JP4224222B2 - 描画方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネル上の任意の二点を利用して直線、円(又は楕円)、三角形、四角形を描画する描画方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、パーソナルコンピュータに所謂図形ソフトをインストールし、モニタ上のポインタをマウスで操作しつつ描画する描画方法が知られている。
【0003】
この際、何れの図形ソフトにおいても、例えば、直線、円、三角形、四角形等の単純図形を描画する場合には、モニタ表示された機能ボックス(機能パレットと称する場合もある)等のアイコンから所望の描画モードを指定した後に、任意の二点等を指定することで描画している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の如く構成された描画方法にあっては、実際に描画する以前に描画する図形に対応した描画モードをアイコンから指定しなければならず、操作が煩わしいという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するため、描画操作の煩雑性を軽減することができる描画方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、請求項1に記載の描画方法は、パネル上の任意の一点目の点が指定された後に別の二点目の点が指定されたときに、その各点間を直線で描画するとともに、前記二点目の点が指定されたまま前記パネル上を引き摺られたときに、その初期の引き摺られた方向に応じて互いに異なる複数の図形のうちの1つを前記一点目の点と前記二点目の点とを基準として描画することを要旨とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、互いに異なる複数の図形のうちの任意の図形の描画を可能とすることができる。
【0008】
請求項2に記載の描画方法は、請求項1に記載の描画方法であって、前記初期の引き摺られた方向が、前記二点目の点が指定された際に描画された前記直線に直交しつつ直線的である場合には、前記一点目の点と引き摺られている前記二点目の点または引き摺り操作のデタッチ指定点とを対角線上の頂点とする四角形を描画し、前記初期の引き摺られた方向が、前記二点目の点が指定された際に描画された前記直線に直交するものではなく直線的である場合には、前記一点目の点と引き摺られている前記二点目の点または引き摺り操作のデタッチ指定点とを結ぶ直線を新たに描画し、前記初期の引き摺られた方向が、円弧状である場合には、前記一点目の点を中心としかつ該一点目の点と引き摺られている前記二点目の点との間または前記一点目の点と引き摺り操作のデタッチ指定点との間を半径とする円を描画することを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、直線、四角形および円描画を可能とすることができる。
【0010】
請求項3に記載の描画方法は、請求項2に記載の描画方法であって、前記パネル上において、引き摺り操作に伴う座標変化量に基づいて引き摺り角度を算出し、引き摺り操作に伴って変化する該引き摺り角度が特定の大きさ以上で近似している場合に、前記初期の引き摺られた方向が円弧状であると判断することを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、適切に円弧状の引き摺り操作を判断することができる。
【0012】
請求項4に記載の描画方法は、請求項2または請求項3に記載の描画方法であって、前記パネル上の任意の一点目の点が指定された後に別の二点目の点が指定された際、該二点目の点が前記一点目の点の近傍である場合には、前記二点目の点が指定されたまま前記パネル上を引き摺られたときに、前記一点目の点と引き摺られている前記二点目の点または引き摺り操作のデタッチ指定点とを結ぶ直線を底辺とする三角形を描画することを要旨とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、直線、四角形および円に加えて三角形の描画を可能とすることができる。
【0014】
請求項5に記載の描画方法は、請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の描画方法であって、前記パネル上の前記一点目の点と前記デタッチ指定点とを結ぶように描画された直線上に任意の三点目の点が指定された後にその直線から離間する別の四点目の点が指定されたとき、前記三点目の点の指定位置にある前記直線に対して、前記四点目の点から垂直方向に延びる直線、または前記四点目の点を通りかつ水平に延びる直線からなる罫線を描画することを要旨とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、直線、四角形、円および三角形に加えて罫線の描画を可能とすることができる。
