JP4236401B2 - スケート競技用衣服 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピードスケートやショートトラック等のスケート競技において、選手にかかる空気抵抗を低減し、記録向上に役立つスケート競技用衣服を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
スケート競技において競技者が受ける抵抗には、次のようなものがある。
まず、衣服の開口部から空気が侵入すると、これが衣服内に滞留し、ちょうどパラシュートのようになって抵抗となる。そのために、衣服にかかる空気抵抗を小さくするためには、まず、衣服の形状に配慮して、衣服内への空気の侵入を防ぐことが考えられる。
【0003】
次に、競技者が受ける抵抗としては、表面摩擦抵抗と形状抵抗(圧力抵抗)とがある。
この内、表面摩擦抵抗としては、衣服の生地表面の凹凸が考えられ、これに対しては、衣服の生地表面の平滑性を高めることにより、摩擦抵抗の軽減が実現できる。
しかし、表面摩擦抵抗は全抵抗の10%に過ぎず、形状抵抗が全抵抗の90%を占めている。従って、摩擦抵抗を削減するよりも形状抵抗を削減した方が全抵抗削減に効果があることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
形状抵抗を削減する方法としては、氷上滑走中に体表面(衣服の生地表面)を流れる空気を整えて、スムーズに空気を流そうとするものがある。
このような発明の例としては、特開平10−140407号が上げられ、これは空気の整流効果をねらったものである。
【0005】
他方、氷上滑走中に体表面を流れる空気は、頭部、肩部、腕部、脚部、後背部後方に沿って流れるが、前記した人体各部の最大幅部のやや後端において体表面から剥離し、競技者の後方において逆流する渦となる。
この渦は、競技者を後方に引っ張る力を発生させるから、前進する競技者の抵抗となる。
そこで、体表面を流れる空気の剥離位置を後方にずらすようにすれば、発生する渦がそれだけ小さくなり、競技者を後方に引っ張る抵抗は減少する。
【0006】
図17が、これを模式的にあらわしたものである。
図17Aのように、体表面を流れる空気は、人体各部の最大幅部のやや後端において体表面から剥離する。これを剥離点5とする。
剥離点5の後方では、逆流する渦6が発生し、競技者を後方に引っ張る抵抗となる。
【0007】
そこで、剥離位置を後方にずらすことにより、逆流する渦6の発生を抑え、競技者を後方に引っ張る抵抗を減少させようとすることが考えられる。
このような方法として、図17Bに示すように、剥離点5のやや前方に、連続または不連続の突起2を空気の流れに垂直に近くなるように配することが考えられる。
このような突起を設けると、該突起にぶつかった空気が乱流となり、前記した剥離しようとした空気に乱れを起こさせるため、かえって、空気の剥離点が後方にずれるということがおこる。
その結果、競技者を後方に引っ張る抵抗は減少するのである。
【0008】
前記考えに基づく発明としては、実用新案登録第3054256号や特表平10−513510号が上げられ、これは空気の乱流効果をねらったものである。しかし、前記考案や発明は、線状突起を設けただけのものであるため、乱流のおき方が小さい。また突起自体も抵抗となるため(抵抗減少値は、乱流による抵抗削減値と突起自体の抵抗値との差であらわされる)、抵抗減少も期待されたほどではない。
そこで、本発明は、効率よく乱流を発生させることによって、スケート競技用衣服において最大限の抵抗減少効果を発揮させようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、伸縮性を有する基材からなるスケート競技用衣服において、前頭部、下腿部、大腿部、肩後方部及び上腕部のいずれか一箇所又は二箇所以上の部位の基材表面に、独立した複数個の微細な突起が設けられており、前記突起が前頭部、肩後方部は体長方向に、下腿部、大腿部、上腕部は水平面と平行な方向に千鳥状になるように配列された突起群を構成しており、さらに前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の高さが減少していくことを特徴とするスケート競技用衣服である。
【0010】
請求項2の発明は、伸縮性を有する基材からなるスケート競技用衣服において、前頭部、下腿部、大腿部、肩後方部及び上腕部のいずれか一箇所又は二箇所以上の部位の基材表面に、独立した複数個の微細な突起が設けられており、前記突起が前頭部、肩後方部は体長方向に、下腿部、大腿部、上腕部は水平面と平行な方向に千鳥状になるように配列され、かつ、体長または水平面と平行な方向に伸びる間隙部により区切られた突起群を構成しており、さらに前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の高さが減少していくことを特徴とするスケート競技用衣服である。
【0011】
