JP4233881B2 - 磁気テープ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁変換特性および高記録密度特性に優れた塗布型の磁気テープに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気テープには、オーディオテープ、ビデオテープ、コンピューターテープなど種々の用途があるが、特にデータバックアップ用テープの分野では、バックアップの対象となるハードディスクの大容量化にともない、1巻当たり数10〜100GBの記録容量のものが商品化されている。また、今後1TBを超える大容量バックアップテープが提案されており、その高記録容量化は不可欠である。
【0003】
高記録容量化に対応した磁気テープを製造するにあたって、磁性粉末の微粒子化とそれらの塗膜中への高密度充填、塗膜の平滑化、磁性層の薄層化などの高記録密度化技術、および記録面積を大きくするための磁気テープ全厚の低減が重要である。
【0004】
磁性粉末の改良に関しては、主として、短波長記録に対応するために、年々、微粒子化とともに、磁気特性の改善がはかられており、従来は、オ―デイオ用や家庭用ビデオテ―プに使用されていた強磁性酸化鉄、Co 変性強磁性酸化鉄、酸化クロムなどの磁性粉末が主流であったが、現在では、粒子サイズが100nm程度の針状の金属磁性粉末が提案されている。また、短波長記録時の減磁による出力低下を防止するために、年々、高保磁力化がはかられ、鉄−コバルトの合金化により、198.9kA/m 程度の保磁力が実現されている。
【0005】
塗膜製造技術の改良に関しては、各種官能基を有するバインダ樹脂や、上記の磁性粉末を使用した場合の分散技術の改善、さらには塗布工程後に行われるカレンダ技術の向上により、磁性層の表面平滑性が著しく向上し、短波長出力の向上に大きく寄与している。
【0006】
薄層化および記録面積を大きくすることに関しては、磁気テープ全体の厚さを小さくすることが必要であるが、その中でもっとも大きな厚さを有している非磁性支持体の厚さを小さくすることが最も有効である。しかし、非磁性支持体の厚さを小さくすると、媒体の剛性が低下し、それに伴いヘッドコンタクトが悪くなり、再生出力が低下し、また走行安定性が低下するためにサーボトラックが有効に働かなくなり、エラーレートが増加するという問題が生じる。そこで、非磁性支持体としては、ヤング率が大きなポリエチレンテレフタレートが多く使われている。しかし、非磁性支持体の厚さが6μm未満になると、支持体の材料としてポリエチレンテレフタレートよりもさらにヤング率のより大きな、ポリエチレンナフタレートや芳香族ポリアミドが用いられるようになってきているが、4μm未満の厚さのものを使用すると、剛性が不足するためエラーレート増加の問題が顕著に表れてくる傾向が出てきた。さらに、芳香族ポリアミドはポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートよりヤング率は大きいものの、吸湿性が大きく、高温、高湿条件下で使用すると、吸湿膨張して磁気テープがカールして出力が低下する、あるいは前記した走行安定性が低下することによってサーボ制御が不安定となる傾向がある。
【0007】
一方、システムの面では磁気テープを高記録密度化するために、記録信号の短波長化と共に、トラックピッチの狭幅化も行われており、再生ヘッドがトラックを正確にトレースできるようにサーボトラッキングも併用されるシステムが登場している。しかし、再生ヘッドがトラックを正確にトレースするためには、走行性を安定化させることが必要である。また、低エラーレート品質を確保するためには磁気テープの整巻性の向上が要求されている。その改善手段として、バック面を適度に粗面化することが行われている。
【0008】
しかし、走行性を安定化させたとしてもバック面側の粗面突起は、テープ走行中に走行系のガイドピンなどによって削られやすく、磁気テープが巻き取られる際にそれらの削れ屑が磁性面と走行面の間に挟み込まれて、磁性面を傷つけ、それがドロップアウトの要因となり得る。
【0009】
また、磁気テープの記録再生特性を向上させ、かつ高記録容量化を達成するためには、前述したように磁性層表面を平滑にすることが重要である。しかし、前記のごとくバック面を粗面化処理した磁気テープは巻き取った状態で保存するとバック面側の突起による凹凸が転写し、磁性層表面にはマイクロボイドと呼ばれる微細孔が形成されて粗面化されやすく、記録再生特性が低下したり、ノイズが増大したりする要因となっているのが現状である。
【0010】
これらの課題に対して、例えば特許文献1では、非磁性支持体を構成するポリエステルフィルムの表面の微細突起の制御方法と、そのフィルムを用いて磁気テープ化する工程における削れ、脱落を少なくし、ドロップアウトを防止する方法が開示されている。また、特許文献2では、非磁性支持体の表面の突起高さと数を特定のものとすることにより、バックコート層を有しなくても、磁性層表面の電気抵抗が低く、ドロップアウト増を生じない磁気記録媒体に関する提案がなされている。
【0011】
【特許文献1】
特開平9−77892号公報 (第1-3頁)
【特許文献2】
特開平5−274652号公報 (第1-5頁)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
以上で述べてきたように将来、全厚が薄層化されつつも剛性と温度、湿度寸法安定性、および優れた電磁変換特性を兼ね備えた磁気テープが必要となってきた。そこで、本発明の目的は薄手で寸法安定性の高く、かつ電磁変換特性に優れた大容量バックアップテープを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前述の課題に対し、本発明者らが鋭意検討した結果、優れた電磁変換特性と高記録容量化のための薄手化と温度、湿度に対する寸法安定性の向上を達成するためには以下の▲1▼〜▲3▼の構成にすることにより、上記目的を達成し、本発明を成すに至った。
【0014】
▲1▼非磁性支持体の一方の面の最外層に強磁性粉末とバインダ樹脂とを含む磁性層を有し、他方の面に非磁性粉末とバインダ樹脂とを含むバック層を有する磁気テープにおいて、前記非磁性支持体の厚さが6μm未満であり、バック層側の突起高さh(nm)の最大値は350nm以下であって、100<h≦350である突起個数をn(個/0.1mm2)とすると、30≦n≦6500であり、バック層中の最大粒子径を有する非磁性粉末の粒子径dmax(nm)とhの最大値hmax(nm)が|hmax-dmax|≦30であることを特徴とする。
▲2▼前記磁性層と非磁性支持体との間に、非磁性粉末とバインダ樹脂とを含む下塗層を有する磁気テープにおいて、前記強磁性粉末が、平均粒子径が10nm以上、100nm未満である強磁性粉末であり、この強磁性粉末を含む磁性層の厚さが0.09μm以下であり、前記下塗層に含まれる非磁性粉末が、平均粒子径が10〜100nmの非磁性板状粒子であり、前記下塗層の厚さが0.2〜0.9μmであることを特徴とする。
