JP4223576B2 - 画像信号変換装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、入力された画像信号より高い解像度を有する画像信号を得ることができるクラス分類適応処理を用いた画像信号変換装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像信号を異なるフォーマットに変換する装置として、例えば標準TV信号(SD(Standard Definition )信号)をHD(High Definition )フォーマット信号に変換するアップコンバータがある。このアップコンバータに使用されている技術について以下、説明する。まず、標準TV信号(SD信号)とHD信号の各画素の空間配置例を図11に示す。ここでは、説明の簡素化のため、HD信号の画素数を水平方向、垂直方向に各々2倍としている。図中の◎のSD画素に注目すると、近傍4種類の位置にHD画素が存在する。この4種類の位置に存在するHD画素を予測するモードをそれぞれmode1、mode2、mode3、mode4と称する。
【0003】
従来のアップコンバータにおいては、入力SD信号に補間フィルタを適用することで補間画素を生成し、HDフォーマットの信号を出力する。このアップコンバータの簡素な構成例としては、SD信号のフィールドデータから、4種類の位置のHD画素を生成することが考えられる。そこで用いられる補間フィルタの構成は、垂直方向の処理と水平方向の処理とを分離しない空間内2次元ノンセパラブルフィルタと、これらの処理を分離して行う垂直/水平セパラブルフィルタに分類される。これらの補間フィルタの構成例を図12および図13に示す。
【0004】
図12に示すノンセパラブル補間フィルタは、空間内2次元フィルタを使用するものである。入力端子81からSD信号が供給され、入力SD信号は、mode1用2次元フィルタ82、mode2用2次元フィルタ83、mode3用2次元フィルタ84およびmode4用2次元フィルタ85へそれぞれ供給される。すなわち、4種類の位置のHD画素毎に独立した2次元フィルタを用いて補間処理を実行する。その結果、それぞれのフィルタ82〜85の出力は、HD信号として選択部86において、直列化がなされ、出力端子87から出力HD信号が取り出される。
【0005】
また、図13に示す補間フィルタは、垂直/水平セパラブルフィルタを使用するものである。入力端子91からSD信号が供給され、入力SD信号は、垂直補間フィルタ92および93において、HD信号の2本の走査線データが生成される。例えば、垂直補間フィルタ92では、mode1用およびmode2用の処理が行われ、垂直補間フィルタ93では、mode3用およびmode4用の処理が行われる。
【0006】
これらの処理が行われると垂直補間フィルタ92および93からの出力信号は、水平補間フィルタ94および95へ供給される。この水平補間フィルタ94および95では、各走査線毎に水平フィルタを用い4種類の位置のHD画素が補間され、選択部96へ供給される。選択部96では、供給されたHD信号の直列化がなされ、出力端子97から出力HD信号が取り出される。
【0007】
しかしながら、従来のアップコンバータにおいて、補間フィルタとして理想フィルタを使用しても、画素数は増えるものの空間解像度はSD信号と変わらない。実際には、理想フィルタを用いることが出来ないため、SD信号より解像度の低下したHD信号を生成することしかできないという問題がある。
【0008】
そこで、これらの問題を解決するために、補間のためのクラス分類適応処理を適用することが提案されている。このクラス分類適応処理は、入力SD信号の例えば輝度レベルの特徴に基づき、クラス分類を行い、分類されたクラスに対応した予測係数が予測タップを構成する入力SD信号の複数の画素値との線形1次結合によりHD信号を生成する処理である。このとき、用いられている予測係数は、クラス毎に予め学習により獲得されたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このようにクラス分類適応処理によって一般に、予測係数は、学習対象画像の平均的な特性を反映した値となる。そのため、処理の対象となる画像が特殊条件の場合では、対応できなくなり、画質劣化が生じる。すなわち、背景画像の前を非常に明るい物体が高速で移動する場合などは、予測演算値が背景画像の画素値に比べ非常に大きくなる。このとき残像のような尾引き画像となり非常に見苦しくなる。さらに、注目するSD画素の空間内近傍画素値が背景画素値のみによる予測値であるとき、背景画像領域と高速移動物体領域の組み合わせにより網目状の残像となり大きな画質劣化を引き起こす。この現象は、移動物体の形状、移動速度、物体画素値、背景画素値などの組み合わせにより画質劣化の程度は異なるが、目立つ場合には強い違和感が残り大きな画質劣化となる。
【0010】
従って、この発明は、入力SD信号のクラス分類結果に対応し選択された予測タップの画素の信号特性を評価し、上述したような特殊条件の場合には、再度、クラスタップおよび予測タップを選択しなおすことによって、画質劣化を防止することができる画像信号変換装置および方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、第1のディジタル画像信号を、より高い解像度の第2のディジタル画像信号に変換する画像信号変換装置において、第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフィールド内の複数の画素からなる第1のタップを生成し、生成された第1のタップの複数の画素から第1のクラスを生成する第1のクラス生成手段と、第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第2のタップを生成し、生成された第2のタップの複数の画素から第2のクラスを生成する第2のクラス生成手段と、第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、第2のタップとは異なる第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第3のタップを、生成された第2のクラスに応じて検出する第3のタップ検出手段と、第1のディジタル画像信号の注目画素を中心とした画素の動き量を検出する動き量検出手段と、動き検出手段で検出された動き量を記憶する