請求項1、2のように構成することによって、スケート競技用衣服の基材表面を流れる空気が、突起群の存在によって乱流となり、その結果、競技中に基材表面を流れる空気の剥離位置が後方にずれることで、競技者を後方に引っ張る抵抗が減少する。
【0012】
請求項3の発明は、伸縮性を有する基材からなるスケート競技用衣服において、前頭部、下腿部、大腿部、肩後方部及び上腕部のいずれか一箇所又は二箇所以上の部位の基材表面に、独立した複数個の微細な突起が設けられており、前記突起が前頭部、肩後方部は体長方向に、下腿部、大腿部、上腕部は水平面と平行な方向に千鳥状になるように配列された突起群を構成しており、さらに前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の高さが階段状に減少していくことを特徴とするスケート競技用衣服である。
請求項4の発明は、伸縮性を有する基材からなるスケート競技用衣服において、前頭部、下腿部、大腿部、肩後方部及び上腕部のいずれか一箇所又は二箇所以上の部位の基材表面に、独立した複数個の微細な突起が設けられており、前記突起が前頭部、肩後方部は体長方向に、下腿部、大腿部、上腕部は水平面と平行な方向に千鳥状になるように配列され、かつ、体長または水平面と平行な方向に伸びる間隙部により区切られた突起群を構成しており、さらに前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の高さが階段状に減少していくことを特徴とするスケート競技用衣服である。
このように構成することで、競技中に衣服表面を流れる空気の剥離位置をより後方にずらすことができ、また、突起自体が受ける抵抗も最小限にすることができる。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発明において、前記突起群が、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の分布が疎になっていくことを特徴とするスケート競技用衣服であり、請求項6の発明は、前記突起群を構成する各突起の分布が群をなして順次疎になっていくことを特徴とするスケート競技用衣服である。
このように構成することで、競技中に衣服表面を流れる空気の剥離位置をより後方にずらすことができ、また、突起自体が受ける抵抗も最小限にすることができる。
【0014】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発明において、前記突起群が、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の大きさが小さくなっていくことを特徴とするスケート競技用衣服であり、請求項8の発明は、前記突起群を構成する各突起の大きさが群をなして順次小さくなっていくことを特徴とするスケート競技用衣服である。
このように構成することで、競技中に衣服表面を流れる空気の剥離位置をより後方にずらすことができ、また、突起自体が受ける抵抗も最小限にすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を実施したスケート競技用衣服の正面図、図2は同背面図、図3は同衣服を着用してスケート競技をしているところの斜視図、図4から図11は衣服の基材表面に設ける突起の説明図である。
【0016】
本発明は、図1及び図2に示すように、伸縮性を有する基材からなるスケート競技用衣服1において、前頭部11、下腿部12、大腿部13、肩後方部14及び上腕部15のいずれか一箇所又は二箇所以上の部位の基材表面に、独立した複数個の微細な突起を群として設けるものである。
群として設けておけば、着用者の体型の違い、滑走中の姿勢の違い、滑走速度の違い等によって空気の剥離位置が変化しても、乱流の十分な発生が期待でき、抵抗減少効果が維持される。
【0017】
前記した位置に独立した複数個の微細な突起を設けるのは、スケート競技をするときは図3に示すような姿勢となり、このときにスケート服の基材表面を流れる空気の流れとその剥離位置を測定したところ、前記位置が抵抗減少のために最も効果があることがわかったためである。
なお、前記した箇所のすべてに突起を設けてもよいが、抵抗減少率は下がるものの突起を設けない箇所があってもよい。また、突起を設ける範囲も、図面に示す大きさに限定されるものではない。
【0018】
突起群を配する位置をさらに詳しくいうと、前頭部11は、頭頂部と両耳後方を体表面に沿って結んだ線より前で、両眉毛から頭頂部に向かって3cmの点と両耳穴を体表面に沿って結んだ線よりも後である。
下腿部12は、足中心線の両側2cmよりも外側で、水平面に垂直な線でかつ両くるぶし通過する線よりも内側の範囲である。
大腿部13は、足中心線よりも外側である。
肩後方部14は、両肩甲骨最下部を体表面に沿って結んだ線と肩山線との間の肩後方部である。
上腕部15は、手のひらを内にして腕を体側に自然な感じでつけたときの上腕部中心線から外側である。
【0019】
図10は、突起2の配置の仕方を示している。図10Bは、各部位に設ける突起群3と風の方向を示すものであり、図10Aは、突起群を構成する各突起の配置例である。
