JP4226640B2 - 空転防止機構を具えたテープカッター - Google Patents

空転防止機構を具えたテープカッター Download PDF

Info

Publication number
JP4226640B2
JP4226640B2 JP2007340183A JP2007340183A JP4226640B2 JP 4226640 B2 JP4226640 B2 JP 4226640B2 JP 2007340183 A JP2007340183 A JP 2007340183A JP 2007340183 A JP2007340183 A JP 2007340183A JP 4226640 B2 JP4226640 B2 JP 4226640B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tape
adhesive tape
diameter
elastic body
expanded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007340183A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009029616A (ja
Inventor
有己 古野
徹 佐野
Original Assignee
有己 古野
徹 佐野
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 有己 古野, 徹 佐野 filed Critical 有己 古野
Priority to JP2007340183A priority Critical patent/JP4226640B2/ja
Publication of JP2009029616A publication Critical patent/JP2009029616A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4226640B2 publication Critical patent/JP4226640B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adhesive Tape Dispensing Devices (AREA)

Description

本発明は、例えば約50mm程度の比較的幅の広い粘着テープを繰出自在に保持するとともに、適宜の長さに繰り出した粘着テープを容易に切断できるようにしたテープカッターに関するものであって、特に粘着テープの非繰出時における不用意な回転(繰り出しを伴わずに粘着テープが空回りする現象を言い、本明細書ではこれを「空転」と称する)を防止するようにした新規なテープカッターに係るものである。
従来から比較的幅広状の粘着テープを繰出自在に保持するテープカッターがある。このテープカッター1′は、一例として図7に示すように、粘着テープTを回転自在に保持するホルダ部2′と、繰り出した粘着テープTを適宜の長さに切断するカッティング部3′とを具えて成り、切断後のテープ端Ttは、切刃32′の近傍に位置する仮保持部34′等に軽接着状態に仮止めされることが多い(図7(a)参照)。なお、このような構造に因み、テープカッター1′を利用して梱包作業等を行う際には、片手で箱を押さえながら、もう一方の手でテープカッター1′を操作し、粘着テープTの切断が容易に行えるため、上記テープカッター1′は、極めて利便性の高いものである。
ところで、切断された後のテープ端Ttは、次の使用まで、例えば上記仮保持部34′に仮止めされるが、これはあくまでも一時的な軽接着であるため、仮止めの接合そのものが弱い場合や、ある程度の接合力はあってもこれが外れた場合等には、例えば図7(b)に示すように、テープ端Ttはホルダ部2′のテープ本体T1側に戻って、ここに張り付いてしまうことがあった(これを再付着現象とする)。この場合、その後の使用にあたっては、テープ本体T1に張り付いたテープ端Ttを探し出して、これを引き剥がさなけれならず、上記梱包作業すなわち粘着テープTの繰り出しを断続的に行う場合にあっては、作業効率が著しく低下する事態を招いていた。
特に粘着テープTが透明の場合等にあっては、一見しただけではテープ本体T1に張り付いたテープ端Ttが、どこなのか判別し難いものであり、視力の衰えた高齢者等にとっては、このようなテープ端Ttを見つけ出す作業が、より一層煩わしいものとなっていた。
またテープ端Ttは、切刃32′の形状に因み、いわゆるジグザグ状に切断されることが多いため、一旦、テープ本体T1に再付着してしまうと、テープ端Ttを綺麗に引き剥がすことは難しかった(再付着したテープ端Ttを全体的に引き剥がさないとジグザグ状の切断面のために細長く裂けてしまうことが多かった(図7(b)参照))。もちろん、再付着したテープ端Ttを何とか引き剥がせても、例えば図7(b)に併せ示すように、テープ端Ttは既に縒れてしまっていたり、粘着力が低下していたりして、必ずしもそのまま使用できないことがあった。当然、このような場合には、引き剥がしたテープ端Ttを、いくらか切断除去しなければならず、これが粘着テープTのムダとなっていた。
このようなことから、テープカッター1′にあっては、一旦、切断したテープ端Ttをテープ本体T1に付着させないこと(再付着現象の防止策)が求められ、現実に幾つか案出されている(例えば特許文献1〜4参照)。
しかしながら、上記特許文献に示すものは、そのほとんどが、構造的に複雑なものが多く、勢いコスト的にも高価となりがちであり、費用と効果(性能)を共に満足する構造のものは現実に実用化されていなかった。特に、この種のテープカッターは日常生活品であるため、たとえ高い性能を発揮するものであっても、あまりに高価であれば一般のユーザレベルで受け入れられることは少なく、性能はもちろん低コストであることが重要な要素を占めていた。
実用新案登録第3092176号公報 実開平6−23960号公報 実開平6−23958号公報 実用新案登録第3101084号公報
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、極めてシンプルな構造の下に、切断後のテープ端をテープ本体に付着させないようにしたものである。
すなわち本出願人は、切断後のテープ端がホルダ部のテープ本体に戻って張り付いてしまうのは、ホルダ部に保持した粘着テープが回転自在であることが大きな要因と考え、極めてシンプルな構造の下に非繰出時におけるテープ本体の回転(空転)を阻止するとともに、梱包作業等を行うためにテープ端を繰り出す場合のみ、この阻止状態を自然に解除し、繰り出しに支障が生じないようにした新規なテープカッターの開発を試みたものである。
すなわち請求項1記載の、空転防止機構を具えたテープカッターは、
芯材(T2)にテープ本体(T1)が巻回されて成る粘着テープ(T) を回転可能に保持するホルダ部(2) と、
このホルダ部(2) にセットされた粘着テープ(T) から繰り出したテープ端(Tt)を適宜の長さで切断するカッティング部(3) とを具えたテープカッターにおいて、
前記ホルダ部(2) には、芯材(T2)の内径よりも小さい筒状の保持体(21)が形成され、ここに粘着テープ(T) を外嵌め状態に取り付けて粘着テープ(T) を保持するものであり、
またこのホルダ部(2) には、
拡径方向に弾性的に張り出す拡径弾性体(51)と、
この拡径弾性体(51)に対向するように、ホルダ部(2) における粘着テープ(T) との摺擦面上に設けられた防滑体(52)とを具えて成る空転防止機構(5) が設けられるものであり、
粘着テープ(T) の繰り出しを行わない非繰出時にあっては、拡径弾性体(51)拡径方向への張り出しによって粘着テープ(T) を拡径弾性体(51)の方に寄った位置に偏心させることにより、相対的に粘着テープ(T) の内側を防滑体(52)に密着させて、粘着テープ(T) の空転を阻止する制動状態とし、
