JP4227872B2 - 継手部材の加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のステアリング装置に使用するための継手部材、及び、自在継手のヨークをなす継手部材に関し、さらにはそれらの部材の加工方法に関する。
図30は、自動車のステアリング装置の一般的構成を示す説明図である。ステアリングホイール1の動きはステアリングコラム2内に回転自在に設けたステアリングシャフト(図示省略)および中間シャフト3を介してステアリングギア4に伝達され、このステアリングギア4によって車輪の方向を操舵する。通常、上記ステアリングシャフトとステアリングギア4の入力軸とは互いに同一直線上に設けることが出来ない。
このため従来から上記ステアリングシャフトとステアリングギア4への入力軸5の間に中間シャフト3を設け、この中間シャフト3の両端部とステアリングシャフトおよび入力軸5の端部とを自在継手6、6を介して結合することにより、同一直線上に存在しないステアリングシャフトと入力軸5との間での動力伝達が行えるようにされている。また、ステアリングシャフトとステアリングギア4との間には車輪からの振動を遮断する目的で緩衝部材が組み込まれる場合がある。
図1、図2は、従来から動力伝達機構に組み込まれている自在継手のヨークの異なる例を示す説明図である。継手部材をなすヨーク10は、継手要素14とアーム要素21とを備えている。継手要素14は、基端寄り部分に切り割り13を、内周面にセレーション溝15を、それぞれ有する円管状の結合筒部11を備えており、この結合筒部11は基端部に、上記切り割り13を挟んで上記結合筒部11と一体に設けられた一対のフランジ部16、17とを備えている。
一方のフランジ部16にフランジ面に対して直角方向に形成された螺子孔18が、また、この螺子孔18に螺合するボルトを挿通するため、他方のフランジ部17には上記螺子孔18と同心に形成された通し孔19を備えている。アーム要素21は、この継手要素14の結合筒部11の反対側に二股状に形成され、十字軸9(図31参照)との嵌合のための軸受を挿入するための一対の円孔(軸受け孔)20、20を備えた結合腕12を有している。
なお、図1と図2とに示されるヨークの違いは、継手要素14とアーム要素21の位相が適度の角度、この場合では90度、ずれている点にある。2つのヨーク10は図31に示すように十字軸9を介して結合される。
また、この継手部材には結合筒部の先端に、図3に示すように、内面にセレーション溝24を有する円管状部23が結合されて、緩衝要素22が形成される場合、あるいは、図4に示すように、外面にセレーション溝26を有する中実軸部25が結合されて緩衝要素22が形成される場合(緩衝継手)がある。
図5は継手部材そのもののみを単品にした製品を示しており、結合筒部11の基端部に相手部品(図示せず・・・ヨーク部品など)と結合するときの嵌合部27が設けられている。この部品はこのまま使用されることはないが、相手部品に応じていろいろな部品と機械的に結合できるので、適応範囲が広い。
これらの継手部材(自在継手のヨーク10、緩衝要素22を有する継手部材)は一般に鍛造で造られているが、特許文献1(特公平07−088859号公報)に示されるように、ヨーク10を金属板から作ろうという試みもある。また、特許文献2(特許第2534772号)に示されるように、継手要素14を金属板を所定ブランク形状に打抜いた後、曲げ加工や部分鍛造加工等を施して得ようとするものもある。
最終的にこの継手部材は二股状のアーム要素と溶接結合され自在継手のヨークとして使用される。金属板から作ることから、強度を保つために切り割り13に連続する部分(円筒に成形して突き合せた部分)を溶接する必要があり、この溶接のためかえってコストが金属板一体のヨークよりも高くなってしまう。また、特許文献1のような金属板一体のヨークは相手軸との組み付け時にフランジ部16、17が変形しボルトが破損してしまう危険もある。
図1に示されるヨークを鍛造によって作る場合、従来は図23乃至図26に示す工程に沿って加工が行われている。まず、図23に示すような低炭素鋼のブランク28を製作する。これはフォーマー鍛造機を用いるなどの公知のやり方で鋼ビレットから簡単に成形出来る。
このブランク28は中実の円筒部282および二面幅を持った切り欠き部283、283を有する。ブランク28は焼き鈍しおよび表面潤滑皮膜処理を施され(以下の例でも同様なので次例以降省略する)て、図24に示すような形状に鍛造され、第一の鍛造素材29となる。この工程では二股状のアーム部が成形される。
次の工程で図25に示すように第二の鍛造素材30となる。この工程においてブランク28の円筒部282は据え込まれ、円周一方向に張り出し成形を受け、矩形状の中実の矩形張り出し部281が形成される。次の工程で図26に示すように、アーム先端部を円弧状に打抜いて素材工程は完了する。
続く切削工程において、この素材は、切り割り13、セレーション下孔およびセレーション溝15、螺子孔18、通し孔19、円孔20等が切削されて図1の製品が得られる。