突起2は、図10Aに示すように、千鳥状に配列する。千鳥状とするのは、滑走中の競技者の動きによって、空気の流れが突起2の配置方向に対し斜めになったとしても効率よく乱流が発生し、抵抗削減効果が減少することがないからである。
【0020】
千鳥の配列方向は、競技者に当たる風の方向を考慮して、前頭部11、肩後方部14は体長方向に、下腿部12、大腿部13、上腕部15は水平面と平行な方向に千鳥状になるようにする。
図10Bを用いて説明すると、前頭部11、下腿部12、肩後方部14及び上腕部15においては、突起群3の長手方向とは垂直な方向となり、大腿部13においては、斜め方向となる。これは、図3のスケート競技中の姿勢からもわかる通り、大腿部13においては、空気が脚長方向に対して斜めに流れるからである。
【0021】
突起2は、図11Bに示すように、体長または水平面と平行な方向に伸びる間隙部4により区切られた突起群3からなるように構成することもできる。
突起群3は、図11Aに示すように、千鳥状に配列された微細な突起2から構成されている。
【0022】
前記のような突起群3とすることにより、図12に示すように、突起2が存在する突起群3の表面を流れる空気の流速は、突起群3と突起群3との間の間隙部4表面を流れる空気の流速に比べて遅くなり、速い流れが遅い流れを巻き込んで縦渦が発生する。
この縦渦も大きなエネルギーを持っており、後方の流れの剥離防止効果に寄与し、抵抗減少効果を向上させる。
【0023】
図4においては、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、突起群を構成する各突起2の高さが減少していくように構成している。
図5においては、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、突起群を構成する各突起2の高さが階段状に減少していくように構成している。図5の実施例では、4段階に突起2の高さが減少している。もちろん、何段階で減少させるかは、任意に設定できるところである。
【0024】
突起2の大きさを次第に小さくした方が良いことは、以下の実験によってわかった。
(実験1)
直径30cm、高さ90cmの円筒を用意し、風洞の測定部に設置する。
スケート競技の最高速度付近に相当する風速17m/sの風をあてて、最初に何も装着しない状態で抵抗値を測定した。
次に風の方向に対して45°の位置に直径2mm、高さ1mmの突起2を配し、風速17m/sの風をあてて抵抗値を測定し、抵抗係数を算出した。
その後、千鳥状に2mm離して2列にしたもの、3列にしたものを順次測定し、20列まで同様の抵抗係数を算出した。
【0025】
前記抵抗係数をグラフにしたものを図13に示す。なお、0とは突起を何も装着しない状態の抵抗値を示す。
このグラフを見ると、15列目までは抵抗係数は下がりつづけているが、16列目から20列目にかけては次第に抵抗係数は上がっている。この理由は、15列目までの突起は、乱流による抵抗削減値の方が突起自体の抵抗値よりも大きいが、16列目以降は、突起自体の抵抗値の方が乱流による抵抗削減値よりも大きくなるか、発生する乱流が抵抗削減する作用を有しないためであると考えられる。
【0026】
そこで、16列目以降の突起をどのようにすれば良いかをさらに検証した。
(実験2)
条件は前記と同様で、16列目の突起として直径2mm、高さ0.5mmと、突起の高さを低くしたものを、実験1と同じ千鳥状に2mm間隔で配して、抵抗係数を測定した。
次に、17列目にも直径2mm、高さ0.5mmの突起を2mm間隔で配して抵抗係数を測定し、以降も同様の突起を1列ずつ増やして抵抗係数を測定した。
【0027】
その結果を、図14に示す。これを見ると、16列目から18列目までは抵抗係数はさらに下がっていくが、19列目、20列目は次第に上がっている。
これは、16列目以降突起の高さを低くすることによって、乱流による抵抗削減値の方が突起自体の抵抗値よりも大きい状態を保つことができるが、19列目以降は、再び突起自体の抵抗値の方が乱流による抵抗削減値よりも大きくなるか、発生する乱流が抵抗削減する作用を有しないためであると考えられる。
【0028】
(実験3)
条件は実験1、2と同様で、19列目から24列目までドットの高さを0.3mmとした。これを、実験1、2と同様千鳥状に2mm間隔で配し、一列ずつ増やしながら抵抗係数を測定した。
その結果を、図15に示す。これを見ると、19から21列目までは、抵抗係数が次第に下がっていくが、22から24列目は次第に上がっている。これは、突起の高さが低くなったことにより、実験2で述べたのと同様の理由により抵抗係数が下がっているものと考えられる。
【0029】
以上の実験結果より、請求項4、5記載のように、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、突起群を構成する各突起2の高さが減少していくように構成したり、突起2の高さが階段状に減少していくように構成すれば、さらに抵抗を減少できることがわかる。