動き量記憶手段と、動き量記憶手段から第3のタップに対応した動き量を読み出し、読み出された動き量に基づいて当該フィールドのみに動きが存在するか否かを評価する評価手段と、評価手段の評価結果から動きの存在が当該フィールドのみであると評価されると、第1のクラスを選択し、動きの存在が当該フィールドのみではないと評価されると、第2のクラスを選択するクラス選択手段と、第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、選択された第1または第2のクラスに基づいて、第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフィールド内またはフレーム内の複数の画素を選択する画素選択手段と、第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、予め学習により獲得された予測係数が記憶され、選択された第1または第2のクラスに応じて予測係数が読み出される記憶手段と、選択された画素と、読み出された予測係数とを演算し、第2のディジタル画像信号の画素を生成する演算手段とからなることを特徴とする画像信号変換装置である。
【0012】
さらに、請求項7に記載の発明は、第1のディジタル画像信号を第2のディジタル画像信号に変換する画像信号変換装置において、第1のディジタル画像信号の特徴に基づきクラスに分類されるクラス分類手段と、第1のディジタル画像信号の特徴に基づき特殊条件時の特殊クラスに分類される特殊クラス分類手段と、クラスに応じて予測タップを検出する予測タップ検出手段と、第1のディジタル画像信号から動き量を検出する動き量検出手段と、動き量および/または予測タップによって第1のディジタル画像信号を判定する判定手段と、クラスまたは特殊クラスから判定に応じて1つのクラスを選択する選択手段と、選択された1つのクラスに応じて予測タップが再選択される予測タップ再選択手段と、予め学習により獲得され、メモリに記憶された予測係数が、選択された1つのクラスに応じて読み出される予測係数記憶手段と、読み出された予測係数と、予測タップとから予測演算を実行する予測演算手段とからなることを特徴とする画像信号変換装置である。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、第1のディジタル画像信号を、より高い解像度の第2のディジタル画像信号に変換する画像信号変換方法において、第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフィールド内の複数の画素からなる第1のタップを生成し、生成された第1のタップの複数の画素から第1のクラスを生成する第1のクラス生成ステップと、第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第2のタップを生成し、生成された第2のタップの複数の画素から第2のクラスを生成する第2のクラス生成ステップと、第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、第2のタップとは異なる第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第3のタップを、生成された第2のクラスに応じて検出する第3のタップ検出ステップと、第1のディジタル画像信号の注目画素を中心とした画素の動き量を検出する動き量検出ステップと、動き検出ステップで検出された動き量を動き量記憶手段に記憶するステップと、動き量記憶手段から第3のタップに対応した動き量を読み出し、読み出された動き量に基づいて当該フィールドのみに動きが存在するか否かを評価する評価ステップと、評価ステップの評価結果から動きの存在が当該フィールドのみであると評価されると、第1のクラスを選択し、動きの存在が当該フィールドのみではないと評価されると、第2のクラスを選択するクラス選択ステップと、第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、選択された第1または第2のクラスに基づいて、第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフィールド内またはフレーム内の複数の画素を選択する画素選択ステップと、第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、予め学習により獲得された予測係数が記憶手段に記憶され、選択された第1または第2のクラスに応じて予測係数を読み出すステップと、選択された画素と、読み出された予測係数とを演算し、第2のディジタル画像信号の画素を生成する演算ステップとからなることを特徴とする画像信号変換方法である。
【0014】
入力SD信号に対してクラス分類を行い、そのクラスに応じた予測タップを検出し、特殊条件での画質劣化の発生しないクラスを入力SD信号から検出する。さらに、入力SD信号から動き量(動き特性)の検出を行い、動き量に応じて予測タップおよび予測係数を切り換えることによって、特殊条件に対する例外処理を施すことができ画質劣化を防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。まず、この発明の理解を容易とするため、先に提案されているクラス分類適応処理を用いたアップコンバータを説明する。クラス分類適応処理を用いたアップコンバータでは、入力SD信号の特徴に基づき、入力信号をいくつかのクラスに分類し、予め学習により生成されたクラス毎の適応予測手法に従い、出力HD信号を生成する。
【0016】
一例として、図1Aに示すような入力SD信号(8ビットPCM(Pulse Code Modulation )データ)に対してクラス生成タップを設定し、入力SD信号の波形特性によりクラスを生成する。この図1Aの例では、注目SD画素(◎)を中心として7タップ(7個のSD画素)でクラスが生成される。例えば、7タップデータに対し1ビットADRC(Adaptive Dynamic Range Coding )を適用すると、7画素のデータから定義されるダイナミックレンジに基づき、7画素の最小値を除去した上で、各タップの画素値を適応的に1ビット量子化するので、128クラスが生成される。
【0017】
ADRCは、VTR用信号圧縮方式として開発されたものであるが、少ないクラス数で、入力信号の波形特性を表現するのに適している。ADRCの他にもクラス分類法としては、下記のものを採用することができる。
