JP4229340B2 - 引出しをロックするロック可能構造及びロック可能な取り囲み構造 - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は、一般的にはモジュール式保管および支持機構に関し、より詳しくは、それぞれ複数の放射状に伸びたフランジを有する、垂直に配置された支持ポストを特徴とするプラットホームシステムに関する。支持ポストは、モジュール式保管および支持機構を含んでなる開放および取り囲み構造における基本的なフレーム構成要素として使用される。
最終ユーザーのニーズに合わせて加工できる堅牢で空間効率の良いモジュール式保管および支持機構を提供することにより、本発明は、様々な商業、工業および住宅用途に使用できる。
先行技術の説明
例えば棚機構の様な開放構造またはカートやキャビネットの様な取り囲み構造に使用するための保管および支持機構は、この分野では良く知られている。開放構造において、棚機構は一般的に、1個以上の水平棚を支持する様に設計された4本の円筒状支持ポストを使用する。他方、従来の取り囲み構造は一般的に、可動(カート用)でも固定(キャビネット用)でもよいベースプラットホーム上に支持された3または4側面を有する機構を備えている。これらの側面は、互いに、またはポストの様な垂直フレーム部材に固定する様に設計されたパネルの形態でよい。
公知のモジュール式棚機構の一種は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第3,424,111号(Maslow)および第3,523,508号(Maslow)に記載されている。これらの特許に記載されている調節可能な棚機構は、譲受人の商標SUPER ERECTA SHELFで商業的に大きな成果を上げている。この棚機構用のプラットホームまたは基本フレームは、円筒形の支持ポストであり、その外側表面上に等間隔で配置された複数の輪状の溝を備えている。基本的な棚機構は4本の支持ポストを使用して1個以上の形成されたワイヤ棚を支持し、各棚は、支持ポストを受入れるための直円錐台形状のカラーを各コーナーに有している。支持ポストの周りには、2個の互いに係合するスリーブが取り付けてある。スリーブは、その内側表面上に、支持ポスト上の溝の一つと係合するリブを備え、棚のカラーの形状を補足する様に設計された、底部が最も広い直円錐台形状の外側表面を有する。スリーブを取り付けた支持ポストは、各棚のカラー中に受入れられ、棚機構を組み立てる。組み立てた時、棚の重量により、カラーとスリーブの間に半径方向で内側に向かう力が生じる。この力により、カラーとスリーブの間の楔作用により、スリーブがポストと互いに係合する関係になる。
米国特許出願第08/093,331号は、棚機構全体を分解する必要なしに、1個以上の棚を容易に設置および/または除去できる様にするためのハンガーブラケットを使用する棚機構を記載している。QWIKSLOT SHELFの商標で知られているこの棚機構も、本発明の譲受人に譲渡されている。QWIKSLOT SHELF棚機構のプラットホームは、ハンガーブラケットを受入れるための複数の細長いスロットが垂直方向で規則的な間隔で形成された支持ポストを使用している。スロット付きの支持ポストは、SUPER ERECTA SHELF棚機構で上に説明した様な輪状の溝を有することもできる。各ハンガーブラケットにある切込が、棚の切りつめたコーナーを受入れる。
本発明の譲受人に譲渡されたMETROFLEXカートと呼ばれる取り囲み構造の一種では、互いに係合して成形されたパネルを使用し、垂直な支持ポストを必要としない。これに関して、2個のサイド/ボトムパネルが一つに接合されてカートの側部および底部を形成し、バックパネルがサイド/ボトムパネルに固定されている。最上部を加えて、3つの側部を有する取り囲んだカートが完成する。開いた側部は、大きさの異なった一連の引出しおよび箱を受入れることができ、棚または他の付属品をカートの外側側部に設けることができる。移動用に、カートはキャスターを備えるか、またはキャスターを備えたベースプラットホーム上に設置することができる。METROFLEXカートは、米国特許第5,016,948号および第D 323,915号の主題である。
先行技術の図1は、開放および取り囲み構造の両方に使用するための、別の型のプラットホームを示す。このプラットホームは、モジュール式フレーム形成機構に使用するための、押し出したアルミニウム製支柱輪郭を有するのが特徴である。図1に示す様に、支柱輪郭1は、実質的に正方形の断面および各コーナーから放射状に伸びるフランジ5を備えたセンターポスト3を有する。各隣接するフランジ対の間にT字形のスロット7が画成されている。図に示す様に、各フランジは、直角を有する様に形成され、二重壁デザインを含む。支柱輪郭は、標準化した構成要素を使用するフレーム形成機構の一部である。支柱輪郭の直線的なデザインは、フレーム形成機構中で垂直および水平位置の両方に配置されるので、最大限の有用性を与えることを意図している。
しかし、保管および支持機構にはさらに改良が望まれている。より詳しくは、開放および取り囲み構造の両方で使用できる独特のフランジ付き支持ポストを備えたプラットホーム機構を提供することが望ましい。
発朋の概要
本発明の一つの目的は、モジュール式保管および支持機構に使用するためのプラットホーム機構を提供することである。
したがって、本発明の目的は、モジュール式保管および支持機構に使用するための、フランジ付き支持ポストを特徴とするプラットホーム機構を提供することである。
本発明の一態様により、支持ポストは、細長い管状ポスト、およびそのポストから放射状に伸び、ポストに沿った長さ方向に走る、複数の間隔をおいて配置されたフランジを含んでなる。各フランジは、ポストから放射状に伸びる第一部分、および第一部分の末端から伸びる第二部分を含む。
本発明のもう一つの態様では、支持ポストは、外周部および長さ方向の軸を有する細長いポスト、および複数の対称的に間隔をおいて配置された、そのポストから放射状に伸びる細長いフランジを含んでなる。隣接するフランジの各対は、細長い、実質的にT字形の、丸くなった対向する末端および円弧状の側面を有するスロットを画成する。
本発明のさらに別の態様により、支持ポストは、第一の周辺部を画成し、縦軸を有する外壁を備えた細長い管状ポスト、およびそのポストから放射状に伸び、ポストの縦方向に走る、複数の間隔をおいて配置されたフランジを含んでなる。本発明により、フランジは、第一周辺部と同心の第二周辺部を画成する。
本発明のもう一つの目的は、支持ポストを使用する、カートやキャビネットの様な取り囲み構造を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、支持ポストと協同して取り囲み構造を形成するためのサイドパネルを提供することである。
本発明のもう一つの態様により、プラットホーム機構は複数の支持ポストを含んでなり、各支持ポストは、細長い内側ポスト、および各ポストから放射状に伸び、ポストに沿った縦方向に走る、複数の間隔をおいて配置されたフランジを含んでなる。各フランジは、ポストから放射状に伸びる第一部分、および第一部分の末端から伸びる第二の円弧状部分を含む。さらに、各隣接するフランジ対は細長いスロットを画成し、支持ポスト間に複数のパネルが固定される。各パネルは、支持ポスト中の細長いスロットの中に受入れられる第一および第二の側方末端を含む。
本発明の別の態様により、各パネルは、そのパネルを支持している2本の支持ポスト間に伸びる横軸を含み、各側方末端は、横軸、縦軸および横軸および縦軸に対して直角の第一軸を含み、第一軸はパネルの横軸に対して斜めである。
本発明のさらに別の目的は、取り囲み構造で使用するための、開放構造型の引出しを提供することである。
本発明のこの態様により、引出しは、一緒に固定されて開いた、底部の無いフレームを形成するバックパネル、第一および第二サイドパネルおよびフロントパネルを有する引出しフレーム、および複数の垂直壁および底部表面を有する引出し挿入物を含んでなる。引出し挿入物は、引出しフレームの中に引出し挿入物を支持するための支持手段を含む。フロントパネルは第一の高さを有するハンドル区域を含み、引出し挿入物の深さがハンドル区域の第一高さよりも大きい場合、第一ブランク区域がハンドル区域に固定され、前面パネルの全高を、引出し挿入物の深さと少なくとも等しくなるまで増加させる。
本発明のさらに別の目的は、カートまたはキャビネットに、外方向に旋回する様に取り付けするための、または個別に使用するための実用キャビネット、またはサイドポッドを提供することである。
本発明のこの態様により、実用キャビネットは、リアパネルおよび第一および第二サイドパネルを有し、サイドパネルがリアパネルの対向末端に固定され、3つの側部を有し、フロント側が開いた囲いを形成する。サイドパネルは成形された内側表面を有し、それぞれの内側表面は、円弧状のスロットおよび前方切込を含む成形区域を有する。
本発明のさらに別の目的は、取り囲み構造と共に使用する、垂直軸に対して非対称的なドアを提供することである。
本発明のこの態様により、プラットホーム機構は、取り囲み構造の開放側を閉鎖するための、支持ポストの一つに固定された蝶番の付いたドアを含む。蝶番の付いたドアは、一つの縁部に蝶番切込および少なくとも上部および底部ハンドルを有する。
本発明の別の態様は、ドアを支持ポストの一つに固定するための蝶番手段に関する。蝶番手段は、支持ポスト中の細長いスロットの中に配置された取付板を含み、フランジの裏側に取付板を押しつけるための設置ねじにより取付板を固定する。
本発明の別の目的は、引出しをロックし、保護するために取り囲み構造で使用する安全システムを提供することである。安全システムにより、ロッキング機構を作動させた後、開いた引出しを閉鎖し、ロックすることもできる。
本発明の別の態様により、少なくとも2つの側部および波形の内側表面を有する取り囲み構造のための安全システムを提供する。安全システムは、側部の一方に配置されたロッキングバー、ロッキングバーに固定され、波形の内側表面の中に収容された複数のロッキングフィンガー、およびロッキングバーをロック位置とロック解除位置の間で起動する起動手段を含む。ロックされた位置では、ロッキングフィンガーは波形内側表面の外に伸びている。
本発明のさらに別の目的は、安全システムを電子的に制御するための電気制御装置、および安全システムを制御するための優先する機械的制御装置を提供することである。
