JP4230696B2 - 電界発光素子及び光波長変換方法 - Google Patents

電界発光素子及び光波長変換方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界発光素子及び光波長変換方法に関し、さらに詳しくは、可撓性及び耐久性に優れ、低電圧で良好な発光性を有し、しかも製造の容易な電界発光素子及びこの電界発光素子を用いた光波長変換方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種表示システムに用いられる電界発光素子又は光変換素子としては、種々のものが知られており、例えば、光変換素子として、アモルファスシリコンと電界発光層とを積層した積層体に電圧を印加し、アモルファスシリコンの吸収波長域の光照射により電流を流し、電界発光層より別波長の発光を生じさせる波長変換素子が提案されている(宮尾、平本、横山、’90春季応用物理学会予稿集31a−Q−7及び28a−PB−12)。
【0003】
しかしながら、このアモルファスシリコンは、製造コストが高いこと、可撓性がないこと等の欠点があった。
また、他の従来の電界発光素子は、基本的には電界により発光する物質を含有する層に電界をかけて発光させるものであり、金属電極と発光層との接合部における変質劣化及びこれに伴う注入電荷密度の低下に起因した発光輝度の経時的な低下が観測されるという問題があった。
そこで、発光特性を安定化させるため、発光効率が低くなった場合には、さらに電圧を印加しなければならず、この場合、初期駆動時の数倍の電圧を印加することを余儀なくされ、素子寿命を短くする原因となっていた。
この問題を解決するために、光入力型の有機発光素子が提案されているが(特開平5−13170号公報、特開平7−175420号公報)、これらのものは、低分子材料を利用しており、通電によりジュール熱発生し、その熱により有機層の再結晶化、凝集の進行等により低分子材料の拡散が生じ、長時間における経時での膜状体の変化を生じることが報告されており、膜の安定性に関し、本質的な問題点を抱えている。また、用いられる低分子材料は溶媒に対する溶解性が低いため、蒸着等の煩雑な操作により素子を形成するため、容易に製造することができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、膜安定性及び耐久性に優れ、低電圧で良好な発光性を有し、しかも製造の容易な電界発光素子及びこの電界発光素子を用いた光波長変換方法を提供することをその課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、試行錯誤の上、光電変換層に含有させる化合物に着目し鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに到った。すなわち、本発明によれば、以下に示す電界発光素子及び光波長変換方法が提供される。
(1)光電変換層及び電界発光層からなる積層体の両面に電極を設けた電界発光素子において、該光電変換層及び/又は該電界発光層はポリカーボネート樹脂を含有し、該樹脂はその分子主鎖中に下記一般式(1)で表される芳香族カーボネート構造単位を含有することを特徴とする電界発光素子。
【化3】
Figure 0004230696
〔式中、Ar、Ar、Ar、Arは無置換又は置換アリーレン基を示し、R、Rは無置換又は置換アリール基を示し、L、Lはアルキレン基又は酸素原子を示し、Yは無置換又は置換鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基、又は式−Ar−Y−Ar−(式中、Ar、Arは無置換又は置換アリーレン基を示し、Yは酸素、イオウ又は無置換又は置換アリーレン基を示す)で表される2価基を示し、e=1である
(2)該ポリカーボネート樹脂が、下記一般式(2)で表されるカーボネート構造単位を含有することを特徴とする前記(1)に記載の電界発光素子。
【化4】
Figure 0004230696
(式中、Xは置換もしくは無置換の2価脂肪族基、置換もしくは無置換の2価芳香族基又は少なくとも2つの芳香族基を含有する2価有機基を示す)
(3)該光電変換層が、電荷発生材料を含有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の電界発光素子。
(4)該光電変換層が、電荷発生層と電荷輸送層との積層体構造を有し、該電荷輸送層中には該ポリカーボネート樹脂が含有されていることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の電界発光素子。
(5)該光電変換層が、電荷発生層及び電荷輸送層からなる積層体構造を有し、該電荷発生層及び電荷輸送層の両層に該ポリカーボネート樹脂が含有されていることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の電界発光素子。
(6)光電変換層及び電界発光層からなる積層体の両面に電極を設けた電界発光素子に対し、光を照射し、さらに該電極から電圧を印加することにより、該電界発光層から光を発生させる光波長変換方法であって、該電界発光素子として前記(1)〜(5)のいずれかに記載の電界発光素子を用いることを特徴とする光波長変換方法。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の電界発光素子は、光電変換層と電界発光層との積層体の両面に電極を設けた構造を有するもので、その光電変換層と電界発光層のいずれか一方に又は両方に、ポリカーボネート樹脂を含有させたことを特徴とする。
本発明で用いるポリカーボネート樹脂は、その分子主鎖に下記一般式(1)で表される芳香族カーボネート構造単位を有することを特徴とする。
【0007】
【化5】
Figure 0004230696
〔式中、Ar、Ar、Ar、Arは無置換又は置換アリーレン基を示し、R、Rは無置換又は置換アリール基を示し、L、Lはアルキレン基又は酸素原子を示し、Yは無置換又は置換鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基、又は式−Ar−Y−Ar−(式中、Ar、Arは無置換又は置換アリーレン基を示し、Yは酸素、イオウ又は無置換又は置換アリーレン基を示す)で表される2価基を示し、e=1である
【0008】
前記アリーレン基において、その炭素数は6〜20、好ましくは6〜14である。このアリーレン基には、ベンゼン由来のアリーレン基(フェニレン基)の他、ナフタレンやフェナンスレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基及びビフェニルやターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基等が包含される。
前記アリーレン基には、各種の置換基が結合していてもよい。
