JP4226724B2 - 帳票処理システム、帳票処理方法及び記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、帳票に記録されたデータを処理するための帳票処理システム及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、帳票のデータを処理するための帳票処理システムとしてOCR装置(Optical Character Reader:光学式文字読取装置)が利用されている。このOCR装置は、スキャナ等を介して読取った帳票のイメージをイメージバッファに格納した後、このイメージバッファから、1文字毎に文字イメージの検出及び切出を行なった後、文字認識を行っている。
【0003】
さらに、このOCR装置は、上述したような文字認識機能に加え、文字認識結果の訂正、文字認識結果の印刷、文字認識結果のファイルへの出力、及び文字認識結果の集計等の処理を行うことも可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のOCR装置で帳票の認識処理をする場合には、上記文字認識機能、印刷機能、出力機能や集計機能などの中から使用する機能を選択し、しかもその処理順序を決める事で構成する処理手順を予め複数種用意しておき、実際に帳票処埋をする場合には、その業務内容に近い処理手順を選択して用いていた。
【0005】
従って、このような従来のOCR装置では、選択した処理手順が実際の帳票処理には必要のない機能を含んでいる場合があり、処理時間が必要以上にかかってしまっていた。例えば、帳票の文字認識とその認識結果をファイルに出力する機能だけが必要な帳票処理をしたい場合に、この2つの機能だけで構成される処理手順が無く、認識機能、出力機能、印刷機能を含む処理手順しか用意していない場合には、余分な印刷処埋が含まれており、処理時間が必要以上にかかってしまっていた。当然、このケースにおいては、印刷処理になった段階で、印刷機能を実施せずに処理を終了させることかできたとしても、印刷機能を処理させないという手続が必要であり、煩雑であった。
【0006】
本発明は、こうような従来の課題を解決するためになされたものであり、帳票処理に必要な処理手順を実際にユーザが必要とする業務に合致したものに自由に設定することができる帳票処理システム及び記憶媒体を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の帳票処理システムは、請求項1に記載されているように、所定の処理手順に従って帳票のデータを処理する帳票処理システムであって、前記帳票のデータの処理内容と処理手順とを定義する処理定義手段と、前記処理定義手段により定義された前記処理内容を、当該処理定義手段により定義された前記処理手順で実行する処理実行手段とを備え、前記処理定義手段が、前記帳票のデータについての複数の処理内容を各々文字で表す複数の処理マークと、前記処理マークを収容するための一列に並べて表される複数のケースマークと、を表示装置に可視的に表示させる手段と、前記表示装置に可視的に表示された前記複数のケースマークに対し入力装置を通じて選択的に収容された処理マークの選択内容、及び一列に並ぶ当該ケースマーク内に収容された処理マークの並び順にそれぞれ対応させて、前記処理実行手段が実行すべき処理内容及び処理手順を設定する手段と、を具備することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の帳票処理システムは、請求項2に記載されているように、請求項1記載の帳票処理システムにおいて、前記処理実行手段により実行される前記処理内容は、前記帳票に記されたイメージの読取り、文字認識、文字認識結果の訂正、印刷、文字認識結果の出力、及び文字認識結果の演算のうちの少なくとも1つの処理内容を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の記憶媒体は、請求項3に記載されているように、所定の処理手順に従って帳票のデータ処理を行うためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、コンピュータを、前記帳票のデータの処理内容と処理手順とを定義する処理定義手段と、前記処理定義手段により定義された前記処理内容を、当該処理定義手段により定義された前記処理手順で実行する処理実行手段と、前記処理定義手段に備えられ、かつ、前記帳票のデータについての複数の処理内容を各々文字で表す複数の処理マークと、前記処理マークを収容するための一列に並べて表される複数のケースマークと、を表示装置に可視的に表示させる手段と、前記処理定義手段に備えられ、かつ、前記表示装置に可視的に表示された前記複数のケースマークに対し入力装置を通じて選択的に収容された処理マークの選択内容、及び一列に並ぶ当該ケースマーク内に収容された処理マークの並び順にそれぞれ対応させて、前記処理実行手段が実行すべき処理内容及び処理手順を設定する手段、として機能させるための前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【0011】
