JP4225853B2 - 難燃性接着剤組成物およびそれを用いたフレキシブル印刷配線用基板 - Google Patents

難燃性接着剤組成物およびそれを用いたフレキシブル印刷配線用基板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は優れた特性を有するフレキシブル印刷配線用基板、および、それに用いられる接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エレクトロニクス分野の発展が目覚ましく、特に通信用・民生用の電子機器の小型化、軽量化、高密度化が進み、これらの性能に対する要求がますます高度なものとなっている。このような要求に対して、フレキシブル印刷配線板は可撓性を有し、繰り返し屈曲に耐えるため、狭い空間に立体的に高密度の実装が可能であり、電子機器への配線、ケーブル、コネクター機能等を付与した複合部品として、その用途が拡大しつつある。
【0003】
フレキシブル印刷配線板とは、フレキシブル印刷配線用基板に常法により回路を作成し、使用目的によってはこの回路を保護するような形でカバーレイフィルムを貼り合わせたものである。このフレキシブル印刷配線板に用いられるフレキシブル印刷配線用基板は、高い耐熱性および優れた電気・機械特性を備えている電気絶縁性フィルムと金属箔とを接着剤を介して積層一体化したものであり、このフレキシブル印刷配線用基板に要求される特性としては、接着の耐久性、耐熱性、屈曲性、耐折性、電気特性(マイグレーション性)、難燃性等が挙げられる。
【0004】
最近では環境問題を背景として、電子機器に実装される部品に対してハロゲン化合物の使用を禁止する傾向があり、従来、フレキシブル印刷配線用基板材料を難燃化するために用いられてきた臭素化合物の使用が困難となってきている。
上記のような傾向により、近年では、接着剤に難燃剤として臭素化合物の代わりにリン化合物を添加して、難燃化する手法が取られている。例えば、エポキシ樹脂、リン化合物、フェノール系硬化剤およびNBRゴムを主成分とする樹脂組成物(特許文献1、特許文献2)が提案されているが、リン酸エステルの加水分解により多量のイオン成分が生じるため、得られる基板はマイグレーション性、剥離特性および耐溶剤性が不十分であった。また、ホスファゼン化合物、ポリエポキシ化合物、硬化剤、硬化促進剤、合成ゴムおよび無機充填剤を含有してなる接着剤組成物(特許文献3、特許文献4)が提案されているが、得られる基板のマイグレーション性、剥離特性、耐溶剤性および半田耐熱性を十分に満足することは困難であった。さらに、リン含有エポキシ樹脂、硬化剤、合成ゴムおよび無機充填剤を含有してなる接着剤組成物(特許文献5)、リン含有ポリエステル樹脂を主成分として、場合によっては硬化剤、難燃剤等を含有してなる接着剤組成物(特許文献6)、ならびに、スルファミン酸グアニジン、リン酸グアニジン、リン酸グアニル尿素から選ばれる少なくとも一種の難燃剤と有機樹脂とを含有してなる接着剤組成物(特許文献7)が提案されているが、いずれの接着剤組成物を用いたフレキシブル印刷配線用基板においても、半田耐熱性、マイグレーション性、剥離特性および耐溶剤性を十分に満足するものは見出されていなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−339131号公報
【特許文献2】
特開2001−339132号公報
【特許文献3】
特開2001−19930号公報
【特許文献4】
特開2002−60720号公報
【特許文献5】
特開2002−020715号公報
【特許文献6】
特開2002−3588号公報
【特許文献7】
特開2003−082235号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、剥離特性、耐溶剤性、難燃性、マイグレーション性および半田耐熱性に優れたフレキシブル印刷配線用基板、ならびに、その基板の製造に用いられる接着剤組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、
(A)リン含有ポリエステル樹脂、
(B)非ハロゲン系エポキシ樹脂、
(C)硬化剤、
(D)ホスファゼン化合物、および、
(E)無機フィラー
を含有してなる接着剤組成物であって、リン元素の全有機樹脂成分に対する割合が1.8〜5.0重量%であり、(E)成分の無機フィラーの全有機樹脂成分に対する割合が1〜60重量%であることを特徴とする接着剤組成物を提供する。