本発明のこの態様では、(a)少なくとも1個の引出しおよび(b)引出しを取り囲み構造中にロックするための、電気的に制御されるロッキング機構を含む、取り囲み構造で使用するための制御システムを提供する。制御システムは、情報を入力するための入力手段、引出しにアクセスするための有効ユーザーコードを保存するメモリー手段、および入力手段からのユーザー入力により、ロッキング機構を制御するための制御手段を含む。制御手段は、(a)入力手段に入ったユーザーコードをメモリー手段に保存されている有効ユーザーコードに対して確証し、確証結果を造る手段、および(b)確証結果に応じて引出しのロックを解除する手段を含む。
本発明の別の目的は、棚の様な水平に配置される構成部品を開放構造中に支持できる支持ポストを提供することである。
本発明のさらに別の目的は、テーパーの付いたスリーブ、取付ブラケットおよび他の、棚を支持する付属品と共に使用することができる支持ポストを提供することである。
これらの、および他の目的、態様、特徴および利点は、添付の図面を参照しながら行なう下記の好ましい実施態様の説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
図1は、従来の支柱輪郭の斜視図であり、
図2は、本発明のプラットホーム機構を使用するモジュール式保管および支持機構を示す図であり、
図3は、本発明の支持ポストの斜視図であり、
図4は、図3に示す本発明の支持ポストの平面図であり、
図5は、本発明の支持ポストにおけるスロットを分離して示す、図4の部分図であり、
図6は、本発明の可動カートの斜視図であり、
図7は、本発明の可動カートで使用するための変形内側サイドパネルの斜視図であり、
図8Aは、本発明の取り囲み構造の後方角部で使用する支持ポストの平面図であり、
図8Bは、3軸座標系および本発明のサイドパネルの略図であり、
図9Aは、本発明の取り囲み構造の前方角部で使用する支持ポストの平面図であり、
図9Bは、本発明の取り囲み構造の変形した前方角部の平面図であり、
図10は、本発明のダブル−ワイド取り囲み構造で使用する中央後方支持ポストの平面図であり、
図11は、本発明のダブル−ワイド取り囲み構造で使用する中央前方支持ポストの平面図であり、
図12は、本発明の、すべての引出しを備えた可動カートの斜視図であり、
図13は、本発明の引出しフレームの斜視図であり、図14Aおよび14Bは、本発明の引出しフレームのフロントパネル部品の斜視図であり、
図15は、本発明の引出しフレームの、図13における線15−15による断面図であり、
図16は、本発明の引出しクリップの斜視図であり、図17は、図16に示す本発明の引出しクリップの平面図であり、
図18Aは、本発明のシングル−デプス引出し機構の斜視図であり、
図18Bは、ダブル−デプス引出し機構の斜視図であり、
図19は、本発明の引出し機構で使用する引出し挿入物の斜視図であり、
図20は、本発明の引出し挿入物で使用する横仕切りの斜視図であり、
図21は、本発明のサイドポッドを備えた可動カートの斜視図であり、
図22は、本発明のサイドポッドが開いた外方向に旋回する位置にある可動カートの斜視図であり、
図23は、本発明の取り囲み構造の前方角部で使用する支持ポストの平面図であり、
図24は、本発明の空のサイドポッドの斜視図であり、
図25は、本発明の箱を装着したサイドポッドの斜視図であり、
図26は、本発明のサイドポッドの成形したサイドパネルの斜視図であり、
図27は、本発明のサイドポッドで使用する棚の斜視図であり、
図28は、本発明のサイドポッドで使用する箱の斜視図であり、
図29は、本発明のドアを備えたサイドポッドの斜視図であり、
図30は、本発明のドアを備えたサイドポッドの斜視図であり、
図31は、本発明のオーバーヘッドキャビネットの斜視図であり、
図32は、図31に示す本発明のオーバーヘッドキャビネットのドアを取り去った斜視図であり、
図33は、本発明のオーバーヘッドキャビネットのリアおよびサイドパネルの斜視図であり、
図34は、本発明のトールキャビネットの正面図であり、
図35は、本発明の棚の斜視図であり、
図36は、本発明のダブルワイド取り囲み構造の正面図であり、
図37は、本発明のシングルドアの正面図であり、
図38Aおよび38Bは、本発明の図37に示すシングルドア上のドアハンドルの部分側面図であり、
図39は、本発明のダブルトールドアの正面図であり、
図40は、本発明の図39に示すダブルトールドア上の中央ドアハンドルの側面図であり、
図41は、本発明のドア蝶番の一種の等角図であり、図42は、本発明の支持ポストにドアを固定するドア蝶番の平面図であり、
図43は、本発明の別の種類のドア蝶番の等角図であり、
図44は、本発明の支持ポストにドアを固定するドア蝶番の平面図であり、
図45は、本発明の支持ポストに蝶番を取り付けるための取付板の斜視図であり、
図46Aおよび46Bは、本発明のロッキングバーのそれぞれ正面面および背面図であり、
図47は、本発明の右側ロッキングフィンガーの斜視図であり、
図48は、本発明の左側ロッキングフィンガーの斜視図であり、
図49は、本発明の波形内側パネルの背面図であり、
図50は、本発明の波形内側パネルの部分正面図であり、
図51は、本発明のカム歯車の正面図であり、
図52は、本発明の機械的ロッキング機構と係合しているロッキングバーを示す、取り囲み構造の前角部の斜視図であり、
図53は、本発明の安全システムのブロック図であり、
図54は、本発明の安全システムの運転のフローチャートであり、
図55は、本発明のID/PINの入力および確証に関するルーチンのフローチャートであり、
図56は、本発明のロック解除および自動再ロックルーチンのフローチャートであり、
図57は、本発明のPIN変更ルーチンのフローチャートであり、
図58は、本発明の日付/時間/ロック解除時間変更ルーチンのフローチャートであり、
図59は、本発明の日付入力ルーチンのフローチャートであり、
図60は、本発明のアクセス記録監査ルーチンのフローチャートであり、
図61は、本発明の管理者PIN追加/削除ルーチンのフローチャートであり、
図62は、本発明のキーパッドおよびディスプレーを示す略図である。
好ましい実施態様の説明
図2は、本発明のプラットホーム機構に基づくモジュール式保管および支持機構の全体図である。下記の説明から明らかな様に、フランジ付き支持ポストを特徴とするプラットホーム機構を使用し、広範囲な開放および取り囲み構造の両方を構築することができる。これらの構造により、モジュール式保管および支持機構を注文に応じて設計するための、実質的に無限の組合わせが可能である。
図2の左から右に、モジュール式支持機構により、ダブルワイドの効率的な保管機構11、トールキャビネット13A、引出しを備えた3種類のキャビネット13B、13Cおよび13D、およびドアを取り付けたダブルワイドキャビネット15が得られる。トールキャビネットは一連の引出し、および上の半分に、透明なパネルを備えたドアの後ろに収容された棚を含む。キャビネットの上にはオーバーヘッドキャビネット19および3段のカセット機構21が載っている。キャビネットの前にはサイドポッドを取り付けた可動カート23があり、ダブル−ワイドキャビネットの右には、やはりサイドポッドを含むユニットドウズ(unit dose)カートがある。多くの点で可動カートと類似しているが、多段カセット機構を備えたユニットドウズカートおよび棚機構は、本願と同時に提出された共に審査中の出願の主題である。
図2に示すモジュール式保管および支持機構は、病院や他の健康管理施設での使用に非常に適している。しかし無論、本発明のモジュール式保管および支持機構は他の多くの商業的用と、例えばホテルやレストラン、ならびに工業および住宅環境にも使用される。
モジュール式保管および支持機構を含んでなる各構成要素の全体的な寸法は設計上の選択の問題であるが、製造および組み立ての目的には、限られた数の標準的な高さが好ましい。一例として、図2では、可動カート23およびユニットドウズカート25はそれぞれ高さが39”および42”である。また、トールキャビネット13Aの高さは72”である。
本発明の支持ポスト10を図3、4および5に示す。支持ポスト10は、内側ポスト12および複数の放射状に伸びた等間隔に配置されたフランジ14を一般的に含んでなる。ポストは、通常の使用では垂直に配置される様に設計され、その下端でベースプラットホーム、脚、キャスター、等により支持することができる。以下により詳細に説明するシングル−ワイドプラットホームでは、好ましくは4本のポストを一緒に使用し、キャビネットまたはカートの様な取り囲み構造、または棚機構の様な開放構造のための角支持部を形成する。
内側ポスト12は、図3および4に最も分かり易く示す様に、好ましくは管形状を有し、断面が円形で、同心円状の内壁表面16および外壁表面18を有する。フランジ14は、好ましくは内側ポストの長さ方向の全長に沿って伸びている。さらに、フランジおよび内側ポストは、好ましくは通常の押出し技術により、例えばアルミニウム製の一体構造を形成する。しかし、他の同等の手段、例えば引き抜き成形、ロール成形鋼、を使用して本発明の支持ポストを製造することもできる。
フランジ14、または鳩尾状部分、は内側ポスト12の周辺部に互いに等間隔で配置され、対称的な支持ポストを形成する。例えば、4個のフランジはポストの周囲に90°間隔で配置することができる。その様な配置により得られる多様性のため、4個のフランジを使用するのが好ましいが、フランジの数は任意であり、本発明の範囲から離れることなく、変えることができる。図4に関して、各フランジは内側ポスト12から放射状に伸びる第一部分20を有する。各第一部分の末端には、横方向に配置された第二部分22がある。第二部分には円弧状の外側表面24が形成されており、これらの表面が一緒になって、内側ポスト12の内壁表面16および外壁表面18と同心円状の円周を形成している。図3に関して、各フランジの外側表面24には、一連の等間隔に配置された周辺部の溝29が形成されている。垂直に間隔をおいて配置された溝は、フランジの縦方向の全長に沿って形成されているのが望ましい。一実施態様では、円弧状の外側表面24により画成される、支持ポストの外径は1.625”であり、内径は0.875”である。
各隣接フランジ対の間にはスロット26が形成されている。外壁表面18およびフランジが円弧状形状を有するため、これらのスロットは、支持ポストの縦軸に対して実質的に凹状のT字形として記載することができる。図5に関して、各スロットは、対向する凹状の末端表面28および30を有する。外壁18はスロットの凸状内側表面を形成する。末端表面および外壁の輪郭は、デザインは簡単であるが、最大限の融通性および支持を与えるスロットを形成する。さらに、フランジの湾曲した単壁設計により、押出しが容易になり、容易に清掃することができ、以下に詳細に説明する様に、完成した構造の中に支持ポストを美観良く一体化することができる。
本発明の一実施態様では、支持ポスト10は、図2に一般的に、図6により具体的に示す様に、キャビネットまたはカートの様な取り囲み構造に使用される。
