JP4234254B2 - 繊維ウェブのカレンダ掛け方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、好ましくは包囲形シュー・ロールを使用して、繊維ウェブのカレンダ掛けを行なう方法に関する。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】
紙のカレンダ掛け(紙を圧搾して平滑にして光沢をつけること)は、繊維ウェブ、例えば、紙の円滑表面を得るため行なわれる。これは、伝統的に、ニップ(該ニップ内で、紙面の凹凸をならして円滑表面を形成すべく、高い圧力が紙面に加えられる)を形成する2つの対向作用ロールを用いて達成される。上記方法を用いることの欠点は、ウェブに作用する高圧によってウェブが過度に圧縮されてしまうことである。このため、紙の厚さが大幅に減少し、カレンダ掛け後のウェブの剛さ(stiffness)がかなり低下してしまう。
上記欠点は、適度の圧力と組み合わせて、熱を用いることにより軽減される。この理由は、温度が充分に高いと紙の繊維が可塑化されることにある(可塑化温度は、繊維の含水率および特性によって異なるが、通常、約170〜210℃)である)。従って、充分に(例えば250℃に)加熱されたロールが使用されかつロールを通るウェブの表面に充分な熱伝達が達成されると、円滑表面および比較的大きな厚さをもつウェブが製造され、これにより、熱を用いない高圧ニップを使用した場合に得られる厚さに比べ、非常に剛い製品が得られる。
【0003】
上記理由から、カレンダ掛け工程に熱カレンダ掛け(ヒート・カレンダリング)が要求される多くの用途がある。熱カレンダ掛けに関する比較的最近の問題は、ウェブ速度がより高速になる傾向があるため、充分な熱伝達を達成することである。ニップを通って移動するウェブが高速になればなるほど、熱伝達のための時間(すなわち、保持時間)は短くなる。米国特許第5,163,364 号には、この問題を解決する方法が示されている。この米国特許は、ウェブがニップを通って移動する間のウェブ表面の充分な加熱を確保するため、充分な保持時間が得られる長いニップの使用を開示している。この米国特許に示されているように、カレンダ掛けゾーンは、一方の側から押圧する加熱ロール(加熱されたロール)と、凹状シュー・プレスにより加熱ロールに押圧される無端可撓性ベルトとにより形成される。
【0004】
無端可撓性ベルトはポリマーを含む材料で作るのが好ましい。このため、耐熱性は比較的低く、すなわち、熱が或る温度(通常は約100℃)を超えると可撓性ベルトは破壊されてしまう。このようなベルトのコストはかなり高いので、可撓性ベルトのあらゆる過熱は回避されなくてはならない。これは、ニップを通った後に可撓性ベルトを冷却することと組み合わせて、殆ど全ての熱を吸収する紙により達成される。しかしながら、紙ウェブが破断すると、米国特許第5,163,364 号に開示の構造と、ポリマーからなる可撓性ベルトの使用(米国特許第5,163,364 号には開示されていない)とを組み合わせた構成では、加熱ロールが直接可撓性ベルトに作用してしまうため、過熱による可撓性ベルトの破壊を招く。この問題は、包囲形シュー・ロールを使用する場合には更に悪化する。なぜならば、閉ロール(すなわち、包囲形シュー・ロール)の方が、可撓性開ベルトよりも冷却が困難だからである。また、包囲形シュー・ロールの使用は、負荷シューよりも可撓性ジャケットを長くすることを必要とする。すなわち、可撓性ジャケットがニップの両側から突出してしまう。従って、通常はウェブにより覆われないジャケットの部分が存在する。なぜならば、これらの部分は、ニップ内でのカレンダ掛けに関係しないからである。このため、加熱ロールからこれらの部分への直接熱放射がなされ、従ってジャケットの過熱および早期破壊を引き起こす。
【0005】
他の関連問題は始動方法である。通常、包囲形シュー・ロールのジャケットは、これ自体が駆動されるのではなく、繊維ウェブとの接触がなされたときに摩擦により駆動される。ウェブがこのような始動方法により悪影響を受けることは、当業者には明白である。また、このような始動方法は、始動の瞬間にベルトを過熱する危険性がある。なぜならば、ベルトは、加熱されたニップ内でウェブと最初に接触する間に移動することはなく、ベルトへの極端な熱伝達が生じるからである。
他の関連問題は、可撓性ベルト、すなわち、ジャケットの好ましくない摩耗を如何にして防止するかである。
本発明の目的は、上記欠点を解消するか、少なくとも最小にする方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明の一つの観点により達成される。
本発明によれば、繊維ウェブが、長くかつ加熱されるニップを通り、該ニップは、その一方の側が円筒状の加熱ロールにより形成され、他方の側が、凹状負荷シューにより加熱ロールに押圧される可撓性管状ジャケットにより形成され、該管状ジャケットは静止支持梁(サポートビーム)を包囲し、該支持梁は、負荷シューおよび可撓性管状ジャケットを加熱ロールに押圧できる、少なくとも1つのアクチュエータを支持し、負荷シューの軸線方向長さはジャケットおよび加熱ロールの軸線方向長さより短くて、負荷シューが加熱ロールに押圧されたときに、ニップ内のジャケットの両端部にテーパ状セクションが形成される、繊維ウェブのカレンダ掛け方法において、前記テーパ状セクションは、繊維ウェブの各縁部における小さいストリップが前記長いニップ内でカレンダ掛けされないように、前記繊維ウェブにより実質的に覆われることを特徴とする繊維ウェブのカレンダ掛け方法が提供される。
【0007】