さらに、本発明は、電気絶縁性フィルム層と、該フィルム層に上記接着剤組成物で接着された金属箔層とを有するフレキシブル印刷配線用基板を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細について説明する。なお、本明細書中において、ガラス転移点(T)はDMA法により測定されたガラス転移点を意味する。
【0009】
<接着剤組成物>
本発明の接着剤組成物は、熱硬化性接着剤組成物であり、例えば、フレキシブル印刷配線用基板の製造等に用いられる。また、本発明の接着剤組成物は、上記の(A)〜(E)成分を有してなるものであり、必要に応じて、溶剤等の任意成分を有していてもよい。
本明細書中において、「有機樹脂成分」とは、本発明の接着剤組成物を硬化させたときに得られる硬化物を構成する成分であり、具体的には(A)〜(D)成分であり、場合によっては加えられる成分をも含み、該組成物が有機溶剤を含む場合には、通常、有機溶剤は有機樹脂成分に含まれない。
以下、上記の(A)〜(E)成分について、詳しく説明する。
【0010】
〔(A)リン含有ポリエステル樹脂〕
(A)成分であるリン含有ポリエステル樹脂は、通常の方法により、ポリオール類および多価カルボン酸またはその酸無水物から合成され、その分子内にリン原子を含んでいるものであればよい。前記のポリオール類または多価カルボン酸もしくはその酸無水物の少なくとも1種は、分子内にリン原子を含んでいることが必要である。
【0011】
ポリオール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールグリコール、1,4−ブタンジオール、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA型エチレンオキシド付加物、ビスフェノールA型プロピレンオキシド付加物等、または、それらの分子内にリン原子を含んだものが挙げられる。
【0012】
多価カルボン酸またはその酸無水物としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、トリメリト酸、ピロメリト酸およびそれらの酸無水物等、または、それらの分子内にリン原子を含んだものが挙げられる。
【0013】
前記リン含有ポリエステル樹脂は、例えば、商品名で、バイロン537(東洋紡製)、バイロン(東洋紡製)等として市販されており、入手できる。
前記リン含有ポリエステル樹脂中のリン含有量は可能な限り多い方がより難燃性を付与する点では有利であるが、その他の特性とのバランスを考慮して選択することが望ましい。このため、各種特性を考慮すると、前記リン含有量は、2〜10重量%が好ましく、2〜8重量%がより好ましく、3〜6重量%が特に好ましい。このポリエステル樹脂の分子量は特に限定されないが、ゲルパーミエーション法で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が通常10,000〜50,000、好ましくは15,000〜40,000、特に好ましくは15,000〜30,000である。
【0014】
また、ポリエステル樹脂の反応性を高めるために分子内にカルボキシル基等を導入してもよく、その場合には、酸価(KOH mg/g)が1.0〜5.0となるように導入することが好ましく、2.0〜4.0となるように導入することがより好ましい。なお、(A)成分のリン含有ポリエステル樹脂のTは、特に限定されないが、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上、さらに好ましくは60〜120℃、特に好ましくは65〜100℃である。
【0015】
〔(B)非ハロゲン系エポキシ樹脂〕
(B)成分であるエポキシ樹脂は、その分子内にハロゲン原子を含まない多官能性エポキシ樹脂であり、1分子中に2個もしくは3個以上のエポキシ基を有するものであれば特に限定されず、シリコーン、ウレタン、ポリイミド、ポリアミド等で変性されてもよい。また、骨格内にリン原子、硫黄原子、窒素原子等を含んでいてもよい。
【0016】
そのようなエポキシ樹脂のうち、1分子中に2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベンゼン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられ、好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂、特に好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。市販品では、例えば、商品名で、エピコート828、871、1001(ジャパンエポキシレジン製)、スミエポキシELA115、127(住友化学工業製)等が挙げられる。
【0017】