【0030】
前記、実験1から3と同様な実験をした結果、図6に示すように、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、突起群3を構成する各突起2の分布が疎になっていく様に配置したり、図7に示すように、各突起2の分布が群をなして順次疎になっていく様に配置しても、同様な抵抗削減効果が得られる。
【0031】
また、図8に示すように、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、突起群3を構成する各突起2の大きさが小さくなっていくようにしたり、図9に示すように、各突起2の大きさが群をなして順次小さくなっていくようにすることによっても、同様な抵抗削減効果が得られる。
【0032】
さらに、突起2の高さ、配置の疎密、大きさの大小をそれぞれ組み合わせるような配置も可能である。
一例を示せば、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、突起2の高さが減少するとともに、その大きさも小さくするように設計することができるということである。
【0033】
突起群3を構成する各突起2の間隔は、0.5〜10mmの範囲であることが好適であり、各突起2の高さは、0.2〜2.0mmの範囲であることが好適である。
また、突起群3と突起群3との間に設けられる間隙部4の幅は5〜10mmであることが好適である。
【0034】
突起2自体の形状は、図16に示すように、半円球状、四角柱状、三角柱状、円錐状、四角錘状、三角錐状等、任意の形状にすることができる。半円球状、円錐状突起の底面の直径、四角柱状、三角柱状、四角錘状、三角錘状突起の底面の一辺の長さは0.3〜5.0mmの範囲であることが好適である。
突起2は、シリコーン、シリコーンゴム、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂または合成ゴムあるいはそれらの発泡体で形成するとよい。
突起2の形成方法としては、伸縮性を有する基材表面に接着剤等により接着するか、あるいは、直接熱成形法、高周波融着法、射出成形法やディッピング法で融着して形成することが可能である。
【0035】
また、シルクスクリーン印刷の手法を用いて、生地上に突起群を形成することも可能である。
その製法としては、形成したい形状の突起群が得られるように作製したシルクスクリーン版を生地上に置き、合成樹脂を版上に伸ばすことにより、生地上に突起群を形成する。
突起の高さを高くするためには何回か重ね塗りをすると良い。また、発泡性の樹脂を用いたり、厚みのある版を使用して、一度に多量の樹脂が載るようにすれば、重ね塗りの回数を減らすことができる。
生地上に突起群を形成した後に加熱すると、突起群を生地上に固着することができる。
【0036】
本発明に係る基材としては、一部又は全部がポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン等の合成繊維とポリウレタンやポリエ−テル・エステル等の伸縮性を有する弾性繊維との交編または交織された編物または織物生地であって、縦方向及び横方向に自由に伸縮し、スケーターの体に密着する生地が好適である。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、伸縮性を有する基材からなるスケート競技用衣服において、前頭部、下腿部、大腿部、肩後方部及び上腕部のいずれか一箇所又は二箇所以上の部位の基材表面に、独立した複数個の微細な突起を、前記突起が前頭部、肩後方部は体長方向に、下腿部、大腿部、上腕部は水平面と平行な方向に千鳥状になるように配列したので、突起によって生じる乱流により、競技者が受ける形状抵抗が減少する。
【0038】
前記箇所に設ける突起群3を、間隙部4により区切れば、突起群3の表面を流れる空気の流速と間隙部4表面を流れる空気の流速とに差異ができ、縦渦が発生する。この縦渦も後方の流れの剥離防止効果に寄与し、抵抗を減少させる。
【0039】
空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、突起群3を構成する各突起2の高さを減少させたり(階段状に減少させる場合を含む)、各突起2の分布を疎にしたり(群をなして順次疎にする場合を含む)、各突起2の大きさを小さくしたり(群をなして順次小さくなる場合を含む)、あるいはこれらを組み合わせて実施すれば、競技者が受ける形状抵抗をさらに減少させることができるものである。
【0040】
スケート競技者が空気中を進んでいく剛体であると仮定すると、抵抗値はD=1/2・ρ・Cd・Vの式であらわされる。なお、ρは空気密度、Cdは抵抗係数、Vは速度である。
この式から、速度は抵抗係数の逆数の平方根に比例するといえる。例えば、抵抗係数が5%小さくなると、速度は2.5%大きくなるから、タイムも2.5%速くなるといえる。
このように抵抗を削減することは、スケート競技者の記録向上においても、おおいに貢献するものといえるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したスケート競技用衣服の正面図である。