前記アリール基において、その炭素数は6〜20、好ましくは6〜14である。このアリール基には、ベンゼン由来のアリール基(フェニル基)の他、ナフタレンやフェナンスレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリール基及びビフェニルやターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリール基等が包含される。
前記アリール基には、各種の置換基が結合していてもよい。
【0009】
前記アルキレン基において、その炭素数は2〜20、好ましくは4〜10であり、直鎖状及び分岐鎖状のものが包含される。
このアルキレン基には、各種の置換基を結合していてもよい。
【0010】
前記一般式(1)で表される芳香族カーボネート構造単位の含有量は特に制約されないが、通常、分子主鎖中に含まれる単量体単位の合計モル数に対して、5モル%以上、好ましくは30モル%以上、より好ましくは50モル%以上で、その上限値は100モル%である。
【0011】
前記ポリカーボネート樹脂は、その分子主鎖中には、前記一般式(1)の芳香族カーボネート構造単位とともに、下記一般式(2)で表されるカーボネート構造単位を共重合成分として好ましく含有することができる。この一般式(2)のカーボネート構造単位の含有割合は、前記一般式(1)の芳香族カーボネート構造単位との合計量に対して、90モル%以下、好ましくは70モル%以下、より好ましくは50モル%以下である。
【化6】
Figure 0004230696
【0012】
前記式中、Xは置換もしくは無置換の2価脂肪族基、置換もしくは無置換の2価芳香族基又は少なくとも2つの芳香族基を含有する2価有機基を示す。
前記2価脂肪族基において、その炭素数は2〜20、好ましくは4〜10である。この2価脂肪族基には、炭素数2〜20、好ましくは2〜10の鎖状脂肪族基及び炭素数4〜12、好ましくは6〜8の環状脂肪族基が包含される。
【0013】
これらの脂肪族基は、各種の置換基を1つ又は複数有していてもよい。このような置換基には、ハロゲン原子(塩素、臭素等)や、ヘテロ原子(O、N、S等)を含む各種置換基(アルコシキ、フェノキシ基、水酸基、カルボキシル基、アシル基、アシロキシ基、ニトロ基等)が包含される。
【0014】
前記2価芳香族基において、その炭素数は6〜20、好ましくは6〜14である。この2価芳香族基には、炭素数6〜20、好ましくは6〜10のアリーレン基及び炭素数7〜20、好ましくは7〜10のアリーレンアルキレン基もしくはアリーレンジアルキレン基が包含される。アリーレン基には、前記した各種の芳香族炭化水素由来のものが包含される。アリーレンアルキレン基には、モノアルキル化芳香族炭化水素由来のもの、例えば、フェニレンメチレン基(−PhCH2−)等が包含される。アリーレンジアルキレン基には、ジアルキル化芳香族炭化水素由来のもの、例えば、フェニレンジメチレン基(−CH2PhCH2−)等が包含される。
前記芳香族基は、各種の置換基を1つ又は複数有していてもよい。
【0015】
前記した少なくとも2つの芳香族基を含む2価有機基において、その骨格構造に含まれる炭素数は14〜40、好ましくは20〜30である。この2価有機基には、酸素原子や窒素原子、イオウ原子等のヘテロ原子が含まれていてもよい。
【0016】
前記少なくとも2つの芳香族基を含有する2価有機基の好ましいものとして、下記式(3)〜(5)で表されるものを示すことができる。
【0017】
【化7】
Figure 0004230696
【0018】
【化8】
Figure 0004230696
【0019】
【化9】
Figure 0004230696
【0020】
前記式(3)〜(5)中、R3、R4、R5、R6は、ハロゲン原子、炭素数1〜6の無置換もしくは置換アルキル基又は無置換もしくは置換アリール基(R3、R4、R5、R6が各々複数個存在するときは、それらは同一であっても別異であってもよい)を示し、o、pは0〜4の整数、q、rは0〜3の整数を示す。さらに、式(3)におけるYは炭素数2〜12の直鎖状のアルキレン基、炭素数3〜12の無置換もしくは置換分岐鎖状アルキレン基、1つ以上の炭素数1〜10のアルキレン基と1つ以上の酸素原子及び/又は硫黄原子から構成される2価基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、−COO−又は下記式(6)〜(15)で表される2価基を示す。
【0021】
【化10】
Figure 0004230696
【0022】
【化11】
Figure 0004230696
【0023】
【化12】
Figure 0004230696
【0024】
【化13】
Figure 0004230696
【0025】
【化14】
Figure 0004230696
【0026】
【化15】
Figure 0004230696
【0027】
【化16】
Figure 0004230696
【0028】
【化17】
Figure 0004230696
【0029】
【化18】
Figure 0004230696
【0030】
【化19】
Figure 0004230696
【0031】
前記式(6)〜(15)中、Z1は無置換もしくは置換の炭素数2〜20の2価脂肪族基、無置換もしくは置換の炭素数6〜20のアリーレン基又は少なくとも2つの芳香族基を含有する炭素数14〜40の2価有機基を示し、Z2は無置換もしくは置換の炭素数2〜20の2価脂肪族基又は無置換もしくは置換アリーレン基を示す。R7はハロゲン原子、無置換もしくは置換の炭素数6〜20の炭素数1〜6のアルキル基、無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルコキシ基、無置換もしくは置換の炭素数6〜20のアリール基、無置換もしくは置換の炭素数4〜15のヘテロアリール基又は少なくとも2つの芳香族基を含有する炭素数14〜40の1価有機基を示す。R8、R9は水素原子、ハロゲン原子、無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルキル基、無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルコキシ基、無置換もしくは置換の炭素数6〜20のアリール基、無置換もしくは置換の炭素数4〜15のヘテロアリール基又は少なくとも2つの芳香族基を含有する1価有機基を示す。また、R8、R9が結合して炭素数5〜12の炭素環を形成してもよく、R10、R11、R12、R13は水素原子、ハロゲン原子、無置換もしくは置換炭素数1〜6のアルキル基、無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルコキシ基、無置換もしくは置換の炭素数6〜20のアリール基、無置換もしくは置換の炭素数4〜15のヘテロアリール基又は少なくとも2つの芳香族基を含有する骨格構造の炭素数が14〜40の1価有機基を示す。