JP4229935B2 - 冷却機構 - Google Patents

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Description

本発明は金属材料を成形するための金属射出成形機の却機構に関するものである。
図5に従来の一般的な金型および金属射出成形機の一例の側断面図を示す。
金型201は、溶湯の流入口を持つ固定側金型241と製品突き出し機構251を持つ可動側金型242とから構成されている。図5は、この金型201に金属射出成形機206の図示しない加熱シリンダの先端に設けられたノズル203と接触している状態を示している。固定側金型241の溶湯流入口はスプルブッシュ212と呼ばれ、固定側金型241本体と別構成となっており、損傷した場合にも交換が可能となっている。
加熱シリンダ先端に取り付けられた、溶湯を射出するノズル203の先端部にはコールドプラグ231と呼ばれる固体栓が形成され、加熱シリンダ内の溶融金属の垂れや酸化を防止する。コールドプラグ231は、金型キャビティ219に溶湯を鋳込んだ後の冷却行程の際に、スプルブッシュ212に接触しているノズル203の先端部の溶湯の熱が奪われることによりノズル203の先端部の冷却が促進され、生成されるものである。
次に、図5に示す金型201および金属射出成形機206による成形品202を得るまでの一連の動作について説明する。
まず固定側金型241と可動側金型242が接触していない状態で、金型キャビティ219の表面に水溶性の離型剤を噴霧し、その後に固定側金型241と可動側金型242を接触させ金型201を閉じた状態とし、さらにノズル203を固定側金型241内のスプルブッシュ212に接触させ、金型キャビティ219をほぼ完全な密閉空間とする。その後、加熱シリンダ内の図示しないスクリュもしくはプランジャの前進行程により、ノズル203から溶湯が金型キャビティ219に流入する。この際にノズル203先端部に生成しているコールドプラグ231は金型1内のノズル203と向かい合う面に設置されたプラグキャッチャ222と呼ばれる凹形状の部位に捕獲されるので、コールドプラグ231が溶湯の流動を妨げることはない。その後、金型キャビティ219に流入した溶湯は金型201に熱を奪われ冷却・固化し、成形品202が得られる。
しかしながら、水溶性離型剤の使用は、固定側金型241と可動側金型242の接触面への水溶性離型剤の堆積によるバリの発生や、発生するミストによる作業環境の悪化を招く場合がある。そこで、金型201を閉じた状態で離型剤を金型キャビティ219に圧入もしくは吸引により供給する型閉離型剤噴霧機構が、例えば引用文献1等に開示されている。
図6に、型閉離型剤噴霧機構を有する一般的な金型、および金属射出成形機の側断面図を示す。なお、図6に示す金型は、型閉離型剤噴霧機構以外は図5の金型は同様の構成である。
金型キャビティ319から固定側金型311外壁面に対して2本の貫通孔が離型剤供給路316および離型剤排出路317として設けられている。離型剤供給路316および離型剤排出路317は、その途中に図示しないシャットオフ機構を備えてもよい。また、離型剤供給路316および離型剤排出路317は可動側金型342に設けられてもよい。
次に、図6に示す、型閉離型剤噴霧機構を有する金型301、および金属射出成形機306による成形品を得るまでの一連の動作を説明する。
まず固定側金型311と可動側金型342を接触させ、金型301を閉じた状態とし、ノズル303を固定側金型311内のスプルブッシュ312に接触させ、金型キャビティをほぼ完全な密閉空間とした後に、離型剤供給路316から離型剤を金型キャビティ319に供給する。離型剤は金型キャビティ319を通過してその表面に付着する。金型キャビティ319の表面に付着しない余分な離型剤は離型剤排出路317から排出され、図示しない離型剤回収装置により回収される。その後、加熱シリンダ内の図示しないスクリュもしくはプランジャの前進行程により、ノズル303から溶湯が金型キャビティ319に流入する。その後、金型キャビティ319に流入した溶湯は金型301に熱を奪われ冷却・固化し、成形品が得られる。