【0018】
1)PCMデータを直接使用する。
2)DPCM(Differential PCM)を適用してクラス数を削減する。
3)VQ(Vector Quantization )を適用してクラス数を削減する。
4)周波数変換(DCT(Discrete Cosine Transform Coding)、アダマール変換、フーリエ変換等)の値に基づいたクラス分類を行う。
【0019】
こうして分類されたクラス毎に適応処理を実行するが、その適応処理の一例として、予め学習により生成されたクラス毎の予測係数を用いた予測処理が挙げられる。予測処理のときに使用される予測タップの一例を図1Bに示す。この一例は、注目SD画素を中心としたフレーム内13タップから予測タップが構成される。予測式の一例を式(1)に示す。
【0020】
【数1】
y´:推定HD画素値
xi :SD信号予測タップ画素値
wi :予測係数
【0021】
このように、クラス毎に生成された予測係数と入力データとの積和演算、例えば線形1次結合によりHD画素値を推定する。このクラス分類適応処理の回路構成を図2に示す。1で示す入力端子から入力SD信号が供給され、供給された入力SD信号は、クラス分類部2および予測タップ選択部3へ供給される。クラス分類部2では、上述した図1Aに示すようなクラスタップに基づき、入力SD信号に対するクラスが生成される。生成されたクラスは、クラス分類部2から予測タップ選択部3および予測係数ROM4へ供給される。
【0022】
予測係数ROM4では、生成されたクラスをアドレスとして応答する予測係数が出力される。予測係数は、予測係数ROM4から予測演算部5へ供給される。予測タップ選択部3は、供給されたクラスに応じて入力SD信号から上述した図1Bに示すように13タップからなる予測タップを選択する。選択された13タップからなる予測タップは、予測タップ選択部3から予測演算部5へ供給される。予測演算部5では、供給された予測係数および予測タップから式(1)に示す予測演算が実行され、その演算結果は、出力端子6から出力される。
【0023】
この例では、mode1〜mode4のHD画素を予測するために、図1Aに示す7画素からなるクラスタップを共用しているが、mode1〜mode4毎にクラスタップを変えても良い。同様に、図1Bに示す13画素からなる予測タップを共用しているが、上述したように供給されるクラスに基づいて予測タップを変えることも可能であり、またmode1〜mode4毎に予測タップを変えることも可能である。
【0024】
上述した予測係数は、予め学習により生成しておくが、その学習方法について述べる。式(1)の線形1次結合モデルに基づく予測係数を最小自乗法により生成する例を示す。最小自乗法は、以下のように適用される。一般化した例として、Xを入力データ、Wを予測係数、Yを推定値として次の式を考える。
【0025】
観測方程式:XW=Y (2)
【数2】
【0026】
上述の観測方程式(2)により収集されたデータに最小自乗法を適用する。式(1)の例においては、n=13、mが学習データ数となる。式(2)の観測方程式をもとに、式(4)の残差方程式を考える。
【0027】
残差方程式:XW=Y+E (4)
【数3】
【0028】
式(4)の残差方程式から、各wi の最確値は、
【数4】
を最小にする条件が成り立つ場合と考えられる。すなわち、式(5)の条件を考慮すれば良いわけである。
【0029】
【数5】
【0030】
式(5)のiに基づくn個の条件を考え、これを満たすw1 、w2 、・・・、wn を算出すれば良い。そこで、残差方程式(4)から式(6)が得られる。
【0031】
【数6】
【0032】
式(5)および式(6)により式(7)が得られる。
【数7】
【0033】
そして、式(4)および式(7)から、正規方程式(8)が得られる。
【数8】
【0034】
式(8)の正規方程式は、未知数の数nと同じ数の方程式を立てることが可能であるので、各wi の最確値を求めることができる。そして、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)を用いて連立方程式を解く。
【0035】
この場合の学習においては、対象信号と教師信号との間で上述の線形1次モデルを設定し、最小自乗法により予め予測係数を生成しておく。その学習方法の一例となるフローチャートを図3に示す。このフローチャートは、ステップS1から学習処理の制御が始まり、ステップS1の学習データ形成では、例えば上述した図1Bに示す13タップから学習データが形成される。ここで、注目SD画素近傍のブロック内のダイナミックレンジが所定のしきい値より小さいもの、すなわちアクティビティーの低いものは、学習データとして扱わない制御がなされる。ダイナミックレンジが小さいものは、ノイズの影響を受けやすく、正確な学習結果が得られないおそれがあるからである。
【0036】
ステップS2のデータ終了では、入力された全データ、例えば1フレームまたは1フィールドのデータの処理が終了していれば、ステップS5の予測係数決定へ制御が移り、終了していなければ、ステップS3のクラス決定へ制御が移る。ステップS3のクラス決定は、上述した図1Aに示すように、注目SD画素近傍の画素位置の動き評価値に基づいたクラス決定がなされる。ステップS4の正規方程式では、上述した式(8)の正規方程式が作成される。全データの処理が終了後、ステップS2のデータ終了から制御がステップS5へ移る。このステップS5の予測係数決定では、この正規方程式が行列解法を用いて解かれ、予測係数が決定される。ステップS6の予測係数登録で、予測係数をメモリにストアし、このフローチャートが終了する。以上が予測演算方式によるクラス分類適応処理の概要である。
【0037】
上述したクラス分類適応処理を用いたアップコンバータの一例を図4および図5に示す。この図4および図5は、上述した図12および図13のアップコンバータに対応した構成であり、図11に示すSD画素とHD画素の関係に基づいてHD画素データを生成するものである。入力端子10から供給される入力SD信号は、予測タップ選択部11およびクラス分類部12へ供給される。クラス分類部12では、上述した図1Aに示すクラスタップのようにクラスd0が生成され、生成されたクラスd0は、アドレスとして予測係数ROM13へ供給される。予測タップ選択部11では、上述した図1Bに示すような予測タップが選択される。選択された予測タップは、mode1予測演算部14、mode2予測演算部15、mode3予測演算部16およびmode4予測演算部17へ供給される。
