JP4229581B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、装着時にトランクス様の形態となり、防漏性能及び意匠性に優れており、且つ装着が容易な使い捨ておむつに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、装着時にトランクス様の形態となる展開型の使い捨ておむつが知られている。斯かるトランクス様の形態は、漏れ防止性能が向上するのみならず、その外観が使用者等に漏れ防止性能に優れた印象を与えるなど、意匠性にも優れたものである。
しかし、従来の斯かる使い捨ておむつは、脚回りに配される部分が、装着の際に、股下大腿部等に引っ掛かる等により、装着しづらいという問題があった。
【0003】
従って、本発明の目的は、装着時にトランクス様の形態となり、防漏性能及び意匠性に優れており、且つ装着が容易な使い捨ておむつを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及び両シート間に介在された液保持性の中央吸収体を備え、実質的に縦長であり、前記中央吸収体の長手方向の両側縁の外方に位置するレッグフラップ部に、おむつの長手方向に沿ってレッグ部弾性部材が配されている展開型の使い捨ておむつにおいて、記使い捨ておむつを長手方向に4等分した4つの領域の内の内側2領域である股下領域の前記レッグフラップ部の少なくとも一部に所定幅の第2吸収体が配設されており、おむつ着用時に、前記中央吸収体と前記第2吸収体との間が屈曲して、該第2吸収体が着用者の大腿部側へ折れ曲がるようになされており、前記股下領域の最小幅L1と、使い捨ておむつの最大幅L2との比(L1/L2)が0.4〜0.8であり、前記股下領域における、前記レッグ部弾性部材の最内側縁と前記レッグフラップ部の外側縁との間の最短距離L3と、該股下領域の最小幅L1との比(L3/L1)が0.13〜0.25であり、前記股下領域における前記レッグフラップ部の外側縁の最外側点と最内側点との間の幅方向の距離L4と、前記股下領域の長手方向の長さL5との比(L4/L5)が0〜0.2である使い捨ておむつを提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
第1実施形態の使い捨ておむつ1は、図1〜3に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート3、及び両シート2、3間に介在された液保持性の吸収体としての中央吸収体4を備え、実質的に縦長に形成されており、着用時に着用者の背側に配される背側領域Aの両側縁部に、それぞれファスニングテープ5、5が設けられている展開型の使い捨ておむつである。
【0006】
本実施形態の使い捨ておむつ1は、その外形が、長手方向の中央部分が幅狭に括れた略砂時計状の形状を有しており、表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、おむつの外形に等しい外形を有している。液保持性の吸収体としての中央吸収体4は、使い捨ておむつ1の幅方向中央部における表面シート2及び裏面シート3間に介在されており、長手方向の中央部分が括れた砂時計状の形状を有している。
【0007】
表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、吸収体4の長手方向の両側縁41,41より幅方向外方に延出しており、その延出した部分が、おむつの長手方向両側部にレッグフラップ部6、6を形成している。
また、着用時に着用者の腹側に配される腹側領域Bの外表面には、前記ファスニングテープ5、5を止着するためのランディングゾーン9が設けられている。
【0008】
而して、本実施形態の使い捨ておむつ1においては、使い捨ておむつ1を長手方向に4等分した4つの領域の内の内側2領域である股下領域Cの最小幅L1と、使い捨ておむつの最大幅L2との比(L1/L2)が0.4〜0.8であり、より好ましくは、0.55〜0.75である。
前記比(L1/L2)が0.4未満であると、▲1▼吸収体配設領域が小さく十分な吸収性能を達成することが難しく、特にトランクス様の形態にしようとする場合、実質的に吸収体配設領域を確保することが難しくなる、▲2▼サイドフラップの耳部が加工工程での搬送中に開いてバタつく恐れがある(加工性の低下)等の不都合を生じる。前記比(L1/L2)が0.8超であると、装着性の悪化は避けられない。
【0009】