▲3▼前記非磁性支持体の厚さが3.0〜4.0μmであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る磁気記録媒体について詳細に説明する。
<非磁性支持体>
本発明で用いられる非磁性支持体の表面粗さは、フィルム中に添加されている非磁性粒子の種類、粒子サイズ、形状などの従来の方法によりコントロールすることができる。表面粗さをコントロールする技術には、内部粒子析出法、外部粒子析出法、突起の陥没構造化および複合フィルム化などが挙げられ、これらの技術を組み合わせることにより種々の要求に対応した非磁性支持体の表面形態を達成することができる。非磁性粒子としては、無機粒子や有機粒子を添加することができ(参考文献:特開2001-202614号公報)、それらは、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム、コロイダルシリカ、カ−ボンブラック、ゼオライト、その他の金属微粉末等が挙げられるが、それらは単独あるいは組み合わせて添加することができ、これらは大粒径および(または)小粒径のものを添加することにより、突起高さの分布をコントロールすることができる。
【0016】
本発明で用いられる非磁性支持体のバック層側の突起高さh(nm)の最大値は350(nm)以下であって、100<h≦350の範囲の突起個数n(個/0.1mm2)は、30≦n≦6500であることが好ましく、さらに好ましくは、500≦n≦6500である。この範囲が好ましいのは、突起高さが100nm以下であると空気巻き込みの影響を受けて磁気テープの高速度下での巻き取りが困難であり、350nmを越えるとバックコートが過度に粗面化して、磁性層に生じるマイクロボイドが増加してドロップアウトが増加してしまうためである。また、100<h≦350の範囲にある0.1mm2あたりの突起個数が30(個/0.1mm2)より少ないと、前記同様空気巻き込みの影響を受けて磁気テープの高速度下での巻き取りが困難であり、6500(個/0.1mm2)を越えると、マイクロボイドが増加してドロップアウトが増加してしまうためである。
【0017】
非磁性支持体の厚さは、用途によって異なるが、通常、3.0〜6.0μmのものが使用される。より好ましくは3.0〜4.0μmである。この範囲の厚さの非磁性支持体が使用されるのは、3.0μm未満ではテープ強度が小さくなり過ぎ、6.0μmを超えるとテープ全厚が厚くなり、テープ1巻当りの記録容量が小さくなるためである。
【0018】
本発明に用いる非磁性支持体材料としては、ポリエチレンテレフタレートが最も一般的であるが、近年の磁気記録媒体の薄手化とともに、ヤング率のより大きな、ポリエチレンナフタレート、芳香族ポリアミドが用いられるようになってきた。しかし、材料自体の高ヤング率化においては現在のところ、前記二つの材料を越えるものは実用化されていない。そこで、非磁性支持体をさらに高ヤング率化するためには、これらの材料を高延伸したり、表面に金属や半金属または、これらの酸化物の層を設けて非磁性支持体を補強してもよい。
【0019】
本発明では、用いる非磁性支持体の長手方向のヤング率は6.8GPa(690kg/mm2 )以上が好ましく、8.8GPa(900kg/mm2 )以上がより好ましい。非磁性支持体の長手方向のヤング率が6.8GPa(690kg/mm2 )以上がよいのは、長手方向のヤング率6.8GPa(690kg/mm2 )未満では、テープ走行が不安定になるためである。また、ヘリキャルスキャンタイプでは、長手方向のヤング率/幅方向のヤング率は、0.60〜0.80の特異的範囲が好ましく、0.65〜0.75の範囲がより好ましい。長手方向のヤング率/幅方向のヤング率が、0.60〜0.80の特異的範囲がよいのは、0.60未満または0.80を越えると、メカニズムは現在のところ不明であるが、磁気ヘッドのトラックの入り側から出側間の出力のばらつき(フラットネス)が大きくなるためである。このばらつきは長手方向のヤング率/幅方向のヤング率が0.70付近で最小になる。さらに、リニアレコーディングタイプでは、長手方向のヤング率/幅方向のヤング率は、理由は明らかではないが、0.70〜1.30が好ましい。このような特性を満足する非磁性支持体には二軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、芳香族ポリアミドフィルム、芳香族ポリイミドフィルム等が挙げられるが、上記の範囲を満たしていればこれらに限定されるものではない。
【0020】
〈バックコート層〉
本発明で用いられる非磁性粉末は、バックコート層を塗布した後の表面形状を考慮し、本発明で用いられる非磁性支持体の突起高さ分布に対応して粒子径および添加量を選択するのが好ましい。非磁性粉末の平均粒子径dは、走査型電子顕微鏡(SEM)(1万倍)にて写真撮影を行い、それを5倍に引き伸ばし、その視野内から粒子約250個についてそれぞれの最大径を測定し、それらの平均値を算出した値とする。
【0021】
ところで、非磁性支持体のバックコート面側の表面形状を制御した先行技術としては、特許文献1および2が挙げられる。特許文献1は、平均粒径0.01〜0.04μmの微細粒子を含有し、層厚0.005〜0.02μmのポリエステルよりなる第1の層と、平均粒径0.05〜0.3μmの微細粒子を含有するポリエステルよりなる第2の層とが、共押し出しにより積層されたポリエステルフィルムにより構成され、該ポリエステルフィルムの表面に上記第1の層中の微細粒子によって106 〜108 個/mm2 の割合で小突起が、上記第2の層中の微細粒子によって103 〜105 個/mm2 の割合で大突起が形成されてなることを特徴とする非磁性支持体が開示されている。前記第1の層で形成される突起高さは40nm以下で、本発明が取り上げている突起高さh(nm)の範囲(100<h≦350)と異なる。また、前記第2の層で形成される突起高さは、300nm以下で、本発明が取り上げている突起高さh(nm)の範囲と重なるが、前記特許文献では、本発明が取り上げている、前記突起高さとバックコート層中の非磁性粉末の粒子サイズに関する記述がないばかりか、バックコート層あるいはバックコート層の構成成分に関する詳細な記述がなんらなされていない。特許文献2は、非磁性支持体に少なくとも3種の粒子を含有させ、その表面に200nm以上400nm未満の高さの突起を1000個以上/0.1mm2 、400nm以上700nm未満の突起を1000個以下/0.1mm2 、かつ700nm以上の高さの突起を50個以下/0.1mm2 と制御することで、特に電磁変換特性と耐久性を改善する方法を開示しているが、最大突起高さが350nm以下の本発明非磁性支持体とは異なる。また、前記特許文献2の発明は、バックコート層を有しない磁気テープに関するもので、本発明が対象とする、バックコート層を有する磁気テープのバックコート層構成成分と非磁性支持体の表面に存在する突起によって、バックコート層の表面形状を制御する発明とは本質的に異なるものである。