本発明によれば、帳票に記されたイメージの読取り、文字認識、文字認識結果の訂正、印刷、文字認識結果の出力、及び文字認識結果の演算といった各処理の中から所望の処理を選択し処理順序を自由に設定することができる。
【0012】
したがって、本発明によれば、例えば文字認識結果の訂正、文字データの印刷が全く必要ない場合や単一の機能だけを必要とする場合は、これらの処理を含まない設定を定義することで、帳票の処理時間の短縮を図ることができる。また、本発明によれば、前述した各処理機能の中から必要とする機能の選択と、その処理順序を自由に設定できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0014】
図1は本発明の実施形態にかかる帳票処理システムを概略的に示すブロック図である。
【0015】
同図に示すように、この帳票処理システム1は、パーソナルコンピュータ3、イメージスキャナ2、表示装置4、キーボードやマウス等の入力装置5、プリンタ6とから構成されている。パーソナルコンピュータ3には、この帳票処理システム1の帳票処理を行う文字認識処理プログラムPaが格納されている。この文字認識処理プログラムPaは、その詳細を後述する読取機能、認識機能、訂正機能、演算機能、印刷機能、出力機能を実現するものである。また、この文字認識処理プログラムPaには、処理手順設定プログラムPbを含んでいる。この処理手順設定プログラムPbは、上記複数の処理機能の中から、使用する機能を選択するとともに、その処埋する順序をユーザーが設定することができるよにするものである。
【0016】
次に上記複数の処理機能の詳細を説明する。
【0017】
読取機能は、読取り対象のイメージをイメージスキャナ2から読取る機能である。
【0018】
認識機能は、イメージスキャナ2によって読取られた帳票のイメージから文字認識対象の個々の文字イメージを検出し切り出して文字認識する機能である。
【0019】
訂正機能は、リジェクト修正機能と誤読修正機能とから構成される。リジェクト修正機能は、文字認識の際に認識できずにリジェクトされた文字イメージを表示装置4に表示し、オペレータが入力装置5から正しい認識結果を入力する機能である。また、誤読修正機能は、認識結果として誤読されている場合に、オペレータが入力装置5から正しい認識結果を入力する機能である。
【0020】
演算機能は、文字認識結果が正しいか論理演算をする機能である。この論理演算としては、例えば帳票に物品の単価と数量及びその合計金額の3つの手書記入領域があり、この3つの領域の文字認識をする場合に、単価の文字認識結果と数量の認識結果とを乗算した結果と合計金額の認識結果とが一致するかどうかをチェックすることで、文字認識結果が正しかったか否かを検査する機能である。この演算機能は、これに限定するものではない。もし、この検査の結果、一致しなかった場合には、誤読が発生していると判断できる。
【0021】
印刷機能は文字認識結果の印刷、帳票イメージそのものの印刷、帳票の一部に記録されているイメージ情報の読取り結果であるイメージの印刷等の機能である。
【0022】
また、出力機能は、文字認識結果である文字コードや帳票イメージそのもの、帳票の一部に記録されているイメージ情報の読取り結果であるイメージを適宜組合わせて、所定の形式のファイルとして出力する機能である。
【0023】
次に、本実施形態の帳票処理システム1への帳票のデータの処理手順の設定について説明する。
【0024】
処理手順の設定は次のように行われる。すなわち、図2に示すように、入力装置5を通じて処理手順の設定を処理手順設定プログラムPbに対して要求すると、各処理内容を示す読取、認識、訂正、演算、出力、及び印刷にそれぞれ対応するオブジェクトとしての処理マーク7と、この処理マークを入力装置5のマウスによりドラッグして収容するためのケースマーク8とが表示装置4に表示される。ユーザは、実行させたい処理のみを選択し、実行させたい順序で(図の左から順に)ケースマーク8に処理マーク7をマウスでドラッグして収容して行くと、帳票のデータの処理手順及び実行させたい処理が定義される。ここでは、読取、認識、出力、印刷、訂正が順に実行されることになる。
【0025】
また、処理手順の設定は以下のようなものであっても良い。図3に示すように、処理順序に対応する番号を示す数字マーク9と処理マーク7をマウスを用いて矢印10によって結び、処理手順を設定する。さらに、図4に示すように、処理マーク7をマウスを用いて単に矢印11によって順に結びつけることで処理手順を設定する。また、図5に示すように、処理マーク7をマウスにより順にクリックすることで、処理手順を設定する。このように帳票のデータを処理するための処理手順をユーザの意のままに自由に設定することができる。