【0016】
請求項6に記載の描画方法は、請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の描画方法であって、前記パネル上の前記一点目の点と前記デタッチ指定点とにより描画された直線、円、三角形、四角形の線上に任意の三点目の点が指定された後にその描画図形の線上に任意の四点目の点が指定されたとき、該四点目の点および前記三点目の点の指定位置にある線に対応する描画図形の拡大縮小、又は移動が可能となることを要旨とする。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、図形選択を可能とすることができ、選択した描画図形の拡大縮小、又は移動を可能とすることができる。
【0018】
請求項7に記載の描画方法は、請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の描画方法であって、前記パネル上の前記一点目の点と前記デタッチ指定点とにより描画された円、三角形、四角形の線上に任意の三点目の点が指定された後にその描画図形の内部で任意の四点目の点が指定されたとき、その図形内部が予め指定された色又は紋様にて塗りつぶされることを要旨とする。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、描画図形の塗りつぶしを可能とすることができる。
【0020】
請求項8に記載の描画方法は、請求項2ないし請求項7のいずれか1項に記載の描画方法であって、前記パネル上の前記一点目の点と前記デタッチ指定点とにより描画された直線、円、三角形、四角形の描画時の前記一点目の点を指定した状態で引き摺り操作があったとき、その引き摺り方向に指定された描画図形を移動することを要旨とする。
【0021】
請求項8に記載の発明によれば、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、描画図形の移動を可能とすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の描画方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1において、1はタッチパネル機能付きのディスプレイ、2は座標入力部、3はタッチパネル操作部、4は画像メモリである。尚、タッチパネルはディスプレイ1とは別の卓上等に設置してあっても良い。
【0024】
ディスプレイ1は、タッチパネル上に使用者の指やタッチペン等が触れると、その触れた位置に相当するXY座標を光学的に検知すると共に、その検知したXY座標をパーソナルコンピュータ等の制御装置5内の座標入力部2へと送信する。尚、上述したXY座標は、ディスプレイ1の解像度(例えば、X軸方向ピクセル数:Y軸方向ピクセル数=1024:768、或いは、800:600や1152:864等)の各ピクセルに対応(又は相当)した座標である。
【0025】
座標入力部2は、RS232Cケーブル接続やUSBケーブル接続等によってディスプレイ1(タッチパネル)からの座標データを受信する。
【0026】
タッチパネル制御部3は、座標入力部2から座標データを取り出して画像メモリー4上に描画する。
【0027】
画像メモリ4上には、RGB画像データが展開され、モニターケーブル接続等によってディスプレイ1に出力され、表示される。
【0028】
次に、描画操作を説明する前に、図2に基づいて引き摺り操作に伴う引き摺り角度算出方法を示す。
【0029】
図2(A)に示すように、ディスプレイ1(タッチパネル)に先に指定された点に対応する描画開始座標を(X1,Y1)、その終了座標を(X2,Y2)とした場合に、X座標方向の変化量ΔX(X2−X1)、Y座標方向の変化量ΔY(Y2−Y1)を求め、引き摺り角度をΔY/ΔXにより算出する。
【0030】
図2(B)はX軸方向から10°間隔で引き摺り角度を得る例を示している。引き摺り角度には算出結果の近似値を用いる。例えば、−ΔY、−ΔXでΔY/ΔX=0.900である場合、引き摺り角度=230°とする。
【0031】
図3は、円弧・直線判定図における円弧判定方法を示す。今、入力される座標から各点の「引き摺り角度」を算出し、前回引き摺り角度との差、移動角度(+θ、−θ)を算出する。この移動角度が特定の大きさ(実験値)以上で近似している場合円弧が描画されたと判定する。
【0032】
次に、各種描画方法を、図4乃至図11に基づいて説明する。尚、以下の説明では、ディスプレイ1がタッチパネル兼用型であるため、タッチパネル1として説明する。また、指定にはタッチペンを使用するものとする。
【0033】
[直線描画操作方法]
