JP4228482B2 - 燃料キャップセンサの異常検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料キャップセンサの異常を検出するための異常検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの燃料噴射システムとして、燃料蒸発ガス排出抑止装置を備えたものがある。燃料蒸発ガス排出抑止装置は、燃料タンク内で発生する燃料蒸発ガス(エバポガス)の大気への放出を抑止する装置であり、燃料タンク内で発生する燃料蒸発ガスをキャニスタに蓄えた後、パージ通路を介してエンジンの吸気通路に放出させ、燃料混合気に混入してエンジンで燃焼させるようにしている。
【0003】
こうした燃料蒸発ガス排出抑止装置では、パージ通路の損傷等が発生すると、それが原因で燃料蒸発ガスが外部(大気中)に漏れ出てしまう。そこで、このような燃料蒸発ガスの漏れ出し(リーク)を監視する装置として、燃料タンクから機関の吸気通路までを密閉化して、例えば燃料タンク圧の圧力(タンク内圧)を検出し、その検出値に応じて燃料蒸発ガスのリーク異常を検出するものが実用化されている。つまり、燃料タンクやパージ通路内から燃料蒸発ガスがリークする場合、燃料タンク内の圧力変動が少なくなってタンク内圧は大気圧とほぼ等しくなり、こうしたガス漏れ異常の状態を判定することでエバポシステム異常が検出できるようになっていた。
【0004】
ところで、エバポシステム異常の検出処理は、上記の通り燃料タンク等の所定区間を密閉化して実施される。仮に燃料キャップが開いている状態でガス漏れ異常の検出が実施されると、エバポシステム異常が誤検出されることが考えられる。そのため、燃料タンクの給油口(燃料キャップ)が開放または閉塞していることを燃料キャップセンサで検出し、燃料キャップが閉状態である場合にのみ、上記異常検出処理の実施を許可することとしていた。それ故、燃料キャップセンサを用いて燃料キャップの開閉状態を正しく判断してエバポシステム異常の検出処理に反映する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、燃料キャップセンサが故障した場合、上記エバポシステム異常の検出処理が正しく実施されないおそれがあった。例えば、燃料キャップが開いているにも拘わらず、燃料キャップセンサの出力が常に閉状態の信号となるような閉異常が発生する場合には、前記所定区間が密閉化できていない状態でエバポシステム異常の検出処理が行われ、そのシステム異常が誤って検出されてしまう。また、燃料キャップが閉じているにも拘わらず、センサ出力が常に開状態の信号となるような開異常が発生する場合には、前記所定区間が密閉化されており本来エバポシステム異常が検出できるのに、その異常検出が実施されないままとなるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、燃料キャップセンサの異常を的確に検出することができる燃料キャップセンサの異常検出装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明によれば、演算手段によりエンジンの運転に伴う燃料消費量に相当する値がカウントされる。また、燃料キャップセンサの出力信号が燃料キャップの開状態を示すときに燃料給油時と判定され、前記演算手段によるカウント値がクリアされる。この場合、演算手段によるカウント値によって燃料給油時からの燃料消費量が予想される。そして、このカウント値が所定範囲外となるとき、センサ異常に起因して、センサ出力に基づくカウンタ値のクリアが正常に実施されていないと判断する。これにより、燃料キャップセンサが異常であることが的確に判定できる。
【0008】