図6における取り囲み構造30は、4本の支持ポスト10で構築されたシングル−ワイドプラットホーム上に組み立てられた可動カートである。この実施態様では、支持ポストは2個の外側サイドパネル32およびバックパネル34(図6では見えない)を支持している。さらに、内側サイドパネル36が外側サイドパネル32に隣接して配置されている。上部および底部プラットホーム38および40が、それぞれ、取り囲み構造を完成させている。上部プラットホームは、以下に詳細に説明する安全システムを作動させるためにどちらも使用する、機械的ロッキング機構39および電子制御装置41を収容している。完成した構造は、3個の側面を有する取り囲まれたフレーム構造を形成し、前側、つまり第4の側面は、以下に詳細に説明する様に、一連の引出し、棚、等を受入れるために開いている。
各内側サイドパネルは、波形の内側表面44を含み、一連の隆起部46が引出し、棚または他の付属品を受入れる様に造られている。水平な隆起部が垂直方向に一様な間隔で配置されている。内側サイドパネルの横方向で前面の、各隆起部の末端の真下に小さな半円形の開口部47が見える。これらの開口部は各隆起部の下側に伸びているが、この図では見えない。これらの開口部により、以下に説明する様に各隆起部中に配置されるロッキングフィンガーが、以下に説明する安全システムの一部として隆起部を出入りすることができる。同じ目的のために、右側の内側パネル36に沿って開口部を設けることもできる。
上部および底部プラットホーム38および40は、好ましくはプラスチックカバーを取り付けた金属フレームで形成する。図6に示す様に、上部プラットホームは、4本の支持ポスト10上に取り付けるために実質的に長方形である。底部プラットホーム40は、少なくともシングル−ワイドプラットホームでは、2本の脚43が伸び、それらの間に開いた前部45を画成する様にC字形を有するのが好ましい。底部プラットホームの前中央部を切取ることにより、特に引出しまたは他の付属品がカートの下部に配置されていない場合、カートの全体的な外観が高められる。
例えば各支持ポストの対向する末端にねじ山付きプラグ(図には示していない)を押し込み、上部および底部プラットホームを通してプラグ中にねじ山付き固定手段を入れることにより、上部および底部プラットホームの両方を支持ポストに固定することができる。取り囲み構造を組み立てる際、カバーを取り付けたベースプラットホーム上に各支持ポストを配置し、ねじ山付きボルトまたは他の締め具を下側からプラットホーム中の穴に挿入し、ねじ山付きプラグと係合させる。次いでサイドパネルを上から支持ポスト中に入れる。ねじ山付き締め具を上部プラットホームの金属フレームを通し、支持ポストの上端部にあるプラグ中に挿入する。最後に、上部カバーを上部プラットホームの上に取り付ける。無論、プラットホームを支持ポストに固定するための他の同等の手段を使用することもできる。図6に示す様に、底部プラットホームにキャスター47を取り付け、可動にすることができる。
上記のシングル−ワイドプラットホーム設計では、取り囲み構造は、好ましくは四隅のそれぞれに1本の支持ポスト10を配置する。この設計では、支持ポストは、例えば中心から中心まで19.8”の間隔をおいて配置する。無論、ポストの間隔は任意であり、様々な大きさおよび形状の構造を構築する様に変えることができる。
「ダブルワイド」設計のプラットホームは、四隅のポストに加えて、リアセンターポストおよび、構造に応じて、フロントセンターポストを含む。ダブルワイド取り囲み構造ではフロントセンターポストが好ましいが、棚機構の様なダブルワイド開放構造では、フロントセンターポストは通常使用しない。
図7に、僅かに変形した内側サイドパネル36’を示す。変形サイドパネル36’は、各隆起部46が半分ずつ2つに分けて形成され、サイドパネルの長さに沿って垂直に走る分割スロット51を画成する点でのみ、サイドパネル36と異なっている。この変形パネルは、2つの側面を有する取り囲み構造、すなわち前と後ろが例えば引出しを受入れる様に開いている、2方向からアクセスできるカートに使用することができる。2方向アクセスカートでは、構造物の内側を半分に分割するために、薄い、平らなパネル(図には示していない)を分割スロット51の中に固定することができる。
内側表面44の下部にある窪んだ開口部、またはポケット220、および内側サイドパネル36’(および36)の後ろにあるポケット222は、安全システムの様々な構成部品を収容するために形成されている。内側パネルの横にずれている末端、またはエッジ、42は、以下に説明する様に支持ポストのスロット26の中に受入れられ、サイドパネルを固定する。
サイドパネルはすべて重合体材料で造ることができ、好ましくは吹込成形または他の同等な手段により、中空の2面構造を形成する。内側サイドパネル36も以下に説明する様に一部圧縮成形する。
図8A、9A、9B、10および11は、本発明の様々な取り囲み構造の例で、サイドパネルを係合する支持ポスト10の平面図である。上記の様に、サイドパネルは支持ポストのスロット26の中に上から入り、底部プラットホームまたはベース40の上に載る。
図8Aは、右側後部支持体(カートの前側から見て)として使用する支持ポスト10の部分平面図である。この図で時計方向に、支持ポスト10は内側サイドパネル36、後方サイドパネル34、ブランク押出し部品50および外側サイドパネル32を固定している。ブランク押出し部品50は、実質的に直線状のプラスチック製装飾片であり、好ましくは支持ポストの全長に伸びており、美観的な目的で、すなわち取り囲み構造に完成した外観を与えるために、空のスロット26の中に挿入される。図8Aが示す様に、各サイドパネルは、首部52、および支持ポスト中に係合する横方向末端をそれぞれ形成する頭部54を有する様に形成されている。頭部はスロット26の形状と相補的な形状を有する。さらに、各首部はそのそれぞれのパネルに対して傾斜している。例として図8Aにおける外側サイドパネル32を使用し、基準として図8Bの座標系を使用すると、サイドパネルは、高さ方向(Z軸方向)に走る縦軸A、幅方向(Y軸)における横軸Bおよびその深さを表わす直角軸C(X軸)を有する。軸Cは、軸AおよびBの両方に対して直角である。同様に頭部54は、その独自の縦軸E、横軸Fおよび直交する斜めの軸Gを有する。本発明により、頭部の斜めの軸Gはパネルの横軸Bを斜めに横切る。この様に、パネルと支持ポストの間で輪郭の適合が達成される。また、フランジ14の横軸Mは、それらが固定しているパネルの横軸(軸B)に対して平行または直角の方向に伸びていることも分かる。この配置により、支持ポストは視覚的に構造物中に一体化され、簡潔な、美観的に好ましい外観を与える。
図9Aおよび9Bは、取り囲み構造における右側フロントサポートとして使用する支持ポスト10を示す。図9Aで、支持ポスト10のスロット26は、図8Aで上に説明したのと同じ様式で、外側サイドパネル32、内側サイドパネル36およびブランク押出し部品50を受入れている。残りのスロット中には、取り囲み構造中に滑り込ませる引出し60に突き当たる、引出しに突き当たる押出し部品56が固定されている。以下に詳細に説明する様に、引出しは、内側サイドパネル36の波形表面44上に横滑りできる様に支持される表面、例えば1個以上のリブ、を備えている。図9Aに示す様に、引出しと突き当たる押出し部品56は、好ましくは弾性プラスチック製であり、完全に閉めた引出しと接触する突き当たり面57、および引出しの一部と接触し、引出しが誤って引き出されるのを防止するためのロッキング面を含む。引出しの詳細は以下に記載する。図9Bは、引出しに突き当たる押出し部品をドア61を支持する蝶番機構59で置き換えた、別の配置である。蝶番機構ならびにドアは以下に詳細に説明する。
図10および11は、ダブル−ワイド取り囲み構造に使用する支持ポスト10を示す平面図である。図10の支持ポストは、反対方向に伸びる2枚のバックサイドパネル34および2枚の隣接する内側横方向サイドパネル36を支持するバックセンターポストである。図11はフロントセンター位置にある支持ポスト10を示す。2枚の内側サイドパネル36が後方のスロット26中に固定され、引出しに突き当たる押出し部品56が前方のスロット中に固定されている。
図12は、複数の引出しを備えた可動カート30を示す。この図から分かる様に、カートは5個のシングル−デプス引出し60A、1個のダブル−デプス引出し60Bおよび1個のトリプル−デプス引出し60Cを備えている。無論、どの様な数の引出しの組合わせでも取り囲み構造に収容することができる。
可動カートでも固定キャビネットでもよい取り囲み構造に使用する引出し機構を図13に示す。本発明により、引出し機構は、様々な大きさ、すなわち深さの引出しに対して1種類の標準型の引出しフレームを使用する開放構造を特徴とする。図13に示す標準的な引出しフレームは、ハンドル引出し前部とリアパネル68の間に挟まれた2枚のサイドパネルを含む。ハンドル引出し前部66を図14Aおよび14Bに独立して示す。好ましくは成形プラスチックであるフロントハンドル部分は、製造し易い様に2つの部分、すなわち窪んだ前面67およびハンドル69、から実際に形成されている。図14Aに示す窪んだ前面67は、ねじ山付き締め具などによりフレームのサイドパネル64に固定する対向アーム71を含む。各アーム71は、以下に詳細に説明する様に、ロッキングフィンガーを受入れるための切込を付けた通路73を含む。切込を付けた通路73により、引出し機構を取り囲み構造中に固くロックすることができる。図14Bに示す様に、プラスチックハンドル69は、前面にはめ込むことにより、フロントハンドル部分を完成させる。
サイドパネルおよびリアパネルは、例えばアルミニウムで形成され、ねじの様な通常の締め具75により互いに固定する。各サイドパネルは、その外側表面上に、引出しグライド72を横滑りできる様に受入れるための成形された通路70を含む。引出しグライドは、その外側側部が細長い長方形であるために、内側サイドパネル36中の隆起部46同士の間を横滑りし、引出し機構を取り囲み構造中に支持する。
引出しグライド72およびサイドパネル64の断面を図15に最も分かり易く示す様に、引出しグライドは、通路70の形状と相補的なT字形断面を有する。引出しグライドは、その後ろ側表面に切込74を備えている。切込は引出しグライドの後端から引出しグライドの中間の、例えば半分の、地点に伸びている。この切込により、引出しグライドはねじ75のヘッドの上を切込が終わる中間点まで横滑りすることができる。引出しグライドがサイドパネルに対して横滑りできるために、引出しフレームを取り囲み構造の外に引き出すことができ、引出しの中身に到達し易くすることができる。中間にある切込の末端は、引出しグライドとサイドパネルの相対的な移動を制限し、引出しグライドが引出しフレームから滑り出るのを阻止している。