特開昭62−127150号公報
図5に示すような金属射出成形機206により得られる成形品202においては、スプル221と呼ばれる溶湯の流入口近傍は厚肉であることが多い。すなわち、スプル221は、ランナ232やゲート223に比べて容量が大きく、その内部に存在する溶湯の量が多くなるため、スプル221の形状を構成するスプルブッシュ212が高温になりやすい。このため、スプルブッシュ212に接触するノズル203の先端部の溶湯の熱をスプルブッシュ212が奪えず、コールドプラグ231を完全に固体の状態で生成することができない。この状態で成形を継続すると、ノズル203の先端から溶湯が燃焼しながら隆起し、隆起した溶湯がノズル203とスプルブッシュ212にはさまれ、連続運転が中断されてしまう場合がある。またスプル221やランナ232などの部位の温度が高いまま保持されると、成形品202の金型キャビティ219の表面への焼き付きの発生や、成形品202の冷却効果が下がることによる成形品202の離型時の割れもしくは変形が発生する場合がある。
そのため、スプルブッシュ212などの少なくとも周囲より高温の部位には水溶性離型剤を多めに噴霧することなどにより、積極的に冷却を行なう必要がある。しかしながら、過剰な水溶性離型剤の噴霧は、前述のように固定側金型241と可動側金型242の接触面への水溶性離型剤の堆積によるバリの発生や、発生するミストによる作業環境の悪化を助長し、結果的には製品コストの増加を招くことになる。
一方、図6に示すような型閉離型剤噴霧機構で使用される離型剤は、粉体状もしくは油を主成分とするものが多く、金型キャビティ319の表面を冷却する能力は低いことが多い。したがって、離型剤による冷却効果はほとんど得ることができず、成形品302の金型キャビティ319の表面への焼き付きの発生や、成形品302の冷却効果が下がることによる成形品302の離型時の割れもしくは変形などの不具合がより発生し易い状態となることがある。さらに、コールドプラグ331が固液共存の状態のまま、金型キャビティ319に離型剤を圧入もしくは吸引すると、ノズル303を介して加熱シリンダ内部に離型剤が流入し、加熱シリンダ内部で行なわれる計量行程に不具合を生じ、ショートショットと呼ばれる充填不良の原因となる場合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、スプル内を好適に冷却可能な却機構を提供することを目的とする。
本発明の冷却機構は、金属射出成形機のノズルの先端部から射出された溶湯の流路を形成する流路形成部を備え、前記流路形成部の周辺部分に、冷却媒体が循環する冷却媒体用空間が形成されており、前記流路形成部は、固定側金型に形成された固定型孔に嵌合され、当接した前記ノズルの先端部から射出される溶湯が流入する溶湯流入部を含む金型の前記冷却媒体用空間に冷却媒体を供給し、前記冷却媒体用空間に供給された冷却媒体を還流させることで冷却媒体を循環させるとともに、冷却媒体の温度を調整する循環手段を有する。
また、本発明の冷却機構は、循環手段が、冷却媒体用空間に供給された冷却媒体を吸引することで冷却媒体を循環させる温調機であってもよい。この場合、循環手段は、冷却媒体に正圧をかけて圧送循環させるのではなく、負圧によって吸引循環させるので金型と流路形成部のすき間から冷却媒体が漏れることはない。よって、一般的な圧送式温調機が使用できない冷却効率の良い水や油を冷却媒体として使用可能となり、冷却効率を高めることができる。
また、本発明の冷却機構は、溶湯流入部は周方向に複数に分割されており、分割面の内側に配置されている溶湯流入部に形成された切り欠き部と、分割面の外側に配置されている溶湯流入部の内周面とによって、冷却媒体用空間が形成されているものであってもよい。
また、本発明の冷却機構は、溶湯流入部は周方向に複数に分割されており、分割面の外側に配置されている溶湯流入部に形成された切り欠き部と、分割面の内側に配置されている溶湯流入部の外周面とによって、冷却媒体用空間が形成されているものであってもよい。