【0038】
予測係数ROM13では、上述したように予め学習により獲得された予測係数からクラスd0に対応したものが読み出される。読み出された予測係数は、d5として、mode1予測演算部14、mode2予測演算部15、mode3予測演算部16およびmode4予測演算部17へ供給される。mode1予測演算部14では、選択された予測タップと予測係数d5とから積和演算が実行され、mode1のHD画素d1が生成され、生成されたHD画素d1は、選択部18に供給される。同様に、予測演算部15、16および17では、選択された予測タップと予測係数d5とから積和演算が実行され、HD画素d2、d3、d4が生成され、選択部18へ供給される。
【0039】
このとき、各予測演算部14、15、16、17では、予測タップ選択部11からの予測タップと予測係数d5との積和演算が行われる。この積和演算の際にmodeに応じて予測係数の符号が変更される。mode1予測演算部14とmode2予測演算部15の間では、積和演算を実行するときに、例えば予測係数d5の符号を正負の逆とし、同様にmode3予測演算部16とmode4予測演算部17の間でも、予測係数d5の符号を正負の逆とし、積和演算を実行する。また、mode1予測演算部14とmode3予測演算部16の間では、例えば注目SD画素上の垂直方向の線に対して線対称に予測タップを入れ換え、予測係数d5と積和演算を実行し、同様にmode2予測演算部15とmode4予測演算部17とでも、注目SD画素上の垂直方向の線に対して線対称に予測タップを入れ換え、積和演算を実行する。
【0040】
選択部18では、注目SD画素から生成されたHD画素を所望の時系列に並び換え、出力端子19を介してHD画素が出力される。この選択部18には、並び換えに必要なメモリも含まれる。以上が2次元ノンセバラブル構成の予測演算を使用したときのクラス分類適応処理の構成例である。
【0041】
一方、図5は、垂直/水平セパラブル構成の予測演算を行う場合のクラス分類適応処理の構成例を示す。入力端子20から入力SD信号が供給され、入力SD信号は、予測タップ選択部21およびクラス分類部22へ供給される。クラス分類部22では、上述した図1Aに示すクラスタップのようにクラスd11が生成され、生成されたクラスd11は、アドレスとして垂直係数ROM23および水平係数ROM24へ供給される。予測タップ選択部21において選択された予測タップは、垂直予測演算部25および26へ供給される。
【0042】
垂直係数ROM23では、上述したように予め学習により獲得された予測係数からクラスd11に対応したものが読み出され、読み出された予測係数は、垂直予測係数d16として、垂直予測演算部25および26へ供給される。水平係数ROM24では、上述したように予め学習により獲得された予測係数からクラスd11に対応したものが読み出され、読み出された予測係数は、水平予測係数d17として、水平予測演算部27および28へ供給される。
【0043】
垂直予測演算部25では、選択された予測タップと垂直予測係数d16とから積和演算により、垂直推定値が生成される。この垂直推定値は、HD画素の位置に生成されるものである。次に、この垂直推定値を使用して水平方向のクラス分類適応予測を行い、それによってHD画素値を生成する。生成された垂直推定値は、d12として水平予測演算部27へ供給される。同様に、垂直予測演算部26では、選択された予測タップと垂直予測係数d16とから積和演算により、垂直推定値d13が生成され、水平予測演算部28へ供給される。
【0044】
水平予測演算部27では、供給された垂直推定値d12を記憶するメモリを有し、記憶された垂直推定値から予測タップが選択され、選択された予測タップと水平予測係数d17との積和演算により、HD画素が生成される。生成されたHD画素は、d14として選択部29へ供給される。同様に、水平予測演算部28では、メモリから選択された予測タップと水平予測係数d17との積和演算により、HD画素が生成される。生成されたHD画素は、d15として選択部29へ供給される。上述した予測演算部25、26、27および28では、modeに応じて予測係数の符号および/またはタップの入れ換えがなされる。
【0045】
この垂直および水平予測演算部25〜28では、mode1、mode2の走査線用と、mode3、mode4の走査線用の2種類に分かれ、予測演算部25および27が前者を示し、予測演算部26および28が後者を示す。選択部29では、供給されたHD画素d14およびd15を最適な並び換えにより最終的に出力端子30を介してHD画素が出力される。以上の処理により予測演算を垂直/水平セパラブル構成にした場合のクラス分類適応処理が実現される。
【0046】
以上のクラス分類適応処理は、式(1)の例で示されるような予測演算を使用する予測演算方式と呼ばれる手法である。この他に重心法を用いたクラス分類適応処理がある。重心法は、予測演算値を出力する予測演算方式ではなく、各クラスに対応する目標信号分布の平均値を出力値とする手法である。予測演算方式は、予め学習により各クラスに対応する予測係数を生成しておくが、重心法では、予め学習により各クラスに対応する出力値を生成しておく。よって、重心法の基本構成は、クラス分類部と予測値ROMを直列接続した簡素なものとなる。重心法は、予測演算方式に比べ予測自由度が少ないため、全体の性能では予測演算方式より劣ることが多いが、ハード量が非常に少ないという利点がある。このため、これらは、用途によって使い分けられる。
【0047】
この発明は、上述のクラス分類適応処理を用いたアップコンバータにおいて、まれに発生する画質劣化を抑圧するものである。その画質劣化の発生メカニズムについて図6を用いて説明する。まず、図6Aは、時間方向の画素配置図であり、図6Bは、各フィールドの対応する動き量を表示する。この図6Aの一例は、◎で示す注目SD画素aよりHD画素値を予測する場合を示す。この図は、◎の注目SD画素aを含む垂直断面に関し、時間方向の流れを表現する。ここでは、空間位置を固定とした連続する6フィールド(#(n−4)、#(n−3)、・・・、#(n+1))の時間方向の画素配置が示されている。図6Bには、各フィールドの動き量を示す。
【0048】