R14はハロゲン原子、無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルキル基、無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルコシキ基、無置換もしくは置換の炭素数6〜20のアリール基、無置換もしくは置換の炭素数4〜15のヘテロアリール基又は少なくとも2つの芳香族基を含有する骨格構造の炭素数が14〜40の1価有機基を示す。R15、R16は単結合又は炭素数1〜4のアルキレン基を示す。R17、R18、R19、R20は無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルキル基、無置換もしくは置換の炭素数6〜20のアリール基、無置換もしくは置換の炭素数4〜15のヘテロアリール基又は少なくとも2つの芳香族基を含有する炭素数14〜40の1価有機基を示す。sは0〜4の整数、tは1又は2、uは0〜4の整数、vは0〜20の整数、wは0〜2000を示す。
【0032】
以下に、前記において示した各種置換基の具体例を示すが、特に断りのない限り、同一表記については他の一般式中においても同義である。
炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基が挙げられる。これらのアルキル基は、置換基として、フッ素原子、シアノ基を含有していてもよく、さらに、フェニル基もしくはハロゲン原子又は炭素数1〜6の直鎖、分岐鎖もしくは環状のアルキル基で置換されたフェニル基を含有していてもよい。
【0033】
具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0034】
無置換もしくは置換の炭素数6〜20のアリール基の具体例としては、以下のものを挙げることができる。
フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基等。
【0035】
少なくとも2つの芳香族基を含有する骨格構造の炭素数が14〜40の1価有機基としては、下記式(16)の1価の基及び前記式(4)及び(5)の骨格構造を有する1価の基を示すことができる。
【化20】
Figure 0004230696
前記式(16)中、Wは、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−又は下記一般式(17)、(18)で表わされる2価基から選ばれる。
【0036】
【化21】
Figure 0004230696
【0037】
【化22】
Figure 0004230696
【0038】
前記式(17)、(18)中、R21は、水素原子、無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルキル基、無置換のもしくは置換の炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、無置換もしくは置換の炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜15のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数6〜20のアリールアミノ基、ニトロ基、シアノ基を示し、R22は、水素原子、無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルキル基、無置換もしくは置換の炭素数6〜20のアリール基を表し、hは1〜12の整数、iは1〜3の整数をである。
炭素数4〜15のヘテロアリール基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基等が挙げられる。
上記のアリール基及びヘテロアリール基等は、以下▲1▼〜▲6▼に示す基を置換基として有してもよい。
【0039】
▲1▼ ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
▲2▼ 無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルキル基。
▲3▼ 無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルコキシ基(炭素数1〜6の無置換もしくは置換アルコキシ基としては、上記定義のアルキル基をアルコキシ基に代えたものであり、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる)、アリールオキシ基(アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するものが挙げられる。これは、無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルキル基、無置換もしくは置換の炭素数1〜6のアルコキシ基、又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる)。
▲4▼ 置換メルカプト基又はアリールメルカプト基(置換メルカプト基又はアリールメルカプト基としては、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる)。
▲5▼ アルキル置換アミノ基(具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基等が挙げられる)。
▲6▼ アシル基(アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる)。
【0040】
また、一般式(2)のXで示される2価基の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ぺンタンジオール、3−メチル−1,5−ぺンタンジオール、1,6−へキサンジオール、1,5−へキサンジオール、1,7−へプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオぺンチルグリコール、2−エチル−1,6−へキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、キシリレンジオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)べンゼン、1,4−ビス(3−ヒドロキシプロピル)べンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシブチル)べンゼン、1,4−ビス(5−ヒドロキシぺンチル)べンゼン、1,4−ビス(6−ヒドロキシヘキシル)べンゼン、イソホロンジオール等のジオールからヒドロキシ基を2個除いた2価基を挙げることができる。
【0041】