直線描画を行う場合を説明する。図4(A)に示すように、直線描画の場合には、単なる二点指定によって行うことができる。即ち、タッチペンによりタッチパネル1上の任意の点aを指定(以下、この先の点aを1点目と称する。)した後、別の点bを指定(以下、この後の点bを2点目と称する。)した時点で、これら各点a,b間に直線cが描画され、この点bを指定したままタッチパネル1からタッチペンを離間させると点bの指定が決定される。
【0034】
一方、この直線cの方向や長さをこのまま調整する場合には、図4(B)に示すように、タッチペンによるタッチパネル1上の二点目の点bの指定を離さずにそのまま斜め(又は横)に引き摺り操作(図示、点線矢印参照)を行い、所定の点b’(デタッチ指定点)でタッチペンをタッチパネル1から離間させると、変更後の点a、b’間に直線c’が描画される。
【0035】
[四角形描画操作方法]
四角形描画操作方法を説明する。図5(A)に示すように、四角形描画の場合には、二点目指定後の引き続きの引き摺り操作の初期の引き摺り方向に応じて描画することができる。即ち、タッチペンによりタッチパネル1上の任意の点aを指定した後、別の点bを指定したまま図示上下方向に直線的に引き摺り操作(図示、点線矢印参照)が行われると、先の点aを四角形dの一つの頂点とし、後の点bを対角線上の頂点とする四角形cが描画され、この点bを指定したままタッチパネル1からタッチペンを離間させると点bの指定が決定される。
【0036】
四角形dの大きさをこのまま調整する場合には、図5(B)に示すように、タッチペンによるタッチパネル1上の二点目の点bの指定を離さずにそのまま上下・左右・斜めに引き摺り操作(図示、点線矢印参照)を行い、所定の点b’(デタッチ指定点)でタッチペンをタッチパネル1から離間させると、変更後の点a,b’を頂点とする四角形d’が描画される。
【0037】
尚、上述した直線c’の操作と四角形d,d’との操作は類似しているが、直線c’の場合には、図4(B)の矢印に示すように、タッチペンの引き摺り方向が斜めであり、四角形dの場合には、図5(A)に示すように、タッチペンを一旦上下(図の場合は下方)に略垂直に引き摺って四角形描画であることを指定した後であるであることから、異なった描画結果を得ることができる。
【0038】
この際、タッチペンの引き摺り方向に応じて、図4(B)又は図5(A)に示す直線c’又は四角形dの描画状態が識別できるように表示される。
【0039】
[円描画操作方法]
円描画操作方法を説明する。図6(A)に示すように、円描画の場合には、二点目指定後の引き続きの引き摺り操作の初期の引き摺り方向に応じて描画することができる。即ち、タッチペンによりタッチパネル1上の任意の点aを指定した後、別の点bを指定したまま円弧状に引き摺り操作(図示、点線矢印参照)が行われると、先の点aを中心とし点a,b間を半径とする円eが描画され、この点bを指定したままタッチパネル1からタッチペンを離間させると点bの指定が決定される。
【0040】
円eの大きさをこのまま調整する場合には、図6(B)に示すように、タッチペンによるタッチパネル1上の二点目の点bの指定を離さずにそのまま上下・左右・斜めに引き摺り操作(図示、点線矢印参照)を行い、所定の点b’(デタッチ指定点)でタッチペンをタッチパネル1から離間させると、変更後の二点a,b’を半径とする円e’が描画される。
【0041】
[三角形描画操作方法]
三角形描画操作方法を説明する。図7(A)に示すように、三角形描画の場合には、二点目指定位置並びに指定後の引き続きの引き摺り操作の初期の引き摺り方向に応じて描画することができる。即ち、タッチペンによりタッチパネル1上の任意の点aを指定した後、この点aの直近で別の点bを指定したまま斜めに引き摺り操作(図示、点線矢印参照)が行われると、先の点aを頂点とし、点bを他の頂点とすると同時に点bの位置を基準とする水平底辺を有する三角形f(二等辺三角形)が描画され、この点bを指定したままタッチパネル1からタッチペンを離間させると点bの指定が決定される。
【0042】
三角形fの大きさをこのまま調整する場合には、図7(B)に示すように、タッチペンによるタッチパネル1上の二点目の点bの指定を離さずにそのまま上下・左右・斜めに引き摺り操作(図示、点線矢印参照)を行い、所定の点b’(デタッチ指定点)でタッチペンをタッチパネル1から離間させると、変更後の点a,b’を2つの頂点とする三角形f’が描画される。
【0043】
[罫線描画操作方法]
罫線描画操作方法を説明する。図8(A)に示すように、予め描画された直線cを接線とする垂直若しくは水平に延びる罫線描画の場合には、直線c上に一点目を有する二点指定により描画することができる。即ち、タッチペンによりタッチパネル1上の直線c(ディスプレイ1に表示)上に任意の点aを指定した後、この直線cと直交する上下・左右(図姿勢では左右方向の右)に別の点bを指定すると、この点bから直線cに向う垂直又は水平(図示例では水平であって、直線cに対して垂直)の罫線gが描画され、この点bを指定したままタッチパネル1からタッチペンを離間させると点bの指定が決定される。