本発明による解決方法により、ジャケットは、該ジャケットの両端部も、これらをウェブで覆うことにより過熱から保護される。これにより、ジャケットの寿命を延長できるため、コストを大幅に低減できる。カレンダ掛けされないストリップは後工程で切除されるが、本発明の好ましい態様によれば、前記小さいストリップは先行または後続のニップによりカレンダ掛けされ、これにより、製造されたウェブの問題のない巻上げができ、かつ最終製品として多量の繊維ウェブを得ることができるため、製品の収益を増大できる。
本発明の他の観点によれば、
・前記可撓性管状ジャケットは、この両端部が端壁に取り付けられるようにして包囲形シュー・ロールの一部を形成し、前記端壁は前記支持梁に対して回転可能に取り付けられていて、前記ジャケットと協働してシールされた空間を形成し、前記端壁のうちの少なくとも一方は駆動装置により駆動され、該駆動装置は、繊維ウェブまたは加熱ロールに対するジャケットの位置とは無関係に、端壁従ってジャケットをも駆動するように作動される。
【0008】
・前記駆動装置はニップが閉じられる前に作動され、ニップが閉じる瞬間に所望のジャケット速度を確保する。
・前記ウェブの速度が測定され、ベルトの速度は、該ベルトがウェブに接触される前に、ウェブの速度と同期される。
・紙ウェブが破断されたか否かを検出する検出装置と、ウェブが破断されると前記駆動装置が作動され、かつ、同時にジャケットが加熱ロールとは接触しなくなる方向に移動されるような方法で、前記検出装置と相互接続されている制御システムとを有している。
・ウェブの速度は、600m/分以上、好ましくは800m/分以上、より好ましくは1,000 m/分以上である。ウェブの速度は、600〜3000m/分であるのが好ましい。
【0009】
・製造されるウェブは紙であり、ウェブの速度は、1,000 m/分以上、好ましくは1,500 m/分以上、より好ましくは1,800 m/分以上である。ウェブの速度は、1,000 〜3,000 m/分であるのが好ましい。
・前記加熱ロールの表面温度は150℃以上、好ましくは170℃以上、より好ましくは約200〜250℃である。加熱ロールの表面温度は150〜400℃であるのが好ましい。
・ニップ内の線圧は500kN/m以下、好ましくは400kN/m以下、より好ましくは約320〜380kN/mである。ニップ内の線圧は50〜500kN/mであるのが好ましい。
・ニップ内の最大線圧(リニアロード)は15Mpa以下、好ましくは13Mpa以下、より好ましくは約8〜12Mpaである。ニップ内の最大線圧(リニアロード)は、5〜15Mpaであるのが好ましい。
【0010】
・駆動装置から少なくとも1つの端壁への力伝達は、摩擦により達成される。
・駆動装置から少なくとも1つの端壁への力伝達は、確実駆動装置
(positively gripping drive arrangement)により達成される。
・端壁のうちの少なくとも1つが軸線方向に変位でき、包囲形シュー・ロールの作動中でも可撓性ジャケットの張力を変化できる。
・ニップを形成する最終工程が、負荷シューにより、ジャケットをその非負荷位置から上方に押して加熱ロールに押し当てることからなる。
・ジャケットは、負荷シューを非負荷状態にすることにより、加熱ロールに接触しなくなるように移動される。
本発明の上記の他の観点による長所は幾つかある。本発明による駆動装置は、可撓性ジャケットの過熱および損傷によりジャケットを破壊する危険をなくして、作動中にニップを開閉することを可能にし、これにより、コストが節約されかつ機械の休止時間が短縮される。また、駆動装置の力伝達装置が包囲形シュー・ロールの端壁に取り付けられかつ両端壁が同じ回転速度で回転されるため、包囲形シュー・ロールの駆動によって、またはジャケット表面の摩耗およびジャケット自体の張力によっても、可撓性ジャケットが影響を受けることがない。また、一方の端壁を軸線方向に変位できることにより、作動中に、可撓性ジャケットの軸線方向の位置および/または張力を調節でき、これにより、ジャケットの種々の方向の局部的応力によるジャケットの摩耗が低減される。
【0011】
本発明の他の観点は、円筒状ロールおよび包囲形シュー・ロールを備えた第1カレンダを有し、前記シュー・ロールは、静止支持梁を包囲する可撓性管状ジャケットおよび前記静止支持梁に取り付けられた少なくとも1つのアクチュエータにより移動される負荷シューを備えている、繊維ウェブをカレンダ掛けする1組のカレンダにおいて、第2カレンダが、少なくとも1つの小ロールと相互作用するように取り付けられたロールを有し、前記小ロールの幅は繊維ウェブの幅より実質的に小さいことを特徴とする繊維ウェブをカレンダ掛けする1組のカレンダに関する。
本発明の他の観点によれば、
・前記小ロールの幅は、50〜500mm、好ましくは100〜300mmである。
【0012】
・前記小ロールは少なくとも1つのピボットアーム(枢動アーム)に配置され、該ピボットアーム(枢動アーム)は、支持部材にピボット式に回転可能に取付けられ(枢着され)、かつ、好ましくは、油圧ピストン組立体により駆動される。
・ニップ内での小ロールの作用の良好な制御が行なえる剛性構造を得るため、2つのピボットアーム(枢動アーム)が設けられており、両ピボットアーム(枢動アーム)の間には小ロールが配置されている。
・前記小ロールは別の駆動装置により駆動される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のこの特徴および他の長所は、以下に述べる詳細な説明および特許請求の範囲の記載から明らかになるであろう。
以下、添付図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
