JP4235038B2 - 粒子状吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細粒子や超微細粒子が生じ難く、粗大粒子の発生も抑制でき、しかも、目的とする粒径範囲の粒子が収率よく得られる、粒子状吸水性樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
吸水性樹脂は、紙オムツや生理用ナプキン、成人用失禁製品等の衛生用品、土壌用保水剤、等の各種用途に幅広く利用され、大量に生産・消費されている。
最近は特に、紙オムツや生理用ナプキン、成人用失禁製品等の衛生用品用途では、製品の薄型化のために吸水性樹脂の使用量を増し、パルプ繊維の使用量を減らす傾向にあり、吸水性樹脂には加圧下の吸収倍率の大きいものが望まれており、一方、衛生用品1枚当りの使用量が多くなるために低コストの吸水性樹脂が望まれている。
【0003】
吸水性樹脂は一般に、水溶性エチレン性不飽和単量体を水溶液重合することにより含水ゲル状重合体を得て、これを乾燥・粉砕して粉末状態として提供される。上記含水ゲル状重合体は、塊状あるいは含水ゲル粒子の凝集体として得られ、これらは通常ニーダーやミートチョッパーなどの粉砕機を用いて粗粉砕される。粗粉砕された含水ゲルは、固形分95重量%程度まで乾燥されたあと、粉砕機で粉砕され、さらに分級機で篩い分けされて所定範囲の大きさの粒子に調整される(例えば、特許文献1〜3参照)。その結果、粒子状の吸水性樹脂が得られる。用途によっての違いはあるが、衛生用品に用いられる吸水性樹脂としては通常150μm以上850μm未満の範囲にある粒子径のものが好ましく用いられている。
【0004】
ここで、乾燥後の粉砕工程では、所定範囲の大きさの粒子以外に、所定範囲よりも小さい粒子が付随的に発生する。150μmよりも小さい微細粒子や106μmよりも小さい超微細粒子などの、いわゆる微粉が吸水性樹脂に含まれると、取り扱う際に粉立ちなどが発生して衛生上好ましくないとともに、吸水性樹脂の加圧下吸収倍率が低下したり通液性が低下するなどの物性低下も招来するため好ましくない。ところがこの微粉を取り除くと、製造における歩留まりを低下させることになりコストアップにつながる。そこで、通常、微粉を再利用する技術が導入される。しかし、粉砕後の微粉量が多い場合には、微粉の篩い分けに長時間を要したり篩い分け装置の大型化を招き、再利用するにも操作の困難さが増大し、生産性低下とコストアップを招くため、篩い分け分級操作前の粉砕後に含まれる微粉量を少なくする必要がある。一方、粉砕後に含まれる所定範囲以上の大きさの粒子、いわゆる粗大粒子は、その篩い分けは微粉に比べ非常に容易ではあるものの、通常篩い分けられたあと再粉砕されるため、これも少ない方が望ましい。すなわち、篩い分け分級操作前の粉砕後に得られる粒子としては、所定範囲の粒径、言い換えれば狭い粒径範囲にある粒子の収率が高くて、さらに微粉と粗大粒子が十分に低減されたものが望ましく、そのような粉砕工程の開発が要望されていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−309916号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平10−202187号公報
【0007】
【特許文献3】
国際公開第00/24810号パンフレット
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、篩い分け分級操作による粒径調整を行わなくても、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm以上850μm未満の粒子の割合が75重量%以上となる粒子状吸水性樹脂を高生産性で製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討した。その結果、粉砕に掛ける含水重合体の含水率をある範囲内にした状態で粉砕した場合、すなわち含水重合体の含水率が10重量%以上30重量%以下のものを粉砕機で粉砕した場合、狭い粒径範囲にある粒子の収率が高くて、さらに微粉と粗大粒子が十分に低減された粒子状吸水性樹脂が生産性よく得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
したがって、本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の製造方法は、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm以上850μm未満の粒子の割合が75重量%以上となる粒子状吸水性樹脂を製造する方法であって、前記粉砕に際しては、含水率が10重量%以上30重量%以下である吸水性樹脂の含水重合体を粉砕機で粉砕することを特徴とする。
【0010】
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の製造方法においては、粉砕に供する前記含水重合体は、含水率が30重量%を超える吸水性樹脂の含水重合体を乾燥して得られたものであることが好ましい。
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の製造方法においては、含水率が10重量%以上20重量%以下である吸水性樹脂の含水重合体を粉砕機で粉砕することが好ましい。
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の製造方法においては、含水率が30重量%以上の吸水性樹脂の含水重合体を乾燥して得られた、含水率が10重量%以上20重量%以下である吸水性樹脂の含水重合体を粉砕機で粉砕することが好ましい。
【0011】
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の製造方法においては、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm以上850μm未満の粒子の割合が80重量%以上となることが好ましい。
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の製造方法においては、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm未満の微細粒子の割合が15重量%以下となることが好ましい。
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の製造方法においては、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径106μm未満の超微細粒子の割合が10重量%以下となることが好ましい。
【0012】
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の製造方法においては、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径850μm以上の粗大粒子の割合が10重量%以下となることが好ましい。
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の製造方法においては、粉砕時の含水重合体の温度が30℃〜100℃の範囲であることが好ましい。
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の製造方法においては、粉砕と同時に表面架橋剤を混合する、または粉砕と同時に表面架橋剤を混合し架橋反応させることが好ましい。