具体的には、請求項2に記載の発明のように、演算手段によるカウント値が、燃料タンクの容量に応じた上限値以上となったとき、燃料キャップセンサが閉異常となったことを判定できる。つまり、カウント値が燃料タンクの容量に応じた上限値以上となる場合、燃料キャップが実際に開けられて給油が行われているのに、燃料キャップセンサの出力が開状態とならずにカウント値がクリアされなかったと考えられる。従って、燃料キャップが開けられたにも拘わらず燃料キャップセンサが常に閉状態を出力していると判定できる。よって、燃料キャップセンサの閉異常が的確に判定できる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明のように、燃料給油時から所定量の燃料が消費された状態で演算手段によるカウント値が下限値以下であるとき、燃料キャップセンサが開異常となったことを判定できる。つまり、燃料給油時から所定量の燃料が消費されたにも拘わらずカウント値が下限値以下である場合、燃料キャップが実際に閉じられているのに、燃料キャップセンサの出力が開状態となり、カウント値が常にクリアされていると考えられる。従って、燃料キャップが閉じられたにも拘わらず燃料キャップセンサが常に開状態を出力していると判定できる。よって、燃料キャップセンサの開異常が的確に判定できる。
【0010】
また、燃料蒸発ガス排出抑止装置を備えるエンジンの燃料噴射システムでは、燃料タンクにて発生する燃料蒸発ガスがパージ通路を介してエンジンの吸気通路に放出され、燃料蒸発ガスの大気への放出が抑止される。また、例えば燃料タンクやパージ通路を含む燃料蒸発ガス排出抑止装置全体を密閉化した状態で、燃料タンクやパージ通路内の圧力変化等に基づき、燃料蒸発ガス排出抑止装置からのガス漏れ異常が検出される。
【0011】
こうした燃料噴射システムにおいて、請求項4に記載の発明では、燃料キャップセンサの閉異常の旨が判定される時、ガス漏れ異常の検出処理を禁止するか、或いは該ガス漏れ異常の検出結果を無効化する。従って、実際に燃料キャップが開いているのにセンサ出力が閉状態の信号となる場合において、予期せぬ燃料キャップの開放が原因でガス漏れ異常(エバポシステム異常)が誤検出されるといった不都合が生じることはなく、ガス漏れ異常検出の信頼性を向上させることができる。
【0012】
また、請求項5に記載の発明では、燃料キャップセンサの開異常の旨が判定される時、当該キャップセンサの出力に関係なく、前記燃料蒸発ガス排出抑止装置からのガス漏れ異常の検出処理を実施するか、或いは該ガス漏れ異常の検出結果を有効化する。従って、実際に燃料キャップが閉じているのにセンサ出力が開状態の信号となる場合において、ガス漏れ異常の検出処理が積極的に実施されることとなり、エバポシステム異常の検出処理を不当に禁止するといった不都合が解消され、当該検出処理を適正に実施することができる。
【0013】
このように請求項4,5の発明によれば、燃料キャップセンサの異常検出結果に応じてエバポシステム異常の検出処理を適正に実施することで、その信頼性を高めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を燃料噴射制御システムに具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
【0015】
図1は、本実施の形態における燃料噴射制御システムの概要を示す構成図である。図1に示すように、エンジン1に接続される吸気管2の上流には、空気を濾過するエアクリーナ3が配設されており、このエアクリーナ3を介して空気が吸気管2に吸入される。また、吸気管2内には、アクセルペダルに連動して開閉動作するスロットル弁4が配設されている。上記吸入された空気は、このスロットル弁4を介してエンジン1の燃焼室に供給される。
【0016】
一方、液体燃料(ガソリン)が収納された燃料タンク10には燃料ポンプ11が接続されている。燃料タンク10内に収納されている燃料は、この燃料ポンプ11により加圧された状態で燃料噴射弁12に給送され、同燃料噴射弁12の開弁動作に伴って吸気管2内に噴射供給される。すなわち、この噴射供給された燃料がエンジン1の燃焼室内で上記吸入空気と混合されて燃焼されることとなる。
【0017】
また、燃料タンク10は、連通管15を通じてキャニスタ16にも接続されている。なお、これら燃料タンク10や連通管15も含め、以下に説明する各部は、当該機関の燃料蒸発ガス排出抑止装置を構成する。すなわち同燃料蒸発ガス排出抑止装置において、キャニスタ本体17内には、燃料タンク10内で発生した燃料蒸発ガスを吸着するための例えば活性炭からなる吸着体18が収納されている。同装置としてのこのような構成により、燃料タンク10内で発生した燃料蒸発ガスは、連通管15を介してキャニスタ本体17に取り込まれ、同キャニスタ本体17内で吸着体18に吸着されるようになる。
