JP4223211B2 - 発光装置の作製方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、陽極と、陰極と、EL(Electro Luminescence;電場を加えることで発生するルミネッセンス)が得られる有機化合物を含む膜(以下、「有機EL層」と記す)とを有する素子(以下、「有機EL素子」と記す)を用いた発光装置に関する。有機EL層に用いられる材料、および主な陰極材料は水分による著しい劣化を示すため、通常封止する際に乾燥剤を封入するが、本発明は特に、水分を化学吸着しなおかつ水分を吸着後も固相を維持できる化合物からなる乾燥剤を、多孔体として設ける発光装置に関する。なお、本明細書中における発光装置とは、発光素子として有機EL素子を用いた画像表示デバイスもしくは発光デバイスを指す。また、有機EL素子にTAB(Tape Automated Bonding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または有機EL素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子は電場を加えることにより発光する素子である。その発光機構は、電極間に有機EL層を挟んで電圧を印加することにより、陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が有機EL層中の発光中心で再結合して励起状態の分子(以下、「分子励起子」と記す)を形成し、その分子励起子が基底状態に戻る際にエネルギーを放出して発光すると言われている。
【0003】
通常の有機EL素子において、有機EL層は1μmを下回るほどの薄膜で形成される。また、有機EL素子自体が自発光型の素子であるため、従来の液晶ディスプレイに用いられているようなバックライトも必要ない。したがって、有機EL素子は極めて薄型軽量に作製できることが大きな利点である。
【0004】
また、例えば100〜200nm程度の有機EL層において、キャリアを注入してから再結合に至るまでの時間は、有機EL層のキャリア移動度を考えると数十ナノ秒程度であり、再結合から発光までの過程を含めてもマイクロ秒以内のオーダーで発光に至る。したがって、非常に応答速度が速いことも特長の一つである。
【0005】
さらに、有機EL素子はキャリア注入型の発光素子であるため、直流電圧で駆動できる。駆動電圧は、キャリア注入障壁を小さくするような電極材料を選択する、あるいはヘテロ構造(積層構造)を導入する、などの方法により数ボルトオーダーでの駆動が可能である(文献1:C. W. Tang and S. A. VanSlyke, "Organic electroluminescent diodes", Appl. Phys. Lett., 51, No.12, 913-915 (1987))。文献1では、陰極としてMg:Ag合金を用い、芳香族ジアミン化合物とアルミニウムキレート錯体とを積層するヘテロ構造を採用することにより、直流低電圧駆動を実現している。
【0006】
上で述べたような、薄型軽量・高速応答性・直流低電圧駆動などの特性から、有機EL素子は次世代のフラットパネルディスプレイ素子として注目されている。また、自発光型であり視野角が広いことから、視認性も比較的良好であり、携帯機器の表示画面に用いる素子として有効と考えられている。
【0007】
有機EL素子の構造であるが、ガラス基板やプラスチック基板(以下、単に「基板」と記す)上に、陽極である透明電極(例えばITO)、有機EL層、陰極材料を順に積層し、基板側から光を取り出す素子構造が主流である。また、どちらか一方の電極が透明であれば光は取り出せるため、素子構造はこの方式のみならず、近年は様々な構造が考えられている。例えば、陰極側を透明電極とし、基板と反対側から光を取り出す方式などもある。
【0008】
ところで、このようにして作製された有機EL素子は、素子を気密性の環境内に保持するために、通常対向基板を張り合わせて封止するという作業がなされている。すなわち、外気を遮断する容器内に有機EL素子を設ける作業である。有機EL素子を用いた発光装置に関しても、同様に封止が行われている。