【0013】
本発明によって得られる粒子状吸水性樹脂(以下、「本発明にかかる粒子状吸水性樹脂」ということもある)を例示すれば、例えば、無荷重下吸収倍率が25〜50g/g、加圧下吸収倍率が25g/g以上であり、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm以上850μm未満の粒子の割合が75重量%以上となる粒子状吸水性樹脂であって、含水率が10重量%以上30重量%以下である吸水性樹脂の含水重合体を粉砕機で粉砕し、粉砕と同時に表面架橋剤を混合する、または粉砕と同時に表面架橋剤を混合し架橋反応させることにより得られる。
本発明によって得られる粒子状吸水性樹脂は、微粒子状無機物質を含むことが好ましい。
【0014】
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂は、例えば衛生材料の製造用に用いることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
本発明の方法において粉砕される含水重合体は、以下に例示するような単量体成分を重合することによって得られる。
単量体成分としては、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、ビニルスルホン酸、アリルトルエンスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルフォスフェート等のアニオン性不飽和単量体およびその塩;メルカプト基含有不飽和単量体;フェノール性水酸基含有不飽和単量体;(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有不飽和単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミノ基含有不飽和単量体;などが挙げられる。これら単量体は単独で用いてもよく、適宜2種類以上を混合して用いてもよいが、得られる吸水性樹脂の性能やコストの点から、アクリル酸および/またはその塩(例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、アンモニウム、アミン類等の塩、中でもコスト面からナトリウム塩が好ましい)を主成分として用いることが好ましい。より好ましくは、アクリル酸および/またはその塩が全単量体成分に対して70モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上である。
【0016】
上記重合に際しては内部架橋剤が用いられる。このような内部架橋剤としては、従来公知の内部架橋剤を用いることができる。具体的には、例えば、N,N´−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアクリレートメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ポリエチレンイミン、グリシジル(メタ)アクリレート等、または、特開平10−182750の4頁記載の内部架橋剤が例示される。これらの中から、反応性を考慮して、1種または2種以上を用いることができる。なかでも、2個以上の重合性不飽和基を有する化合物を必須に用いることが好ましい。内部架橋剤の使用量は、要求される吸水性樹脂の物性により、適宜決定することができる。
【0017】
重合時における単量体成分の濃度は、特に制限はないが、30重量%以上70重量%以下が好ましく、40重量%以上60重量%以下がより好ましい。30重量%未満では生産性が低く、70重量%を超えると吸収倍率が低くなる傾向がある。
酸基含有単量体の中和率は、特に制限はないが、衛生用品等、人体に触れる可能性のある用途では、重合後の中和を必要としないことが望ましいことを考慮すると、50モル%以上90モル%以下が好ましく、50モル%以上80モル%以下がより好ましい。
【0018】
重合に際しては、反応系に、澱粉、澱粉誘導体、セルロース、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)架橋体等の親水性高分子や、次亜燐酸(塩)等の連鎖移動剤、キレート剤などを添加してもよい。
上記単量体成分の重合方法としては、特に限定されるものではないが、水溶液重合が好ましく、具体的には、単量体水溶液を静置状態で重合する静置重合法、攪拌装置内で重合する攪拌重合法、などである。静置重合法では、エンドレスベルトを用いるのが好ましい。攪拌重合法では、一軸攪拌機でも可能であるが、ニーダーなどの複数攪拌軸の攪拌機が好ましく用いられる。
【0019】
重合は、通常、常圧下で行われるが、重合系の沸騰温度を下げるために減圧下に水を留去しながら行うことも好ましい態様である。操作の容易さ等のため、より好ましくは常圧下で行う。
上記重合において用いられる重合開始剤としては、特に制限はなく、熱分解型開始剤(例えば、過硫酸塩:過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム;過酸化物:過酸化水素、t−ブチルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド;アゾ化合物:アゾニトリル化合物、アゾアミジン化合物、環状アゾアミジン化合物、アゾアミド化合物、アルキルアゾ化合物、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド)や、光分解型開始剤(例えば、ベンゾイン誘導体、ベンジル誘導体、アセトフェノン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、アゾ化合物)等を用いることができる。コスト、残存モノマー低減能から過硫酸塩が好ましい。また、光分解型開始剤と紫外線を用いるのも好ましい方法である。これら重合開始剤の分解を促進する還元剤を併用し、両者を組み合わせることによりレドックス系開始剤とすることもできる。上記の還元剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の(重)亜硫酸(塩)、L−アスコルビン酸(塩)、第一鉄塩等の還元性金属(塩)、アミン類等が挙げられるが、特に限定されるものではない。さらに好ましくは、光分解型開始剤と熱分解型開始剤を併用することである。
【0020】
重合開始温度は通常10℃以上105℃以下の温度範囲であることが好ましい。より好ましくは15℃以上100℃以下であり、さらに好ましくは20℃以上95℃以下である。重合開始温度が10℃未満であると、誘導期間、重合時間の延びのため生産性が低下するのみならず、吸水性樹脂の物性も低下する傾向がある。重合開始温度が105℃を超えると、重合の制御が困難となり、得られる重合体の物性が低下する場合があり好ましくない。
重合中の最高到達温度は120℃以下が好ましい。より好ましくは115℃以下であり、さらに好ましくは110℃以下である。120℃を超えると、得られる重合体(含水重合体、ベースポリマー、吸水性樹脂)の物性が著しく低下する傾向がある。
【0021】
重合時間は、特に限定されないが、30分以下が好ましく、10分以下がより好ましい。30分を超えると、得られる重合体(含水重合体、ベースポリマー、吸水性樹脂)の生産性が低下する点で好ましくない。