前記一般式(3)のYで示される1つ以上の炭素数1〜10のアルキレン基と1つ以上の酸素原子及び/又は硫黄原子から構成される2価基の具体例として、OCH2CH2O、OCH2CH2OCH2CH2O、OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2O、OCH2CH2CH2O、OCH2CH2CH2CH2O、OCH2CH2CH2CH2CH2CH2O、OCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2O、CH2O、CH2CH2O、CHEtOCHEtO、CHCH3O、SCH2OCH2S、CH2OCH2、OCH2OCH2O、SCH2CH2OCH2OCH2CH2S、OCH2CHCH3OCH2CHCH3O、SCH2S、SCH2CH2S、SCH2CH2CH2S、SCH2CH2CH2CH2S、SCH2CH2CH2CH2CH2CH2S、SCH2CH2SCH2CH2S、SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2S等が挙げられる。
【0042】
炭素数3〜12の分岐鎖状のアルキレン基に結合する置換基としては、無置換もしくは置換アリール基、又はハロゲン原子が挙げられる。
1、Z2が無置換もしくは置換脂肪族の2価基である場合の該2価基としては、前記Xとして示した脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基を挙げることができる。
【0043】
また、一般式(7)、(8)のZ1、Z2が無置換もしくは置換アリーレン基である場合の該基としては、上記無置換もしくは置換アリール基から誘導される2価基を挙げることができる。
【0044】
一般式(2)のXが芳香族の2価基である場合の好ましい具体例としては、下記で示されるジオールからヒドロキシル基2個を除いたものが挙げられる。
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス〈4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−ジメチルプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ぺンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルぺンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)へキサン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)へプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノナン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−sec−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)へキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロぺンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノルボルナン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテル、エチレングリコールビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ケトン、3,3,3’,3’−テトラメチル−6,6’−ジヒドロキシスピロ(ビス)インダン、3,3’,4,4’−テトラヒドロ−4,4,4’,4’−テトラメチル−2,2’−スピロビ(2H−1−べンゾピラン)−7,7’−ジオール、トランス−2,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ブテン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテン、1,6−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,6−へキサンジオン、α,α,α’,α’−テトラメチル−α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α’,α’−テトラメチル−α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−キシレン、2,6−ジヒドロキシジベンゾ−p−ジオキシン、2,6−ジヒドロキシチアントレン、2,7−ジヒドロキシフェノキサチイン、9,10−ジメチル−2,7−ジヒドロキシフェナジン、3,6−ジヒドロキシジベンゾフラン、3,6−ジヒドロキシジベンゾチオフェン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、1,4−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシピレン、ハイドロキノン、レゾルシン、4−ヒドロキシフェニル−4−ヒドロキシベンゾエート、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、p−フェニレン−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、1,6−ビス(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−1H,1H,6H,6H−パーフルオロヘキサン、1,4−ビス(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−1H,1H,4H,4H−パーフルオロブタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テトラメチルジシロキサン等。
【0045】
本発明で用いられる上記一般式(1)で表される芳香族カーボネート構造単位を含有するポリカーボネート樹脂については、例えば、特開平9−302084号公報にその詳細が記載されている。
【0046】
本発明で用いる前記一般式(1)の芳香族カーボネート構造を有するポリカーボネート樹脂は、従来公知のビスフェノール化合物と炭酸誘導体との重合による方法と同様の方法で製造することができる。
その製造方法は、例えば、ポリカーボネート樹脂ハンドブック(編者:本間精一、発行:日刊工業新聞社)等に記載されている。
このポリカーボネート樹脂の好ましい分子量は、ポリスチレン換算数平均分子量で1000〜1000000であり、より好ましくは2000〜500000である。
分子量が低すぎる場合は、成膜時にひびが入ったりして実用性に乏しくなり、また、分子量が高すぎる場合は、一般溶媒への溶解性が悪くなり、溶液の粘度が高くなって塗工が困難になり、同様に実用性に乏しくなる。