図1中、一点鎖線Q1、Q、Q2は、使い捨ておむつ1を長手方向に4等分する線であり、R1〜R4は、使い捨ておむつを長手方向に4等分した各領域である。股下領域Cは、領域R2と領域R3とを合わせた領域である。
尚、本明細書における各部の寸法や比は、おむつを図1に示すように平面状に拡げた状態(緊張状態)において計測した寸法及びそれに基づく比である。
【0010】
本実施形態の使い捨ておむつ1においては、おむつ1を長手方向に4等分した4つの領域の内の最も背側ウエスト縁部(着用時に形成されるウエスト開口部の背中側の開口縁部を形成する部分)11側の領域である背側領域Aにおける最大幅L2及び腹側ウエスト縁部(着用時に形成されるウエスト開口部の腹側の開口縁部を形成する部分)12側の領域である腹側領域Bにおける最大幅L6が、装着性の観点からL2>L6であることが好ましく、この場合、股下領域Cの最小幅L1と背側領域Aの最大幅L2との比(L1/L2)が0.4〜0.8であり、股下領域Cの最小幅L1と腹側領域Bの最大幅L6との比(L1/L6)が0.5〜0.9であることが好ましい。
【0011】
本使い捨ておむつ1においては、中央吸収体4の長手方向の両側縁41,41の外方に位置するレッグフラップ部6,6に、それぞれ、おむつの長手方向に沿って複数本のレッグ部弾性部材7a〜7dが配されている。
そして、股下領域Cにおける、レッグ部弾性部材の最内側縁71とレッグフラップ部6の外側縁61との間の最短距離L3と、該股下領域Cの最小幅L1との比(L3/L1)が0.1〜0.25である。
前記比(L3/L1)が上記範囲内であると、図4に示すように、おむつを装着した状態において、股下領域Cにおけるレッグ部弾性部材の内側縁71より幅方向外方に位置する部分が、着用者の大腿部に巻き付くような形態となり、トランクス様の形態となる。これにより、排泄物の漏れ出し経路の距離が長くなって防漏効果が向上すると共に、使用者や介護者等に漏れ防止性能に優れた印象を与え、意匠的にも優れた外観となる。
前記比(L3/L1)が、0.1未満であると、トランクス様の形態とならなくなり、前記比(L3/L1)が、0.25超であると、装着の際に、レッグフラップ部が股下大腿部において引っ掛かるようになって、装着しづらくなる。
【0012】
ここで、レッグ部弾性部材とは、股下領域Cの両側部に形成されたレッグフラップ部に、おむつの長手方向に沿って配された弾性部材であり、レッグ部弾性部材の最内側縁71とは、レッグフラップ部にレッグ部弾性部材が一本のみ配されている場合には、そのレッグ部弾性部材のおむつ幅方向内側の縁部であり、本使い捨ておむつ1におけるように、レッグフラップ部に複数のレッグ部弾性部材7a〜7dが配されている場合には、それらの内の最もおむつ内側に配されたレッグ部弾性部材7aのおむつ幅方向内側の縁部である。
【0013】
本使い捨ておむつ1においては、トランクス様の形態及び装着容易性の向上の観点から、前記比(L3/L1)が0.13〜0.20であることがより好ましい。
また、同様の観点から、股下領域Cにおけるレッグ部弾性部材の最内側縁71とレッグフラップ部6の外側縁61との間の最短距離L3は45〜100mmであることが好ましい。
また、股下領域におけるフィット性を向上させる観点から、股下領域Cのレッグフラップ部6には、該レッグフラップ部6の幅方向の全域に亘ってギャザーが形成されるように、複数のレッグ部弾性部材7a〜7dが所定の間隔を開けて配設されていることが好ましい。
【0014】
また、本使い捨ておむつ1においては、股下領域Cにおけるレッグフラップ部6の外側縁61の最外側点P1と最内側点P2との間の幅方向の距離L4と、該股下領域Cの長手方向の長さL5との比(L4/L5)が0〜0.2である。
前記比(L4/L5)が、0.2超であると、装着の際に、レッグフラップ部が股下大腿部において引っ掛かるようになり、装着しづらくなる。
【0015】
ここで、レッグフラップ部6の外側縁61の最外側点P1とは、使い捨ておむつを幅方向に2等分する中央線(図示せず)からの距離が最も大きくなる外側縁61上の点であり、外側縁61の最内側点P2とは、同中央線からの距離が最も小さくなる外側縁61上の点である。最外側点P1と最内側点P2との間の幅方向の距離L4は、おむつを幅方向に2等分する前記中央線から最外側点P1までの距離から、該中央線から最内側点P2までの距離を減じて得られる。
前記比(L4/L5)が0とは、股下領域Cにおけるレッグフラップ部6の外側縁61が、股下領域Cの長手方向の全域に亘って、おむつ長手方向と平行な直線をなしている場合であり、そのような形態のおむつも、本発明の好ましい一実施形態である。
【0016】