また、本発明の冷却機構は、冷却媒体用空間と温調機とを連通させる冷却媒体供給路および冷却媒体排出路と、冷却媒体供給路および冷却媒体排出路のいずれか一方に配置された電磁弁と、流路形成部に取り付けられた温度検出手段と、任意に設定された設定値と温度検出手段より得られる現在値とに基づき、電磁弁の開閉を行う温度調節器と、を有し、温度調節器は、現在値が設定値よりも高いときは電磁弁を開いて冷却媒体用空間へ冷却媒体を流入させ、現在値が設定値よりも低いときは電磁弁を閉じて冷却媒体用空間への冷却媒体の流入を遮断するものであってもよい。この場合、流路形成部の熱的状態を一定に保ち、成形品の離型時の挙動をより安定させることが可能である。また、流路形成部の温度を制御し、流路形成部の冷却を必要最低限とすることにより、必要以上の冷却によるエネルギーのロスを少なくし、さらにはコールドプラグの過冷却等を防止することができる。
また、本発明の冷却機構は、冷却媒体用空間と温調機とを連通させる冷却媒体供給路および冷却媒体排出路と、冷却媒体供給路および冷却媒体排出路のいずれか一方に配置された電磁弁と、ノズルの先端部に生成されるコールドプラグの排出圧力を検出する圧力センサと、任意に設定された排出圧力の目標値と、圧力センサによる測定値とに基づき、電磁弁の開閉を行う制御手段と、を有し、制御手段は、圧力センサによる測定値が目標値に達していない場合には、電磁弁を開き、圧力センサによる測定値が目標値を上回る場合には、電磁弁を閉じるものであってもよい。この場合、流路形成部の温度を適正な状態に保持することにより、射出時のコールドプラグの状態およびコールドプラグ排出圧力を安定させることでコールドプラグ排出圧力のばらつきが小さくなり、射出挙動が安定することにより製品品質を安定させることが可能となる。
本発明によれば、流路形成部を好適な温度に冷却することで、金型内のキャビティの表面への成形品の焼き付きや、成形品の離型時の割れもしくは変形などの不具合を効果的に防止することができる。また、固体化されたコールドプラグを生成することができるので計量行程に不具合を生じることなく、ショートショットの発生を防止することができる。その結果、安定して成形品を生産することができ、製造コストの削減が可能となる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1に本実施形態の金属射出成形機および型閉離型剤噴霧機構を有する金型の概略的な側断面図を示す。
[金属射出成形機]
金属射出成形機6は、外周部にヒータ(不図示)が設置され、内部に回転可能に収納されたスクリュ(不図示)を備えた加熱シリンダ(不図示)を有する。加熱シリンダの先端には、金型1内部まで挿入されるノズル3が取り付けられている。
[金型]
金型1は、ノズル3と接触し、溶湯の流入口を持つ固定側金型11と、成形された製品を突き出す製品突き出し機構121を持つ可動側金型12とを有し、固定側金型11内には固定側製品入れ子111が装着され、可動側金型12にも可動側製品入れ子123が装着されている。固定側金型11に対して可動側金型12が当接することで固定側製品入れ子111と可動側製品入れ子123とにより、製品を成形する金型キャビティ119が形成される。また、可動側金型12には金型キャビティ119で成形された製品を突き出す突き出し機構121が設けられている。
固定側金型11および固定側製品入れ子111によって固定型孔1112が形成されている。固定側金型11には固定型孔1112が形成されており、この固定型孔1112にはスプル21を形成するスプルブッシュ112が嵌め込まれている。金属射出成形機6のノズル3はこの固定型孔1112内に挿入され、ノズル3の先端がスプルブッシュ112に当接する。
[スプルブッシュ]
スプルブッシュ112は、円環形状をしており、外周面が固定型孔1112に実質的に隙間無く嵌合され、内周面側がスプル21を形成している。スプルブッシュ112の外周面のうち、固定型孔1112の内壁面に対して接する一部が切り欠かれており、この切り欠き部1123が冷却媒体用空間113を形成している。スプルブッシュ112の内周側はテーパ形状に形成されている。