【0022】
本発明に用いる非磁性支持体のバックコート層側の最大突起高さをhmax(nm)とするとき、バックコート層に含まれる非磁性粉末の中で最大の平均粒子径dmax(nm)を有するものと非磁性支持体のバック面側の最大突起高さhmaxは|hmax-dmax|≦30の関係を満たすことが好ましく、|hmax-dmax|≦20の関係を満たすことがより好ましい。この範囲が好ましいのは、以下に記す理由による。|hmax-dmax|が30よりも大きくなる時、hmax>dmaxの場合と、hmax<dmaxの場合があり、これらはいずれにおいても非磁性支持体の突起に起因する凸部、またはバックコート層中の非磁性粉末の粒子に起因する凸部が極端に突出しているため、バックコート層表面性を悪化させる要因となり、それら凸部が磁気テープの巻き取り保存時に磁性層に転写して生じるマイクロボイドが増加するためである。
【0023】
バックコート層に含まれる非磁性粉末の中で最大平均粒子径を有するものとしては、通常バックコート層に使用される公知の材料であればいずれでもよいが、カーボンブラックであれば磁気テープの走行性安定性が良好になるのでより好ましい。
【0024】
また、バックコート層の十点平均粗さRz JISは100nm以下が好ましく、70〜90nmがより好ましい。この範囲が好ましいのは、十点平均粗さRz JISが100nmよりも大きいとバックコート層の粗さが磁性層に転写することによって磁性層の電磁変換特性が低下するためである。
【0025】
バックコート層には、テープ走行時にガイドピンなどに対する摩擦を低減させ、走行性を安定化させることを目的として、帯電防止剤かつ固形潤滑剤であるアセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラックが用いられる。大粒径カーボンブラックは粒径が70〜380nmのものであり、固体潤滑剤としてのほか、塗膜表面に微小突起を形成し接触面積低減により摩擦の低減に効果があり、小粒径カーボンブラックは粒径が10nm以上70nm未満のものであり、液体潤滑剤の保持力に優れ、潤滑剤併用時に摩擦の低減に効果があることから、これらは通常併用して添加される。大粒径カーボンブラックの添加比率は小粒径カーボンブラック添加量の5〜30重量%、より好ましくは7〜28重量%が好ましい。また、大粒径カーボンブラックの粒径は70〜380nm、より好ましくは100〜380nmの大粒径カーボンブラックを使用する。この範囲が好ましいのは粒径が70nm未満であると、前述大粒径カーボンブラックとしての効果が失われてしまい、380nmを超えてしまうと突起により表面が粗くなりすぎ、磁性面への転写の転写によって生じるマイクロボイド増加してしまうためである。バックコート層中の小粒径カーボンブラックと大粒径カーボンブラック合計の添加量はバインダ樹脂を除く全固形分を基準にして60〜98重量%が好ましく、70〜95重量%がより好ましい。この範囲が好ましいのは、60重量%未満であると、電気抵抗が大きくなってしまい、98重量%を超えると電磁変換特性が悪くなるためである。
【0026】
また、バックコート層には強度向上を目的に、粒子径が10nm〜380nm、より好ましくは20〜380nmの非磁性粒子を添加することができる。この範囲が好ましいのは、粒子径が10nm未満であると非磁性粒子の分散性が悪く、表面性が粗くなりすぎてしまい、380nmを超えると突起により表面性が粗くなりすぎ磁性面への転写によって生じるマイクロボイドが増加してしまうためである。非磁性粒子の成分は、アルミニウムに限らず、セリウムなどの希土類元素、ジルコニウム、珪素、チタン、マンガン、鉄等の元素の酸化物または複合酸化物が用いられる。添加量はバックコート層中のバインダ樹脂を除く全固形分を基準にして2〜40重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましい。この範囲が好ましいのは、2重量%未満であると、添加による補強効果が充分に発揮されず、40重量%を超えると突起により表面性が粗くなりすぎてヘッド磨耗が増加してしまうためである。
【0027】
バックコート層には、バインダ樹脂として、磁性層や下塗層に用いる樹脂と同じものを使用できるが、これらの中でも摩擦係数を低減し走行性を向上させるため、セルロース系樹脂とポリウレタン系樹脂とを複合して併用することが好ましい。バインダ樹脂の含有量は、通常、前記カーボンブラックと前記無機非磁性粉末との合計量100重量部に対して、好ましくは40〜150重量部、より好ましくは50〜120重量部、さらに好ましくは60〜110重量部である。前記範囲が好ましいのは、40重量部未満では、バックコート層の強度が不十分であり、120重量部を超えると摩擦係数が高くなりやすいためである。セルロース系樹脂を30〜70重量部、ポリウレタン系樹脂を20〜50重量部使用することが好ましい。また、さらにバインダ樹脂を硬化するために、ポリイソシアネート化合物などの架橋剤を用いることが好ましい。
【0028】
バックコート層には、磁性層や下塗層に用いる架橋剤と同様の架橋剤を使用する。架橋剤の量は、バインダ樹脂100重量部に対して、通常、10〜50重量部の割合で用いられ、好ましくは10〜35重量部、より好ましくは10〜30重量部である。前記範囲が好ましいのは、10重量部未満ではバックコート層の塗膜強度が弱くなりやすく、50重量部を超えるとSUSに対する動摩擦係数が大きくなるためである。
【0029】
また、テープ走行時の摩擦低減効果を発揮させるためにバックコート層に潤滑剤を添加することができる。添加する潤滑剤量はバックコート層の単位面積あたりに換算して、磁性層および下塗層の単位面積あたりに含まれる全粉体に対して0.015〜0.05重量%となるようにするのが好ましい。この範囲の潤滑剤添加が好ましいのは、0.015重量%未満では、摩擦係数低減効果が小さく、0.05重量%を超えるとテープとガイドピンなど走行系と貼り付く等の副作用があるためである。潤滑剤としては、炭素数10以上の脂肪酸を用いるのが好ましい。炭素数10以上の脂肪酸としては、直鎖、分岐、シス・トランスなどの異性体のいずれでもよいが、潤滑性能にすぐれる直鎖型が好ましい。このような脂肪酸としては、たとえば、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸などが挙げられる。これらの中でも、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸などが好ましい。
【0030】
<磁性層>
磁性層厚さは0.02μm以上、0.09μm以下の範囲にあることが好ましく、より好ましくは、0.05μm〜0.08μmである。これらの範囲が好ましいのは、磁性層の厚さが0.02μm未満では、充分な出力が得られないことに加えて、均一な塗布の安定性に乏しく、また磁性層の厚さが0.09μmを超えると、記録再生時の自己減磁損失や磁性層の厚さに起因する厚み損失の影響が大きくなり、十分な分解能が得られなくなってしまうためである。