【0018】
キャニスタ本体17には、大気に開放された大気孔19が形成されており、この大気孔19を介して同キャニスタ本体17内とその外部との間を空気が通過できるようになっている。また、キャニスタ本体17にはホース接続部21が形成されている。このホース接続部21にはパージ配管22の一端が装着され、同パージ配管22の他端には電磁駆動式のパージ制御弁23が接続されている。そしてこのパージ制御弁23が、更にパージ配管24を介して上記吸気管2のスロットル弁4下流側に接続される構造となっている。
【0019】
同燃料蒸発ガス排出抑止装置のこうした構造によれば、上記パージ制御弁23が開弁されることによって吸気管2とキャニスタ16とが連通状態となり、逆に同制御弁23が閉弁されることによってこれら吸気管2とキャニスタ16とが閉塞状態となる。キャニスタ16にあって上記吸着体18に吸着されている燃料蒸発ガスは、パージ制御弁23の開弁に基づく上記連通状態にて、吸気管2内に発生する負圧に基づき同吸気管2内に導入されるようになる。
【0020】
なお、上記燃料蒸発ガス排出抑止装置において、このパージ制御弁23に接続される上記パージ配管22及び24は、ゴムホースやナイロンホース等の可撓性を有する材料で形成されている。また、上記燃料タンク10とキャニスタ16とを結ぶ連通管15も、部分的にはゴムホースなどによって形成されている。
【0021】
また、上記燃料タンク10の給油口には、燃料キャップ25が装着されている。そして、燃料タンク10の給油口の近傍に燃料キャップセンサ31が配設され、同燃料キャップセンサ31により燃料キャップ25の開状態または閉状態が検出できるようになっている。具体的には、燃料キャップセンサ31の出力は、燃料キャップ25が閉じられているときグランドレベルとなり、燃料キャップ25が開けられているとき高電位レベル(例えば、5V)となる。また、燃料キャップセンサ31の出力が5Vの場合、つまり、燃料キャップ25の開状態が検出される場合、図示しない警告灯が点灯されて、燃料キャップ25が開いていることが車両の搭乗者等に警告されるようになっている。
【0022】
さらに、燃料タンク10には、圧力センサ32が配設され、同圧力センサ32は燃料タンク10内の圧力に応じた信号を出力する。
また、本実施形態では、燃料噴射制御を行うためにスロットルセンサ33、回転数センサ34、吸気管圧力センサ35、車速センサ36等を備えている。スロットルセンサ33は、前記スロットル弁4の近傍に設けられ、スロットル弁4の開度に応じた信号を出力する。回転数センサ34は、図示しないディストリビュータ等に設けられ、エンジン1の回転数に応じた信号を出力する。吸気管圧力センサ35は、前記吸気管2内に配設され、同吸気管2内の圧力に応じた信号を出力する。車速センサ36は、図示しないトランスミッションに設けられ、車両速度に応じたパルス信号を出力する。そして、これら各センサの出力は何れも、ECU40に取り込まれる。
【0023】
ECU40は、周知のCPU41、ROM42、RAM43、バックアップRAM44等を有して構成されている。このECU40では、上記各種センサからの出力信号に基づいて燃料噴射弁12を駆動し、またパージ制御弁23を駆動して、燃料噴射制御をはじめ、キャニスタパージ制御等を統括的に実行する。
【0024】
ここで、ECU40による本制御システムの概要を簡単に説明する。つまり、ECU40は、回転数センサ34の出力(回転数)及び吸気管圧力センサ35の出力(吸気圧)に基づいてエンジン1への基本燃料噴射量を演算すると共に、この基本燃料噴射量に対して各種補正(例えば、空燃比補正等)を行い、最終的な燃料噴射量を算出する。そして、エンジン1の吸気行程に同期してその最終的な燃料噴射量に対応する時間(燃料噴射時間)だけ、上記燃料噴射弁12を駆動する。
【0025】
また、ECU40は、例えば空燃比偏差量により算出されるフィードバック補正係数に基づいて上記燃料蒸発ガス排出抑止装置内の燃料蒸発ガス濃度(エバポ濃度)を検出し、この検出した燃料蒸発ガス濃度に対応するパージ制御弁23の開度情報、すなわちパージ流量を設定する。このパージ制御の実行に際しては、開度情報を参照してパージ制御弁23のその都度の開度を決定し、その決定した開度に見合うようパージ制御弁23の開度をデューティ制御する。