1分子中に3個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ポリフェニルメタン型エポキシ樹脂等が挙げられ、好ましくは、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂およびポリフェニルメタン型エポキシ樹脂、特に好ましくは、グリシジルアミン型エポキシ樹脂およびポリフェニルメタン型エポキシ樹脂が挙げられる。市販品では、例えば、商品名で、エピコート604(ジャパンエポキシレジン製)、スミエポキシESCN195X、ELM120(住友化学工業製)、EOCN103S、EPPN502H(日本化薬製)等が挙げられる。上記エポキシ樹脂は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0018】
(B)成分である非ハロゲン系エポキシ樹脂は、上記エポキシ樹脂の任意の組み合わせにより構成されていてよいが、(1)1分子中にエポキシ基を3個以上有する非ハロゲン系エポキシ樹脂と、(2)1分子中にエポキシ基を2個有する非ハロゲン系エポキシ樹脂とからなるものであることが好ましい。この場合、好ましい組み合わせは、エポキシ樹脂(1)をクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂およびポリフェニルメタン型エポキシ樹脂から選択し、エポキシ樹脂(2)をビスフェノールA型エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂から選択した組み合わせである。さらに、式:
1/(N1+N2)=0.3〜0.9
[式中、N1はエポキシ樹脂(1)の重量であり、N2はエポキシ樹脂(2)の重量である]
で表される関係を満たすことが好ましく、N1/(N1+N2)=0.4〜0.8を満たすことがより好ましく、N1/(N1+N2)=0.5〜0.8を満たすことが特に好ましい。
【0019】
(B)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して30〜300重量部であることが好ましく、50〜200重量部であることがより好ましく、80〜180重量部であることが特に好ましい。(B)成分が30〜300重量部の範囲を満たすと、得られるフレキシブル印刷配線用基板は、耐熱性、耐溶剤性、難燃性等に優れたものとなる。
【0020】
〔(C)硬化剤〕
(C)成分である硬化剤は、公知のエポキシ樹脂の硬化剤として用いられるものでよい。このような硬化剤としては、例えば、ジエチレントリアミン、テトラエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族アミン系硬化剤、イソホロンジアミン等の脂環式アミン系硬化剤、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、フェニレンジアミン等の芳香族アミン系硬化剤、無水フタル酸、無水ピロメリト酸、無水トリメリト酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物系硬化剤、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、ジシアンジアミド、三フッ化ホウ素アミン錯塩等が挙げられ、好ましくは、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミン系硬化剤、無水ピロメリト酸、無水トリメリト酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物系硬化剤、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、および、ジシアンジアミド、特に好ましくは、ジアミノジフェニルスルホン、無水トリメリト酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾールが挙げられる。上記硬化剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0021】
(C)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して3〜60重量部であることが好ましく、6〜40重量部であることがより好ましく、10〜30重量部であることが特に好ましい。(C)成分が3〜60重量部の範囲を満たすと、得られるフレキシブル印刷配線用基板は、半田耐熱性および電気特性(マイグレーション性)に優れ、さらに、接着の耐久性にも優れたものとなる。
【0022】
〔(D)ホスファゼン化合物〕