図1には、長い加熱ニップ(加熱されたニップ)1を通る繊維ウェブ80を示す。ニップ1は、繊維ウェブ80に対して下方の側に配置される包囲形シュー・ロール10により形成される。繊維ウェブ80の上方の側には、加熱ロール(加熱されたロール)22が示されている。包囲形シュー・ロール10は、例えば強化ポリウレタンからなる在来の形式の液体を通さない可撓性ジャケット12を有している。回転しない静止支持梁(サポートビーム)14が、少なくとも1つの負荷シュー18を支持している。負荷シュー18と支持梁14との間にはアクチュエータ20が設けられている。好ましい実施形態では、アクチュエータ20は、凹状負荷シュー18を(従って可撓性ジャケットも)対向ロール22に押圧するための油圧ピストンである。ジャケット12は、(「普通の態様」とは異なり)、その非負荷位置から、包囲形シュー・ロール10の中心から離れる方向に押圧されることに留意すべきである(既知のシュー形式プレスでは、対向ロールがジャケットを内方に押し下げる)。ジャケット12は、包囲形シュー・ロール10内にシールされた隔室13(図3、図4)が形成されるようにして、2つの円形端壁24、26の外周部に取り付けられる。また、図1に示すように、ウェブが破断されたか否かを検出するため、少なくとも1つの検出装置99が繊維ウェブ80に隣接して配置されている。この検出装置99は、繊維ウェブ80が破断されているか否かに基づいてカレンダ掛け工程の作動を制御する制御装置98に接続されている。
【0014】
図1に概略的に示すように、対向加熱ロール22は可動レバー95に配置されている。該レバー95は、ピボット点96と、加熱ロール22を、ニップ1(ニップ1はいわゆる分離機構の一部を形成する)に近づく方向およびニップ1から離れる方向に移動できるようにする油圧ピストン装置94とを有している。好ましい実施形態では、分離機構は、負荷シュー18を移動させる第1機構(シューが負荷されなくなった後のジャケット12の位置が、図2に参照番号11で示されている)と、対向ロール22を移動させる第2機構との2つの機構を含む。少なくとも一方の分離機構は、検出装置99が繊維ウェブ80の破断を検出するやいなや、ジャケット12が加熱ロール22とは接触しなくなるように、上記制御回路98により制御される。しかしながら、いずれの分離機構の移動も、例えばニップ1の検査と関連して手動制御により操作することができる。
【0015】
図3には、端壁24、26が支持梁14の短軸16、17に回転可能に取り付けられている状態が示されている(端壁は、一体に形成するのではなく、図4に示すように静止部分と回転部分とに分割するのが好ましい)。短軸の一端には、円筒軸32が、ベアリング34を介して回転可能に配置されている。円筒軸32には、自動調心ベアリング38を介して支柱36が配置されている。自動調心ベアリング38は、大きな荷重が作用したときに支持梁14の変形/曲りを許容する球面運動ができるようにする。一方の端壁24は、円筒軸32に固定して取り付けられている。端壁の外側で、円筒軸32には駆動トランスミッション40(図示の実施形態では、はめ歯歯車(コグホイール:cog wheel ))が固定されている。はめ歯歯車は、トランスミッション42に連結され、トランスミッション42は駆動装置44に連結されている。端壁の内側で、円筒軸32にははめ歯歯車46が固定されている。ジャケット12の内部で、支持梁14に平行に駆動軸48が配置されている。駆動軸48は、支持梁14に取り付けられたベアリングハウス52内に配置されたベアリング50により支持されている。駆動軸48の各端にははめ歯歯車54、55が配置されている。好ましくは、これらのはめ歯歯車は、端壁に取り付けられた相互噛合いするはめ歯歯車の軸線方向移動を許容するための、長い歯形部分を有している。ジャケット12の内部で、第2端壁26には、別のはめ歯歯車56が固定されている。ジャケット12内の両はめ歯歯車は、駆動軸48上の対応するはめ歯歯車と噛み合う。第2端壁26は、第2短軸17上で回転可能に配置されている。第2短軸17は、第2支柱58に固定されている。
【0016】
機能は次の通りである。通常の作動の間は、駆動される加熱ロール22は、負荷シュー18により加えられる所望の圧力により、繊維ウェブ80および可撓性ジャケット12と相互作用し、これにより、繊維ウェブおよび可撓性ジャケットの両者の摩擦力に基づく駆動力を発生させる。従って、通常の作動の間は、ニップ1に生じる力が、包囲形シュー・ロール10を回転させる。
特定の場合にのみ、通常、包囲形シュー・ロール10の独立駆動装置を作動させることが望まれる。これは、例えば、カレンダの始動を行なうときにおこなわれるべきである。最初に可撓性ジャケット12をスピードアップすることなくカレンダを始動させると、過熱による可撓性ジャケットの損傷が不可避的に引き起こされる。また、このことは繊維ウェブ80を劣化させる。なぜならば、始動の瞬間に、繊維ウェブには過大な張力が引き起こされるからである。従って、カレンダ掛けする表面の始動の瞬間には、包囲形シュー・ロール10の独立駆動装置を使用すべきである。始動時には、ニップギャップは閉じられないが、ロール22はニップ1とは接触しない状態に移動されている。加熱対向ロール22をニップ1に移動させる前に、包囲形シュー・ロール10の駆動装置44を作動させて、トランスミッションを介して第1端壁24を加速する。端壁24が回転されると、内側の第1のはめ歯歯車46が回転され、これにより駆動軸48が回転される。駆動軸48は、第2の内側のはめ歯歯車56を介して、回転を第2端壁26に伝達する。かくして、両端壁24、26が加速され、かつ所望の周速度(通常、繊維ウェブ80の速度に等しい速度)が得られるまで同じ速度で回転する。油圧ピストン94を作動させてレバー95をピボット式に回転させ(枢動させ)、これにより対向ロール22をニップ1に移動させることによりニップ1を閉じ、次に、アクチュエータ20により負荷シュー18が加熱ロール22に対して押圧される。カレンダがひとたび所望の態様で機能すると、包囲形シュー・ロール10の駆動装置が作動を止められ(除勢され)、プレスロールが、ニップ1内の摩擦により慣用的な態様で駆動される。