より好ましい前記比(L4/L5)は0〜0.17である。前記比(L4/L5)が0.17未満以下であると、股下領域Cにおけるレッグ部弾性部材の最内側縁71とレッグフラップ部6の外側縁61との間の最短距離L3が55〜100mmとした場合であっても、極めて良好な装着性を得ることができる。
即ち、従来の使い捨ておむつにおいては、最短距離L3が55mm以上になると、股下大腿部での引っ掛かりが大きくなり、極端に装着性が悪化していたが、前記比(L4/L5)が0〜0.17であると、そのような装着性の悪化を顕著に防止することができる。
【0017】
また、第1実施形態の使い捨ておむつ1においては、股下領域Cにおけるレッグフラップ部6の外側縁61の最外側点P1が、使い捨ておむつ1を長手方向に2等分した2つの領域の内の背側の領域(前記領域R1及びR2)にある。
【0018】
尚、本実施形態の使い捨ておむつ1においては、二対のファスニングテープ5,5が設けられているが、一対のみ又は三対以上設けられていても良い。但し、一対のファスニングテープを設ける場合には、フィット性の低下を防止するために、背側ウエスト縁部11に沿って、ウエストギャザー形成用のウエスト部弾性部材13を配設することが好ましい。尚、使い捨ておむつ1の最大幅を計測する際には、図1に示すように、ファスニングテープ5を内側に折り曲げた状態にておいて計測する。
【0019】
本使い捨ておむつ1においては、股下領域Cにおける両レッグフラップ部6それぞれの少なくとも一部に所定幅の第2吸収体8,8が配設されている。
より詳細には、股下領域Cにおける中央吸収体4の両側縁41,41の外方に、それぞれ該両側縁41,41から離間させて、液保持性の第2吸収体8,8が配設されている。第2吸収体8,8は、それぞれ、帯状をなしており、おむつ1の長手方向に沿って配設されている。股下領域Cにおける第2吸収体8は、それぞれ、その幅が長手方向の全域に亘ってほぼ等しく、その長手方向をおむつ1の長手方向と一致させて配されている。
【0020】
第2吸収体8は、それぞれレッグフラップ部6の少なくとも一部に配されていれば良いが、おむつの着用者が横寝状態において尿等を排泄した場合には、中央吸収体4を越えた排泄物が股下領域Cにおけるレッグフラップ部6,6のみならず、背側及び腹側領域におけるフラップ部にも達する恐れがあるため、第2吸収体8は、股下領域Cから腹側フラップ部(腹側領域Bにおける中央吸収体4の左右両側縁の外方に位置する部分)及び背側フラップ部(背側領域Aにおける中央吸収体4の左右両側縁の外方に位置する部分)の少なくとも一方に亘って配設されていることが好ましく、股下領域Cから前記腹側フラップ部及び前記背側フラップ部の両方に亘って配されていることが一層好ましい。
【0021】
本使い捨ておむつ1においては、各レッグフラップ部6に複数本のレッグ部弾性部材7a〜7dが配設されており、それらの内の一部のレッグ部弾性部材7a,7bは、第2吸収体8が配設された領域6Aに配され、他のレッグ部弾性部材7c,7dは、第2吸収体8が配された領域6Aよりも幅方向外方のレッグフラップ部に配されている。ここで、第2吸収体8が配設された領域6Aとは、図1に示すように使い捨ておむつを展開状態として平面視したときに厚み方向の内部に第2吸収体8,8が配されている領域である。第1実施形態の使い捨ておむつ1におけるレッグ部弾性部材7a、7bは、第2吸収体8と裏面シート3との間に配設されている。
【0022】
尚、本発明の使い捨ておむつにおいては、中央吸収体4上に配された表面シート2が中央吸収体4の両側縁より幅方向外方に延出し、延出した表面シート2が第2吸収体8、8それぞれの少なくとも内側縁を被覆していることが好ましく、また、第2吸収体8、8からの液の滲み出しを防止するために、第2吸収体8の外側縁が、液不透過性のシートで被覆されていることが好ましい。
【0023】
本実施形態の使い捨ておむつ1の各部の形成材料について説明すると、表面シート2、裏面シート3、中央吸収体4、ファスニングテープ5及びランディングゾーン9の形成材料としては、それぞれ、従来、使い捨ておむつに用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。
【0024】
レッグ部弾性部材7a〜7d及びウエスト部弾性部材13それぞれの形成素材としては、天然ゴム、合成ゴム、スパンデックス等の各種のものを用いることができ、それぞれの形態としては糸状、帯状、フィルム状等の各種のものを用いることができる。特に、レッグ部弾性部材7a〜7dは、足回りの収縮性、加工性、コストの観点から、糸ゴム又は平ゴム、特に平ゴムが好ましい。