【0031】
磁性層の中心線平均表面粗さRaは、0.5〜6.0nmが好ましく、0.7〜4.0nmがより好ましく、0.7〜3.0nmがいっそう好ましい。この範囲がより好ましいのは、0.5nm未満では磁気テープの走行が不安定になり、Raが6.0nmを超えると、スペーシングロスにより、PW50(再生出力の半値幅)が大きくなったり出力が低下するためである。
【0032】
磁性層中に含ませる磁性粉の平均粒子径は、10nm以上、100nm未満の範囲にあるのが好ましく、15〜80nmの範囲がより好ましく、20〜60nmの範囲が最も好ましい。この範囲が好ましいのは、平均粒子径が10nm未満では、粒子の表面エネルギーが大きくなって分散が困難になり、平均粒子径が100nm以上になるとノイズが大きくなるためである。磁性粉としては、強磁性鉄系金属磁性粉や窒化鉄磁性粉、板状の六方晶Ba−フエライト磁性粉等が好ましい。
【0033】
強磁性鉄系金属磁性粉には、Mn 、Zn 、Ni 、Cu 、Co などの遷移金属を合金として含ませてもよい。その中でも、Co 、Ni が好ましく、とくにCo は飽和磁化を最も向上できるので、好ましい。上記の遷移金属元素の量としては、鉄に対して、5〜50 原子%とするのが好ましく、10〜30 原子%とするのがより好ましい。また、イツトリウム、セリウム、イツテルビウム、セシウム、プラセオジウム、サマリウム、ランタン、ユ―ロピウム、ネオジム、テルビウムなどから選ばれる少なくとも1 種の希土類元素を含ませても良い。その中でも、セリウム、ネオジムとサマリウム、テルビウム、イツトリウムを用いたときに、高い保磁力が得られ好ましい。希土類元素の量は鉄に対して0.2〜20 原子%、好ましくは0.3〜15 原子%、より好ましくは0.5〜10 原子%である。
【0034】
強磁性鉄系金属磁性粉にホウ素を含ませてもよい。ホウ素を含ませることにより、平均粒子径が50nm以下の粒状ないし楕円状の超微粒子が得られる。また同ホウ素の量は、磁性粉末全体中、鉄に対して0.5〜30 原子%、好ましくは1〜25 原子%、より好ましくは2〜20 原子%である。上記両原子%は、蛍光X 線分析により測定される値である(参考特許:特開2001−181754号公報)。
【0035】
窒化鉄磁性粉は、公知のものを用いることができ、形状は針状の他に球状や立方体形状などの不定形のものを用いることができる。粒子径や比表面積については磁気記録用の磁性粉としての要求特性をクリアするためには、限定した磁性粉末の製造条件とすることが必要である(参考特許:特開2000-277311号公報)。
【0036】
強磁性鉄系金属磁性粉および窒化鉄磁性粉の保磁力は、80〜320kA/mが好ましく、飽和磁化量は、80〜200A・m2 /kg(80〜200emu/g)が好ましく、100〜180A・m2 /kg(100〜180emu/g)がより好ましい。
【0037】
強磁性鉄系金属磁性粉および窒化鉄磁性粉の平均粒子径としては、10nm以上、100nm未満の範囲にあるのが好ましく、15〜80nmの範囲がより好ましく、20〜60nmの範囲が最も好ましい。この範囲が好ましいのは、平均粒子径が10nm未満となると、保磁力が低下したり、粒子の表面エネルギーが増大するため塗料中での分散が困難になったり、平均粒子径が100nm以上になると、粒子の大きさに基づく粒子ノイズが大きくなるためである。また、この強磁性粉末のBET比表面積は、35m2 /g以上が好ましく、40m2 /g以上がより好ましく、50m2 /g以上が最も好ましい。通常100m2 /g以下である。
【0038】
六方晶Ba−フエライト磁性粉の保磁力は、120〜320kA/mが好ましく、飽和磁化量は、40〜70A・m2 /kg(40〜70emu/g)が好ましい。なお、これらの強磁性粉末の磁気特性は、いずれも試料振動形磁束計で外部磁場1273.3kA/m(16kOe)での測定値をいうものである。また、粒径(板面方向の大きさ)は10〜50nmが好ましく、10〜30nmがより好ましく、10〜20nmがさらに好ましい。粒径が10nm未満となると、粒子の表面エネルギーが増大するため塗料中への分散が困難になり、50nmを超えると、粒子の大きさに基づく粒子ノイズが大きくなる。なお、上記の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)にて撮影した写真から各粒子の最大径(針状粉では長軸径、板状粉では板径)を実測し、100個の平均値により求めたものである。また、板状比(板径/板厚)は2〜10が好ましく、2〜5がより好ましく、2〜4がさらに好ましい。また、六方晶Ba−フエライト磁性粉のBET比表面積は、1〜100m2 /gが好ましく用いられる。
【0039】
磁性層(下塗層の場合も同様)に用いるバインダとしては、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−ビニルアルコール共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、塩化ビニル−水酸基含有アルキルアクリレート共重合体樹脂、ニトロセルロースなどのセルロース系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種とポリウレタン樹脂とを組み合わせものが挙げられる。中でも、塩化ビニル−水酸基含有アルキルアクリレート共重合体樹脂とポリウレタン樹脂を併用するのが好ましい。ポリウレタン樹脂には、ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエーテルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタンなどがある。
【0040】
官能基として-COOH、-SO3-M、-OSO3-M、-P=O(OM)3 、-O−P=O(OM)2 [Mは水素原子、アルカリ金属塩基又はアミン塩]、-OH、-NR' -R''、-N+ -R''' -R''''R'''''[R'、R''、R'''、R''''、R'''''は水素または炭化水素基]、エポキシ基を有する高分子からなるウレタン樹脂等のバインダが使用される。このようなバインダを使用するのは、上述のように磁性粉等の分散性が向上するためである。2種以上の樹脂を併用する場合には、官能基の極性を一致させるのが好ましく、中でも−SO3M基どうしの組み合わせが好ましい。
【0041】
これらのバインダは、強磁性粉末100重量部に対して、7〜50重量部、好ましくは10〜35重量部の範囲で用いられる。特に、バインダとして、塩化ビニル系樹脂5〜30重量部と、ポリウレタン樹脂2〜20重量部とを、複合して用いるのが最も好ましい。
【0042】