【0026】
さらに、ECU40は、以下に詳述する燃料キャップセンサ31の異常検出と、燃料蒸発ガス排出抑制装置の異常検出処理を実施して、燃料キャップセンサ31の異常、または、燃料蒸発ガス排出抑止装置における燃料蒸発ガス(エバポ)の漏れ出し異常(エバポシステムの異常)が検出された場合には、異常警告灯37を点灯させて異常発生を車両の搭乗者等に警告する。
【0027】
次に、上記ECU40内のCPU41により実施される各種演算処理のうち、燃料キャップセンサ31の異常検出処理と燃料蒸発ガス排出抑止装置の異常検出処理について、図2〜図4のフローチャート並びに図5、図6のタイムチャートを用いて説明する。図2の処理は、図示しないIGキースイッチが投入されると、所定時間毎(例えば、64ミリ秒毎)に繰り返し実行される。また、図3の処理は、燃料噴射弁12の駆動処理が行われる噴射タイミング毎に実行され、図4の処理は、図2の処理後に実行される。
【0028】
先ず、図2のステップ100において、CPU41は燃料キャップセンサ31からの信号を取り込み、燃料キャップ25の開閉状態を検出する。そして、センサ出力が5Vであり、燃料キャップ25が開いていると判定した場合、CPU41は、ステップ110において、カウンタAをクリアしてステップ120に移行する。一方、センサ出力が0Vであり、燃料キャップ25が閉じていると判定した場合、CPU41は、カウンタAをクリアすることなくステップ120に移行する。
【0029】
このカウンタAは、燃料消費量に相当する値をカウント(積算)するものであり、本実施形態では、図3に示すように、噴射タイミング毎において燃料噴射弁12における燃料の実噴射時間(T−V)が積算される。つまり、CPU41は、ステップ200において、前回のカウンタAの値に対して、燃料噴射時間Tを加算するとともに、無効開弁時間Vを減算する。ここで、燃料噴射時間Tは、エンジン回転数や吸気圧等に基づいて算出される最終的な燃料噴射量に対応する時間である。また、無効開弁時間Vとは、燃料噴射弁12の応答遅れ時間であって実際の燃料量に寄与しない時間である。
【0030】
従って、図5に示すように、時刻t1で燃料キャップセンサ31の出力が開状態(5V)となると、カウンタAは0になり、その後、時刻t2で燃料キャップセンサ31の出力が閉状態(0V)となると、カウンタAは噴射タイミング毎に燃料噴射弁12からの燃料の実噴射時間を正確に積算していく。このように、カウンタAのカウント値に基づいて給油時からの燃料消費量が予測されるようになっている。
【0031】
そして、CPU41は図2のステップ120の処理において、カウンタAのカウント値が閉異常判定レベル(上限値)以上か否かを判定して、カウント値が閉異常判定レベル以上であるとき、ステップ130に移行する。本実施形態における閉異常判定レベルは、燃料タンク容量の2倍に相当する値に設定されている。この場合、燃料タンク容量の2倍に相当する燃料を消費しているにも拘わらず、燃料キャップセンサ31が常に閉状態(0V)を出力していることになる。つまり、ステップ130に移行する場合は、実際には図5に示す時刻t3及びt4で燃料キャップ25が給油のために開けられたにも拘わらず、燃料キャップセンサ31から開状態(5V)が出力されないと判定できる。従って、実噴射時間が積算されてカウンタ値が時刻t5で閉異常判定レベル(上限値)以上となったとき、CPU41は、ステップ130に移行して燃料キャップセンサ31が閉異常であると判定し、閉異常フラグFcapCに「1」をセットした後に本ルーチンを終了する。
【0032】
一方、ステップ120において、カウンタAのカウント値が上限値より小さいと判定されたとき、CPU41は、ステップ140に移行し、燃料キャップセンサ31の出力が開状態となってから車両が1km以上走行しているか否かを判定する。なおここでの走行距離は、例えば、車速センサ36からのパルス信号を積算することで求められる。そして、走行距離が1km未満であるとき、CPU41は、ステップ150に移行して燃料キャップセンサ31が正常であると判定し、閉異常フラグFcapCに「0」をセットする。つまり、センサ出力が正常復帰し、図5の時刻t6でその出力が開状態(5V)となることによって、カウンタAのカウント値が0となり閉異常フラグFcapCがクリアされる。