各引出しグライド72は、図16および17に示す引出しグリップ76を備え、引出し機構がキャビネットまたはカートから誤って完全に引き出されるのを阻止している。これらの図に関して、一体化された引出しグリップ76は、ナイロンの様な非剛性プラスチックから成形され、短い脚部78および長い脚部80を有する。長い脚部には、傾斜部分83および突き当たり面85を含むストップ82、およびフィンガータブ84が形成されている。長い脚部および短い脚部の接合部は、図17から最も良く分かる様に約100°の角度をなし、短い脚部は、引出しグライド中のスロット86の様な開口部中にはまり込んでいる。図18Aおよび18Bに示す様に、引出しグリップが引出しグライド72の中に位置している時、外方向に短い距離、例えば1/8”、伸びているストップ82を除いて、グリップはグライドとほとんど同一平面内にある。引出し機構を引き出すと、引出しグライドは波形のサイドパネルに沿って、ストップ82の突き当たり面85が、引出しに突き当たる押出し部品56(図9A参照)と突き当たるまで横滑りし、その地点で引出しは、各引出しグリップ上のフィンガータブ84が引出しグライド中の窪み88の中に押し込まれるまで、それ以上横滑りすることはできない。フィンガータブを押し込むことにより、ストップが引っ込み、引出しグリップは、引出しに突き当たる押出し部品を通過することができる。引出しグリップ76の傾斜部分83が引出しに突き当たる押出し部品と接触することにより、引出しグリップが内側に偏り、引出し中に横滑りできる様になるので、引出し機構は抵抗無く再挿入される。
図18Aおよび18Bは、さらに開放構造形の引出し機構を例示している。図18Aにおけるシングルデプス引出し60Aは、引出しフレーム62上に支持された、実質的に4個の側面を有する箱である引出し挿入物90を示す。箱90は図19に独立して示す。引出し挿入物は、引出しフレームのサイドおよびリアパネルの上に載せるためのリップ92を含み、所望により使用する箱の分割部品96を受入れるスロット94も含むことができる。追加の横方向分割部品98を箱の分割部品96の上に配置し、引出し挿入物をさらに分割することができる。横方向分割部品の一種を図20に示し、以下に説明する。
本発明により、引出し挿入物90はどの様な深さを有することもできる。しかし、引出し挿入物90がシングル−デプス引出し60Aのハンドル引出しフロント66よりも深い場合、標準的な引出しフレーム62に1個以上のブランク引出しフロント100を補足する。例えば、図18Bに示すダブル−デプス引出しは、2つのフロント部分、つまりハンドル引出しフロント66およびブランク引出しフロント100、が一緒に固定され、引き出し機構の前部を形成しているので、その様に呼ばれている。
簡単にするために、引出し挿入物90は、例えば3”、6”および9”の標準的な深さで提供することができる。各引出しフロントは3”深さの引出し挿入物をカバーする大きさを有する。したがって、ハンドル引出しフロントは深さ3”の引出し挿入物で使用、ハンドル引出しフロントおよびブランク引出しフロントは深さ6”の引出し挿入物で使用、等となる。6”、9”、その他の引出し機構には、ブランク引出しフロント100と、引出しフレームのそれぞれの側部上のサイドパネル64の間にガセット101を固定し、剛性をさらに高めることができる。
図20に示す横方向分割部品98は、縦方向分割部品96の上に取り付けるためのU字形キャップ102および横方向分割部品の長さを適宜調節するために切り離すことができる刻み線部分104を含む。
図21は、すべての引出しを装着し、実用キャビネット170を取り付けた可動カート30を示す。この実施態様ではキャビネットは可動カートの側部に取り付けてあるので、サイドポッドと呼ばれる。サイドポッドは、カートの前方に向かって旋回して開ける様に、通常のピアノ蝶番の様な蝶番でカートに固定するのが好ましい。図21では、サイドポッド170は閉じて、カートの側部に配置されている。図22では、蝶番で接続したサイドポッドが開いた位置にあり、サイドポッド中の箱194がカートの前側に位置している。図23は、可動カートの前方右角部の平面図であり、外側サイドパネル32に固定した蝶番171を示している。蝶番はサイドポッド170のバックパネルを外側サイドパネル32に取り付け、サイドポッドが蝶番ピン173を中心にしてカートの前面に向かって回転できる様にしている。図23には、内側サイドパネル36、引出しに突き当たる押出し部品56、ブランク押出し部品50および、無論、フランジ付き支持ポスト10も示してある。
図24および25に最も分かり易く示す様に、個々のサイドポッドは、バックパネル174に固定した2枚のサイドパネル172から形成されている。実用棚176が2枚のサイドパネルの間に配置されている。サイドおよびバックパネルは、好ましくは吹込成形し、通常の締め具により互いに固定する。バックパネルは、その内側表面に複数の垂直スロット178を有する。スロットは、例えば図には示していない医療器具、工具、その他の付属品を支持するための水平レールを固定するタブ180を備えることができる。追加の特徴として、部分的な長さを有する水平棚を支持するために、垂直支持体(図には示していない)、またはブラケット、をタブにキーで取り付けることができる。
図24およびサイドパネル172を別に示す図26に関して、サイドパネル172の内側表面は、ある成形された、または形づくられた部分182の垂直列を有する様に形成されている。各成形部分は、例えば図27に示す様な水平の棚186を支持するための水平スロット184を含む。プラスチック製の成形された、またはより具体的には押し出された棚186は、反転することができ、その前縁部にリップ188を備えることができる。この様にして、棚の片側は滑らかで平らな表面を与え、他の反対側はリップを、棚の上に支持する物品を保持し易くする縁部として使用する。各成形部分は、図28に示す型の箱194を受入れるための、後方の円弧状スロット190および前方の切込192も含む。
箱194は、ハンドル196および箱の下側側部から伸びている2組のピン198および200を含む。参考のため、第一の組のピン198はハンドルの真下に配置され、第二の組のピン200は第一組と反対側に配置されている。箱を前方位置に、すなわちハンドルを外側にして挿入するには、箱を傾け、第一組のピン198を切込192に入れ、第二組のピン200を円弧状スロット190の中に案内する。次いで箱を回転させてキャビネットの中に入れ、直立位置に置く。この位置で、ハンドルをつかみ、第一組のピンを中心にして箱を回転させることにより、箱を外側に傾斜させることができる。箱は後方位置に、すなわちハンドルをキャビネットの内側にして取り付け、深い棚を与えることもできる。この配置を達成するには、第二組のピン200を先ず切込192の中に入れ、箱を内側に傾け、第一組のピンを円弧状スロット190の中に滑り込ませる。
サイドパネル172は、内側前縁部に沿って走る、図29に示す蛇腹ドアの様なドア204を受入れるための溝202も含む。蛇腹ドアは、それ自体従来からあり、公知の様に、一つに接続して一方向でたわみ性を、直角の方向で剛性を示す様に複数の平行な部分から形成されている。図29は、サイドポッド中の最上部の水平スロット184の中に配置されたロッキング棚205に固定されたドアを示す。ロッキング棚は、図27に示す棚186を変形し、蛇腹ドアを固定するためのキーロックおよび回転し得るロッキングフィンガー(図には示していない)の様な簡単な手動ロッキング機構を収容する、僅かに大きくした前縁部を与えることにより、形成することもできる。ロッキング棚は、固定できるキャビネットの部分を変えることによりユーザーの要望に最も良く応えられる様に、サイドパネル中のどの水平スロットにでも容易に配置することができる。例えば、図30は、サイドポッドのほぼ中央部分に配置したロッキング棚を示す。
外方向に旋回するサイドポッドのもう一つの特徴は、サイドポッドが開いた位置にある時に追加の作業空間を与える、外方向に旋回する作業表面208を与えることである。図22に示す様に、作業表面は実質的に平らな棚であり、好ましくは作業表面積を最大にするための四半分円形状を有し、各サイドポッドのバックパネル174の上部に固定されている。サイドポッドを閉じると、作業表面はカートの上部プラットホーム38の下に滑り込み、見えなくなる。両方のサイドポッドが外方向に旋回する作業表面を備えるのが好ましいので、これらの作業表面はそれぞれのサイドポッド上に垂直方向で僅かに異なった高さで固定し、上部プラットホームの下に滑り込ませた時に互いを避ける様にする。
上記の様にサイドポッドは可動カートに旋回できる様に取り付けるのに理想的であるが、カートの側部に、および非制限的な例として壁、作業場、または固定キャビネットに取り付ける(旋回しない様に)こともできる。サイドポッドは、その専用の車輪付きカートまたはキャディ上に取り付けることもできよう。
実用キャビネットまたはサイドポッドの変形は、図31に示す様なオーバーヘッドキャビネット19である。オーバーヘッドキャビネット19は、サイドパネルの形状において第一にサイドポッドと異なっている。図31および32に最も分かり易く示す様に、オーバーヘッドキャビネットは、サイドポッドに使用するサイドパネルよりも幅の広いサイドパネル212を備えている。幅の広いサイドパネルにより、より多くの物品を保持するためのより大きい棚、箱、等と共に使用できる、より深いキャビネットが得られる。そのサイズがより大きいので、これらの図に示すオーバーヘッドキャビネット19は、例えば図2に示す様なモジュール式保管および支持機構における他の構成部品上の壁に取り付けるのが恐らく最も適している。無論、オーバーヘッドキャビネットは他の様々な位置に取り付けることも、それ専用の可動カート上に取り付けることさえ可能である。
図32および33に関して、サイドパネル212およびリアパネル214は、好ましくは吹込成形し、サイドポッドに関して上に説明したすべての形態を含む。したがってこれらの形態には同じ番号を付ける。オーバーヘッドキャビネット中のサイドパネルは、さらに各成形部分182に、傾斜した溝216および後部切込218を含む。傾斜した溝は、後ろから前に向かって下方に例えば15°の角度が付いており、その様な角度で配置した棚を支持するのに使用される。後部切込は、例えば、図33に示す様にな水平懸垂レール217を受入れる様に設計されている。懸垂レールは、吊り下げる箱、手術用具、等を支持するための上にそり返ったリップ219を含む。オーバーヘッドキャビネット中のサイドパネル212は、それらの下側前端部に切取り部を含むのが好ましい。