【0025】
また、第2吸収体8としては、使い捨ておむつ等の吸収体として従来用いられている各種構成のものを特に制限なく用いることができ、例えば、レーヨン、セルロース等の天然素材の親水性繊維の集合体や、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成繊維を表面処理したものの集合体、これらの集合体に吸水性ポリマーを保持させたもの等を用いることができる。
【0026】
本実施形態の使い捨ておむつ1は、通常の展開型の使い捨ておむつと同様にして着用者に装着されて使用することができる。
本実施形態の使い捨ておむつ1によれば、前記比(L1/L2)、前記比(L3/L1)及び前記比(L4/L5)が、それぞれ上記特定の範囲内にあるため、装着状態における形態が、図4に示すような、トランクス様の形態となって、防漏効果及び意匠を向上させることができ、しかも従来のトランクス様の使い捨ておむつにおけるような装着しづらいといった欠点がない。
【0027】
また、本実施形態の使い捨ておむつにおいては、良好な装着性を得ることができ、従来装着性の悪化のために使用できなかったレッグフラップ部6,6に、上述したような第2吸収体8を配設することができる。
第2吸収体8により、脚回りにおけるフィット性を向上させることができ、また、脚回りからの漏れを一層効果的に防止することができる。
特に、本実施形態の使い捨ておむつ1においては、第2吸収体8が配された領域6Aにレッグ部弾性部材7a,7bが配されているため、着用時に、第2吸収体8が配された領域6Aの肌側面が、図3に示すように、着用者Mの脚廻りに対して良好に密着し、そのため、中央吸収体4の側方に尿等が漏れ出しても、おむつの側縁部に達することなく、第2吸収体8に確実に吸収される。これにより、排泄物の漏れ、特に脚廻りからの尿の漏れが一層確実に防止される。
【0028】
また、第1実施形態の使い捨ておむつ1においては、中央吸収体4と両第2吸収体8,8との間の領域6Bに、レッグ部弾性部材7a,7bが配されていないため、該領域6Bより幅方向外側に配されたレッグ部弾性部材の収縮力が、該領域6Bにより吸収・緩衝される。そのため、フィット性、吸収性能、吸収パッドを併用する場合のパッド収納性等に優れている。
【0029】
尚、フィット性の向上効果及び漏れ防止効果を一層顕著に発現させる観点から、第2吸収体8は、その幅L7が1〜10cm、特に2〜5cmであることが好ましく、その幅L7と股下領域Cの最小幅L1との比(L7/L1)は0.02〜0.3であることが好ましい。また、中央吸収体4は、その幅L8が5〜25cmであることが好ましく、その幅L8と股下領域Cの最小幅L1との比(L8/L1)は0.1〜0.8であることが好ましい。
【0030】
図5〜図7には、本発明の第2実施形態としての使い捨ておむつ1’が示されている。第2実施形態の使い捨ておむつ1’については、第1実施形態のおむつ1と相違する点について説明する。特に説明しない点は、第1実施形態と同様であり、上述した説明が適宜適用される。
【0031】
第2実施形態の使い捨ておむつ1’においては、股下領域Cにおけるレッグフラップ部6の外側縁61の最外側点P1が、使い捨ておむつ1を長手方向に2等分した2つの領域の内の背側の領域(前記領域R1及びR2)にある。
斯かる構成により、ファスニングテープ5,5を引っ張って、おむつを装着する際における、背側股下領域(前記領域R2)の背側大腿部への引っ掛かりが一層防止され、一層装着性に優れたものとなる。
また、使い捨ておむつ1’においては、各レッグフラップ部6に配された複数本のレッグ部弾性部材7a〜7dは、その一部のレッグ部弾性部材7dが第2吸収体8が配された領域6Aに配され、他の一部のレッグ部弾性部材7a〜7cが中央吸収体4と第2吸収体8との間の領域6Bに配されている。
【0032】
本発明は、上述した両実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能である。
例えば、レッグフラップ部に第2吸収体8を配設しない形態とすることもでき、また、第2吸収体8を配設する場合の配置形態としては、中央吸収体4と第2吸収体8とを離間させずにスリットを介して隣接するように配置させた形態、第2吸収体8が背側領域A及び/又は腹側領域Bにおいて中央吸収体4に一体的に連設された形態とすることもできる。第2吸収体8が背側領域A及び/又は腹側領域Bにおいて中央吸収体4に一体的に連設された形態は、装着性、股下のフィット性、背側領域A及び/又は腹側領域Bにおける漏れ防止性の一層の向上の観点からも優れている。
