JP4236820B2 - 2成分現像剤を使用する画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

2成分現像剤を使用する画像形成装置及び画像形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真法、静電印刷法などを用いた画像形成装置及びこれに用いる現像剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、トナーを用いて静電潜像を現像する方法としては、磁気ブラシ現像法(米国特許第2874063号明細書参照)に代表される二成分現像方法や一成分現像法などが知られている。
二成分現像法に用いられる乾式二成分現像剤は、比較的大きな粒子表面上に微小なトナー粒子が、両粒子の摩擦により発生した電気力により保持されており、静電潜像に近接すると、静電潜像が形成する電界によるトナー粒子に対する潜像方向への吸引力が、トナー粒子とキャリア粒子間の結合力に打ち勝って、トナー粒子は静電潜像上に吸引付着されて静電潜像が可視化されるものである。そして、現像剤は現像によって消費されたトナーを補充しながら反復使用される。
したがって、この二成分現像法では安定した画像濃度を得るためにキャリアとトナーの混合比(トナー濃度)を一定にする必要があり、そのためのトナー補給機構やトナー濃度センサを搭載する必要があるために、現像装置が大型になり、その動作機構も複雑になるという欠点がある。
一方、一成分現像法では前記二成分現像法のようにキャリア粒子とトナー粒子を混合した現像剤を用いず、トナーと現像スリーブの摩擦によりに発生する電気力あるいは磁性体を含有するトナーと磁石を内蔵した現像スリーブ間の磁力により現像スリーブ上にトナーを保持し、静電潜像に近接すると静電潜像が形成する電界によるトナー粒子に対する潜像方向への吸引力が、トナー粒子と現像スリーブ間の結合力に打ち勝って、トナー粒子は静電潜像上に吸引付着されて静電潜像が可視化されるものである。
従って、一成分現像法ではトナー濃度を制御する必要が無いために、現像装置が小型化できるという利点があるが、現像領域でのトナーの粒子数が二成分に比べて少ないために感光体上へのトナーの現像量が十分ではなく、高速の複写機への対応が困難であった。
【0003】
これらの欠点を改良する方法として特公平5−67233号公報に開示されているようなトナー濃度制御を必要としない二成分現像法が提案されているが、これは現像スリーブ周辺の現像剤がトナー供給部分でトナーを現像剤中に取り込み、現像剤を層厚規制部材で規制を加えてトナーの帯電を行なうために、トナーを補給する補給機構やトナー濃度を検知するセンサが必要ないが、従来の二成分現像装置に比べて現像剤量を多くすることができないために、現像スリーブの線速が速くなる高速機の場合には、トナーに十分に帯電することができず地肌汚れが発生する。また、トナーに十分な帯電を付与しようとする場合には層厚規制部材での規制ストレスを強くする必要があるため、現像剤粒子同士の衝突等による発熱でキャリア表面にトナーの膜が形成されるいわゆるスペント化が生じ、キャリアの帯電特性が使用時間とともに低下しトナー飛散、地かぶり等が発生するという欠点があった。
【0004】
また、上記のような小型の現像装置に用いる現像剤には、短時間で補給されたトナーに帯電を付与する必要があるため、補給されたトナーが現像剤と速やかに混合するようにトナーに多量の流動性向上剤を添加していたが、このような現像剤を繰り返し使用すると、トナー中の過剰の流動性向上剤が静電潜像担持体上に強固に付着し、スジ上の異常画像が発生するという欠点があった。更に、現像剤の撹拌ストレスを大きくした場合には前記スペント化の現象以外にも、トナーの帯電量が必要以上に大きくなるいわゆるチャージアップ現象も起きるという問題がある。また、これらの小型の現像装置では現像剤の量が少ないため、現像剤が保持しているトナー量が少なく、画像面積の多い原稿を連続して複写した場合にはトナーの消費量が多くなり、現像剤中のトナー濃度が極端に変化するため画像濃度が低くなるという欠点があった。
また、この現像装置では、現像剤の動きが活発な箇所とそうでない箇所、あるいは現像剤の多い箇所と少ない箇所においてトナーの取り込み量が異なり、部分的にトナー濃度が不安定となって画像濃度ムラやかぶりが発生し易い。
そこで、トナーホッパー内に2つのトナー供給部材を配設し、各トナー供給部材で形成される経路に現像剤を通過させることにより、装置長手方向における濃度ムラやかぶりを解決する技術が特開昭63−4282号公報に開示されている。
しかし、上記公報に開示された技術では、トナー供給部材を2つ使用するため、現像ユニットが大型化してしまうと共にコストアップしてしまうという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、以下の点である。
(1)トナーへの帯電の付与が十分に行われ、トナー飛散や地肌汚れ、スジ状汚れのない良好な画像を得ることができる現像剤、及びそれを用いる画像形成方法・装置を提供すること。