図2の製品の場合の従来技術は以下のようである。図27に示すようなブランク28をまず製作する。このブランクは図28に示すような形状に鍛造され、中実の矩形張り出し部281と部分的な円筒部282および二股状のアーム部を有する第一の鍛造素材29となる。
次の工程で図29に示すように、アーム先端部を円弧状に打抜いて素材の鍛造工程は完了する。そして、前例と同様に、この次の切削工程にて、切り割り13、セレーション下孔およびセレーション溝15、螺子孔18、通し孔19、円孔20等の切削が行われ、図2の製品が得られる。図3〜図5の例の加工については、上述の例と比べて、もっと単純な鍛造方法で行うことができるので説明を省略する。
いずれにしても、これまでの鍛造法による場合、鍛造工程終了時の素材は、その継手部において切り割りとセレーション溝孔の部分がいずれも成形されておらず、後工程においてこれらの個所を初めから(つまり、大まかな孔も、大まかな切り割りもないところから)切削にて加工しなければならない。
このとき、セレーション溝孔は大型のドリルあるいはフライスで孔あけ加工することになるが、この除去体積が大きいため非常に時間がかかり能率が悪い。また、切り割りもフライスによる溝切り加工となるため、やはり除去体積も多く、そのため能率としてはよくない。
特公平07−088859号公報 特許第2534772号
本発明は、先に述べた問題に鑑みてなされた発明であり、従来技術のような軸孔(セレーション溝孔)及び切り割りを初めから切削加工する必要をなくすことにより、加工時間を短縮させ、もって加工コスト及び製品コストを低減させることを課題とする。また、従来のように切削によってメタルフローが切断されることがないようにして高い強度の継手要素あるいはヨークを低コストで製造することを課題とするものである。
上記課題は、以下の手段により解決される。すなわち、第1番目の発明の解決手段は、基端寄り部分に切り割りと、軸を嵌合するための軸孔を備えた円管状の結合筒部と、上記切り割りを挟んで上記結合筒部と一体に設けられた一対のフランジ部と、上記フランジ部の一方に形成された螺子孔と、上記フランジ部の他方に、上記螺子孔に螺合するボルトを挿通するために同心に形成された通し孔とを有する継手部材における上記軸孔と切り割りを加工するための加工方法であって、一端部側に前方後円形状の断面を有する前方後円柱状部分を備えたブランクに、円とこの円から突出する半矩形部からなり、更に、円筒部側面に上記軸孔の内側にセレーションを形成するための形状を有する鍵穴形状断面を備えたパンチを上記前方後円柱状部分の端面から軸方向に押し込んで上記軸孔と切り割りを同時に形成することを特徴とする継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法である。
番目の発明の解決手段は、第番目の発明の継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法において、上記結合筒部には、上記軸孔とは反対側で軸線方向に延在し、内面にセレーション溝を有する円管状の緩衝部材が一体に形成されることを特徴とする継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法である。
番目の発明の解決手段は、第番目の発明の継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法において、上記結合筒部には、上記軸孔とは反対側で軸線方向に延在し、外面にセレーション溝を有する中実軸の緩衝部材が一体に形成されることを特徴とする継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法である。
番目の発明の解決手段は、第番目の発明の継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法において、上記結合筒部には、上記軸孔とは反対側で、十字部材を軸支するための軸受け孔を有する一対の結合腕が一体に形成されることを特徴とする継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法である。
番目の発明の解決手段は、第番目の発明の継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法において、上記結合腕と上記フランジ部とは互いに位相がずれているものであることを特徴とする継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法である。
以上のように、本発明によれば、鍛造により継手要素の切り割りおよびセレーション下孔を鍛造時に成形することが出来るので、後加工の切削においてこの部分の加工工数を省くことが出来、大幅な切削時間の短縮が図れ、切削コストが安くなる。その結果製品コストが安くなる。
また、鍛造により継手要素の部分形状を作るため、材料が鍛錬されて強度が増し、メタルフローも切断されないため製品の耐久強度が向上し、低コストで高品質の継手部材を得ることができる。