【0033】
また、中央吸収体4と第2吸収体8とを離間配置する場合、両者間の領域6Bには、中央吸収体4及び第2吸収体8よりも単位面積当たりの重量が小さい吸収性材料が配設されていることが、防漏性、フィット性の観点から好ましい。吸収性材料としては、パルプ層、パルプポリマー層、親水性不織布、パルプシート(台紙)等が挙げられ、これらは、例えば、領域6Bにおける表面シート2と裏面シート3との間等に配設される。また、領域6Bにレッグ部弾性部材を配設する場合には、中央吸収体4が過度にヨレないように、他の領域に配設するレッグ部弾性部材よりも伸長率を小さくする等、比較的弱い収縮力となるように配設することが好ましい。
【0034】
また、レッグフラップ部の層構造は、上記両実施形態のものに制限されずに、例えば、表面シート2及び/又は裏面シート3に代えて他の単一又は複数枚のシートにより構成されていても良いし、両シート2,3以外に更に他のシートや非シート材が配されていても良い。
【0035】
また、第2吸収体8が配設された領域6Aにレッグ部弾性部材7a,7bを配設しない形態や、第2吸収体8が配設された領域6Aにおけるレッグ部弾性部材7a,7bが、表面シート2と第2吸収体8との間、第2吸収体8内又は裏面シート3の外面等に配設されている形態とすることもできる。
【0036】
また、各レッグフラップ部に配設されたレッグ部弾性部材の本数は複数本でも一本でも良い。更に、使い捨ておむつの各部の形状、寸法、形成材料等は、適宜に変更することができる。尚、本発明の使い捨ておむつは、成人用のおむつとして特に適しており、使用の際に、補助吸収具を併用しても良い。
【0037】
中央吸収体と第2吸収体の形成方法としては、(1)中央吸収体と第2吸収体を別体で供給する、(2)中央吸収体の全長あるいは少なくとも股下領域で長手方向に沿ってスリットを入れる、あるいはエンボスをかける、(3)中央吸収体の全長あるいは少なくとも股下領域で長手方向に沿って単位面積当たりの重量の小さい領域を形成する、(4)幅広の吸収性材料の幅方向両端部を、おむつ内面側に向けられるその一面側に折り返して積層し、両積層部分間の中央部に各積層部分の内方側縁部との間に所定の隙間が形成されるように、細幅の吸収性材料を積層する、等が考えられる。
以上のようにして中央吸収体及び第2吸収体を形成させると領域6Bが屈曲領域になり、第2吸収体が確実に大腿部側に折れ曲がり、股下大腿部のフィット性、モレ防止性、トランクス様の外観が向上する。尚、上記(4)の方法においては、中央部に形成される2層の吸収性材料からなる部分が中央吸収体を構成し、両端部に形成される2層の吸収性材料からなる部分が第2吸収体を構成する。
【0038】
【実施例】
(実施例1〜3)
それぞれ表1に示す寸法及び比を有する、図1,2に示す形態の使い捨ておむつ(実施例1)及び図5,6に示す形態の使い捨ておむつ(実施例2)を作成した。また、表1に示す寸法及び比を有する、第2吸収体を有しない形態の使い捨ておむつ(実施例3)を作成した。実施例3は、参考例である。
【0039】
(比較例1〜4)
市販のおむつについて、それぞれ、実施例と同様の測定方法により、各部の寸法を測定し、同様にして、前記比(L1/L2)、前記比(L3/L1)及び前記比(L4/L5)を算出した。その結果を表1に示した。
【0040】
(比較例5〜7)
実施例1の使い捨ておむつにおけるL4を57から100に代えた以外は、実施例1と同様にして使い捨ておむつ(比較例5)を作成した。
実施例1の使い捨ておむつにおけるL3を65から40に代えた以外は、実施例1と同様にして使い捨ておむつ(比較例6)を作成した。
実施例1の使い捨ておむつにおけるL4を57から100に代え、L3を65から40に代えた以外は、実施例1と同様にして使い捨ておむつ(比較例7)を作成した。
【0041】
(評価)
実施例1〜3及び比較例1〜7の使い捨ておむつについて、それぞれ10名の成人モニターにより使用テストを行い、それぞれについて、以下の評価基準により、▲1▼トランクス様の形態になるか否か、▲2▼装着の容易性、▲3▼漏れ防止性、及び▲4▼フィット性を評価した。それらの評価結果を表1に併せて示した。
【0042】
(評価基準)
・トランクス様の形態になるか否か;
○;トランクス様の形態である。
△;どちらともいえない(装着時に無理すればトランクス様になる)。
×;明らかにトランクス様の形態ではない。
【0043】
・装着の容易性;
○;容易である(8名以上が容易と回答)。
△;どちらともいえない(5〜7名が容易と回答)