重合方法の好ましい例によれば、重合開始後、系の温度は急速に上昇して低い重合率、例えば10〜20モル%で沸点に達し、水蒸気を発し、固形分濃度を上昇しながら重合が進行する。重合熱を有効に利用して固形分濃度を高めるのである。そのため、重合容器の接材部からの放熱は極力抑えることが望ましく、材質としては、樹脂、ゴム、ステンレスの非接材部を保温材で蔽ったもの、あるいはジャケットにより加熱したもの等が好ましく用いられる。系から発せられた水蒸気には、単量体が含まれていることがあるため、その場合には回収して、使用することが望ましい。特に、重合中に蒸発するアクリル酸および/または水を捕集し、リサイクル使用することが好ましい。アクリル酸の回収率は、使用した全アクリル酸(中和前)重量に対して、好ましくは1重量%以上、より好ましくは2重量%以上、さらに好ましくは3重量%以上である。
【0022】
本発明では、粉砕するときの含水重合体の含水率が10重量%以上30重量%以下、好ましくは10重量%以上25重量%以下、より好ましくは10重量%以上20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以上18重量%以下、特に好ましくは10重量%以上18%未満であることが重要である。すなわち、上記の重合により得られた含水重合体は、その固形分濃度が、上記重合直後において既に70重量%以上90重量%以下の範囲内になっていることが好ましい。しかし、本発明においては、粉砕時において上記含水率範囲内になっておれば良いのであるから、重合直後の含水重合体の固形分濃度がその範囲内になっていなくても、これを乾燥したり水分添加したりして含水率調節を行うようにしても良いのである。
【0023】
このような含水率調節方法としては、乾燥の場合は、例えば、▲1▼低固形分の含水重合体を乾燥することにより含水率を10重量%以上30重量%以下(固形分を70重量%以上90重量%以下)に調整する、▲2▼加温しながら粉砕することにより、含水重合体の含水率を粉砕中に10重量%以上30重量%以下に調整する、ことである。他方、水分添加の場合は、例えば、▲1▼重合・乾燥された重合体に水を加えるあるいは吸湿させることにより含水率を10重量%以上30重量%以下に調整する、▲2▼粉砕時に水を加えながら粉砕することで含水率を10重量%以上30重量%以下に調整する、ことである。水を加える場合には、内部架橋重合体の吸水性能をさらに高めるための表面架橋剤を水とともに加えることもできる。
【0024】
上記の含水率調節方法の中でも、好ましくは、低固形分の含水重合体を乾燥することにより含水率を10重量%以上30重量%以下(固形分を70重量%以上90重量%以下)に調整する方法であり、より好ましくは、含水率が30重量%を超える吸水性樹脂の含水重合体を乾燥して含水率を10重量%以上30重量%以下に調整する方法、さらに好ましくは、含水率が30重量%以上の吸水性樹脂の含水重合体を乾燥して含水率を10重量%以上25重量%以下に調整する方法、さらに好ましくは、含水率が30重量%以上の吸水性樹脂の含水重合体を乾燥して含水率を10重量%以上20重量%以下に調整する方法、さらに好ましくは、含水率が30重量%以上の吸水性樹脂の含水重合体を乾燥して含水率を10重量%以上18重量%以下に調整する方法、特に好ましくは、含水率が30重量%以上の吸水性樹脂の含水重合体を乾燥して含水率を10重量%以上18重量%未満に調整する方法である。
【0025】
表面架橋剤の混合および/または反応は、粉砕と同時に行ってもよいし、粉砕後の粒子状含水重合体に行ってもよいし、乾燥後の粒子状重合体に行ってもよい。
本発明に用いることのできる表面架橋剤としては、吸水性樹脂の官能基と反応しうる架橋剤ならば制限なく使用され、通常、該用途に用いられている架橋剤(表面架橋剤)を用いることができる。表面架橋剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、グリセリン、ポリグリセリン、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリオキシプロピレン、オキシエチレンオキシプロピレンブロック共重合体、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価アルコール化合物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリシドール等のエポキシ化合物;エピクロルヒドリン等のハロエポキシ化合物;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリアミドポリアミン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン等の多価アミン化合物、並びに、それら多価アミンとハロエポキシ化合物との縮合物;2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の多価イソシアネート化合物;1,2−エチレンビスオキサゾリン等の多価オキサゾリン化合物;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤;1,3−ジオキソラン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジオキソパン−2−オン等のアルキレンカーボネート化合物、並びに、エチレングリコールビス(4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オン)エーテル等の多価アルキレンカーボネート化合物;モノ、ジまたはポリのオキサゾリジノン化合物;3−メチル−3−オキセタンメタノール等のオキセタン化合物ならびに多価オキセタン化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]などの多価アジリジン化合物;等より選ばれる1種または2種以上のものを使用できる。これらの表面架橋剤の中でも、多価アルコール、エポキシ化合物、アルキレンカーボネート化合物から選ばれた1種以上が好ましい。
【0026】
本発明においては、上記の方法により得られた含水率10重量%以上30重量%以下の含水重合体の粉砕を行う。ここで、本明細書中で含水重合体と呼ぶものは含水率が10重量%以上の重合体を意味し、乾燥物と呼ぶものは含水率が10重量%未満の重合体を意味する。重合体の含水率が10重量%未満の乾燥物の場合には、重合体の脆性が高くなりすぎて粉砕時にかかる力で微粉が容易に発生するため、粉砕後の微粉量を少なくしようとすれば生産性が犠牲にされ、生産性を重視すれば微粉が多量に発生してしまう。一方、含水率が30重量%よりも多い場合には、脆性がほぼなく粘着性と可塑性の強い含水重合体となるために粉砕が困難となり粉砕効率が低下し、粉砕後の粒径も増大し、粗大粒子が多量に発生してしまう。すなわち、含水重合体の含水率が10重量%以上30重量%以下の状態が最もバランスがよく、粉砕時の粉砕性も良好で微粉発生量も粗大粒子発生量も少なくなり好ましい。より好ましくは含水率が10重量%以上25重量%以下の状態であり、さらに好ましくは含水率が10重量%以上20重量%以下の状態であり、さらに好ましくは含水率が10重量%以上18重量%以下の状態であり、特に好ましくは含水率が10重量%以上18重量%未満の状態である。
【0027】
