出したときに、外装容器10と比較して、生理用ナプキンの個別包装体は変形しやすいが、生理用ナプキンは復帰性が強いので問題はない。外装容器10と外装容器800をセットで配置できるメリット(例えば、梱包等)のほうが大きい。
【0240】
更に、外装容器800の側面85と外装容器10の側面25(図2参照)が並列配置される場合に、外装容器800の側面85と外装容器10の側面25とに一体に図柄(例えば、キャラクタ)を表示するようにすれば、消費者は組となった外装容器の内容物が陰唇間パッドと生理用ナプキンといった使用目的を同じとする生理用品であることを視覚容易に認識できる。
【0241】
【発明の効果】
本発明によれば、この外装容器は、女性陰唇間に挟み込むための陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体の2個以上が厚さ方向に整列して第1本体によって仕切り形成されている収納空間に収納される。そして、収納されている前記個別包装体を把持して前記個別包装体の長手方向に取り出すことができる。前記第1本体に前記個別包装体が複数個収納された状態では当該個別包装体が底面から開口部に向かうに従い放射状に広がることができる。このため、外装容器から前記個別包装体を取り出すとき、非常に取り出し易い状態になっている。また、取り出した残りの個別包装体は外装容器に整列して収納されており、いわゆるバラバラの状態になっているわけではない。このことより、外装容器から素早く前記個別包装体を取り出すことができる。
【0242】
さらに、本発明によれば、実施例における第1本体は逆台形状であり、第2本体は台形状であり、第1本体と第2本体はそれぞれの底面と上面が逆さの関係の形状になっているので、陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体を収納する第1本体を有する外装容器と、生理用品を収納する第2本体を有する生理用品用外装容器とを並列に陳列すれば、利用者は陰唇間パッドか生理用品のどちらか一方をあるいは両方を購入でき、便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による外装容器に収納される個別包装体を示す図である。
【図2】 本発明における個別包装体の外装容器となる第1本体の外観図である。
【図3】 本発明における個別包装体の状態変化図である。
【図4】 従来技術で説明された陰唇間パッド(envive)用の外装容器の上面斜視図である。
【図5】 本発明における個別包装体を放射状に広げる状態を説明する図である。
【図6】 図5とは異なる個別包装体を放射状に広げる状態を説明する図である。
【図7】 個別包装体の長手方向と短手方向で形成した面側からみた個別包装体を収納した外装容器となる本体の断面図である。
【図8】 個別包装体の長手方向と短手方向で形成した面側からみた個別包装体を収納した外装容器となる本体の断面図である。
【図9】 本発明における外装容器に収納された状態での個別包装体の移動範囲を外装容器の側面から表した図である。
【図10】 本発明における個別包装体を外装容器内で複数配列する第1本体の構成図である。
【図11】 本発明における個別包装体を外装容器内で複数配列する外装容器に仕切り板を設けた第1本体の構成図である。
【図12】 本発明における個別包装体に内包されている陰唇間パッドについての図である。
【図13】 本発明における陰唇間パッドを内包する個別包装体の実施例の図である。
【図14】 本発明における外装容器の第1の実施例を示す図である。
【図15】 本発明における第1の実施例による外装容器の開閉動作を説明する図である。
【図16】 本発明における外装容器の第2の実施例と第3の実施例を示す図である。
【図17】 本発明における外装容器の第4の実施例を示す図である。
【図18】 本発明における外装容器の第5の実施例を示す図である。
【図19】 本発明における外装容器に取扱説明書を装着した図である。
【図20】 本発明における第6の実施例による外装容器の外観図である。
【図21】 本発明における第7の実施例による外装容器の外観図である。
【図22】 本発明における第8の実施例による外装容器の外観図である。
【図23】 本発明における陰唇間パッド用外装容器と並列配置される生理用品用外装容器の構成図である。
【図24】 本発明における生理用品用外装容器の展開図である。
【符号の説明】
1 個別包装体
1A 陰唇間パッド
1B 表面側シート
1C 裏面側シート
1D 吸収体
1E ミニシート片
1F 指挿入用口
8A 第2蓋体
10 外装容器
10A 外側ケース
10B 内側ケース
11A 面
11B 面
12 開封口
12A タブテープ
12B 接着剤
13 エンボス加工部
20 第1本体
21 第1底面
22 上面
22A 第1開口部
23 側面
23A 側面板
23B 側面板
24 側面
24A 側面板
24B 側面板
25 側面
25A 側面板
25B 側面板
26 側面
26A 側面板
26B 側面板
30 本体
31 底面