一方、粘着テープ(T) の繰り出しを行う際には、テープ端(Tt)を引き出す繰出力によって、拡径方向に撓んでいた拡径弾性体(51)を縮径方向に戻すことにより、相対的に粘着テープ(T) の内側を防滑体(52)から離反させて前記制動状態を解除するものであり、
かかる構成により粘着テープ(T) の繰り出しを行う繰出時にのみ粘着テープ(T) の回転を許容し、粘着テープ(T) の繰り出しが行えるようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項2記載の、空転防止機構を具えたテープカッターは、前記請求項記載の要件に加え、
前記拡径弾性体(51)は、円筒状の保持体(21)において、ホルダ部(2) にセットされたテープ本体(T1)からテープ端(Tt)をカッティング部(3) へと引き出す繰出部位の反対側の周面上に設けられることを特徴として成るものである。
また請求項3記載の、空転防止機構を具えたテープカッターは、前記請求項1または2記載の要件に加え、
前記拡径弾性体(51)は、円筒状の保持体(21)に形成された軸方向及び周方向の切り込み(53j,53s) によって、保持体(21)の一部が外周面から突出しながらも縮径方向に弾性的に撓むように形成されるものであり、
また、前記拡径弾性体(51)は、この切り込み(53j,53s) によって弾性変形の支点側となる基端部(51a) と、弾性的に大きく撓む自由端部(51b) とが略L字状を成すように連続的に形成されるものであり、
このうち前記基端部(51a) は、円筒状の保持体(21)の幅中央部において周方向に形成されるとともに、前記自由端部(51b) は、保持体(21)の軸方向に沿って、粘着テープ(T) を着脱する着脱側端面(21b) まで形成されることを特徴として成るものである。
また請求項4記載の、空転防止機構を具えたテープカッターは、前記請求項記載の要件に加え、
前記拡径弾性体(51)には、着脱側端面(21b) にフランジ(22)が形成され、保持体(21)にセットした粘着テープ(T) の抜け止めを図るようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項5記載の、空転防止機構を具えたテープカッターは、前記請求項3または4記載の要件に加え、
前記拡径弾性体(51)の着脱側端面(21b) には、ホルダ部(2) に保持されている粘着テープ(T) を取り外す際に、拡径弾性体(51)を縮径方向に撓ませるための操作ガイド面(55)が形成されることを特徴として成るものである。
また請求項6記載の、空転防止機構を具えたテープカッターは、前記請求項1、2、3、4または5記載の要件に加え、
前記拡径弾性体(51)と防滑体(52)とは、保持体(21)の形状形成時に併せて形成されることを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
まず請求項1記載の発明によれば、空転防止機構は、拡径弾性体防滑体を具えて成り、極めてシンプル構成される。また、この空転防止機構により非繰出時においてのみ粘着テープの空転を阻止することができ、切断後のテープ端の再付着現象を効果的に防止できる。すなわち非繰出時においては、拡径弾性体の弾性力によって相対的に粘着テープの内側を防滑体と密着させてブレーキを掛け、ホルダ部にセットした粘着テープの空転(空回り)を阻止する一方、繰出時においては、テープ端を引き出す繰出力によって、自然にこの制動状態(空転防止状態)を解除し、粘着テープの繰り出しが行えるものである。
また、空転防止機構が、極めてシンプルに構成できるため、当該機構を具えたテープカッターの徹底した低コスト化を実現できる。
また請求項記載の発明によれば、拡径弾性体を効果的に機能させる配置形態を現実のものとする。なお、拡径弾性体、防滑体、繰出部位の各々を、より一層、効果的に機能させるには、これらをほぼ一直線上に配置することが望ましいと考えられる。
また請求項記載の発明によれば、以下のような効果が挙げられる。例えば、ホルダ部に粘着テープをセットするにあたり拡径弾性体を縮径方向に撓ませるには、着脱側端面から嵌め込むことを考慮して、筒状の保持体の幅中央付近を押すことが多い(ここでは略L字状を成す基端部と自由端部との連結部分)。その場合、上記構成であれば、拡径弾性体の自由端部が全体的に均一に撓み、粘着テープのセットが行い易く、且つ確実に行えるという効果が挙げられる。この点、例えば図1(a)に示すように、基端部を着脱側端面に形成した場合には、同じように拡径弾性体を押しても、押圧部(中央部)よりも着脱側端面の撓みが小さく、粘着テープの受入性が必ずしも充分ではないことが考えられる。
また本発明では、拡径弾性体の基端部を、保持体の幅中央部付近に形成するため、作業者が着脱側端面に手を掛け、ここを引っ張ってテープ本体を繰り出す場合でも、持ち手によって拡径弾性体の内側への撓みが阻害されてしまうことがない。逆に言えば、繰り出しの際、テープカッターの持ち手によって拡径弾性体の内側への撓みを阻害してしまうと、粘着テープはブレーキが掛かった状態となり、テープ本体の繰り出しがスムーズに行えなくなるが、本発明においては、持ち手によって拡径弾性体の内側への撓みを阻害してしまうことがないため、円滑にテープ本体を繰り出させることができる。
また請求項記載の発明によれば、拡径弾性体が形成される保持体の着脱側端面にフランジを形成し、これを粘着テープの抜け止めに利用するため、別途フランジを形成する必要がなく、合理的且つシンプルな構造が採り得る。すなわち、本構造では、拡径弾性体及びフランジに弾性を付与する切り込みが、筒状の保持体に対して一箇所だけで済むため、保持体の強度が増し、合理的な構造が採り得る。なお、保持体に形成する切り込みが一箇所だけで済むこと(少ないこと)は、例えばテープカッターを金型等によって成形する場合において、型構造のシンプル化という効果をもたらし、より一層のコスト低減が図れる。
また請求項記載の発明によれば、拡径弾性体の着脱側端面に操作ガイド面が形成されるため、セット状態の粘着テープをホルダ部から外す際、作業者はこの操作ガイド面を指で押さえるだけで拡径弾性体を縮径方向に撓めることができ、粘着テープの取り外しが極めて容易に行える。
また請求項記載の発明によれば、拡径弾性体と防滑体とを保持体の形状形成時に併せて形成するため、例えば拡径弾性体として板バネを設けたり、防滑体としてのラバーゴムを張り付けるといった後加工の手間を省略することができる。
因みに、既に流通している従来のテープカッターに、いわゆるオプションとして本発明の空転防止機構を後付けする場合には、後加工によって拡径弾性体と防滑体とを形成する形態が好ましいと考えられる。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法を含むものである。
なお説明にあたっては、一般的なテープカッター1の基本構造から説明し、その後、本発明の大きな特徴である空転防止機構5について説明する。
テープカッター1は、一例として図1に示すように、粘着テープTを繰出自在に保持するホルダ部2と、繰り出した粘着テープTを適宜の長さで切断するカッティング部3とを具えて成り、これらが接続部10によって適宜の間隔、位置を保って形成される。ここで、接続部10は平板状に形成されることが多く、従って、例えば図2に示すように、この接続部10をテープカッター1のベース部材と見た場合には、テープカッター1は、あたかも平板状の接続部10に対して、ホルダ部2とカッティング部3とが適宜の間隔を隔てて立設された構成と捉えることもできる。なお、ホルダ部2とカッティング部3との間隔は、未使用状態の粘着テープTを収容できる間隔に設定される。また、これらホルダ部2、カッティング部3、接続部10の素材としては、その大部分が、合成樹脂で形成されることが多い。