粉砕後の粒子状含水重合体の含水率は、粉砕時の条件にもよるが、通常、表面積の増加や粉砕時に発生する熱により、粉砕前の含水重合体に比べ低くなる傾向にある。そのため、粉砕後の粒子状含水重合体の含水率は10重量%未満を含む5重量%以上30重量%以下の範囲となる場合もある。しかし、粉砕後の粒子状含水重合体の含水率が5重量%未満となる条件では微粉が増える傾向にあり好ましくない。
使用する粉砕機としては、粉体工学便覧(粉体工学会編、初版)の表1.10で分類されている粉砕機種名のうちでも、剪断粗砕機、衝撃破砕機、高速回転式粉砕機に分類されて、切断、剪断、衝撃、摩擦といった粉砕機構のうちの1つ以上の機構を有するものが好ましく使用でき、それら機種に該当する粉砕機の中でも切断、剪断機構が主機構である粉砕機が特に好ましく使用できる。粉砕機種名としてロール転動型、ロールミル(ロール回転形)に分類され、粉砕機構として圧縮機構も有するものについては、剪断・切断効果が強い場合には使用できるが、剪断・切断効果が少なく圧縮効果が強い場合には使用することができないことがある。また、圧縮破砕機、粉体層打槌式などの粉砕機種は圧縮機構が主たる粉砕機構のため使用されない。これは含水重合体は圧壊されにくいことによる。また、自生粉砕機やボール媒体ミルといった粉砕機種も剪断や切断機構をほとんど持たないため使用されない。
【0028】
さらに、上記した好ましい粉砕機の内でも、複数の回転刃と固定刃の剪断により粉砕する装置であることが好ましい。また、その回転刃の周速は、3.0m/秒以上200m/秒以下であることが好ましく、5.0m/秒以上150m/秒以下であることがより好ましい。回転刃の周速が3.0m/秒未満であると極端な処理量低下とともに、粉砕粒子径が増大し、材料の練られも増えて可溶分の増加が起こってしまう傾向がある。一方、200m/秒よりも速いと処理量は多くなるものの装置コストが高くなり好ましくない。このような高速回転刃による粉砕においても、本発明の範囲の含水率にある含水重合体は微粉をほとんど発生せず、粉砕効率も高いため、生産性が非常に高いものとなる。
【0029】
さらに、上述した粉砕機の中でも、限定する訳ではないが、スクリーンを有することが好ましい。なお、粉砕機が有するスクリーンは、上述の篩い分け分級操作には含まれない。スクリーン径としては、850μm未満の粉砕粒子を効率よく得られるものを適宜採用すればよいのであるが、通常好ましくは直径2.0mm以下、より好ましくは直径1.5mm以下、さらに好ましくは1.0mm以下の孔径を有するものが使用される。特に、150μm以上850μm未満のうちでも150μm以上600μm未満のより狭い粒度範囲の粒子を多く得たい場合には、1.0mm以下の孔径を有するものが好ましく使用される。
【0030】
スクリーンを有しない粉砕機としては、例えば、回転円盤上に設けられた複数の刃(溝)とそれに対抗する円盤上に設けられた複数の刃(溝)で粉砕するディスクミルタイプ(例えば下記のターボグラインダーに相当)のものが好ましい。そのクリアランス(例えば、回転円盤上に設けられた刃とそれに対抗する円盤上に設けられた刃との間隔の中で最短のもの)は850μm未満の粉砕粒子を効率よく得られるものを適宜採用すればよいが、通常好ましくは1mm以下のクリアランスに設定され、より好ましくは0.7mm以下、さらに好ましくは0.5mm以下に設定される。
【0031】
さらに、粉砕機の中でも連続供給式粉砕機が好ましく使用される。また、粉砕粒子中に所定粒径より大きな粒径を持つ粒子が少量混在する場合には閉回路粉砕方式が採用される。
粉砕前の含水重合体が、ベルト連続重合などにより厚板状やシート状のもので連続して得られる場合には、直接850μm未満の粒子まで一気に粉砕することもできなくはないが、通常は、ブロック状、シート片状、粗い粒子等の粗砕した形に解砕(細分化)しておくことが好ましい。この解砕も上記の粉砕機で行うことができる。この解砕の程度は、特に制限されるものではないが、通常スクリーン径あるいはクリアランスの100倍以内、好ましくは50倍以内の長さを持つ程度にするのが好ましい。
【0032】
本発明においては、含水率10重量%以上30重量%以下という特定範囲の含水率を有する含水重合体を粉砕機で粉砕することにより、篩い分け分級操作による粒径調整を行わなくても、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm以上850μm未満の粒子の割合が75重量%以上となる粒子状吸水性樹脂を高生産性で得ることができる。好ましくは、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm以上850μm未満の粒子の割合が80重量%以上であり、より好ましくは82重量%以上である。
本発明によれば、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における微細粒子が十分に低減され、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm未満の微細粒子の割合は、好ましくは15重量%以下であり、より好ましくは13重量%以下、さらに好ましくは11重量%以下である。
【0033】
本発明によれば、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における超微細粒子が十分に低減され、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径106μm未満の超微細粒子の割合は、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは7重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下である。
本発明によれば、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粗大粒子が十分に低減され、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径850μm以上の粗大粒子の割合は、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは7重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下である。
【0034】
本発明によれば、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における狭い粒径範囲にある粒子の収率が高くなり、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm以上600μm未満の粒子の割合は、好ましくは40重量%以上、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは55重量%以上である。
本発明において用いることができる粉砕機または切断・せん断ミルの具体例を以下に挙げる。
竪型粉砕機(VERTICAL CUTTING MILL(株)オリエント社)
ロートプレックス(ROTOPLEX,ホソカワミクロン(株))
ターボカッター(TURBO CUTTER,ターボ工業(株))
ターボグラインダー(TURBO GRINDER,ターボ工業(株))
タイヤシュレッダー(TYRE SHREDDER,(株)増野製作所)
ロータリーカッターミル(ROTARY CUTTER MILL,(株)吉田製作所)
カッターミル(CUTTER MILL,東京アトマイザー製造(株))
ディスクミル(DISC MILL,PALLMANN Maschinenfabrik GmbH & Co.)