(2)トナー補給機構及びトナー濃度センサを必要としない、小型で安価な画像形成方法・装置及びそれに用いる現像剤を提供すること。
(3)小型の現像装置においてもトナーへの帯電の付与が十分に行われ、トナー飛散や地肌汚れのない良好な画像を得ることができる現像剤及びそれを用いる画像形成方法・装置を提供すること。
(4)小型の現像装置においても細線・中間調の再現性に優れ、キャリアの感光体上への現像がない良好な画像を得ることができる現像剤及びそれを用いる画像形成方法・装置を提供すること。
(5)現像剤を長時間使用した際にもキャリアへのトナーのスペント化が少なく、安定した帯電を保持できる長寿命の現像剤及びそれを用いる画像形成方法・装置を提供すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、内部に磁界発生手段を有し、トナーとキャリアとを少なくとも含む2成分現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持されて搬送される前記現像剤の量を規制する第1の規制部材と、第1の規制部材よりも前記現像剤担持体上の現像剤の搬送方向上流側に配設され、第1の規制部材により掻き落とされた現像剤を収容する現像剤収容部と、該現像剤収容部の搬送方向上流側に配設され前記現像剤担持体にトナーを供給するトナー収容部と、前記現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度が上昇し、該現像剤の層厚が増加した場合に該現像剤の増加分の通過を規制するよう前記現像剤担持体との間隙が設定されている第2の規制部材を少なくとも有し、この第2の規制部材により前記現像剤担持体上の現像剤のトナー濃度の変化に応じて、前記現像剤とトナーとの接触状態を変化させて、前記現像剤担持体上の現像剤のトナー取り込み状態を変化させることが可能な画像形成装置に使用する結着樹脂と酸化鉄粒子の表面にカーボンブラックを結着した複合酸化鉄粒子である磁性体を有する磁性トナー(A)と磁性キャリア(B)とを少なくとも含むことを特徴とする2成分現像剤にある。
本発明は、前記トナー中の磁性体が酸化鉄粒子の表面にカーボンブラックを結着した複合酸化鉄粒子であることを特徴とする現像剤を用いることにより、トナー補給機構及びトナー濃度センサを必要としない、小型で安価な現像装置においても、トナー粒子に十分な帯電を付与することが可能となり、また、磁性体自身の色調が黒くなるため、少量の使用においても画像濃度の高い良好な画像を得ることができる。
【0007】
本発明の第2は、磁性トナー(A)の1000Oeの磁場中での磁化:σtが10〜30emu/gであることを特徴とする前記第1の2成分現像剤にある。前記磁性トナーの1000Oeの磁場中での飽和磁化σtが10〜30[emu/g]であることにより、トナー取り込み時に現像剤がトナーを効率よく取り込むことができるため、トナー消費量の多い画像を繰り返し複写しても画像濃度の低下を防止できる。また、トナー自体の磁化による現像剤担持体方向への磁気束縛力により現像剤担持体の回転に伴うトナー飛散や地肌部分へのトナー現像を有効に防止できる。また、現像剤が現像スリーブから離脱し感光体上に付着することを防止することが可能で、さらに現像に寄与する現像剤を構成するキャリアの粒子径を小さくすることによりトナーの保有率を高くできるために、高速複写機においても十分な画像濃度及び細線再現性を達成できる。
【0008】
本発明の第3は、磁性トナー(A)中の磁性体が実質的にケイ素又はアルミニウム元素を含有しない球状磁性体であることを特徴とする前記第1又は2の2成分現像剤にある。
前記磁性トナー(A)中の磁性体が実質的にケイ素又はアルミニウム元素を含有しない球状磁性体であることにより、湿度環境の変動によるトナーの帯電量の変化を小さくすることができる。
【0009】
本発明の第4は、磁性トナー(A)中の磁性体が、1000Oeの磁場中での磁化:σmが30〜70emu/gであることを特徴とする前記第1〜3の2成分現像剤にある。
磁性トナー(A)中の磁性体の1000Oeの磁場中での飽和磁化が、30〜90emu/g、好ましくは30〜70emu/gにより、前記トナーの磁気特性を満足することが可能となる。
【0010】
本発明の第5は、磁性トナー(A)中の磁性体の平均粒径が、0.2〜0.4μmであることを特徴とする前記第1〜4の2成分現像剤にある。
【0011】
本発明の第6は、磁性トナー(A)中の磁性体のFeO含有量が10〜30wt%、好ましくは10〜25wt%であることを特徴とする前記第1〜5の2成分現像剤にある。
【0012】
本発明の第7は、磁性トナー(A)中の磁性体の比表面積が1〜60m2/gであることを特徴とする前記第1〜6の2成分現像剤にある。
特に磁性トナー(A)の磁性体FeO含有量が10〜30wt%、好ましくは10〜25wt%、比表面積が1〜60m2の2成分現像剤及びそれを用いる現像装置により、トナーの抵抗と帯電性を両立することができるため、画像濃度の高く、地肌汚れのない画像を得ることができる。
【0013】