【0017】
また、包囲形シュー・ロール10の検査のためには上記作動が望まれる。なぜならば、これにより機械全体の停止を回避できるからである。ロール間のギャップを通って紙ウェブが正に移動している状態で、部品の検査および可能な調節または交換を行なった後、プレスロールが上記態様で加速され、ニップが閉じられ、かつウェブを破断または引き裂く危険なくして加工が続けられる。
可撓性ジャケット12はいかなる捩り力をも伝達できないため、両端壁24、26は同じ速度で駆動されかつ回転されなければならないことを理解すべきである。
図4には、図1に示した包囲形シュー・ロール用駆動装置の他の実施形態が示されている(図3に示したような確実にグリップする駆動装置は使用されていない)。この実施形態は、回転力を伝達するのに摩擦を使用している。図4はまた、支持梁14および端壁24、26を配置する、より好ましい設計を示している。端壁24、26は、静止内側部分24A、26Aと、回転部分24B、26Bと、それらの間のベアリング24C、26Cとに分割されている。両静止部分24A、26Aは、支柱14に対して回転できないように固定されている。しかしながら、所望に応じて、ジャケットの移動および/またはジャケットの張力付与ができるようにするため、両静止部分24A、26Aは軸線方向に変位できるように配置するのが好ましい(このこと自体は既知であり、米国特許第5,084,137 号に開示されている)。支持梁14の両端部には自動調心ベアリング23、25が配置されており、支持梁14が撓み得るようにしている。軸19Bを備えた駆動装置44が示されている。軸19Bにはディスク19が配置されており、該ディスク19の周囲端19Aにはゴム層が設けられている。可撓性ジャケット12の外端部は、環状リング15(該環状リング15は、過度に磨耗した後は交換できる力伝達装置15の一種として機能する)と、各端壁24、26との外周部との間に固定されており、環状リング15(該リングはセグメント化できる)は、例えば、ねじ等の任意の適当な手段により端壁24に固定される。(ジャケット12は他の多くの態様、例えば端壁の内面に取り付けられた支持体(図示せず)で端壁に固定できることは明らかである。この構成は、好ましくは、摩擦駆動力が直接端壁の外面に伝達される設計、すなわち力伝達装置が端壁と一体になる設計を可能にする。もちろん、端壁の外面に別の力伝達装置を取り付けることも可能である。)各端壁の回転部分24B、26Bの内側には、環状のはめ歯歯車46、56が固定されている。駆動装置44、19は、前記力伝達装置15に接触しまたは離れる方向に移動できる。従って、包囲形シュー・ロール10を加速したい場合には、ゴム層19Aが力伝達装置15と摩擦係合するように駆動装置が移動される。はめ歯歯車46および駆動軸48は、はめ歯歯車54、55、56(これらのはめ歯歯車は、同時に、同期装置の機能を満たしている)を介して、端壁24の回転を他方の端壁26に伝達する。従って、これにより、両端壁24、26は、図3に関連して上述したのと同じ方法で作動される。必要ならば、ロール10の各側面に、各端壁と相互作用する駆動装置を設けることができ、これにより、トランスミッションは、単に同期装置として機能することになる。図4にはまた、負荷シュー18の作用の好ましい実施形態が概略的に示されている(通常、負荷シュー18は駆動軸48に対して直径方向には配置されず、図1に示すように垂直に配置される)。負荷シュー18は、可撓性ジャケット12を、その通常の休止位置から半径方向外方に離れるように押圧し、図5および図6に関連して以下により詳細に説明するようにして加熱ロール22とのニップを形成する。
【0018】
図5および図6から、負荷シュー18は、両端壁24、26間の全長に亘っては延びていないことは明白である。これは、負荷シュー18の両縁部における該シューの荷重によって可撓性ジャケット12が引き裂かれる危険性が生じないようにするために必要な構成である。また、加熱ロール22は負荷シュー18より長く延びていることも示されている。これは、ニップ1内に最適熱分布/熱伝達を確保しかつ熱膨張を防止するのに必要な構成である。好ましくは、加熱されたオイルがロールを加熱するのに用いられる。所望温度は、通常、加熱ロール22の表面で約200〜220℃である。加熱されたオイルが、加熱ロール22の軸線方向端部から供給され、これにより、加熱ロール22の軸線方向端部の温度はより高くなり、従ってより大きく膨張する。(もちろん、他の加熱方法も可能であり、例えば、誘導、蒸気またはガスバーナで加熱することもできる。しかしながら、これらの別の加熱方法の使用は同様な熱分布問題をもたらすが、これらの問題は、負荷シューより加熱ロールを長くすることにより軽減される。)また、負荷シュー18が非負荷状態にあるときには、加熱ロール22がジャケット12から或る距離だけ離れて位置することも示されている。従って、ニップを形成するためには、負荷シュー18によってジャケット12を図5に示すように外方に押圧しなければならず、このことは、ウェブ80が負荷シュー18よりも幅広であることをも示している。ニップ内への負荷シュー18の移動は、アクチュエータ20により達成される。アクチュエータ20は、好ましい実施形態では、ピストンの端部が負荷シュー18に固定された多数の複動油圧ピストン組立体181、182、183を含む。油圧流体は包囲形シュー・ロール10内に配置された2つのパイプ186、187により供給されかつ排出されることが概略的に示されている。図5には、上方のパイプ186が加圧されかつ下方のパイプ187が減圧されており、これにより下方の側のピストン組立体に通じている分岐パイプ185が加圧されて、ピストン181および負荷シュー18が上方に押圧され、加熱ロール22との間にニップを形成しているところが示されている。ジャケット12がその非負荷位置から移動される距離は、通常、約5〜10mmである。従って、負荷状態では、ニップに隣接する2つのテーパ状ゾーン12A、12Cが存在する。これらのテーパ状ゾーンでは、ジャケット/ウェブと対向加熱ロール22とが接触せず、また、これらのテーパ状ゾーンはウェブ80によりほぼ覆われ、ジャケット12を加熱ロール22の熱から保護する。