これらのバインダとともに、バインダ中に含まれる官能基などと結合させて架橋する熱硬化性の架橋剤を併用するのが望ましい。この架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどや、これらのイソシアネート類とトリメチロールプロパンなどの水酸基を複数個有するものとの反応生成物、上記イソシアネート類の縮合生成物などの各種のポリイソシアネートが好ましい。これらの架橋剤は、バインダ100重量部に対して、通常1〜30重量部の割合で用いられる。より好ましくは5〜20重量部である。しかし、下塗層の上にウエット・オン・ウエットで磁性層が塗布される場合には下塗塗料からある程度のポリイソシアネートが拡散供給されるので、ポリイソシアネートを併用しなくても磁性層は架橋される。
【0043】
また、本発明の製法で作製した磁性層には粒子径が10nm〜100nmの板状粒子を添加してもよい。また、必要に応じて、従来公知の研磨材を添加することができるが、これらの研磨材としては、α−アルミナ、β−アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダム、人造ダイアモンド、窒化珪素、炭化珪素、チタンカーバイト、酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素、など主としてモース硬度6以上のものが単独または組合せで使用される。研磨材の添加量は磁性粉末に対して5〜20重量%が好ましい。より好ましくは8〜18重量%である。また、粒子径としては、平均粒子径で10nm〜250nmとすることが好ましく、120nmよりも大きく250nm以下の粒子径を有するものを用いるのがより好ましい。この範囲が好ましいのは、平均粒子径が10nm未満であると、分散性が悪いために粒子同士の凝集起こりやすく、250nmよりも大きいと塗膜の表面性が悪化するためである。また、120nm以上であると、磁気テープ化後のヘッド研磨能力の持続性が向上するのでより好ましい。
【0044】
さらに、本発明の磁性層には導電性向上と表面潤滑性向上を目的に従来公知のカーボンブラック(CB)を添加することができるが、これらのカーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等を使用できる。粒子径が10nm〜100nmのものが好ましい。この範囲が好ましいのは、粒径が10nm未満になるとカーボンブラックの分散が難しく、100nmを超えると多量のカーボンブラックを添加することが必要になり、何れの場合も表面が粗くなり、出力低下の原因になるためである。添加量は磁性粉末に対して0.2〜5重量%が好ましい。より好ましくは0.5〜4重量%である。
【0045】
<下塗層>
下塗層には、膜厚の均一性、表面平滑性の確保、剛性、寸法安定性の制御のために、粒子径が10nm〜100nm、より好ましくは20〜49nmの板状粒子を添加するのが好ましい。この範囲が好ましいのは、粒子径が10nm未満あるいは100nmを超えると板状としての効果が充分に発揮されないためである。板状粒子の成分は、酸化アルミニウムに限らず、セリウムなどの希土類元素、ジルコニウム、珪素、チタン、マンガン、鉄等の元素の酸化物または複合酸化物が用いられる。導電性改良の目的で本発明の製法で作製した板状ITO(インジウム、スズ複合酸化物)粒子を添加する。下塗層には、下塗層中の全無機粉体の重量を基準にして、板状ITO粒子を、15〜95重量%となるように添加する。必要に応じてカーボンブラックを添加してもよい。カーボンブラックは粒子径が10nm〜100nmのものが好ましい。また、さらに、研磨剤として従来公知の酸化鉄、酸化アルミニウムなどの酸化物粒子を添加してもよい。
【0046】
本発明に使用する平均粒子径が10nm〜100nmの非磁性板状粒子には大きく二つの特徴がある。一つは、超微粒子の板状であるため、薄層塗布においても厚みむらが小さく、また表面の平滑性が低下することもない。二つ目の特徴は、板状の粒子が重なった状態で塗膜が形成されるので、塗膜の平面方向の補強効果が大きく、同時に温度、湿度の変化による寸法安定効果も大きくなる。以下に本発明の非磁性板状粒子の製造方法を酸化アルミニウムを例として説明する。
【0047】
まず第一工程として、オキシアルカリアミンを含むアルカリ水溶液にセリウム塩の水溶液を添加し、得られたアルミニウムの水酸化物あるいは水和物を、水の存在下で110〜300℃の温度範囲で加熱処理する水熱反応処理により、目的とする形状、粒子径に整える。
【0048】
次に、第二工程として、前記のアルミニウムの水酸化物あるいは水和物を空気中加熱処理する。これらの工程を経ることにより、粒子径分布が均一で、焼結、凝集が極めて少なく、結晶性の良好な酸化アルミニウム粒子を得ることができる。
【0049】
ここで、板状とは、板状比(最大径/厚さ)が1を超えるものをいい、板状比が2を超え、100以下が好ましい。さらに、3以上50以下がより好ましく、5以上30以下が、よりいっそう好ましい。前記の範囲が好ましいのは、板状比が2以下では形状が粒状に近づき、前述した補強効果や寸法安定効果が低減してしまう恐れがあり、100を超えると、塗料製造時に粒子が破壊される場合があるためである。
【0050】
下塗層の厚さは、0.2〜0.9μmの範囲、より好ましくは0.4〜0.6μmの範囲に設定すればよい。この範囲が好ましいのは、0.2μm未満では、磁性層の厚さむら低減効果、耐久性向上効果が小さいためである。0.9μmを超えると磁気記録媒体の全厚が厚くなり過ぎてテープ1巻当りの記録容量が小さくなるためである。
また、下塗層に使用するバインダ樹脂は、磁性層と同様のものが用いられる。
【0051】
<潤滑剤>
下塗層には磁性層と下塗層に含まれる全粉体に対して0.5〜5.0重量%の高級脂肪酸を含有させ、0.2〜3.0重量%の高級脂肪酸のエステルを含有させると、ヘッドとの摩擦係数が小さくなるので好ましい。この範囲の高級脂肪酸添加が好ましいのは、0.5重量%未満では、摩擦係数低減効果が小さく、5.0重量%を超えると下塗層が可塑化してしまい強靭性が失われる。また、この範囲の高級脂肪酸のエステル添加が好ましいのは、0.2重量%未満では、摩擦係数低減効果が小さく、3.0重量%を超えると磁性層への移入量が多すぎるため、テープとヘッドが貼り付く等の副作用があるためである。脂肪酸としては、炭素数10以上の脂肪酸を用いるのが好ましい。炭素数10以上の脂肪酸としては、直鎖、分岐、シス・トランスなどの異性体のいずれでもよいが、潤滑性能にすぐれる直鎖型が好ましい。このような脂肪酸としては、たとえば、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸などが挙げられる。これらの中でも、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸などが好ましい。磁性層における脂肪酸の添加量としては、下塗層と磁性層の間で脂肪酸が転移するので、特に限定されるものではなく、磁性層と下塗層を合わせた脂肪酸の添加量を上記の量とすればよい。下塗層に脂肪酸を添加すれば、必ずしも磁性層に脂肪酸を添加しなくてもよい。
【0052】