本発明の第8は、磁性キャリア(B)の重量平均粒子径が20〜100μmで、磁性トナー(A)の体積平均粒子径が5〜15μmであることを特徴とする前記第1〜7の2成分現像剤にある。
【0014】
本発明の第9は、前記現像剤の磁性トナー(A)と磁性キャリア(B)の重量比が10:90〜50:50であることを特徴とする前記第1〜8の2成分現像剤にある。
現像剤を磁性トナー(A)と磁性キャリア(B)の重量比が10:90〜50:50である構成するとすることにより、現像領域において現像に寄与するトナーの量が多く、トナーの保有率を高くできるために、高速複写機においても十分な画像濃度及び細線再現性を達成できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明について以下に詳しく説明する。
本発明に使用するトナーとしては、従来の公知の方法で製造されたものを使用できる。具体的には、結着樹脂、磁性体、極性制御剤、必要に応じて任意の添加剤より成る混合物を熱ロールミルで溶融混練した後、冷却固化せしめ、これを粉砕分級し、必要に応じて外添剤を混合して得られる。
この結着樹脂としては、公知のものがすべて使用できる。例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スタレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、クマロインデン樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが単独であるいは混合して使用できる。
特に加熱加圧定着方式においては、結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いることにより、耐塩ビマット融着性に優れ、熱ロールへの耐オフセット性に優れたトナーを得ることができる。
加圧定着方式を用いる場合には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリウレタンエラストマー、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、線状飽和ポリエステル、パラフィンなどがある。
【0016】
トナーには荷電制御剤をトナー粒子に内添、又はトナー粒子に外添して用いることが好ましい。荷電制御剤によって、現像システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能となり、特に本発明では荷電制御剤を用いることにより前記のトナー濃度を制御しない現像方法に用いた場合、有効である。
トナーに用いられる極性制御剤としては従来より公知の物でよく、正極性制御剤としては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの四級アンモニウム塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレートを単独であるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ニグロシン系化合物、有機四級アンモニウム塩の如き極性制御剤が特に好ましく用いられる。
負極性制御剤としては、例えば有機金属化合物、キレート化合物が有効である。その例としてはアルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジタ−シャリ−ブチルサリチル酸クロム等があり、特にアセチルアセトン金属錯体、モノアゾ金属錯体、ナフトエ酸あるいはサリチル酸系の金属錯体又は塩が好ましく、特にサリチル酸系金属錯体、モノアゾ金属錯体又はサリチル酸系金属塩が好ましい。
【0017】
前記の極性制御剤は、微粒子状として用いることが好ましく、具体的には、3μm以下の個数平均粒径が好ましい。
トナーに使用される極性制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくは結着剤100重量部に対して、0.1〜20重量部の範囲、好ましくは0.2〜10重量部で用いられる。0.1重量部未満では、トナーの帯電量が不足し実用的でない。また20重量部を越える場合にはトナーの帯電量が大きすぎ、キャリアとの静電的吸引力の増大のため、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
【0018】
本発明の磁性トナーに用いられる磁性体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄の表面にシランカップリング剤等の結着剤によりカーボンブラックをコーティングした物が使用される。
このマグネタイトは公知の製造方法で作られる。例えば、硫酸鉄水溶液をアルカリ性水溶液で中和し、水酸化鉄を得る。その後pHを10以上に調整した水産化鉄懸濁液を酸素を含有するガスで酸化しマグネタイトスラリーを得る。次いで、該スラリーを水洗、濾過、乾燥、解砕しマグネタイト粒子が得られる。
これらの強磁性体の好ましい態様としては、実質的にケイ素又はアルミニウムを含有しない球状磁性体で、平均粒子が0.2〜0.4μm、好ましくは0.2〜0.3μmのものがよい。磁性トナー中に含有させる量としてはトナーに対し好ましくは5〜80wt%、特に好ましくはトナー対し10〜30wt%が良い。