【0009】
封止の目的としては、一つには機械的要因(圧力や衝撃)からの保護であるが、より原理的かつ重要な目的がもう一つある。それは、化学的要因(水分や酸素)からの保護である。有機EL層に用いられる材料、および主に仕事関数の小さい(すなわち活性な)金属を用いる陰極材料は、水分や酸素と反応しやすく、容易に素子の劣化をもたらす。
【0010】
特に、通常円形で発生する非発光部(以下、「ダークスポット」と記す)は、水分の存在下で成長し、乾燥ガス中では成長が著しく抑制されるという報告がある(文献2:M. Kawaharada, M. Ooishi, T. Saito, and E. Hasegawa, Synth. Metals, 91(1997), 113)。このことは、水分が素子の劣化に大きく影響を及ぼしていることを示す一例と言える。
【0011】
封止の際に、基板と対向基板を張り合わせるために用いる接着剤としては、一般に光硬化性樹脂が用いられる。熱硬化性樹脂の場合、硬化の際に有機EL層も加熱され、膜質の変化や材料自体の劣化が生じるからである。しかし、光硬化性樹脂を用いて外気を遮断するように封止したとしても、完全に水分や酸素を遮断することは困難である。例えば、UV硬化樹脂にて封止した有機EL素子でも、高温高湿下で保持した場合にはダークスポットが多数発生し、素子の劣化は促進される事実がそのことを示している。
【0012】
そこで近年は、封止する際に、水分の吸着(以下、「吸湿」と記す)が可能である乾燥剤を封入する手法が一般的に用いられている。酸素に対する効果はないと思われるが、少なくとも外気を遮断する容器内に侵入してきた水分は吸着可能であるため、水分による素子の劣化はある程度抑えることができる。
【0013】
例えば、有機EL素子の周囲に保護ケースを設け、その保護ケース内に微粉末固体脱水剤を充填するという素子が開示されている(文献3:特開平6−176867)。文献3における微粉末固体脱水剤としては、ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲル、酸化カルシウムなどが挙げられている。
【0014】
しかしながら、文献3に示されているゼオライトやシリカゲルのように、水分を物理吸着するような乾燥剤を用いた場合は、一度吸着した水分が有機EL素子を発光させる際に生じるジュール熱によって放出され、ダークスポットの成長を十分に抑制できない危険性がある。
【0015】
そこで、乾燥剤として、水分を化学吸着するとともに吸湿しても固体状態を維持できる化合物を用いた有機EL素子が開示されている(文献4:特開平9−148066)。このような乾燥剤を用いた場合、一度吸着した水分が熱により容易に放出されることもなく、また、吸湿により液化して素子に悪影響を及ぼすこともない。文献4において例示されている乾燥剤としては、アルカリ金属酸化物ないしはアルカリ土類金属酸化物、硫酸塩、金属ハロゲン化物、過塩素酸塩、有機物がある。
【0016】
なお、上で述べたような乾燥剤は、多くの場合微粉末形状で用いられる。塊(以下、「バルク」と記す)の形状で用いることも可能ではあるが、微粉末の方が同体積で比較した場合の表面積が大きくなるため、少量でより大きな吸湿効果が現れるからである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
有機EL素子の作製工程は、微細な配線等が施された基板を用いるため、通常の半導体製造工程で利用されるようなクリーンルーム内で行うことになる。有機EL層に用いる材料自体の純度も素子特性に影響を及ぼすと考えられるため、クリーンルーム内での作業が必須である。
【0018】
しかしながら、乾燥剤として微粉末、特にアルカリ金属やアルカリ土類金属を含む材料の微粉末をクリーンルーム内に持ち込む場合は、クリーンルーム内の汚染に対して大きな影響を及ぼしかねない。
【0019】
その理由の一つとして、まず一つは微粉末の大きさが挙げられる。通常、乾燥剤の微粉末は数μm〜数十μmオーダー程度であるため、配線の分離されるべき隣接領域間の電気的ショートや、あるいは逆に、電気的に繋がっているべき箇所の分離という現象を十分に引き起こす大きさである。すなわち、配線パターン形成を阻害する原因となりうる。これを特にパーティクル汚染と呼ぶ。