注目SD画素aは、#nフィールドに属する。HD画素値の予測に図1Bに示すフレーム内13タップの予測タップを使用すると、図6A中の台形で囲まれた範囲に含まれる、◎の注目SD画素aを含む垂直5ラインが予測タップの対象画素となる。#nフィールドの直前の#(n−1)フィールドを高速物体が横切るような特殊条件を考える。図6の例は、背景画像の前を高速物体が移動し、図6Bからわかるように、#(n−1)フィールドのみに動きが存在するような場合を示す。
【0049】
一般にクラス分類適応処理に用いられる予測係数は、学習対象画像の平均的な特性を反映した値となる。そのため、このような特殊条件は例外となり、一般的には対応できない。背景画像の値と高速物体の値が近い場合は、大きな画質劣化にはならない。しかしながら、背景画像の前を非常に明るい物体が高速で移動する場合などは、予測タップに高輝度の画素が含まれるために、予測演算値が背景画像の画素値に比べ非常に大きくなる。このとき、残像のような尾引き画像となり非常に見苦しくなる。
【0050】
さらに、注目SD画素の空間内近傍画素値が背景画像画素値のみによる予測値であるとき、背景画像領域と高速移動物体領域の組み合わせにより網目状の残像となり大きな画質劣化を引き起こす。この現象は、移動物体の形状、移動速度、物体画素値、背景画素値などの組み合わせにより、画質劣化の程度は異なるが、目立つ場合には強い違和感が残り大きな画質劣化となる。
【0051】
そこで、この発明は、入力SD信号のクラス分類結果に対応し選択された予測タップの画素の信号特性を評価し、必要な場合には、再度、クラスや予測タップを選択するものである。上述した図1Bに示すフレーム内13タップの予測タップの例においては、6タップに関し直前の#(n−1)フィールドの画素値が使用されることになる。予測タップ画素の評価を行う際に用いられる信号特性の例として、動き量および画素値差が挙げられる。図6の例は、#(n−1)フィールドのみに動きが存在するので、再選択条件を満たす可能性がある。再選択条件とは、動き量が大きく、かつ画素値差も大きい場合であり、このような場合、上述の画質劣化が発生する可能性が高いので、別の画質劣化が発生しないクラスや予測タップを再選択する。例えば、動きの影響を受けないフィールド内タップを再選択すれば、解像度という観点からは問題があるが、動きに起因する画質劣化は、発生しない。
【0052】
各画素の動き量検出については、図6A中の両矢印▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼、▲5▼で表されるような空間位置の同じ画素間のフレーム間差分絶対値などが用いられる。
【0053】
一例として、動き量Mi は、式(9)から求められる。
Mi =w1 |a−a´|+w2 |b−b´|+w3 |c−c´|+w4 |d−d´|+w5 |e−e´| (9)
但し、w1 、w2 、w3 、w4 、w5 は、重み係数である。
【0054】
さらに、画素値差Qi は、式(10)から求められる。
Qi =w11|a−b|+w12|a−c|+w13|d−b|+w14|e−c|(10)
但し、w11、w12、w13、w14は、重み係数である。
((w11=w12でも良い)>(w13=w14でも良い))
【0055】
上述したように、重み係数w1〜w5、w11〜w14を使用する理由は、クラス分類適応処理で用いられる予測係数の寄与度が注目画素の近傍であるほど大きい。そこで、処理対象画素の時間方向および空間方向も考慮した評価を行うためである。すなわち、予測タップ対応画素を評価する際、時間方向および空間方向の逆比などの重みを掛けることを意味する。注目画素に近い予測タップの画素特性の評価重みを大きくし、注目画素から遠い予測タップの画素特性の評価重みを下げる。これによって、画質劣化が発生しない限り、従来のクラスと予測タップを使用することが可能となる。
【0056】
そして、動き量と画素値差の一方によって、再度、クラスタップや予測タップを選択するか否かの判断を行っても良い。以下に示す式(11)では、両者を考慮した評価値Eを示す。
E=(動き量)+(画素値差)=Σαi Mi +Σβi Qi (11)
ただし、αi 、βi は、重み係数である。
【0057】
次に、上述したこの発明の一実施例について、図7を参照して説明する。この図7は、一般のクラス分類と予測タップを使用する場合と、特殊条件での画質劣化の発生しないクラスと予測タップを使用する場合である。入力端子31から供給される入力SD信号d20は、クラス分類部32、33、動き検出部35および予測タップ選択部39へ供給される。クラス分類部32では、特殊条件での画質劣化が発生しないクラスd21が用意される。例えば、図8Aに示すようなフィールド内信号波形のみから分類されるクラスタップが用いられる。このクラスd21は、クラス分類部32から選択部37へ供給される。
【0058】
クラス分類部33では、通常のクラス分類が実行される。例えば、上述した図1Aに示すようなフレーム内からなるクラスタップを使用し、ADRC等のクラス分類の手法が行われる。このクラス分類部33で生成されたクラスd22は、クラス分類部33から予測タップ検出部34および選択部37へ供給される。予測タップ検出部34では、クラスd22に対応した、例えば上述した図1Bに示すようなフレーム内からなる予測タップが選択される。選択された予測タップd24は、予測タップ検出部34から予測タップ判定部38へ供給される。
【0059】
動き検出部35では、上述した手法により動き量が検出され、検出された動き量d23は、動きメモリ36へ供給される。動きメモリ36では、供給された動き量d23が蓄積される。予測タップ判定部38には、予測タップ検出部34から選択された予測タップd24が供給され、さらに動きメモリ36から動き量を読み出し、読み出した動き量d25に基づいて予測タップ判定部38が予測タップd24の評価を行う。予測タップ判定部38でなされた評価の判定出力d26は、選択部37へ供給される。
【0060】
選択部37では、判定出力d26に応じてクラス分類部32からのクラスd21か、クラス分類部33からのクラスd22かが選択される。選択されたクラスは、d27として予測タップ選択部39および予測係数ROM40へ供給される。予測係数ROM40では、供給されたクラスd27に応答する予測係数が読み出される。読み出された予測係数d28は、予測演算部41へ供給される。
【0061】