因みに、粘着テープTは、通常、約50mm程度の幅広状のものが多く、また、その基本構造は、テープ本体T1が紙製筒の芯材T2に多層状に巻回されて成るものが一般的である。また、テープ本体T1としては、一方の面のみに粘着剤が塗布されているものが一般的であり、これらを区別して示す場合には粘着面をTa、非粘着面をTbとする。更に、テープ本体T1から繰り出された(引き出された)テープ端をTtとする。
以下、上記ホルダ部2とカッティング部3とについて更に説明する。
まず、ホルダ部2について説明する。ホルダ部2は、ドーナツ状に巻回された粘着テープTを繰出自在(回転可能)に保持する部位であって、図1、2に示すように、接続部10に対して円筒状に形成された(立ち上げられた)保持体21を具えて成り、これがホルダ部の基幹部材となる。なお、保持体21は、その機能上、当然、外径寸法が粘着テープTの芯材T2(内径)よりも幾らか小さめに形成されものであり、ここに粘着テープTが遊嵌状態に嵌められ(図7(a)参照)、これにより粘着テープTは回転可能に保持される。なお、保持体21は、その内側が貫通状態に形成されることが多く、これはテープカッター1の持ち易さ、言い換えれば粘着テープTの張付作業や切断作業等の実作業性を考慮したものである。
また、上述したように、保持体21は、一方の端面側が、例えば板状の前記接続部10によってカッティング部3と適宜の間隔を隔てて形成されるため、保持体21への粘着テープTの着脱は、接続部10が形成されていない反対の端面側から行われる。なお、これらの端面を区別して示す場合には、それぞれ接続側端面21a、着脱側端面21bとして区別する。
そして、前記着脱側端面21bの周縁には、保持体21にセットした粘着テープTのサイド部(端縁)に当接し得るフランジ22が部分的に形成されるものであり、これにより保持体21にセットした粘着テープTの抜け止め(脱落防止)が図られる。もちろん、このフランジ22は、その作用上、芯材T2の内径よりも大きい寸法(径寸法)に形成されるため、そのままでは粘着テープTを着脱する際の妨げとなる。従って、フランジ22が形成された保持体21の周面(円筒面)には、例えば図4に示すように軸方向(粘着テープTの幅方向)に沿って切り込み23が形成され、フランジ22が中心側(縮径方向)に弾性的に撓み得るように形成される。
すなわち、粘着テープTをホルダ部2にセットする際や、使い切った粘着テープT(芯材T2のみの状態)をホルダ部2から取り外す際には、弾性を有したフランジ22を円筒の内側方向に撓ませ、フランジ22の外径を芯材T2の内径よりも小さくして着脱を行う一方、粘着テープTを取り付けている間は、弾性を有したフランジ22を通常の状態(芯材T2の内径よりも大きい状態)にし、粘着テープTの抜け止めを図るものである。なお、一般に、弾性を有したフランジ22は、図7に示すように、通常の状態に広がっても保持体21に装着された粘着テープTとの遊嵌状態が維持されるものであり、これにより粘着テープTは、回転自在(繰出自在)に保持される。また、弾性を有したフランジ22は、保持体21の着脱側端面21bの複数箇所に形成することができ、例えば周状を成す当該端縁の対向二箇所に形成することが可能である(図4参照)。更にフランジ22を保持体21の複数箇所に形成した場合には、そのうちの幾つかを撓ませて粘着テープTの着脱が行えれば良いため、必ずしも全てのフランジ22を弾性的に撓み得るように形成する必要はない(図1(a)(b)、図2(a)(b)参照)。
次に、カッティング部3について説明する。カッティング部3は、セット状態の粘着テープTから繰り出されたテープ端Tt(テープ本体T1)を、適宜の長さで切断するためのものであり、一例として図1(a)(c)、図2(a)に示すように、接続部10に対して略三角柱状に立ち上げられたカッティング部本体31と、切刃32とを具えて成るものである。
カッティング部本体31は、保持体21に臨む面(部位)が、保持体21の円筒形状に対し適宜の間隔を隔てた曲面(言わば略同心円状のR曲面)状に形成されており、カッティング部本体31と保持体21との間隔は、上述したように、未使用の粘着テープTが収容できる寸法に設定される。なお、カッティング部本体31と保持体21との間に形成されたこの空間(間隔)は、保持体21にセットされた粘着テープTからテープ端Ttを引き出し、これを切刃32へと送る空間であるため、ここを繰出スペース33とする。
また切刃32は、繰り出された粘着テープTを切断すべく、カッティング部本体31の作用先端側(保持体21とは反対側の先端側)に固定設置されるものである。切刃32は、通常、金属製の素材で形成され、その刃先は交互に折れ曲がった、いわゆるジグザグ状に形成されるものである。また、切刃32としては、粘着テープTの切断を一挙に且つ確実に行うべく、テープ本体T1(粘着テープT)の幅よりも幾分長い幅寸法のものが適用される。もちろん切刃32は必ずしも金属製の素材で形成される必要はなく、カッティング部3などの成形と合わせて樹脂などで一体的に形成されても構わない。
また、ここでは、粘着テープTの非粘着面Tbに切刃32を当てて(作用させて)テープを切断するものであり、このような形態に因み、カッティング部本体31には、切刃32によって切断された後のテープ端Tt(粘着面Ta)を軽接着状態に保持する仮保持体34が形成される。つまりテープ本体T1は芯材T2に巻回されていた巻き癖等を有するため、切断後は真っ直ぐな状態を維持できず、自然に元の湾曲姿勢(芯材T2に巻かれていた巻回姿勢)に戻ろうとする(図7(a)参照)。従って切刃32の近傍における、テープ端Ttの粘着面Taに面した位置に、仮保持体34を設けておくことで、切断後のテープ端Ttを仮保持体34に軽く接触させて、一時的な付着(仮止め)を図るものである。なお、仮保持体34のテープ付着面は、曲面状などに形成し、付着面積を広く確保しておき、テープ端Ttとの仮止めが確実に図れるようにしておくことが好ましい。もちろん、この付着は、あくまでも仮止めであるため、その後の使用(剥がし易さ)を考慮して、ここでは仮保持体34の中央部分を離間状態(非接続状態)に形成している。すなわち、仮保持体34は、カッティング部本体31の両端面からテープ中央に向かって突出状態に形成されるものの、中央部分が離間状態に形成されている。
また、このためカッティング部本体31には、上記仮保持体34によって、セット状態の粘着テープTから繰り出したテープ端Ttを通すガイド部分が、実質的に区画されたような状態に形成されるものであり、ここをテープ挿通部35とする。つまり、このテープ挿通部35は、上記繰出スペース33から連続するように形成され、その作用としては繰出スペース33と同様に、テープ本体T1から引き出したテープ端Ttを切刃32に向けて適宜の角度で案内するガイド作用を担うものとなる。なお、請求項3に記載した「繰出部位」とは、ホルダ部2にセットされた粘着テープTからテープ端Ttを繰り出すための領域を示し、具体的にはテープ端Ttが繰出スペース33からカッティング部3(テープ挿通部35)に至る部位を指すものである。
次に本発明の大きな特徴である空転防止機構5について説明する。まず「空転」や「空転防止機構」という用語から説明する。
梱包作業等において粘着テープTから繰り出したテープ本体T1を適宜の長さでカットすると、切断後のテープ端Ttは、上述したように、仮保持体34に仮止めされた状態となる。この状態では、保持体21にセットされた粘着テープTの繰り出しは行われないので(意図されていないので)、この状態を非繰出状態とする。そして、この非繰出状態が維持されれば、次の使用においても、すぐにテープ端Ttを仮保持体34から引き剥がし、テープ本体T1(テープ端Tt)を繰り出すことができる。しかしながら、実際には、仮保持体34に仮止めしておいたテープ端Ttは、いつの間にか仮保持体34から剥がれて保持体21側にセットされているテープ本体T1に戻り、ここに重なり合うように張り付いてしまうこと(再付着現象)があった。