本発明の初めのブランクには従来技術におけるブランクとほぼ同様のものが使用され、このブランクは一端部側に前方後円形状の断面を有する前方後円柱状部分を備えている。このブランクの基端寄り部分に切り割りと、軸を嵌合するための軸孔が鍛造によって円管状に成形され結合筒部が作られる。
このとき結合筒部には一対のフランジ部が上記切り割りを挟む形で形成され、その後上記フランジ部の一方には螺子孔が形成され、他方には上記螺子孔に螺合するボルトを挿通するための通し孔が同心に形成され、最も基本的な継手部材が得られる。
更に、上記結合筒部には、軸孔とは反対側で軸線方向に延在し、内面にセレーション溝を有する円管状の緩衝部材が、あるいは、外面にセレーション溝を有する中実軸の緩衝部材が一体に形成される場合もあり、更に、十字部材を軸支するための軸受け孔を有する一対の結合腕が一体に形成されることもある。最後の例の場合には、使用する箇所に応じて結合腕とフランジ部の位相をずらすあるいは同位相とする場合がある。
上記切り割りと軸孔は、円とこの円から突出する半矩形部からなる鍵穴形状断面を備えたパンチを前方後円柱状部分の端面から軸方向に押し込むことにより軸孔と切り割りが同時に形成される。
本発明によれば、従来のように軸孔(セレーション溝孔)、セレーション及び切り割りを初めから切削加工する必要がなく、加工時間を短縮させることができ、もって加工コスト及び製品コストを低減させることが可能となる。また、従来のように切削によってメタルフローが切断されることがないので、高い強度の継手部材あるいはヨークを低コストで製造することが可能となる。
以下、本発明の実施例に係わる継手部品およびその製造方法を図面を参照しつつ説明する。本発明の実施例1では、図1に示す製品が図6〜図9に示す工程によって製作される。最初に用意されるブランク28は図6に示されるように中間に円筒部282を有し、その一方に矩形張り出し部281を備えた部分円筒部285を、またその他方に二面状の切り欠き部283、283を有している。
このブランク28は従来と同様、フォーマーなどの鍛造装置を用いて製作可能であり、また焼き鈍しおよび表面潤滑皮膜処理を施す点においても従来と同様である。この部分の説明は同様であるため以下の実施例ではこの部分の説明は省略する。
図6のブランク28を鍛造して図7に示す第一の鍛造素材29を造る。この第一の鍛造素材29は図6の矩形張り出し部281と部分円筒部285の部分が、後方押し出し鍛造により成形され、開口孔部291が成形されたものである。
この成形は、具体的には、素材の端部から開口孔部291に相補的形状を有する鍵穴状のパンチを押し込み、矩形張り出し部281と部分円筒部285を後方押出し鍛造することによって行われる。これは後述の第2〜第5の実施例においても同様であるので、これらの実施例の説明においてはこの部分の説明は省略する。
開口孔部291は鍵穴形状を有し、側面にも開口した切り割り294を有しているほか、開口孔部291の底部には底部292とバリ部293を備えている。そして反対側は切り欠き283(図6)を備えた円筒部282が二股状に成形され、もってアーム部が形成される。アーム部の底部と開口孔部291の底部292は接近しており打抜きが可能な程度の厚みになっている。
図7の鍛造品は、次の工程で底部292とバリ部293が打抜かれ、図8に示すように、軸方向に貫通した孔を有する形状となる。次の工程でアーム先端部を円弧状に打抜いて図9に示す形状にし、素材の製造工程は完了する。この素材は次の切削工程にて、セレーション溝15、螺子孔18、通し孔19、円孔20、20を削り出して図1の製品となる。
従来の図26に示した素材と比較すると、切り割り294と開口孔部291が本発明の場合には、鍛造終了の段階で出来上がっている点で大きく異なる。このため、本発明の場合は切り割り294とセレーション下孔(開口孔)を切削加工する必要がない、あるいは仕上げ加工するにしてもわずかな除肉量で済むという大きな特徴を有し、コスト削減に寄与することができる。
なお、この加工において、切り割り294(13)とヨーク10の結合腕12とはその開口部の位相が相互に90度異なっているが、図6〜図9に示す工程では0〜90度の範囲で角度をずらすだけであるため容易に変更することができる。
鍵穴状のパンチの円筒側面にセレーション対応の溝を形成しておくことにより、開口孔部291の成形時にセレーション溝が形成できるので、後工程でこれを切削することを必要をなくすことができる。これは以降の実施例においても同様である。
実施例2は、切り割り294(13)とヨーク10の結合腕12との位相が合致している(図2)製品を製作する例であって、図10〜図13にその工程をしめす。最初のブランク28は、図10に示すように一方に、矩形張り出し部281と部分円筒部285を、他方に、矩形部284を有している。このブランク28を鍛造して図11に示す第一の鍛造素材29を造る。
この第一の鍛造素材29は矩形張り出し部281と部分円筒部285の部分が、後方押し出し鍛造により成形され、開口孔部291が成形されたものである。開口孔部291は実施例1と同様の方法で形成され、鍵穴形状を有し、この開口部は側面にも開口して切り割り294が形成されている。
