JP4229733B2 - 車庫入れ検討装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅を設計するに際して車庫の位置および大きさを決定することを補助するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
住宅を設計するに際し、外部空間の計画は設計全体においても重要な要素である。特に車庫は面積も大きく、家屋の間取りその他にも大きな影響を与える場合がある。また、都市部の住宅地のように狭小な敷地において住宅の設計をする場合、極力住居部分を大きく取り、車庫は必要最小限のスペースで計画することが望まれるケースが多い。
【0003】
しかし、車庫の必要寸法(幅員)は前面道路の幅員、道路に対する角度、障害物の位置などに影響を受けるため、住宅内部の間取りのように単独で適正な寸法を決定することが難しい。そのため、実際の自動車の動きを考慮しつつ車庫寸法を検討し、また施工主にも適切な理解を得る必要がある。
【0004】
従来においては、住宅の設計者は車庫寸法を決定するに際し、紙などを車の型に切り抜いて図面上で動かしてみる場合がある。しかし型を図面上で動かしたとしても、回転の軌道が不確かとなってしまう。このため結局は確信がもてずに、用心のため車庫の寸法を大きくとりすぎたり、あるいは狭くしすぎて車の出し入れがしにくくなってしまうおそれもある。
【0005】
また、可能な場合には、実際に実車を動かしてみる場合もある。しかし、例えば広い空き地に車庫や道路の境界を再現して実車を動かしてみる場合には、設計者が持ち込める車でしか試すことができず、また作業が大がかりとなる。現地が更地であれば現地で動かしてみることもできるが、出来上がった設計の確認作業のみとなる。建替の場合には解体後に実車で試してみることもできるが、解体後に試すことでは時期的に遅すぎるため、間取りと外構の計画の同時進行がしにくく、また計画変更の際の手戻りが大きいという問題がある。
【0006】
また本発明の出願人は、設計者と顧客の意志の疎通を図るために、下記特許文献1に示される建物のプレゼンテーション用シートユニットについて提案している。特許文献1に記載されているシートユニットには、車庫の必要寸法(乗り降りや、トランクからの荷物の出し入れ用のスペースから算出された寸法)の推奨値が示されており、これを用いて寸法の検討を行うものである。しかし、この寸法は車庫単体、もしくは敷地単体で検討されるものであり、道路の幅員、角度、障害物などとの関係を考慮するものではない。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−240155号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで本発明は、机上、すなわち図面上で自動車の正確な軌道を再現し、外部空間計画、外構計画の精度向上を図ると共に、外部計画と間取り計画を机上で同時並行で進められるようにして、住宅全体の品質を向上させることが可能な車庫入れ検討装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る車庫入れ検討装置の代表的な構成は、自動車の入出庫時の挙動を再現する車庫入れ検討装置であって、使用を想定する自動車と少なくとも平面形状が相似な自動車の模型と、前記自動車の左右の回転中心に配置され、接地面と摺擦する回転中心指示部とを有することを特徴とする。これにより、自動車の模型を実車の動きを模して移動させることができ、自動車の正確な軌道を再現することができる。
【0011】
また、前記回転中心指示部は、前記模型の縮尺において当該自動車の最小回転半径の回転中心を示すことを特徴とする。これにより、模型が実車では不可能な回転運動をすることを制限することができ、確実な設計をすることができる。
【0012】
また、前記回転中心指示部は、前記模型の後輪軸上に配置したことを特徴とする。これにより、前輪を操舵輪とする4輪自動車の動作を模倣することができる。
【0013】
また、前記回転中心指示部は、接地面に対して突出する突起であることを特徴とする。これにより、接地面に対して適度な摩擦抵抗を得ることができ、最小回転半径での回転時に回転中心のずれを防止することができる。