【0044】
罫線gの長さをこのまま調整する場合には、図8(B)に示すように、タッチペンによるタッチパネル1上の二点目の点bの指定を離さずにそのまま罫線gの延在方向と同方向に引き摺り操作(図示、点線矢印参照)を行い、所定の点b’(デタッチ指定点)でタッチペンをタッチパネル1から離間させると、変更後の点a,b’間に罫線g’が描画される。
【0045】
[二点目決定後の図形選択操作方法]
二点目の点b又は点b’が決定した後、その図形の大きさ等を変更する場合を説明する。この場合には、図9(A)に示すように、描画図形(直線c,c’、四角形d、d’、円e,e’、三角形f,f’)上に任意の点a’を指定した後に図形上の別の点b”を指定すると図形上に選択されたことを示すハンドルが表示される。この状態から、図9(B)に示すように、ハンドルを操作することにより図形の移動、拡大、縮小、変形が可能となる。
【0046】
図示例は四角形dを拡大して四角形d”とする場合を示す。なお、三角形f,f’の場合、別の点b”が任意の頂点上であれば、その頂点と対向する辺とその両端に位置する頂点位置を不動として指定された頂点の位置及びその頂点を挟む両辺の長さ及び方向を変更することができる。
【0047】
[図形内塗りつぶし操作方法]
描画図形内(四角形d、d’、円e,e’、三角形f,f’)内を塗りつぶす場合を説明する。この場合には、図10(A)に示すように、描画図形(四角形d、d’、円e,e’、三角形f,f’)上に任意の点a’を指定した後に図形内に別の点b”を指定すれば、図10(B)に示すように、図形内に塗りつぶしhが描画される。
【0048】
[図形移動操作方法]
描画図形(直線c,c’、四角形d、d’、円e,e’、三角形f,f’)の大きさ等を変化させずに描画位置を変更する場合を説明する。この場合には、図11(A)に示すように、タッチペンにより先の点aを指定し、図11(B)に示すように、タッチペンを離さずにそのまま所定方向に引き摺り操作(図示、点線矢印参照)を行い、所定の点a”(デタッチ指定点)でタッチペンをタッチパネル1から離間させると移動が確定する。図14は、上述した図形移動の場合の制御装置5における判断ルーチンで、後述するステップ15で処理される。
【0049】
次に、制御装置5の制御例を説明する。
【0050】
図12は、制御装置5のメーンルーチンのフロー図である。
【0051】
(ステップ1)
ステップ1では、タッチパネル1に触れて指定されることにより座標データが入力されたか否かが判断され、座標データの入力がない場合にはこのまま待機され、座標データの入力があるとステップ2へと移行する。
【0052】
(ステップ2)
ステップ2では、タッチパネル1に触れた指定が、瞬間的なタッチ入力に基づくタッチ座標であるか否かが判断され、瞬間的なタッチ入力に基づくタッチ座標である場合にはステップ3へと移行され、瞬間的なタッチ入力に基づくタッチ座標で無い場合にはステップ11へと移行する。
【0053】
(ステップ3)
ステップ3では、ステップ2での判断結果に基づき、瞬間的なタッチ入力に基づくタッチ座標を画像メモリ4に記憶してステップ4へと移行する。
【0054】
(ステップ4)
ステップ4では、入力・記憶された座標が2点目であるかが判断され、2点目で無い場合には1点目の入力であると判断して2点目の入力を待機するためにステップ1へとループされ、2点目の場合にはステップ5へと移行する。
【0055】
(ステップ5)
ステップ5では、1点目が他の座標図形上であるか否かが判断され、1点目が他の座標図形上に無い場合にはステップ1へとループされ、1点目が他の座標図形上にある場合にはステップ6へと移行する。
【0056】
(ステップ6)
ステップ6では、2点目が他の座標図形上にあるか否かが判断され、2点目が他の座標図形上に無い場合にはステップ8へと移行され、2点目が他の座標図形上にある場合にはステップ7へと移行し、このステップ7で図形選択がなされたこのになりステップ1へとループされる。
【0057】
(ステップ8)
ステップ8では、ステップ5で他の座標図形上に1点目があったことから、この他の座標が直線cであるか否かが判断され、直線c上に1点目があった場合にはステップ9へと移行して直線cを接線とする罫線g(水平又は垂直)を描画する。また、直線c上に1点目がない場合には、1点目で他の図形を指定したとして、ステップ10へと移行して2点目に対応する図形内部を塗りつぶす。
【0058】
(ステップ11)
ステップ11では、ステップ2で瞬間的なタッチ入力に基づくタッチ座標の入力でないとして、そのまま引き摺り操作が行われたか否かが判断され、引き摺り操作が行われた場合にはステップ12へと移行し、引き摺り操作が行われていない場合には、ステップ16へと移行する。
【0059】
(ステップ12)
ステップ12では、経時的に変化する引き摺り座標を逐次画像メモリ4に記憶してステップ13へと移行する。
【0060】
(ステップ13)