【0019】
図6では、下方のパイプ187が加圧されかつ上方のパイプ186が減圧されており、これによりピストン組立体の上方の側に通じている分岐パイプ184が加圧されて、ピストン181および負荷シュー18が下方に移動され、加熱ロール22との間にギャップを形成している。従って、この好ましい形式のカレンダでは、分離機構は2つの機構を含んでいる。第1の機構は負荷シュー18を移動させるアクチュエータ20であり、第2の機構は加熱ロール22を移動させるレバーアーム機構94、95、96である。また、この実施形態では、分離機構は、検出装置99が繊維ウェブ80の破断を検出するやいなやギャップが形成されるように、上記の制御回路98により制御される。しかしながら、この場合、最初に負荷シュー18が前述のようにして移動され、負荷シュー18をその休止位置に迅速に戻し、これにより非負荷ジャケット12と加熱ロール22との間の距離に等しいギャップ(すなわち、通常は約7mm)が形成されるようにする。この距離は、特に、本発明によりジャケット12が同時に回転されている場合に、熱伝達を許容レベルまで低減させるのに充分な大きさである。その後、分離機構の第2部分が分離されて充分に大きいギャップ(通常、少なくとも40mmであるが、100mm以下である)を形成し、新しいウェブをギャップに導入できるようにする。前述のように、新しいウェブがギャップに導入されたならば、両ロールは所望速度で回転される。次に、レバーアームを移動させて加熱ロール22をその「ニップ位置」に位置決めし、最後に、負荷シュー18を作動させてジャケット12を加熱ロール22に押圧し、ニップを閉じる。非常に重い加熱ロール22に比べ、負荷シュー18を迅速移動させることの方が非常に容易であることは明白である。従って、この実施形態は、可撓性ベルトの過熱を防止するという問題の非常に有効な解決方法である。
【0020】
前述のように、対向ロール22から、ニップの外側のテーパ状ジャケットゾーン12A、12Cに過度に熱伝達しないようにするため、これらのゾーンは、作業中に繊維ウェブ80により少なくとも部分的に覆われなくてはならない。このため、繊維ウェブ80の各端部に、カレンダ掛けされない2つのストリップ80A、80Bが存在している。もちろん、これらのストリップ80A、80Bの厚さは、ウェブの残部の厚さより大きい。従って、このような繊維ウェブを巻き上げるには問題が生じる。
この問題は種々の方法で解決される。この問題を解決する第1の方法は、ニップ1の後に(または、任意であるがニップ1の前にも)、これらのストリップ80A、80Bのみをカレンダ掛けする別のカレンダ掛けを行なうことである。或いは、繊維ウェブが巻き上げられる前にストリップを切除することもできる。
【0021】
図8は、包囲形シュー・ロール10を摩擦係合(図4に示したものと同じ原理である)により直接駆動する好ましい実施形態の側面図である。従って、各端壁24、26の表面15と相互作用するための外側ゴム層19Aを備えたトルク伝達輪19が示されている。従って、各端壁24、26に力を伝達するために包囲形シュー・ロールの各側に1つずつ配置された同種類の2つの駆動装置が設けられている。一方の駆動装置を主装置とし、かつ他方の駆動装置を従属装置とすることにより、両駆動装置の同期が達成される。加速中、主装置には従属装置よりかなり大きいトルク(通常、2/1)が供給される。
制御回路が、トルク伝達輪19の速度を制御する。一方のトルク伝達輪の速度が他方のトルク伝達輪の速度とは異なる場合には、このことは一方のトルク伝達輪がスリップしていることを意味し、従って、給電を調節してこのスリップをなくす。両駆動装置がこのようにして同期されるならば、図4に開示した実施形態の駆動軸48は余分になり、従って省略できる。
【0022】
駆動輪19は、2つの支持レバー104、106の間で回転可能に取り付けられた第1軸102に固定されている。軸102の一端には歯車108が取り付けられている。歯車108は可撓性歯付きベルト110により駆動され、該歯付きベルト110は、駆動軸114の一端に固定された第2歯車112により駆動される。駆動軸114は、ケーシング116内に回転可能に配置されている。ケーシング116は支持構造118に回転可能に取り付けられており、該支持構造118は支持梁120に固定されている。前記ケーシング116の第1端部には支持レバー104、106が固定されている。前記ケーシング116の他端部にはレバーアーム122が固定されており、該レバーアームの他端部には油圧ピストン組立体124が取り付けられている。別の支持構造126(これも支持梁120に取り付けられている)には原動機44が取り付けられている。該原動機44から突出する駆動軸119は、カップリング装置128を介して前記他方の駆動軸114に相互連結されている。
【0023】
