JP4225371B2 - アキューム装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器を貯留するアキューム装置に関し、特に、容器の搬送経路途中に設けられ下流側の容器の滞留状態に応じて容器を貯留するアキューム装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、容器を搬送する本流コンベヤの横に複数本のコンベヤチェーンを並列して形成した傍流コンベヤを配置し、下流側からの容器の滞留によって本流コンベヤが満杯になると本流コンベヤを閉鎖して傍流コンベヤへ容器を導入して容器の貯溜を行い、下流側の復帰に伴い順次傍流コンベヤから本流コンベヤへ容器を押し出すようにしたアキューム装置(特公昭57−8008号公報参照)が存在している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術のアキューム装置においては、容器は整列されることなく密集した状態でランダムに貯溜されるため下流側の容器処理装置へ容器を供給する際に再度整列させる必要があり、また、角型容器等方向性を有する容器の場合は方向を揃え直す必要があった。さらには、後から貯溜された容器が先に本流コンベヤ上に押し出されるようになるため、被充填物の品質管理上充填した時間帯毎に容器にロッド番号を付けている場合には番号が前後してしまうといった問題があった。
【0004】
本発明は、これらの事情に鑑み、容器の整列状態を維持して貯留すると共に、搬送される順序を変更することなく排出するようにしたアキューム装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するために、次のような技術手段を採用した。請求項1記載の発明においては、容器の搬送経路途中に設けられ、下流側の容器の滞留状態に応じて容器を貯留するアキューム装置において、各々に搬送ガイドを備え、並列して設けられた複数の単列コンベヤからなるアキュームコンベヤと、各単列コンベヤの下流側に設けられ容器に係合して後続の容器をコンベヤ上に貯留させるストッパと、上流側の搬送経路といずれかの単列コンベヤを選択的に接続させて容器を導入する導入手段と、いずれかの単列コンベヤと下流側の搬送経路を選択的に接続させて容器を排出する排出手段と、各単列コンベヤに設けられ各単列コンベヤ上の容器の貯留の有無を検知する検知手段とを備え、上記導入手段は、上記1列の上流側の搬送経路を各1列のコンベヤに分岐させ、さらに、分岐された各1列のコンベヤを分岐させることで、上記アキュームコンベヤの複数の単列コンベヤと同数列まで分岐させて各単列コンベヤへ接続するように、各分岐点に振り分け装置を設けて構成され、上記排出手段は、上記アキュームコンベヤの各単列コンベヤを合流させることで、1列まで合流させて下流側の搬送経路に接続するように、各合流点に合流装置を設けて構成されており、さらに、通常は導入手段、排出手段を介していずれか1つの単列コンベヤによって上流側の搬送経路から下流側の搬送経路への連続的な容器搬送を行い、下流側の搬送経路で容器が滞留する場合には、順次導入手段の振り分け装置を切り換えて容器ストッパが作動した状態の各単列コンベヤ上へ容器を貯留し、さらに下流側の滞留状態が解除されてこれに続く容器が上記単列コンベヤ上から排出されると、貯留した順序と同じ順序で順次排出手段の合流装置を切り換えて各単列コンベヤ上から容器を排出するよう導入手段、排出手段および容器ストッパを制御する制御手段を設け、該制御手段は、順次排出手段の合流装置を切り換えて各単列コンベヤ上から容器を排出する際、1つの単列コンベヤに対し容器の導入と排出が一致した時点で、その単列コンベヤによって上流側の搬送経路から下流側の搬送経路への連続的な容器搬送を再開するという技術手段を採用した。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0007】
図1は、本発明の1実施例の形態に係るアキューム装置を示す概略平面図、図2は図1のG−G線に沿う断面図、図3は振り分け装置11を示す平面図、図4は振り分け装置12(合流装置22)を示す平面図である。
【0008】
図1において、容器は搬送経路上を矢印の方向へと搬送される。1はアキュームコンベヤで、図示しない上流側の容器処理装置に接続されて搬送経路を構成する第一コンベヤ2から導入手段3を介して容器が導入され、排出手段4を介して図示しない下流側の容器処理手段に接続されて搬送経路を構成する第二コンベヤ5に容器が排出されるようになっている。