32 上面
32A 開口部
33 側面
34 側面
35 側面
36 側面
37 仕切り板
40 第1蓋体
41 タブ
41A タブ
50 外装容器
51 本体
52 蓋体
60 外装容器
61 本体
62 蓋体
70 外装容器
71 本体
72 蓋体
73 柔軟テープ
80 第2本体
81 第2底面
82 上面
82A 第2開口部
83 側面
84 側面
85 側面
86 側面
100 外装容器
110 外装容器
800 生理用品用外装容器

Claims (14)

  1. 女性陰唇間に挟み込むための陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体を収納する外装容器であって、
    前記個別包装体を収納する第1本体を備え、
    前記第1本体は、
    当該第1本体が直立し得る矩形の第1底面と、
    前記第1底面の二組の対辺をそれぞれの稜線として立設して、当該第1底面を囲う第1から第4側面と、
    当該第1本体の上面において前記第1底面に対向する第1開口部と、を有し、
    前記第1底面の第1辺を第1稜線とする第1側面と前記第1底面の第2辺を第2稜線とする第2側面とは対向し、
    前記個別包装体の2個以上は前記第1側面と前記第2側面との収納空間に当該個別包装体の厚さ方向に整列して収納され、
    前記第1開口部の面積は、前記第1底面の面積より大きく形成し、かつ、前記第1側面と前記第2側面との間隔は、前記第1底面から前記第1開口部に向かうに従い広く形成し、
    前記第1底面の第3辺を第3稜線とする第3側面と前記第1底面の第3辺を第4稜線とする第4側面は平行に対向し、
    前記第3側面の内壁と前記第4側面の内壁との間隔は、前記個別包装体の横短辺の長さより大きく形成し、
    前記第1本体は、
    前記第1側面に対向する第1折込み部と、
    前記第2側面に対向する第2折込み部と、を更に有し、
    前記第1側面と前記第2側面との間隔は、前記第1底面から前記第1折込み部及び前記第2折込み部に向かうに従い狭く形成し、
    前記第1側面と前記第2側面との間隔は、前記第1折込み部及び前記第2折込み部から前記第1開口部に向かうに従い広く形成し、
    この外装容器が折り曲げて組み立てられる展開型紙からなり、
    前記第1側面の第1稜線と相反する向きに形成された第5稜線と、
    前記第2側面の第2稜線と相反する向きに形成された第6稜線と、
    前記第3側面の第3稜線と相反する向きに形成された第7稜線と、
    前記第4側面の第4稜線と相反する向きに形成された第8稜線と、
    前記第1側面から前記第4側面の各中間に連続して形成され、前記第1稜線から前記第4稜線にそれぞれ平行する第1から第4折り目と、
    前記第3折り目及び前記第4折り目の各線上にそれぞれ形成され、前記第3稜線の稜線幅及び前記第3稜線の稜線幅よりそれぞれ狭い幅をもつ第1狭幅折り目及び第2狭幅折り目と、
    前記第3側面に形成され、前記第1狭幅折り目における第1端点と第2端点と前記第1稜線における第1稜と第2稜とをそれぞれ結ぶ第1傾斜折り目及び第2傾斜折り目と、
    前記第3側面に形成され、前記第1狭幅折り目における第1端点と第2端点と前記第5稜線における第1稜と第2稜とをそれぞれ結ぶ第3傾斜折り目及び第4傾斜折り目と、
    前記第4側面に形成され、前記第2狭幅折り目における第1端点と第2端点と前記第2稜線における第1稜と第2稜とをそれぞれ結ぶ第5傾斜折り目及び第6傾斜折り目と、
    前記第4側面に形成され、前記第2狭幅折り目における第1端点と第2端点と前記第6稜線における第1稜と第2稜とをそれぞれ結ぶ第7傾斜折り目及び第8傾斜折り目と、を設け、
    前記第1折込み部は、前記第1傾斜折り目、前記第3傾斜折り目、前記第5傾斜折り目、及び前記第7傾斜折り目で区画され、
    前記第2折込み部は、前記第2傾斜折り目、前記第4傾斜折り目、前記第6傾斜折り目、及び前記第8傾斜折り目で区画されていることを特徴とする外装容器。
  2. 女性陰唇間に挟み込むための陰唇間パッドを個別に内包している個別包装体を収納する外装容器であって、
    前記個別包装体を収納する第1本体を備え、
    前記第1本体は、
    当該第1本体が直立し得る矩形の第1底面と、
    前記第1底面の二組の対辺をそれぞれの稜線として立設して、当該第1底面を囲う第1から第4側面と、
    当該第1本体の上面において前記第1底面に対向する第1開口部と、を有し、
    前記第1底面の第1辺を第1稜線とする第1側面と前記第1底面の第2辺を第2稜線とする第2側面とは対向し、
    前記個別包装体の2個以上は前記第1側面と前記第2側面との収納空間に当該個別包装体の厚さ方向に整列して収納され、
    前記第1開口部の面積は、前記第1底面の面積より大きく形成し、かつ、前記第1側面と前記第2側面との間隔は、前記第1底面から前記第1開口部に向かうに従い広く形成し、