(D)成分であるホスファゼン化合物は、分子中にリン原子と窒素原子とを含有するために、得られるフレキシブル印刷配線用基板において、難燃性を付与する成分として作用する。前記ホスファゼン化合物は、ハロゲン原子を含有せず、分子中にホスファゼン構造を持つ化合物であれば、特に限定されない。ここで、ホスファゼン構造とは、式:−P(R2)=N−[式中、Rは有機基である]で表される構造を意味する。このようなホスファゼン化合物としては、耐熱性、耐湿性、難燃性および耐薬品性の点から、例えば、シクロホスファゼンオリゴマーが好ましい。
【0023】
このシクロホスファゼンオリゴマーは、下記一般式:
【化1】
Figure 0004225853
[式中、Xは同一または異なり、水素原子またはハロゲン原子を含まない有機基であり、nは3〜10の整数である]
で示されるものであり、その融点は、好ましくは80℃以上であり、より好ましくは90〜150℃であり、特に好ましくは100〜150℃である。上記一般式中、nは好ましくは3〜9、より好ましくは3〜6の整数である。上記一般式中、Xで表されるハロゲン原子を含まない有機基としては、例えば、アルコキシ基、フェノキシ基、アミノ基、アリル基等が挙げられる。上記一般式で示されるホスファゼン化合物としては、例えば、商品名で、SPE−100、SPB−100(大塚化学製、シクロホスファゼン系化合物)等が挙げられる。
【0024】
(D)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して20〜120重量部であることが好ましく、30〜100重量部であることがより好ましく、40〜80重量部であることが特に好ましい。(D)成分が20〜120重量部の範囲を満たすと、得られるフレキシブル印刷配線用基板は、難燃性、剥離特性、半田耐熱性、マイグレーション性等に優れたものとなる。
【0025】
〔(E)無機フィラー〕
(E)成分である無機フィラーとしては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化モリブデン等の金属酸化物、ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム等のホウ酸化合物等が挙げられ、好ましくは、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、および、ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム等のホウ酸化合物、特に好ましくは、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムおよびホウ酸亜鉛が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの無機フィラーは、難燃性の補助、剥離状態の安定性(接着剤の凝集剥離)、吸湿特性の安定化等の目的のために配合される。これらの無機フィラーの樹脂マトリックスへの密着性や耐水性を向上させるために、該無機フィラーは、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤等の処理剤を用いて疎水化処理されていることが望ましい。この疎水化処理により、フィラーの樹脂に対する密着性、および、得られるフレキシブル印刷配線用基板の耐熱性、耐吸湿性等が向上する。
【0026】
(E)成分の配合量は、全有機樹脂成分に対する割合が1〜60重量%となる量であり、好ましくは5〜40重量%となる量、特に好ましくは8〜20重量%となる量である。(E)成分の配合量が、1重量%未満となる量であると、得られるフレキシブル印刷配線用基板の難燃性、吸湿特性等が低下し、60重量%を超える量であると、該基板の半田耐熱性、接着剤の電気絶縁性フィルムおよび金属箔に対する密着性等が著しく低下する。
【0027】
〔リン元素の割合〕
さらに、本発明では、リン元素の全有機基樹脂成分に対する割合が、1.8〜5.0重量%であることが必要であり、2.0〜4.0重量%であることが好ましく、2.5〜3.5重量%であることがより好ましい。この割合が1.8重量%未満であると、得られるフレキシブル印刷配線用基板の難燃性を満足することが難しく、5.0重量%を超えると、接着剤組成物における(A)成分のリン含有ポリエステル樹脂、(D)成分のホスファゼン化合物等の割合が大きくなり、該基板の耐熱性、耐溶剤性、マイグレーション性等が低下する。
【0028】
〔その他の任意成分〕
