JP4226183B2 - 反射影響度検出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号を線路を介して負荷へ伝送する経路において負荷から線路への反射の影響度を検出する反射影響度検出器に関し、特に、当該信号のレベルにかかわらずに反射の影響度を正確に検出する反射影響度検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話等の移動通信システムの普及は目覚しく、その公共性も高まっている。このため、このようなシステムに備えられる基地局装置や無線中継増幅装置等のインフラ設備にはますます高い信頼性が必要となり、例えば万が一の故障時でも迅速に対応することができるように監視機能の充実が望まれている。特に、屋外に設置されるアンテナ系の故障はシステムに対する影響が大きく、また、その改修にも多くの時間を要する。
【0003】
そこで、アンテナ系に発生した異常をいち早く検出するために、基地局装置等に備えられたアンテナ共用部の後段や或いは送信増幅部の後段に、当該異常を検出するための反射影響度検出器を設けることが主流として検討等されている。この反射影響度検出器は、例えば信号を線路を介してアンテナ等の負荷へ伝送する経路に用いられて、負荷から線路への反射の影響度を検出する機能を有している。ここで、負荷から線路への反射の影響度が変化することは例えば負荷であるアンテナ等に異常が発生したことを示し、具体的には、例えば当該反射が大きくなった場合には、当該反射による進行波方向の信号(線路から負荷へ出力される信号)の損失(リターンロス)が大きくなって、定在波比が大きくなったとみなすことができる。なお、反射係数の絶対値をρで示すと、一般に定在波比SはS=(1+ρ)/(1−ρ)で示される。
【0004】
図4には、例えば基地局装置等に設けられた反射影響度検出器41の構成例を示すとともに、当該反射影響度検出器41に接続された送信機42及びフィルタ43や、当該フィルタ43に接続されたアンテナ44を示してある。ここで、送信機42は送信対象となる高周波信号をアンテナ44へ向けて出力する機能を有しており、当該信号は反射影響度検出器41及びフィルタ43を介してアンテナ44から無線送信される。
【0005】
同図に示した反射影響度検出器41の動作例を示す。
すなわち、送信機42から出力される信号は方向性結合器51の入力端子S1から当該方向性結合器51に入力されて当該方向性結合器51を通過し、当該信号が当該方向性結合器51の出力端子S2からフィルタ43へ出力される。これに際して、方向性結合器51を介してアンテナ44方向へ伝送する信号の一部が進行波信号として進行波出力端子S3から取り出されるとともに、方向性結合器51を介してアンテナ44方向とは逆方向(すなわち、送信機42方向)へ伝送する信号の一部が反射波信号として反射波出力端子S4から取り出される。ここで、反射波信号は、負荷を構成するアンテナ44により進行波信号の一部が反射されたものである。
【0006】
進行波出力端子S3から出力される進行波信号(当該信号の電力レベルをPtとする)は高周波減衰器52により所定の減衰量Ltで減衰させられ、当該減衰後の信号(当該信号の電力レベルをPt1とする)が例えばダイオードから構成された検波素子53により検波されて直流電圧(進行波電圧)Vtへ変換され、当該進行波電圧Vtが比較器55へ出力される。ここで、高周波減衰器52の減衰量Ltは可変であり、当該減衰量Ltは例えば検出しようとするリターンロスに基づいた値に設定される。
【0007】
また、反射波出力端子S4から出力される反射波信号(当該信号の電力レベルをPrとする)は例えばダイオードから構成された検波素子54により検波されて直流電圧(反射波電圧)Vrへ変換され、当該反射波電圧Vrが比較器55へ出力される。
そして、比較器55では、反射波電圧Vrから進行波電圧Vtを減算した値(Vr−Vt)と予め設定された所定の閾値(閾値電圧)Vthとの大小が比較され、当該比較の結果、当該減算値(Vr−Vt)が当該閾値電圧Vth以上であった場合には、異常を検出して警報(アラーム:ALM)が動作させられる。
【0008】
このような反射影響度検出器41は、例えば送信機42から出力される信号の電力レベルがほぼ一定である場合には比較的良好に動作する。しかしながら、このような反射影響度検出器41では、例えば送信機42から出力される信号の電力レベルが通信状況等に応じて変動してしまうような場合には、アラームが動作させられる条件が当該電力レベルに依存して変化してしまうといった不具合があった。
【0009】
一例として、今後主流に用いられると考えられるCDMA方式を採用したシステムにおいては、基地局装置等から無線送信される信号の電力レベルはトラフィックの状態(例えば収容する移動局装置の数や送信電力制御の仕方等)に応じて種々なレベルに変動することが生じ、例えばW−CDMA方式を採用した場合には一般に37[dB]ものダイナミックレンジが要求される。そして、このようにダイナミックレンジの大きい基地局装置等に上記した反射影響度検出器41を適用すると、上述したように、送信信号のレベル変動によって反射の影響度を正確に検出することができなくなってしまうといった不具合があった。
【0010】
ここで、具体的な数値を用いて、このような不具合を更に詳しく説明する。
なお、この例では、方向性結合器51の出力端子S2から出力される送信信号の電力レベルPoが26[dBm]から46[dBm]までの範囲で変動する場合を示す。また、説明の便宜上から簡単な例とするために、方向性結合器51の結合量Cが20[dB]であり、各検波素子53、54を構成するダイオードの検波効率ηが0.02[V/mW]であり、比較器55に設定された閾値電圧Vthが10[mV]であり、アラームを動作させるためのリターンロスRLの条件が−5[dB]以上である場合を示す。
【0011】
また、本明細書では、或る電力レベルZ(Zは電力レベルを表す任意の符号)を示す場合に、当該電力レベルZの単位として[mW]と[dBm]とを使い分けており、以下では、或る電力レベルZに対して“Z”と表記した場合には[mW]の単位を用いたときの値(真値)であることを示し、“Z'”と表記した場合には[dBm]の単位を用いたときの値(デシベル値)であることを示す。なお、一般に、10・Log10(Z[mW])=Z'[dBm]である。