【0014】
また、前記回転中心指示部と接地面との摩擦抵抗は、前記模型を操作する際の移動方向よりも、逆方向の方が大きいことを特徴とする。これにより、模型の左右の回転中心指示部のうち回転の中心となっている側が後方に移動してしまうことを防止し、模型が実車では不可能な回転運動をすることを制限することができる。
【0015】
また、前記突起はピン形状であって、接地面に対して突出し、かつ、前記模型を操作する際の移動方向と逆方向に傾斜して設けていることを特徴とする。突起の具体的な構成の例である。
【0016】
また、前記回転中心指示部は、左右の回転中心を結ぶ線上において、前記模型に対して離接する方向に位置調整可能であることを特徴とする。これにより、回転中心指示部が最小回転半径の回転中心を示す位置に調整可能となるほか、余裕を見て大きめに位置調整することも可能となり、また自動車の模型のみを交換することで他の部分を共通に使用することが可能となる。
【0017】
また、前記回転中心指示部を支持する支持部材には、前記模型の縮尺に応じた回転中心の位置を示す目盛りを設けたことを特徴とする。これにより、回転中心指示部の位置調整をする際の基準とすることができる。
【0018】
また、前記模型を移動させるための把手部を備えたことを特徴とする。これにより模型から少し離れたところを把持して当該模型を操作することが可能となり、操作性を向上させることができる。
【0019】
また、前記把手部は透明な部材からなり、接地面に敷設された図面を視認可能であることを特徴とする。これにより、把手部に邪魔されることなく、図面を確認しながら模型を操作することが可能となる。
【0020】
また、前記模型と前記把手部とは別体であって、分離していることを特徴とする。これにより模型に不自然な動作をさせようとしても把手部に模型が追従しないため、模型の軌道の正確性を担保することができる。また、分離することにより可搬性、収納性を向上させることができる。
【0021】
また、前記模型と前記把手部とは別体であって、前記模型を操作する際の移動方向と直交する方向への前記把手部に対する前記模型の相対的な移動を規制する係合部を有することを特徴とする。これにより、把手部を押して模型を旋回運動させた場合であっても、把手部と模型の横ずれを防止することができる。
【0022】
また、前記回転中心指示部は前記把手部に連結しており、前記模型を前進させる場合の前記模型からみた前記把手部の方向に対して、前記模型の反対方向に前記把手部を接続した場合においても、前記回転中心指示部が、前記模型の左右の回転中心を結ぶ線上に配置されるように構成したことを特徴とする。これにより、模型を前進、後退のいずれの方向に移動させる場合にも、軌道の正確性を担保することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第一実施形態]
本発明に係る車庫入れ検討装置の第一実施形態について説明する。まず本発明に係る車庫入れ検討装置の動作原理について説明し、次に装置の構成及び動作について説明する。
【0024】
(車庫入れ検討装置の動作原理)
発明者の検討によれば、自動車の回転運動は、次の2つの原理によって表現される。
【0025】
第一の原理は、前輪が操舵輪の4輪自動車の場合、後輪軸の延長線上に中心を持つ回転運動をするということである。すなわち図2(a)に示すように、後輪は方向が固定されているため、常に後輪軸a上の点を中心に回転し、後輪軸aに対し横滑りするような動きはしないということである。ここで直進は、回転半径が無限大の状態となる。なお、実際の自動車はさらに複雑な動きをするが、車庫入れなどの超低速の場合は、ほぼこの考え方で動作をとらえることができる。このことは前進や後退、前輪駆動、後輪駆動にかかわらず、共通する原理である。この動作は、図面や単純な模型では再現することは困難である。
【0026】
前輪も後輪も操舵輪となる4輪操舵車(いわゆる4WS)の場合には、自動車の左右の回転中心を結ぶ線は、前輪と後輪の間に位置することになる。なお4輪操舵車の操舵輪の角度は任意に制御され、例えば高速では同方向に操舵し、低速では逆方向に操舵する如く制御される。従って本発明において4輪操舵車を取り扱う場合には、回転中心は、当該自動車の低速における操舵の仕様に応じて適宜設定する。