図9は、本発明の包囲形シュー・ロール10の側面図であり、図8の駆動装置が如何にしてロールと相互作用するかを示すものである。この図9は、図8の線A−Aにおける断面図である。理解されるように、油圧ピストン組立体124は、支持構造(支持梁120との一体部分を形成することが好ましい)に調節可能に固定される。図9から明らかなように、駆動輪19は、油圧ピストン124を移動してレバーアーム122を駆動軸114の軸線の回りでピボット式に回転(枢動)させることにより、端壁24、26と接触しまたは離れるように移動される。レバーアーム122がピボット式に回転(枢動)されると、駆動輪19を支持する支持レバー104、106も移動される。原動機44を作動させると、歯車112によって歯付きベルト110が駆動され、第2歯車108が回転される。これにより、軸線102および駆動輪19も回転される。
【0024】
図10は、図8中の線B−Bにおける断面図であり、歯付きベルト110の張力を調節する調節装置を示すものである。外側支持レバー106には、支持輪130が調節可能に取り付けられており、該支持輪130は歯付きベルト110に所望の圧力を付与するように位置決めできる。
図11および図12には、主として図4に示す実施形態のように機能する包囲形シュー・ロールを駆動する別の方法が示されている。従って、この実施形態もロールを通る中央支持梁14を有し、該支持梁14は可撓性ジャケット12を支持する回転端壁の基本支持体を形成する。端壁24の静止部分24Aには、支持構造142が固定されている。該支持構造142には、第1歯車144および第2歯車146が配置されている。端壁24の静止部分24Aには、端壁24の回転部分24Bがシール係合している。この回転可能な部分24Bには歯車150が固定されている。歯付きベルト152が、歯車150および駆動歯車146の一部を包囲するように配置されている。第1歯車144は、歯付きベルトに最適圧力を加えるように配置されている。また、ロールの他方の側には、第1構造と正確に同じ構造が、第1構造の鏡像関係に従って位置決めされている。両側の駆動装置(図示せず)は、機械的にまたはコンピュータ制御により、各側を正確に同じ速度で駆動するように同期される。
【0025】
第1歯車146を駆動することにより、歯付きベルト152が歯車150を駆動し、これにより、端壁の回転部分148に固定されたジャケット12が回転される。
図13および図14は、本発明による包囲形シュー・ロールの駆動装置の他の変更形態を示すものである。図13では、駆動装置44がシュー・ロール内に配置されており、2つの駆動軸48を駆動する。各駆動軸48には、端壁の内側に取り付けられた歯車46、56と噛み合う歯車46が設けられている。
図14の実施形態は図13の実施形態と同様であるが、端壁のそれぞれの歯車に直接作用する2つの駆動装置44が配置されている点で異なっている。
図15〜図17には、図3に示した設計の端壁を変位させる機能をもたせる種々の実施形態を示すものである。このような装置自体は既知であり、本願に援用する米国特許第5,084,137 号に開示されている。この従来技術の文献によれば、油圧ユニットが、本発明の好ましいモードにおけるように、各端壁支持ベアリングの内側支持リングを変位させることにより、両端壁を軸線方向に変位させるように配置されている。
【0026】
しかしながら、図3に示す実施形態によれば、端壁は、図4の実施形態のように分割されていないが、円筒軸を回転させるべく回転可能に取り付けられている(すなわち、回転連結を維持する必要がある)。図15〜図17には、回転連結を維持すると同時に、円筒軸に対する端壁の軸線方向変位を可能にする、短軸、円筒軸および端壁の種々の可能な断面形状が示されている。端壁には或る輪郭をもつ貫通孔が設けられ、円筒軸には対応する輪郭が設けられ、かつ両者の間には幾分かの間隙が設けられていて、端壁が円筒軸に沿って摺動できるようになっている。端壁には油圧ユニットが作用して該端壁を軸に沿って変位させ、これにより、端壁の位置およびジャケットの張力を制御する。作動については、米国特許第5,084,137 号を参照されたい。
【0027】
図18は、長いニップ1内で処理されないストリップ80A、80Bのみをカレンダ掛けする先行工程のための好ましい装置を示す側面図である。長いニップ1より先行するロール200は、慣用的な基本構造(図示せず)内に取り付けられる。ロール200と対向作用する小ロール201が設けられており、該小ロール201は、負荷シューの側縁部と端壁の内面との間の距離(図示の実施形態では、この距離は約150mmである)とほぼ同じ幅を有している。小ロール201は、2つの平行なピボットアーム(枢動アーム)205、210を備えた支持構造内に回転可能に取り付けられている。これらのアーム205、210は、軸207を介して、固定支持部材204にピボット式に回転可能に取付けられている。アーム205、210の位置は油圧ピストン組立体206により制御され、該油圧ピストン組立体206は、その一端が板203を介して前記アーム205、210に取り付けられ、他端が前記支持部材204に取り付けられている。通常、ロールは動力駆動されず、繊維ウェブ80と接触した状態にあるときに摩擦により駆動される。任意であるが、ロールは、図19に示すように、別の駆動装置209により駆動することもできる。カレンダの機能は、前述のものと基本的に同じである。ウェブ80がひとたびロール200上の所定位置に配置されると、油圧ピストンを作動させて小ロール201を移動させてウェブと接触させ、かつウェブの縁部のストリップに対し所望の圧力を加える。ロール200はウェブの全幅に沿って通過し、ウェブの他端にも、他方のストリップをカレンダ掛けする第2小ロールを備えた同じ構造が配置されている。
【0028】
この後は、ウェブは全てに亘ってほぼ同じ厚さを有し、従っていかなる問題もなく巻き上げることができる。