オーバーヘッドキャビネットは、図31に示す様に、サイドパネルの前方スロット202の中に横滑りできる様に支持された蛇腹ドア204も使用している。オーバーヘッドキャビネットは一般的に高い位置に取り付けられるので、蛇腹ドアは、開く時に下から上に滑らせる様に設置するのが好ましい。サイドポッドの場合と同様に、蛇腹ドアは、ロッキング機構を有する調節可能な棚と共に使用することにより、ロックすることができる。
取り囲み構造が、例えば図12または21に示す様な可動カートである場合、上に説明した様に、底部プラットホーム40はキャスター47または他の同等の手段の上に支持する。しかし、取り囲み構造がキャビネットの様な固定式である場合、底部プラットホームは図34に示す様に固定支持ベース110の上に設置する。固定ベースは、プラスチック製の単一の成形物でよく、調節可能な脚部を備え、取り囲み構造を地面から持ち上げている。固定ベースは、図2に示す様なシングル−ワイド、ダブル−ワイド、等のプラットホームに適合する様に個別に形成することができる。
図2に示すトールキャビネット13Aを単独で示す図34の取り囲み構造は、本発明の支持ポストを使用するプラットホーム上に構築した取り囲み構造の多様性を示す。取り囲み構造の下半分は引出し60で占め、構造の上半分は、透明なパネルドア122の後ろに収容されたワイヤロッド棚120を備えている。ドアの詳細は、図36〜40に関して以下に説明する。
取り囲み構造の上半分と下半分の間にロック−アウト引出し仕切り124を備え、以下に詳細に説明する安全システム用の制御装置を収容する永久インターフェースを与える。引出し仕切りは、重合体プラスチックの吹込成形棚120を、図35に示す様に、図18Bに示す型のブランク引出し前部100に固定することにより形成される。引出し仕切りは、リベットまたはねじの様な締め具により、取り囲み構造中に永久的に固定する。引出し前部に収容されるのは、制御機械的ロッキング機構39および安全システム用の電子制御装置41である。
図36に、および図2にも示す、ダブル−ワイド取り囲み構造13Dは、本発明の取り囲み構造のもう一つの変形を示す。構造の左側は、内側サイドパネル36の隆起部46同士の間に支持された複数の引出し60および2個の棚120を示す。取り囲み構造の右半分には、以下に詳細に説明する、蝶番で接続されたドア132がある。取り囲み構造全体はダブル−ワイド固定ベース110の上に設置されている。
図37は、例えば図34および36に示す取り囲み構造と共に使用するシングルドア132の正面図を示す。図から明らかな様に、シングルドアはその垂直軸を中心にして非対称であるので、多くの異なった向きおよび位置で使用することができる。ドアは、この図では薄いプラスチックで形成されている中央パネル134、およびドアの右側縁部に2つの蝶番切込を含む。シングルドアは、上側の成形ハンドル135および下側の成形ハンドル137も含む。上側および下側の成形ハンドルは、それぞれ図38Aおよび38Bに最も分かり易く示すが、これらの図は、上側および下側ハンドルの近くで締め具133によりドアに固定された、個別に形成された安全パネル140も示す。プラグ141は、図38Bに示す安全パネル141中のロッキング機構穴を塞いでいる。図38Aでは、プラグは、キーロック153およびロッキングフィンガー155を含んでなるロッキング機構143で置き換えられている。ドアをこの様に構築することにより、同じドアを上側ドアとしても下側ドアとしても使用することができる。さらに、図37に示す様に右側の蝶番切込により、取り付けたドアは左から右に旋回して開く。しかし、非対称のドアを180°回転させると(これによって下側ハンドルが今や上側になる)、蝶番切込は左側縁部になり、ドアは右から左に旋回して開く様になる。この様に、同じドアを上側または下側ドアとして、および右側または左側ドアとして使用することができる。図37に示すプラスチック製の中央パネル134の代わりに、図34に示す様にガラスまたは透明プラスチック製の中央パネル123を備えることもできる。
図39は、図37に示す型の2個のシングルドア132を実質的に重ねることにより形成される非対称的なダブル−トールドア142である。図40に示す様式で安全パネル51により、2個のドアを接合してダブル−トールドアを形成する。4個の成形ハンドル143、145、147および149がダブル−トールドア上に、ドアの上部に1個、下部に1個、中央に2個形成されている。図40に最も分かり易く示す様に、ハンドル145および147は、中間部分で互いに対向して開いているので、ユーザーはどちらのハンドルでも容易につかむことができる。この実施態様では安全パネル151の下側部分にロッキング機構143が取り付けられている(安全パネルの上側部分にある穴はプラグ41が塞いでいる)。このダブル−トールドア上には4個の蝶番切込136が示してあり、シングルドアに関して上に説明した様に、ドアの開く方向に応じてドアの向きを変え、蝶番切込を右側または左側にすることができる。
図41および43は、上記のドアを取り囲み構造に支持するために使用できる2種類の異なった蝶番の等角図である。図41は、ドアがその閉鎖位置から約90°旋回して開くことができる90°蝶番を示す。この蝶番は、取り囲み構造の、ドアが旋回して開く側、すなわちドアの蝶番側に別の構造物が配置されている場合に最も適している。90°蝶番は、ドア上の蝶番切込136に固定される平らな長方形第一部分148、および以下に説明する様式で支持ポストに固定される3つの側面を有する第二部分150を含む。第一および第二部分は、蝶番ピン152により、回転できる様に接合されている。図42は、2ピース90°蝶番146により支持ポスト10に固定されたドア132の平面図である。
図43は、ドアが約270°旋回で開くことができる様式でドアを取り付けるための270°複合作用蝶番156を示す。この蝶番は、同じ第一部分148および90°蝶番に使用する、3つの側面を有する第二部分150を含む。さらに、第三の部分158が蝶番ピン152により第一および第二部分の間に固定されている。実質的に平らな第三の部分は、蝶番に、90°蝶番よりも大きな範囲の運動を可能にする追加の接続部を与える。図44は、270°蝶番156により支持ポスト10に固定されたドア132の平面図を示す。
どちらの型の蝶番146および156も、図45に示す様に取付板158および固定ねじ160を使用して支持ポスト10に固定することができる。取付板は、その縦軸を中心にして僅かに回転させることにより、支持ポストのスロット26の中に配置できる様な大きさを有する。固定ねじ160を挿入して取付板をフランジの裏側表面に押しつける(図42および44参照)。これで取付板が支持ポストに固定される。次いで蝶番の第二部分50を、図42および44に最も分かり易く示す様に、ねじ162の様な一般的な締め具により、取付板に固定する。
手動および電気制御の両方を備えた安全システムを取り囲み構造に取り付け、引出しをロックおよび保護することができる。多くの用途で、例えば病院では、取り囲み構造を、医薬品、その他の薬物、手術用具、等の物品を引出しに入れて保管および搬送するのに使用するが、それらの引出しは施錠し、無許可の使用または消費を防止するのが好ましい。一般的に、安全システムは、内側サイドパネル36の一方に配置された細長いロッキングバーを備えている。ロッキングバーはその垂直軸に沿って上下に移動し、隆起部の中に収容されているロッキングフィンガーを作動させ、個々の引出しと係合させ、ロックする。
安全システムは、大部分が内側サイドパネル36の中に収容されている。図7に戻って、内側サイドパネル36の窪んだポケット220がその中に電気モーター、電子制御カード(card)およびバックアップバッテリー(すべて図には示していない)を受入れ、保護している。ロッキングバーは、内側の横方向サイドパネルの後ろ側に形成された、長く伸びたロッキングフィンガークリアランスポケット222の中に配置されている。図7に示す様に、2箇所のこれらのクリアランスポケットをサイドパネル中に設け、所望によりパネルのどちらかの側にロッキングバーを取り付けることができる。しかし通常は、サイドパネル中にただ1本のロッキングバーだけが取り付けられる。
図46Aおよび46Bに、ロッキングバー224の正面図および背面図をそれぞれ示す。細長いロッキングバーは好ましくは0.075”鋼(14ゲージ)の様な金属、から形成し、下に説明する機械的ロッキング機構と相互連絡させるために上部に以の2個の穴225を含む。図46Aに最も分かり易く示す様に、ロッキングバーの長さに沿って複数のロッキングフィンガー226が固定されている。ロッキングフィンガーは等間隔で配置され、ロッキングバーが適切に配置された時、内側サイドパネル36の隆起部46の中に収容される。
図47は、ロッキングバー224上に固定すべき3個の「右手」ロッキングフィンガー226の組を示す。右手ロッキングフィンガーは、取り囲み構造の右側に固定された内側サイドパネルの中に収容される。図48は、取り囲み構造の左側に使用する「左手」ロッキングフィンガーを示す。フィンガーは好ましくは、ロッキングバーに取りつけ易い様に、3個の、場合により4個の組に分けられる。各組のフィンガーは、個々のフィンガーにたわみ性を持たせるために、ナイロンの様な弾性のプラスチックからなる一体形成された構造物であるのが好ましい。各フィンガーは横方向アーム228および角度の付いた先端部230を含む。延長部232が各アームを共通のベース234に接合している。3個のフィンガーセットでは、図47に示す様に、ベース234は、必要に応じてフィンガーを分離するための刻み線部分236を含む。ベース234は、ロッキングフィンガーをロッキングバーに取り付けるためのリベットまたは他の締め具を受入れるための複数の穴240を含む。さらに、図48に示す左手フィンガーに最も分かり易く示す様に、安定材としてリブ42を備えることができる。角度の付いた先端部230は、角度の付いた面244および突き当たり面246を含み、前面244が角度の付いた面および突き当たり面を接合している。
図49は、内側サイドパネル36の背面図であり、パネルの左側(背面図から)のロッキングフィンガークリアランスポケット222の中に配置されたロッキングバー224を示す。当業者には明らかな様に、図49のサイドパネルは、吹込成形と圧縮成形の組合わせにより形成することができる。パネルの中間部分は、吹込成形の結果、中空である。しかし、機械加工または圧縮成形の様な、その後に続く処理により、パネルの右および左側にロッキングフィンガークリアランスポケットが形成される。ロッキングフィンガークリアランスポケットの中に隆起部46の一部が見える。この図から分かる様に、各隆起部はその下側に開口部47を有し、その開口部は半円形状で、隆起部のすぐ下のサイドパネルの横方向面に伸びている。ロッキングバーがクリアランスポケット中に配置されると、図49のサイドパネルの左側に示す様に、ロッキングフィンガー226が各隆起部中に配置される。2個のロッキングフィンガー226が隆起部中に配置された、波形サイドパネル36の部分正面図を図50に示す。この図で、ロッキングフィンガーは隆起部の下側にある開口部47を通って、それらのロック位置に伸びている。