【0027】
第二の原理は、その自動車の仕様により決定される最小回転半径より小さな回転運動はしないということである。いわば当然であり、図2(b)に示すように、最小回転半径rは車輪同士の間隔、前輪(操舵輪)の回動角によって決定され、当該自動車の仕様として定められる。単に前輪が操舵可能な模型でこの動きを再現しようとしても、車軸同士の間隔や前輪の回動角のわずかな違いで最小回転半径が大きく狂ってしまい、正確な動きを再現することは困難である。
【0028】
換言すれば、上記第一、第二の原理を守ることにより、自動車の動きを正確に再現することが可能な装置とすることができるのである。そこで、本発明においては、自動車本体の動きを模型に再現させるのではなく、図3(a)に示すように後輪軸a(もしくは左右の回転中心を結ぶ線)の動きをまず再現させ、これに図3(b)に示すように自動車全体の境界bをあわせて考慮することにより、結果として自動車の動きの再現を可能としている。
【0029】
(車庫入れ検討装置の構成)
上記原理を実現し、正確な回転運動を机上で再現するための車庫入れ検討装置の構成について説明する。図4は車庫入れ検討装置の分解構成図、図5は把手部の部分拡大図、図6は後輪軸部の動作説明図、図7は車部の説明図である。
【0030】
図4に示すように、本実施形態に係る車庫入れ検討装置は、大別して把手部10、後輪軸部20、模型30から構成される。これら3つの部材は分離しており、組み合わせて使用される。
【0031】
把手部10は、後輪軸部20に当接してこれを押すことにより移動させるものであり、後端につまみ11を有している。また把手部10はアクリルなどの透明な樹脂によって形成しており、接地面に敷設された図面や後述する突起14を視認可能となっている。把手部10は後輪軸部20や模型30の直近に、もしくは略上方にかぶせるように配置することも可能であるが、後輪軸部20とある程度(例えば縮尺が1/50の場合は20cm程度)離れたところから操作する方が、後輪軸部20を回転させやすいため好ましい。この距離は、収納性、携帯性も考慮して決定する。また把手部10の先端の左右両側端部には、後輪軸部20に当接する当接部12が設けられている。
【0032】
また把手部10の先端の左右両側には、スライダ13が配置されている。スライダには、図5(a)に示すように、回転中心指示部となる突起14が、接地面に対して突出して設けられている。突起14はピン形状であって、後方(模型を操作する際の移動方向と逆方向)に傾斜して設けられ、使用時には接地面に摺擦する。なお、突起14のピンは、ある程度やわらかく、曲げて調整できるものであることが好ましい。このように突起14が後方に傾斜して設けられていることから、突起14と接地面との摩擦抵抗は、進行方向よりも逆方向の方が大きくなっており、通常の操作では後方にはきわめて移動しにくくなっている。
【0033】
また、突起14は接地面に対してある程度の摩擦抵抗を持つことが好ましい。したがって、当接部12が後輪軸部20に乗ってしまうと把手部10の重さが突起14にかからなくなってしまうため好ましくなく、当接部12は後輪軸部20を横方向から押すような構成とすることが好ましい。
【0034】
またスライダ13は、把手部10の前方の縁において横方向(後輪軸部20と平行な方向)にスライド移動可能となっている。把手部10(回転中心指示部を支持する支持部材)には模型の縮尺に応じて回転中心の位置を示す目盛り15を設けており、一方、スライダ13には突起14に対応する位置に目盛り指示部13aを設けている。装置の使用時には、左右両側のスライダ13は、模型の基礎となった当該自動車の仕様に合わせて、左右の突起14がそれぞれ最小回転半径の回転中心に位置するように目盛り指示部13aを目盛り15にあわせて調整する。
【0035】
後輪軸部20は、図4に示すように、金属製からなる断面円形の棒状部材であり、使用時には回転することにより移動する。当接部12が当接する位置には係止溝21を有し、把手部10と後輪軸部20とが軸方向にずれないように構成している。すなわち、当接部12と係止溝21とによって、把手部10と後輪軸部20との横方向への相対的な移動を規制する係合部を構成している。