【0033】
また、ステップ140において、車両が1km以上走行していると判定された場合、CPU41は、ステップ160において、カウンタAのカウント値が開異常判定レベル(下限値)以下か否かを判定し開異常判定レベル以下であればステップ170に移行する。本実施形態では、燃料キャップセンサ31の出力が開状態となるとき、図示しない警告灯が点灯されて、燃料キャップ25が開いていることを車両の搭乗者等に警告するようになっている。そのため、給油が完了した後に走行する場合、燃料キャップ25の警告灯が点灯していると、搭乗者等により燃料キャップ25の開閉状態が再確認される。その際に、燃料キャップ25が開いていれば、搭乗者等により閉め直されることとなる。つまり、ステップ170に移行する場合は、実際には図6示す時刻t11で燃料キャップ25が閉じられ車両が走行し所定量の燃料を消費しているにも拘わらず、燃料キャップセンサ31から閉状態(0V)が出力されないと判定できる。従って、車両が1km走行した時刻t12でカウンタ値が開異常判定レベル(下限値)以下であったとき、CPU41は、ステップ170に移行して燃料キャップセンサ31が開異常であると判定し、開異常フラグFcapOに「1」をセットした後に本ルーチンを終了する。
【0034】
また、CPU41は、ステップ160において、カウンタAのカウント値が下限値よりも大きいと判定したとき、ステップ150に移行して燃料キャップセンサ31が正常であると判定し、開異常フラグFcapOに「0」をセットした後に本ルーチンを終了する。つまり、燃料キャップセンサ31の出力が正常復帰してセンサ出力が閉状態(0V)となると、カウンタAが燃料噴射量に応じて積算され、そのカウント値が開異常判定レベル(下限値)を越えたタイミングで、開異常フラグFcapOがクリアされる。
【0035】
このように、図2の処理にて燃料キャップセンサ31の故障の有無が判定された後、所定の条件が成立したとき図4に示すエバポシステム異常検出処理が実行される。
【0036】
詳しくは、CPU41は、先ずステップ300において、車速センサ36からのパルス信号に基づいて車両が走行中か否かを判定し、車両走行中であると判定したとき、ステップ310に移行する。また、車両停止時にはそのまま本ルーチンを終了する。そして、CPU41は、ステップ310において、燃料キャップセンサ31の出力信号に基づいて、燃料キャップ25の開閉状態を判定する。このとき、センサ出力が0Vであり、燃料キャップ25が閉状態であることが判定された場合、CPU41は、ステップ320に移行して、燃料キャップセンサ31が閉異常であるか否かを判定する。つまり、閉異常フラグFcapCが「1」であるか否かを判定する。そして、閉異常フラグFcapCが「1」であれば、本ルーチンを終了する。また、閉異常フラグFcapCが「0」であれば、ステップ340に進み、エバポシステム異常の検出処理を実施する。
【0037】
一方、ステップ310において、燃料キャップセンサ31の出力が5Vで、燃料キャップ25が開いていると判定されたとき、CPU41は、ステップ330に進み、燃料キャップセンサ31が開異常であるか否かを判定する。つまり、開異常フラグFcapOが「1」であるか否かを判定し、開異常フラグFcapOが「1」であれば、ステップ340に進み、エバポシステム異常の検出処理を実施する。また、開異常フラグFcapOが「0」であれば、本ルーチンを終了する。
【0038】
ここで、エバポシステム異常の検出処理は、燃料タンク10やパージ配管22,24等からのリークチェックを行うものであって、CPU41はステップ340において、先ず圧力センサ32からの信号に基づいて燃料タンク10の内圧を読み込む。そして、CPU41はステップ350において、そのタンク内圧が正常値であるか否かを判定する。この正常値は、ガス漏れの無い状態でのタンク内圧であって、予め試験等により求めたデータとして前記ROM42に記憶されており、その時々のエンジン1の運転状態に応じた値である。
【0039】