シュレッドクラッシャー(SHRED CRUSHER,東京アトマイザー製造(株))
カッターミル(CUTTER MILL,増幸産業(株))
クラッシャー(CRUSHER ,増幸産業(株))
ロータリーカッターミル(ROTARY CUTTER MILL,(株)奈良機械製作所)
ガイナックス クラッシャ(GAINAX CRUSHER,(株)ホーライ)ユーコム(U−COM,(株)ホーライ)
メッシュミル(MESHMILL,(株)ホーライ)
ディスクカッター((株)ホーライ)
本発明においては、上記の方法により得られた含水率10重量%以上30重量%以下の含水重合体を粉砕するに際し、粉砕機内にガス、好ましくは乾燥空気、低湿度空気や熱風、あるいはこれらの組み合わせの通気(通風)を行うことが好ましい。粉砕時には、含水重合体から発生する水蒸気が装置内に凝縮して、装置内で含水重合体の付着・閉塞をおこしやすくするが、通気(通風)によりこうした現象がおこりにくくなると考えられる。
【0035】
なお、解砕や粉砕に際して、特開平11−188726(日本触媒)に記載の界面活性剤を添加してもよいが、本発明における含水重合体の固形分濃度領域では、粉砕時の機内雰囲気を上記したような含水重合体が吸湿しないような状態としておけば、その必要性はほとんどない。
本発明における粉砕時の含水重合体の温度は、30℃〜100℃の範囲で行うのが好ましい。より好ましくは35℃〜90℃の範囲であり、さらに好ましくは40〜80℃の範囲である。温度が100℃より高いと含水重合体の粘着性が高くなりすぎて粉砕されにくくなり、粗大粒子も発生しやすくなる傾向がある。30℃より低いと含水重合体が硬くなりすぎて粉砕され難くなり、また脆性も高まるため微粉を発生しやすくなる傾向がある。また、含水重合体のガラス転移温度の観点からすれば、ガラス転移温度より10℃以上低くない温度で粉砕するのが好ましく、ガラス転移温度以上で粉砕するのがより好ましい。
【0036】
本発明の製造方法においては、粉砕後の粒子状含水重合体に含まれることのある少量の微粉や粗大粒子を分級してもよい。篩分けられた微粉や粗大粒子は水分を含んでいるために、回収あるいは造粒して再利用する際にモノマーや含水ゲルに水分を添加する必要性がほとんどなくなるし、添加するにしても継粉となりにくいため、取扱い性に優れるというメリットが存在する。
本発明の製造方法においては、粉砕後の粒子状含水重合体を乾燥させてもよい。乾燥方法に特に制限はないが、攪拌乾燥法、流動層乾燥法、気流乾燥法等のように、材料を動かしながら熱風や伝熱面と良く接触する乾燥方法が好ましく用いられる。
【0037】
本発明の製造方法においては、粉砕された含水重合体(粒子状含水重合体)のその後の取扱いは下記の方法から選ぶことができる。
▲1▼粒子状含水重合体のまま製品化;このまま衛生用品や農園芸用等の用途に供する。粒子の流動性のために、微粒子状無機物質(ベントナイト、ゼオライト、酸化珪素、等)を混合してもよい。
▲2▼粒子状含水重合体に表面架橋剤を混合・反応させ、含水状態のまま製品化;水を蒸発させるエネルギーが不要である。粒子の流動性のために、微粒子状無機物質(ベントナイト、ゼオライト、酸化珪素、等)を混合してもよい。
【0038】
▲3▼粒子状含水重合体に表面架橋剤を混合・反応させ、乾燥して製品化;乾燥のための加熱エネルギーを表面架橋反応のエネルギーと兼ねることができる。
▲4▼粒子状含水重合体を乾燥して、そのまま製品化
▲5▼粒子状含水重合体を乾燥して、粉砕・分級をして製品化
▲6▼粒子状含水重合体を乾燥して、粉砕・分級・表面架橋をして製品化
以上に述べた本発明にかかる製造方法により、本発明にかかる粒子状吸水性樹脂を好ましく得ることができる。もちろん、本発明にかかる粒子状吸水性樹脂は、本発明にかかる製造方法によって得られるものである。ここで、本発明にいう粒子状吸水性樹脂には、前述の通り、粉砕によって得られた粒子状含水重合体そのものである場合もあるし、粉砕によって得られた粒子状含水重合体に対してさらに何らかの工程(例えば、表面架橋、乾燥、さらなる粉砕、分級など)を行ったものの場合もある。
【0039】
すなわち、本発明にかかる粒子状吸水性樹脂は、無荷重下吸収倍率が25〜50g/g、加圧下吸収倍率が25g/g以上であり、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm以上850μm未満の粒子の割合が75重量%以上となる粒子状吸水性樹脂であって、含水率が10重量%以上30重量%以下である吸水性樹脂の含水重合体を粉砕機で粉砕し、粉砕と同時に表面架橋剤を混合する、または粉砕と同時に表面架橋剤を混合し架橋反応させることにより得られる、粒子状吸水性樹脂である。
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の無荷重下吸収倍率(GV)は、好ましくは20〜60(g/g)、より好ましくは25〜55(g/g)、さらに好ましくは25〜50(g/g)である。20(g/g)より小さいと、吸収量が十分ではなく、60(g/g)より大きいと実用的なゲル強度が得られない点で好ましくない。
【0040】
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の加圧下吸収倍率(AAP)は、好ましくは20(g/g)以上、より好ましくは25(g/g)以上、さらに好ましくは30(g/g)以上、特に好ましくは35(g/g)以上である。20(g/g)より小さいと、得られる吸水性樹脂が高濃度で衛生用品に使用された時に、好ましい性能が発揮されない点で好ましくない。