【0047】
また、ポリカーボネート樹脂は単独で用いることもできるが、他の樹脂との混合物の形態で使用することもできる。
他の樹脂としては、例えば、ポリ−N−カルバゾール誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アセトフェノン誘導体(特開平7−325409号公報に記載)、ジスチリルベンゼン誘導体、ジフェネチルベンゼン誘導体(特開平9−127713号公報に記載)、α−フェニルスチルベン誘導体(特開平9−297419号公報に記載)、ブタジエン誘導体(特開平9−80783号公報に記載)、ジフェニルシクロヘキサン誘導体(特開平9−80772号公報に記載)、ジスチリルトリフェニルアミン誘導体(特開平9−222740号公報に記載)、ジフェニルジスチリルベンゼン誘導体(特開平9−265197号、同9−265201号公報に記載)、スチルベン誘導体(特開平9−211877号公報に記載)、m−フェニレンジアミン誘導体(特開平9−304956号、同9−304957号公報に記載)、レゾルシン誘導体(特開平9−329907号公報に記載)、トリアリールアミン誘導体(特開昭64−9964号、特開平7−199503号、特開平8−176293号、特開平8−208820号、特開平8−253568号、特開平8−269446号、特開平3−221522号、特開平4−11627号、特開平4−183719号、特開平4−124163号、特開平4−320420号、特開平4−316543号、特開平5−310904号、特開平7−56374号、特開平8−62864号各公報、米国特許5,428,090号、同5,486,439号各明細書)等を挙げることができる。
【0048】
また、電気的特性の向上等を目的として、光電変換層には、低分子型電荷輸送材料をポリカーボネート樹脂と共に含有させてもよい。このようなものとしては、従来公知の低分子型電荷輸送材料を用いることができ、これらの低分子電荷輸送材料は単独又は2種類以上混合して用いることができる。
従来公知の低分子電荷輸送材料としては、α−フェニルスチルベン誘導体(特開昭57−73075号公報に記載)、ヒドラゾン誘導体(特開昭55−154955号、同55−156954号、同55−52063号、同56−81850号等の公報に記載)、トリフェニルメタン誘導体(特公昭5−10983号公報に記載)、アントラセン誘導体(特開昭51−94829号公報に記載)、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体(特開昭52−139065号、同52−139066号公報に記載)、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体(特開平3−285960号公報に記載)、ベンジジン誘導体(特公昭58−32372号公報に記載)、スチリル誘導体(特開昭56−29245号、同58−198043号各公報に記載)、カルバゾール誘導体(特開昭58−58552号公報に記載)、ピレン誘導体(特開平2−94812号公報に記載)等が挙げられる。
【0049】
次に、光電変換層の構成について説明する。
光電変換層には、前記ポリカーボネート樹脂を含有させることができる。ポリカーボネート樹脂を光電変換層材料として用いる場合、このものを単独で使用できるが、この時は窒素レーザー等の光源を用いて励起することになる。
また、代表的には、ポリ−N−ビニルカルバゾールと2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノンとからなる電荷移動錯体をも光電変換層に使用できる。
また、染料増感された光電変換層も使用できる。
【0050】
増感染料としては、ブリリアントグリーン、ビクトリアブルーB、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アシッドバイオレット6Bのようなトリアリールメタン染料、ローダミンB、ローダミン6G、ローダミンGエキストラ、エオシンS、エリトロシン、ローズベンガル、フルオレセインのようなキサンテン染料、メチレンブルーのようなチアジン染料、シアニンのようなシアニン染料が挙げられる。
【0051】
本発明において光電変換層を形成するためには、スピンコート法、キャスト法、インクジェット工法等の公知の方法を用いることができ、これによって薄膜の光電変換層を得ることができる。
ポリカーボネート樹脂は、ジクロロメタンやテトラヒドロフラン等の有機溶媒に容易に溶解する。したがって、このものを溶解できる適当な溶媒により適当な濃度の溶液を調製し、これを用いて上記方法等により塗工し、薄膜の光電変換層を作製することができる。
【0052】
また、本発明においては、光電変換層には、さらに電荷発生材料を含有させることができる。
電荷発生材料としては、例えば、セレン、セレン−テルル、硫化カドミウム、硫化カドミウム−セレン、α−シリコン等の無機材料、有機材料としては例えば、シーアイピグメントブルー25(カラーインデックスCI21180)、シーアイピグメントレッド41(CI21200)、シーアイアシッドレッド52(CI45100)、シーアイベーシックレッド3(CI45210)、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−95033号公報に記載)、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−133445号公報)、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−132347号公報に記載)、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号公報に記載)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−12742号公報に記載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−22834号公報に記載)、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733号公報に記載)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載)、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−14967号公報に記載)等のアゾ顔料、例えばシーアイバットブラウン5(CI73410)、シーアイバットダイ(CI73030)等のインジゴ系顔料、アルゴスカーレットB(バイエル社製)、インダンスレンスカーレットR(バイエル社製)等のペリレン系顔料等が挙げられる。
【0053】
また、下記式(19)で表されるフタロシアニン顔料も電荷発生物質として有用である。
