JP4234963B2 - 塗料調色用光輝感見本色票 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタリック塗料などの光輝塗料の調色作業に有用な、塗料調色用光輝感見本色票に関する。本発明の色票は、特に自動車補修用塗料の調色作業に好適に使用できる。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の塗色は、個人の好みの多様化、美粧性の向上の点からアルミニウム粉や光輝性マイカ粉が配合された光輝感のある塗色が増加している。この光輝感のある塗色を補修塗装するに際して、従来の測色計を用いたコンピュータ調色システムによる色合わせでは、調色精度が不十分であり、光輝感のある塗色に対してコンピュータによる精度の高い色合わせ方法はこれまでなかった。これまでの自動調色が人間の目視調色に比較して劣る要因の1つとして、色が合っていてもアルミニウム粉などの光輝顔料の粒子感やキラキラとした質感、いわゆる「ミクロ光輝感」と呼ばれるアルミの質感情報を取り入れることができなかった点が挙げられる。またこのような光輝感のある塗色は、経験の少ない調色作業者にとっては目視調色も困難であるといった問題があった。
【0003】
そこで本出願人は、光輝感のある塗色に対しても、精度高く色合わせできるコンピュ−タ調色方法を先に提案した(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。これらの方法によれば、ミクロ光輝感を測定する測色計を用いて精度高く色合わせができ、経験の少ない調色作業者でも容易に調色作業が行なえる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−221690号公報
【特許文献2】
国際公開第02/004567号パンフレット
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ミクロ光輝感を測定する測色計はコスト高であり、また実用面での課題もあるため、上記調色方法が大小多数の一般板金塗装業者を抱える自動車補修業界で受け入れられるかどうかは未知数である。
【0006】
本発明の目的は、上記の如きミクロ光輝感を測定する機器を使用しなくとも、塗色のメタリック感などの光輝感を判定でき、特にそのミクロ光輝感情報をコンピュータ調色システムに取り入れて調色作業を行なうのに有用な、塗料調色用光輝感見本色票を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、
1.光輝顔料を含む光輝塗料によって得られる塗色見本であって、同一明度塗色で、複数水準の光輝感を有する各塗色見本を段階的に並べて配置してなる塗料調色用光輝感見本色票であって、隣接する光輝感の水準が人間の目視による識別限界に応じて選択され、且つ該光輝感が、光学的測定機によって測定されたハイライトの粒子感(HG)及びハイライトのキラキラ感(HB)の測定値であるミクロ光輝感の測定値によって分類され、さらに光輝感の各水準が、ミクロ光輝感の測定値をグループ化し、その分類された各グループ内の中心点が夫々選択されたものであることを特徴とする塗料調色用光輝感見本色票、
2.複数水準の明度ごと、夫々、1項記載の塗料調色用光輝感見本色票を作成してなる塗料調色用光輝感見本色票集、
3.(1)2項に記載の塗料調色用光輝感見本色票集を用いて、調色対象塗膜の光輝感を目視で比較して近似水準の見本を選択し、該見本の光輝感情報を得る工程、(2)調色対象塗膜の色データを得る工程、及び(3)前工程で得た光輝感情報と色データを基に、予めコンピュータに登録されたデータベースの中から候補塗料配合を選び出す工程を含む近似色検索方法、
に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
塗料調色用光輝感見本色票
本発明の塗料調色用光輝感見本色票は、同一明度塗色で、複数水準の光輝感を有する各塗色見本を段階的に並べて配置してなるものである。また該色票を、複数水準の明度ごとに作成して、塗料調色用光輝感見本色票集として使用することが好適である。色票集の明度水準の選択は、高明度域から低明度域までの間で適宜行われ、通常、等間隔で2〜10種、好ましくは3〜7種程度選ばれることが望ましい。