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂は、狭い粒径範囲にある粒子の収率が高くて、さらに微粉と粗大粒子が十分に低減された粒子状吸水性樹脂であり、さらに吸収特性にもすぐれているので、糞、尿や、血液吸収などを目的とする衛生材料、例えば、紙オムツや生理用ナプキン、成人用失禁製品等に好適に使用することができる。
【0041】
【実施例】
以下に実施例と比較例によりさらに詳細に本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例、比較例中においては、特にことわりのない限り「部」は「重量部」を表すものとする。
なお、含水重合体の含水率、粒子状含水重合体の粒度分布(粒径分布)、吸水性樹脂の吸水性能は以下のようにして測定した。
[含水重合体の含水率の測定]
粉砕機に掛ける直前または粉砕後の含水重合体5gをシャーレにとり、180℃の乾燥器中で24時間乾燥し、以下の式にて算出した。
【0042】
含水率(重量%)=[[(乾燥前の含水重合体の重量(g))−(乾燥後の重合体の重量(g))]/(乾燥前の含水重合体の重量(g))]×100
[粒子状含水重合体の粒度分布の測定]
約300gの粒子状含水重合体をポリ袋に入れた後、アエロジルR−972(日本アエロジル(株)製、疎水性の微粒子状酸化珪素)1gを加え、手で混合し、十分に解したものを、内径20cmのJIS標準ふるい(目開き850μm、600μm、300μm、150μm、106μmの篩を使用)とRo−Tap式ふるい振とう器(IIDA Sieve Shaker)を用いて、室温23±2℃、相対湿度45〜50%で10分間振とうした。
【0043】
粒子状含水重合体の表面状態などによっては、ふるい振とう時に凝集して正確な粒度分布の測定が難しい場合があるため、アエロジルR−972を添加して再凝集を防ぎながら測定を行った。
[無荷重下吸収倍率(GV)の測定]
吸水性樹脂0.2gを不織布製の袋(60mm×60mm)に均一に入れ、開口部をヒートシールしたあと、0.9重量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)中に、室温(23±2℃)下で浸漬した。30分後に袋を引き上げ、遠心分離器を用いて250×9.81m/s2(250G)で3分間水切りを行った後、袋の重量W1(g)を測定した。同様の操作を吸水性樹脂を用いないで行い、そのときの重量W0(g)を測定した。そして、これら重量W1、W0から、次式、
GV(g/g)=[(重量W1(g)−重量W0(g))/吸水性樹脂の重量(g)]−1
に従ってGV(無荷重下吸収倍率)を算出した。
【0044】
[加圧下の吸収倍率(AAP)の測定]
ステンレス400メッシュの金網(目の大きさ38μm)を底に融着させた内径60mmのプラスチックの支持円筒の底の網上に、吸水性樹脂0.9gを均一に散布し、その上に吸水性樹脂に対して、20g/cm2(1.96kPaに相当)の荷重を均一に加えることができるように総重量が565gに調整された、外径が60mmよりわずかに小さく支持円筒の壁面との間に隙間が生じず、かつ上下の動きは妨げられないピストンと荷重をこの順に載置し、この測定装置一式の重量を測定した(Wa(g))。
【0045】
直径150mmのペトリ皿の内側に直径90mmのガラスフィルター(孔径No.1)を置き、室温(23±2℃)下、0.9重量%NaCl水溶液をガラスフィルターの表面と同レベルになるように加えた。その上に直径90mmの濾紙(ADVANTEC東洋(株)、孔径No.2)を載せ表面が全て濡れるようにし、かつ過剰の液を除いた。
上記測定装置一式を上記湿った濾紙上に載せ、液を荷重下で吸収させた。1時間後測定装置一式を持ち上げ取り除き、その重量を再測定した(Wb(g))。
加圧下の吸収倍率(AAP)は、下記式に従って求めた。
【0046】
AAP(g/g)=(Wb(g)−Wa(g))/0.9(g)
(実施例1)
内径10cmのステンレスビーカーに窒素導入管、排気管、温度計を装備した発泡スチロール製のふたをつけ、さらに、ステンレスビーカー全体を断熱材である発泡スチロールで包んだ。ここに、ポリエチレングリコールジアクリレート(数平均分子量478)0.09gを溶解した80重量%アクリル酸水溶液40.6gを入れ、マグネチックスターラーで攪拌しつつ、48重量%苛性ソーダ水溶液28.2gをイオン交換水31.0gで希釈したものを添加し、中和した。内温は90℃となった。この単量体水溶液の中和率は、75モル%であった。窒素を導入しながら、ここに、過硫酸ソーダの10重量%水溶液0.45gを添加したところ、速やかに重合が始まり(重合開始温度90℃)、水蒸気を発生しながら、重合ピーク温度(108℃)に達した。過硫酸ソーダ水溶液添加から重合ピーク温度までに要した時間、即ち重合時間は2分であった。重合ピーク温度を迎えた後も保温状態のまま5分間保持した後、含水重合体を取り出した。重合開始剤添加から含水重合体の取り出しまで、7分を要した。取り出した含水重合体を、はさみで約2mmから4mm程度の大きさに細分化した。この操作を繰り返すことで相当量の細分化された含水重合体を作成した。細分化した含水重合体を170℃熱風乾燥機で所定時間乾燥することにより、含水率29.1重量%の含水重合体を得た。
【0047】
得られた含水重合体を直径1.5mmの孔径のスクリーンを有した竪型粉砕機(形式VM27−S、((株)オリエント社製))で回転刃の周速7m/秒で粉砕した。粉砕時の含水重合体の温度は約50℃であった。
得られた粉砕物(粒子状含水重合体)の粒度分布を測定したところ、表1に記載のようであった。