【0020】
もう一つの理由は、乾燥剤としてアルカリ金属酸化物ないしはアルカリ土類金属酸化物の微粉末を用いる場合の、アルカリ金属イオンないしはアルカリ土類金属イオンによる化学汚染である。前記微粉末をもとに生成するアルカリ金属イオンなどは、例えば増速酸化などの現象を引き起こし、不良品の原因となる(文献5:服部毅 編著、「シリコンウェーハ表面のクリーン化技術」(リアライズ社)、p.29)。
【0021】
無論、微粉末形状の乾燥剤を缶などに密閉したままクリーンルームに持ち込み、封止を行う場所にて開封すれば直接の汚染(コンタミネーション)は防ぐことができる。しかし、微粉末形状の乾燥剤の封入作業を行う場所に基板を出し入れする以上、その基板などを介した間接的な汚染(クロスコンタミネーション)を完全に防ぐことは困難である。特に微粉末の場合、空中に舞い上がりやすく、物に吸着しやすいという特性上、クロスコンタミネーションを防ぎにくい。
【0022】
したがって、乾燥剤はなるべくバルクないしは膜の状態で使用し、パーティクル汚染およびそのパーティクルから派生する化学汚染を引き起こさないようにする方が、プロセス的には好ましい。文献4においても、真空蒸着法、スパッタ法あるいはスピンコート法などを用い、乾燥剤を形成する手法について言及している。
【0023】
しかしながら、通常のバルクや膜の状態では、水分を含む空間に接触している表面積が極めて限られる(バルクや膜の表面のみとなってしまう)ため、吸湿能力としては十分な性能を示さないことが問題点となる。すなわち、単に乾燥剤を真空蒸着法、スパッタ法、スピンコート法などで成膜するだけでは、本来の目的である吸湿能力が十分に発揮できない恐れがある。そのため、実際のプロセスとしては、注意深く微粉末形状の乾燥剤を用いているのが現状である。
【0024】
そこで本発明では、有機EL素子を封止する際に封入する乾燥剤を、吸湿能力を十分に発揮できる上に、なおかつ微粉末によるパーティクル汚染や微粉末から派生する化学汚染が従来よりも少なくなる形状で(すなわち微粉末とは異なる形状で)封入することを課題とする。それにより、水分による劣化が抑制され、なおかつ製造工程においてクリーンルームを従来よりも清浄に保つことができる有機EL素子を提供することを課題とする。
【0025】
また、前記有機EL素子を用いることにより、有機EL素子の長所(低消費電力、薄型軽量、高視野角など)を活かしつつ、寿命が長く、なおかつ製造工程においてクリーンルームを従来よりも清浄に保つことができる発光装置を提供することを課題とする。さらに、そのような発光装置を用いて、電気器具を提供することを課題とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決する手法の一つとして、水分を化学吸着できる化合物からなる乾燥剤をバルク状多孔体として形成し、外気を遮断する容器内に有機EL素子とともに設けるという手法を考案した。
【0027】
すなわち、バルク形状を適用することで微粉末によるパーティクル汚染および微粉末から派生する化学汚染を防ぎ、その上多孔体とすることで微粉末と同様の大きな表面積を達成する手法である。バルク状多孔体は、形成した後に前記容器内に封入してもよいし、あらかじめ前記容器上に形成しておいてもよい。
【0028】
そこで本発明では、外気を遮断する容器内に設けられた有機EL素子を有する発光装置において、前記容器内に、水分を化学吸着しなおかつ水分を吸着後も固相を維持できる化合物からなる乾燥剤が設けられ、前記乾燥剤は多孔度が20%以上なる多孔体であることを特徴とする。
【0029】
なお、多孔度とは、与えられた物質の持つ細孔だけの全体積V1と、細孔を含めたその物質の全体積V2との比の百分率((V1 /V2)×100)で表される値である。実験的には、見かけの比重(細孔を含めたものとして実測される値)と、真の比重(細孔がないものとして算出される物質そのものの比重)とを比較して算出できる。
【0030】
