JP4223877B2 - 復水器および低圧タービンからの放射性ヨウ素の除去方法 - Google Patents

復水器および低圧タービンからの放射性ヨウ素の除去方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、沸騰水型原子力発電所において運転中に蒸気と共に復水器にもたらされた放射性ヨウ素や、燃料棒の破損時の原子炉停止作業中に復水器中にもたらされた放射性ヨウ素の、短時間で、安全かつ経済的に有利な除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電は、現在の発電能力の大きな部分を占めており、その存在は不可避の状態にある。沸騰水型原子力発電所は、多くの濃縮ウラン燃料棒を使用しており、その操業は極めて安全度が高い状態で運転するように規制されている。しかし、通常運転時や万一燃料棒被覆管が破れた様なトラブルが起こったとき、放射性ヨウ素が蒸気に伴われて復水器にもたらされ、定検時に復水器の開放点検作業を行うために復水器内の放射性ヨウ素の除去・回収をするために、水洗浄や空気の導入・吸引等による復水器空間内からのヨウ素除去作業に多大なる労力と時間をかけているのが実情である。水洗浄を行うと多量の洗浄水の発生を伴うのでその処理にも問題がある。
【0003】
沸騰水型原子力発電所の運転中に通常でも微量の放射性ヨウ素が原子炉中に生成し、これが原子炉水中に溶解し、沸騰状態の蒸気に同伴されて復水器へ移行する。特に燃料棒被覆管の破損が生じた場合には多量の放射性ヨウ素が原子炉水中へ放出され、原子炉の停止に伴う温度・圧力が低下した蒸気と共に復水器へともたらされる。復水器中でのこれら放射性ヨウ素の存在は、復水器の開放点検時に作業者の体内に取り込まれ内部被曝の原因になる危険性をはらんでいる。作業者の放射性ヨウ素の体内取込低減のために、復水器の開放点検に先立ち、空気を導入・吸引して、ヨウ素吸着剤層を通過させ、気体中のヨウ素をヨウ素吸着剤に吸着させる方法と復水器へ大量の水のスプレーによる洗浄を組み合わせることにより放射性ヨウ素を除去し、放射能レベル低減に努めているが、必ずしも効率の良い方法ではないことが分かっている。
【0004】
沸騰水型原子力発電所の復水器内の気体を排気する復水器真空ポンプの排気側にヨウ素除去フィルタを設置して復水器内を掃気浄化する方法(特許文献1参照)、原子炉からタービンまでの主蒸気系統の主復水器の下流に位置し、復水器真空ポンプを含む前記主復水器からタービン建家外に設置した排気筒までの復水器真空ポンプ系統に、加熱器と活性炭フィルタを直列接続したタービン系ヨウ素除去装置(特許文献2参照)、あるいは、原子力設備等に用いられる移動式のヨウ素除去局所排気装置であって、吸入側にヨウ素を除去する場所に接続する接続筒と、風量調整ダンパを備えた外部空気導入口とを有し、前記接続筒から吸引される汚染されて湿度の高い空気と、前記外部空気導入口から導入した外部の湿度の低い新鮮空気とを混合するミキシングチャンバを設けるとともに、ミキシングチャンバ内にミストを除去するデミスタフィルタを配設し、ミキシングチャンバの下流側にヒータと前置高性能フィルタとを有する第1フィルタチャンバと、チャコールフィルタと後置高性能フィルタとを有する第2フィルタチャンバと、吸引ファンとを直列に接続したヨウ素除去局所排気装置の提案(特許文献3参照)等、復水器系のヨウ素の除去方法として提案されている。
【0005】
しかしこれらの方法においては、フィルターを使用して機械的に除去するか、あるいはチャコールフィルタなどで吸着除去するだけで、復水器などの空間から気体を吸引し、その中に含まれている放射性ヨウ素を吸着しようとするものであって、これらの提案方法によっては復水器中の凝縮水にある放射性ヨウ素や復水器などの器壁に付着した放射性ヨウ素を洗浄除去することが出来ず、その改善が求められていた。
【0006】
また原子炉停止時、原子炉内の急激な圧力低下により、原子炉運転中に生じた放射性ヨウ素は、破損燃料棒中から原子炉水中へ放出され、水蒸気に伴われてタービン・復水器へもたらされる。この放射性ヨウ素は運転中の生成量に比してその濃度が高く、安全に復水器の開放点検出来る程度の放射能濃度にするまでには、復水器は内容積が大きいため長期間の洗浄作業が必要で、かつ洗浄水の発生も多く、その処理も大きな問題であった。