上記(A)〜(E)成分以外にも、必要に応じて、得られるフレキシブル印刷配線用基板の特性を低下させない範囲で、非臭素系難燃剤、酸化防止剤、イオン吸着剤等を加えてもよい。また、上記(A)〜(E)成分はそのまま用いてもよいが、溶剤と混合して接着剤溶液として用いてもよい。上記(A)〜(E)成分を溶剤と混合して用いる場合には、それらを混合する順序は特に限定されず、例えば、(A)〜(D)成分を溶剤に溶解させた後に、(E)成分を加えて溶液とすることができる。
前記溶剤としては、例えば、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジオキソラン、メチルエチルケトン(以下、「MEK」とも言う)等が挙げられ、好ましくは、トルエン、ジオキソランおよびメチルエチルケトンが挙げられる。
【0029】
ここで得られる接着剤溶液は、全有機樹脂成分の濃度が20〜45重量%であることが好ましく、25〜40重量%であることがより好ましく、25〜35重量%であることが特に好ましい。この濃度が20〜45重量%の範囲を満たすと、得られる接着剤は、塗工時にムラが生じることなく、塗工性に優れたものとなる。
【0030】
〔接着剤〕
本発明の接着剤組成物(接着剤溶液の場合も含む)を接着剤として用いる際には、該組成物を、40〜200℃、好ましくは80〜180℃、より好ましくは120〜180℃で加熱処理することにより、硬化させることができる。
硬化後の接着剤組成物のTは、特に限定されないが、90℃以上が好ましく、100〜180℃がより好ましく、120〜160℃が特に好ましい。さらに、80℃での貯蔵弾性率は、1.2GPa以上が好ましく、1.4〜3.0GPaがより好ましく、1.6〜2.5GPaが特に好ましい。
【0031】
〔好ましい実施形態〕
本発明の組成物の好ましい実施形態としては、上記(A)〜(D)成分の配合量が、(A)成分100重量部に対して、(B)成分が30〜300重量部であり、(C)成分が3〜60重量部であり、(D)成分が5〜120重量部である接着剤組成物である。
【0032】
また、本発明の組成物のより好ましい実施形態として、本発明者らは、(A)成分のTが40℃以上であり、(B)成分が、
(1)1分子中にエポキシ基を3個以上有する非ハロゲン系エポキシ樹脂と、
(2)1分子中にエポキシ基を2個有する非ハロゲン系エポキシ樹脂と、
からなり、式:
1/(N1+N2)=0.3〜0.9
[式中、N1はエポキシ樹脂(1)の重量であり、N2はエポキシ樹脂(2)の重量である]
で表される関係を満たし、さらに、硬化後のTが90℃以上であり、80℃での貯蔵弾性率が1.2GPa以上である接着剤組成物を見出した。即ち、このとき、得られるフレキシブル印刷配線用基板が、高温時における特性、特に高温屈曲性を有するものとなることを見出した。
【0033】
<フレキシブル印刷配線用基板>
〔構成〕
本発明の接着剤組成物を用いたフレキシブル印刷配線用基板の構成としては、電気絶縁性フィルム層と、熱硬化性接着剤層と、金属箔層とを有する構造であれば、特に限定されない。このような構成としては、例えば、電気絶縁性フィルム層と、熱硬化性接着剤層と、金属箔層とからなる3層構造;金属箔層と、熱硬化性接着剤層と、電気絶縁性フィルム層と、熱硬化性接着剤層と、金属箔層とからなる5層構造等が挙げられる。この熱硬化性接着剤層の厚さは、使用目的により任意の厚さを選択できるが、乾燥状態で、通常5〜20μmであり、好ましくは5〜15μm、特に好ましくは5〜10μmである。
【0034】
電気絶縁性フィルム層を構成する電気絶縁性フィルムとしては、例えば、ポリイミドフィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、ポリエステルフィルム、ポリパラバン酸フィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、アラミドフィルム;ガラス繊維やアラミド繊維、ポリエステル繊維等をベースにして、これにマトリックスになるエポキシ樹脂や、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂を含浸して、フィルムまたはシート状にして銅箔と貼り合わせたもの等が挙げられ、耐熱性、寸法安定性、機械特性(弾性率、伸び等)等の点から、ポリイミドフィルム、ポリパラバン酸フィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルムが好ましく、ポリイミドフィルムが特に好ましい。
【0035】
この電気絶縁性フィルム層の厚さは、使用目的により任意の厚さを選択してよいが、通常12.5〜75μmであり、好ましくは12.5〜50μm、特に好ましくは12.5〜25μmである。また、接着剤との密着性向上、フィルム表面の洗浄、寸法安定性の向上等のために、このフィルムの片面または両面に、低温プラズマ処理、コロナ放電処理、サンドブラスト処理等の表面処理を施してもよい。