プラグキャッチャ122は、固定型孔1112に嵌め込まれたスプルブッシュ112の大径側からプラグキャッチャ122が挿入される。スプルブッシュ112の小径側のタッチ部1121にはノズル3の先端部分が当接する。プラグキャッチャ122は、可動側金型12側に取り付けられており、その先端部分に形成された凹形状の部位によって、ノズル3から溶湯が金型キャビティ119に流入する際に同時にノズル3から射出されるコールドプラグ31を捕獲するものである。ノズル3の先端部分に生成され、溶湯の射出とともに射出されるコールドプラグ31はプラグキャッチャ122に捕獲されるので、溶湯の流動を妨げることはない。
スプルブッシュ112の内周面側に形成されたスプル21は、ランナ22およびゲート23を介して金型キャビティ119へと連通している。
スプルブッシュ112は、上述したように固定型孔1112に嵌め込まれて使用されるものであり、固定側金型11本体とは別構成となっているので損傷した場合にも交換が可能となっている。
なお、本実施形態では、冷却媒体用空間113は、固定型孔1112の内壁面とスプルブッシュ112の切り欠き部1123とによって形成されるものであるが、切り欠きが固定側孔1112の内壁面側に形成されてもよく、また、固定型孔1112は、固定側金型11が固定側製品入れ子111を備えている場合は、固定側製品入れ子111に形成されるがこれに限定されるものではない。すなわち、固定型孔1112は、固定側金型11および固定側製品入れ子111とによって形成されるものであってもよいし、あるいは固定側金型11が固定側製品入れ子111を備えていない場合は、固定側金型11のみによって形成されているものであってもよい。
[冷却機構]
固定側金型11には冷却媒体用空間113と連通する2本の貫通孔が形成されており、それぞれ吸引式温調機4と接続されている。2本の貫通孔のうち、一方は、吸引式温調機4から冷却媒体用空間113へと冷却媒体を供給する冷却媒体供給路114であり、他方は、冷却媒体用空間113へと供給された冷却媒体を吸引式温調機4へと還流させる冷却媒体排出路115である。
吸引式温調機4は、冷却媒体排出路115を介して冷却媒体用空間113内の冷却媒体を吸引することで、冷却媒体用空間113、冷却媒体供給路114および冷却媒体排出路115、吸引式温調機4からなる冷却路内の冷却媒体を循環させる。また、吸引式温調機4は、冷却媒体の温度を調整する機構を備えており、冷却媒体の温度を所望の温度に調整することが可能である。
一般的な圧送式温調機を使用した際、冷却媒体に圧力をかけることで冷却媒体を循環させるため、Oリング等のシール材によるシーリングがなされていない固定側製品入れ子111とスプルブッシュ112のすき間から冷却媒体が漏れる場合がある。一方、本実施形態においては、冷却媒体は吸引式温調機4により冷却媒体を循環させる、すなわち、冷却媒体に正圧をかけて循環させるのではなく、負圧をかけて循環させるのでシーリングがなされていない固定側製品入れ子111とスプルブッシュ112のすき間から冷却媒体が漏れることはない。よって、一般的な圧送式温調機が使用できない冷却効率の良い水や油を冷却媒体として使用することが可能である。
本実施形態の冷却機構によれば、スプル21から比較的大きな熱量を吸収するスプルブッシュ112は吸引式温調機4より送られてきた冷却媒体により適度に冷却され、さらには、ランナ22内の溶湯も冷却されるので、成形品2の金型キャビティ119の表面への焼き付き発生を防止することができ、また、焼き付きに起因する成形品2の離型時の変形や割れも防止することができる。