図49に関して、ロッキングバーの下端は電気モーター252と操作し易いように係合する。電気モーターおよび図には示していないバッテリーが、ロッキングバー224をその縦軸に沿って上下に起動する。回転可能なシャフト254がモーターから伸びており、その上にロッキングバーと係合するためのカム256が取り付けられている。図51に示す様に、カムはプロペラ形状を有するので、4分の1回転する毎にロッキングバーを昇降させる。
電子モーターおよびバッテリーは、以下に詳細に説明する電子ロッキング機構により制御される。モーターが作動してロッキングバーを作動させると、同様にロッキングフィンガーが上下し、先端230がそれぞれの隆起部を出入りする。ロッキングバーが「ダウン」、またはホーム位置にある時、ロッキングフィンガー先端230は開口部47を通って伸び、引出しフレーム中にある切込の付いた通路73(図18Aおよび18B参照)と係合する。このロックされた位置で、切込の付いた通路はロッキングフィンガーの突き当たり面246と係合し、引出しを引き出すことはできない。しかし、ロッキングバーが上昇し、アップまたはロック解除位置になると、ロッキングフィンガー先端230は隆起部内で後退し、引出しは取り囲み構造の中を自由にスライドする。
本発明により、引出しが取り囲み構造の中に完全に挿入されていなくても、すなわち引出しが開いていても、ロッキングバーがロック位置にあれば、その後で引出しを閉じ、自動的にロックすることができる。この特徴は、ロッキングフィンガーの形状およびたわみ性のために可能である。ロッキングバーがロックされている時に開いている引出しを閉じると、引出しフレームのサイドレール71がロッキングフィンガーの角度の付いた面244に突き当たる。この角度の付いた面により、スライドしている引出しがロッキングフィンガーに上向きの力を発生させ、それに応じてロッキングフィンガーが上方向にたわみ、引出しは、切込の付いた通路73がフィンガー先端30を受入れるまで滑り続ける。その時点で、ロッキングフィンガーはその偏っていない状態に戻り、引出しをロックする。
ロッキングバー224は電気モーターにより起動できるが、機械的なロッキング機構の操作によっても起動させることができる。図52に関して、独立した機械的ロッキング機構39は、キー操作されるロック262およびロックから伸びるピン264を含む。S字形リンク226が保持グリップ268により内側サイドパネル36に固定されている。リンクの一端はロッキングバーの上端部にある穴225を通って伸びており、リンクの他方(第二)の末端はピン264と接触している。ロッキングバーを上昇させ、ロッキングフィンガーを引き上げ、それによって取り囲み構造のロックを解除するには、キーをロックに挿入して回し、ピンを時計方向に回転させる。この時計方向の運動により、リンク264の第二の末端が下がり、リンクの第一末端が上がり、ロッキングバーを引き上げる。
電子式ロッキング機構は、電子制御方式により操作する。図53で、番号1900はカートまたは他の取り囲み構造を図式的に表し、番号1700は安全システムを制御するための電子制御機構を表し、番号1702は中央処理ユニット(CPU)を表し、番号1704はディスプレーを表し、番号1706はメモリーを表し、番号1708は時計およびカレンダーを表し、番号1710は電源を表し、番号1712はロックモーターを表し、番号1714は入力および出力ポート(I/Oポート)を表し、番号1716は運動センサーを表し、番号1718はバッテリー警告灯を表し、番号1720はキーパッドを表す。上記項目のそれぞれは、それ自体良く知られており、具体的な構造は、本発明の実施または本発明を実施するための最良の態様を説明するのに重要ではないので、ブロックアウトラインで示してある。
より詳しくは、CPU1702は、好ましくはマイクロプロセッサーなどを含み、ディスプレー1704、メモリー1706、時計/カレンダー1708、電源1710、ロックモーター1712、I/Oポート1714、運動センサー1716、およびキーパッド1720に接続されている。ディスプレー1704は、16キャラクターアルファニューメリックLCDディスプレー、等を含み、バッテリー警告灯を含み、図62にも示す。メモリー1706は、不揮発性メモリー、RAM、ROM、等を含む。電源1710は、好ましくは自動キック−ダウンでスタンバイ充電する無人急速充電を特徴とする再充電可能なニッカドバッテリーを含んでなる。電源1710は、バッテリーの存在または充電水準から独立して壁電源に接続することもできる。電源は、給電壁変圧器以外に、例えば30ボルト未満のA.C.またはD.C.に誤って接続した時に生きのびるための回路(図には示していない)を含む。さらに、電源1710は、好ましくは5年を超える寿命が期待されるバックアップのリチウム電池を含んでなる。ロックモーター1712は、活性電流制限回路(図には示していない)によりピーク起動電流から保護されている。I/Oポート1714は、パーソナルコンピュータと相互接続するための標準ポートを含む。運動センサー1716は、所望により使用し、例えばロックバーが予想位置に達したかどうかを検出するリミットスイッチを使用する回路を含むことができる。キーパッド1720(図53および62)は好ましくは、ENTERキー2910、CLEARキー2912、全体的に2950で示す0〜9キー、およびLOCKキー2922、PINキー2914、TIMEキー2916、AUDITキー2918、およびADD/DELキー2920を含む他の操作キーを備えたメンブランタッチパッドを含んでなる。ディスプレー1704上の警告灯は、バッテリー電力が予め決められた水準を下回った時にCPU1702により点灯される。
電子制御用の制御プログラムはメモリー1706中、好ましくは不揮発性メモリー中に保存されている。制御プログラムは、キーパッド1720からのユーザー入力に応答してロッキング、ロック解除、および様々な管理機能を遂行するのに役立つ。図54は、制御プログラムの主要操作を表すフローチャートを示す。無人のままで放置すると、システムは電力を節約するために休眠またはスタンバイモードに入る。図54の工程2002における様に、ユーザー入力がシステムを起こし、次いでシステムは押されたキーにしたがって機能を遂行する。
ユーザーがキーパッド1720上の0〜9キーを押すと、制御プログラムが工程2004(図54)でロック解除および自動再ロックルーチン1100に分岐する。図56に行って、工程1102で、プログラムがキーパッド1720からIDおよびPINを入力する。
工程1102を図55により詳細に示す。図55は、ID/PINを入力および確証するためのルーチンを示す。工程1002はカウント変数をゼロにセットする。プログラムは工程1004でIDおよびPINを入力する。IDは2桁の数(00−99)を含んでなり、PINは4桁の数(0000−9999)を含んでなる。IDおよびPINが一緒になってユーザーコードを構成する。無論、これらの選択は例であり、IDおよびPINのそれぞれに対してどの様な桁数でも可能である。いずれの場合も、IDおよびPINが工程1006で有効であることが分かれば、ルーチンはリターンになる。IDおよびPINが工程1006で有効であることが分からなかった場合、制御は工程1008に分岐し、そこでカウント変数が増加する。カウント変数が工程1010で3より大きいことが分かった場合、工程1012でアクセスは拒絶される。工程1012で、安全システムは、管理上選択される時間(ロックアウト時間)だけロックされたままになる。しかし、カウント変数が工程1010で3以下であることが分かった場合、ルーチンは工程1004に戻りユーザーはIDおよびPINを再度入力することができる。
ユーザーが有効なID/PINを入力したと仮定すると、ID/PINを入力し、確証するための図55のルーチンは、以下に説明する図56のロック解除および自動再ロックルーチンに戻る。図56のロック解除および自動再ロックルーチンは、工程1104で処理を続行する。工程1104では、CPU1702がロックモーター1712を制御し、カートをロック解除する。工程1106で、制御プログラムがタイミング操作を開始する。ユーザーに残りの時間を知らせるために、CPU1702はディスプレー1704を制御し、状態メッセージを表示する。状態メッセージは、好ましくは「再ロックまでXX分」および「バッテリーE(****)F」を交互に含むが、ここでXXは自動再ロックまでの時間を表し、後者の表示はバッテリーに残っている充電量(以下、「バッテリー充電メッセージ」と呼ぶ)を表す。工程1100は、時間が終了したか、否かを、すなわち時間が自動再ロック時間に到達したか、否かを確認する。この時間は、ユーザーの安全目的に関する管理により変更することができる。工程1110で時間が終了していない場合、工程1112で、ロックキーが押されているか、否かを確認する。押されていない場合、プログラムは状態表示工程1108に戻る。工程1110で時間が終了したら、またはロックキーが工程1112で押されている場合、CPU1702は工程1114でロックモーター1712を制御し、カートをロックする。カートがロックされていれば、CPU1702はディスプレー1704を制御し、ロック状態表示を、好ましくは約15秒間表示し、その後、ディスプレーは切断される。ロック状態表示は好ましくは「ロックされた」メッセージおよび上記のバッテリー充電メッセージを交互に含む。
所望により使用する運動センサー1716が電子制御システムに含まれている場合、CPU1702により実行される制御プログラムは運動センサー1716を使用し、ロッキング操作が成功したか、否かを決定する。特に、工程1114で、CPU1702がロックモーター1712を制御してカートをロックした後、CPUは、リミットスイッチの状態を表す信号を運動センサー1716から受け取る。リミットスイッチ(図には示していない)が例えば12秒間開いたままである場合、モーターを停止し、次いで工程1116が、上記のロック状態表示ではなく、「ロック解除エラー」を表示する。その様なロック解除エラーは、メモリー1706、好ましくは不揮発性メモリー中に保存されている。運動センサーは同様に作動し、ロック解除操作が成功したか、否か、すなわちリミットスイッチが12秒間後に状態を変化させないか、どうかを決定し、モーターを停止し、エラー信号が表示され、メモリー1706に保存される。