開口孔の底部には底部292が存在しており、一方、反対側は図10の矩形部284が二股上に成形されアーム部が形成される。アーム部の底部と開口孔部291の底部292は接近しており打抜きが可能な程度の厚さに成形されている。
次の工程で図11の鍛造品は、底部292を打抜かれ図12に示す形状となる。次の工程でアーム先端部を円弧状に打抜いて図13に示す形状にし、素材の鍛造工程は完了する。この素材は次の切削工程にて、セレーション溝15、螺子孔18、通し孔19、円孔20、20を削り出して図2の製品となる。
従来の図29に示した素材と比較すると、切り割り294と開口孔部291が、本発明の場合には、素材の段階で出来上がっている点が異なる。従って、本発明の場合は切り割り294とセレーション下孔(開口孔)を切削加工する必要がないか、あるいは仕上げ加工するにしてもわずかな除肉量ですみ、製造コストを引き下げることができる。
実施例3は、図3に示す製品を製作する例であって、図14〜図16にその工程をしめす。最初のブランク28は一方に矩形張り出し部281と部分円筒部285を、他方に円筒部282を有する。図14のブランク28を鍛造して図15に示す第一の鍛造素材29を造る。この鍛造素材29は図14の矩形張り出し部281と部分円筒部285の部分が、後方押し出し鍛造により成形され、開口孔部291が成形されたものである。
開口孔部291は鍵穴形状を有し開口部は側面にも開口した切り割り294を有している。開口孔の底部には底部292とバリ部293が存在している。一方、反対側は図14の円筒部282がチューブ状に成形され円管状部23とされ、その内面にセレーション溝24が形成されている。円管状部23の底部と開口孔部291の底部292は接近しており打抜きが可能な程度の厚さに成形されている。
なお、この例では、内面のセレーション溝24を図15の鍛造時に成形するようにしているが、工程を分割して別工程で内面のセレーション溝24を形成しても良い。
次の工程で図15の鍛造品は、底部292およびバリ部293を打抜かれ図16に示す形状となり、素材の鍛造工程が完了する。この素材は次の切削工程にて、セレーション溝15、螺子孔18、通し孔19を削り出して図3の製品となる。
従来の素材と比較すると、切り割り294と開口孔部291が本発明の場合には、素材の段階で出来上がっている点で異なる。従って、本発明の場合は切り割り294とセレーション下孔(開口孔)を切削加工する必要がないため、低コスト化することができる。
また、従来、この製品の場合は、継手要素14と緩衝要素22とを別々に製作し、両者を溶接で結合する方法も採用されていたが、本発明の場合は一体で製作できるので溶接の工数を省くことができる。
実施例4は、図4に示す製品を製作する例であって、図17〜図19にその工程を示す。最初のブランク28は一方に矩形張り出し部281と部分円筒部285を、他方に円筒部282を有している。図17のブランク28を鍛造して図18に示す第一の鍛造素材29を造る。
この鍛造素材29は図17の矩形張り出し部281と部分円筒部285の部分が、後方押し出し鍛造により成形され、開口孔部291が成形される。開口孔部291は鍵穴形状を有しており、開口部は側面にも開口した切り割り294を有している。この開口孔の底部には底部292とバリ部293が存在する。
開口孔部291の円周面にはすでにセレーション溝15が形成されている。一方、反対側は図17の円筒部282が軸状に前方押し出し成形され、中実軸部25となり、その外周面にセレーション溝26が形成されている。
なお、この例では、セレーション溝15および外面のセレーション溝26を図18の鍛造時に成形するという工程にしているが、工程を分割して別の工程で(内面)セレーション溝15および外面のセレーション溝26を形成するようにしてもよい。
次の工程で図18の鍛造品は、バリ部293を打抜かれ図19に示す形状となり、素材の工程は完了する。この素材は次の切削工程にて、螺子孔18、通し孔19を削り出して図4の製品となる。従来の鍛造素材と比較すると、切り割り294と開口孔部291およびセレーション溝15が、本発明の場合には、素材の段階で出来上がっている点で異なる。
従って、本発明の場合は、切り割り294とセレーション溝15を切削加工する必要がないため、製造コストを引き下げることができる。また、従来、この製品の場合は、継手要素14と緩衝要素22とを別々に製作し、両者を溶接で結合する方法も採用されていたが、本発明の場合は一体で製作できるので溶接の工数が省くことができる。
実施例5は、図5に示す製品を製作する例であって、図20〜図22にその工程を示す。最初のブランク28は図20に示されるように一方に矩形張り出し部281と部分円筒部285を、他方に円筒部282を有している。この図20のブランクを鍛造して図21に示す第一の鍛造素材29を造る。