磁性層には磁性粉末に対して0.5〜3.0重量%の脂肪酸アミドを含有させ、0.2〜3.0重量%の高級脂肪酸のエステルを含有させると、テープ走行時の摩擦係数が小さくなるので好ましい。この範囲の脂肪酸アミドが好ましいのは、0.5重量%未満ではヘッド/磁性層界面での直接接触が起りやすく焼付き防止効果が小さく、3.0重量%を超えるとブリードアウトしてしまいドロップアウトなどの欠陥が発生する。脂肪酸アミドとしてはパルミチン酸、ステアリン酸等のアミドが使用可能である。また、上記範囲の高級脂肪酸のエステル添加が好ましいのは、0.2重量%未満では摩擦係数低減効果が小さく、3.0重量%を超えるとヘッドに貼り付く等の副作用があるためである。なお、これらは磁性層の潤滑剤と下塗層の潤滑剤の相互移動を排除するものではない。
【0053】
<有機溶剤>
磁性塗料、下塗塗料、バックコート塗料に使用する有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、テトラハイドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶剤等が挙げられる。これらの溶剤は、単独で又は混合して使用され、さらにトルエンなどと混合して使用される。
【0054】
【実施例】
以下に実施例によって本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例、比較例の部は重量部を示す。以下、粒径、粒子径、平均粒径とあるのはすべて平均粒子径を示す。
【0055】
(実施例1)
≪バックコート層用塗料成分≫
カーボンブラックA(平均粒子径:354nm) 25部
カーボンブラックC(平均粒子径:25nm) 65部
粒状酸化鉄(平均粒子径:102nm) 8部
α-アルミナ(平均粒子径:253nm) 2部
ニトロセルロース 58部
ポリウレタン樹脂(SO3 Na基含有) 27部
シクロヘキサノン 260部
トルエン 260部
メチルエチルケトン 525部
【0056】
上記バックコート層用塗料成分をサンドミルで滞留時間45分として分散した後、ポリイソシアネート15部を加えてバックコート層用塗料を調製し濾過後、カレンダ後の厚みが0.5μmとなるように塗布し、乾燥した。
【0057】
《板状アルミナ粒子の合成》
75モルの水酸化ナトリウムと10lの2−アミノエタノールを80lの水に溶解し、アルカリ水溶液を調製した。このアルカリ水溶液とは別に、7.4モルの塩化アルミニウム(III)七水和物を40lの水に溶解して、塩化アルミニウム水溶液を調製した。前者のアルカリ水溶液に、後者の塩化アルミニウム水溶液を滴下して、水酸化アルミニウムを含む沈殿物を作製し、その後塩酸を滴下することにより、pHを10.2にした。この沈殿物を懸濁液の状態で20時間熟成させたのち、約1000倍の水で水洗した。
【0058】
次に、上澄み液を除去した後、この沈殿物の懸濁液を、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH10.0に再調整し、オートクレーブに仕込み、200℃で2時間、水熱処理を施した。
【0059】
得られた水熱処理生成物を、ろ過し、90℃で空気中乾燥した後、乳鉢で軽く解砕し、空気中600℃で1時間の加熱処理を行って酸化アルミニウム粒子とした。加熱処理後、未反応物や残存物を除去するために、さらに超音波分散機を使って水洗し、ろ過乾燥した。
【0060】
得られた酸化アルミニウム粒子について、X線回折スペクトルを測定したところ、γ−アルミナに対応するスペクトルが観測された。さらに、透過電子顕微鏡で形状観察を行ったところ、粒子径が30〜50nmの四角板状の粒子であることがわかった。
【0061】
得られた酸化アルミニウム粒子を、さらに空気中1250℃で1時間、加熱処理した。得られた酸化アルミニウム粒子を、X線回折スペクトルを測定したところ、α−アルミナに対応するスペクトルが観測された。さらに、透過電子顕微鏡で形状観察を行ったところ、粒子径が40〜60nmの四角板状の粒子であった。
【0062】
《板状ITO粒子の合成》
750モルの水酸化ナトリウムと100lの2−アミノエタノールを800lの水に溶解して、アルカリ水溶液を調製した。これとは別に、67モルの塩化インジウム(III)四水和物と7.0モルの塩化スズ(IV)五水和物を400lの水に溶解して、塩化スズと塩化インジウムの水溶液を調製した。前者のアルカリ水溶液に、後者の塩化スズと塩化インジウムの水溶液を滴下して、スズとインジウムからなる水酸化物あるいは水和物の沈殿物を調製した。このときのpHは10.2であった。この沈殿物を室温で懸濁液の状態で20時間熟成させたのち、pHが7.6になるまで水洗した。
【0063】
次に、この沈殿物の懸濁液に水酸化ナトリウムの水溶液を添加して、pHを10.8に再調整し、オートクレーブに仕込み、200℃で2時間、水熱処理を施した。
【0064】
得られた水熱処理生成物を、pHが7.8になるまで水洗した後、ろ過し、90℃で空気中乾燥した後、乳鉢で軽く解砕し、空気中600℃で1時間の加熱処理を行ってスズ含有酸化インジウム粒子とした。加熱処理後、未反応物や残存物を除去するために、さらに超音波分散機を使って水洗し、ろ過乾燥した。
【0065】
得られたスズ含有酸化インジウム粒子について、透過電子顕微鏡で形状観察を行ったところ、粒子径が30〜50nmの円板状あるいは四角形状の粒子であることがわかった。
【0066】
このスズ含有酸化インジウム粒子のX線回折スペクトルを測定したところ、X線回折スペクトルは、単一構造の物質から構成されていることを示しており、インジウムがスズで置換されたスズ含有酸化インジウムとなっていることがわかった。
【0067】
≪下塗塗料成分≫
(1)
・板状アルミナ粉末(粒径:50nm) 30部
・板状ITO粉末(粒径:40nm) 70部
・ステアリン酸 2部
・塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 8.8部
(含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g)
・ポリエステルポリウレタン樹脂 4.4部
(Tg:40℃、含有−SO3 Na基:1×10-4当量/g)
・シクロヘキサノン 25部
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 10部
(2)
・ステアリン酸ブチル 1.0部
・シクロヘキサノン 70部
・メチルエチルケトン 50部
・トルエン 20部
(3)
・ポリイソシアネート 1.4部
・シクロヘキサノン 10部
・メチルエチルケトン 15部
・トルエン 10部
【0068】
≪磁性塗料成分≫
(1)混練工程
・ 強磁性鉄系金属粉 100部
〔Co/Fe:24at%、
Y/(Fe+Co):13at%、
Al/(Fe+Co): 10at%、
σs :99A・m2 /kg、
Hc:215kA/m、
平均粒子径:45nm〕