【0012】
また、本明細書では、減衰量Lt、LrやリターンロスRLや結合量Cを示す場合に、上記と同様に真値とデシベル値とを使い分けており、以下では、“Lt”や“Lr”や“RL”や“C”と表記した場合には減衰の割合を表す値(真値)であることを示し、“Lt'”や“Lr'”や“RL'”や“C'”と表記した場合には[dB]の単位を用いたときの値(デシベル値)であることを示す。
【0013】
なお、以下では、或る電力レベルZが減衰量L(Lt或いはLr)で減衰させられるとその電力レベルが(Z/L)になるとし、また、或る電力レベルZ'が減衰量L'(Lt'或いはLr')で減衰させられるとその電力レベルが(Z'−L')になるとする。また、以下では、或る電力レベルZがリターンロスRLを受けるとその電力レベルが(Z/RL)になるとし、また、或る電力レベルZ'がリターンロスRL'を受けるとその電力レベルが(Z'+RL')になるとする。また、以下では、或る電力レベルZの信号から結合量Cで取り出された信号の電力レベルが(Z/C)になるとし、或る電力レベルZ'の信号から結合量C'で取り出された信号の電力レベルが(Z'−C')になるとする。
【0014】
まず、方向性結合器51から出力される信号の電力レベルPo'が26[dBm]であり、リターンロスRL'が−5[dB]であるときを考える。
このとき、方向性結合器51から取り出される進行波信号の電力レベルPt'は6[dBm](Pt'=Po'−C')となり、方向性結合器51から取り出される反射波信号の電力レベルPr'は1[dBm](Pr'=Po'−C'+RL')となり、ダイオード54で検出される反射波電圧Vrは25.2[mV](Vr=η・Pr=η・10Pr'/10)となる。
【0015】
また、このときにアラームを動作させるためには、Vr−Vt≧Vthであることが必要であり、すなわち、Vt≦Vr−Vth=15.2[mV]であることが必要である。そして、Vt=15.2[mV]となるときにダイオード53に入力される進行波信号の電力レベルPt1は0.76[mW]となって、つまり当該電力レベルPt1'は−1.2[dBm](Pt1[mW]=Vt/η、Pt1'[dBm]=10・Log10(Vt/η))となり、高周波減衰器52の減衰量Lt'としては7.2[dB](Lt'=Pt'−Pt1')であることが必要となる。
【0016】
従って、高周波減衰器52の減衰量Lt'を7.2[dB]に設定すると、方向性結合器41から出力される信号の電力レベルPo'が26[dBm]であるときには、リターンロスRL'が−5[dB]以上である場合にアラームを動作させることができる。
【0017】
次に、高周波減衰器52の減衰量Lt'を7.2dBに設定した場合に、方向性結合器51から出力される信号の電力レベルPo'が46[dBm]に変動したときを考える。
このとき、ダイオード53に入力される進行波信号の電力レベルPt1'は18.8[dBm](Pt1'=Po'−C'−Lt')となり、ダイオード53で検出される進行波電圧Vtは1517[mV](Vt=η・Pt1=η・10Pt1'/10)となる。また、アラームが動作させられる反射波電圧Vrは1527[mV](=Vt+Vth)となり、このとき、方向性結合器51から取り出される反射波信号の電力レベルPrは76.4[mW]となり、つまり当該電力レベルPr'は18.8[dBm](Pr[mW]=Vr/η、Pr'[dBm]=10・Log10(Vr/η))となる。
【0018】
そして、このとき、リターンロスRL'は−7.2[dB](RL'=Pr'−Po'+C')となる。
従って、例えば方向性結合器51から出力される信号の電力レベルPo'が26[dBm]であるときにはリターンロスRL'が−5[dB]以上である場合にアラームを動作させるように設定しても、当該電力レベルPo'が46[dBm]に変動してしまったときにはリターンロスRL'が−7.2[dB]以上である場合にアラームが動作されてしまい、つまり、リターンロスRL'の検出値に2.2[dB]もの誤差が生じてしまって、反射の影響度を正確に検出することができなくなってしまう。
【0019】
また、反射影響度検出器41を実際に回路で構成した場合には、例えばダイオードの検波効率ηが当該ダイオードに入力される信号の電力の大きさにより変化してしまうことが生じ得るため、更に大きな誤差が生じてしまう可能性もある。こうしたことから、上記図4に示したような反射影響度検出器41では、例えばCDMA方式を採用した基地局装置等で要求される広いダイナミックレンジでの反射影響度の検出を正確に行うことが困難である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例で示したように、従来の反射影響度検出器では、例えば負荷へ伝送される信号のレベルが変動するような場合には反射の影響度を正確に検出することができないといった不具合があり、このため、例えばCDMA方式を採用する基地局装置等のように広いダイナミックレンジを有する装置の経路に適用することが困難であるといった不具合があった。
【0021】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、信号を線路を介して負荷へ伝送する経路に用いられて、例えば当該信号のレベルが変動してしまうような場合であっても、負荷から線路への反射の影響度を正確に検出することができる反射影響度検出器を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る反射影響度検出器では、信号を線路を介して負荷へ伝送する経路に用いられて、次のようにして、負荷から線路への反射の影響度を検出する。
すなわち、進行波信号取得手段が線路を介して負荷方向へ伝送する信号を進行波信号として取得し、反射波信号取得手段が線路を介して負荷方向とは逆方向へ伝送する信号を反射波信号として取得し、進行波電圧検出手段が取得された進行波信号のレベルに比例する値の対数値から進行波電圧を検出し、反射波電圧検出手段が取得された反射波信号のレベルに比例する値の対数値から反射波電圧を検出し、比較手段が反射波電圧と進行波電圧との差と所定の閾値との大小を比較し、これにより、当該比較結果に基づいて負荷から線路への反射の影響度を検出する。