また、本発明に用いられる磁性トナーは、1000Oeの磁場中での磁化が10〜30[emu/g]、好ましくは15〜25[emu/g]が良い。10[emu/g]より小さいと、トナーの磁気バイアス効果が小さくなるため、トナー飛散や地肌汚れが発生し、また、30[emu/g]より大きいと、トナーの磁気バイアス効果が大きくなるため、画像濃度が低くなる。
さらに、本発明に用いられる磁性トナーの磁性体はFeO含有量が10〜25wt%、好ましくは15〜25wt%で、比表面積が1〜60m2/g、好ましくは3〜20m2/gであることが好ましい。この範囲のFeO含有量及び比表面積とする事により、トナーの抵抗と帯電性を両立することができるため、画像濃度の高く地肌汚れのない画像を得ることができる。
【0019】
本発明の磁性トナーには必要に応じて顔料や染料等の着色剤を添加しても良い。顔料としては、例えば黒色の着色剤として、カーボンブラック、アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック等が使用できる。シアンの着色剤として例えば、フタロシアニンブルー、メチレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー等が使用できる。マゼンタの着色剤として例えば、ローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキ等が使用できる。イエローの着色剤として例えば、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラジン等が使用でき、その使用量は、樹脂100重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の添加量が良い。染料としては例えば、アゾ系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、メチン系染料等があり、樹脂100重量部に対し、0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜3重量部の添加量が良い。
【0020】
本発明のトナーには帯電安定性、現像性、流動性、耐久性向上のために、添加剤を用いることが好ましい。これら添加剤としては例えば、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化錫等の金属酸化物や炭化ケイ素、窒化ケイ素等の微粉末等の流動性向上剤や、例えばフッ素系樹脂微粒子、シリコーン系樹脂微粒子、アクリル系樹脂微粒子等の樹脂微粒子やステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸系滑剤等のクリーニング助剤が挙げられる。この中でも特に流動性向上剤としては酸化ケイ素、酸化チタンが好ましく、クリーニング助剤としては、ステアリン酸亜鉛が好ましい。
本発明に用いられる流動性向上剤は、必要に応じシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤、あるいは種々の処理剤で併用して処理されていることが好ましい。本発明のトナーには定着時の離型性を良くする目的で離型剤を含有させても良い。離型剤としては公知の物が使用でき、例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィンワックス等をバインダー樹脂100重量%に対し0.1〜10重量%を磁性トナーに加えることが好ましい。
【0021】
本発明において現像剤を構成するキャリアとしては、1000[Oe]の磁場中における飽和磁化を30〜120[emu/g]、好ましくは40〜100[emu/g]とすることにより、現像領域における現像剤の現像スリーブへの磁気束縛力が大きくなるために、感光体上へのキャリアの現像が有効に防止され、良好な画像が得られる。
本発明において現像剤を構成するキャリアとしては、重量平均粒子径が20〜100μm、好ましくは20〜80μmとすることにより、現像領域における現像剤層のトナー濃度を高くすることができるため、高速機での現像条件においても画像濃度の高い良好な画像が得られる。
本発明において現像剤を構成するキャリアの核体粒子としては、公知のものでよく例えば鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの合金や化合物;前記強磁性体微粒子と樹脂との複合体等が挙げられる。
これら本発明で用いられるキャリアはより耐久性を長くする目的で、表面を樹脂で被覆することが好ましい。