【0036】
金属箔層を構成する金属箔としては、例えば、電解銅箔、圧延銅箔、アルミニウム箔、タングステン箔、鉄箔等が挙げられる。通常、加工性・電気伝導率等の点から電解銅箔、圧延銅箔等が用いられ、より好ましくは圧延銅箔が用いられる。この金属箔層の厚さは、使用目的により任意の厚さを選択してよいが、通常9〜70μmであり、好ましくは12〜35μm、特に好ましくは18〜35μmである。
【0037】
〔製造方法〕
次に、本発明のフレキシブル印刷配線用基板の製造方法について説明する。
まず、予め調製された前記組成物に必要量の溶剤を添加してなる接着剤溶液を、リバースロールコーター、コンマコーター等を用いて前記電気絶縁性フィルムに塗布する。この接着剤を塗布したフィルムをインラインドライヤーに通して40〜160℃で2〜20分間加熱処理して、接着剤中の溶剤を除去することにより、接着剤を半硬化状態とする。次いで、このフィルムの接着剤塗布面と金属箔とを、加熱ロールにより、線圧0.2〜20kg/cm、温度40〜200℃の条件で圧着させる。
なお、得られた上記フィルムの接着剤をさらに硬化させるために、加熱処理を行ってもよい。その時の加熱処理条件は、好ましくは100〜200℃で60〜600分、より好ましくは120〜180℃で60〜400分、特に好ましくは150〜180℃で60〜300分である。
【0038】
【実施例】
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、上記の実施例・比較例で用いた(A)〜(E)成分は、具体的には、以下のものを用いた。
【0039】
<接着剤組成物の成分>
・(A)リン含有ポリエステル樹脂
バイロン537(商品名)(東洋紡製、リン含有量:3.9%、T:4℃)
バイロン237(商品名)(東洋紡製、リン含有量:3.1%、T:68℃)
・(B)非ハロゲン系エポキシ樹脂
EOCN103S(商品名)(日本化薬製、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、1分子中のエポキシ基:7〜9個)
EPPN502H(商品名)(日本化薬製、ポリフェニルメタン型エポキシ樹脂、1分子中のエポキシ基:5個または6個)
エピコート604(商品名)(ジャパンエポキシレジン製、ジグリシジル型エポキシ樹脂、1分子中のエポキシ基:4個)
エピコート828(商品名)(ジャパンエポキシレジン製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、1分子中のエポキシ基:2個)
エピコート1001(商品名)(ジャパンエポキシレジン製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、1分子中のエポキシ基:2個)
・(C)硬化剤
無水トリメリト酸
DDS(4,4'−ジアミノジフェニルスルホン)
ジシアンジアミド
2E4MZ−CN(商品名)(四国化成製、イミダゾール)
・(D)ホスファゼン化合物
SPE−100(商品名)(大塚化学製)
・(E)無機フィラー
H43STE(商品名)(昭和電工製、水酸化アルミニウム)
アルカネックスFR−50(商品名)(水澤化学製、ホウ酸亜鉛)
キスマ5A(商品名)(協和化学製、水酸化マグネシウム)
【0040】
参考例1>
接着剤組成物の成分である、リン含有ポリエステル樹脂(商品名:バイロン537)100重量部、非ハロゲン系エポキシ樹脂(商品名:エピコート604)40重量部、非ハロゲン系エポキシ樹脂(商品名:エピコート828)40重量部、無水トリメリト酸9重量部、硬化剤(商品名:2E4MZ−CN)5重量部、および、ホスファゼン化合物(商品名:SPE−100)20重量部を、溶剤であるジオキソランと共に攪拌・混合して、全有機樹脂成分の濃度が30重量%の溶液を得た。この溶液に、無機フィラー(商品名:H43STE)20重量部を加えた後、ボールミルを用いて十分に該無機フィラーを分散させて、接着剤溶液を得た。
次に、この接着剤溶液を、ポリイミドフィルム(商品名:カプトンHフィルム、東レ・デュポン製、厚さ25μm)上に、乾燥後の該接着剤の厚さが10μmとなるようにリバースロールコーターを用いて塗布した。そして、120℃、10分の加熱乾燥条件で溶剤を除去することにより、該接着剤を半硬化状態(加熱乾燥により、接着剤が一部硬化した状態)とした。この半硬化状態の接着剤の付いたフィルムの接着剤面に、圧延銅箔(商品名:BHY22BT、ジャパンエナジー製、厚さ35μm)を温度120℃、線圧2kg/cmの条件でロールラミネーターを用いて圧着した。ここで得られたフィルムと圧延銅箔との積層物を、80℃で1時間加熱処理し、さらに160℃で4時間加熱処理を行うことにより、フィルムと圧延銅箔との間の接着剤を硬化させて、フレキシブル印刷配線用基板を得た。このフレキシブル印刷配線用基板について、下記の評価・測定方法に従って、物性の評価・測定を行った。その結果を表1に示す。