また、ノズル3とスプルブッシュ112とは成形品2が冷却される間は接触した状態を保つので、適度に冷却されたスプルブッシュ112がノズル3の先端部の熱を奪うことにより、ノズル3の先端部に位置する溶湯の凝固が一層促進され、より強固なコールドプラグ31が形成される。強固なコールドプラグ31は、次サイクル時の離型剤供給時に離型剤がノズル3を介して加熱シリンダ内部に流入し、計量工程の不具合によるショートショットと呼ばれる充填不良の発生を防止する。また、強固なコールドプラグ31が生成されないと、連続成形を行った場合、ノズル3の先端から溶湯が燃焼しながら隆起し、隆起した溶湯がノズル3とスプルブッシュ112にはさまれる連続運転が中断されてしまう場合があるが、本実施形態ではこのような事態を回避できるので安定した連続成形が可能となり、よって製造コストの削減が可能となる。
なお、本実施形態では、冷却媒体を循環させる装置として吸引式温調機を例に説明したが、本発明はこれに限定はされるものではなく圧送式温調機を用いるものであってもよい。
また、本実施形態では冷却媒体用空間113を形成するための切り欠き部1123は1本のみ形成されたスプルブッシュ112を例示して説明したが本発明はこれに限定されるものではなく、複数の切り欠き部が形成されているものであってもよい。また、切り欠き部1123が1本であったとしても、スプルブッシュ112の外周に螺旋状に形成されているものであってもよい。このような切り欠き部を形成することでスプルブッシュ112の冷却効率を上げることできるだけでなく、スプルブッシュ112を均等に冷却することが可能となる。
また、切り欠き部1123の流路断面積は一定であってもよいし、あるいは流路幅が流れ方向に向けて異なるものであってもよい。すなわち、スプルブッシュ112のうち、より高温となる領域は積極的に冷却するため流路断面積を大きくし、これとは逆に他の部分より比較的低温となる領域は適正な温度に保つため、流路断面積を小さくするようにしてもよい。
[離型剤供給機構]
固定側金型11には、さらに、金型キャビティ119に連通する2本の貫通穴が形成されている。一方の貫通穴は離型剤供給路116であり、固定側金型11のみならず固定側製品入れ子111を貫通するように形成されることで金型キャビティ119まで連通しており、離型剤はこの離型剤供給路116を介して外部から金型キャビティ119へと供給される。また、他方の貫通穴は離型剤排出路117であり、固定側金型11のみならずスプルブッシュ112を貫通するように形成されることで金型キャビティ119まで連通しており、離型剤はこの離型剤排出路117を介して金型キャビティ119から外部へと排出される。なお、離型剤供給路116および離型剤排出路117は可動側金型12に設けられているものであってもよい。また、離型剤供給路116および離型剤排出路117には途中に図示しないシャットオフ機構を備えてもよい。
(第2の実施形態)
図2に本実施形態の金属射出成形機および型閉離型剤噴霧機構を有する金型の概略的な側断面図を示す。
本実施形態のスプルブッシュ112は内側ブッシュ1121と外側ブッシュ1122とに周方向に2分割されており、内側ブッシュ1121の外周面に冷却媒体用空間113が形成されている。なお、これ以外の構成および基本的な効果は、第1の実施形態で説明したものと同様であるため、詳細の説明は省略する。また、図2における符号も、第1の実施形態と同じ部材については図1で示した符号と同じものを用いている。
本実施形態の場合、内側ブッシュ1121側に冷却媒体用空間113が形成され、その周りを外側ブッシュ1122が覆う構成としている。これにより、固定側製品入れ子111に冷却媒体が直接接触する構成でないため、固定側製品入れ子111、あるいは固定側金型11の意図しない温度低下を防止できる。
なお、本実施形態のスプルブッシュ112は、周方向に2分割した例を示したが、分割数はこれに限定されるものではなく、各分割面に冷却媒体用空間113が形成される構成としてもよい。また、本実施形態のスプルブッシュ112は、内側ブッシュ1121の外周面に冷却媒体用空間113を形成するため、周方向に2分割した構成としたが、これに限定されるものではない。すなわち、本実施形態のスプルブッシュ112においては固定側製品入れ子111あるいは固定側金型11に冷却媒体が直接接触する構成でなければ、いかなるものであってもよい。例えば、スプルブッシュ112が周方向に分割されているものではなく、スプルブッシュ112内部にジャケットが形成され、このジャケットが冷却媒体用空間113を形成する構成としてもよい。