具体的には、車両の運転条件に応じてパージ制御弁23が開状態となり吸気管負圧が導入されると、タンク内圧は所定の負圧値となる。また、パージ制御弁23が閉状態となり燃料タンク10内で燃料蒸発ガスが発生すると、タンク内圧は所定の正圧値となる。従って、燃料タンク10やパージ配管22,24の損傷等が発生した場合では、エンジン1の運転状態に応じた正常値に対して大気圧側にずれた値(異常値)が検出されることとなる。
【0040】
そして、ステップ350において、タンク内圧が異常値であると判定すると、CPU41はステップ360に移行して、エバポシステムの異常として異常フラグFevpに「1」をセットして本処理を終了する。一方、タンク内圧が正常値であると判定すると、CPU41はステップ370に移行して、異常フラグFevpに「0」をセットして本処理を終了する。
【0041】
このように、燃料キャップセンサ31の異常検出結果に応じてエバポシステムの検出処理を適正に実施している。つまり、燃料キャップセンサ31の閉異常の旨が判定される時、ガス漏れ異常の検出処理を禁止する。従って、実際に燃料キャップ25が開いているのにセンサ出力が閉状態の信号となる場合において、予期せぬ燃料キャップ25の開放が原因でガス漏れ異常(エバポシステム異常)が誤検出されるといった不都合が生じることはなく、ガス漏れ異常検出の信頼性が向上される。また、燃料キャップセンサ31の開異常の旨が判定される時、当該キャップセンサ31の出力に関係なく、燃料蒸発ガス排出抑止装置からのガス漏れ異常の検出処理を実施する。従って、実際に燃料キャップ25が閉じているのにセンサ出力が開状態の信号となる場合において、ガス漏れ異常の検出処理が積極的に実施されることとなり、エバポシステム異常の検出処理を不当に禁止するといった不都合が解消され、当該検出処理が適正に実施されることとなる。
また、車両停止時には、エバポシステム異常の検出処理を実施しない。従って、図5の時刻t3,t4において、車両停止時に燃料キャップ25が開けられて実際に給油が行われているときには、エバポシステム異常の検出処理は実施されることはなく、エバポシステム異常の誤検出が防止される。
【0042】
なお、本実施形態におけるカウンタA、各異常フラグFcapC,FcapO,Fevpは、バックアップRAMに格納される。そして、各異常フラグFcapC,FcapO,Fevpのいずれかが「1」となる場合には、異常警告灯37が点灯されるようになっている。
【0043】
また、本実施形態では、図2の処理が判定手段に相当し、図3の処理が演算手段に相当する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
【0044】
(1)予想燃料消費量に相当するカウンタAのカウント値が燃料タンク10の容量に応じた閉異常判定レベル(上限値)以上となったとき、燃料キャップセンサ31が閉異常であると判定し、また燃料給油時から車両が1km走行して所定量の燃料が消費された状態で、カウント値が閉異常判定レベル(下限値)以下であるとき、燃料キャップセンサ31が開異常であると判定するので、燃料キャップセンサ31の異常を的確に検出できる。この場合、キャップセンサ異常検出のための別のセンサや検出装置を必要とせず、構成の煩雑化を招くこともない。
【0045】
(2)燃料キャップセンサ31の検出結果に応じて、エバポシステム異常の検出処理を適正に実施することで、その信頼性を高めることができる。
(3)本実施形態では、燃料消費量に相当する値として燃料噴射弁12の実噴射時間(T−V)を積算した。この場合、燃料消費量を正確に求めることができ、燃料キャップセンサ31の異常を正確に検出できる。
【0046】
(4)燃料キャップセンサ31の異常時には、異常警告灯37を点灯するようにした。この場合、車両の運転者等に燃料キャップセンサ31の異常を警告でき、実用上好ましいものとなる。
【0047】
なお本発明は、上記以外に次の形態にて具体化できる。