式中、M(中心金属)は、金属又は水素を表わす。
【0054】
【化23】
Figure 0004230696
【0055】
このM(中心金属)は、H、Li、Be、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Ba、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Th、Pa、U、Np、Am等の単体又は酸化物、塩化物、フッ化物、水酸化物、臭化物等の2種以上の元素からなる。
中心金属は、これらの元素に限定されるものではない。
【0056】
本発明におけるフタロシアニン骨格を有する電荷発生物質とは、少なくとも一般式(19)の基本骨格を有していればよく、2量体、3量体等多量体構造を有するもの、さらに高次の高分子構造を有するものであってもよい。また、基本骨格に様々な置換基を有していれもよい。
これらの様々なフタロシアニンのうち、中心金属にTiOを有するオキソチタニウムフタロシアニン、Hを有する無金属フタロシアニンは、感光体特性的に、特に好ましいものである。
【0057】
また、これらのフタロシアニンは、様々な結晶型を有することも知られており、例えば、オキソチタニウムフタロシアニンの場合、α、β、γ、m、y型等、銅フタロシアニンの場合、α、β、γ等の結晶多型を有している。
同じ中心金属を持つフタロシアニンにおいても、結晶型が変わることにより、種々の特性も変化する。
その中で、感光体特性もこのような結晶型変化に伴い変化することが報告されている〔電子写真学会誌 第29巻 第4号(1990)〕。
このことから、各フタロシアニンは、感光体特性的に最適な結晶型が存在し、特にオキソチタニウムフタロシアニンにおいては、y型の結晶型が好ましい。
また、上記記載の電荷発生物質は2種以上混合して用いてもよい。
【0058】
本発明の電界発光素子の場合、光電変換効率等を考慮すれば、電荷発生材料と電荷輸送材料とからなる機能分離型の光電変換層を形成することが好ましい。
すなわち、本発明の電界発光素子における光電変換層は、電荷発生層と、ポリカーボネート樹脂を含む電荷輸送層との積層体であるのが好ましい。
【0059】
本発明の電界発光素子に用いる電荷発生層は、電荷発生材料を適当な溶媒に、必要に応じてバインダー樹脂を加え溶解又は分散し、塗布して乾燥させることにより設けることができる。
バインダー樹脂としては、絶縁性がよい従来から知られているバインダー樹脂であればいずれも使用でき、特に限定はない。
このバインダー樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮合型樹脂及びこれらの樹脂の繰り返し単位のうち2つ以上を含む共重合体樹脂、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂等の絶縁性樹脂のほか、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。
【0060】
これらのバインダー樹脂は、単独又は2種類以上の混合物として用いることができる。
バインダー樹脂の量は、電荷発生材料1重量部に対し0〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部である。
【0061】
電荷発生層形成用の分散液又は溶液を調製する際に使用する溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、1,2−ジクロルエタン、1,1,1−トリクロルエタン、ジクロルメタン、1,1,2−トリクロルエタン、トリクロルエチレン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジオキサン等を挙げることができる。
【0062】
電荷発生層用分散液の分散方法としては、例えば、ボールミル、超音波、ホモミキサー等が挙げられ、また、塗布手段としては、ディッピング塗工法、ブレード塗工法、スプレー塗工法、インクジェット工法等が挙げられる。
【0063】
本発明の電界発光素子の電界発光層に使用される発光材料は、溶液状態において強い蛍光を示すレーザー色素等やこれまで有機薄膜EL素子に発光材として使用されてきた既存の低分子蛍光性材料を利用することが可能である。
【0064】
この低分子蛍光性材料としては、例えば、アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、コロネン、クリセン、フルオレセイン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、ピラジン、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、イミン、ジフェニルエチレン、ビニルアントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チオピラン、ポリメチン、メロシアニン、イミダゾールキノレート化オキシノイド化合物、キナクリドン、ルブレン等及びそれらの誘導体が挙げられる。
【0065】
また、上記記載の発光材料は2種以上混合して用いてもよく、これらを積層して電界発光層を形成してもよい。
上記発光材料を含む電界発光層の製膜方法としては、上記の光電変換層の形成の場合と同様の製膜方法を利用することができる。また、それ以外に真空蒸着法やスパッタ法等の乾式成膜法をも利用することができる。
【0066】
本発明の電界発光素子においては、電界発光層にもポリカーボネート樹脂を含有させることもできる。
【0067】
以下に、図面に基づいて、本発明の電界発光素子及び光波長変換方法について説明する。
図1は、本発明に係る代表的な電界発光素子の断面図である。
1は光電変換層、2は電界により発光する電界発光層、3は電極、4は上部電極、5は支持体である。光電変換層にはポリカーボネート樹脂が含まれる。
この電界発光素子において、その光電変換層の厚さは10nm〜50μm、好ましくは50nm〜30μmであり、その電界発光層の厚さは5nm〜20μmである。
【0068】
図2は、光電変換層1が電荷発生層12と電荷輸送層11との積層からなる本発明の代表的な電界発光素子の断面図である。電荷輸送層にはポリカーボネート樹脂が含有される。
この電界発光素子において、その電荷発生層の厚さは5nm〜5μm、好ましくは10nm〜1μmであり、その電荷輸送層の厚さは0.1μm〜50μm、好ましくは1μm〜30μmである。
【0069】
図3は、本発明の電界発光素子の一例を示す断面図であり、電界発光層6にポリカーボネート樹脂が含まれる。
ポリカーボネート樹脂は、光電変換層及び電界発光層の両方に含有させることができる。
図4はこの一例を示す本発明の電界発光素子の断面図であり、電界発光層6及び光電変換層7の両層にポリカーボネート樹脂が含まれる。この光電変換層には、同時に電荷発生材料を含むことが望ましい。