この鍛造素材29は図20の矩形張り出し部281と部分円筒部285の部分が、後方押し出し鍛造により成形され、開口孔部291が成形される。開口孔部291は鍵穴形状を有し開口部は側面にも開口した切り割り294を有している。開口孔の底部には底部292とバリ部293が存在する。一方反対側は図20の円筒部282が段差を有するように軽度の成形がなされている。この段差は相手部品と結合するときの嵌合部27となる。
次の工程で図21の鍛造品は底部292およびバリ部293が打抜かれ図22に示すような形状とされ素材の鍛造工程が完了する。この素材は次の切削工程にて、セレーション溝15、螺子孔18、通し孔19を削り出して図5の製品となる。
従来の鍛造素材と比較すると、切り割り294と開口孔部291が本発明の場合には、素材の鍛造段階で出来上がっている点が異なる。従って、本発明の場合は切り割り294とセレーション下孔(開口孔)を切削加工する必要がない。
従来から動力伝達機構に組み込まれている自在継手のヨークの例を示す説明図であって、(a)は左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図(一部断面)である。 従来から動力伝達機構に組み込まれている自在継手のヨークの他の例を示す説明図であって、(a)は左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図(一部断面)である。 本発明の第3の実施例の対象となる円管状部材を有する緩衝継手の一例を示す図であって、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図である。 本発明の第4の実施例の対象となる中実軸部材を有する緩衝継手の一例を示す図であって、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図である。 本発明の第5の実施例の対象となる継手部品の一例を示す図であって、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図である。 本発明の第1の実施例(図6から図9)であって、図1の自在継手ヨークの素材の製造工程を説明する図であり、(a)はブランクの正面図、(b)は(a)の右側面図である。 図6のブランクを鍛造成形した形状を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面(一部断面)図である。 図7の鍛造品の底部およびバリ部を打抜く工程を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面(一部断面)図である。 図8のワークピースのアーム先端を円弧状にカットする工程を示し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面(一部断面)図である。 本発明の第2の実施例(図10から図13)であって、図2の自在継手ヨークの素材の製造工程を説明する図であり、(a)はブランクの左側面図、(b)は正面図、(c)は(b)の右側面図である。 図10のブランクを鍛造成形した形状を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面(一部断面)図である。 図11の鍛造品の底部を打抜く工程を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面(一部断面)図である。 図12のワークピースのアーム先端を円弧状にカットする工程を示し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面(一部断面)図である。 本発明の第3の実施例(図14から〜図16)であって、図3の中空円筒を有する継手部材の素材の製造工程を説明する図であり、(a)はブランクの左側面図、(b)は正面図である。 図14のブランクを鍛造成形した形状を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図である。 図15の鍛造品のバリ部を打抜く工程を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図である。 本発明の第4の実施例(図17から図19)であって、図4の中実軸を有する継手部材の素材の製造工程を説明する図であり、(a)はブランクの正面図、(b)は(a)の右側面図である。 図17のブランクを鍛造成形した形状を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図である。 図18の鍛造品のバリ部を打抜く工程を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図である。 本発明の第5の実施例(図20から図22)であって、図5の継手部材の素材の製造工程を説明する図であり、(a)はブランクの左側面図、(b)は正面図である。 図20のブランクを鍛造成形した形状を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図である。 