本出願人は、このような再付着現象の大きな要因が、保持体21にセットされている粘着テープTが常時回転できる状態(フリー回転状態)にあるためと考え、このようなセット状態にある粘着テープTの回転を防止することを思い至った。すなわち、従来のテープカッターにおいては、保持体21にセットされた粘着テープTは、常に回転可能な状態であり、格別この回転を止めることが想定されていなかったため、何らかの要因で、テープ端Ttが仮保持体34から剥がれた場合等には、粘着テープTが回転してしまい、テープ端Ttがテープ本体T1に再付着してしまうものと考えた。しかし、保持体21にセットされている粘着テープTの回転を常に止めるのでは、実際の使用において、テープ本体T1の繰出方向への回転(正転)も阻害することになるため、繰出時(使用時)には、この回転阻止状態を解除する必要がある。言い換えれば非繰出時(非使用時)のみに粘着テープTの回転を止める必要があり、これを実現したのが本発明の空転防止機構5である。
このようなことから、本明細書の「空転」とは、非繰出時における粘着テープTの不用意な回転(空回り)を指すものであり、これは主に繰り出しを伴わない逆転を指すものとなる。しかしながら、保持体21にセットされた粘着テープTの回転を阻止することは、必ずしも逆転のみを阻止するだけでなく、正転も阻止することにもなるため、本明細書では、正転も止める意味を込めて、あえて「空転」という用語を使用したものである。また、上述したように、本明細書の「空転防止機構」とは、繰り出しを伴わない非使用時のみに粘着テープTの回転(空転)を止める機構を言うものである。
以下、空転防止機構5の具体的構成について説明する。空転防止機構5は、図1〜5に示すように、ホルダ部2、より詳細には円筒状の保持体21の外周面上に設けられた拡径弾性体51と、保持体21の摺擦面に設けられた防滑体52とを具えて成るものである。そして、空転防止機構5は、拡径弾性体51の弾性力によって粘着テープTを拡径弾性体51寄りに位置(偏心)させるものであり、これに相対して拡径弾性体51に対向する粘着テープTの内側を防滑体52に密着させて、粘着テープTの空転を阻止するものである。なお、この空転阻止状態は、言わば粘着テープTの内側からブレーキを掛けた状態であり、これを制動状態とする。
このような作用上、拡径弾性体51は、保持体21において前記繰出部位の反対側に設けられることが好ましく、且つ防滑体52は、円筒状の保持体21において、拡径弾性体51のほぼ対向位置に設けられるものである。もちろん、テープ端Ttを引き出す繰出力によって、拡径弾性体51による粘着テープTの制動状態を解除することを考慮すると、拡径弾性体51は、保持体21において前記繰出部位の正反対の位置(繰出部位から最も遠い位置)に設けることが好ましい。すなわち、拡径弾性体51は繰出部位の反対の位置に形成され、更にその反対側つまり繰出部位の近傍に防滑体52が形成されることが、より好ましい配置となる。従って、端的には、一例として図1(c)に示すように、繰出部位、拡径弾性体51、防滑体52の各々が、ほぼ一直線上に構成されることが望ましい。しかしながら、現実にはこれらの各々が、ある程度の範囲(作用長)を持って形成され、各々の作用が一点に集中するものではないため、上記「一直線上」とは、あくまでも各々の作用を概念的もしくは観念的に捉えた場合の見方となる。以下、拡径弾性体51と防滑体52とについて更に説明する。
拡径弾性体51は、一例として図1(a)(b)、図2(a)(b)に示すように、保持体21の筒状周面に形成された切り込み53によって、保持体21の一部が常に拡径方向に突出するように形成されるものであり、当該切り込み53によって弾性が付与され、縮径方向に撓み得るように形成される。
また、防滑体52は、一例として図1(a)(c)、図2(a)に示すように、ラバーゴム52Aなどの摩擦係数の高い素材が保持体21の外周面に張り付けられて成るものである。
次に、これらの作用について詳細に説明すると、拡径弾性体51は、図6(a)に示すように、その外側への突出傾向によって、ホルダ部2(保持体21)に外嵌めされた粘着テープTを拡径弾性体51寄りに位置(偏心)させるものであり、これに相対して粘着テープT(芯材T2)の内側が、繰出部位付近に設けられた防滑体52と密着するものである。このため端的には、拡径弾性体51は、非繰出時(非使用時)に、その弾性力によって粘着テープTを防滑体52と密着させる作用を担うものであり、これにより粘着テープTの空転(空回り)を阻止している。もちろん、粘着テープTの回転が阻止されることで、仮保持体34に仮止めしているテープ端Ttも剥がれ難くなるものである。
このような機構上、拡径弾性体51の弾性力は、テープ端Ttを引き出す繰出力によって縮径方向に撓む程度に設定されるものであり、これは繰出時(使用時)のみに本発明に係る空転防止機構5を作用させるためである。逆に言えば、拡径弾性体51の弾性力が強過ぎると、繰出時に作業者がテープ端Ttを引っ張っても、粘着テープTと防滑体52との密着が解除しきれず、粘着テープTの回転にブレーキが掛かったようになり、繰り出しがスムーズに行えないことが考えられるものである。このように、拡径弾性体51の弾性力(突出傾向)は、非繰出時(自然保持状態)には、粘着テープTを保持体21上の防滑体52に密着させるものであるが、繰出時には、繰出力に負けて、縮径方向に撓む程度に設定されるものであり、これにより繰出時のみ防滑体52と粘着テープTとの密着が解除されるようにするものである。
なお図1(a)(b)、図2(a)(b)に示す実施例では、筒状の保持体21の一部に切り込み53を形成し、保持体21の一部を弾性的に突出させ、ここを拡径弾性体51としているが、拡径弾性体51は必ずしも保持体21の一部を利用して形成するだけでなく、例えば図4に示すように、保持体21に対し、別途、板バネ51A等を設けて形成することも可能である。もちろん、このような板バネ51Aとしては、必ずしも板状である必要はなく、例えばバネ性を有する線状部材を幾つか連ねて拡径弾性体51とすることも可能である。
また、拡径弾性体51の周面上(摺擦面上)には、一例として図1(a)(b)に示すように、周方向のリブ54を形成するなどして、粘着テープTとの接触抵抗(摩擦抵抗)を低減させることが好ましい。すなわち上記実施例では、拡径弾性体51において、接触面積が小さく、且つ回転方向(周方向)に形成されたリブ54を粘着テープT(内側)に当接させることにより、粘着テープTの回転滑りを促すようにしたものである。このため拡径弾性体51が粘着テープTと弾性的に当接しても、拡径弾性体51自身によって粘着テープTの回転(繰り出し)が阻害される心配は全くない。
更に拡径弾性体51の着脱側端面21b、言い換えれば粘着テープTの幅方向に相当する接続側端面21a〜着脱側端面21bまでの長さ寸法は、一例として図3に示すように、拡径弾性体51が形成されていない他の着脱側端面21bよりも短く、もしくは同じ長さ(位置)に形成されることが好ましい。これは作業途中などで一旦、テープカッター1を床や机等に置く際に、着脱側端面21bを接地面とする場合、着脱側端面21bが全体的に接地し、安定した載置状態が得られるためである。逆に言えば、拡径弾性体51の着脱側端面21bが、他の部位よりも突出している場合には、この面が全体的に接地せず(不安定な載置状態となり)、作業が行い難くなることが考えられる。もちろん、上記図3の実施例では保持体21の一部を利用して拡径弾性体51を形成しているため、拡径弾性体51の着脱側端面21bが、他の部位よりも突出していると、着脱側端面21bを接地面としてテープカッター1を置いた場合、拡径弾性体51に軸方向(幅方向)の力が加わって不本意な撓みを生じ、これが蓄積されれば拡径弾性体51の本来の作用である拡径及び縮径方向の弾性変形に支障をきたすことも懸念される。なお、上記図3では、拡径弾性体51の着脱側端面21bが他の部位よりも短く形成された状態を示しており、図中符号sは、その引っ込み代を示している。また、図3ではフランジ22を接続部10とほぼ平行に形成しており、これはフランジ22を粘着テープTに対し面接触状態に当接させ、粘着テープTをより安定的に保持する、言い換えれば、例えば繰り出しの際に粘着テープTをガタつかせることなくスムーズに回転(正転)させるための構成である。