【0009】
アキュームコンベヤ1は図2に示すように各々に搬送ガイド6を備えた複数の単列コンベヤ7を並列して構成されるもので、本実施例においては8本の単列コンベヤ7を有している。これら各単列コンベヤ7の下流部には、コンベヤ上に出退して搬送される容器に係合し容器の進行を阻止するストッパ8が各々設けられており、このストッパ8をコンベヤ上に突出させることによって容器を停止させ後続の容器を各単列コンベヤ7上に貯留させることができるようになっている。
【0010】
また各単列コンベヤ7の中央部付近には第一センサ9が設けられており、所定時間容器が停止していることを検知することにより単列コンベヤ7上に容器が所定量貯留されていることを検知できるようになっている。さらに上記ストッパ8のやや上流寄りには第二センサ10が設けられており、所定時間停止している容器が無くなったことを検知して貯留された所定量の容器が単列コンベヤ7上から排出されたことを検知できるようになっている。
【0011】
アキュームコンベヤ1の上流側の導入手段3は、1列の第一コンベヤ2を2列に分岐させ、さらに、2列のコンベヤを各々2列に分岐させて4列とし、さらに4列のコンベヤを各々2列に分岐させて8列としてアキュームコンベヤ1の各単列コンベヤ7へ接続するようにし、分岐点Aに第一振り分け装置11を分岐点B1、B2、C1、C2、C3、C4に第二振り分け装置12を設けて構成している。
【0012】
第一振り分け装置11の上流側には抱き込みベルト13が設けられ搬送される容器を間隔開けするようになっている。第一振り分け装置11は図3に示すように、搬送経路の側方に配置されており、間隔開けされた容器14を搬送されてきたコンベヤ上からこれに併設されたコンベヤ上へ押し出すプッシャ15を備えている。このプッシャ15は容器14の搬送方向へ容器14と同速で移動しながら連続的に容器14を押し出すようになっており、搬送ガイド16により形成される図中上方側の搬送経路へ容器14を送り込むことができるようになっている。図中下方側の搬送経路へ容器14を送り込む場合には、プッシャ15を退避させた状態で容器14を素通しさせるようにすればよく、作動を切り換えることにより選択的に容器を振り分けていずれかの搬送経路へ振り分けることができる。
【0013】
さらに第二振り分け装置12は、図4に示すように、搬送ガイド17にて形成される1列の搬送経路と搬送ガイド18にて形成される2列の搬送経路との間に設けられ、2列の搬送経路の先端の中間に位置する支点19を中心に回動する2列分の搬送ガイド20から構成されている。各搬送ガイド20は連結部材21にて連結され搬送経路上に垂下して設けられており、回動して1列の搬送経路と2列の搬送経路のいずれか一方とを接続することができるようになっている。
【0014】
アキュームコンベヤ1の下流側の排出手段4はアキュームコンベヤ1の8列の各単列コンベヤ7を2列ごとに合流させて4列とし、さらに、4列のコンベヤを2列ごとに合流させて2列とし、さらに、この2列のコンベヤを1列に合流させて第二コンベヤ5に接続するようにし、各合流点D1、D2、D3、D4、E1、E2、Fに合流装置22を設けて構成している。各合流装置22は、上記第二振り分け装置12と同様の構成を備え、搬送ガイド18にて形成される2列の搬送経路のいずれか一方と搬送ガイド17にて形成される1列の搬送経路とを接続することができるようになっている。
【0015】
以上のように構成される本実施例に係るアキューム装置の動作について説明する。
【0016】
図示しない上流側の容器処理装置から排出された容器は第一コンベヤ2により搬送され抱き込みベルト13にて所定間隔に間隔開けされる。そしてこの実施例では、まず分岐点Aの第一振り分け装置11は作動させず容器14を素通しさせ、図3中下方側の搬送経路から分岐点B1に容器14を送る。分岐点B1、C1の第二振り分け装置12は、何れも図4中下流側の2列の搬送経路の上方側に容器を送り込むよう設定されており、図3の下方側の搬送経路から搬送されてくる容器はこれら分岐点B1、C1を経由して図1におけるアキュームコンベヤ1の最も上方側の1列目の単列コンベヤ7に送り込まれるようになっている。
【0017】
合流点D1、D2、D3、D4、E1、E2、Fの合流装置22は何れも2列の搬送経路の上方側から容器を排出するように設定されており、上記1列目の単列コンベヤ7上を搬送される容器は、これらのうち合流点D1、E1、Fを経由して第二コンベヤ5に排出され、連続的な容器搬送を行うようになっている。なお、現在容器を通過させている単列コンベヤ7以外のコンベヤはストッパ8を作動させた状態にしている。