    前記第1底面の第3辺を第3稜線とする第3側面と前記第1底面の第3辺を第4稜線とする第4側面は平行に対向し、
    前記第3側面の内壁と前記第4側面の内壁との間隔は、前記個別包装体の横短辺の長さより大きく形成し、
    前記第1本体は、
    前記第1側面に対向する第1折込み部と、
    前記第2側面に対向する第2折込み部と、を更に有し、
    前記第1側面と前記第2側面との間隔は、前記第1底面から前記第1折込み部及び前記第2折込み部に向かうに従い狭く形成し、
    前記第1側面と前記第2側面との間隔は、前記第1折込み部及び前記第2折込み部から前記第1開口部に向かうに従い広く形成し、
    展開型紙を折り曲げて組み立てる外側ケースであって、前記第1本体の外形を実質的に形成する外側ケースと、
    展開型紙を折り曲げて組み立てる内側ケースであって、前記外側ケースに内接するように形成する内側ケースと、を設け、
    前記内側ケースにおける対向する第1と第2の側面板は、それぞれ第5折り目と第6折り目で前記内側ケースの内側から外側に折り曲げられてそれぞれの縁部は前記内側ケースの上面から突出し、
    前記外側ケースは、前記内側ケースにおける前記第1側面板と第2側面板を移動自在に保持し、
    前記第1側面板の端部を引き上げると、前記第1側面板に形成された互いに平行な第5折れ目と第7折れ目と第9折れ目で折れ曲がる三角形状の第1突出部を形成し、
    前記第2側面板の端部を引き上げると、前記第2側面板に形成された互いに平行な第6折れ目と第8折れ目と第10折れ目で折れ曲がる三角形状の第2突出部を形成し、
    前記第1突出部と前記第2突出部が互いに近づくことを特徴とする外装容器。
  3. 前記第3側面と前記第4側面は、前記第1底面と各々直交していることを特徴とする請求項1又は2記載の外装容器。
  4. 前記第3側面と前記第4側面は、前記個別包装体の横短辺に接していることを特徴とする請求項3記載の外装容器。
  5. 前記個別包装体は、前記陰唇間パッドを取り出すための開封口を形成し、前記開封口が同方向に向くように前記個別包装体が厚み方向に整列していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の外装容器。
  6. 前記第1開口部を着脱自在に覆う第1蓋体を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の外装容器。
  7. 前記第1側面から前記第4側面のいずれか一つの上部で結合し、前記 第1開口部を覆うように開閉可能な第1蓋体を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の外装容器。
  8. 紙カートンで形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の外装容器。
  9. 生理用品を収納するための生理用品用外装容器であって、
    前記生理用品を収納する第2本体を備え、
    前記第2本体は、
    当該第2本体が直立し得る矩形の第2底面と、
    前記第2底面の二組の対辺をそれぞれの稜線として立設して、当該第2底面を囲う第5から第8側面と、
    前記第2本体の上面において前記第2底面に対向する第2開口部と、を有し、
    前記第2底面の第1辺を第1稜線とする第5側面と前記2底面の第2辺を第2稜線とする第6側面とは対向し、
    前記第5側面と前記第6側面との間隔は、前記第2底面から前記第2開口部に向かうに従い狭く形成し、
    前記第2底面の第3辺を第3稜線とする第7側面と前記第2底面の第4辺を第4稜線とする第8側面は平行に対向し、
    前記第7側面と前記第8側面は、前記第2底面と各々直交していることを特徴とする生理用品用外装容器。
  10. 請求項3記載の外装容器における前記第1側面と、前記第5側面とは相補する形状を形成していることを特徴とする請求項9記載の生理用品用外装容器。
  11. 請求項3記載の外装容器における前記第1側面と前記第1底面とで鈍角が形成され、前記第5側面と前記第2底面とで鋭角とが形成され、前記鈍角と前記鋭角の和が180度であることを特徴とする請求項10記載の生理用品用外装容器。
  12. 請求項3記載の外装容器における前記第1底面から前期第1開口部までの高さと、前記第2底面から前記第2開口部までの高さとは同じであることを特徴とする請求項11記載の生理用品用外装容器。
  13. 請求項3記載の外装容器における前記第1本体の前記第3側面と、前記第2本体の前記第7側面とが同一平面上に並列配置される場合に、
    請求項3記載の外装容器における前記第1本体の前記第3側面と、前記第2本体の前記第7側面とに一体に図柄が表示されることを特徴とする請求項11又は12記載の生理用品用外装容器。
  14. 紙カートンで形成されていることを特徴とする請求項9から13のいずれかに記載の生理用品用外装容器。
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