また、図1(a)(b)、図2(a)(b)に示す実施例では、拡径弾性体51の着脱側端面21bにフランジ22を形成し、拡径弾性体51の弾性によってフランジ22を弾性的に撓み得るように形成したが(換言すれば拡径弾性体51に粘着テープTの抜け止め作用を併せ持たせているが)、これら拡径弾性体51とフランジ22とは、例えば図4に示すように、全く別々に形成することも可能である。
因みに、図4に示すように、拡径弾性体51としての板バネ51Aや、防滑体52としてラバーゴム52Aを後加工で付加する形態は、既存品のテープカッター1′(図7参照)に、本発明に係る空転防止機構5を後付け(付与)する形態であるため、既に市販されている従来品にも対応できるという利点が挙げられる。
なお、拡径弾性体51の弾性によってフランジ22を弾性的に形成する上記形態は、主にテープカッター1を金型によって樹脂成形する場合に好適と考えられる。これは、拡径弾性体51やフランジ22に弾性を持たせるための切り込み53(23)が少なくなり(例えば一箇所で済む)、金型の構造上、極力シンプルな構造が採り得るためである。もちろん、筒状の保持体21に形成する切り込み53(23)が一箇所で済めば、保持体21の強度ひいてはテープカッター1の製品としての強度や耐久性も向上させることができる。
また、例えば図1(a)(b)、図2(a)(b)に示す実施例では、拡径弾性体51を形成するための切り込み53は、筒状を成す保持体21の軸方向だけでなく、周方向にも形成し(いわゆる鉤裂き状)、拡径弾性体51を略L字型に形成するものである。これは拡径弾性体51の保持体21周面からの突出寸法(突出代)を長く獲得できる点で、言い換えれば弾性力の設定自由度に幅を持たせることができる点で優れている。ここで、図中符号53jが、保持体21の筒状周面の軸方向に形成された切り込みを示し、符号53sが、周方向に形成された切り込みを示している。
以下、周方向の切り込み53sと、拡径弾性体51の弾性力との関係についてより詳細に説明する。例えば周方向の切り込み53sを比較的長く形成した場合には、拡径弾性体51の最大突出寸法が大きく確保できる一方、周方向の切り込み53sを比較的短く形成した場合には、拡径弾性体51の最大突出寸法が小さくなり、比較的弱い弾性力になると考えられる。このように周方向の切り込み53sの長さによって、最大突出寸法を調整することができ、従って切り込み長さが自由に設定できる上記構成は、拡径弾性体51の弾性力も調整し易いものと考えられる。逆に言えば、保持体21の軸方向のみに切り込み53jを形成して、拡径弾性体51を形成することもできるが、この場合には、保持体21の幅寸法が限られているため(約50mm程度)、周方向に切り込み53sを形成する場合に比べ、弾性力の大きさが調整しにくいものと考えられる(図4のフランジ22や切り込み23参照)。
そして、上記略L字状を成す拡径弾性体51のうち、弾性変形の支点側となる部分(L字状の長片部分)を基端部51aとし、弾性的に大きく撓む部分(L字状の短片部分)を自由端部51bとするものである。ここで上記基端部51aは、図1(b)の斜視図に示すように、円筒状の保持体21のほぼ中央部において周方向に形成されることが好ましく、また前記自由端部51bは、保持体21の軸方向に沿って着脱側端面21bまで形成されることが好ましく、これには以下のような理由が挙げられる。
例えばホルダ部2に粘着テープTをセットするには、まず拡径弾性体51を縮径方向に撓ませるが、これには着脱側端面21bから嵌め込むことを考慮して、保持体21の幅中央付近を指で押さえるのが一般的である(図1(b)では略L字状を成す基端部51aと自由端部51bとがつながる連続部分が押圧され、仮想線の斜線で示している)。すると、この押圧によって、自由端部51bが全体的に均一に撓み、粘着テープTの嵌め込みが円滑且つ確実に行えるものである。なお、図1(b)に対し、基端部51aと自由端部51bとを逆に形成したもの、すなわち基端部51aを着脱側端面21bに形成した言わば逆L字状の拡径弾性体51が図1(a)であり、この場合には、同じように拡径弾性体51(保持体21の幅中央付近)を押しても、その剛性から押圧部(中央部)よりも着脱側端面21bの方の撓みが小さくなり、粘着テープTの受入易さの点において幾らか劣ることが考えられる。
また、図1(b)に示すように、拡径弾性体51の基端部51aが保持体21の幅中央部付近に形成されている場合には、作業者がテープカッター1を手で持ち、これを引っ張ってテープ本体T1を繰り出す場合でも、作業者が自由端部51b以外の部位を持てば、テープカッター1を持った手によって拡径弾性体51の縮径方向の撓みが阻害されてしまうことがないものである。すなわち、この場合には、テープ端Ttを引き出す際に、テープカッター1を持った手によって拡径弾性体51に拡径方向の力を加えてしまうことがなく、粘着テープTの回転(繰り出し)にブレーキを掛けてしまうことがないものである(空転阻止状態を確実に解除できるものである)。
また拡径弾性体51の着脱側端面21bには、例えば図1(a)(b)に示すように、ホルダ部2にセットされている粘着テープTを取り外す際に、拡径弾性体51を縮径方向に撓ませるための操作ガイド面55が形成されることが好ましい。すなわち、ホルダ部2に粘着テープTがセットされている状態では、保持体21の幅中央付近が粘着テープTで隠れてしまうため、ここを押して拡径弾性体51を内側に撓ませることができない。従って、この場合には、必然的に拡径弾性体51の着脱側端面21bを内側に押すことになるが、この際、フランジ22のみしか手掛かりになる部位がないと、作業者は、このフランジ22に自分の爪を掛けたり、あるいは粘着テープTとフランジ22との隙間に指先をこじ入れたりして、拡径弾性体51を内側に撓ませることになり、取り外し作業が行い難いことがあった。このため、上記図1の実施例では拡径弾性体51の着脱側端面21bに操作ガイド面55を形成し、粘着テープTを取り外す際には、作業者が操作ガイド面55を指で押さえるだけで拡径弾性体51を内側に撓めるように、つまり粘着テープTを容易に取り外せるようにしたものである。なお、図1では作業者の指が極力フィットするように、操作ガイド面55を曲面状に形成している。
更に、図1(a)(c)、図2(a)に示す実施例では、防滑体52としてラバーゴム52Aを適用しているが、防滑体52としては必ずしもラバーゴム52Aに限定されるものではなく、保持体21よりも摩擦係数の高い素材であれば種々の素材が適用できる。
もちろん、防滑体52としては例えば図2(b)に示すように、保持体21の周面にそのまま形成することも可能である。すなわち、この場合には保持体21の周面(適宜の範囲内)に直接、凹凸52Bを形成することで、当該部分の摩擦抵抗(摩擦係数)を高め、ここを防滑体52とするものである。この際、例えばテープカッター1を成形する金型に予め凹凸加工を施しておき、ホルダ部2の形状成形と同時に防滑体52を形成することもできるし、成形後にホルダ部2に別途サンドブラスト等の後加工を施して、ホルダ部2に防滑体52(凹凸52B)を付加することもできる。