【0018】
上記通常運転中に図示しない下流側の容器処理装置が停止もしくは減速して第二コンベヤ5上に容器が滞留し、後続する容器がアキュームコンベヤ1の連続的な容器搬送を行っている単列コンベヤ7上に及んで第一センサ9の位置まで貯留されたことを検知すると、この検知信号を受けて図示しない制御装置が第一振り分け装置11のプッシャ15を作動させて以降の容器を図3中上方側の搬送経路へ送り込むように経路を切り換える。この際、分岐点B2、C3の振り分け装置は何れも図4中下流側の2列の搬送経路の上方側に容器を送り込むように設定されており、第一振り分け装置11で振り分けられて図3中上方側の搬送経路から分岐点B2へ搬送される容器14は、分岐点B2、C3を経由してアキュームコンベヤ1の最も上方から5番目の単列コンベヤ7へ送り込まれる。この単列コンベヤ7の下流部では、容器に係合するストッパ8が作動されており容器の進行は阻止され後続の容器が貯留されるようになっている。なお、貯留動作の始まりとなる最初の第一振り分け装置11による経路の切り換えのタイミングとしては、上記のように第一センサ9によるものに限らず下流側の容器処理装置の停止もしくは減速信号を受けて作動させるようにしても良い。
【0019】
この後、貯留される容器が第一センサ9の位置まで達すると第一センサ9はこれを検知する。この検知信号を受けて制御装置は第一振り分け装置11のプッシャ15の作動を停止させ、以降の容器を図3中下方側の搬送経路に送り込むようにする。この際、分岐点B1の第二振り分け装置12に変更はないが、分岐点C1の第二振り分け装置12は最も上方側の1列目の単列コンベヤ7に搬送されている容器が全て送り込まれた時点で下方側へ、すなわち、最も上方側から2番目の単列コンベヤ7へ容器を送り込むよう切り換えられており、図3において下方側の搬送経路に送り込まれた容器は分岐点B1、C1を経由して2番目の単列コンベヤ7へ貯留されることになる。
【0020】
以上のように、本実施例においては、順次容器を各単列コンベヤ7に貯留するもので、第一センサ9の検知信号に基づいて第一振り分け装置11を切り換えるようになっている。第二振り分け装置12は分岐点C1、C2、C3、C4では容器の通過が完了するごとに、また分岐点B1、B2では分岐点C1、C2、C3、C4の第二振り分け装置12が2度切り換えられるごとのタイミングでそれぞれ切り換えられるように制御されている。なお、第一振り分け装置11の振り分けにより、図1におけるアキュームコンベヤ1の上方側から1〜4列目と5〜8列目のグループに交互に振り分けられることになるので、容器の導入と第二振り分け装置12による搬送経路の切換動作が重なることがなく、連続して容器を貯留していくことができる。なお、第一振り分け装置11の切り換えタイミングとしては、第一振り分け装置11の上流側に通過する容器の本数をカウントするカウンタを設置し、所定本数毎に切り換えるよう制御して振り分けるようにしても良い。
【0021】
さらに、図示しない下流側の容器処理装置が通常運転に復帰して第二コンベヤ5の滞留状態が解除されると、これに後続している図1における最も上方側の1列目の単列コンベヤ7の容器も排出される。この単列コンベヤ7上に貯留されている容器が全て排出されたことを第二センサ10が検知すると、図示しない制御装置はこれを受けて2番目に容器を貯留した最も上方から5番目の単列コンベヤ7のストッパ8を解除して容器の排出を開始する。この際、合流点D3、E2の合流装置22は図4中2列の搬送経路の上方側から容器を排出するよう設定されており、合流点D3、E2を経由した5番目の単列コンベヤ7の容器は合流点Fの合流装置22の手前で図示しないストッパによりその進行を阻止された状態で停止する。この間に1番目の単列コンベヤ7の容器は予め設定されている合流装置22の状態に応じて合流点D1、E1、Fを通過して第二コンベヤ5上へ排出される。そして、1番目の単列コンベヤ7の容器が全て合流点Fを通過したことを図示しないセンサで検知すると、合流点Fの合流装置22を切り換え、かつその手前のストッパを解除して待機している5番目の単列コンベヤ7の容器を第二コンベヤ5上へ排出する。
【0022】