【0041】
参考例2〜4、実施例5〜9、比較例1〜6>
各例において、接着剤組成物の成分である(A)〜(D)成分の種類および配合量を表1または表2に示すとおりにして、これらの(A)〜(D)成分を、溶剤であるジオキソランと共に攪拌・混合して、全有機樹脂成分の濃度が30重量%の溶液を得た。この溶液に、表1または表2に示す種類および配合量で(E)成分の無機フィラーを加えた後、ボールミルを用いて十分に該無機フィラーを分散させて、接着剤溶液を得た。上記のようにして接着剤溶液を得た以外は参考例1と同様にして、フレキシブル印刷配線用基板を得た。このフレキシブル印刷配線用基板について、下記の評価・測定方法に従って、物性の評価・測定を行った。参考例2〜4および比較例1〜3の結果を表1に示し、実施例1〜5および比較例4〜6の結果を表2に示す。
【0042】
<評価・測定方法>
(物性評価・測定方法)
1.剥離強度
フレキシブル印刷配線用基板を120mm×120mmにカットし、このカットした基板に1mm幅の回路を常法(エッチングレジストのスクリーン印刷をし、塩化第二鉄溶液による銅エッチングを行い、レジスト除去等を行う)により作成して、剥離強度測定用サンプルとした。この回路を90度方向に50mm/分の速度で銅箔側から引き剥がし、その強度を測定した。
2.長期剥離
上記の剥離強度の測定で作成した剥離強度測定用サンプルを150℃で240時間加熱処理した後、常法により剥離強度を測定した。
3.耐溶剤性
上記の剥離強度の測定で作成した剥離強度測定用サンプルを70℃のMEK中に10分間浸漬した後、常法により剥離強度を測定した。
【0043】
4.半田耐熱性
フレキシブル印刷配線用基板を25mm角にカットして半田耐熱性測定用サンプルを作成し、該サンプルを20℃、60%RHで24時間調整した後、半田浴上に30秒間浮かべた。その後、該サンプルの外観を目視により、膨れ、剥がれ等の有無を確認した。この操作を繰り返し、該サンプルに膨れ、剥がれ等が生じない最高温度を測定した。
5.マイグレーション性
フレキシブル印刷配線用基板を120mm×120mmカットし、このカットした基板に図1に示す櫛形回路(導体250μm、線間60μm)を作成して、マイグレーション性測定用サンプルとした。これに対して、85℃、85%RHで50Vの電圧を240時間に渡って印加し、その後の電気抵抗を測定し、これをマイグレーション性とした。
【0044】
6.Tおよび貯蔵弾性率
フレキシブル印刷配線用基板の製造方法において、ポリイミドフィルム(商品名:カプトンHフィルム、厚さ25μm)の代わりに圧延銅箔(商品名:BHY22BT、厚さ35μm)の光沢面に接着剤を塗布した以外は参考例1〜4、実施例1〜および比較例1〜6の各々と同様にして、両面に銅箔が付いた接着剤を作成する。この両面に銅箔が付いた接着剤から常法により銅箔を除去し、フレキシブル印刷配線用基板と同等の熱履歴を有した評価用サンプル(特性評価用接着剤シート)を得た。
上記の作成方法に従って作成した接着剤のTおよび貯蔵弾性率評価用サンプルをカットして試験片(10mm×50mm)を作成し、該試験片について、粘弾性測定装置(商品名:RSAIII、レオメトリック社製)を用いて、昇温条件を5℃/分に設定して、接着剤のTおよび貯蔵弾性率の測定を行った。なお、Tはtanδのピーク(極大値)とし、貯蔵弾性率は80℃における値とした。
【0045】
7.高温屈曲性
フレキシブル印刷配線用基板を120mm×120mmにカットし、このカットした基板のMD方向(Machine Direction)に、図2に示す0.3mmピッチ(導体0.15mm、線間0.15mm)の回路が4往復するパターンを作成した。これにカバーレイフィルム(商品名:CA363、信越化学工業製)を160℃、4.9MPa、30分の条件でプレス圧着し、さらに、150℃で4時間加熱処理を行い、高温屈曲性測定用サンプルとした。このサンプルについて、高速屈曲試験機(商品名:SEK−31B4S、信越エンジニアリング製)を用いて、屈曲半径4mm、屈曲速度1500rpm、ストローク20mm、および、測定温度80℃の条件で、測定方向をカバーレイ内側として、電気抵抗が初期値から20%上昇した時点までの屈曲回数をカウントし、その回数を高温屈曲性とした。なお、前記CA363を150℃で4時間加熱処理した後の接着剤特性は、Tが92℃、貯蔵弾性率が1.2GPaであった。
【0046】
8.難燃性