更に防滑体52の凹凸形状としては、例えば図2(c)に示すように、粘着テープTの正回転(正転)のみを積極的に止める断面楔状(もしくは断面鋸歯状)の凹凸52Cを採用することもできる。この場合、粘着テープTの空転を防止するのは、凹凸52Cによる摩擦だけでなく、凹凸形状つまり食い込みによるブレーキ作用が大きく働くため、拡径弾性体51の弾性力すなわち防滑体52への密着力が幾らか弱くても粘着テープTの空転を確実に防止できるものである。また、繰出力によって、粘着テープTの防滑体52への密着を解除する場合には、食い込み状態さえ解除できれば、粘着テープTが、まだ防滑体52(凹凸52C)と接触していても、粘着テープTの正回転(正転)は行い得るため、比較的弱い繰出力でも粘着テープTを正転許容状態に切替できるものである(比較的弱い引出力で粘着テープTの空転阻止状態を解除できるものである)。
また、上述した実施例、特に図1(c)では、繰出部位、拡径弾性体51、防滑体52をほぼ一直線上に設けたが、これらは必ずしもこのような配置に限定されるものではなく、例えば図5(a)に示すように、拡径弾性体51を保持体21における繰出部位の反対側に設けながらも、これら繰出部位、拡径弾性体51、防滑体52が、ほぼ三角形を成すように配置することが可能である。ただし、拡径弾性体51と防滑体52とは、その作用上、保持体21において対向的に設けることが、粘着テープTの空転阻止と、その解除を図る上で効果的であるため、図5(a)では拡径弾性体51と防滑体52とを対向的に配置している。この場合、上述したように繰出部位、拡径弾性体51、防滑体52が、一直線上には存在しないが、拡径弾性体51の弾性力や作用長さ、あるいは防滑体52や繰出部位の領域等を適宜設定することによって、非繰出時のみに粘着テープTの空転を阻止する本空転防止機構5を達成し得るものである。
もちろん、このような配置が採り得ることからすれば、例えば図5(b)に示すように、保持体21において対向的に配された弾性可能なフランジ22を利用して拡径弾性体51と防滑体52とを構成することも可能である。すなわち、この場合には、二つのフランジ22のうち一方(本図における上側のフランジ22が形成された保持体21)に、拡径弾性体51としての機能を併せ持たせ、もう一方のフランジ22(本図における下側のフランジ22が形成された保持体21)にラバーゴム52Aを貼り、防滑体52としての機能を併せ持たせるものである。因みに、拡径弾性体51として機能させる上側のフランジ22は、その弾性力を強化すること(外側への突出寸法を大きく形成すること)が好ましいと考えられる。
本発明の主たる特徴を有する空転防止機構5は、以上述べた構成を基本構造とするものであり、以下、この空転防止機構5を具えたテープカッター1の作動態様(作動状況)について説明する。なお、説明にあたっては、ホルダ部2に保持した粘着テープTの回転(繰り出し)を阻止する非繰出状態(ストップ状態)と、粘着テープTの回転を許容する繰出状態とについて主に説明する。
本発明の空転防止機構を具えたテープカッター1を使用して、梱包作業を行う場合には、例えば両開きの箱のフタを閉鎖した状態で、テープカッター1からテープ端Ttを引き出して、接合開始部に貼り付ける。その後、テープ本体T1を更に繰り出させるために、テープカッター1を引っ張って、接合に見合う長さ分の繰り出し行う(図1(a)参照)。次いで、テープカッター1を大きく傾斜させることにより、切刃32を粘着テープTの非粘着面Tbに当接させて、テープ本体T1を適宜の長さでカットし、フタに張り付けたテープを完全に密着させるものである。
なお、切断後のテープ端Ttは、芯材T2に巻回されていた巻き癖等を有するため、通常、自然に元の湾曲姿勢(巻回姿勢)に戻ろうとし、接着面Taが仮保持体34に軽接触状態に付着し、仮止めされるものである(図7(a)参照)。
このような非繰出状態すなわちテープ本体T1を繰り出さない非使用時にあっては、図6(a)に示すように、ホルダ部2にセットされた粘着テープTは、拡径弾性体51の外側への突出傾向(弾性)によって、拡径弾性体51の方に寄った偏心位置をとる。そして、粘着テープTが、このような偏心位置に保持されると、拡径弾性体51とは反対側の粘着テープT(芯材T2)の内側が、繰出部位の近傍に設けられた防滑体52に密着するものである。なお、防滑体52は、例えばラバーゴム52A等で形成され、比較的高い摩擦係数を有しているため、ここに密着した粘着テープTの空転(空回り)を効果的に阻止するものである(制動状態)。また、このような制動状態で粘着テープTの空転が阻止されるため、テープ端Ttには何の力も伝わることがなく、テープ端Ttは仮保持体34から剥がれ難いものとなる。
そして、上記非繰出状態から再びテープ本体T1を繰り出す場合(使用時)には、作業者が仮保持体34に仮止めされていたテープ端Ttを引き剥がし、ここを引っ張るものである。すると、この引張力(繰出力)によって上記拡径弾性体51が内側に撓み、拡径弾性体51による粘着テープTの制動状態が解除され、図6(b)に示すような状態となる。そのため、粘着テープTは、今度は防滑体52に寄った位置となり、防滑体52に密着していた芯材T2が防滑体52から離反して、粘着テープTの回転が許容されるものである(つまりテープ本体T1の繰り出しが可能となる)。もちろん、この繰出力は粘着テープTを正転方向に回転させるモーメントとして作用するため、上記制動状態の解除と同時に、繰出力によって粘着テープTが回転し、テープ本体T1が繰り出されるものである。
なお、このような繰出状態は、粘着テープTにテンションが掛かっている間、つまりテープ本体T1が切断されるまで維持される。逆に言えば、切断によって、粘着テープTにテンションとして作用していた繰出力が途絶えれば、拡径弾性体51が図6(a)に示すように、再び、拡径方向に拡がって芯材T2が防滑体52に密着し、粘着テープTの空転(回転)が阻止されるものである(制動状態となる)。
以上述べた作動態様により、非繰出時にはホルダ部2にセットした粘着テープTの空転を阻止しながらも、テープ本体T1(テープ端Tt)を繰り出す場合には、その繰出力(引出力)によって、この阻止状態が自然に解除され、繰り出しが行われるものである。
本発明の空転防止機構を具えたテープカッターの一例を示す斜視図(a)、並びに拡径弾性体の形成状況を異ならせた斜視図及び拡径弾性体の軸方向における拡大断面図(b)、並びに本発明のテープカッターの側面図(c)である。 本発明のテープカッターを他の方向から視た斜視図(a)、並びに防滑体の形成状況を異ならせた斜視図(b)、並びに防滑体の形成状況を更に異ならせた矢視図(c)である(図(b)のIIの方向から視た矢視図)。 筒状の保持体の一部に形成された拡径弾性体を示す投影図である。 拡径弾性体としての板バネを、ホルダ部に設けたテープカッターを示す斜視図である。 繰出部位、拡径弾性体、防滑体を一直線上に配置せず、三角状に配置したテープカッターを示す側面図(a)、並びにホルダ部に対向的に形成されているフランジを利用して、これらに拡径弾性体と防滑体との機能を併せ持たせるようにしたテープカッターの斜視図(b)である。 本発明のテープカッターにおいて非繰出時の空転阻止状態を示す説明図(a)、並びに繰出時にこの状態が自然に解除され、テープ本体が繰り出される様子を示す説明図(b)である。 従来のテープカッターにおいて特にホルダ部にセットされた粘着テープが回転自在に保持されている様子を示す説明図(a)、並びにテープを切断した後、ホルダ部にセットされた粘着テープが回転した場合のテープ端の様子を示す斜視図(b)である。
符号の説明
1 テープカッター
2 ホルダ部
3 カッティング部
5 空転防止機構
10 接続部
21 保持体
21a 接続側端面
21b 着脱側端面
22 フランジ
23 切り込み
31 カッティング部本体
32 切刃
33 繰出スペース
34 仮保持体
35 テープ挿通部
51 拡径弾性体
51a 基端部
51b 自由端部
51A 板バネ
52 防滑体
52A ラバーゴム
52B 凹凸
52C 凹凸
53 切り込み
53j 切り込み(軸方向)
53s 切り込み(周方向)
54 リブ
55 操作ガイド面
s 引っ込み代
T 粘着テープ
T1 テープ本体
T2 芯材
Ta 粘着面
Tb 非粘着面
Tt テープ端