上記実施形態では、閉異常判定レベル(上限値)を燃料タンク容量の2倍の値に設定したが、これに限定するものではない。閉異常判定レベル(上限値)は、燃料タンク容量以上であればよく、例えば、1倍、3倍、4倍…等でもよい。また、燃料消費量の積算誤差を見込んで1.5倍等の値に設定してもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、燃料消費量に相当する値として、燃料噴射弁12からの実噴射時間を積算するものであったが、これに代えて、車両の走行距離を積算するようにしてもよい。この場合、車速センサ36からのパルス信号を積算することで、車両の走行距離を求め、車両毎に決定される通常燃費に基づいて燃料消費量を予測する。また、燃料カット(例えば、減速時燃料カット)時では走行距離の積算は行わないようにすることで、より正確に燃料消費量を予測できる。なおこの場合では、車両走行状態に応じて燃費が変化するので、上記実施形態と比較して、予測される燃料消費量の誤差が大きくなる。そのため、閉異常判定レベル(上限値)を大きく設定する。このようにしても、燃料キャップセンサ31の異常を検出できる。
【0049】
同様に、エンジン回転数及び吸気圧等から求められる吸入空気量を積算して燃料消費量を予測してもよい。また、燃料カット(例えば、アイドル燃料カット)時には吸入空気量を積算しないようにする。この場合も、燃料キャップセンサ31の異常を検出できる。
【0050】
上記実施形態では、エバポシステム異常の検出処理(図4のステップ340〜370)を、燃料キャップセンサ31が閉異常のときは禁止し、開異常のときは実行するようにしたがこれに限定するものではない。例えば、エバポシステム異常の検出処理を実行した後に、その検出結果を、燃料キャップセンサ31が閉異常のときは無効化(異常フラグFevpをクリア)し、開異常のときは有効化するよにしてもよい。この場合も、エバポシステム異常の検出の信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における燃料噴射制御システムの概要を示す構成図。
【図2】キャップセンサの異常検出処理を示すフローチャート。
【図3】燃料噴射量のカウンタ積算処理を示すフローチャート。
【図4】エバポシステムの異常検出処理を示すフローチャート。
【図5】キャップセンサの閉異常を説明するためのタイムチャート。
【図6】キャップセンサの開異常を説明するためのタイムチャート。
【符号の説明】
2…吸気通路としての吸気管、10…燃料タンク、25…燃料キャップ、31…燃料キャップセンサ、41…演算手段及び判定手段としてのCPU。

Claims (5)

  1. 燃料タンクに装着される燃料キャップの開状態または閉状態を示す信号を出力する燃料キャップセンサと、
    エンジンの運転に伴う燃料消費量に相当する値をカウントする演算手段と、
    前記燃料キャップセンサにより燃料キャップの開状態が検出されたとき、演算手段によるカウント値をクリアし、このカウント値が所定範囲外となるとき、前記燃料キャップセンサの異常と判定する判定手段と
    を備えることを特徴とする燃料キャップセンサの異常検出装置。
  2. 前記判定手段は、前記カウント値が燃料タンクの容量に応じた上限値以上となったとき、燃料キャップセンサの閉異常と判定することを特徴とする請求項1に記載の燃料キャップセンサの異常検出装置。
  3. 前記判定手段は、燃料給油時から所定量の燃料が消費された状態で前記カウント値が所定の下限値以下であるとき、燃料キャップセンサの開異常と判定することを特徴とする請求項1に記載の燃料キャップセンサの異常検出装置。
  4. 前記燃料タンクにて発生する燃料蒸発ガスをパージ通路を介してエンジンの吸気通路に放出するようにした燃料蒸発ガス排出抑止装置に適用され、
    前記判定手段により燃料キャップセンサの閉異常の旨が判定される時、前記燃料蒸発ガス排出抑止装置からのガス漏れ異常の検出処理を禁止するか、或いは該ガス漏れ異常の検出結果を無効化することを特徴とする請求項2に記載の燃料キャップセンサの異常検出装置。
  5. 前記燃料タンクにて発生する燃料蒸発ガスをパージ通路を介してエンジンの吸気通路に放出するようにした燃料蒸発ガス排出抑止装置に適用され、
    前記判定手段により燃料キャップセンサの開異常の旨が判定される時、当該キャップセンサの出力に関係なく、前記燃料蒸発ガス排出抑止装置からのガス漏れ異常の検出処理を実施するか、或いは該ガス漏れ異常の検出結果を有効化することを特徴とする請求項3に記載の燃料キャップセンサの異常検出装置。
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