【0009】
上記色票は、各塗色の光輝塗料を支持層、例えば紙、木板、プラスチック板、金属板などの上に塗布・乾燥して作成した色紙や色板を各塗色見本とし、これを段階的に並べて光輝感のグラデーションを形成するものである。
【0010】
上記色票を構成する各塗色見本は、同一明度となるように、光輝塗料の顔料組成において、アルミフレーク、金属酸化物被覆マイカフレーク、金属酸化物被覆人工マイカフレーク、金属酸化物被覆アルミナフレークなどから選ばれる各種光輝顔料と黒色顔料の配合組成を調整することで得られる。また各明度水準ごとに色票集を作成する場合には、各色票間で同一水準の光輝感を有する塗色見本となるように、同一水準では同一材質や粒径の光輝顔料種を用いて光輝塗料の配合組成を調整することが好適である。
【0011】
各塗色見本は、支持層上に形成された光輝塗膜上に、クリヤー塗膜が塗り重ねられていても良い。
【0012】
上記色票において、隣接する水準は、人間の目視による光輝感の識別限界に応じて、素人でも一目で各水準の違いを判断できるように選択されることが望ましい。このような光輝感の各水準としては、コンピュータ調色システムへの対応の点から、光輝感の指標であるミクロ光輝感の測定値をグループ化し、その分類された各グループ内の中心点を夫々選択することが好適である。その際に、ミクロ光輝感の測定値グループが重ならないようにすることが明確な目視選別の点から望ましい。
【0013】
ミクロ光輝感とは、アルミフレーク、光輝性マイカフレークなどの光輝顔料を含む塗色に発現する固有の光輝性の質感を意味する。例えばアルミ、マイカ等の目の粗さやギラギラ、キラキラした輝き、ザラザラした質感、粒子の大きさなどが該当する。
【0014】
ミクロ光輝感の測定値には、光学的測定機によって測定されたハイライトの粒子感(HG)、ハイライトのキラキラ感(HB)、シェードのキラキラ感(SB)、低照度条件でのハイライトのキラキラ感(HB)などの測定値があるが、本発明で採用されるミクロ光輝感の測定値は、調色での実用面から、特にハイライトの粒子感(HG)及びハイライトのキラキラ感(HB)の測定値であることが望ましい。HGは、Hi-light Graininessの略称であり、HBは、Hi-light Brillianceの略称である。
【0015】
上記HG及びHBの測定は、これらを測定可能な装置であれば特に制限ないが、通常、CCDカメラと画像解析装置と(可変)光源とを具備するシステムを用いて行われれる。非測定面に対して垂線上に設置したCCDカメラで、光源によってカメラから見て入射角15〜45°の光で照明された非測定面が撮影され、得られた画像が、画像解析装置によって画像処理されてHG値及びHB値の数値を得るものである。具体例の詳細は、関西ペイント株式会社報文、塗料の研究、No.138 July 2002年 p8〜24参照。
【0016】
自動車の実在塗色の上記HGとHBの測定値を、同一明度においてマップ化した一事例を図1に示す。各塗色のHGとHBは帯状に分布しており、目視との相関で高HG・HB値域から低HG・HB値域までの間で光輝感水準の選択が適宜行われ、目視による選別可能な種類で通常、3〜10種、好ましくは4〜8種程度選ばれることが望ましい。ここで、目視は、塗色を正面から観察するハイライトの条件にて行なう。
【0017】
ここで、本発明の塗料調色用光輝感見本色票集の好適な一実施の態様を図2に示す。図2において、色票集は、夫々、明度Lが10、30、50、70及び90の5水準で構成されており、各色票は、同一明度で、a〜fの6水準の光輝感を有する塗色見本を段階的に並べて配置している。a〜fの各水準は、人間の正面目視によって夫々下記のように識別可能に選択されており、各見本毎に見本番号が見本上段もしくは裏面等に記載されている。該見本番号から、その見本塗色のHG及びHBの測定値が抽出可能となる。また、各見本毎に直接そのHG及びHBの測定値を見本上段もしくは裏面等に記載しておいても良い。尚、HG及びHBの測定値は夫々、通常、0〜100の間の数値である。
【0018】
【0019】