【0036】
また後輪軸部20の略中央部には、二つの樹脂製(例えばゴム)のリング22を取り付けている。このリング22は、後輪軸部20が軸線方向に滑ってしまうことを防止すると共に、模型30が後輪軸部20に対して横滑りしてしまうことを防止している。この装置は全体として突起14を中心とする最小回転半径で回転運動を規制する必要があり、突起14は把手部10に設けられていることから、把手部10と後輪軸部20、および後輪軸部20と模型30はそれぞれ横方向にずれないようにする必要があるからである。
【0037】
さらにリング22には、後輪軸部20の回転性を担保するという役割がある。仮にリング22を設けなければ、後輪軸部20は直進性が高すぎて、左右いずれかの端部を押しても円周方向にしか移動しなくなってしまうからである。また、リング22を後輪軸部20の左右端部に設けた場合には、その傾向がさらに顕著となる。従ってリング22は、略中央部に設ける必要があるのである。
【0038】
模型30は、少なくとも平面形状において、実際の使用を想定する自動車と相似形をなしており、検討すべき図面と同一縮尺(例えば1/50)となっている。模型30の後輪部分には嵌合溝31を設けており、後輪軸部20が回転自由な状態で嵌め合わせる。このとき図6に示すように、リング22によって模型30は後輪軸部20の軸方向の移動を規制される。
【0039】
上記構成により、図7(a)に示すように、つまみ11を把持して把手部10を操作し、後輪軸部20を押すと、模型30を移動させることができる。図においては左方向に旋回させようとしているが、このとき右側の当接部12に大きな力がかかり、左側の当接部12には小さな力がかかることになり、模型30は左方向に回転しながら進行する。
【0040】
また図7(b)に示すように、最小回転半径にて回動させようとした場合、作業面と摺擦する突起14が、あたかもコンパスもしくはディバイダの針の如く作用し、左右いずれかの突起14を中心として後輪軸部20が回転する。これにより、模型30は実際の自動車と同様の最小回転半径を保って旋回することができるため、机上、すなわち図面上で自動車の正確な軌道を再現することができる。このとき中心となる突起14が後方に移動してしまっては、最小回転半径よりも小さな半径で旋回することとなり、不自然な動作をすることとなってしまう。しかし、突起14が後方に傾斜していることから逆方向へは移動しにくくなっているため、使用者の操作性を補助することができる。
【0041】
(車庫入れ検討装置の動作)
上記構成の車庫入れ検討装置を使用する際の動作について説明する。図1は車庫入れ検討装置の全体図、図8および図9は使用状態を説明する図である。
【0042】
図1に示すように、装置を使用するに際して、机上に住宅の設計の図面を広げて載置する。この図面が、装置の接地面となる。そして後輪軸部20をおき、模型30を後輪軸部20に嵌め合わせた後に、把手部10の当接部12を後輪軸部20に当接させて押し始める。
【0043】
そして図8に示すように、把手部10を押すことにより、後輪軸部20および模型30を移動させる。このとき上述の如く最小回転半径の中心となる突起14の動きを確認しながら動かし、最小回転半径で旋回させる場合は内側の突起14が全く動かないように、最小回転半径以上の半径で旋回させる場合は内側の突起14よりも外側の中心の方が大きく動くようにする。すなわち、常に両方の突起14が逆行しないよう注意すればよい。
【0044】
このようにして、模型30が図面上で自動車の正確な軌道を再現し、模型30が車庫や道路の境界と接触するかどうかを視認によって判断することにより、現在の設計における車庫寸法が適切であるか否かを、極めて容易かつ簡便に確認することができる。また設計者のみならず、施工主に対して現在の設計の妥当性を説明する際にも、直感的でわかりやすく、納得のできる説明を行うことが可能となる。
【0045】