【0026】
既述したように、本実施形態の帳票処理システム1によれば、表示装置4に表示された各処理機能の中から入力装置5を通じてグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)により所望の処理を選択し処理順序を自由に設定することができる。
【0027】
したがって、本実施形態の帳票処理システム1によれば、例えば文字認識結果の訂正、印刷が全く必要ない場合には、これらの処理を含まない設定を定義することで、帳票の処理時間の短縮を図ることができる。また、本実施形態の帳票処理システム1によれば、前述した各処理の処理順序を自由に設定できる。
【0028】
なお、本実施形態の帳票処理システム1は、イメージスキャナ2がインターフェース等を介して接続されたパーソナルコンピュータ3にアプリケーションプログラムがインストールされているものであったが、本発明は、このような構成に限定されるものではなく、例えば予め文字認識処理プログラムがROM等に記録された専用機であってもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、グラフィカル・ユーザ・インターフェースを用いて、帳票処理に必要な処理手順を実際にユーザが必要とする業務に合致したものに自由に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる帳票処理システムを概略的に示す図。
【図2】図1の帳票処理システムによる処理手順の設定方法を示す図。
【図3】図2の方法と異なる他の処理手順の設定方法を示す図。
【図4】図2又は図3の方法と異なる他の処理手順の設定方法を示す図。
【図5】図2乃至図4の方法と異なる他の処理手順の設定方法を示す図。
【符号の説明】
1……帳票処理システム
2……イメージスキャナ
3……パーソナルコンピュータ
4……表示装置
5……入力装置
6……プリンタ
7……処理マーク
8……ケースマーク
9……数字マーク
10、11……矢印
Pa……文字認識処理プログラム
Pb……処理手順設定プログラム
Claims (3)
- 所定の処理手順に従って帳票のデータを処理する帳票処理システムであって、
前記帳票のデータの処理内容と処理手順とを定義する処理定義手段と、
前記処理定義手段により定義された前記処理内容を、当該処理定義手段により定義された前記処理手順で実行する処理実行手段とを備え、
前記処理定義手段が、
前記帳票のデータについての複数の処理内容を各々文字で表す複数の処理マークと、前記処理マークを収容するための一列に並べて表される複数のケースマークと、を表示装置に可視的に表示させる手段と、
前記表示装置に可視的に表示された前記複数のケースマークに対し入力装置を通じて選択的に収容された処理マークの選択内容、及び一列に並ぶ当該ケースマーク内に収容された処理マークの並び順にそれぞれ対応させて、前記処理実行手段が実行すべき処理内容及び処理手順を設定する手段と、
を具備することを特徴とする帳票処理システム。 - 請求項1記載の帳票処理システムにおいて、
前記処理実行手段により実行される前記処理内容は、前記帳票に記されたイメージの読取り、文字認識、文字認識結果の訂正、印刷、文字認識結果の出力、及び文字認識結果の演算のうちの少なくとも1つの処理内容を含むことを特徴とする帳票処理システム。 - 所定の処理手順に従って帳票のデータ処理を行うためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
コンピュータを、
前記帳票のデータの処理内容と処理手順とを定義する処理定義手段と、
前記処理定義手段により定義された前記処理内容を、当該処理定義手段により定義された前記処理手順で実行する処理実行手段と、
前記処理定義手段に備えられ、かつ、前記帳票のデータについての複数の処理内容を各々文字で表す複数の処理マークと、前記処理マークを収容するための一列に並べて表される複数のケースマークと、を表示装置に可視的に表示させる手段と、
前記処理定義手段に備えられ、かつ、前記表示装置に可視的に表示された前記複数のケースマークに対し入力装置を通じて選択的に収容された処理マークの選択内容、及び一列に並ぶ当該ケースマーク内に収容された処理マークの並び順にそれぞれ対応させて、前記処理実行手段が実行すべき処理内容及び処理手順を設定する手段、
として機能させるための前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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