また、各明度の色票間では、例えば明度L70の見本aと明度L90の見本aとでは同一光輝材質を採用しているが、そのHG値及びHB値のレベルは異なっており、明度L90の見本aの方が大きい。高明度域と低明度域では光輝材配合量にも差があるので、光輝感の同一水準においてHG値及びHB値は、L10<L30<L50<L70<L90の順で大きくなる。
【0020】
近似色検索システム
本発明の近似色検索システムは、(1)上記塗料調色用光輝感見本色票集を用いて、調色対象塗膜の光輝感を目視で比較して近似水準の見本を選択し、該見本の光輝感情報を得る工程、(2)調色対象塗膜の色データを得る工程、及び(3)前工程で得た光輝感情報と色データを基に、予めコンピュータに登録されたデータベースの中から候補塗料配合を選び出す工程を含むものであり、さらに必要に応じて工程(3)の後に、(4)色合わせ計算ロジックを作動させて、工程(3)で選択された候補塗料配合を修正する工程を含めることができる。以下、各工程について順次説明する。
【0021】
工程(1):
まず、調色対象(実車など)塗膜と同程度の明度を有する塗料調色用光輝感見本色票を選択し、該調色対象の光輝感を目視で比較して近似水準の見本を選択する。目視は、点照射型のライトを用いて調色対象及び見本色票を照射し、ほぼ正面から観察する。
【0022】
次いで上記で選択した見本塗色のHG値とHB値を光輝感情報の初期値としてコンピュータに入力する。必要に応じて、これらHG値とHB値を正確な実車明度での値に補正して初期値としても良い。
【0023】
上記色票による光輝感情報の入力は、後述の工程(2)における多角度測色計などの公知の測色計による色データ情報を補完するものであり、例えば特開2001−221690号公報に開示のようなミクロ光輝感を測定する機器を使用せずともコンピュータによって色合わせ計算を行なうことを可能とするものである。
【0024】
工程(2):
多角度測色計などの公知の測色計で測定して調色対象塗膜(基準色)の色データを得る工程である。自動車補修などの補修塗装において、補修塗膜を形成した際、補修塗装部の塗膜と補修塗装部近傍の塗膜の色との差が目視で認められ難いことが必要であることから、上記基準色としては、通常、補修塗装部近傍の塗膜の色であることが適している。
【0025】
上記多角度測色計では、2以上の角度条件、通常、2〜4の角度条件、すなわち、測定光の入射角が異なるか、又は鏡面反射軸と受光軸とのなす角度である受光角度が異なる2以上の条件で測定を行なう。上記鏡面反射軸とは、入射角と反射角とが同じ角度であるときの反射角を形成する軸、例えば入射角が45度の場合、反射角が45度である軸である。
【0026】
受光角度を変化させる場合、その角度条件は特に限定されるものではないが、通常、角度条件が2の場合には、上記受光角度が15〜30度及び75〜110度の各角度範囲のうちの各1ずつであること、また、角度条件が3の場合には、上記受光角度が15〜30度、35〜60度及び75〜110度の各角度範囲のうちの各1ずつであること、さらに、角度条件が4の場合には、上記受光角度が15〜30度、35〜60度、70〜80度及び90〜110度の各角度範囲のうちの各1ずつであることが目視による色の判断との対応がとれやすいことから好適である。
【0027】
上記調色対象の基準色を各角度条件によって測定した色データである各測定値(角度基準測定値)は、明度、彩度、色相を表すか、計算できるなど、色を特定できるものであればよく、例えば、XYZ表色系(X、Y、Z)、L* a* b* 表色系(L*、a*、b*値)、ハンターLab表色系(L、a、b値)、CIE(1994)に規定されるL* C* h表色系(L*値、C*値、h値)、マンセル表色系(H、V、C)などによって表すことができる。なかでも、L* a* b*表色系又はL*C* h表色系による表示が自動車補修塗装分野を含む工業分野での色の表示において一般的である。
【0028】
また光輝塗色では、上記多角度測色計で測定される受光角度25度のL* と受光角度75度のL* の比で表現できる、マクロな光輝感としてフリップフロップ(FF)値を得ることができる。これも色データとして有効に使用可能である。
【0029】
工程(3):
前工程で得た光輝感情報(HG値、HB値などのミクロ光輝感データ)と色データを基に、予めコンピュータに登録されたデータベースの中から候補塗料配合を選び出す工程である。