【0023】
従って、上記のように進行波信号のレベルに比例する値の対数値から進行波電圧を検出するとともに反射波信号のレベルに比例する値の対数値から反射波電圧を検出すると、反射波電圧と進行波電圧との差が線路を介して負荷へ伝送される信号のレベルに依存しなくなるため、例えば当該信号のレベルが変動するような場合であっても、負荷から線路への反射の影響度を正確に検出することができる。
【0024】
また、本発明に係る反射影響度検出器では、信号を線路を介して負荷へ伝送する経路に用いられて、次のようにして、負荷から線路への反射の影響度を検出する。
すなわち、進行波信号取得手段が線路を介して負荷方向へ伝送する信号を進行波信号として取得し、反射波信号取得手段が線路を介して負荷方向とは逆方向へ伝送する信号を反射波信号として取得し、進行波電圧検出手段が取得された進行波信号のレベルに比例する値から進行波電圧を検出し、反射波電圧検出手段が取得された反射波信号のレベルに比例する値から反射波電圧を検出し、比較手段が反射波電圧と進行波電圧との比と所定の閾値との大小を比較し、これにより、当該比較結果に基づいて負荷から線路への反射の影響度を検出する。
【0025】
従って、上記のように進行波信号のレベルに比例する値から進行波電圧を検出するとともに反射波信号のレベルに比例する値から反射波電圧を検出すると、反射波電圧と進行波電圧との比が線路を介して負荷へ伝送される信号のレベルに依存しなくなるため、例えば当該信号のレベルが変動するような場合であっても、負荷から線路への反射の影響度を正確に検出することができる。
【0026】
また、本発明に係る反射影響度検出器では、信号を線路を介して負荷へ伝送する経路に用いられて、次のようにして、負荷から線路への反射の影響度を検出する。
すなわち、進行波信号取得手段が線路を介して負荷方向へ伝送する信号を進行波信号として取得し、反射波信号取得手段が線路を介して負荷方向とは逆方向へ伝送する信号を反射波信号として取得し、進行波レベル変換手段が取得された進行波信号のレベルを所定の第1定数倍し、進行波電圧検出手段が進行波レベル変換手段によりレベル変換された進行波信号のレベルに比例する値から進行波電圧を検出し、反射波レベル変換手段が取得された反射波信号のレベルを所定の第2定数倍し、反射波電圧検出手段が反射波レベル変換手段によりレベル変換された反射波信号のレベルに比例する値から反射波電圧を検出し、レベル変換制御手段が進行波電圧検出手段により検出される進行波電圧を所定の一定値に保持するとともに前記第1定数と前記第2定数との比を所定の一定値に保持するように前記第1定数と前記第2定数とを制御し、比較手段が反射波電圧と進行波電圧との差と所定の閾値との大小を比較し、これにより、当該比較結果に基づいて負荷から線路への反射の影響度を検出する。
【0027】
従って、上記のように進行波信号のレベルを所定の第1定数倍等して進行波電圧を検出するとともに反射波信号のレベルを所定の第2定数倍等して反射波電圧を検出するようにして、検出される進行波電圧を所定の一定値に保持するとともに当該第1定数と当該第2定数との比を所定の一定値に保持すると、反射波電圧と進行波電圧との差が線路を介して負荷へ伝送される信号のレベルに依存しなくなるため、例えば当該信号のレベルが変動するような場合であっても、負荷から線路への反射の影響度を正確に検出することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
なお、本明細書では、説明の便宜上から、上記従来例や以下に示す第1実施例〜第3実施例において、結合量を表すのに同一の符号Cを用い、信号の電力レベルを表すのに同一の符号Po、Pt、Pt1、Pr、Pr1を用い、減衰量を表すのに同一の符号Lt、Lrを用い、電圧を表すのに同一の符号Vt、Vr、Vth、Vrefを用い、リターンロスを表すのに同一の符号RLを用い、ダイオードの検波効率を表すのに同一の符号ηを用いるが、同一の符号が付されていても、従来例及び各実施例毎にその値が異なっていてもよい。
【0029】
また、上記従来例で示したように、本明細書では、或る電力レベルZに対して“Z”と表記した場合には[mW]の単位を用いたときの値(真値)であることを示し、“Z'”と表記した場合には[dBm]の単位を用いたときの値(デシベル値)であることを示す。また、本明細書では、減衰量Lt、LrやリターンロスRLや結合量Cに対して“Lt”や“Lr”や“RL”や“C”と表記した場合には減衰の割合を表す値(真値)であることを示し、“Lt'”や“Lr'”や“RL'”や“C'”と表記した場合には[dB]の単位を用いたときの値(デシベル値)であることを示す。
【0030】
まず、本発明の第1実施例に係る反射影響度検出器を図1を参照して説明する。
同図には、例えば基地局装置等の送信経路に設けられた本例の反射影響度検出器1の構成例を示すとともに、当該反射影響度検出器1に接続された送信機2及びフィルタ3や、当該フィルタ3に接続されたアンテナ4を示してある。ここで、送信機2は送信対象となる高周波信号をアンテナ4へ向けて出力する機能を有しており、当該信号は反射影響度検出器1及びフィルタ3を介してアンテナ4から無線送信される。
【0031】
同図に示した本例の反射影響度検出器1の構成例及び動作例を示す。
本例の反射影響度検出器1には、方向性結合器11と、2つの高周波減衰器12、14と、2つの対数変換回路13、15と、比較器16とが備えられている。ここで、方向性結合器11の入力端子T1は送信機2と接続されており、出力端子T2はフィルタ3と接続されており、進行波出力端子T3は高周波減衰器12と接続されており、反射波出力端子T4は高周波減衰器14と接続されている。
【0032】