被覆層を形成する樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル(例えばポリメチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトン等のポリビニル及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂又はその変成品(例えばアルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン等による変成品);ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等の弗素樹脂;ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;尿素−ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられる。中でもトナースペントを防止する点で好ましいのはシリコーン樹脂又はその変成品、弗素樹脂、特にシリコーン樹脂又はその変成品である。
【0022】
シリコーン樹脂としては、従来から知られているいずれのシリコーン樹脂であってもよく、下記式(1)で示されるオルガノシロキサン結合のみからなるストレートシリコーン及びアルキド、ポリエステル、エポキシ、ウレタンなどで変成したシリコーン樹脂が挙げられる。
【化1】
Figure 0004236820
上式中R1は水素原子、炭素原子1〜4のアルキル基又はフェニル基、R2及びR3は水素基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、炭素原子数2〜4のアリケニル基、炭素原子数2〜4のアルケニルオキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エチレンオキシド基、グリシジル基又は下記式(2)で示される基である。
【化2】
Figure 0004236820
上記式中R4、R5はヒドロキシ基、カルボキシル基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、炭素原子数2〜4のアルケニル基、炭素原子数2〜4のアルケニルオキシ基、フェニル基、フェノキシ基、k、l、m、n、o、pは1以上の整数を示す。
上記各置換基は未置換のもののほか、例えばアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、メルカプト基、アルキル基、フェニル基、エチレンオキサイド基、グリシジル基、ハロゲン原子のような置換基を有してもよい。
【0023】
また本発明で用いられるキャリアは、その体積固有抵抗を制御するために被覆層中に導電性付与材料を分散しても良い。分散される導電性材付与は従来より公知の物でよく、例えば鉄、金、銅等の金属;フェライト、マグネタイト等の酸化鉄;カーボンブラック等の顔料が挙げられる。
この中でも特にカーボンブラックの一つであるファーネスブラックとアセチレンブラックの混合物を用いることにより、少量の導電性微粉末の添加で効果的に導電性の調整が可能で、更に被覆層の耐摩耗性に優れたキャリアを得ることが可能となった。これらの導電性微粉末は、粒径0.01〜10μm程度のものが好ましく、被覆樹脂100重量部に対して2〜30重量部添加されることが好ましく、さらには5〜20重量部が好ましい。
また、キャリア被覆層中には核体粒子との接着性を向上させたり導電性付与剤の分散性を向上させる目的でシランカップリング剤、チタンカップリング剤等を添加しても良い。
本発明用いるシランカップリング剤としては下記一般式で示される化合物である。
【化3】
Figure 0004236820
(前式中、Xはけい素原子に結合している加水分解基で、例えばクロル基、アルコキシ基、アセトキシ基、アルキルアミノ基、プロペノキシ基、Yは有機マトリックスと反応する有機官能基で、例えばビニル基、メタクリル基、エポキシ基、グリシドキシ基、アミノ基、メルカプト基などが挙げられる。Rは炭素数1〜20のアルキル基又はアルキレン基である。
前記シランカップリング剤の中でも、特に負帯電性を有する現像剤を得るにはYにアミノ基を有するアミノシランカップリング剤が好ましく、正帯電性を有する現像剤を得るにはYにエポキシ基を有するエポキシシランカップリング剤が好ましい。
被覆層の形成法としては、従来と同様、キャリア核体粒子の表面に被覆層形成液を噴霧法、浸漬法等の手段で塗布すればよい。被覆層の厚さは0.1〜20μmが好ましい。
【0024】
図1は、本発明の実施例を示す画像形成装置の現像装置部分の概略図である。潜像担持体である感光体ドラム1の側方に配設された現像装置13は、支持ケース14、現像剤担持体としての現像スリーブ15、現像剤収容部材16、現像剤規制部材としての第1ドクターブレード17等から主に構成されている。
感光体ドラム1側に開口を有する支持ケース14は、内部にトナー18を収容するトナー収容部としてのトナーホッパー19を形成している。トナーホッパー19の感光体ドラム1側寄りには、トナー18と磁性粒子であるキャリアとからなる現像剤22を収容する現像剤収容部16aを形成する現像剤収容部材16が、支持ケース14と一体的に設けられている。また、現像剤収容部材16の下方に位置する支持ケース14には、対向面14bを有する突出部14aが形成されており、現像剤収容部材16の下部と対向面14bとの間の空間によって、トナー18を供給するためのトナー供給開口部20が形成されている。