合流点D1、D2、D3、D4の合流装置22は容器の通過が完了するごとに、また合流点E1、E2の合流装置22は合流点D1、D2、D3、D4の合流装置22が2度切り換えられるごとのタイミングで各々切り換えられるよう制御されており、単列コンベヤ7上の容器が排出され、第二センサ10がこれを検知する毎に、貯留を行った順序で単列コンベヤ7のストッパ8を解除し、容器を排出するようになっている。
【0023】
上述した貯留動作と排出動作を並行して行い、現在導入手段3により容器を導入している単列コンベヤ7のストッパ8が排出手段4の動作に伴って解除されるようになると、この時点でこの単列コンベヤ7によって連続的な容器搬送が再開されるようになり、スムーズに通常運転に移行することができるものである。なお、本実施例では通常運転において下流側の容器処理装置を上流側の容器処理装置よりも処理速度を速く設定しているものであるが、アキュームコンベヤ1から容器を排出している間だけ速くしその後等速に戻すようにしても良い。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、以上の構成を採用した結果、次のような効果を得ることができる。
(1)貯留された順序で排出するので容器にロッド番号をつけて品質管理を行う場合に採用できる。
(2)整列状態のまま容器を貯留するのでランダムな状態の容器群を整列させる集合装置を必要としない。また、容器の方向性が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例の形態に係るアキューム装置を示す概略平面図である。
【図2】 図1のG−G線に沿う断面図である。
【図3】 振り分け装置を示す概略平面図である。
【図4】 振り分け装置(合流装置)を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1・・・・アキュームコンベヤ 2・・・・第一コンベヤ
3・・・・導入手段 4・・・・排出手段
5・・・・第二コンベヤ 6・・・・搬送ガイド
7・・・・単列コンベヤ 8・・・・ストッパ
9・・・・第一センサ 10・・・・第二センサ
11・・・・第一振り分け装置 12・・・・第二振り分け装置
13・・・・抱き込みベルト 14・・・・容器
15・・・・プッシャ 16・・・・搬送ガイド
17・・・・搬送ガイド 18・・・・搬送ガイド
19・・・・支点 20・・・・搬送ガイド
21・・・・連結部材 22・・・・合流装置
Claims (1)
- 容器の搬送経路途中に設けられ、下流側の容器の滞留状態に応じて容器を貯留するアキューム装置において、各々に搬送ガイドを備え、並列して設けられた複数の単列コンベヤからなるアキュームコンベヤと、各単列コンベヤの下流側に設けられ容器に係合して後続の容器をコンベヤ上に貯留させるストッパと、上流側の搬送経路といずれかの単列コンベヤを選択的に接続させて容器を導入する導入手段と、いずれかの単列コンベヤと下流側の搬送経路を選択的に接続させて容器を排出する排出手段と、各単列コンベヤに設けられ各単列コンベヤ上の容器の貯留の有無を検知する検知手段とを備え、上記導入手段は、上記1列の上流側の搬送経路を各1列のコンベヤに分岐させ、さらに、分岐された各1列のコンベヤを分岐させることで、上記アキュームコンベヤの複数の単列コンベヤと同数列まで分岐させて各単列コンベヤへ接続するように、各分岐点に振り分け装置を設けて構成され、上記排出手段は、上記アキュームコンベヤの各単列コンベヤを合流させることで、1列まで合流させて下流側の搬送経路に接続するように、各合流点に合流装置を設けて構成されており、さらに、通常は導入手段、排出手段を介していずれか1つの単列コンベヤによって上流側の搬送経路から下流側の搬送経路への連続的な容器搬送を行い、下流側の搬送経路で容器が滞留する場合には、順次導入手段の振り分け装置を切り換えて容器ストッパが作動した状態の各単列コンベヤ上へ容器を貯留し、さらに下流側の滞留状態が解除されてこれに続く容器が上記単列コンベヤ上から排出されると、貯留した順序と同じ順序で順次排出手段の合流装置を切り換えて各単列コンベヤ上から容器を排出するよう導入手段、排出手段および容器ストッパを制御する制御手段を設け、該制御手段は、順次排出手段の合流装置を切り換えて各単列コンベヤ上から容器を排出する際、1つの単列コンベヤに対し容器の導入と排出が一致した時点で、その単列コンベヤによって上流側の搬送経路から下流側の搬送経路への連続的な容器搬送を再開することを特徴とするアキューム装置。
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