また、多孔体として必要な多孔度は、およそ20%以上であると本発明者は考えている。これは、ある体積中の16±2%程度が球で占められた場合にその球のつながりが無限に広がるという、3次元格子上のパーコレーション理論に由来している。つまり、体積分率で20%程度の空孔があれば、空孔につながりが生じ、表面積の増大に寄与するということである。
【0031】
ところで、バルク状多孔体の乾燥剤を用いる場合は、乾燥剤の体積が大きすぎると、前記容器内において乾燥剤を設置するための空間もより多く必要となるため、薄型の発光素子という有機EL素子の利点は損なわれる可能性がある。したがって、特に薄型の素子として用いる必要のない場合に、バルク状多孔体の乾燥剤を用いることが有効である。
【0032】
さらに本発明者は、前記課題を解決する手法として特に、水分を化学吸着できる化合物からなる乾燥剤を、外気を遮断する容器内に多孔質膜の形状で成膜し、前記容器内に有機EL素子を設ける手法についても考案した。
【0033】
このような方法を用いた場合も、外気を遮断する容器内に多孔質膜を成膜してあることから、クリーンルーム内で微粉末を扱うことによる弊害は発生しない。また、多孔質であることから、微粉末と同様に吸着する表面積を大きくすることもできるため、吸湿能力を損なうこともない。しかも、乾燥剤は膜状であるため、薄型の発光素子という有機EL素子の利点も損なうことがない。
【0034】
そこで本発明では、外気を遮断する容器内に設けられた有機EL素子を有する発光装置において、前記容器内に、水分を化学吸着しなおかつ水分を吸着後も固相を維持できる化合物からなる乾燥剤が設けられ、前記乾燥剤は多孔度が20%以上なる多孔質膜として形成されていることを特徴とする。
【0035】
また、成膜の観点から言えば、金属酸化物の成膜プロセスは様々な分野において応用されており、従来の技術を用いて容易に成膜が可能である。しかも、乾燥剤としては、アルカリ金属酸化物ないしはアルカリ土類金属酸化物が有効であることが知られている。
【0036】
そこで本発明では、外気を遮断する容器内に設けられた有機EL素子を有する発光装置において、前記容器内に、アルカリ金属酸化物ないしはアルカリ土類金属酸化物からなる乾燥剤が設けられ、前記乾燥剤は多孔度が20%以上なる多孔質膜として形成されていることを特徴とする。
【0037】
ところで、金属酸化物の多孔体を形成する手法としては様々なものがあるが、特に液相反応は任意の形状、特に膜状の形成が容易であるため、本発明では好適である。液相反応によって金属酸化物の多孔体を膜状に形成する手法として、代表的なものにゾル−ゲル法があるが、本発明においても、容器内にゾル−ゲル法を用いて金属酸化物の多孔体を膜状に形成し、この容器内に有機EL素子を封止する手法が適用できる。金属酸化物としては、乾燥剤として有効なアルカリ金属酸化物またはアルカリ土類金属酸化物を用いればよい。
【0038】
したがって本発明では、外気を遮断する容器内に設けられた有機EL素子を有する発光装置において、前記容器内に、アルカリ金属酸化物ないしはアルカリ土類金属酸化物からなる乾燥剤が設けられ、前記乾燥剤は多孔度が20%以上なる多孔質膜としてゾル−ゲル法により形成されていることを特徴とする。
【0039】
また特に、以上に示したような乾燥剤の多孔質膜の成膜場所としては、有機EL素子とは直接に接することなく、隔離された場所であることが望ましい。なぜならば、乾燥剤が有機EL素子と直接接することによって、リーク電流等が発生し、発光特性に悪影響を及ぼす可能性があるためである。
【0040】
そこで本発明では、外気を遮断する容器内に設けられた有機EL素子を有する発光装置において、前記容器は、前記有機EL素子に接する基板と、前記有機EL素子から隔離して設けられた対向基板とを含み、乾燥剤の多孔質膜は前記対向基板に接して形成されていることを特徴とする。
【0041】
さらに、外気を遮断する容器内に凹状の部位を設け、前記凹状の部位に乾燥剤の多孔質膜を成膜すれば、容器内の一部分だけに限定して乾燥剤を設けることが容易である。その方が、光硬化性樹脂などで封止する際も樹脂の塗布部分において乾燥剤が邪魔にならない上に、省スペースにもつながるため好ましい。
【0042】
したがって本発明では、外気を遮断する容器内に設けられた有機EL素子を有する発光装置において、前記容器の内壁は凹状の部位を有し、乾燥剤の多孔質膜は前記凹状の部位に形成されていることを特徴とする。