方向性結合器11は、送信機2から出力される信号を入力端子T1から入力し、入力した信号を内部の線路を介して出力端子T2へ伝送し、当該信号を出力端子T2からフィルタ3へ出力する機能を有しており、また、線路を介してフィルタ3方向へ伝送する信号の一部を進行波信号として進行波出力端子T3から高周波減衰器12へ出力するとともに、線路を介してフィルタ3方向とは逆方向(すなわち、送信機2方向)へ伝送する信号の一部を反射波信号として反射波出力端子T4から高周波減衰器14へ出力する機能を有している。なお、方向性結合器11の出力端子T2から出力される信号の電力レベルをPoとし、負荷であるアンテナ4からの反射による当該信号の損失(リターンロス)をRLとし、方向性結合器11の進行波信号出力及び反射波信号出力に係る結合量をCとする。
【0033】
高周波減衰器12は、例えば減衰量Ltが可変な可変減衰器であり、方向性結合器11の進行波出力端子T3から入力される進行波信号(当該信号の電力をPtとする)を所定の減衰量Ltで減衰させて、当該減衰後の進行波信号(当該信号の電力レベルをPt1とする)を対数変換回路13へ出力する機能を有している。
【0034】
対数変換回路13は、高周波減衰器12から入力される進行波信号の電力レベルPt1に応じた直流電圧値を進行波電圧Vtとして比較器16へ出力する機能を有している。ここで、対数変換回路13に入力される進行波信号の電力レベルPt1[mW]と当該対数変換回路13から出力される進行波電圧Vt[V]との関係は式1で示される。
【0035】
【数1】
Figure 0004226183
【0036】
なお、αは使用される対数変換回路13に基づいて決定される比例定数であり、Prefは使用される対数変換回路13に基づいて決定される基準レベルである。
また、対数変換回路13は、例えば入力される高周波信号の電力レベルが−70[dBm]から−10[dBm]の範囲で、検波電圧出力(進行波電圧Vt)の直線性が保たれる。
【0037】
ここで、本例では、対数変換回路13に入力される高周波信号の電力レベルを−10[dBm]以下にして上記した範囲の値とするために、方向性結合器11の結合量C'を30[dB]に設定してあり、高周波減衰器12の減衰量Lt'が30[dB]以上となるように設定してある。また、本例では、同様な理由から、後述する方向性結合器11の反射波出力端子T4側にも高周波減衰器14を備えてあり、当該高周波減衰器14の減衰量Lr'を30[dB]に設定してある。なお、方向性結合器11の結合量Cは、進行波出力端子T3から進行波信号が取り出される割合や、反射波出力端子T4から反射波信号が取り出される割合を決定する。
【0038】
高周波減衰器14は、例えば所定の減衰量Lrが固定的に設定された減衰器であり、方向性結合器11の反射波出力端子T4から入力される反射波信号(当該信号の電力をPrとする)を所定の減衰量Lrで減衰させて、当該減衰後の反射波信号(当該信号の電力レベルをPr1とする)を対数変換回路15へ出力する機能を有している。
【0039】
対数変換回路15は、例えば上記した対数変換回路13と同様な機能を有しており、すなわち、高周波減衰器14から入力される反射波信号の電力レベルPr1に応じた直流電圧値を反射波電圧Vrとして比較器16へ出力する機能を有している。ここで、対数変換回路15に入力される進行波信号の電力レベルPr1[mW]と当該対数変換回路15から出力される進行波電圧Vr[V]との関係は、上記した対数変換回路13と同様に、式2で示される。なお、本例では、αやPrefの値としては、2つの対数変換回路13、15について同一の値が設定されている。
【0040】
【数2】
Figure 0004226183
【0041】
比較器16は、対数変換器15から出力される反射波電圧Vrと対数変換器13から出力される進行波電圧Vtとを入力して、当該反射波電圧Vrから当該進行波電圧Vtを減算した結果である差動電圧値(Vr−Vt)と所定の閾値(閾値電圧)Vthとの大小を比較し、当該差動電圧値(Vr−Vt)が当該閾値電圧Vth以上である場合にはアラームを動作させるための信号(例えば“High”信号)を出力する機能を有している。ここで、上記した差動電圧値(Vr−Vt)は式3で示される。
【0042】
【数3】
Figure 0004226183
【0043】
上記式3で示されるように、2つの高周波減衰器12、14の減衰量Lt、Lrをそれぞれ一定の値に設定することで、例えばリターンロスRLが同一の値であれば、方向性結合器11の出力端子T2から出力される信号の電力レベルPoにかかわらずに、差動電圧値(Vr−Vt)が同一の値となることが実現される。なお、本例では、高周波減衰器12の減衰量Ltを調整することで、検出しようとするリターンロスRLの値でVr−Vt=Vthとなるように設定されている。
【0044】
従って、本例の反射影響度検出器1では、送信機2から方向性結合器11を介して出力される送信信号の電力レベルが変動する場合であっても、当該変動にかかわらずに、アンテナ4から方向性結合器11の線路への反射の影響度を正確に検出することができ、これにより、アンテナ系の監視機能の信頼性を高めることができる。
【0045】
また、本例の反射影響度検出器1では、上述のように送信信号の電力レベルにかかわらずに反射の影響度を正確に検出することができるため、例えばCDMA方式を採用する基地局装置等のように広いダイナミックレンジを有する装置の経路に適用することにも適している。なお、具体的には、本例の反射影響度検出器1により反射の影響度を正確に検出することができる送信電圧レベル(送信信号の電圧レベル)の範囲は、例えば対数変換回路13、15のダイナミックレンジに基づいて決定され、通常、最大で約70[dB]のダイナミックレンジを得ることができる。このため、本例の反射影響度検出器1は、例えば一般に37[dB]のダイナミックレンジが要求されるW−CDMA方式を採用するシステムにも十分に対応することが可能なものである。
【0046】
なお、本例では、上記のように高周波減衰器12の減衰量Ltを調整して検出されるリターンロスRLの大きさを設定したが、他の仕方で当該設定が行われてもよく、具体的には、例えば比較器16の利得を可変にして閾値電圧Vthの影響度を変化させる仕方や、例えば対数変換回路13、15の後段に直流増幅器を設けて比較器16に入力される信号の電圧レベルを可変にする仕方等を用いることも可能である。
【0047】