・塩化ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体 12部
(含有−SO3 Na基:0.7×10-4当量/g)
・ポリエステルポリウレタン樹脂(PU) 7部
(含有−SO3 Na基:1.0×10-4当量/g)
・α-アルミナ(平均粒径:25nm) 10部
・カーボンブラック(平均粒径:25nm) 5部
・メチルアシッドホスフェート(MAP) 2部
・テトラヒドロフラン(THF) 20部
・メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(MEK/A) 9部
(2)希釈工程
・パルミチン酸アミド(PA) 1.5部
・ステアリン酸n−ブチル(SB) 1部
・メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(MEK/A) 350部
(3)配合工程
・ポリイソシアネート 1.5部
・メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(MEK/A) 29部
【0069】
上記の下塗塗料成分において(1)を回分式ニーダで混練したのち、(2)を加えて攪拌の後サンドミルで滞留時間を60分として分散処理を行い、これに(3)を加え攪拌・濾過した後、下塗層用塗料とした。
【0070】
これとは別に、上記の磁性塗料の成分において(1)混練工程成分を予め高速混合しておき、その混合粉末を連続式2軸混練機で混練し、さらに(2)希釈工程成分を加え連続式2軸混練機で少なくとも2段階以上に分けて希釈を行い、サンドミルで滞留時間を45分として分散し、これに(3)配合工程成分を加え攪拌、濾過後、磁性塗料とした。
【0071】
上記の下塗塗料を、前述バック層塗布を施したポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ5.0μm、高さh(nm)が100<h≦350であるバック層面側の突起数 746個/0.1mm2、東レ製)からなる非磁性支持体(ベースフィルム)のバック層面とは反対側の面上に、乾燥、カレンダ後の厚さが0.6μmとなるように塗布し、この下塗層上に、さらに上記の磁性塗料を磁場配向処理、乾燥、カレンダー処理後の磁性層の厚さが0.09μmとなるようにウエット・オン・ウエットで塗布し、磁場配向処理後、ドライヤおよび遠赤外線を用いて乾燥し、磁気シートを得た。なお、磁場配向処理は、ドライヤ前にN−N対抗磁石(5kG)を設置し、ドライヤ内で塗膜の指蝕乾燥位置の手前側75cmからN−N対抗磁石(5kG)を2基50cm間隔で設置して行った。塗布速度は100m/分とした。
【0072】
このようにして得られた磁気シートを金属ロールからなる7段カレンダで、温度100℃、線圧200kg/cmの条件で鏡面化処理し、磁気シートをコアに巻いた状態で70℃で72時間エージングしたのち、3.81mm幅に裁断し、これを200m/分で走行させながら磁性層表面をラッピングテープ研磨、ブレード研磨そして表面拭き取りの後処理を行い、磁気テープを作製した。この時、ラッピングテープにはK10000、ブレードには超硬刃、表面拭き取りには東レ製トレシー(商品名)を用い、走行テンション30gで処理を行った。上記のようにして得られた磁気テープを、カートリッジに組み込み、評価用テープを作製した。
【0073】
(実施例2)
下層塗料成分の板状アルミナ粉末(粒径:50nm)30重量部、板状ITO粉末(粒径:40nm)70重量部を、針状酸化鉄(粒径:100nm)68重量部、粒状アルミナ(粒径:80nm)8重量部およびカーボンブラック(CB)(平均粒径:25nm)24重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして評価用テープを作製した。
【0074】
(実施例3)
非磁性支持体として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ5.0μm、バック層側の突起数(高さh(nm)、100<h≦350)746個/0.1mm2、東レ製)を、ポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ4.5μm、バック層側の突起数(高さh(nm)、100<h≦350)752個/0.1mm2、東レ製)に変更した以外は、実施例1と同様にして評価用テープを作製した。
【0075】
(実施例4)
非磁性支持体として、ポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ5.0μm、バック層側の突起数(高さh(nm)、100<h≦350)746個/0.1mm2、東レ製)を、芳香族ポリアミド(厚さ3.3μm、バック層側の突起数(高さh(nm)、100<h≦350)443個/0.1mm2、東レ製)に、強磁性粉末を〔Co/Fe:24at%、Y/(Fe+Co):13at%、Al/(Fe+Co): 10at%、σs :99A・m2 /kg、Hc:215kA/m、平均粒子径:45nm〕から〔Nd/Fe =2.4at%、B/Fe =9.1at%、σs:132A・m2/kg、Hc=192kA/m、平均粒子径:20nm〕に、下層厚みを0.6μmから0.2μmに、磁性層厚みを0.09μmから0.05μmに変更した以外は、実施例1と同様にして評価用テープを作製した。
【0076】
(実施例5〜7)
非磁性支持体として、ポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ5.0μm、バック層側の突起数(高さh(nm)、100<h≦350)746個/0.1mm2、東レ製)に代えて、それぞれ表1に示す突起数のポリエチレンテレフタレートフイルムへ代えたこと以外は、実施例1と同様にして評価用テープを作製した。
【0077】
(実施例8)
磁性層塗料成分のα-アルミナ粉末(粒径:25nm)10重量部を、α-アルミナ粉末(粒径:230nm)10重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして評価用テープを作製した。
【0078】
(比較例1)
下層塗料成分の板状アルミナ粉末(粒径:50nm)30重量部、板状ITO粉末(粒径:40nm)70重量部を、針状酸化鉄(粒径:100nm)68重量部、粒状アルミナ(粒径:80nm)8重量部およびカーボンブラック(粒径:25nm)24重量部に変更し、バック層塗料成分のカーボンブラックA(平均粒子径:353nm)25重量部を、カーボンブラックB(平均粒子径:233nm)25重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして評価用テープを作製した。
【0079】
(比較例2〜3)