【0043】
以上に示したような本発明を実施することにより、有機EL素子の長所(低消費電力、薄型軽量、高視野角など)を活かしつつ、寿命が長く、なおかつ製造工程においてクリーンルームを従来よりも清浄に保つことができる発光装置を提供できる。さらに、そのような発光装置を用いた電気器具を作製することにより、寿命が長く、なおかつ製造工程においてクリーンルームを従来よりも清浄に保つことができる電気器具を提供できる。
【0044】
【発明の実施の形態】
まず、外気を遮断する容器内に有機EL素子を設け、さらに水分を化学吸着しなおかつ水分を吸着後も固相を維持できる化合物からなる乾燥剤(以下、「化学吸着性乾燥剤」と記す)の多孔体をバルクの形状で前記容器内に封入した発光装置の形態について述べる。その構造を図1に示す。
【0045】
図1(a)では、対向基板103a側に、あらかじめ作製しておいた化学吸着性乾燥剤のバルク状多孔体104aを設け、この対向基板を用いて基板101a上に設けた有機EL素子102aを封止した構造を示す。封止材105aとしては光硬化樹脂を用いる手法が一般的である。この場合、前記バルク状多孔体104aが有機EL素子102aから隔離されるように、かつ、容器内の雰囲気107aに前記バルク状多孔体104aが接触できるように、通気性のシール106aで前記バルク状多孔体を保持する必要がある。
【0046】
図1(b)では、まず、対向基板103b上に化学吸着性乾燥剤の原料物質108bを設け、焼成等行うことによってバルク状多孔体104bを形成する方法を例示する。このように、あらかじめ化学吸着性乾燥剤のバルク状多孔体104bを対向基板103b上に形成しておき、この対向基板を用いて基板101b上に設けた有機EL素子102bを封止する。封止材105bとしては光硬化樹脂を用いる手法が一般的である。
【0047】
なお、図1において用いられる化学吸着性乾燥剤としては、アルカリ金属酸化物(例えばNa2O)、アルカリ土類金属酸化物(例えばCaO)、金属ハロゲン化物(例えばCaCl2)などが考えられる。乾燥剤の多孔体化の方法としては、乾燥剤原料を含むスラリーをポリマーなどに含侵させてこれを焼成する方法や、低圧で成型体を造り出して比較的低温で短時間焼成する方法などがある。
【0048】
次に、水分を化学吸着できる化合物からなる乾燥剤を、外気を遮断する容器内に多孔質膜の形状で成膜し、前記容器内に有機EL素子を設ける手法について述べる。その構造を図2に示す。
【0049】
具体的には、対向基板203上に化学吸着性乾燥剤の多孔質膜204を成膜し、この対向基板203を用いて基板201上に設けた有機EL素子202を封止する。封止材205としては光硬化樹脂を用いる手法が一般的である。図2では、対向基板にあらかじめ設置した凹状の部位206に、前記多孔質膜204を成膜した構造を図示した。
【0050】
前記多孔質膜204の成膜方法であるが、多孔体を成膜することを考慮すると、気相法は困難であると考えられるため、固相法ないしは液相法が望ましい。固相法としては、スラリーを塗布し加熱して多孔質膜を形成する手法や、単に有機金属化合物を溶媒に溶かしたものを塗布し加熱分解して多孔質膜を形成する手法がある。また、液相法としては代表的なものにはゾル−ゲル法があり、成膜プロセスが極めて簡便であるため広い分野で応用されている。塗布の方法は、スピンコートやディップコートなど従来技術を用いればよい。
【0051】
ここで特に、ゾル−ゲル法を用いて乾燥剤の多孔質膜を設ける手法について述べる。ゾル−ゲル法は液相反応の一種であり、溶液中で重合反応により分子をポリマー化し、このポリマー粒子がゾルからゲルへと固化する反応を利用したものである。特に金属酸化物の形成に用いられ、多孔体の形成も可能である。スピンコートやディップコートなどの公知の手法で、ゾルは容易に膜の形成が可能であり、この点で本発明に適している。
【0052】
ゾル−ゲル法は通常、金属アルコキシド;M(OR)x(Mは金属、ORはアルコキシ基、xはMの価数と同じ整数)を原料として用いる。加水分解などにより金属アルコキシドを安定なゾルとしたあと、基板上にコーティングし、乾燥・焼成する手法が基本的なプロセスである。なお、金属アルコキシド原料が高価であったり、合成が困難であったりする場合は、ハロゲン化物や硝酸塩などの無機塩を使用することも可能である。