本発明は図示の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で変更することができる。例えば、図1に示すような対をなす油圧ピストン20を設ける代わりに、1列のみの油圧ピストンを使用することができる。また、当業者ならば、前記端壁24、26を前述のものとは異なる設計にできることは明白である。例えば、摩擦駆動力が端壁に直接作用する場合には、或る摩耗時間の経過後に容易に交換できるセグメント化された外周部を設けるのが有効である。また、当業者ならば、別の力伝達装置を使用する場合に、摩擦力を伝達するこの力伝達装置15を種々の方法(例えば、ねじ、溶接、接着等)で端壁に取り付けることができる。また、力伝達装置15の材料は或る種のステンレス鋼が好ましいが、変えることもできる。或いは、力伝達装置15は、摩擦に基づく駆動装置と相互作用できるように、ジャケット(例えば、特に厚い強化層)内に組み込むことができる。駆動装置は、その殆どを概略的に示したが、好ましい実施形態では電動機(好ましくは、周波数制御形誘導モータ)で構成できる。しかしながら、例えば油圧駆動装置または燃料を動力源とする駆動ユニットももちろん使用できる。加熱ロールをニップに近づけまたは遠ざける運動並びに包囲形シュー・ロールの独立駆動装置の運動を達成する方法は種々の異なる手段で達成できるが、油圧を動力源とするシステムが好ましい。検出装置99の達成および繊維ウェブ80が破断しているか否かの検出には、例えば光センサ、電磁センサ等の既存の種々の解決方法を使用できる。また、1つの静止支持梁を設ける代わりに、2つ以上の静止支持梁を使用して、包囲形シュー・ロールの所望の支持構造を得ることができる。また、当業者ならば、例示の分離機構を他の多くの態様、例えば端部に摺動可能に配置された1つまたは2つのロールを使用し、または油圧ユニットの代わりにねじジャッキ等を用いることにより達成できる。また、包囲形シュー・ロールの別の駆動機構は、ひとたびカレンダが作動されると遮断すべきではないが、或る場合には、作動中でも駆動機構を連結するのが好ましいことがあることを理解すべきである。なぜならば、これにより遮断機構の必要性をなくすことができ、主駆動装置の動力消費を低減でき、かつ別の駆動装置の加速中に生じることがあるあらゆる欠点(例えばジャケットのドラグ)をなくすことができるからである。また、本発明は、上記に定めた温度に制限されるものではなく、特定の要求に基づいて変えることができることに留意すべきである。また、本発明は、包囲形シュー・ロールに関連して使用することに限定されるものではなく、少なくとも一部は、開端形ベルトを用いたシュー・プレスユニットに関連して使用することもできることを理解すべきである。すなわち、特に、本発明によりカレンダを作動する基本的原理に関して可撓性ベルトに運動を直接(端壁を使用することなく)伝達できる。最後に、本発明は、種々の種類の可撓性ベルト(例えば、可撓性ベルトだけでなく、例えばゴムベルトのような弾性ベルト)に関連して使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 包囲形シュー・ロールと対向ロールとの間の長いニップを有する本発明の方法を適用するカレンダを端方向から見た概略断面図である。
【図2】 図1のニップを示す拡大図である。
【図3】 図1中の線II−IIにおける部分断面図であり、本発明の方法を適用する第1駆動装置を示すものである。
【図4】 図1中の線II−IIにおける部分断面図であり、本発明の方法を適用する、変形した駆動装置および負荷シューの作用を概略的に示すものである。
【図5】 ニップ閉鎖位置にある、本発明の方法を適用するカレンダの断面図であり、負荷シューのアクチュエータを概略的に示すものである。
【図6】 ニップが開放位置にあるところを示す、図5と同様な断面図である。
【図7】 図5および図6で使用された油圧ピストンの1つを示す概略図である。
【図8】 図4に概略的に示した駆動装置の好ましい解決法を示す図面である。
【図9】 図4に概略的に示した駆動装置の好ましい解決法を示す図面である。
【図10】 図4に概略的に示した駆動装置の好ましい解決法を示す図面である。
【図11】 本発明の方法を適用する駆動装置の更に別の実施形態を示す図面である。
【図12】 本発明の方法を適用する駆動装置の更に別の実施形態を示す図面である。
【図13】 本発明の方法を適用する包囲形シュー・ロールの駆動装置の種々の実施形態の1つを示す図面である。
【図14】 本発明の方法を適用する包囲形シュー・ロールの駆動装置の種々の実施形態の1つを示す図面である。
【図15】 図3中の線III−III方向から見た断面図であり、本発明の方法を適用する駆動装置の種々の実施形態の1つを示す図面である。
【図16】 図3中の線III−III方向から見た断面図であり、本発明の方法を適用する駆動装置の種々の実施形態の1つを示す図面である。
【図17】 図3中の線III−III方向から見た断面図であり、本発明の方法を適用する駆動装置の種々の実施形態の1つを示す図面である。
【図18】 ウェブのサイドストリップをカレンダ掛けする、本発明の方法を適用する上記カレンダの好ましい実施形態を示す図面である。
【図19】 ウェブのサイドストリップをカレンダ掛けする、本発明の方法を適用する上記カレンダの好ましい実施形態を示す図面である。
【符号の説明】
10 包囲形シュー・ロール
12 可撓性ジャケット
12A、12C ニップの外側のテーパ状ジャケットゾーン
14 支持梁
18 負荷シュー
22 対向ロール(加熱ロール)
24、26 端壁
80 繊維ウェブ
80A、80C ストリップ
94、95、96 レバーアーム機構
98 制御回路
99 検出装置
Claims (18)