図21の鍛造品の底部およびバリ部を打抜く工程を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図である。 従来技術における図1のヨークの製造工程(図23から図26)を示しており、(a)はブランクの正面図、(b)は(a)の右側面図である。 図23のブランクを鍛造成形した形状を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面(一部断面)図である。 図24の鍛造品の軸部を据え込んだ形状をあらわし、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面(一部断面)図である。 図25のワークピースのアーム先端を円弧状にカットする工程を示し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面(一部断面)図である。 従来技術における図2のヨークの製造工程(図27から図29)を示しており、(a)はブランクの左側面図、(b)は正面図、(c)は(b)の右側面図である。 図27のブランクを鍛造成形した形状を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面(一部断面)図である。 図28のアーム先端部を円弧状にカットする工程を表し、(a)は(b)の左側面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)の右側面図、(d)は(b)の下面図である。 自動車のステアリング装置の一般的構成を示す説明図である。 自在継手部分の概要を説明するための説明図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングコラム
3 中間シャフト
4 ステアリングギア
5 入力軸
6 自在継手
9 十字軸
10 ヨーク
11 結合筒部
12 結合腕
13 切り割り
14 継手要素
15 セレーション溝
16、17 フランジ部
18 螺子孔
19 通し孔
20 円孔
21 アーム要素
22 緩衝要素
23 円管状部
24 セレーション溝
25 中実軸部
26 セレーション溝
27 嵌合部
28 ブランク
29、30 鍛造素材
281 矩形張り出し部
282 円筒部
283 切り欠き部
284 矩形部
285 部分円筒部
291 開口孔部
292 底部
293 バリ部
294 切り割り

Claims (5)

  1. 基端寄り部分に切り割りと、軸を嵌合するための軸孔を備えた円管状の結合筒部と、
    上記切り割りを挟んで上記結合筒部と一体に設けられた一対のフランジ部と、
    上記フランジ部の一方に形成された螺子孔と、
    上記フランジ部の他方に、上記螺子孔に螺合するボルトを挿通するために同心に形成された通し孔と
    を有する継手部材における上記軸孔と切り割りを加工するための加工方法であって、
    一端部側に前方後円形状の断面を有する前方後円柱状部分を備えたブランクに、円とこの円から突出する半矩形部からなり、更に、円筒部側面に上記軸孔の内側にセレーションを形成するための形状を有する鍵穴形状断面を備えたパンチを上記前方後円柱状部分の端面から軸方向に押し込んで上記軸孔と切り割りを同時に形成すること
    を特徴とする継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法。
  2. 請求項に記載された継手部材における上記軸孔と切り割りを加工するための加工方法において、
    上記結合筒部には、上記軸孔とは反対側で軸線方向に延在し、内面にセレーション溝を有する円管状の緩衝部材が一体に形成されること
    を特徴とする継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法。
  3. 請求項に記載された継手部材における上記軸孔と切り割りを加工するための加工方法において、
    上記結合筒部には、上記軸孔とは反対側で軸線方向に延在し、外面にセレーション溝を有する中実軸の緩衝部材が一体に形成されること
    を特徴とする継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法。
  4. 請求項に記載された継手部材における上記軸孔と切り割りを加工するための加工方法において、
    上記結合筒部には、上記軸孔とは反対側で、十字部材を軸支するための軸受け孔を有する一対の結合腕が一体に形成されること
    を特徴とする継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法。
  5. 請求項に記載された継手部材における上記軸孔と切り割りを加工するための加工方法において、
    上記結合腕と上記フランジ部とは互いに位相がずれているものであること
    を特徴とする継手部材の軸孔と切り割りを加工するための加工方法。
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