フレキシブル印刷配線用基板の銅箔を常法によりエッチング除去したものを50mm×200mmにカットして、難燃性評価用サンプルとした。該サンプルについてUL94VTM−0の規格に従って難燃性の評価を行った。この評価結果の表示方法を下記に示す。
(a)燃焼時間:燃焼性試験の合計時間
◎:0秒以上10秒以下
○:10秒を超えて30秒以下
△:30秒を超えて50秒以下
×:50秒を超える
(b)サンプルがクランク部まで燃焼
○:なし、×:あり
(c)VTM−0:VTM−0での合格、不合格を判定した。
【0047】
【表1】
Figure 0004225853
*表中の(A)〜(E)成分の配合量の数値は、重量部を表す。
【0048】
【表2】
Figure 0004225853
*表中の(A)〜(E)成分の配合量の数値は、重量部を表す。
【0049】
<評価
較例1〜3は本発明の条件を満たさないものである。比較例1のようにリン元素の割合が小さい場合、前記基板は、参考例1〜4と同様に各種特性には優れていたが、難燃性には劣っていた。比較例2のように無機フィラーの割合が大きい場合、前記基板は、半田耐熱性およびマイグレーション性には優れていたが、それ以外の特性には劣っていた。比較例3のようにリン元素の割合が大きい場合、前記基板は、半田耐熱性、マイグレーション性および難燃性には優れていたが、それ以外の特性には劣っていた。
実施例1〜5では、本発明の条件に従って、(A)成分〜(E)成分が所定の配合量を満たすことに加えて、(A)成分、(B)成分および硬化後の接着剤が所定の条件を満たす場合、前記基板は、剥離特性、耐溶剤性、半田耐熱性、難燃性等の特性、および、マイグレーション性が優れていただけでなく、さらに、高温屈曲性にも優れていた。
比較例4および5は、(A)成分、(B)成分および硬化後の接着剤が所定の条件を満たすものの、本発明の条件を満たさないものである。比較例4のようにリン元素の割合が小さい場合、前記基板は、実施例1〜5と同様に各種特性には優れていたが、難燃性には劣っていた。比較例5のように無機フィラーの割合が高い場合、前記基板は、半田耐熱性、マイグレーション性および高温屈曲性には優れていたが、剥離特性、耐溶剤性および難燃性には劣っていた。比較例6のようにリン元素の割合が大きく、硬化後の接着剤組成物が貯蔵弾性率もTも条件を満たさない場合、前記基板は、半田耐熱性および難燃性には優れていたが、それ以外の特性には劣っていた。
【0050】
【発明の効果】
本発明によって、剥離特性、耐溶剤性、難燃性、マイグレーション性および半田耐熱性に優れたフレキシブル印刷配線用基板、ならびに、その基板の製造に用いられる接着剤組成物を提供することが可能となる。このフレキシブル印刷配線用基板を用いることにより、フレキシブル印刷配線板の信頼性がより高くなるため、実用上、その利用価値は高い。
さらに、所定の条件を満たすことによって、前記特性に加えて、高温屈曲性等の高温における特性も併有することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイグレーション性測定用サンプルの平面図である。
【図2】高温屈曲性測定用サンプルの平面図である。
【符号の説明】
1.銅箔

Claims (2)

  1. (A)ガラス転移点が 40 ℃以上であるリン含有ポリエステル樹脂 100 重量部
    (B)非ハロゲン系エポキシ樹脂 30 300 重量部
    (C)硬化剤 3〜 60 重量部
    (D)ホスファゼン化合物 5〜 120 重量部、および、
    (E)無機フィラー
    を含有してなる接着剤組成物であって、
    リン元素の全有機樹脂成分に対する割合が1.8〜5.0重量%であり、
    (E)成分の無機フィラーの全有機樹脂成分に対する割合が1〜60重量%であり、
    ・(B)成分が、
    (1)1分子中にエポキシ基を3個以上有する非ハロゲン系エポキシ樹脂と、
    (2)1分子中にエポキシ基を2個有する非ハロゲン系エポキシ樹脂と、
    からなり、式:
    1 /(N 1 +N 2 )= 0.3 0.9
    [式中、N 1 はエポキシ樹脂(1)の重量であり、N 2 はエポキシ樹脂(2)の重量である]
    で表される関係を満たし、
    ・硬化後のガラス転移点が 90 ℃以上であり、
    80 ℃での貯蔵弾性率が 1.2GPa 以上である、
    ことを特徴とする接着剤組成物。
  2. 電気絶縁性フィルム層と、該フィルム層に請求項1に記載の接着剤組成物で接着された金属箔層とを有するフレキシブル印刷配線用基板。
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