【0007】
従来、水溶液中に溶解しているヨウ素及びその他のイオン性放射性成分を除去するために、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂を混合した混床イオン交換樹脂で除去していたので、イオン性放射性成分は問題ないとしても分子状ヨウ素の除去率が非常に低かった。従って、混床イオン交換樹脂を用いて処理しても復水器凝縮水中の放射性ヨウ素濃度が比較的高く問題であった。
【0008】
原子炉停止時に復水器へもたらされた多量の放射性ヨウ素は、それが存在することは復水器開放、点検の妨げであり、その除去のために空気導入と吸引による復水器内部空間のガス置換およびスプレー洗浄により行っていたが、復水器空間は大きく、放射能の安全域まで放射性ヨウ素を除去するには長期間を要し、また希釈用の空気、洗浄水の無害化のための処理は問題であった。
【0009】
【先行技術文献】
【特許文献1】
特開平10−288693号公報
【特許文献2】
特開平2000−009892号公報
【特許文献3】
特許第3186670号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、通常点検時や燃料棒破損による点検時に、復水器空間に残留する放射性ヨウ素を効率よくかつ放射能を含む廃液などの発生のできるだけ少なく、安全に短時間で回収・除去する事および方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
[1] 復水器から放射性ヨウ素を分離除去する方法において、復水器へ補助蒸気設備の蒸気を供給し、供給された補助蒸気で復水器空間に存在する放射性ヨウ素蒸気を希釈した後、復水器で凝縮した水中に移行させかつ凝縮水で復水器の冷却面に付着する放射性ヨウ素を洗浄させることを特徴とする上記[1]に記載の放射性ヨウ素の除去方法、
【0012】
[2] 原子炉停止後の復水器から放射性ヨウ素を分離・除去する方法において、復水器へ補助蒸気設備の蒸気を供給し復水器内部ガスをオフガス処理系へ吸引し、復水脱塩装置の混床イオン交換樹脂を、水酸基で置換された陰イオン交換樹脂(以下水酸基型陰イオン交換樹脂と称する)を含むイオン交換樹脂に置き換え、かつ復水器を運転することを特徴とする放射性ヨウ素の除去方法、を開発することにより上記の課題を解決した。
【0014】
【発明の実施の形態】
沸騰水型原子力発電所において通所運転時や使用している燃料棒被覆管に破損が生じた場合、ウランの核分裂により生じた放射性ヨウ素の一部は(この場合に問題となるのは放射性のI131である。)、沸騰蒸気に伴われ復水器へ導入される。
復水器は内容積の多きこと大きい空間を有し、この空間にある放射性ヨウ素を除去することは極めて困難で、長時間必要とされていたが、これを水蒸気の凝縮と凝縮水により復水器の冷却表面に付着している放射性ヨウ素を溶解させることにより、短時間で、効率よく、後処理の必要な空気や洗浄水の発生を少量にすることが可能であることを見いだした。
【0015】
しかし原子炉が停止した後は原子炉からの水蒸気の供給は困難であるので、この復水器にもたらされた放射性ヨウ素を除去するために、補助蒸気設備の水蒸気を復水器へ導入し復水器空間に存在する放射性ヨウ素を水蒸気で希釈混合しながら、凝縮した水へ溶解させさらに復水器の冷却表面に付着している放射性ヨウ素を溶解している水分を洗浄しながら復水脱塩装置へと導入浄化させることにより達成できた。
本発明の方法によるときは放射性ヨウ素はその殆どが水で捕集され、蒸気圧相当分の僅かの放射性ヨウ素が復水器内部ガス中に存在することが予想されるが新鮮な蒸気による洗浄効果とその凝縮水への溶解により殆どの放射性ヨウ素が復水器から除去されることになる。またガス状放射能量として最も多量に存在する放射性キセノンのためのオフガス処理系(OG系)に復水器内部ガスを送入することでキセノンと同様な効果を期待することができる。
【0016】
しかし復水器凝縮水中では、放射性ヨウ素は主に分子状ヨウ素(I2)として存在し、極微少量がIおよびIOのイオン状ヨウ素の化学形態で存在する。イオン状ヨウ素は、復水浄化系にセットされた混床イオン交換樹脂で除去出来る。しかし分子状ヨウ素については、一般的に混床イオン交換樹脂での効率よい除去は困難である。
【0017】