予測タップ選択部39では、クラスd27に応じて入力SD信号d20から予測演算に用いられる予測タップが選択される。この予測タップ選択部39では、クラスd27に基づいて予測タップが選択され、すなわち動き量d25に基づいて予測タップが選択される。選択される予測タップの具体例を以下に示す。予測タップ選択部39では、クラスd27、すなわち動き量d25が、例えば静止のような場合で、頗る小さい値の場合、図1Bに示す予測タップが選択され、準静止のような場合で、動き量d25が小さい場合、図8Bに示す予測タップが選択される。さらに、動き量d25が大きい場合、図8Cに示す予測タップが選択され、動き量d25がかなり大きい場合、図8Dに示す予測タップが選択される。
【0062】
予測演算部41では、予測タップ選択部39からの予測タップと予測係数d28とから、例えば線形1次結合式によって入力SD信号d20より多い画素数の画素d29が算出される。算出された画素d29は、出力端子42から出力される。なお、図7中の破線矢印は、各クラス分類に動き量を加味する場合も考慮したことを意味する。
【0063】
この図7の一実施例を具体的に説明すると、通常、フィールド間予測のタップ構造により入力SD信号のアップコンバージョンを行う。しかしながら、フィールド間予測のタップ構造では、特殊条件による画質劣化、例えば高速動き物体における画質劣化には対応できない。そこで、特殊条件が発生した場合のみ、フィールド内予測のタップ構造を使用する。これによって、解像度性能は、高くないもののフィールド間予測のタップ構造を使用する場合より、画質劣化は抑えられる。
【0064】
すなわち、特殊条件の場合のみ、クラス分類部32によるクラスd21と対応する予測タップ構造を用い、通常の場合には従来のクラス分類部33によるクラスd22と対応する予測タップ構造を用いることで、出力画像の全体の画質向上につながる。このとき、予測係数ROM40には、クラスd21に対応する特殊条件での画質劣化が発生しない予測係数を通常の予測係数とは別に用意する。
【0065】
また、図に示した動きメモリ36の他に各画素値を記憶するメモリも必要となるが、予測演算を実行するためには、各画素値を記憶するメモリが搭載されているので、ハード的には問題はない。この図では、動き検出した結果を記憶する構成を提案しているが、各画素値も記憶されているので、随時、上述した式(11)に基づいた、動き量と画素値差の検出を実行しながら判定する構成も考えられる。
【0066】
上述した一実施例の予測タップ選択部39では、動き量のみからなる評価値d26に基づいて予測タップが再選択される一例を説明したが、予測タップを切り換える他の例として、図9Aに矢印で示す方向に空間傾斜が強いような特殊条件の場合には、図9Aに示す予測タップから図9Bに示す予測タップを再選択することも可能である。
【0067】
さらに、再選択されるクラスと予測タップに関して、ハードの負担を軽減するため、特殊条件発生時には入力SD信号の特性に依存しない単一クラスと単一予測タップを用いる場合と、一般のクラス分類と予測タップを使用する場合とを併用する他の実施例を図10に示す。このときの予測係数としては、全学習対象画像の平均的な信号特性を用いる場合や、上述の画質劣化の発生する条件のみを集めて学習することが考えられる。
【0068】
入力端子51から供給される入力SD信号d40は、クラス分類部53、動き検出部55および予測タップ選択部59へ供給される。この他の実施例では、特殊条件発生時には、予め学習により用意された固定クラスd41が固定クラス発生部52から選択部57へ供給される。この固定クラスd41は、一例として図8Aに示すようなクラスタップからなる。
【0069】
クラス分類部53では、入力SD信号d40に通常のクラス分類が実行される。例えば、上述した図1Aに示すようなクラスタップを使用し、ADRC等のクラス分類の手法が行われる。分類されたクラスd42は、クラス分類部53から予測タップ検出部54および選択部57へ供給される。予測タップ検出部54では、クラスd42に対応した予測タップ構造が選択される。選択された予測タップd44は、予測タップ検出部54から予測タップ判定部58へ供給される。
【0070】
動き検出部55では、上述した手法により動き量が検出され、検出された動き量d43は、動きメモリ56へ供給される。動きメモリ56では、供給された動き量d43が蓄積される。予測タップ判定部58では、予測タップ検出部54から選択された予測タップが供給され、さらに動きメモリ56から動き量を読み出し、読み出した動き量d45に基づいて予測タップ判定部58が予測タップd44の評価を行う。予測タップ判定部58でなされた評価の判定出力d46は、選択部57へ供給される。
【0071】
選択部57では、評価値d46に応じてクラス分類部52からのクラスd41か、クラス分類部53からのクラスd42かが選択される。選択されたクラスは、d47として予測タップ選択部59および予測係数ROM60へ供給される。予測係数ROM60では、供給されたクラスd47に応答する予測係数が読み出される。読み出された予測係数d48は、予測演算部61へ供給される。
【0072】
予測タップ選択部59では、上述した予測タップ選択部39のように、クラスd47に応じて入力SD信号d40から予測演算に用いられる予測タップが選択される。予測演算部61では、予測タップ選択部59からの予測タップと予測係数d48とから、例えば線形1次結合式によって入力SD信号d40より多い画素数の画素d49が算出される。算出された画素d49は、出力端子62から出力される。なお、図10中の破線矢印は、各クラス分類に動き量を加味する場合も考慮したことを意味する。
【0073】
この図10の他の実施例の入力SD信号の特性に依存しない、すなわち固定クラスd41が選択された場合、予測タップ構造としては、平均的な信号特性を反映した固定のフィールド内予測タップが用いられることが多い。また、上述した図7の一実施例と比べ、特殊条件のときにクラス分類を行わないためアップコンバージョン性能は高くないが、一組の予測係数のみを使用するので大幅にハード量の削減が可能となる。以上のような手法により高速移動物体等において発生する画質劣化を防止することが可能となる。
【0074】
以上のように、分類されたクラスに対応する予測タップに用いられる各画素の動き量や画素値差の評価を行うことにより、上述のような特殊条件に対応し、予測タップ構成を変更することにより、画質劣化の発生を防止する。
【0075】