カートがロック解除され、図56のロック解除および自動再ロックルーチンが作動している間、制御プログラム(図54)の主要操作の他の機能を、中断により行なうことができる。特に、図56のロック解除および自動再ロックルーチンが、工程1108、1110、および1112を通過している間に、ユーザーが機能キー(例えば追加/削除、時間、等)のいずれかを押した場合、それぞれのルーチン(例えば追加/削除、時間、等)が実行される。その後、フローはロック解除および自動再ロックルーチンに戻り、タイマー(工程1106)がリセットされ、最大の、予め決められた自動再ロック時間からの秒読みを開始する。
カートをロック解除するには、ユーザーは上記の様にPINを入力しなければならないが、ユーザーが安全目的で自身のPINを変更したい場合がある。また、管理者がユーザーのPINを変更したい場合もある。図57は、「PIN変更」ルーチン1300を示す。このルーチンは、図54に示す様に、PINキーを押した場合に選択される(工程2008)。図57に戻って、工程1302で、ユーザー(または管理者)がユーザーコード(ID/PIN)を入力する。工程1302は、上記の図55の手順にしたがう。有効なID/PINが入力されていると仮定して、工程1304でディスプレー1704にプロンプト「新しいPIN」が表示され、ユーザーはキーパッド1720から新しいPINを入力することができる。新しいPINは、工程1306で「新しいPIN:####」および「ENTERーまたはCLEAR」の交互表示により表示される。ユーザー入力は工程1308(その間、交互表示が続く)で受入れられる。工程1310で、ENTERキーを押した場合、新しいPINは工程1314で保存される。工程1310でENTERキーを押していない場合、工程1312でCLEARキーが押されたか、否かを決定する。押された場合、ルーチンは工程1304に戻り、新しいPINを入力する(図には示していないが、ユーザーがCLEARキーを2回押すと、このルーチンは終了する)。ユーザーがCLEARを押さなかった場合(工程1312)、ユーザーはCLEARもENTERも押さなかったのであり、したがってルーチンは工程1308に戻る。
図54に戻って、工程2008でPINキーが選択されなかった場合、工程2010はTIMEキーが選択されたか、否かを決定する。選択された場合、工程1400の日付/時間/ロック解除時間変更ルーチンが選択される。図58はこのルーチンを詳細に示す。先ず、工程1402で有効ID/PINが入力される。工程1404で、例えば「日付−##/##/##」および「ENTER OR CLEAR」の交互表示により現在の日付が表示され、この表示は工程1406におけるユーザー入力の間持続する。ENTERが押された場合(工程1408)、日付は正しいと推定され、ルーチンは工程1412を続行する。ENTERが押されなかった場合(工程1408)、工程1410でCLEARキーが確認される。CLEARキーが押されなかった場合、ルーチンは工程1406に戻る。CLEARキーが押された場合、フローは工程1414に行き、そこでユーザーは日付を入力することができる。
工程1414は図59により詳細に示す。工程2402で、例えば「月:##(01−12)」および「ENTER OR CLEAR」の交互表示により、月が表示され、この表示はユーザー入力工程2404の間持続する。ENYERもCLEAR(工程2406および2408)も押されなかった場合、フローは工程2404に戻る。CLEARが押された場合(工程2406、2408)、工程2412で月が入力され、フローは工程2404に戻る。ENTERが押された場合(工程2406)、フローは工程2410を続行する。
工程2410で、例えば「日:##(01−31)」および「ENTER OR CLEAR」の交互表示により、日が表示され、この表示はユーザー入力工程2414の間持続する。ENTERもCLEAR(工程2416および2418)も押されなかった場合、フローは工程2414に戻る。CLEARが押された場合(工程2416、2418)、工程2422で日が入力され、フローは工程2414に戻る。ENTERが押された場合(工程2416)、フローは工程2420を続行する。
工程2420で、例えば「年:##(00−99)」および「ENTER OR CLEAR」の交互表示により、年が表示され、この表示はユーザー入力工程2424の間持続する。ENTERもCLEAR(工程2426および2428)も押されなかった場合、フローは工程2424に戻る。CLEARが押された場合(工程2426、2428)、工程2432で年が入力され、フローは工程2424に戻る。ENTERが押された場合(工程2426)、フローは終了する。
ルーチン1414(図59)が終了した後、フローは図58の工程1412に戻る。工程1412で、「時間:##:##/##」および「ENTER OR CLEAR」の交互表示が開始される。ENTERもCLEAR(工程1418、1420)も押されなかった場合
、フローは工程1416に戻る。CLEARが押された場合(工程1418、1420)、工程1424で時間が入力される。ENTERが押された(工程1418)、または工程1424で時間が入力された場合、フローは工程1422を続行する。ここで図には示していないが、時間入力工程1424は、日付入力工程1414に機能が類似しており、時間(00−24)および分(00−59)を入力する点が異なっている。
工程1422で、「再ロック:##分」および「ENTER OR CLEAR」の交互表示が開始され、ユーザー入力工程1426の間持続する。ENTERもCLEARも押されなかった場合(工程1428、1430)、フローは工程1426に戻る。CLEARが押された場合(工程1428、1430)、工程1434で自動再ロック時間が入力される。ENTERが押された(工程1428)、または工程1434で自動再ロック時間が入力された場合、フローは工程1432を続行する。ここで図には示していないが、自動再ロック時間入力工程1434は、日付入力工程1414に機能が類似しており、自動再ロック時間(01−99分(minutes))を入力する点が異なっている。上記の様に、カートが、自動再ロック時間(図56、工程1100参照)に等しい時間ロック解除されていると、カートは自動的にロックされる。
工程1432で、「ロックアウト:##分」および「ENTER OR CLEAR」の交互表示が開始され、ユーザー入力工程1436の間持続する。ENTERもCLEARも押されなかった場合(工程1438、1440)、フローは工程1436に戻る。CLEARが押された場合(工程1438、1440)、工程1444でロックアウト時間が入力される。ENTERが押された(工程1438)、または工程1444でロックアウト時間が入力された場合、このルーチンのフローは終了する。ここで図には示していないが、ロックアウト時間入力工程1444は、日付入力工程1414に機能が類似しており、ロックアウト時間(01−99分(minutes))を入力する点が異なっている。上記の様に、無効のID/PINが2回入力されると、システムはアクセス−拒絶/ロックアウト状態(図55、工程1012)に入り、その状態に、ロックアウト時間に等しい時間止まる。
ここで図54に関して、TIMEキーを押さなかった場合(工程2010)、AUDITキーの選択を工程2012で確認する。ユーザーがカートをロック解除する度に、アクセス記録がメモリー1706中の不揮発性メモリーに保存される。例えば、最後の500回のアクセス記録が回転様式(すなわち、新しい記録に道をあけるために最も旧い記録が削除される)で保持される。各カートは、その中に独特のカート識別装置を保存している。ロック解除エラーもメモリー1706に保存される。この情報はすべて監査機能(図54、工程1500)を使用してコンピュータ中にダウンロードすることができる。この手順を図60により詳細に示す。工程1502で、図55の様式でID/PINを入力する。工程1504で、「CONNECT COMPUTER」および「ENTER OR CLEAR」の交互表示が開始し、入力工程1506の間続行する。工程1506の間でユーザーがキーパッド1720から入力した後、工程1508はENTERが選択されたか、否かを確認する。恐らくユーザーは、ENTERを押す前に、コンピュータをI/Oポート1714に接続している。代わりに、ユーザーがCLEAR(工程1508、1510)を押した場合、ルーチンは工程1514に分岐し、そこでバッテリー充電メッセージが表示され、したがって、このルーチンは終了する。ENTER(工程1508)もCLEAR(工程1510)も押されない場合、フローは工程1506に戻る。ENTERが押された(工程1508)場合、フローは工程1512に進み、そこで情報はダウンロードされる。工程1512の際、「DOWNLOADING INFO」が表示され、次いで処理が完了した時に「DOWNLOADING DONE」が表示される。トランザクションが完全である場合、工程1514でバッテリー充電メッセージが約15秒間表示される。アクセス情報に加えて、ユーザー名のリスト、ID、およびPINの様な他の情報をコンピュータにダウンロードすることができる。
AUDIT機能に加えて、管理者は、ユーザーを追加または削除したい場合もある。AUDITキーが押されない場合(図54、工程2012)、フローは工程2014に進み、そこでADD/DELキーが選択されたか、否かを決定する。選択されない場合、フローは工程2002に戻る。「YES」の場合、管理者追加/削除ルーチン、工程1800が実行される。図61はこのルーチンをより詳細に示す。工程1802で、図55における様にID/PINが入力され、確証される。工程1804で、ユーザー入力を受入れている間、交互プロンプト「ENTER ID OF USER」および「ENTER OR CLEAR」が表示される。CPU1702は工程1808でメモリー1706から入力IDに対応するPINを捜す。PINが入力IDに指定されない場合(工程1810)、「ID:##,PIN:NONE」および「CLEAR TO CHG PIN」の交互表示が現れる(工程1812)。他方、PINが入力IDに指定された場合(工程1810)、「ID:##,PIN:####」および「CLEAR TO CHG PIN」の交互表示が現れる(工程1814)。工程1812または1814の後で、フローが工程1816に分岐する。ユーザー入力は工程1816で受入れられる。CLEARは押されない(工程1818)が、ユーザーが別のIDを入力し始めた場合(工程1842)、フローは工程1808に戻る。この手順により、管理者は、ENTERを打つことなく、数字を押すことによりユーザーIDおよびPINを「スクロールスルー」することができる。CLEARもIDも入力されない場合(工程1842)、フローは終了し、バッテリー充電メッセージが表示される(図61には示していない)。