さらに、光電変換層は、電荷発生層とポリカーボネート樹脂を含む電荷輸送層とを積層して構成することも可能である。
図5は、この例を示す本発明の電界発光素子の断面図であり、光電変換層が電荷発生層12と電荷輸送層71との積層で構成され、電荷輸送層71にポリカーボネート樹脂が含まれる。
【0070】
本発明の電界発光素子に直流電圧をかける場合は、電極3が正極、電極4が負極となる。
電界発光層での発光を電極3及び支持体5を通って外部に放射することを目的とした場合、電極3及び支持体は透明度の高いものがよく、かつ電荷発生物質の吸収は発光物質の発光波長と重ならない方がより多くの光を外部に取り出すことができる。
【0071】
一方、電極4を通して出てきた光を使用する場合、電極4はなるべく透明なもの(透明電極又はアルミニウムを薄く蒸着する)を使用する。なお、透明支持体は電極4側につけてもよい。
また、表示用の電界発光素子として使用する場合、特に外部より光照射せず、室内照明光を利用すればよい。また、電荷発生層の厚さを薄く作成すれば、特に暗所でも電界発光可能である。
また、図2に示すように、発光層と対極側の間にも電荷搬送層を設けることも可能である。また、対極側にも電荷発生層を設けることもできる。
【0072】
電極3としては、4eV、好ましくは4.8eVより大きな仕事関数を有する金属、合金、酸化金属等が利用される。
このような電極材料の具体例としては、金、白金、パラジウム、銀、タングステン、ニッケル、コバルト、ITO、CuI、SnO2、ZnO等が挙げられる。
特にITO基板が好適である。ITO基板の場合、表面の平滑なものが好ましく、また、表面の汚れを充分に洗浄して使用する。
洗浄法としては、既知の方法でよいが、オゾン雰囲気下での紫外線照射や酸素雰囲気下でのプラズマ処理を行ったものが好適である。
【0073】
一方、電極4としては、仕事関数の4eVより小さい金属、合金等が利用される。
このような物質の具体例としては、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、サマリウム及びこれらの合金等が挙げられる。
電極1及び電極4として用いる材料のうち少なくとも一方は、素子の発光波長領域において充分透明であることが望ましい。
基板5としては通常、ガラス板や合成樹脂シートが用いられ、入射光と、発光層より放出される光に対して透明であることが望ましい。
【0074】
次に、本発明の電界発光素子の作動について、図1を参照しながら説明する。
この電界発光素子を光変換素子として機能させる場合、まず、電極3及び4の間に電界をかけ、同時に、例えば、下側より光電変換層1の吸収波長領域の光を照射する。電極3、4間の電圧は、30V以下、好ましくは10V以下である。
光電変換層1で発生した電荷(例えば、ホール)は発光層2との界面に至る。発光層2が電子移動性であった場合、上部電極4より電界発光層2へ注入された電子と上記ホールが出会い、電界発光層中の発光材料に基づく照射光と異なる波長の発光が生じる。
本発明の電界発光素子は、金属電極から光電変換層を介して発光部へ電荷が注入されるため、金属電極と発光層との接合部における変質劣化が起こりにくく、発光特性が安定的なものである。
本発明の電界発光素子は、その光電変換層及び/又は電界発光層に、電荷輸送能及び機械的強度にすぐれた光導電性ポリカーボネート樹脂を含有させたことをにより、従来公知の電界発光素子(特開平5−13170号公報)に比較して以下に示す利点を有する。
(1)本発明の電界発光素子は、ポリカーボネート樹脂を含む高分子材料を含有して構成させることにより、通電による有機層の再結晶化、凝集の進行等が起こりにくく、経時での膜安定性に優れる。
(2)また、比較的溶媒に対する溶解性が高く、塗工による製膜が可能であり、容易に製造することができる。
【0075】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これら実施例によって本発明はなんら限定されるものではない。
【0076】
実施例1
厚さ150nmのITO膜を設けたガラス基板を煮沸アルコールにより洗浄し、さらに表面を酸素プラズマにより表面処理した。
この基板上にX型銅フタロシアニン50nmを蒸着した後、本発明で用いられるポリカーボネート樹脂として、下記式(20)で表される構造単位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂の1.5wt%ジクロロメタン溶液を調製し、孔径0.1μmのメンブランフィルターで濾過した。
この溶液を使用して、X型銅フタロシアニン膜上にスピンコート法により100nmの膜厚で塗布し、光電変換層を形成した。
充分乾燥を行った後に、光電変換層上に、発光層として、1,4−ビス(4−ジ−p−トリルアミノスチリル)ベンゼン50nmを蒸着、次いで電子輸送層として、2−(4−tert.−ブチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,3,4−オキサジアゾールを100nm蒸着し、電界発光層を形成した。
さらにこの上に、MgAg合金層を200nm形成した。
このようにして作製した電界発光素子を、ITOを陽極に、MgAgを陰極に接続し、印加電圧10VにてITO側から780nmのレーザー光を照射したところ、青緑色の発光が観測された。
【0077】
【化24】
Figure 0004230696
【0078】
実施例2
実施例1における発光層を下記式(21)のトリス(8−ヒドロキシキノリル)アルミニウムからなるものに代えた以外は、実施例1と同様にして電界発光の素子を作製した。
この素子をITOを陽極に、MgAgを陰極に接続し、印加電圧10VにてITO側から780nmのレーザー光を照射したところ、緑色の発光が観測された。
【0079】
【化25】
Figure 0004230696
【0080】
実施例3
厚さ150nmのITO膜を設けたガラス基板を煮沸アルコールにより洗浄し、さらに表面を酸素プラズマにより表面処理した。
この基板上にY型チタニルフタロシアニン/シリコーン樹脂(商品名KR5240、信越化学製)/2−ブタノンからなる電荷発生層形成液をドクターブレード塗布、乾燥して、100nmの光電変換層を形成した。
光電変換層上に下記式(22)で表される構造単位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂の1.5wt%ジクロロメタン溶液に、2−(4−tert.−ブチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,3,4−オキサジアゾールを固形分の30wt%と微量の下記式(23)で表されるペリレン誘導体を固形分の3wt%溶解させ、ドクターブレード塗布、乾燥して、100nmの電界発光層を形成した。
このようにして作製した電界発光素子を、ITOを陽極に、MgAgを陰極に接続し、印加電圧10VにてITO側から780nmのレーザー光を照射したところ、オレンジ色の発光が観測された。