ステップ13では、2点目のタッチ中であるかが判断され、2点タッチ中である場合にはステップ14へと移行し、2点タッチ中で無い場合にはステップ15へと移行する。
【0061】
(ステップ16)
ステップ16では、引き摺りが終了したデタッチ座標の入力が判断され、デタッチ座標である場合にはステップステップ17へと移行し、デタッチ座標で無い場合にはステップ1へとループする。
【0062】
(ステップ17)
ステップ17では、次の1点目のタッチ入力があったか否かが判断され、次の1点目の入力があった場合には、次の図形処理のためにステップ1へとループされ、次の1点目の入力が無かった場合には上記ルーチンで処理した図形描画が確定する。
【0063】
図13は、ステップ14における描画図形の判断のルーチンを示す。
【0064】
(ステップ21)
ステップ21では、座標の入力が所定時間待機され、座標入力がないまま所定時間が経過すると描画ルーチンが終了する。また、所定時間内に座標入力があった場合には、ステップ22へと移行する。
【0065】
(ステップ22)
ステップ22では、描画中であるか否か、即ち、座標入力が2点目であるか否かが判断され、1点目の場合には描画中であると判断してステップ30へと移行して図形描画処理が続行される。座標入力が2点目の場合にはステップ23へと移行する。
【0066】
(ステップ23)
ステップ23では、2点目の座標がタッチ座標であるか引き摺り座標であるかが判断され、タッチパネル1への指定操作後にそのまま引き摺り操作がなければ引き摺る座標ではないタッチ座標であると判断して直線描画(ステップ24)となり、引き摺り座標である場合にはステップ25へと移行する。
【0067】
(ステップ25)
ステップ25では、その引き摺り方向が円弧であるか否かが判断され、円弧状に引き摺られた場合には円描画処理とし(ステップ26)、直線的に引き摺られた場合にはステップ27へと移行する。
【0068】
(ステップ27)
ステップ27では、二点目の座標が1点目の座標の近傍か否かが座標値で判断され、近傍(座標近似)の場合には三角形描画処理とし(ステップ28)、近傍でない場合にはステップ29へと移行する。
【0069】
(ステップ29)
ステップ29では、引き摺り方向が円弧でなく且つ2点目座標入力位置が近傍でないことから、円描画でも三角形描画でもないと判断して四角形描画処理とする。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の描画方法にあっては、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、互いに異なる複数の図形のうちの任意の図形の描画を可能とすることができ、操作性が向上される。
【0071】
請求項2に記載の描画方法にあっては、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、直線、四角形および円描画を可能とすることができ、操作性が向上される。
【0072】
請求項3に記載の描画方法にあっては、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、適切に円弧状の引き摺り操作を判断することができ、操作性が向上される。
【0073】
請求項4に記載の描画方法にあっては、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、直線、四角形および円に加えて三角形の描画を可能とすることができ、操作性が向上される。
【0074】
請求項5に記載の描画方法にあっては、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、直線、四角形、円および三角形に加えて罫線の描画を可能とすることができ、操作性が向上される。
【0075】
請求項6に記載の描画方法にあっては、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、図形選択を可能とすることができ、選択した描画図形の拡大縮小、又は移動を可能とすることができ、操作性が向上される。
【0076】
請求項7に記載の描画方法にあっては、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、描画図形の塗りつぶしを可能とすることができ、操作性が向上される。
【0077】
請求項8に記載の描画方法にあっては、描画種別毎にアイコン等から選択するという煩わしい操作を伴うことなく、描画図形の移動を可能とすることができ、操作性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係わる描画方法を示し、描画システムのブロック図である。
【図2】同じく、(A)は引き摺り方向算出の説明図、(B)は引き摺り角度10°毎の算出用データの図表である。