本発明の復水器凝縮水中の放射性ヨウ素の除去法は、復水浄化系の陰イオン交換樹脂の陰イオン部分を、水酸基(OH基)に交換した陰イオン交換樹脂を使用するものである。この場合混床イオン交換樹脂にあっては、該混床中の陰イオン交換樹脂を水酸基(OH基)型に転換するだけでも効果があるが、好ましくは混床タイプでなく水酸基(OH基)型陰イオン交換樹脂のみを使用することにより除去速度が高く能率的で好ましい。
【0018】
即ち、ヨウ素は水中で次のように加水分解する。
2+H2O = HIO+I+H ・・・(1)
3HIO+3OH = 2I+IO3 +3H2O ・・・(2)
3I2+6OH = 5I+IO3 +3H2O ・・・(3)
3I2+3H2O = 6H+5I+IO3 ・・・(4)
この反応は平衡反応であり、純水中および微酸性においては(1)の反応は左辺に著しく偏って起こる。即ちこの平衡定数Kは25℃において、4.6×10−13である。
K = 〔H〕〔I〕〔HIO〕/〔I2〕 ・・・(5)
【0019】
つまり、純水中における化学形態は殆ど分子状ヨウ素(I2)である。しかしアルカリが存在するときは(2)式は右辺に進行し殆ど陰イオン状のヨウ素になる。水酸基型陰イオン交換樹脂の表面近傍は強アルカリとなっており、ヨウ素の殆どが陰イオン化し直ちに陰イオン交換樹脂に吸着し、除去されるものと想定される。
【0020】
燃料破損が発生した原子炉は運転を停止することになるが、通常は原子炉運転を停止すると同時に復水器へ蒸気の送入は停止していたが、本発明においては核分裂反応を停止した後、補助蒸気設備の蒸気を復水器へ導入し、復水器空間中に存在する放射性ヨウ素を希釈・凝縮することにより、復水器空間に存在する放射性ヨウ素濃度も急激に低下させることができた。復水器空間部は巨大なものであり、復水器空間に放射性ヨウ素が残留することになると、従来法での除去は困難で復水器の開放点検作業に支障を来すことになる。
【0021】
検討の結果、復水器の操作温度を出来る限り低下させることにより復水器空間に残留する水蒸気が急激に減少し、それに伴い凝縮水が急激に増加することになる。凝縮し温度が低下するとヨウ素の溶解度も小さくなるが、凝縮水が増加することにより水中への放射性ヨウ素の移行量(絶対量)が増加し、復水器に存在する分子状ヨウ素の多くの部分が凝縮水中へ溶解することが判明した。なおこの時、復水器は外部漏洩を防止するためにOG系へ吸引することにより減圧系で運転されている。
【0022】
導入された補助蒸気設備の蒸気による撹拌効果も手伝い、復水器空間中の放射性ヨウ素の平均濃度も短時間で急激に低下することが判明した。更には、復水器冷却面に付着している水滴も凝縮水による洗浄効果で復水脱塩装置へ移行することが判明した。
従来は復水器の開放点検前に、一方から復水器内部へ空気を導入し、他方から吸引しながらスプレーで散水することにより、復水器中のヨウ素濃度低減作業を長期間かけて行っているが、非常に効率の悪い方法でありまたスプレーを行うことにより放射能を含む廃液の発生量が多く、その処理も問題になっていた。その点、補助蒸気設備の蒸気を導入する方法であると、液体による洗浄に比較してその容量は約1000倍にもなることから、非常に少ない水量(凝縮水換算)で洗浄が効率よく行われることが判明した。
【0023】
この結果、復水器での凝縮水へ移行するヨウ素は分子状ヨウ素であるので、上記のように混床イオン交換樹脂では分離・除去しにくい。この凝縮水は原子炉に再循環されることになるので、このままでは再度原子炉水が放射性ヨウ素により汚染を引き起こすことにもなりかねない。
そこで、原子炉の核分裂反応を停止した後は、復水脱塩装置のイオン交換樹脂を、通常の混床イオン交換樹脂から、水酸基型陰イオン交換樹脂のみの吸着装置に変更してヨウ素分子を選択的に除去する必要がある。これによりヨウ素は、イオン状ヨウ素になりイオン交換樹脂に吸着除去され、原子炉への再循環水中のヨウ素濃度は無視出来るほどに低減することが可能となる。
【0024】
また、陰イオン交換樹脂の対イオンの形としては、水酸基(OH型)以外では必ずしも効率よく分子状ヨウ素の除去が出来ないことが明かとなった。そこで、原子炉停止後に陽イオン交換樹脂と通常の陰イオン交換樹脂の混床イオン交換樹脂から、該混床イオン交換樹脂中の陰イオン交換樹脂を主に水酸基型陰イオン交換樹脂に変換するか、全部を水酸基型陰イオン交換樹脂に入れ替えて分子状ヨウ素を効率よく除去し、ヨウ素除去操作が終了した段階で改めて陽イオン交換樹脂と通常の陰イオン交換樹脂を混合したイオン交換樹脂混床の構成にすることが望ましい。