(第3の実施形態)
図3に本実施形態の金属射出成形機および型閉離型剤噴霧機構を有する金型の概略的な側断面図を示す。なお、本実施形態においても、基本的な構成および効果は、第1の実施形態で説明したものと同様であるため、詳細の説明は省略する。また、図3における符号も、第1の実施形態と同じ部材については図1で示した符号と同じものを用いている。
本実施形態の場合、スプルブッシュ112には熱電対118が設置されており、熱電対118は温度調節器5に接続されている。温度調節器5は任意に設定された設定値と熱電対118より得られる現在値との偏差によりON−OFF信号を出力する。
吸引式温調機4の冷却媒体供給路114に接続されるラインには、開閉機構を持つ電磁弁41が取り付けられている。この電磁弁41は、温度調節器5より出力されたON−OFF信号により、電磁弁41の開閉が行なわれる。つまり、スプルブッシュ112の温度が設定温度よりも高いときは、電磁弁41を開いて冷却媒体用空間113へ冷却媒体を流入させ、スプルブッシュ112の温度が設定温度よりも低いときは、電磁弁41を閉じて冷却媒体用空間113への冷却媒体の流入を遮断する。以上のような制御により、冷却媒体用空間113に流入する冷却媒体量を調整し、スプルブッシュ112の温度制御が可能となり、結果としてスプルブッシュ112の熱的状態を一定に保ち、成形品2の離型時の挙動をより安定させることが可能である。
また、スプルブッシュ112の温度を制御し、スプルブッシュ112の冷却を必要最低限とすることにより、必要以上の冷却によるエネルギーのロスを少なくし、さらにはコールドプラグ31の過冷却等を防止することができる。
なお、本実施形態では電磁弁41は冷却媒体供給路114の途中に設けられた構成を例に示したが、冷却媒体排出路115に設けられているものであってもよい。
(第4の実施形態)
図4に本実施形態の金属射出成形機および型閉離型剤噴霧機構を有する金型の概略的な側断面図を示す。なお、本実施形態においても、基本的な構成および効果は、第1の実施形態で説明したものと同様であるため、詳細の説明は省略する。また、図4における符号も、第1の実施形態と同じ部材については図1で示した符号と同じものを用いている。
本実施形態の冷却機構は、金属射出成形機6に設けられた不図示の圧力センサからの信号が入力される制御装置7を有し、制御装置7による計算結果に基づき、電磁弁41の開閉制御を行う。
制御装置7には、予めコールドプラグ排出圧力の目標値が入力されており、目標値と圧力センサによる測定値との偏差により電磁弁41の操作量を算出する。吸引式温調機4の冷却媒体供給路114に接続されるラインに設けられた電磁弁41は、制御装置7より出力された操作量によりその開閉がなされ、コールドプラグ31の排出圧力が目標値に到達するように、スプルブッシュ112の温度が制御される。すなわち、制御装置7は、コールドプラグ31の排出圧力が目標値に達していない場合、コールドプラグ31の固体化されていないことで圧力が抜けていると判断し、コールドプラグ31の固体化を促進すべく、電磁弁41を開いて冷却媒体を冷却媒体用空間113に供給してスプルブッシュ112を冷却する。前述のように成形品2の冷却中はノズル3とスプルブッシュ112は接触した状態を保つ。すなわち、スプルブッシュ112を冷却することでスプルブッシュ112に接触しているノズル3が冷却され、コールドプラグ31の固体化が促進される。これとは逆に、コールドプラグ31の排出圧力が目標値を上回る場合は、制御装置7は、コールドプラグ31が過冷却されてしまっていると判断し、コールドプラグ31の排出圧力が目標値に到達するまで、すなわち、ノズル3の温度が適正温度になるまで電磁弁41を閉じる。
以上のように、本実施形態は、射出時のコールドプラグ31の排出圧力を測定し、フィードバックをかけ、スプルブッシュ112の温度を適正な状態に保持することにより、射出時のコールドプラグ31の状態およびコールドプラグ排出圧力を安定させることができる。その結果としてコールドプラグ排出圧力のばらつきが小さくなり、射出挙動が安定することにより製品品質を安定させることが可能となる。