ここで、本例では、方向性結合器11が線路を介して負荷であるアンテナ4方向へ伝送する信号の一部を進行波信号として取得する機能により、本発明に言う進行波信号取得手段が構成されており、また、方向性結合器11が線路を介して負荷であるアンテナ4方向とは逆方向へ伝送する信号の一部を反射波信号として取得する機能により、本発明に言う反射波信号取得手段が構成されている。
【0048】
また、本例では、対数変換回路13が、上記式1に示したように、取得された進行波信号のレベルに比例する値の対数値から進行波電圧Vtを検出する機能により、本発明に言う進行波電圧検出手段が構成されており、また、対数変換回路15が、上記式2に示したように、取得された反射波信号のレベルに比例する値の対数値から反射波電圧Vrを検出する機能により、本発明に言う反射波電圧検出手段が構成されている。
【0049】
また、本例では、比較器16が反射波電圧Vrと進行波電圧Vtとの差と所定の閾値Vthとの大小を比較する機能により、本発明に言う比較手段が構成されている。ここで、所定の閾値としては、特に限定はなく、使用状況等に応じて種々な値が設定されてもよい。
そして、本例の反射影響度検出器1では、上記のような比較結果に基づいてアンテナ4から方向性結合器11の線路への反射の影響度を検出している。なお、本例では、反射影響度検出器1が基地局装置や無線中継増幅装置等に適用されて、このような装置の送信機2から出力される信号を方向性結合器11の線路を介して負荷であるアンテナ4へ伝送する送信経路に用いられた場合を示した。
【0050】
次に、本発明の第2実施例に係る反射影響度検出器を図2を参照して説明する。
同図には、例えば基地局装置等の送信経路に設けられた本例の反射影響度検出器5の構成例を示すとともに、当該反射影響度検出器5に接続された送信機2及びフィルタ3や、当該フィルタ3に接続されたアンテナ4を示してある。ここで、送信機2は送信対象となる高周波信号をアンテナ4へ向けて出力する機能を有しており、当該信号は反射影響度検出器5及びフィルタ3を介してアンテナ4から無線送信される。なお、送信機2やフィルタ3やアンテナ4については、例えば上記第1実施例の図1で示したものと同様なものが用いられているため、同一の符号を用いて示してある。
【0051】
上記図2に示した本例の反射影響度検出器5の構成例及び動作例を示す。
本例の反射影響度検出器5には、方向性結合器21と、高周波減衰器22と、例えばダイオードから構成された2つの検波素子23、24と、除算回路25と、比較器26とが備えられている。ここで、方向性結合器21の入力端子X1は送信機2と接続されており、出力端子X2はフィルタ3と接続されており、進行波出力端子X3は高周波減衰器22と接続されており、反射波出力端子X4は検波素子24と接続されている。
【0052】
方向性結合器21は、送信機2から出力される信号を入力端子X1から入力し、入力した信号を内部の線路を介して出力端子X2へ伝送し、当該信号を出力端子X2からフィルタ3へ出力する機能を有しており、また、線路を介してフィルタ3方向へ伝送する信号の一部を進行波信号として進行波出力端子X3から高周波減衰器22へ出力するとともに、線路を介してフィルタ3方向とは逆方向(すなわち、送信機2方向)へ伝送する信号の一部を反射波信号として反射波出力端子X4から検波素子24へ出力する機能を有している。なお、方向性結合器21の出力端子X2から出力される信号の電力レベルをPoとし、負荷であるアンテナ4からの反射による当該信号の損失(リターンロス)をRLとし、方向性結合器21の進行波信号出力及び反射波信号出力に係る結合量をCとする。
【0053】
高周波減衰器22は、例えば減衰量Ltが可変な可変減衰器であり、方向性結合器21の進行波出力端子X3から入力される進行波信号(当該信号の電力レベルをPtとする)を所定の減衰量Ltで減衰させて、当該減衰後の進行波信号(当該信号の電力レベルをPt1とする)を検波素子23へ出力する機能を有している。
【0054】
検波素子23は、本例では検波効率がη[V/mW]であるダイオードから構成されており、高周波減衰器22から入力される進行波信号を検波して、当該進行波信号の電力レベルPt1に応じた直流電圧値を進行波電圧Vtとして除算回路25へ出力する機能を有している。ここで、検波素子23に入力される進行波信号の電力レベルPt1[mW](Pt1'[dBm])と当該検波素子23から出力される進行波電圧Vt[V]との関係は式4で示される。
【0055】
【数4】
Figure 0004226183
【0056】
検波素子24は、本例では上記した検波素子23と同様に検波効率がη[V/mW]であるダイオードから構成されており、方向性結合器21の反射波出力端子X4から入力される反射波信号を検波して、当該反射波信号の電力レベルPrに応じた直流電圧値を反射波電圧Vrとして除算回路25へ出力する機能を有している。ここで、検波素子24に入力される反射波信号の電力レベルPr[mW](Pr'[dBm])と当該検波素子24から出力される反射波電圧Vr[V]との関係は式5で示される。
【0057】
【数5】
Figure 0004226183
【0058】
除算回路25は、検波素子24から反射波電圧Vrを入力するとともに検波素子23から進行波電圧Vtを入力し、反射波電圧Vrを進行波電圧Vtで除算した結果(Vr/Vt)を比較器26へ出力する機能を有している。ここで、比較器26へ出力される除算結果(Vr/Vt)は式6で示される。
【0059】
【数6】
Figure 0004226183
【0060】
比較器26は、除算回路25から出力される除算結果(Vr/Vt)と所定の参照電圧Vrefとを入力して、当該除算結果(Vr/Vt)から当該参照電圧Vrefを減算した結果である差動電圧値(Vr/Vt−Vref)と所定の閾値(閾値電圧)Vthとの大小を比較し、当該差動電圧値(Vr/Vt−Vref)が当該閾値電圧Vth以上である場合にはアラームを動作させるための信号(例えば“High”信号)を出力する機能を有している。
【0061】
上記式6で示されるように、高周波減衰器22の減衰量Ltを一定の値に設定することで、例えばリターンロスRLが同一の値であれば、方向性結合器21の出力端子X2から出力される信号の電力レベルPoにかかわらずに、差動電圧値(Vr/Vt−Vref)が同一の値となることが実現される。なお、本例では、高周波減衰器22の減衰量Ltを調整することで、検出しようとするリターンロスRLの値で(Vr/Vt−Vref)=Vthとなるように設定されている。