【0081】
【化26】
Figure 0004230696
【0082】
【化27】
Figure 0004230696
【0083】
実施例4
実施例1におけるX型銅フタロシアニン蒸着膜に代えて、下記式(24)で表れるビスアゾ顔料3.6gをシクロヘキサノン65.63gとともにボールミル中で粉砕混合し、得られた分散液1重量部にさらにシクロヘキサノン4重量部を混合させた液を、実施例1と同様に処理されたITO膜上に侵積塗工法により100nmの電荷発生層を設けた以外は、実施例1と同様にして電荷輸送層及び電界発光層を設け、電界発光素子を作製した。
このようにして作製した素子を、ITOを陽極に、MgAgを陰極に接続し、印加電圧10VにてITO側から580nmの光を照射したところ、青緑色の発光が観測された。
【0084】
【化28】
Figure 0004230696
【0085】
実施例5
実施例4におけるビスアゾ顔料に代えて、下記式(25)で表されるトリスアゾ顔料3.6gをシクロヘキサノン65.63gとともにボールミル中で粉砕混合し、得られた分散液1重量部にさらにシクロヘキサノン4重量部を混合させた液を、実施例1と同様に処理されたITO膜上に侵積塗工法により100nmの電荷発生層を設けた以外は、実施例4と同様にして電荷輸送層及び電荷発光層を設け、電界発光素子を作製した。
このようにして作製した素子を、ITOを陽極に、MgAgを陰極に接続し、印加電圧10VにてITO側から780nmのレーザー光を照射したところ、青緑色の発光が観測された。
【0086】
【化29】
Figure 0004230696
【0087】
実施例6
実施例4で作製された光電変換層上に、実施例3に示した電界発光層形成用樹脂液をスピンコートすることにより、電界発光素子を作製した。
このようにして作製した素子を、ITOを陽極に、MgAgを陰極に接続し、印加電圧10VにてITO側から580nmの光を照射したところ、オレンジ色の発光が観測された。
【0088】
実施例7
2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノンとポリ−N−ビニルカルバゾールが1:1のモル比からなる厚さ200nmの光電変換層上に、実施例3に示した電界発光層形成用樹脂液をスピンコートすることにより、電界発光素子を作製した。
このようにして作製した素子を、ITOを陽極に、MgAgを陰極に接続し、印加電圧10VにてITO側からキセノン光を照射したところ、オレンジ色の発光が観測された。
【0089】
実施例8
本発明で用いられる化合物として、上記式(20)で表される構造単位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂の1.5wt%キシレン溶液を調製し、孔径0.1μmのメンブランフィルターで濾過した。
この溶液を使用してITO膜上にスピンコートして厚さ250nmの光電変換層を形成した。
この光電変換層上に、実施例1で示した電界発光層を設けることにより、電界発光素子を作製した。
このようにして作製した素子を、ITOを陽極に、MgAgを陰極に接続し、印加電圧10VにてITO側から窒素レーザー光を照射したところ、青緑色の発光が観測された。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、可撓性及び耐久性に優れ、低電圧で良好な発光性を有し、しかも製造の容易な電界発光素子及びこの電界発光素子を用いた光波長変換方法が提供され、各種表示システムに用いられる発光材料の設計、製造等の分野に寄与するところはきわめて多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界発光素子を示す断面図である。
【図2】本発明の他の電界発光素子を示す断面図である。
【図3】本発明のさらに他の電界発光素子を示す断面図である。
【図4】本発明のさらに他の電界発光素子を示す断面図である。
【図5】本発明のさらに他の電界発光素子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 光電変換層
11 電荷輸送層
12 電荷発生層
2 電界発光層
3 電極
4 電極
5 支持体
6 ポリカーボネート樹脂を含有した電界発光層
7 ポリカーボネート樹脂及び電荷発生剤を含有した光電変換層
71 ポリカーボネート樹脂を含有した電荷輸送層

Claims (6)

  1. 光電変換層及び電界発光層からなる積層体の両面に電極を設けた電界発光素子において、該光電変換層及び/又は該電界発光層はポリカーボネート樹脂を含有し、該樹脂はその分子主鎖中に下記一般式(1)で表される芳香族カーボネート構造単位を含有することを特徴とする電界発光素子。
    Figure 0004230696
    〔式中、Ar、Ar、Ar、Arは無置換又は置換アリーレン基を示し、R、Rは無置換又は置換アリール基を示し、L、Lはアルキレン基又は酸素原子を示し、Yは無置換又は置換鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基、又は式−Ar−Y−Ar−(式中、Ar、Arは無置換又は置換アリーレン基を示し、Yは酸素、イオウ又は無置換又は置換アリーレン基を示す)で表される2価基を示し、e=1である
  2. 該ポリカーボネート樹脂が、下記一般式(2)で表されるカーボネート構造単位を含有することを特徴とする請求項1に記載の電界発光素子。
    Figure 0004230696
    (式中、Xは置換もしくは無置換の2価脂肪族基、置換もしくは無置換の2価芳香族基又は少なくとも2つの芳香族基を含有する2価有機基を示す)
  3. 該光電変換層が、電荷発生材料を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電界発光素子。
  4. 該光電変換層が、電荷発生層と電荷輸送層との積層体構造を有し、該電荷輸送層中には該ポリカーボネート樹脂が含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電界発光素子。
  5. 該光電変換層が、電荷発生層及び電荷輸送層からなる積層体構造を有し、該電荷発生層及び電荷輸送層の両層に該ポリカーボネート樹脂が含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電界発光素子。
  6. 光電変換層及び電界発光層からなる積層体の両面に電極を設けた電界発光素子に対し、光を照射し、さらに該電極から電圧を印加することにより、該電界発光層から光を発生させる光波長変換方法であって、該電界発光素子として請求項1〜5のいずれかに記載の電界発光素子を用いることを特徴とする光波長変換方法。
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