本発明は型閉離型剤噴霧機構を有さない金属射出成形機6の金型1についても適用可能であるが、型閉離型剤噴霧機構を有する金属射出成形機6の金型1に対しては特に顕著な効果を得ることができる。また、本発明は亜鉛合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金などのあらゆる金属材料に対して有効である。
なお、上述した各実施形態はどのように組み合わせて用いるものであってもよい。
本発明の第1の実施形態における金属射出成形機および型閉離型剤噴霧機構を有する金型の概略的な側断面図である。 本発明の第2の実施形態における金属射出成形機および型閉離型剤噴霧機構を有する金型の概略的な側断面図である。 本発明の第3の実施形態における金属射出成形機および型閉離型剤噴霧機構を有する金型の概略的な側断面図である。 本発明の第4の実施形態における金属射出成形機および型閉離型剤噴霧機構を有する金型の概略的な側断面図である。 従来の一般的な金属射出成形機および金型の概略的な側断面図である。 従来の一般的な型閉離型剤噴霧機構を有する金型、および金属射出成形機の概略的な側断面図である。
符号の説明
1 金型
11 固定側金型
111 固定側製品入れ子
112 スプルブッシュ
1121 内側ブッシュ
1122 外側ブッシュ
1123 切り欠き部
113 冷却媒体用空間
114 冷却媒体供給路
115 冷却媒体排出路
116 離型剤供給路
117 離型剤排出路
118 熱電対
119 製品キャビティ
12 可動側金型
121 製品突き出し機構
122 プラグキャッチャ
123 可動側製品入れ子
2 金型キャビティ、成形品
21 スプル
22 ランナ
23 ゲート
3 ノズル
31 コールドプラグ
4 吸引式温調機
41 電磁弁
5 温度調節器
6 成形機
7 制御装置

Claims (3)

  1. 金属射出成形機のノズルの先端部から射出された溶湯の流路を形成する流路形成部を備え、前記流路形成部の周辺部分に、冷却媒体が循環する冷却媒体用空間が形成されており、前記流路形成部は、固定側金型に形成された固定型孔に嵌合され、当接した前記ノズルの先端部から射出される溶湯が流入する溶湯流入部を含む金型の前記冷却媒体用空間に冷却媒体を供給し、前記冷却媒体用空間に供給された冷却媒体を還流させることで冷却媒体を循環させるとともに、
    冷却媒体の温度を調整する、前記冷却媒体用空間に供給された冷却媒体を吸引することで冷却媒体を循環させる温調機と、
    前記冷却媒体用空間と前記温調機とを連通させる冷却媒体供給路および冷却媒体排出路と、
    前記冷却媒体供給路および冷却媒体排出路のいずれか一方に配置された電磁弁と、
    前記ノズルの先端部に生成されるコールドプラグの排出圧力を検出する圧力センサと、
    任意に設定された前記排出圧力の目標値と、前記圧力センサによる測定値とに基づき、前記電磁弁の開閉を行う制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記圧力センサによる測定値が前記目標値に達していない場合には、前記電磁弁を開き、前記圧力センサによる測定値が前記目標値を上回る場合には、前記電磁弁を閉じる、冷却機構。
  2. 前記溶湯流入部は周方向に複数に分割されており、分割面の内側に配置されている前記溶湯流入部に形成された切り欠き部と、分割面の外側に配置されている前記溶湯流入部の内周面とによって、前記冷却媒体用空間が形成されている、請求項に記載の冷却機構。
  3. 前記溶湯流入部は周方向に複数に分割されており、分割面の外側に配置されている前記溶湯流入部に形成された切り欠き部と、分割面の内側に配置されている前記溶湯流入部の外周面とによって、前記冷却媒体用空間が形成されている、請求項に記載の冷却機構。
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