また図9に示すように、模型30を後退させる場合には、把手部10を後輪軸部20の反対側にまわして当接させ、前進の場合と同様に押して移動させる。すなわち、把手部10と後輪軸部20が分離していることから容易に接続を外すことができ、また後輪軸部20の回転方向を切り替えることができる。さらに、方向を変えた際にも最小回転半径の回転中心指示部となる突起14が後輪軸上にくることにより、前進の場合と同様に正確な軌道を再現することができる。
【0046】
[第二実施形態]
本発明にかかる車庫入れ検討装置の第二実施形態について説明する。図10は本実施形態にかかる車庫入れ検討装置の構成を説明する図であって、上記第一実施形態と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0047】
上記第一実施形態においては、模型30は立体的な模型として図示したが、本実施形態においては平面的な模型40としている。このように平面的な模型40であっても、車庫や道路の境界との接触は十分に視認判断することができる。これにより装置全体の体積を削減し、コンパクトに収納することができ、また持ち運びも簡便となっている。
【0048】
また模型40が平面的であることから、第一実施形態に示した把手部10の如く模型30を後退させる際に、模型30のために把手部10に空間を設ける必要はない(図9参照)。従って本実施形態において把手部50は、模型40に近接する略T字型となっている。また本実施形態においては後輪軸部20に相当するものは設けておらず、把手部50が第一実施形態における把手部10と後輪軸部20とを一体とした構成となっている。これにより部材数を削減することができ、生産コストの低減を図ると共に、保管、および取り扱いを容易としている。
【0049】
把手部50は、目盛り15を有し後輪軸方向に長いアーム部50aと、使用者が把持して操作するために後方に延長された把手部50bとから構成される。またアーム部50aには、模型40に設けられた二つの係止突起41と係合する接続凹部50cが設けられている。係止突起41は、模型40において後輪軸a上に、かつ左右対称に配置されていることにより、把手部50によって模型40を回転移動させることが可能となっている。接続凹部50cは、係止突起41の横方向(後輪軸aと平行な方向)への移動を規制し、回転中心指示部となる突起14(図5参照)と模型40とがずれることを防止している。
【0050】
またくぼみである接続凹部50cによって後輪軸a上の係止突起41と係合することから、スライダ13に設けた突起14は、第一実施形態の構成よりもさらに正確に後輪軸a上に配置することができる。また模型40を後退させる際には把手部50を逆方向から係合させることとなるが、この場合にあっても突起14が正確に後輪軸a上に配置されることとなり、前進、後退のいずれの場合も同様に、自動車の正確な軌道を再現することができる。
【0051】
また自動車の最小回転半径rは、図2(b)や図7(a)に示した如く、一般的には後輪軸上の回転中心から対角の前輪の中心までの距離をいう。本装置においてもカタログ等に記載されている寸法表などから模型の前輪の中心位置を求め、模型を装着した状態で該中心位置から回転中心指示部までの距離が最小回転半径と等しくなるようにスライダ位置を調整すれば、正確な回転中心を再現できる。しかしながら、この作業は煩雑である。
【0052】
ところで表1に示すように、最小回転半径rと、自動車の幅員の中心から回転半径までの距離sには、ある程度の相関関係がある。例えばrが5.3mであれば、sはいずれも3.7m前後の値となっている。従って回転中心指示部を模型の中心から3.8mの位置にすれば差し支えないと考えられる。したがって目盛り15は、模型の中心を起点として縮尺に応じた距離(sに対応する値)を示すように表示するか、あるいは予め最小回転半径rごとにsを算出しておき、逆にそのsに対応する最小回転半径r(sに対応するrの値)を表示してもよい。これにより、自動車の最小回転半径の情報さえあれば、容易に突起14を回転中心に設定することが可能となる。
【0053】
【表1】
Figure 0004229733
【0054】
[第三実施形態]
本発明にかかる車庫入れ検討装置の第三実施形態について説明する。図11は本実施形態にかかる車庫入れ検討装置の構成を説明する図であって、上記第一実施形態と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0055】