【0053】
例えば、アルコキシシラン;Si(OR)4を用いてSiO2をゾル−ゲル法により成膜する場合、まずSi(OR)4を弱酸性の溶液で加水分解することにより、以下の反応が生じる。この反応により生じた少量の水酸基を持つオリゴマーは、安定なゾルを形成する。
【0054】
【化1】
Figure 0004223211
【0055】
このゾルを基板上にスピンコート法などを用いて成膜し、乾燥・焼成を繰り返すことによりSiO2薄膜が得られる。他の金属酸化物形成手法に関しても、基本的には同様に金属アルコキシドからのゾル−ゲル法により達成できるため、本発明においてもこの手法は十分に有効である。すなわち、乾燥剤として有効なアルカリ金属酸化物ないしはアルカリ土類金属酸化物を、ゾル−ゲル法により成膜すればよい。
【0056】
また、有機EL素子は薄型の発光素子としての用途が考えられる。そのため、外気を遮断する容器内に設置する乾燥剤の多孔質膜も、できる限り薄くすることが望ましい。この場合、表面ゾル−ゲル法が有効である。表面ゾル−ゲル法とは、物質間の脱水重合反応をもとに無機薄膜の成長を行う手法である。そのプロセスの説明を図3に示す。
【0057】
まず、金属301表面を親水処理することによって、水酸基302aを持たせる(図3(a))。次に、水酸基を持たせた金属に、金属301と同種の金属を含む金属アルコキシド303(Mは金属)を化学吸着させる(図3(b))。最後に、金属アルコキシドが化学吸着した表面を加水分解することによって、再び表面に水酸基302bを持たせる(図3(c))。さらに図3(b)→図3(c)の操作を繰り返すことによって、任意の膜厚が得られるが、1サイクルで得られる膜厚は数nmであるため、多孔質膜形状の乾燥剤を設置するためには好適と言える。
【0058】
【実施例】
[実施例1]
本実施例では、発明の実施の形態において図1(a)で示したように、外気を遮断する容器内に有機EL素子を設け、さらに化学吸着性乾燥剤のバルク状多孔体を前記容器内に封入した発光装置を具体的に例示する。図4にその構造を図示する。なお乾燥剤としては、アルカリ土類金属酸化物である酸化カルシウム(CaO)を用いる。
【0059】
まず、ガラス基板401上に透明電極としてITOをスパッタリングにより成膜し、陽極402とする。次に、有機EL層403の成膜であるが、下記式(2)で表される芳香族アミン化合物(以下、「α−NPD」と記す)を正孔輸送層403aとして50nm、下記式(3)で表されるアルミニウムキレート錯体(以下、「Alq3」と記す)を電子輸送性発光層403bとして70nm、真空蒸着により積層する。さらに、陰極404としてイッテルビウムを真空蒸着により400nm成膜する。
【0060】
【化2】
Figure 0004223211
【0061】
【化3】
Figure 0004223211
【0062】
これとは別に、化学吸着性乾燥剤のバルク状多孔体として、酸化カルシウムのバルク状多孔体406を作製する。プロセス上粉末を用いるため、作製はクリーンルーム外で行い、ビニール等に密封してクリーンルームに搬入すればよい。前記多孔体406の作製方法であるが、酸化カルシウム粉末を、ほとんど圧がかからないよう油圧式プレス器の自重による圧力程度で成形し、1200℃で数分焼成することで得られる。多孔度は30%程度のものが得られる。
【0063】
このようにして得られた多孔体406は、通気性のシール407でシールし、対向基板405側に設置する。最後に、対向基板405と、有機EL素子が設けられた基板404をUV硬化樹脂408にて接着し、UVを照射することによって封止を完了する。
【0064】
[実施例2]本実施例では、発明の実施の形態において図2で示したように、化学吸着性乾燥剤を、外気を遮断する容器内に多孔質膜の形状で成膜し、前記容器内に有機EL素子を設けた発光装置について具体的に例示する。その構造を図5に示す。前記多孔質膜の形成法としてはゾル−ゲル法を用い、前記多孔質膜の材料はアルカリ土類金属酸化物である酸化バリウムを用いる。
【0065】