上述の実施例では、予測タップをクラスに応じて切り換えるようになされているが、予測タップを、例えば25タップとし、実際に予測するために必要なタップ以外の予測係数を0とすることで、13タップを選択することも可能であり、この手法を用いることで、選択部(セレクタ)が不要となる。
【0076】
【発明の効果】
この発明に依れば、通常高性能なアップコンバージョンが可能となるフィールド間予測タップ構造を使用することで、画質劣化の原因となっていた特殊条件、例えば高速移動物体等の発生時のみ、フィールド間予測のタップ構造と比較するとアップコンバージョン性能の高くないフィールド内予測のタップ構造を使用することで、画質劣化を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るクラス分類の説明のための画素の配置を示す略線図である。
【図2】この発明に係るクラス分類の説明のための一般的な構成例を示すブロック図である。
【図3】この発明に係る予測係数を学習するためのフローチャートである。
【図4】この発明に係るクラス分類を用いた2次元ノンセパラブル構成のアップコンバータの一例を示すブロック図である。
【図5】この発明に係るクラス分類を用いた垂直/水平セパラブル構成のアップコンバータの一例を示すブロック図である。
【図6】この発明に係る特殊条件を説明するための略線図である。
【図7】この発明が適用されたアップコンバータの一実施例である。
【図8】この発明に係るクラスタップおよび予測タップを説明するための略線図である。
【図9】予測タップの切り換えを説明するための略線図である。
【図10】この発明が適用されたアップコンバータの他の実施例である。
【図11】SD画素とHD画素の配置を示す配置図である。
【図12】従来の2次元ノンセパラブル構成のアップコンバータを示す。
【図13】従来の垂直/水平セパラブル構成のアップコンバータを示す。
【符号の説明】
32、33・・・クラス分類部、34・・・予測タップ検出部、35・・・動き検出部、36・・・動きメモリ、37・・・選択部、38・・・予測タップ判定部、39・・・予測タップ選択部、40・・・予測係数ROM、41・・・予測演算部
Claims (7)
- 第1のディジタル画像信号を、より高い解像度の第2のディジタル画像信号に変換する画像信号変換装置において、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフィールド内の複数の画素からなる第1のタップを生成し、生成された上記第1のタップの複数の画素から第1のクラスを生成する第1のクラス生成手段と、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第2のタップを生成し、生成された上記第2のタップの複数の画素から第2のクラスを生成する第2のクラス生成手段と、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、上記第2のタップとは異なる上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第3のタップを、生成された上記第2のクラスに応じて検出する第3のタップ検出手段と、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心とした画素の動き量を検出する動き量検出手段と、
上記動き検出手段で検出された動き量を記憶する動き量記憶手段と、
上記動き量記憶手段から上記第3のタップに対応した動き量を読み出し、読み出された上記動き量に基づいて当該フィールドのみに動きが存在するか否かを評価する評価手段と、
上記評価手段の評価結果から動きの存在が当該フィールドのみであると評価されると、上記第1のクラスを選択し、動きの存在が当該フィールドのみではないと評価されると、上記第2のクラスを選択するクラス選択手段と、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、選択された上記第1または第2のクラスに基づいて、上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフィールド内またはフレーム内の複数の画素を選択する画素選択手段と、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、予め学習により獲得された予測係数が記憶され、選択された上記第1または第2のクラスに応じて予測係数が読み出される記憶手段と、
選択された上記画素と、読み出された上記予測係数とを演算し、上記第2のディジタル画像信号の画素を生成する演算手段とからなることを特徴とする画像信号変換装置。 - 請求項1に記載の画像信号変換装置において、
上記評価手段では、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素の画素値差を求め、求められた上記画素値差と上記動き量とに基づいて、上記第3のタップを評価するようにしたことを特徴とする画像信号変換装置。 - 請求項1に記載の画像信号変換装置において、
上記評価手段では、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素の画素値差を求め、求められた上記画素値差および上記動き量の一方に基づいて、上記第3のタップを評価するようにしたことを特徴とする画像信号変換装置。 - 請求項1に記載の画像信号変換装置において、
さらに、検出された上記動き量を蓄積する動き記憶手段を有し、
上記評価手段では、上記第3のタップを、蓄積された上記動き量に基づいて当該フィールドのみに動きが存在するか否かを評価するようにしたことを特徴とする画像信号変換装置。 - 第1のディジタル画像信号を、より高い解像度の第2のディジタル画像信号に変換する画像信号変換装置において、
予め学習により用意された第1のクラスを出力する第1のクラス出力手段と、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第1のタップを生成し、生成された上記第1のタップの複数の画素から第2のクラスを生成する第2のクラス生成手段と、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、上記第1のタップとは異なる上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第2のタップを、生成された上記第2のクラスに応じて検出する第2のタップ検出手段と、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心とした画素の動き量を検出する動き量検出手段と、