他方、ユーザーがCLEARを押した場合、ユーザー追加ルーチンまたはユーザー削除ルーチンが選択される。先ずユーザー削除ルーチンを考える。説明のために、スクリーンがID/PINの組合わせ、例えば「ID:05、PIN:1234」を示すと仮定する。その様な指定されたPINがある場合(工程1820)、表示は「NONE」に変わる(工程1832)。ユーザーが工程1834でENTERを入力すると、フローは、工程1836から工程1838に分岐し、ユーザーを削除する。ユーザーが工程1834でENTERを入力しない(が、代わりにCLEARまたは他のキーを押す)場合、ルーチンは終了し(工程1836が終了に分岐する)、バッテリー充電メッセージが表示される。
次に、ユーザー追加ルーチンを考える。この場合、説明のため、スクリーンがID/PINの組合わせ、例えば「ID:56、PIN:なし」を示すと仮定する。PINが指定されていないので(工程1820)、工程1822は「NONE」表示を除去し、ユーザーは工程1824で新しいPINを入力することができる。次にユーザーが工程1826でENTERを入力すると、工程1828はフローを工程1830に分岐し、新しいID/PINを加える。その後、ルーチンは終了し、バッテリー充電メッセージを表示する。ユーザーが工程1826でENTERを入力しない場合、工程1828はフローをルーチン終了に分岐し、バッテリー充電メッセージが表示される。
上記の管理者PIN追加/削除ルーチンは、ユーザーを追加する場合、ユーザーIDおよび初期PINの入力を伴い、無論、ユーザーは自己のPINを、上記の様にPIN変更ルーチンで変更することができる。管理者がユーザーの名前、IDおよびPINのリストを必要とする場合、同じようにコンピュータ監査プログラムから得ることができる。
上記のコンピュータ監査プログラムにより、安全システム1700からコンピュータに情報をダウンロードすることができるが、このシステムにより、外部のコンピュータから電子制御システムをプログラム化し、制御することもできる。ダウンロードにおける様に、I/Oポート1714はインターフェースフェースとして使用される。日付、時間、管理者PIN、ユーザーPIN、ロックアウト時間、自動再ロック時間、その他の制御可能なパラメータを外部コンピュータでプログラム化し、次いでI/Oポート1714を通して電子制御システムにアップロードすることができる。
制御プログラム(例えばロック解除および自動再ロックルーチン1100、PIN変更ルーチン1300、日付/時間/ロック解除時間ルーチン1400、アクセス記録監査ルーチン1500、管理者PIN追加/削除ルーチン1800、およびID/PIN入力および確証ルーチン1000)のどの操作モードにおいても、制御プログラムがユーザー入力を待っている場合で、予め決められた量の時間が入力なしに経過した場合、制御プログラムは問題の操作モードまたはルーチンから外れ、主要操作(図54の2000)に戻る。
これは、例えば電子制御システムが管理者PIN追加/削除ルーチンの途中で無人のまま放置された場合、そのルーチンから自動的に外れることにより、安全性を改善する。
本発明の構造的な特徴に戻って、支持ポスト10は、図2に示す様な固定および高さを変えられる棚を備えた保管機構11の様な開放構造のプラットホームの一部としても使用できる。この棚機構は、本願と同時に提出された別の特許出願の主題であるので、この機構の詳細はここでは説明しない。
開放構造で使用する場合、図3に最も分かり易く示す、各フランジの外側表面上に形成された、対称的に間隔をおいて配置された周辺部の溝29は、米国特許第3,424,111号および第3,523,508号に関して上に説明した様に、2ピーススリーブを受入れるのに使用することができる。あるいは、または2ピーススリーブと関連して、垂直のスロット列を備えた金属挿入物を支持ポスト中の内側スロット26の中に固定することができる。これらのスロットは、棚を支持するためのブラケットまたは他の取り付け付属品を受入れる様に設計されている。
以上、開放ならびに取り囲み構造用のプラットホームとしてフランジ付き支持ポストを使用する万能のモジュール式保管および支持機構を開示した。無論、ここに説明した支持ポスト、取り囲み構造、パネル、棚または引出し、または材料の具体的な形状、寸法および大きさはすべて例として記載しただけである。ここに説明し、例示した以外の、様々な形状の開放および取り囲み構造も本発明の一部である。
本発明の具体的な実施態様を上に詳細に説明したが、無論、この説明は単なる例示目的のためである。当業者なら、上記のことに加えて、下記の請求項に規定する本発明の精神から離れることなく、開示した好ましい実施態様の特徴の様々な変形および対応する同等の構造を製造することができ、本発明の範囲は、その様な変形および同等の構造を包含する様に最も広く解釈すべきである。
Claims (22)
- ロック可能構造であって、
少なくとも二つの対向する側部を有し、該二つの側部の少なくとも一つが、構造の内部に向かって突出し、水平面を備えた隆起部を有する内側表面を有する取り囲み構造と、
側部の一方の中に配置されたロッキングバーと、
前記ロッキングバーに固定され、前記内側表面の前記隆起部中に収容された少なくとも一つのロッキングフィンガーと、
前記ロッキングバーをロック位置とロック解除位置の間で作動させるための作動手段と、
からなり、前記ロック位置では前記ロッキングフィンガーが前記隆起部に設けた開口部から外に伸びている、前記側部間に配置されてスライドする引出しをロックするためのロック可能構造。 - 前記2つの側部のそれぞれが、前記内側表面を有する請求項1のロック可能構造。
- 前記ロッキングバーに固定され、前記隆起部の中に収容された複数のロッキングフィンガーを更に備える請求項1のロック可能構造。
- 各ロッキングフィンガーが前記隆起部中に配置され、ロックされた位置にあるとき、対応する前記開口部を通して突出する請求項3のロック可能構造。
- 前記ロッキングフィンガーが突出する前記開口部は、前記隆起部の下側に設けられている請求項4のロック可能構造。
- 前記作動手段が、前記ロッキングバーに作動し得る様に係合した機械的ロッキング機構を含む、請求項1のロック可能構造。
- 前記作動手段が、前記ロッキングバーに作動し得る様に係合した電気式作動機構を含む、請求項1のロック可能構造。
- 前記電気式ロッキング機構が、前記ロッキングバーと接触する回転可能なカム、および前記カムを回転させ、前記ロッキングバーをロックされた位置およびロック解除された位置の間で作動させるモーターを含む、請求項7のロック可能構造。
- 前記一つのロッキングフィンガーは前記内側表面内の複数の前記隆起部のそれぞれに配置され、ロック位置にあるとき対応する前記隆起部内の前記開口部から突出する請求項1のロック可能構造。
- 前記ロッキングフィンガーがアームおよび先端部を含み、前記先端部が、前記ロッキングバーの作動により前記隆起部の前記開口部の内部および外に突き出る、請求項9のロック可能構造。
- 前記ロッキングフィンガーが突出する前記開口部は、前記隆起部の下側に設けられている請求項10のロック可能構造。
- ロック可能な取り囲み構造であって、
複数の支持ポストと、
前記支持ポストが固定されているベースと、
前記ベース上に垂直に配置されるとともに前記支持ポストに固定された、内部に向かって突出し、水平面を備えた隆起部を有する内側表面を有する第一および第二壁と、
前記支持ポストおよび前記壁を覆う上部プラットホームと、
前記第一壁中に配置されたロッキングバーと、
前記ロッキングバーに固定され、前記内側表面の前記隆起部中に収容された少なくとも1個のロッキングフィンガーと、
前記ロッキングバーをロックされた位置とロック解除された位置の間で作動させるための作動手段と、
からなり、前記ロック位置で、前記ロッキングバーが前記ロッキングフィンガーを前記内側表面内で前記隆起部内の開口部から外に伸びるように配置する、前記第1及び第二の壁間に配置されてスライドする引出しをロックするための取り囲み構造。 - 前記第一および第二壁間で横滑りできるように支持された少なくとも1個の引出しをさらに含んでなり、前記引出しが前記ロッキングフィンガーと互いに係合するための引出しフレームを含み、ロック位置で、前記ロッキングフィンガーが前記引出しフレームと係合し、前記引出しをロックする、請求項12の取り囲み構造。
- 前記ロッキングフィンガーが、前記ロッキングバーがロックされた位置にあり、前記引出しが取り囲み構造中に十分に挿入されていない時に、使用者が前記引出しを挿入すると、自動的にロックする手段を備えている、請求項13の取り囲み構造。
- 前記作動手段が、前記ロッキングバーに作動し得る様に係合した機械的ロッキング機構を含む、請求項12の取り囲み構造。
- 前記作動手段が、前記ロッキングバーに作動し得る様に係合した電気式作動機構を含む、請求項12の取り囲み構造。
- 前記電気式作動機構が、前記ロッキングバーと接触する回転可能なカム、および前記カムを回転させ、前記ロッキングバーをロックされた位置およびロック解除された位置の間で作動させるモーターを含む、請求項16の取り囲み構造。
- 前記内側表面は複数の前記隆起部を有する請求項12の取り囲み構造。
- 複数のロッキングフィンガーを更に備え、各ロッキングフィンガーが前記内側表面内の前記各隆起部内に収容された請求項18の取り囲み構造。
- 前記ロッキングフィンガーが突出する前記開口部は、前記隆起部の下側に設けられている請求項12の取り囲み構造。
- ロック可能な取り囲み構造であって、
複数の支持ポストと、
前記支持ポストが固定されているベースと、
前記ベース上に垂直に配置されるとともに前記支持ポストに固定され、内部に向かって突出し、水平面を備えた隆起部を有する内側表面を有する第一および第二壁と、
前記支持ポストおよび前記壁を覆う上部プラットホームと、
前記第一壁中に配置されたロッキングバーと、
前記ロッキングバーに固定され、前記内側表面内に収容された少なくとも1個のロッキングフィンガーと、
前記ロッキングバーをロックされた位置とロック解除された位置の間で作動させるための作動手段と、
からなり、前記ロック位置で、前記ロッキングバーが前記ロッキングフィンガーを前記隆起部に設けた開口部から外に伸びるように配置し、前記内側表面が、それぞれ開口部を有する複数の隆起部を含み、ロッキングフィンガーが前記各隆起部の中に配置され、前記ロッキングバーがロックされた位置にある時、開口部を通して突き出る、前記第1及び第二の壁間に配置されてスライドする引出しをロックするための取り囲み構造。 - 前記ロッキングフィンガーが突出する前記開口部は、前記隆起部の下側に設けられている請求項21の取り囲み構造。
Applications Claiming Priority (3)
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