【0025】
トナーホッパー19の内部には、図示しない駆動手段によって回動されるトナー供給手段としてのトナーアジテータ21が配設されている。トナーアジテータ21は、トナーホッパー19内のトナー18をトナー供給開口部20に向けて撹拌しながら送り出す。また、トナーホッパー19の、感光体ドラム1と対向する側には、トナーホッパー19内のトナー18の量が少なくなったときにこれを検知するトナーエンド検知手段14cが配設されている。
感光体ドラム1とトナーホッパー19との間の空間には、現像スリーブ15が配設されている。図示しない駆動手段で図の矢印方向に回転駆動される現像スリーブ15は、その内部に、現像装置13に対して相対位置不変に配設された、磁界発生手段としての図示しない磁石を有している。現像剤収容部材16の、支持ケース14に取り付けられた側と対向する側には、第1ドクターブレード17が一体的に取り付けられている。第1ドクターブレード17は、その先端と現像スリーブ15の外周面との間に一定の隙間を保った状態で配設されている。
【0026】
現像剤収容部材16の、トナー供給開口部20の近傍に位置する部位には、規制部材としての第2ドクターブレード23が配設されている。第2ドクターブレード23は、その自由端が現像スリーブ15の外周面に対して一定の隙間を保つべく、現像スリーブ15の表面に形成される現像剤22の層の流れを妨げる方向、すなわち、自由端を現像スリーブ15の中心に向けて、基端を現像剤収容部材16に一体的に取り付けられている。
現像剤収容部16aは、現像スリーブ15の磁力が及ぶ範囲で、現像剤22を循環移動させるに十分な空間を有するように構成されている。なお、対向面14bは、トナーホッパー19側から現像スリーブ15側に向けて下向きに傾斜するよう、所定の長さにわたって形成されている。これにより、振動、現像スリーブ15の内部に設けられた図示しない磁石の磁力分布のむら、現像剤22中の部分的なトナー濃度の上昇等が発生した際に、第2ドクターブレード23と現像スリーブ15の周面との間から現像剤収容部16a内のキャリアが落下しても、落下したキャリアは対向面14bで受けられて現像スリーブ15側に移動し、磁力で現像スリーブ15に磁着されて再び現像剤収容部16a内に供給される。これにより現像剤収容部16a内のキャリア量の減少を防止することができ、画像形成時における、現像スリーブ15の軸方向での画像濃度むらの発生を防止することができる。対向面14bの傾斜角度αとしては5゜程度が、また、所定の長さlとしては、好ましくは2〜20mm、さらに好ましくは3〜10mm程度が望ましい。
【0027】
上記構成により、トナーホッパー19の内部からトナーアジテータ21によって送り出されたトナー18は、トナー供給開口部20を通って現像スリーブ15に担持された現像剤22に供給され、現像剤収容部16aへ運ばれる。そして、現像剤収容部16a内の現像剤22は、現像スリーブ15に担持されて感光体ドラム1の外周面と対向する位置まで搬送され、トナー18のみが感光体ドラム1上に形成された静電潜像と静電的に結合することにより、感光体ドラム1上にトナー像が形成される。ここで、上記トナー像形成時における現像剤22の挙動を説明する。現像装置13に磁性キャリアのみからなるスタート剤をセットすると、磁性キャリアは現像スリーブ15の表面に磁着されるものと現像剤収容部16a内に収容されるものとに分かれる。現像剤収容部16a内に収容された磁性キャリアは、現像スリーブ15の矢印方向への回転に伴い、現像スリーブ15内からの磁力によって1mm/s以上の移動速度で循環移動する。そして、現像スリーブ15の表面に磁着された磁性キャリアの表面と現像剤収容部16a内で移動する磁性キャリアの表面との境界部において界面Xが形成される。次に、トナーホッパー19にトナー18がセットされると、トナー供給開口部20より現像スリーブ15に担持された磁性キャリア22aにトナー18が供給される。従って、現像スリーブ15は、トナー18と磁性キャリアとの混合物である現像剤22を担持することとなる。
【0028】
現像剤収容部16a内では、収容されている現像剤22の存在により、現像スリーブ15によって搬送される現像剤22に対して、その搬送を停止させようとする力が働いている。そして、現像スリーブ15に担持された現像剤22の表面に存在するトナー18が界面Xへ搬送されると、界面X近傍における現像剤22間の摩擦力が低下して界面X近傍の現像剤22の搬送力が低下し、これにより界面X近傍での現像剤22の搬送量が減少する。一方、磁性キャリアの表面と現像剤収容部16a内で移動する磁性キャリアの表面とが合流する合流点Yより現像スリーブ15の回転方向上流側の現像剤22には、上述の現像剤収容部16a内のような、現像スリーブ15によって搬送される現像剤22に対して、その搬送を停止させるような力は作用しないので、合流点Yへ搬送されてきた現像剤22と界面Xを搬送される現像剤22との搬送量のバランスが崩れて現像剤22の玉突状態が発生し、合流点Yの位置が上昇して界面Xを含む現像剤22の層厚が増加する。