- 繊維ウェブ(80)が、長くかつ加熱されるニップ(1)を通り、前記ニップ(1)は、その一方の側が円筒状の加熱ロール(22)により形成され、他方の側が、凹状負荷シュー(18)により加熱ロールに押圧される可撓性管状ジャケット(12)により形成され、前記管状ジャケット(12)は静止支持梁(14)を包囲し、前記支持梁(14)は、負荷シューおよび可撓性管状ジャケットを加熱ロールに押圧できる少なくとも1つのアクチュエータ(20)を支持し、負荷シュー(18)の軸線方向長さはジャケット(12)および加熱ロール(22)の軸線方向長さより短くて、負荷シューが加熱ロールに押圧されたときに、ニップ(1)内のジャケット(12)の両端部にテーパ状セクション(12A、12B)が形成される、繊維ウェブのカレンダ掛け方法において、前記テーパ状セクション(12A、12B)は、繊維ウェブ(80)の各縁部における小さいストリップ(80A、80B)が前記長いニップ(1)内でカレンダ掛けされないように、前記繊維ウェブ(80)により実質的に覆われることを特徴とする繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記小さいストリップ(80A、80B)は先行のニップ内でカレンダ掛けされることを特徴とする請求項1に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記小さいストリップ(80A、80B)は、後続のニップ内でカレンダ掛けされることを特徴とする請求項1に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記小さいストリップ(80A、80B)は、巻上げ工程の前に切除されることを特徴とする請求項1に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記可撓性管状ジャケット(12)は、この両端部が端壁(24、26)に取り付けられるようにして包囲形シュー・ロール(10)の一部を形成し、前記端壁(24、26)は前記支持梁(14)に対して回転可能に取り付けられていて、前記ジャケット(12)と協働してシールされた空間(13)を形成し、前記端壁(24、26)のうちの少なくとも一方は駆動装置(42、44;19、44)により駆動され、該駆動装置は、繊維ウェブまたは加熱ロールに対するジャケットの位置とは無関係にジャケットを駆動するように作動されることを特徴とする請求項1に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記駆動装置はニップが閉じられる前に作動され、ニップが閉じる瞬間に所望のジャケット速度を確保することを特徴とする請求項5に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記ウェブの速度が測定され、前記ジャケット(12)の速度は、前記ジャケット(12)が前記ウェブに接触される前に、前記ウェブの速度と同期されることを特徴とする請求項2に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 紙ウェブが破断されたか否かを検出する検出装置(99)と、ウェブが破断されると前記駆動装置が作動され、かつ、同時にジャケット(12)が加熱ロール(22)とは接触しなくなる方向に移動されるような方法で、前記検出装置(99)と相互接続されている制御システム(98)とを有することを特徴とする請求項1に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記ウェブの速度は、600〜3000m/分であることを特徴とする請求項1に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 製造されるウェブは紙であり、ウェブの速度は、1,000 〜3,000 m/分であることを特徴とする請求項5に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記加熱ロールの表面温度は150〜400℃であることを特徴とする請求項1に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記ニップ内の線圧は50〜500kN/mであることを特徴とする請求項1に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記ニップ内の最大線圧は5〜15Mpaであることを特徴とする請求項1に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記駆動装置から少なくとも1つの端壁(24)への力伝達は、摩擦により達成されることを特徴とする請求項5に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記駆動装置から少なくとも1つの端壁(24)への力伝達は、確実にグリップする駆動装置(42、44)により達成されることを特徴とする請求項5に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記端壁(24、26)が軸線方向に変位でき、包囲形シュー・ロールの作動中でも可撓性ジャケットの位置および/または張力を変化できることを特徴とする請求項5に記載の繊維ウェブのカレンダ掛け方法。
- 前記ニップを形成する最終工程が、負荷シュー(18)により、ジャケット(12)をその非負荷位置から上方に押して加熱ロール(22)に押し当てることを伴うことを特徴とする請求項1に記載の繊維ウェブをカレンダ掛けする方法。
- 前記ジャケット(12)は、負荷シュー(18)を非負荷状態にすることにより、加熱ロール(22)に接触しなくなるように移動されることを特徴とする請求項8に記載の繊維ウェブをカレンダ掛けする方法。
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