上記動き検出手段で検出された動き量を記憶する動き量記憶手段と、
上記動き量記憶手段から上記第2のタップに対応した動き量を読み出し、読み出された上記動き量に基づいて当該フィールドのみに動きが存在するか否かを評価する評価手段と、
上記評価手段の評価結果から動きの存在が当該フィールドのみであると評価されると、上記第1のクラスを選択し、動きの存在が当該フィールドのみではないと評価されると、上記第2のクラスを選択するクラス選択手段と、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、選択された上記第1または第2のクラスに基づいて、上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフィールド内またはフレーム内の複数の画素を選択する画素選択手段と、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、予め学習により獲得された予測係数が記憶され、選択された上記第1または第2のクラスに応じて予測係数が読み出される記憶手段と、
選択された上記画素と、読み出された上記予測係数とを演算し、上記第2のディジタル画像信号の画素を生成する演算手段と
からなることを特徴とする画像信号変換装置。 - 第1のディジタル画像信号を、より高い解像度の第2のディジタル画像信号に変換する画像信号変換方法において、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフィールド内の複数の画素からなる第1のタップを生成し、生成された上記第1のタップの複数の画素から第1のクラスを生成する第1のクラス生成ステップと、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第2のタップを生成し、生成された上記第2のタップの複数の画素から第2のクラスを生成する第2のクラス生成ステップと、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、上記第2のタップとは異なる上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第3のタップを、生成された上記第2のクラスに応じて検出する第3のタップ検出ステップと、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心とした画素の動き量を検出する動き量検出ステップと、
上記動き検出ステップで検出された動き量を動き量記憶手段に記憶させるステップと、
上記動き量記憶手段から上記第3のタップに対応した動き量を読み出し、読み出された上記動き量に基づいて当該フィールドのみに動きが存在するか否かを評価する評価ステップと、
上記評価ステップの評価結果から動きの存在が当該フィールドのみであると評価されると、上記第1のクラスを選択し、動きの存在が当該フィールドのみではないと評価されると、上記第2のクラスを選択するクラス選択ステップと、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、選択された上記第1または第2のクラスに基づいて、上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフィールド内またはフレーム内の複数の画素を選択する画素選択ステップと、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、予め学習により獲得された予測係数が記憶手段に記憶され、選択された上記第1または第2のクラスに応じて予測係数を読み出すステップと、
選択された上記画素と、読み出された上記予測係数とを演算し、上記第2のディジタル画像信号の画素を生成する演算ステップと
からなることを特徴とする画像信号変換方法。 - 第1のディジタル画像信号を、より高い解像度の第2のディジタル画像信号に変換する画像信号変換方法において、
予め学習により用意された第1のクラスを出力する第1のクラス出力ステップと、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第1のタップを生成し、生成された上記第1のタップの複数の画素から第2のクラスを生成する第2のクラス生成ステップと、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、上記第1のタップとは異なる上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフレーム内の複数の画素からなる第2のタップを、生成された上記第2のクラスに応じて検出する第2のタップ検出ステップと、
上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心とした画素の動き量を検出する動き量検出ステップと、
上記動き検出手段で検出された動き量を動き量記憶手段に記憶させるステップと、
上記動き量記憶手段から上記第2のタップに対応した動き量を読み出し、読み出された上記動き量に基づいて当該フィールドのみに動きが存在するか否かを評価する評価ステップと、
上記評価ステップの評価結果から動きの存在が当該フィールドのみであると評価されると、上記第1のクラスを選択し、動きの存在が当該フィールドのみではないと評価されると、上記第2のクラスを選択するクラス選択ステップと、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、選択された上記第1または第2のクラスに基づいて、上記第1のディジタル画像信号の注目画素を中心としたフィールド内またはフレーム内の複数の画素を選択する画素選択ステップと、
上記第2のディジタル画像信号の画素を生成するために、予め学習により獲得された予測係数が記憶手段に記憶され、選択された上記第1または第2のクラスに応じて予測係数を読み出すステップと、
選択された上記画素と、読み出された上記予測係数とを演算し、上記第2のディジタル画像信号の画素を生成する演算ステップと
からなることを特徴とする画像信号変換方法。
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