【図2】図1の背面図である。
【図3】本発明のスケート競技用衣服を着用してスケート競技をしているところを示す斜視図である。
【図4】基材表面に設ける突起の側面図である。
【図5】基材表面に設ける突起の側面図である。
【図6】基材表面に設ける突起の平面図である。
【図7】基材表面に設ける突起の平面図である。
【図8】基材表面に設ける突起の平面図である。
【図9】基材表面に設ける突起の平面図である。
【図10】基材表面に設ける突起の説明図である。
【図11】基材表面に設ける突起の説明図である。
【図12】基材表面を流れる空気の説明図である。
【図13】実験1の抵抗係数のグラフである。
【図14】実験2の抵抗係数のグラフである。
【図15】実験3の抵抗係数のグラフである。
【図16】突起の形状を示す斜視図である。
【図17】空気の流れを示す模式図である。
【符号の説明】
1 スケート競技用衣服
11 前頭部
12 下腿部
13 大腿部
14 肩後方部
15 上腕部
2 突起
3 突起群
4 間隙部
5 剥離点
6 渦

Claims (8)

  1. 伸縮性を有する基材からなるスケート競技用衣服において、前頭部、下腿部、大腿部、肩後方部及び上腕部のいずれか一箇所又は二箇所以上の部位の基材表面に、独立した複数個の微細な突起が設けられており、前記突起が前頭部、肩後方部は体長方向に、下腿部、大腿部、上腕部は水平面と平行な方向に千鳥状になるように配列された突起群を構成しており、さらに前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の高さが減少していくことを特徴とするスケート競技用衣服。
  2. 伸縮性を有する基材からなるスケート競技用衣服において、前頭部、下腿部、大腿部、肩後方部及び上腕部のいずれか一箇所又は二箇所以上の部位の基材表面に、独立した複数個の微細な突起が設けられており、前記突起が前頭部、肩後方部は体長方向に、下腿部、大腿部、上腕部は水平面と平行な方向に千鳥状になるように配列され、かつ、体長または水平面と平行な方向に伸びる間隙部により区切られた突起群を構成しており、さらに前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の高さが減少していくことを特徴とするスケート競技用衣服。
  3. 伸縮性を有する基材からなるスケート競技用衣服において、前頭部、下腿部、大腿部、肩後方部及び上腕部のいずれか一箇所又は二箇所以上の部位の基材表面に、独立した複数個の微細な突起が設けられており、前記突起が前頭部、肩後方部は体長方向に、下腿部、大腿部、上腕部は水平面と平行な方向に千鳥状になるように配列された突起群を構成しており、さらに前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の高さが階段状に減少していくことを特徴とするスケート競技用衣服。
  4. 伸縮性を有する基材からなるスケート競技用衣服において、前頭部、下腿部、大腿部、肩後方部及び上腕部のいずれか一箇所又は二箇所以上の部位の基材表面に、独立した複数個の微細な突起が設けられており、前記突起が前頭部、肩後方部は体長方向に、下腿部、大腿部、上腕部は水平面と平行な方向に千鳥状になるように配列され、かつ、体長または水平面と平行な方向に伸びる間隙部により区切られた突起群を構成しており、さらに前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の高さが階段状に減少していくことを特徴とするスケート競技用衣服。
  5. 前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の分布が疎になっていくことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスケート競技用衣服。
  6. 前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の分布が群をなして順次疎になっていくことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスケート競技用衣服。
  7. 前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の大きさが小さくなっていくことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のスケート競技用衣服。
  8. 前記突起群において、空気の流れの風上側から風下側に向かうにつれて、前記突起群を構成する各突起の大きさが群をなして順次小さくなっていくことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のスケート競技用衣服。
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