【図3】同じく、円弧・直線判定図における円弧判定方法の説明図である。
【図4】同じく、(A)は直線描画の説明図、(B)は直線変更の説明図である。
【図5】同じく、(A)は四角形描画の説明図、(B)は四角形変更の説明図である。
【図6】同じく、(A)は円描画の説明図、(B)は円変更の説明図である。
【図7】同じく、(A)は三角形描画の説明図、(B)は三角形変更の説明図である。
【図8】同じく、(A)は罫線描画の説明図、(B)は罫線変更の説明図である。
【図9】同じく、(A)は図形選択の説明図、(B)は図形変更の説明図である。
【図10】同じく、(A)は塗りつぶし図形指定の説明図、(B)は塗りつぶし実行の説明図である。
【図11】同じく、(A)は図形移動の図形指定の説明図、(B)は図形移動実行の説明図である。
【図12】同じく、制御装置のメインルーチンのフロー図である。
【図13】同じく、2点タッチ引き摺り制御ルーチンのフロー図である。
【図14】同じく、1点タッチ引き摺り制御ルーチンのフロー図である。
【符号の説明】
1…ディスプレイパネル(タッチパネル)
Claims (8)
- パネル上の任意の一点目の点が指定された後に別の二点目の点が指定されたときに、その各点間を直線で描画するとともに、前記二点目の点が指定されたまま前記パネル上を引き摺られたときに、その初期の引き摺られた方向に応じて互いに異なる複数の図形のうちの1つを前記一点目の点と前記二点目の点とを基準として描画することを特徴とする描画方法。
- 前記初期の引き摺られた方向が、前記二点目の点が指定された際に描画された前記直線に直交しつつ直線的である場合には、前記一点目の点と引き摺られている前記二点目の点または引き摺り操作のデタッチ指定点とを対角線上の頂点とする四角形を描画し、
前記初期の引き摺られた方向が、前記二点目の点が指定された際に描画された前記直線に直交するものではなく直線的である場合には、前記一点目の点と引き摺られている前記二点目の点または引き摺り操作のデタッチ指定点とを結ぶ直線を新たに描画し、
前記初期の引き摺られた方向が、円弧状である場合には、前記一点目の点を中心としかつ該一点目の点と引き摺られている前記二点目の点との間または前記一点目の点と引き摺り操作のデタッチ指定点との間を半径とする円を描画することを特徴とする請求項1に記載の描画方法。 - 前記パネル上において、引き摺り操作に伴う座標変化量に基づいて引き摺り角度を算出し、引き摺り操作に伴って変化する該引き摺り角度が特定の大きさ以上で近似している場合に、前記初期の引き摺られた方向が円弧状であると判断することを特徴とする請求項2に記載の描画方法。
- 前記パネル上の任意の一点目の点が指定された後に別の二点目の点が指定された際、該二点目の点が前記一点目の点の近傍である場合には、前記二点目の点が指定されたまま前記パネル上を引き摺られたときに、前記一点目の点と引き摺られている前記二点目の点または引き摺り操作のデタッチ指定点とを結ぶ直線を底辺とする三角形を描画することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の描画方法。
- 前記パネル上の前記一点目の点と前記デタッチ指定点とを結ぶように描画された直線上に任意の三点目の点が指定された後にその直線から離間する別の四点目の点が指定されたとき、前記三点目の点の指定位置にある前記直線に対して、前記四点目の点から垂直方向に延びる直線、または前記四点目の点を通りかつ水平に延びる直線からなる罫線を描画することを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の描画方法。
- 前記パネル上の前記一点目の点と前記デタッチ指定点とにより描画された直線、円、三角形、四角形の線上に任意の三点目の点が指定された後にその描画図形の線上に任意の四点目の点が指定されたとき、該四点目の点および前記三点目の点の指定位置にある線に対応する描画図形の拡大縮小、又は移動が可能となることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の描画方法。
- 前記パネル上の前記一点目の点と前記デタッチ指定点とにより描画された円、三角形、四角形の線上に任意の三点目の点が指定された後にその描画図形の内部で任意の四点目の点が指定されたとき、その図形内部が予め指定された色又は紋様にて塗りつぶされることを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の描画方法。
- 前記パネル上の前記一点目の点と前記デタッチ指定点とにより描画された直線、円、三角形、四角形の描画時の前記一点目の点を指定した状態で引き摺り操作があったとき、その引き摺り方向に指定された描画図形を移動することを特徴とする請求項2ないし請求項 7のいずれか1項に記載の描画方法。
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