Claims (6)

  1. 芯材(T2)にテープ本体(T1)が巻回されて成る粘着テープ(T) を回転可能に保持するホルダ部(2) と、
    このホルダ部(2) にセットされた粘着テープ(T) から繰り出したテープ端(Tt)を適宜の長さで切断するカッティング部(3) とを具えたテープカッターにおいて、
    前記ホルダ部(2) には、芯材(T2)の内径よりも小さい筒状の保持体(21)が形成され、ここに粘着テープ(T) を外嵌め状態に取り付けて粘着テープ(T) を保持するものであり、
    またこのホルダ部(2) には、
    拡径方向に弾性的に張り出す拡径弾性体(51)と、
    この拡径弾性体(51)に対向するように、ホルダ部(2) における粘着テープ(T) との摺擦面上に設けられた防滑体(52)とを具えて成る空転防止機構(5) が設けられるものであり、
    粘着テープ(T) の繰り出しを行わない非繰出時にあっては、拡径弾性体(51)拡径方向への張り出しによって粘着テープ(T) を拡径弾性体(51)の方に寄った位置に偏心させることにより、相対的に粘着テープ(T) の内側を防滑体(52)に密着させて、粘着テープ(T) の空転を阻止する制動状態とし、
    一方、粘着テープ(T) の繰り出しを行う際には、テープ端(Tt)を引き出す繰出力によって、拡径方向に撓んでいた拡径弾性体(51)を縮径方向に戻すことにより、相対的に粘着テープ(T) の内側を防滑体(52)から離反させて前記制動状態を解除するものであり、
    かかる構成により粘着テープ(T) の繰り出しを行う繰出時にのみ粘着テープ(T) の回転を許容し、粘着テープ(T) の繰り出しが行えるようにしたことを特徴とする、空転防止機構を具えたテープカッター。
  2. 前記拡径弾性体(51)は、円筒状の保持体(21)において、ホルダ部(2) にセットされたテープ本体(T1)からテープ端(Tt)をカッティング部(3) へと引き出す繰出部位の反対側の周面上に設けられることを特徴とする請求項記載の空転防止機構を具えたテープカッター。
  3. 前記拡径弾性体(51)は、円筒状の保持体(21)に形成された軸方向及び周方向の切り込み(53j,53s) によって、保持体(21)の一部が外周面から突出しながらも縮径方向に弾性的に撓むように形成されるものであり、
    また、前記拡径弾性体(51)は、この切り込み(53j,53s) によって弾性変形の支点側となる基端部(51a) と、弾性的に大きく撓む自由端部(51b) とが略L字状を成すように連続的に形成されるものであり、
    このうち前記基端部(51a) は、円筒状の保持体(21)の幅中央部において周方向に形成されるとともに、前記自由端部(51b) は、保持体(21)の軸方向に沿って、粘着テープ(T) を着脱する着脱側端面(21b) まで形成されることを特徴とする請求項1または2記載の空転防止機構を具えたテープカッター。
  4. 前記拡径弾性体(51)には、着脱側端面(21b) にフランジ(22)が形成され、保持体(21)にセットした粘着テープ(T) の抜け止めを図るようにしたことを特徴とする請求項記載の空転防止機構を具えたテープカッター。
  5. 前記拡径弾性体(51)の着脱側端面(21b) には、ホルダ部(2) に保持されている粘着テープ(T) を取り外す際に、拡径弾性体(51)を縮径方向に撓ませるための操作ガイド面(55)が形成されることを特徴とする請求項3または4記載の空転防止機構を具えたテープカッター。
  6. 前記拡径弾性体(51)と防滑体(52)とは、保持体(21)の形状形成時に併せて形成されることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の空転防止機構を具えたテープカッター。
JP2007340183A 2007-06-22 2007-12-28 空転防止機構を具えたテープカッター Active JP4226640B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007340183A JP4226640B2 (ja) 2007-06-22 2007-12-28 空転防止機構を具えたテープカッター