【0025】
本発明のフローチャートを図1に示す。
原子炉(図示せず)停止後、復水器へ補助蒸気設備から蒸気が供給され、低圧タービンを駆動しながら、復水器内部ガスをOG系に送入し、放射性キセノンや放射性ヨウを除去した後の排気ガスをベントスタックから排気する。
補助蒸気設備から供給された蒸気は、復水器器壁で凝縮され復水器器壁に付着している放射性ヨウ素などを洗浄除去しながら凝縮水として復水濾過装置に送られる。
この復水濾過装置の復水脱塩装置は、通常は混床イオン交換樹脂が充填されているが、原子炉停止時に水酸基型陰イオン交換樹脂またはそれを含む混床イオン交換樹脂に置き換えられることにより、ここで放射性ヨウ素を含む凝縮水を処理することのより放射性ヨウ素を確実に除去する。この処理済みの凝縮水は原子炉へ循環する。
【0026】
【実施例】
(実施例1)
補助蒸気設備の蒸気を復水器に10トン毎時供給し、復水器の凝縮水温度を35℃にして作動させた状態で、復水器空間から凝縮した水中の3時間後のヨウ素(I131)濃度は50Bq/cm3から0.03Bq/cm3となった。
【0027】
(実施例2)
実施例1の条件で、復水器浄化系の構成を、混合イオン交換樹脂から水酸基型陰イオン交換樹脂に交換して運転した結果、復水器浄化系入口のヨウ素(I131)濃度は50Bq/cm3であったものが、出口のヨウ素(I131)濃度は0.3Bq/cm3以下となった。
【0028】
(比較例1)
復水器解放前の処理として、復水器内のヨウ素の洗浄・除去のために散水と10,000cm3/hrの空気の導入と排気を行った結果洗浄・除去操作前のヨウ素(I131)濃度は110Bq/cm3であったものが、5日洗浄・除去操作を継続した後のヨウ素(I131)濃度は12Bq/cm3であった。
【0029】
(比較例2)
比較例1において復水器浄化系のイオン交換樹脂の構成を、混合イオン交換樹脂として運転した結果、復水器浄化系入口のヨウ素(I131)濃度は50Bq/cm3であり、出口のヨウ素(I131)濃度は 10Bq/cm3であった。
【0030】
(比較例3)
実施例2の条件で水酸基型陰イオン交換樹脂の代わりに、Cl型陰イオン交換樹脂を使用した結果、復水器浄化系入口のヨウ素(I131)濃度が50Bq/cm3であったものが、出口のヨウ素(I131)濃度は40Bq/cm3であった。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、沸騰水型原子力発電所において運転中に蒸気と共に復水器にもたらされあるいは燃料棒の破損時の原子炉停止作業中に復水器中にもたらされた復水器空間に残留する放射性ヨウ素を、補助蒸気設備を用いて復水器へ蒸気を供給し、復水器内部ガスをオフガス処理系へ吸引し、復水脱塩装置の混床イオン交換樹脂を、水酸基型陰イオン交換樹脂を含むイオン交換樹脂に置き換え、かつ復水器を運転することにより、放射能を含む廃液などの発生のできるだけ少なく、安全に短時間で回収・除去する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】復水器の放射性ヨウ素浄化系の概念図である。

Claims (2)

  1. 復水器から放射性ヨウ素を分離除去する方法において、復水器へ補助蒸気設備の蒸気を供給し、供給された補助蒸気で復水器空間に存在する放射性ヨウ素蒸気を希釈した後、復水器で凝縮した水中に移行させかつ凝縮水で復水器の冷却面に付着する放射性ヨウ素を洗浄させることを特徴とする放射性ヨウ素の除去方法。
  2. 原子炉停止後の復水器から放射性ヨウ素を分離・除去する方法において、復水器へ補助蒸気設備の蒸気を供給し、復水器内部ガスをオフガス処理系へ吸引し、復水脱塩装置の混床イオン交換樹脂を、水酸基で置換された陰イオン交換樹脂を含むイオン交換樹脂に置き換え、かつ復水器を運転し、復水器で凝縮した水を前記イオン交換樹脂を通して放射性ヨウ素を吸着除去することを特徴とする放射性ヨウ素の除去方法。
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