【0062】
従って、本例の反射影響度検出器5では、送信機2から方向性結合器21を介して出力される送信信号の電力レベルが変動する場合であっても、当該変動にかかわらずに、アンテナ4から方向性結合器21の線路への反射の影響度を正確に検出することができ、これにより、アンテナ系の監視機能の信頼性を高めることができる。
【0063】
また、本例の反射影響度検出器5では、上述のように送信信号の電力レベルにかかわらずに反射の影響度を正確に検出することができるため、例えばCDMA方式を採用する基地局装置等のように広いダイナミックレンジを有する装置に適用することにも適している。なお、本例の反射影響度検出器5では、検波素子23、24としてダイオードを用いているため、通常、上記第1実施例に示したように対数変換回路を用いた場合と比べればダイナミックレンジは狭くなるが、従来のものと比べれば広いダイナミックレンジを得ることができて効果が大きい。
【0064】
また、本例では、上記のように高周波減衰器22の減衰量Ltを調整して検出されるリターンロスRLの大きさを設定したが、上記第1実施例で述べたのと同様に、他の仕方で当該設定が行われてもよく、具体的には、例えば比較器26の利得を可変にして閾値電圧Vthの影響度を変化させる仕方や、例えば検波素子23、24の後段に直流増幅器を設けて比較器26に入力される信号の電圧レベルを可変にする仕方等を用いることも可能である。
【0065】
ここで、本例では、方向性結合器21が線路を介して負荷であるアンテナ4方向へ伝送する信号の一部を進行波信号として取得する機能により、本発明に言う進行波信号取得手段が構成されており、また、方向性結合器21が線路を介して負荷であるアンテナ4方向とは逆方向へ伝送する信号の一部を反射波信号として取得する機能により、本発明に言う反射波信号取得手段が構成されている。
【0066】
また、本例では、ダイオードから構成された検波素子23が、上記式4に示したように、取得された進行波信号のレベルに比例する値(η・Pt1)から進行波電圧Vtを検出する機能により、本発明に言う進行波電圧検出手段が構成されており、また、ダイオードから構成された検波素子24が、上記式5に示したように、取得された反射波信号のレベルに比例する値(η・Pr)から反射波電圧Vrを検出する機能により、本発明に言う反射波電圧検出手段が構成されている。
【0067】
また、本例では、除算回路25が反射波電圧Vrと進行波電圧Vtとの比Vr/Vtを算出して、比較器26が当該比と所定の閾値Vrefとの大小を比較する機能により、本発明に言う比較手段が構成されている。ここで、所定の閾値としては、特に限定はなく、使用状況等に応じて種々な値が設定されてもよい。
そして、本例の反射影響度検出器5では、上記のような比較結果に基づいてアンテナ4から方向性結合器21の線路への反射の影響度を検出している。なお、本例では、反射影響度検出器5が基地局装置や無線中継増幅装置等に適用されて、このような装置の送信機2から出力される信号を方向性結合器21の線路を介して負荷であるアンテナ4へ伝送する送信経路に用いられた場合を示した。
【0068】
次に、本発明の第3実施例に係る反射影響度検出器を図3を参照して説明する。
同図には、例えば基地局装置等の送信経路に設けられた本例の反射影響度検出器6の構成例を示すとともに、当該反射影響度検出器6に接続された送信機2及びフィルタ3や、当該フィルタ3に接続されたアンテナ4を示してある。ここで、送信機2は送信対象となる高周波信号をアンテナ4へ向けて出力する機能を有しており、当該信号は反射影響度検出器6及びフィルタ3を介してアンテナ4から無線送信される。なお、送信機2やフィルタ3やアンテナ4については、例えば上記第1実施例の図1で示したものと同様なものが用いられているため、同一の符号を用いて示してある。
【0069】
上記図3に示した本例の反射影響度検出器6の構成例及び動作例を示す。
本例の反射影響度検出器6には、方向性結合器31と、2つの高周波減衰器32、34と、例えばダイオードから構成された2つの検波素子33、35と、比較制御器36と、比較器37とが備えられている。ここで、方向性結合器31の入力端子Y1は送信機2と接続されており、出力端子Y2はフィルタ3と接続されており、進行波出力端子Y3は高周波減衰器32と接続されており、反射波出力端子Y4は高周波減衰器34と接続されている。
【0070】
方向性結合器31は、送信機2から出力される信号を入力端子Y1から入力し、入力した信号を内部の線路を介して出力端子Y2へ伝送し、当該信号を出力端子Y2からフィルタ3へ出力する機能を有しており、また、線路を介してフィルタ3方向へ伝送する信号の一部を進行波信号として進行波出力端子Y3から高周波減衰器32へ出力するとともに、線路を介してフィルタ3方向とは逆方向(すなわち、送信機2方向)へ伝送する信号の一部を反射波信号として反射波出力端子Y4から高周波減衰器34へ出力する機能を有している。なお、方向性結合器31の出力端子Y2から出力される信号の電力レベルをPoとし、負荷であるアンテナ4からの反射による当該信号の損失(リターンロス)をRLとし、方向性結合器31の進行波信号出力及び反射波信号出力に係る結合量をCとする。
【0071】
高周波減衰器32は、例えば後述する比較制御器36からの制御により減衰量Ltが可変な可変減衰器であり、方向性結合器31の進行波出力端子Y3から入力される進行波信号(当該信号の電力レベルをPtとする)を所定の減衰量Ltで減衰させて、当該減衰後の進行波信号(当該信号の電力レベルをPt1とする)を検波素子33へ出力する機能を有している。
【0072】
検波素子33は、本例では検波効率がη[V/mW]であるダイオードから構成されており、高周波減衰器32から入力される進行波信号を検波して、当該進行波信号の電力レベルPt1に応じた直流電圧値を進行波電圧Vtとして比較制御器36及び比較器37へ出力する機能を有している。ここで、検波素子33に入力される進行波信号の電力レベルPt1[mW]と当該検波素子33から出力される進行波電圧Vt[V]との関係は式7で示される。