また、第1ドクターブレード17を通過した現像剤22の層厚も徐々に増加し、この増加した現像剤22が第2ドクターブレード23によって掻き落とされる。そして、第1ドクターブレード17を通過した現像剤22が所定のトナー濃度に達すると、第2ドクターブレード23に掻き落とされて層状となった増加分の現像剤22がトナー供給開口部20を塞ぎ、この状態でトナー18の取り込みが終了する。このとき、現像剤収容部16a内ではトナー濃度が高くなることにより現像剤22の嵩が大きくなり、これにより現像剤収容部16a内の空間が狭くなることによって、現像剤22が循環移動する移動速度も低下する。このトナー供給開口部20を塞ぐように形成された現像剤22の層において、第2ドクターブレード23に掻き落とされた現像剤22は、対向面14bで受けられるが、対向面14bが現像スリーブ15側に向けて角度αで下方に傾斜し、かつ、所定長さlを有しているため、現像剤22の層の移動による、トナーホッパー19への現像剤22の落下を防止することができ、現像剤22の量を常に一定に保つことができるので、トナー供給を常時一定に自己制御することが可能となる。
【0029】
【実施例】
以下本発明をトナー製造例、キャリアの製造例、及び実施例により具体的に説明する。
トナーの製造例を以下に示す。
トナー製造例1
ポリエステル樹脂 100重量部
含クロムアゾ染料 3重量部
カルナウバワックス 5重量部
カーボン複合マグネタイト微粒子 70重量部
(平均粒径:0.20μm、FeO含有量:20wt%、比表面積:8.3m2/g、磁化:61emu/g)
上記処方の混合物をヘンシェルミキサーにて混合後、140℃に設定した混練押し出し機によって混練した後、冷却固化せしめ、これをカッターミルにて粗粉砕後、機械式粉砕機を使用して微粉砕し、得られた微粉砕物をコアンダ効果を利用した多分割分級機を使用して平均8μmの母体粒子を得た。この母体粒子100重量部に対して、疎水化処理されたコロイダルシリカ:0.3重量部、疎水化処理された酸化チタン:0.2重量部を加え、ヘンシェルミキサーにて混合しトナー粒子aを得た。このトナーの1000Oeの磁場中での飽和磁化は24emu/gであった。
【0030】
トナー製造例2〜11
磁性体として表1に示す特性の磁性体を用いる以外は、製造例1と同様にトナーを作成し、下記特性のトナー粒子b〜kを得た。
【0031】
トナー製造例12
製造例1においてカーボン複合磁性体を用いない以外は製造例1と同様にトナーを作成し、トナー粒子lを得た。特性を表1に示す。
トナー製造例13
製造例1においてカーボン複合磁性体の代わりに表1に示す、カーボン処理していない磁性体を用いる以外は製造例1と同様にトナーを作成し、トナー粒子mを得た。特性を表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0004236820
【0033】
キャリアの製造例を以下に示す。
キャリア製造例14
湿式法により作成したマグネタイト100重量部に対してポリビニルアルコール2重量部、水60重量部をボールミルに入れ12時間混合してマグネタイトのスラリーを調整した。このスラリーをスプレードライヤーにて噴霧造粒し、平均粒径54μmの球形粒子とした。
この粒子を窒素雰囲気中で1000℃の温度で3時間焼成後冷却し核体粒子1を得た。
シリコーン樹脂溶液 100重量部
トルエン 100重量部
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 6重量部
カーボンブラック 10重量部
上記混合物をホモミキサーで20分間分散し、被覆層形成液1を調整した。
この被覆層形成液を流動床型コーティング装置を用いて核体粒子1を1000重量部の表面にコーティングして、シリコーン樹脂被覆キャリアAを得た。
このキャリア粒子の特性は以下の通りであった。
平均粒子径 :58μm
飽和磁化 :65emu/g
【0034】
キャリア製造例15
CuO:24mol%、ZnO:25mol%、Fe23:51mol%に水を加え、湿式ボールミルにて12時間粉砕混合し、スラリーを得た。このスラリーを乾燥し粉砕した後1000℃の温度で仮焼成を行った。仮焼成後さらに湿式ボールミルにて10時間粉砕し、分散剤及びバインダーを加えて、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、電気炉にて1100℃で3時間焼成した後、粉砕し、さらに分級して、平均粒径51μmの核体粒子2を得た。この核体粒子に対して、製造例14と同様の方法で被覆層を形成し、キャリアBを得た。
このキャリア粒子の特性は以下の通りであった。
平均粒子径 :55μm
飽和磁化 :51emu/g
【0035】
キャリア製造例16
ポリエステル樹脂 30重量部
マグネタイト微粒子(平均粒子径:0.8μm) 70重量部
上記混合物を溶融混練後、粉砕、分級して平均粒径53μmのキャリア粒子Cを得た。
このキャリア粒子の特性は以下の通りであった。
平均粒子径 :53μm
飽和磁化 :42emu/g
【0036】
実施例1
製造例で作成されたキャリアA:100重量部に対してトナーa:25重量部をそれぞれ加え、ターブラーミキサーで混合し現像剤を得た。