【0030】
本発明の近似色検索システムに使用するコンピュータには、複数の塗料配合、該各塗料配合に対応した色データとミクロ光輝感データ、複数の原色塗料の色特性データとミクロ光輝感特性データ、及び必要に応じて、複数の色番号と該色番号に対応した各塗料配合が登録されており、コンピュータは該塗料配合及び該各データを利用した色合わせ計算ロジックが作動するようになっている。
【0031】
コンピュータに登録されている各塗料配合に対応した色データは、各塗料から得られる塗膜の多角度測色計による測色データであることができる。
【0032】
コンピュータに登録されている原色塗料の色特性データとしては、例えば、原色塗料のK値(光吸収係数)、S値(光散乱係数)などであることができる。上記K値及びS値は、例えば、原色塗料及び原色塗料のうすめ色の測色データを数値処理して得ることができる。
【0033】
コンピュータに必要に応じて登録される上記色番号は、通常、塗装物品製造メーカー毎に指定された色コード番号であり、その色番号に応じて、補修塗装する際の、塗料配合が登録されている。この塗料配合は、一つの色番号について一つ又は一組のみであることができるが、実績配合なども含まれることができ複数個又は複数組の塗料配合が登録されていてもよい。これらの塗料配合毎に、形成塗膜の多角度測色計による測色データもコンピュータに予め登録されている。
【0034】
本工程では、前工程で得た基準色の色データ及びHG値・HB値と、予めコンピュータに登録された塗料配合に対応した色データ及びミクロ光輝感データをコンピュータにて比較し、登録された該塗料配合の色とHG値・HB値の整合の度合いを指数化し、候補塗料配合を選択する。候補塗料配合の選択にあたっては、基準色との色及びHG値・HB値の整合の度合い、配合データなどを勘案するなどして最も合理的と思われるものを適宜選択することができる。この選択方法は特に限定されるものではない。候補塗料配合は、例えば、基準色との色差及びHG値・HB値の整合度合いが一定範囲内にあるもの中から選択することが好適である。
【0035】
また、本工程では、予めコンピュータに登録された色番号の中から基準色の色番号と同じ色番号の少なくとも一つの塗料配合の色データとミクロ光輝感データとを選び出し、選び出された塗料配合の色データとミクロ光輝感データと、基準色の色データ及びHG値・HB値とを比較し、上記選び出された塗料配合の色とHG値・HB値の整合度合いを指数化し、候補塗料配合を選択する方法を採っても良い。
【0036】
工程(4):
色合わせ計算ロジックを作動させて、工程(3)で選択された候補塗料配合を修正する工程である。
【0037】
本工程では、複数の塗料配合、該各塗料配合に対応した色データとミクロ光輝感データ、複数の原色塗料の色特性データとミクロ光輝感特性データが登録されたコンピュータを用いて、該塗料配合及び該各データを利用した色合わせ計算ロジックを作動させて、工程(3)で選択された候補塗料配合を修正して、基準色にさらに近づけた修正配合を得るものである。
【0038】
本発明では、上記近似色検索システムによって選択された候補配合に従って、光輝塗料の調色作業を行なうことができる。本発明の調色方法では、上記工程(3)で得られる候補塗料配合又は工程(4)で得られる修正配合を電子天秤に伝達する工程を有していてもよい。
【0039】
上記電子天秤への配合の伝達は、電話回線、光ケーブルなどを利用して行うことができる。この伝達された配合に基いて、電子天秤を使用して調色用塗料を配合することができる。この調色用塗料を塗装して調色経過塗板を作成することによって、この塗料が合格か否かを判断することができる。この判断は、測色計による調色経過塗板の色データと基準色の色データとの差、例えばL* a* b* 表色系におけるΔE* が許容範囲内であるか否かを判定するとともに、光輝感が許容範囲内であるか否かを目視で判定することによる。不合格であれば、この調色用塗料の配合、調色経過塗板の色データとHG値・HB値に基づいて、色合わせ計算ロジックを作動させて再び修正配合を得ることができる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0041】
実施例1