【0073】
【数7】
Figure 0004226183
【0074】
高周波減衰器34は、例えば後述する比較制御器36からの制御により減衰量Lrが可変な可変減衰器であり、方向性結合器31の反射波出力端子Y4から入力される反射波信号(当該信号の電力レベルをPrとする)を所定の減衰量Lrで減衰させて、当該減衰後の反射波信号(当該信号の電力レベルをPr1とする)を検波素子35へ出力する機能を有している。
【0075】
検波素子35は、本例では上記した検波素子33と同様に検波効率がη[V/mW]であるダイオードから構成されており、高周波減衰器34から入力される反射波信号を検波して、当該反射波信号の電力レベルPr1に応じた直流電圧値を反射波電圧Vrとして比較器37へ出力する機能を有している。ここで、検波素子35に入力される反射波信号の電力レベルPr[mW]と当該検波素子35から出力される反射波電圧Vr[V]との関係は式8で示される。
【0076】
【数8】
Figure 0004226183
【0077】
比較制御器36は、検波素子33から出力される進行波電圧Vtを入力するとともに所定の基準電圧Vrefを入力して、これら両電圧Vt、Vrefの比較結果に基づいて2つの高周波減衰器32、34へ制御電圧を出力することにより、これら2つの高周波減衰器32、34の減衰量Lt、Lrを制御する機能を有している。具体的には、比較制御器36は、検波素子33から入力される進行波電圧Vtが所定の一定値β(例えば上記した参照電圧Vref)に保持されるとともに2つの減衰量の比(Lt/Lr)が所定の一定値に保持されるような仕方で、2つの高周波減衰器32、34の減衰量Lt、Lrを制御する。
【0078】
比較器37は、検波素子33から出力される進行波電圧Vtと検波素子35から出力される反射波電圧Vrとを入力して、当該反射波電圧Vrから当該進行波電圧Vtを減算した結果である差動電圧値(Vr−Vt)と所定の閾値(閾値電圧)Vthとの大小を比較し、当該差動電圧値(Vr−Vt)が当該閾値電圧Vth以上である場合にはアラームを動作させるための信号(例えば“High”信号)を出力する機能を有している。ここで、上記した差動電圧値(Vr−Vt)は式9で示される。なお、式9中では、η・Po/C=β・Ltであることを用いている。
【0079】
【数9】
Figure 0004226183
【0080】
上記式9で示されるように、進行波電圧Vtを一定の値βに制御するとともに2つの高周波減衰器33、35の減衰量の比(Lt/Lr)を一定の値に制御することで、例えばリターンロスRLが同一の値であれば、方向性結合器31の出力端子Y2から出力される信号の電力レベルPoにかかわらずに、差動電圧値(Vr−Vt)が同一の値となることが実現される。
【0081】
従って、本例の反射影響度検出器6では、送信機2から方向性結合器31を介して出力される送信信号の電力レベルが変動する場合であっても、当該変動にかかわらずに、アンテナ4から方向性結合器31の線路への反射の影響度を正確に検出することができ、これにより、アンテナ系の監視機能の信頼性を高めることができる。
【0082】
また、本例の反射影響度検出器6では、上述のように送信信号の電力レベルにかかわらずに反射の影響度を正確に検出することができるため、例えばCDMA方式を採用する基地局装置等のように広いダイナミックレンジを有する装置に適用することにも適している。なお、本例の反射影響度検出器6では、検波素子33、35としてダイオードを用いているため、通常、上記第1実施例に示したように対数変換回路を用いた場合と比べればダイナミックレンジは狭くなるが、従来のものと比べれば広いダイナミックレンジを得ることができて効果が大きい。
【0083】
ここで、本例では、方向性結合器31が線路を介して負荷であるアンテナ4方向へ伝送する信号の一部を進行波信号として取得する機能により、本発明に言う進行波信号取得手段が構成されており、また、方向性結合器31が線路を介して負荷であるアンテナ4方向とは逆方向へ伝送する信号の一部を反射波信号として取得する機能により、本発明に言う反射波信号取得手段が構成されている。
【0084】
また、本例では、高周波減衰器32が取得された進行波信号のレベルPtを所定の第1定数(本例では、1/Lt)倍する機能により、本発明に言う進行波レベル変換手段が構成されており、また、高周波減衰器34が取得された反射波信号のレベルPrを所定の第2定数(本例では、1/Lr)倍する機能により、本発明に言う反射波レベル変換手段が構成されている。
【0085】
また、本例では、ダイオードから構成された検波素子33が、上記式7に示したように、高周波減衰器32によりレベル変換された進行波信号のレベルに比例する値(η・Pt1)から進行波電圧Vtを検出する機能により、本発明に言う進行波電圧検出手段が構成されており、また、ダイオードから構成された検波素子35が、上記式8に示したように、高周波減衰器34によりレベル変換された反射波信号のレベルに比例する値(η・Pr1)から反射波電圧Vrを検出する機能により、本発明に言う反射波電圧検出手段が構成されている。
【0086】
また、本例では、比較制御器36が検波素子33により検出される進行波電圧Vtを所定の一定値βに保持するとともに前記第1定数と前記第2定数との比(Lt/Lr)を所定の一定値に保持するように前記第1定数と前記第2定数とを制御する機能により、本発明に言うレベル変換制御手段が構成されている。ここで、2つの所定の一定値としては、特に限定はなく、それぞれ種々な値が設定されてもよい。
【0087】
また、本例では、比較器37が反射波電圧Vrと進行波電圧Vtとの差と所定の閾値Vthとの大小を比較する機能により、本発明に言う比較手段が構成されている。ここで、所定の閾値としては、特に限定はなく、使用状況等に応じて種々な値が設定されてもよい。
そして、本例の反射影響度検出器6では、上記のような比較結果に基づいてアンテナ4から方向性結合器31の線路への反射の影響度を検出している。なお、本例では、反射影響度検出器6が基地局装置や無線中継増幅装置等に適用されて、このような装置の送信機2から出力される信号を方向性結合器31の線路を介して負荷であるアンテナ4へ伝送する送信経路に用いられた場合を示した。