次に図1に示される現像装置を(株)リコー製のimagioMF200に組み込み、画像出し試験を行い、下記評価試験法により、画像濃度、地肌汚れ、中間調再現性、画像濃度制御性を評価した。
【0037】
実施例2〜実施例11、比較例1〜比較例2
実施例1と同様にして表3に示すトナー及びキャリアの組み合せで現像剤を作成し、実施例1と同様の方法で同様の評価を行った。
【0038】
評価試験法
(画像濃度)
画像の上部、中部、下部からそれぞれ3カ所、計9カ所の位置の画像濃度をマクベス反射濃度計で測定した。
(地肌汚れ)
非画像部の地肌汚れを5段階のランク評価を行い、ランク3以上を許容レベルとした。
(中間調再現性)
コダック社グレースケール(No.Q−13)を複写して階調可能な数を評価した。
評価基準は次の通りとした。
◎ :13以上
○ :10〜12
△ : 7〜 9
× : 5〜 7
××: 5以下
(画像濃度制御性)
原稿濃度が1.6の100%ソリッド画像を20枚連続複写し、画像濃度の変化を評価した。
評価基準は次の通りとした。
◎:画像濃度差が0.1未満
○:0.1以上0.2未満
△:0.2以上0.5未満
×:0.5以上
【0039】
【表2】
Figure 0004236820
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によると、トナーへの帯電の付与が十分に行われ、トナー飛散や地肌汚れ、スジ状汚れのない良好な画像を得ることができる現像剤、及びそれを用いる画像形成方法・装置が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の現像装置部分の一例の概略図である。
【符号の説明】
1 潜像担持体(感光体ドラム)
13 現像装置
14 支持ケース
14a 14の突出部
14b 14aの対向面
14c トナーエンド検知手段
15 現像剤担持体(現像スリーブ)
16a 現像剤収容部
17 第1の規制部材(第1ドクターブレード)
18 トナー
19 トナー収容部(トナーホッパー)
20 トナー供給開口部
21 トナー供給手段(トナーアジテータ)
22 現像剤
23 第2の規制部材(第2ドクターブレード)
α 対向面14bの傾斜角度
l α対向面14bの長さ

Claims (7)

  1. 内部に磁界発生手段を有し、トナーとキャリアとを少なくとも含む2成分現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に担持されて搬送される前記現像剤の量を規制する第1の規制部材と、該第1の規制部材よりも前記現像剤担持体上の現像剤の搬送方向上流側に配設され、第1の規制部材により掻き落とされた現像剤を収容する現像剤収容部と、前記現像剤収納部に対して現像剤の搬送方向の上流側から隣接し、かつ現像剤担持体に対向する位置にトナー補給用開口部を有するトナー収容部と、自由端を現像剤担持体の中心に向けて基端を現像剤収容部に一体的に取り付けられている第2の規制部材と該第2の規制部材と対向する位置に設けられ、トナー収容部から現像担持体へ向けて下向きに傾斜するよう形成された対面部、を少なくとも有する画像形成装置であって、前記2成分現像剤が結着樹脂と酸化鉄粒子の表面にカーボンブラックを結着した複合酸化鉄粒子である磁性体を有する磁性トナー(A)と磁性キャリア(B)とを少なくとも含み、磁性トナー(A)の1000Oeの磁場中での磁化:σtが10〜19emu/gであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 使用する2成分現像剤が、磁性トナー(A)中の磁性体の平均粒径が、0.2〜0.4μmであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 使用する2成分現像剤が、磁性トナー(A)の磁性体FeO含有量が10〜30wt%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 使用する2成分現像剤が、磁性トナー(A)中の磁性体の比表面積が1〜60m /gであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 使用する2成分現像剤が、磁性キャリア(B)の重量平均粒子径が20〜100μmで、磁性トナー(A)の体積平均粒子径が5〜15μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 使用する2成分現像剤が、前記現像剤の磁性トナー(A)と磁性キャリア(B)の重量比が10:90〜50:50であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 画像形成装置及び2成分現像剤として請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置を使用することを特徴とする画像形成方法。
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