下層塗料成分の板状アルミナ粉末(粒径:50nm)30重量部、板状ITO粉末(粒径:40nm)70重量部を、針状酸化鉄(粒径:100nm)68重量部、粒状アルミナ(粒径:80nm)8重量部およびカーボンブラック(CB)(粒径:25nm)24重量部に変更し、非磁性支持体として、ポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ5.0μm、バック層側の突起数(高さh(nm)、100<h≦350)746個/0.1mm2、東レ製)を、それぞれ表1に示す突起数のポリエチレンテレフタレートフイルムに変更した以外は、実施例1と同様にして評価用テープを作製した。
【0080】
(比較例4)
強磁性粉末を〔Co/Fe:24at%、Y/(Fe+Co):13at%、Al/(Fe+Co): 10at%、σs :99A・m2 /kg、Hc:215kA/m、平均粒子径:45nm〕から〔Co/Fe:20at%、Y/(Fe+Co):2.3at%、Al/(Fe+Co): 10at%、σs :138A・m2 /kg、Hc:150kA/m、平均粒子径:100nm〕に、磁性層厚みを0.09μmから0.15μmに変更し、下層塗料成分の板状アルミナ粉末(粒径:50nm)30重量部、板状ITO粉末(粒径:40nm)70重量部を、針状酸化鉄(粒径:100nm)68重量部、粒状アルミナ(粒径:80nm)8重量部およびカーボンブラック(CB)(粒径:25nm)24重量部に、下塗層の厚さを0.6μmから0.9μmに変更し、バック層塗料成分のカーボンブラックA(平均粒子径:353nm)25重量部を、カーボンブラックB(平均粒子径:233nm)25重量部、非磁性支持体として、ポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ5.0μm、バック層側の突起数(高さh(nm)、100<h≦350) 746個/0.1mm2、東レ製)をポリエチレンテレフタレートフイルム(厚さ5.0μm、バック層側の突起数(高さh(nm)、100<h≦350)7125個/0.1mm2、東レ製)へ変更したこと以外は、実施例1と同様にして評価用テープを作製した。
【0081】
磁気テープの評価の方法は、以下のように行った。
<突起高さと分布>
小坂研究所社製の触針式三次元表面粗さ計(ET−30HK)および三次元粗さ解析装置(SPA−11)を用い、触針先端半径:2μm、触針荷重:0.2mNg、カットオフ値:0.25mm、測定長さ:1mm、送り速さ:100μm/秒、送りピッチ:2μmの条件下で測定し、得られる3次元曲面を紙面と平行な水平面で切断した時の突起切断面を含む断面積を突起が存在しないと仮定したときの水平面面積の70%である面を中心面とし、その中心面から400nm高さまでの突起数を10nm高さ毎に求め、突起数分布を得た。
【0082】
<表面粗さ>
ZYGO社製汎用三次元表面構造解析装置New View5000による走査型白色光干渉法にてScan Lengthを5.0μmで測定した。測定視野は、350μm×260μmである。磁性層の中心線平均表面粗さをRaとして求めた。
【0083】
<十点平均粗さ>
米国Digital Instrument社製の走査型プローブ顕微鏡(Nanoscop-eIIIa/Dimension 3100) を用い、タッピング AFM 方式で、磁気テープの表面を80μm×80μmの視野で測定した。取得したデータに対してサンプル起因でない傾きやノイズ等の補正を行った後、断面プロファイルの解析から十点平均粗さを求めた。
【0084】
<出力と出力対ノイズ>
テープの電磁変換特性測定には、ドラムテスターを用いた。ドラムテスターには電磁誘導型ヘッド(トラック幅25μm、ギャップ0.1μm)とMRヘッド(トラック幅8.0μm)を装着し、誘導型ヘッドで記録、MRヘッドで再生を行った。両ヘッドは回転ドラムに対して異なる場所に設置されており、両ヘッドを上下方向に操作することで、トラッキングを合わせることができる。試料シートから4mm×25cmのサンプルを切り出して加工し、回転ドラムの外周に巻き付けた。
【0085】
出力及びノイズは、ファンクションジェネレータにより波長0.2μmの矩形波を書き込み、MRヘッドの出力をスペクトラムアナライザーに読み込んだ。0.2μmのキャリア値を媒体出力Cとした。また0.2μmの矩形波を書き込んだときに、記録波長0.2μm以上に相当するスペクトルの成分から、出力及びシステムノイズを差し引いた値の積分値をノイズ値Nとして用いた。更に両者の比をとってC/Nとし、C、C/Nともにリファレンスとして用いている比較例1テープの値との相対値を求めた。
【0086】
<ドロップアウト>
Sony社製DATデッキDTC-1000ESを用いて、スライスレベル−16dBにて5分間ドロップアウトをカウントした。ドロップアウト数は、平均数/分で表した。
【0087】
<テープの温度、湿度膨張係数>
作製した試料シートの幅方向から、幅12.65mm、長さ150mmの試料を準備し、温度膨張係数は、20℃、60%RHと40℃、60%RHとの試料長の差から求めた。湿度膨張係数は、20℃、30%RHと20℃、70%RHとの試料長の差から求めた。
【0088】
バックコート層の添加した非磁性粒子の平均粒子径を算出した結果を表1に示す。
【表1】
【0089】
前述した非磁性支持体の突起高さと分布、磁気シートと磁気テープ特性の評価結果を表2に示す。
【表2】
【0090】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、薄手でC、C/Nが良好で、ドロップアウトが少ない磁気テープが得られ、また、下塗層に非磁性板状粒子を含ませることにより、磁気テープの幅方向の温度、湿度に対する寸法安定性の良好な磁気テープが得られる。これにより、本発明の技術を使用すれば薄手で電磁変換特性が優れ、かつ寸法安定性の高い大容量バックアップテープを実現できる。
Claims (3)
- 非磁性支持体の一方の面に強磁性粉末とバインダ樹脂とを含む磁性層を有し、他方の面に二種類以上の非磁性粉末と、バインダ樹脂とを含むバックコート層を有する磁気テープにおいて、
前記非磁性支持体の厚さが6μm未満であり、
バックコート層側の非磁性支持体の突起高さh(nm)の最大値は350nm以下であって、
100<h≦350である突起個数をn(個/0.1mm2)とすると、30≦n≦6500であり、
バックコート層中の最大平均粒子径を有する非磁性粉末の平均粒子径dmax(nm)とhの最大値hmax(nm)が|hmax−dmax|≦30の関係式を満たすことを特徴とする磁気テープ。 - 前記磁性層と非磁性支持体との間に、非磁性粉末とバインダ樹脂とを含む下塗層を有し、前記強磁性粉末の平均粒子径が10nm以上、100nm未満で、磁性層の厚さが0.09μm以下であり、前記下塗層中に平均粒子径が10〜100nmの非磁性板状粒子を含み、前記下塗厚さが0.2〜0.9μmであることを特徴とする請求項1に記載の磁気テープ。
- 前記非磁性支持体の厚さが3.0〜4.0μmであることを特徴とする請求項2に記載の磁気テープ。
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