(実施例2〜5)
細分化した含水重合体の乾燥時間を変えることにより含水重合体の含水率を表1のように調整したほかは、実施例1と同様にして、粒子状含水重合体を得た。それぞれの粒度分布は表1のとおりであった。
【0048】
(比較例1、2)
細分化した含水重合体の乾燥時間を変えることにより含水重合体の含水率を表1のように34.1重量%または6.0重量%に調整したほかは、実施例1と同様にして、粒子状含水重合体を得た。それぞれの粒度分布は表1のとおりであった。
実施例1〜5と比較して、含水重合体の含水率が34.1重量%の場合は、150μm以上850μm未満の粒径範囲にある粒子の収率が低下するとともに、850μm以上の粒径を有する粗大粒子の発生が増加していることが判る。また、含水重合体の含水率が6.0重量%の場合は、150μmよりも小さい粒径を有する微細粒子や106μmよりも小さい粒径を有する超微細粒子などの、いわゆる微粉の発生が増加していることが判る。
【0049】
(実施例6)
アクリル酸424g、ポリエチレングリコールジアクリレート(数平均分子量478)0.35g、および2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン0.064gを混合した溶液(A)、48.5重量%NaOH水溶液424gとイオン交換水240gを混合して作成したNaOH水溶液(B)をそれぞれ調整し、窒素ガス雰囲気下で30分間脱気した。攪拌しながら(A)と(B)を一気に混合することで、中和熱と溶解熱で液温が約95℃まで上昇した単量体溶液が得られた。さらにこの単量体溶液に2重量%過硫酸ナトリウム水溶液10.9gを加え数秒間攪拌したあと直ぐに、90℃のホットプレート上に置かれ内面にテフロン(登録商標)テープを貼り付けた底面390×550mmのステンレス製容器に、開放系で注いだ。そして直ぐにブラックライト水銀ランプ(形式H400BL、(株)東芝ライテック社製)で紫外線照射を行い、重合を開始させた。水蒸気を発生して上下左右に膨張発泡しながら重合は進行し、その後もとのサイズと同程度に収縮した。2分間紫外線照射を行った時点で薄いシート状の含水重合体を取り出した。続いてこの含水重合体を直径10mmのスクリーンを有したカッターミル(U−280、(株)ホーライ)で解砕(細分化)して、温度が約35℃で約2〜5mm程度の大きさをもつ粗解砕された含水重合体を得た。この含水重合体の含水率は29重量%であった。
【0050】
得られた含水重合体をすぐに、粉砕物捕集用にブロワーとサイクロンを備えたターボグラインダー(TG−300、ターボ工業(株)製、回転円盤に刻まれた刃の枚数320枚、クリアランス0.2mm)で周速113m/秒で粉砕した。続いて得られた粒子状の粉砕物を170℃流動層乾燥機で乾燥を行い、粒子状の乾燥物を得た。その得られた粒子状乾燥物の粒度分布を測定したところ、表2のとおりであった。
(比較例3)
実施例6と同様にして解砕(細分化)された含水重合体を得た後、170℃の熱風乾燥機で乾燥を行い、含水率が6重量%の乾燥粒子を得た。
【0051】
得られた乾燥粒子をターボグラインダー(TG−300、ターボ工業(株)製、回転円盤に刻まれた刃の枚数320枚、クリアランス0.2mm)で周速113m/秒で粉砕したところ、微細粒子が多く発生しているようなので、クリアランスを0.8mmに変え粉砕した。得られた粒子状の粉砕物をさらに170℃流動層乾燥機で乾燥を行い、粒子状の乾燥物を得た。その粒度分布は表2のとおりであった。
実施例6と比較して、クリアランスを大きくしているにもかかわらず、150μm以上850μm未満の粒径範囲にある粒子の収率が低下するとともに、150μmよりも小さい粒径を有する微細粒子や106μmよりも小さい粒径を有する超微細粒子などの、いわゆる微粉の発生が増加していることが判る。
【0052】
(比較例4、5)
比較例3において微粉が多かったため、回転刃(複数の刃を備えた回転円盤)の周速を45m/秒に落としてクリアランスを0.8mmと0.4mmにして粉砕を行った。処理量は比較例3、実施例6に比べ大幅に減った。得られた粒子状の粉砕物をさらに170℃流動層乾燥機で乾燥を行い、粒子状の乾燥物を得た。その粒度分布は表2のとおりであった。
実施例6と比較して、比較例4では、処理量を大きく犠牲にしても、150μm以上850μm未満の粒径範囲にある粒子の収率が低下するとともに、150μmよりも小さい粒径を有する微細粒子や106μmよりも小さい粒径を有する超微細粒子などの、いわゆる微粉の発生が増加し、さらに、850μm以上の粒径を有する粗大粒子の発生も増加していることが判る。
【0053】
実施例6と比較して、比較例5では、処理量を大きく犠牲にしても、150μm以上850μm未満の粒径範囲にある粒子の収率が低下するとともに、150μmよりも小さい粒径を有する微細粒子や106μmよりも小さい粒径を有する超微細粒子などの、いわゆる微粉の発生が増加していることが判る。
(比較例6)
比較例4,5において満足な粒度分布が得られなかったために、生産性を無視して回転刃(複数の刃を備えた回転円盤)の周速を4m/秒まで大幅に遅くし、クリアランスを0.2mmとして粉砕を行った。当然、処理量は実施例6、比較例3〜5と比べるまでもなくわずかでしかなかった。粉砕後の粒度分布は、表2に示すように、ここまでしてやっと150μm以上850μm未満の粒径範囲にある粒子の収率が約84%と高くなり、また150μmよりも小さい粒径を有する微細粒子も約11%まで減らせることができた。しかし、実施例6と比べて依然150μm以上850μm未満の粒径範囲にある粒子の収率は悪く、150μmよりも小さい粒径を有する微細粒子の粒子量が多くなっていることがわかる。