本実施形態において後輪軸部60は断面長方形の棒状部材であって、使用に際して転がらない構成となっている。後輪軸部60と模型30とは、少なくとも使用する際には固定的に接続され、一体となって移動するよう構成している。
【0056】
また本実施形態の特徴として、スライダ13及び突起14、目盛り15が後輪軸部60に設けられている。従って突起14の接地面に対する抵抗力は常に模型30及び後輪軸部60に対して作用し、把手部10は単に押すだけの部材となる。
【0057】
これにより、一体となった模型30及び後輪軸部60は回転が容易でなくなり、特に引く方向の移動に対して追従しないこととなる。例えば図11に示すように、過度に右旋回するように把手部10を操作した場合、把手部10の左端は後輪軸部60に当接してこれを押すが、右端は後輪軸部60から離間してしまう。すると模型30は右側の突起14を中心として回転運動するため、最小回転半径が保証されることとなる。
【0058】
なお、この場合において突起14の摩擦抵抗に方向性があると、すなわち前進よりも後退の方の抵抗を大きく設定していると、模型30を後退させる場合に操作がしにくいこととなる。従って本実施形態において突起14は略垂直に設置し、いずれの方向に対しても略等しい抵抗とする。このように設定しても、突起14には引く方向の力は加わらないため、発明の作用および効果を損なうおそれはない。
【0059】
[第四実施形態]
本発明にかかる車庫入れ検討装置の第四実施形態について説明する。図12は本実施形態にかかる車庫入れ検討装置の構成を説明する図であって、上記第三実施形態と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
本実施形態は第三実施形態にて説明した模型30及び後輪軸部60を備えると共に、把手部10によって押す代わりに、糸などの可撓性部材を用いて引くことにより移動させる構成である。
【0061】
図12に示すように、本実施形態における把手部70は、つまみ70aと、該つまみ70aと後輪軸部60の両端とを接続する2本の糸70bとから構成している。これにより、図に示すように過度に旋回させようとした場合には、内周側の糸70bがたるんでしまうため、後輪軸部60に力を加えないこととなる。すると模型30は内周側の突起14を中心として回転運動するため、最小回転半径が保証されることとなる。
【0062】
[他の実施形態]
上記各実施形態において回転中心指示部である突起14はピン形状のものとして説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、図13に示すような構成であってもよい。
【0063】
図13(a)に示す突起16は、前進側(模型を操作する際の移動方向)にエッジ部16aを有し、後退側に平面16bを有している。このような形状とすることによっても、突起16と接地面との摩擦抵抗を、前進方向よりも後退方向の方を大きくすることができる。
【0064】
また摩擦抵抗に方向性を持たせない場合には、図13(b)に示す突起17の如く、単に抵抗値を高めたものであってもよい。突起17は、軸部17aの先端にゴムキャップ17bをかぶせることにより、接地面に対する摩擦抵抗力を高くしている。
【0065】
なお本発明における回転中心指示部としては、使用者が操作に気を配ることを前提に、突起14、16、17などを設けずに、単に視認可能な目印を設けるだけであってもよい。一方、あまりに抵抗が高いもの、例えば針などを用いると、かえって操作がしにくくなったり、また接地面に載置した図面を痛めてしまうおそれがあるため、上記例示した如く適度な摩擦抵抗を生じる構成であることが好ましい。
【0066】
【発明の効果】
上記説明した如く、本発明にかかる車庫入れ検討装置によれば、机上、すなわち図面上で自動車の正確な軌道を再現し、外部空間計画、外構計画の精度向上を図ると共に、外部計画と間取り計画を机上で同時並行で進められるようにして、住宅全体の品質を向上させることができる。
【0067】