×;容易でない(4名以下が容易と回答)
【0044】
・漏れ防止性;人体モデルに各おむつを装着して横寝状態とし、150g/回の生理食塩水を股間部より排出させ、股部から漏れるまでの回数により評価した。
◎;4回以上
○;3回
△;2回
×;1回
【0045】
・フィット性;脚回りのフィット感が満足できるものであるか否かを回答させ、満足と回答したモニターの人数により評価した。
◎;満足9人以上。
○;満足7〜8人。
△;満足5〜6人。
×;満足4人以下。
【0046】
【表1】
【0047】
表1に示す結果から、本発明の使い捨ておむつは、装着時にトランクス様の形態となり、防漏性能及び意匠性に優れている上に、装着が極めて容易であることが判る。これに対して、比較例のおむつは、何れかの比が本発明の範囲内にないため、トランクス様の形態とならないもの、又はトランクス様の形態とはなるが、装着しづらいものである。
【0048】
【発明の効果】
本発明の使い捨ておむつは、装着時にトランクス様の形態となり、防漏性能及び意匠性に優れており、且つ装着が極めて容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態としての使い捨ておむつを一部破断して示す平面図である。
【図2】図2は、図1のX−X断面を模式的に示す断面図である。
【図3】図3は、第1実施形態の使い捨ておむつの装着状態を模式的に示す断面図である。
【図4】図4は、第1実施形態の使い捨ておむつのトランクス様の装着状態を示す模式図である。
【図5】図5は、本発明の第2実施形態としての使い捨ておむつを一部破断して示す平面図である。
【図6】図6は、図5のX−X断面を模式的に示す断面図である。
【図7】図7は、第2実施形態の使い捨ておむつの装着状態を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1,1’ 使い捨ておむつ
2 表面シート
3 裏面シート
4 中央吸収体(吸収体)
5 ファスニングテープ
6 レッグフラップ部
61 レッグフラップ部の外側縁
7a〜7d レッグ部弾性部材
71 レッグ部弾性部材の最内側縁
A 背側領域
B 腹側領域
C 股下領域
M 着用者
6A 第2吸収体が配された領域
Claims (4)
- 液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及び両シート間に介在された液保持性の中央吸収体を備え、実質的に縦長であり、前記中央吸収体の長手方向の両側縁の外方に位置するレッグフラップ部に、おむつの長手方向に沿ってレッグ部弾性部材が配されている展開型の使い捨ておむつにおいて、
前記使い捨ておむつを長手方向に4等分した4つの領域の内の内側2領域である股下領域の前記レッグフラップ部の少なくとも一部に所定幅の第2吸収体が配設されており、
おむつ着用時に、前記中央吸収体と前記第2吸収体との間が屈曲して、該第2吸収体が着用者の大腿部側へ折れ曲がるようになされており、
前記股下領域の最小幅L1と、使い捨ておむつの最大幅L2との比(L1/L2)が0.4〜0.8であり、
前記股下領域における、前記レッグ部弾性部材の最内側縁と前記レッグフラップ部の外側縁との間の最短距離L3と、該股下領域の最小幅L1との比(L3/L1)が0.13〜0.25であり、
前記股下領域における前記レッグフラップ部の外側縁の最外側点と最内側点との間の幅方向の距離L4と、前記股下領域の長手方向の長さL5との比(L4/L5)が0〜0.2である使い捨ておむつ。 - 前記股下領域における、前記レッグ部弾性部材の最内側縁と前記レッグフラップ部の外側縁との間の最短距離L3が45〜100mmである請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 前記股下領域における、前記レッグ部弾性部材の最内側縁と前記レッグフラップ部の外側縁との間の最短距離L3が55〜100mmであり、前記股下領域における前記レッグフラップ部の外側縁の最外側点と最内側点との間の幅方向の距離L4と、前記股下領域の長手方向の長さL5との比(L4/L5)が0〜0.17である請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
- 前記股下領域における前記レッグフラップ部の外側縁の最外側点が、使い捨ておむつを長手方向に2等分した2つの領域の内の腹側の領域にある請求項1〜3の何れかに記載の使い捨ておむつ。
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