【0054】
(実施例7)
アクリル酸247g、ポリエチレングリコールジアクリレート(数平均分子量523)0.32g、および45重量%ジエチレントリアミン5酢酸3ナトリウム水溶液0.033gを混合した溶液(A)、48.5重量%NaOH水溶液198gとイオン交換水173gを混合して作成したNaOH水溶液(B)をそれぞれ調整した。攪拌しながら(A)に(B)を混合することで、中和熱と溶解熱で液温が約98℃まで上昇した単量体溶液が得られた。さらにこの単量体溶液に3重量%過硫酸ナトリウム水溶液5.72gを加え数秒間攪拌したあと直ぐに、90℃のホットプレート上に置かれ内面にテフロン(登録商標)テープを貼り付けた底面250×250mmのアルミ製容器に、開放系で注いだ。水蒸気が発生して上下左右に膨張発泡しながら重合が進行し、3分間放置した後、薄いシート状の含水重合体を得た。続いてこのシート状含水重合体を180℃に温度調節した熱風乾燥機で10分乾燥した。乾燥後すぐに直径10mmのスクリーンを有したカッターミル(U−280、(株)ホーライ)で解砕(細分化)して、約1〜5mm程度の大きさをもつ粗解砕された含水重合体を得た。この粗解砕された含水重合体の含水率は25重量%であった。
【0055】
次に、得られた粗解砕された含水重合体と、その含水重合体に対して1.5重量%のプロピレングリコールを、粉砕物捕集用にブロワーとサイクロンを備えたターボグラインダー(TG−300、ターボ工業(株)製、回転円盤に刻まれた刃の枚数320枚、クリアランス0.2mm)に同時に投入し、粉砕と同時に混合した。その際の回転刃(複数の刃を備えた回転円盤)の周速は72m/秒であった。続いて得られた粒子状の粉砕物を180℃流動層乾燥機で15分間乾燥を行うことで、表面処理された粒子状の乾燥物を得た。その得られた粒子状乾燥物の粒度分布、およびGVとAAPを測定したところ、表3のとおりであった。
【0056】
(実施例8)
実施例7において、重合により得られたシート状含水重合体の熱風乾燥時間を20分間にしてから解砕することで、含水率が19重量%の粗解砕された含水重合体を得た。
次に、得られた粗解砕された含水重合体と、その含水重合体に対して1.5重量%のプロピレングリコールを、粉砕物捕集用にブロワーとサイクロンを備えたターボグラインダー(TG−300、ターボ工業(株)製、回転円盤に刻まれた刃の枚数320枚、クリアランス0.2mm)に同時に投入し、粉砕と同時に混合した。その際の回転刃(複数の刃を備えた回転円盤)の周速は47m/秒であった。続いて得られた粒子状の粉砕物を180℃流動層乾燥機で15分間乾燥を行うことで、表面処理された粒子状の乾燥物を得た。その得られた粒子状乾燥物の粒度分布、およびGVとAAPを測定したところ、表3のとおりであった。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂の製造方法によれば、篩い分け分級操作による粒径調整を行わなくても、粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm以上850μm未満の粒子の割合が75重量%以上となる粒子状吸水性樹脂を高生産性で容易に得ることが出来る。さらに好ましくは、粒径150μm未満の微細粒子が15重量%以下あるいは粒径106μm未満の超微細粒子が10重量%以下である、粒子状吸水性樹脂を高生産性で容易に得ることが出来る。
本発明にかかる粒子状吸水性樹脂は、狭い粒径範囲にある粒子の収率が高くて、さらに微粉と粗大粒子が十分に低減された粒子状吸水性樹脂であり、さらに吸収特性にもすぐれているので、糞、尿や、血液吸収などを目的とする衛生材料、例えば、紙オムツや生理用ナプキン、成人用失禁製品等に好適に使用することができる。
Claims (7)
- 粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm以上850μm未満の粒子の割合が75重量%以上となる粒子状吸水性樹脂を製造する方法であって、
前記粉砕に際しては、含水率が10重量%以上30重量%以下である吸水性樹脂の含水重合体を粉砕機で粉砕することを特徴とする、
粒子状吸水性樹脂の製造方法。 - 粉砕に供する前記含水重合体は、含水率が30重量%を超える吸水性樹脂の含水重合体を乾燥して得られたものである、請求項1に記載の粒子状吸水性樹脂の製造方法。
- 粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径150μm未満の微細粒子の割合が15重量%以下となる、請求項1または2に記載の粒子状吸水性樹脂の製造方法。
- 粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径106μm未満の超微細粒子の割合が10重量%以下となる、請求項1から3までのいずれかに記載の粒子状吸水性樹脂の製造方法。
- 粉砕後または粉砕・乾燥後の粒子中における粒径850μm以上の粗大粒子の割合が10重量%以下となる、請求項1から4までのいずれかに記載の粒子状吸水性樹脂の製造方法。
- 粉砕時の含水重合体の温度が30℃〜100℃の範囲である、請求項1から5までのいずれかに記載の粒子状吸水性樹脂の製造方法。
- 粉砕と同時に表面架橋剤を混合する、または粉砕と同時に表面架橋剤を混合し架橋反応させる、請求項1から6までのいずれかに記載の粒子状吸水性樹脂の製造方法。
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