【0088】
ここで、本発明に係る反射影響度検出器の構成としては、必ずしも以上に示した構成に限られず、種々な構成が用いられてもよい。
例えば、以上の実施例では、送信機から出力される送信信号を方向性結合器の線路を介して負荷であるアンテナへ伝送する送信経路に反射影響度検出器が用いられた場合を示したが、本発明の適用分野としては特に限定はなく、本発明は、例えば基地局装置や無線中継増幅装置の送信経路ばかりでなく、他の装置や他の経路に適用することも可能なものである。具体例として、本発明に言う信号としても必ずしも送信信号が用いられなくともよく、信号のレベルとしても必ずしも電力レベルが用いられなくともよく、また、負荷としても必ずしもアンテナが用いられなくともよい。
【0089】
また、本発明に係る反射影響度検出器により行われる反射影響度の検出処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROMに格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピーディスクやCD−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体として把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る反射影響度検出器によると、線路を介して負荷方向へ伝送する信号を進行波信号として取得するとともに線路を介して負荷方向とは逆方向へ伝送する信号を反射波信号として取得し、進行波信号のレベルに比例する値の対数値から進行波電圧を検出するとともに反射波信号のレベルに比例する値の対数値から反射波電圧を検出し、反射波電圧と進行波電圧との差と所定の閾値との大小を比較した結果に基づいて負荷から線路への反射の影響度を検出するようにしたため、例えば線路を介して負荷へ伝送される信号のレベルが変動するような場合であっても、負荷から線路への反射の影響度を正確に検出することができる。
【0091】
また、本発明に係る反射影響度検出器では、線路を介して負荷方向へ伝送する信号を進行波信号として取得するとともに線路を介して負荷方向とは逆方向へ伝送する信号を反射波信号として取得し、進行波信号のレベルに比例する値から進行波電圧を検出するとともに反射波信号のレベルに比例する値から反射波電圧を検出し、反射波電圧と進行波電圧との比と所定の閾値との大小を比較した結果に基づいて負荷から線路への反射の影響度を検出するようにしたため、例えば線路を介して負荷へ伝送される信号のレベルが変動するような場合であっても、負荷から線路への反射の影響度を正確に検出することができる。
【0092】
また、本発明に係る反射影響度検出器では、線路を介して負荷方向へ伝送する信号を進行波信号として取得するとともに線路を介して負荷方向とは逆方向へ伝送する信号を反射波信号として取得し、進行波信号のレベルを所定の第1定数倍して当該進行波信号のレベルに比例する値から進行波電圧を検出するとともに、反射波信号のレベルを所定の第2定数倍して当該反射波信号のレベルに比例する値から反射波電圧を検出し、反射波電圧と進行波電圧との差と所定の閾値との大小を比較した結果に基づいて負荷から線路への反射の影響度を検出するようにして、この場合に、進行波電圧を所定の一定値に保持するとともに前記第1定数と前記第2定数との比を所定の一定値に保持するように前記第1定数と前記第2定数とを制御するようにしたため、線路を介して負荷へ伝送される信号のレベルが変動するような場合であっても、負荷から線路への反射の影響度を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る反射影響度検出器の構成例を示す図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る反射影響度検出器の構成例を示す図である。
【図3】本発明の第3実施例に係る反射影響度検出器の構成例を示す図である。
【図4】従来例に係る反射影響度検出器の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1、5、6・・反射影響度検出器、 2・・送信機、 3・・フィルタ、
4・・アンテナ、 11、21、31・・方向性結合器、
T1、X1、Y1・・入力端子、 T2、X2、Y2・・出力端子、
T3、X3、Y3・・進行波出力端子、
T4、X4、Y4・・反射波出力端子、
12、14、22、32、34・・高周波減衰器、
13、15・・対数変換回路、 16、26、37・・比較器、
23、24、33、35・・検波素子、 25・・除算回路、
36・・比較制御器、

Claims (1)

  1. 信号を線路を介して負荷へ伝送する経路に用いられて、負荷から線路への反射の影響度を検出する反射影響度検出器において、
    線路を介して負荷方向へ伝送する信号を進行波信号として取得する進行波信号取得手段と、
    線路を介して負荷方向とは逆方向へ伝送する信号を反射波信号として取得する反射波信号取得手段と、
    取得された進行波信号のレベルを所定の第1定数倍する進行波レベル変換手段と、
    進行波レベル変換手段によりレベル変換された進行波信号のレベルに比例する値から進行波電圧を検出する進行波電圧検出手段と、
    取得された反射波信号のレベルを所定の第2定数倍する反射波レベル変換手段と、
    反射波レベル変換手段によりレベル変換された反射波信号のレベルに比例する値から反射波電圧を検出する反射波電圧検出手段と、
    進行波電圧検出手段により検出される進行波電圧を所定の一定値に保持するとともに前記第1定数と前記第2定数との比を所定の一定値に保持するように前記第1定数と前記第2定数とを制御するレベル変換制御手段と、
    反射波電圧と進行波電圧との差と所定の閾値との大小を比較する比較手段と、を備え、
    当該比較結果に基づいて負荷から線路への反射の影響度を検出することを特徴とする反射影響度検出器。
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