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007190184 2007-06-22
JP2007340183A JP4226640B2 (ja) 2007-06-22 2007-12-28 空転防止機構を具えたテープカッター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009029616A JP2009029616A (ja) 2009-02-12
JP4226640B2 true JP4226640B2 (ja) 2009-02-18

Family

ID=40400552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007340183A Active JP4226640B2 (ja) 2007-06-22 2007-12-28 空転防止機構を具えたテープカッター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4226640B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102236856B1 (ko) * 2019-11-29 2021-04-06 정윤희 접착테이프 커팅장치

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102035068B1 (ko) * 2018-03-27 2019-10-22 오용철 테이프 고정부를 갖는 테이프 디스펜서 구조
US20230032801A1 (en) * 2019-12-23 2023-02-02 Shurtech Brands, Llc Tape dispenser
WO2023277445A1 (ko) * 2021-06-29 2023-01-05 서민호 접착테이프 컷터기
JP7076661B1 (ja) * 2022-02-16 2022-05-27 安野 横田 テープカッター

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102236856B1 (ko) * 2019-11-29 2021-04-06 정윤희 접착테이프 커팅장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009029616A (ja) 2009-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4226640B2 (ja) 空転防止機構を具えたテープカッター
US6641105B1 (en) Hanger
JP5129994B2 (ja) 延伸剥離テープ
US2677425A (en) Tape dispenser
CA2714169C (en) Device for applying a protruding tab to double-sided adhesive tape, and method of using
JP6195440B2 (ja) ラベル、帯状ラベル体及びラベルロール
KR200389896Y1 (ko) 접착 테이프
US20030136522A1 (en) Hand-held tape dispenser with tape positioning structure
JP3784119B2 (ja) ロールスクリーンにおけるスクリーンの着脱装置
JP5260412B2 (ja) 両面テープ貼着方法
CN220413229U (zh) 一种便于撕取的不干胶贴纸
CN219507318U (zh) 胶带切割器
JPH08188324A (ja) セロハン粘着テープや梱包粘着テープ等の粘着テープ用または非粘着のテープ状ロール用ワンタッチ装着テープカッター
JP4360815B2 (ja) 粘着テープ貼付具
JP2000143076A (ja) 粘着シート貼付補助具
WO2005108258A1 (en) Adhesive tape dispensing accessory
JP2024014583A (ja) 剥離用爪付きテープカッター
KR200332346Y1 (ko) 접착 테이프
JP3169356U (ja) 粘着テープロール用剥離切断補助具
JP2006347760A (ja) 粘着テープカッタ
JP3056335U (ja) 両面テープ
JPH059324Y2 (ja)
JP3049177U (ja) 粘着テープ用カッタ
JP3161903U (ja) 粘着テープカッター用補助具および粘着テープディスペンサー用補助具
JP2003111714A (ja) 対面貼り粘着テープブレーキ付きクリーナー

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081126

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4226640

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250