また装置自体が極めて簡単な構成であるため、可搬性に優れている。また特殊な機器を使用せずに生産可能であるため、生産コストも低廉に抑えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】車庫入れ検討装置の全体図である。
【図2】車庫入れ検討装置の動作原理を説明する図である。
【図3】車庫入れ検討装置の動作原理を説明する図である。
【図4】車庫入れ検討装置の分解構成図である。
【図5】把手部の部分拡大図である。
【図6】後輪軸部の動作説明図である。
【図7】車部の説明図である。
【図8】使用状態を説明する図である。
【図9】使用状態を説明する図である。
【図10】第二実施形態にかかる車庫入れ検討装置の構成を説明する図である。
【図11】第三実施形態にかかる車庫入れ検討装置の構成を説明する図である。
【図12】第四実施形態にかかる車庫入れ検討装置の構成を説明する図である。
【図13】回転中心指示部の他の実施形態を説明する図である。
【符号の説明】
a …後輪軸
b …境界
r …最小回転半径
10 …把手部
11 …つまみ
12 …当接部
13 …スライダ
13a …目盛り指示部
14 …突起
15 …目盛り
16 …突起
16a …エッジ部
16b …平面
17 …突起
17a …軸部
17b …ゴムキャップ
20 …後輪軸部
21 …係止溝
22 …リング
30 …模型
31 …嵌合溝
40 …模型
41 …係止突起
50 …把手部
50a …アーム部
50b …把手部
50c …接続凹部
60 …後輪軸部
70 …把手部
70a …つまみ
70b …糸

Claims (13)

  1. 自動車の入出庫時の挙動を再現する車庫入れ検討装置であって、
    使用を想定する自動車と少なくとも平面形状が相似な自動車の模型と、
    前記自動車の左右の回転中心に配置され、接地面と摺擦する回転中心指示部とを有することを特徴とする車庫入れ検討装置。
  2. 前記回転中心指示部は、前記模型の縮尺において当該自動車の最小回転半径の回転中心を示すことを特徴とする請求項1記載の車庫入れ検討装置。
  3. 前記回転中心指示部は、前記模型の後輪軸上に配置したことを特徴とする請求項1記載の車庫入れ検討装置。
  4. 前記回転中心指示部と接地面との摩擦抵抗は、前記模型を操作する際の移動方向よりも、逆方向の方が大きいことを特徴とする請求項1記載の車庫入れ検討装置
  5. 前記回転中心指示部は、接地面に対して突出する突起であることを特徴とする請求項4記載の車庫入れ検討装置
  6. 前記突起はピン形状であって、
    接地面に対して突出し、かつ、前記模型を操作する際の移動方向と逆方向に傾斜して設けていることを特徴とする請求項5記載の車庫入れ検討装置。
  7. 前記回転中心指示部は、左右の回転中心を結ぶ線上において、前記模型に対して離接する方向に位置調整可能であることを特徴とする請求項1記載の車庫入れ検討装置。
  8. 前記回転中心指示部を支持する支持部材には、前記模型の縮尺に応じた回転中心の位置を示す目盛りを設けたことを特徴とする請求項1記載の車庫入れ検討装置。
  9. 前記模型を移動させるための把手部を備えたことを特徴とする請求項1記載の車庫入れ検討装置。
  10. 前記把手部は透明な部材からなり、接地面に敷設された図面を視認可能であることを特徴とする請求項9記載の車庫入れ検討装置。
  11. 前記模型と前記把手部とは別体であって、分離していることを特徴とする請求項9記載の車庫入れ検討装置。
  12. 前記模型と前記把手部とは別体であって、前記模型を操作する際の移動方向と直交する方向への前記把手部に対する前記模型の相対的な移動を規制する係合部を有することを特徴とする請求項11記載の車庫入れ検討装置。
  13. 前記回転中心指示部は前記把手部に連結しており、
    前記模型を前進させる場合の前記模型からみた前記把手部の方向に対して、前記模型の反対方向に前記把手部を接続した場合においても、前記回転中心指示部が、前記模型の左右の回転中心を結ぶ線上に配置されるように構成したことを特徴とする請求項11記載の車庫入れ検討装置。
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