シルバーメタリックA色塗膜面を補修塗装するにあたり、補修部周辺の塗色を基準色とし、この基準色について、関西ペイント(株)製の多角度測色計「Van−VanFAセンサー」にて鏡面反射軸と受光軸のなす角度が25度、45度、75度の3角度条件にて色測定を行なった。その測色値は下記表1のとおりであった。
【0042】
【表1】
【0043】
また光輝感については、図2のような光輝感6水準、明度5水準の塗料調色用光輝感見本色票集を用いて、補修部周辺の塗色と同程度の明度L90を有する塗料調色用光輝感見本色票を選択し、該調色対象の光輝感を目視で比較して近似水準の見本L90−eを選択した。この見本色票L90−eのHG値は59.9、HB値は39.1である。
【0044】
上記で得たシルバーメタリック色の測色値と選択した見本塗色のHG値とHB値を光輝感情報の初期値として、関西ペイント(株)製のコンピュータ・カラー・マッチング調色装置「Van−VanFAステーション」に入力した。
【0045】
ここで、「Van−VanFAステーション」は、複数の原色塗料の色特性データとミクロ光輝感特性データが登録されており、該各塗料配合及び該各データを利用した色合わせ計算ロジックが作動するコンピュータとして用いた。
【0046】
上記調色装置において、予め登録されたデータとの整合の度合いを調べ、整合性指数の小さい順(各データのズレ幅の総和が小さい順)にデータベースの中から候補塗料配合を1位から5位まで選び出した。各候補塗料配合の塗色と基準色とを目視で比較したところ、その候補順位通りに良好な色一致性を有していた。この1位配合を出発配合として調色経過塗装板を作成し、調色作業を行なった。
【0047】
これに対して、シルバーメタリック色の測色値のみを調色装置に入力して、上記と同様に予め登録されたデータとの整合の度合いを調べ、整合性指数の小さい順(各データのズレ幅の総和が小さい順)にデータベースの中から候補塗料配合を1位から5位まで選び出したところ、目視判定では2位と5位の候補塗料配合の塗色の光輝感が基準色の光輝感よりもやや強めであった。これは色特性データのみの整合となるために、色味の近い候補色から選択され色味は合っていても光輝感の異なる塗色が検索されてしまうことによる。
【0048】
本発明の実施例によれば、簡便な見本色票を用いて、そのHG値とHB値を入力することで、光輝感の異なる塗色が候補塗料配合の上位に選び出されることが避けることが可能である。
【0049】
【発明の効果】
本発明の塗料調色用光輝感見本色票によれば、高価なミクロ光輝感を測定する機器を使用しなくとも、塗色の光輝感を容易に判定でき、そのミクロ光輝感情報をコンピュータ調色システムに取り入れて精度良く調色作業を行なうことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車の実在塗色のHGとHBの測定値を、同一明度においてマップ化した一事例である。
【図2】本発明の塗料調色用光輝感見本色票集の好適な一実施の態様を示す図である。
Claims (3)
- 光輝顔料を含む光輝塗料によって得られる塗色見本であって、同一明度塗色で、複数水準の光輝感を有する各塗色見本を段階的に並べて配置してなる塗料調色用光輝感見本色票であって、隣接する光輝感の水準が人間の目視による識別限界に応じて選択され、且つ該光輝感が、光学的測定機によって測定されたハイライトの粒子感(HG)及びハイライトのキラキラ感(HB)の測定値であるミクロ光輝感の測定値によって分類され、さらに光輝感の各水準が、ミクロ光輝感の測定値をグループ化し、その分類された各グループ内の中心点が夫々選択されたものであることを特徴とする塗料調色用光輝感見本色票。
- 複数水準の明度ごとに、夫々、請求項1記載の塗料調色用光輝感見本色票を作成してなる塗料調色用光輝感見本色票集。
- (1)請求項2に記載の塗料調色用光輝感見本色票集を用いて、調色対象塗膜の光輝感を目視で比較して近似水準の見本を選択し、該見本の光輝感情報を得る工程、(2)調色対象塗膜の色データを得る工程、及び(3)前工程で得た光輝感情報と色データを基に、予めコンピュータに登録されたデータベースの中から候補塗料配合を選び出す工程を含む近似色検索方法。
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