まず、ガラス基板501上に透明電極としてITOをスパッタリングにより成膜し、陽極502とする。次に、有機EL層503の成膜であるが、α−NPDを正孔輸送層503aとして50nm、Alq3を電子輸送性発光層503bとして70nm、真空蒸着にて積層する。さらに、陰極504としてイッテルビウムを真空蒸着により400nm成膜する。
【0066】
これとは別に、対向基板505上に、多孔質酸化バリウム膜506をゾル−ゲル法によって成膜する。原料としては、ジイソプロポキシバリウム(Ba(OC3H7)2;常温で固体)を用いる。まず、ジイソプロポキシバリウムの2−イソプロパノール溶液を調製し、アセチルアセトンを加えて80℃において2時間ほど撹拌する。ついで、酢酸および水の2−プロパノール溶液を加え、80℃で加熱撹拌する。得られた溶液を対向基板505にスピンコートしたあと、焼成することによって多孔質酸化バリウム膜506を得る。
【0067】
最後に、多孔質酸化バリウム膜506を成膜した対向基板505と、有機EL素子を設けた基板501を、UV硬化樹脂508にて接着し、UVを照射することによって封止を完了する。
【0068】
[実施例3]
本実施例では、本発明で開示した有機EL素子を含む発光装置について説明する。図6は本発明の有機EL素子を用いたアクティブマトリクス型発光装置の断面図である。なお、能動素子としてここでは薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と記す)を用いているが、MOSトランジスタを用いてもよい。
【0069】
また、TFTとしてトップゲート型TFT(具体的にはプレーナ型TFT)を例示するが、ボトムゲート型TFT(典型的には逆スタガ型TFT)を用いることもできる。
【0070】
図6において、601は基板であり、ここでは可視光を透過する基板を用いる。具体的には、ガラス基板、石英基板、結晶化ガラス基板もしくはプラスチック基板(プラスチックフィルムを含む)を用いればよい。なお、基板601には、基板の表面に設けた絶縁膜も含めるものとする。
【0071】
基板601の上には画素部611および駆動回路612が設けられている。まず、画素部611について説明する。
【0072】
画素部611は画像表示を行う領域であり、複数の画素を有し、各画素には有機EL素子に流れる電流を制御するためのTFT(以下、「電流制御TFT」と記す)602、画素電極(陽極)603、有機EL層604および陰極605が設けられている。なお、図6では電流制御TFTしか図示していないが、電流制御TFTのゲートに加わる電圧を制御するためのTFT(以下、「スイッチングTFT」と記す)を設けている。
【0073】
電流制御TFT602は、ここではpチャネル型TFTを用いることが望ましい。nチャネル型TFTとすることも可能であるが、図6のように有機EL素子の陽極に電流制御TFTを接続する場合は、pチャネル型TFTの方が消費電力を押さえることができる。ただし、スイッチングTFTはnチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでもよい。
【0074】
また、電流制御TFT602のドレインには画素電極603が電気的に接続されている。本実施例では、画素電極603の材料として仕事関数が4.5〜5.5eVの導電性材料が望ましく、画素電極603は有機EL素子の陽極として機能する。画素電極603として代表的には、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛もしくはこれらの化合物(ITOなど)を用いればよい。画素電極603の上には有機EL層604が設けられている。
【0075】
さらに、有機EL層604の上には陰極605が設けられている。陰極605の材料としては、仕事関数が3.5eV以下の導電性材料が望ましい。陰極605として代表的には、アルカリ金属元素もしくはアルカリ土類金属元素を含む導電膜、あるいはその導電膜にアルミニウムを積層したものなどを用いればよい。
【0076】
また、画素電極603、有機EL層604、および陰極605からなる層は、封止缶(対向基板)606で覆われている。封止缶(対向基板)606は、有機EL素子を酸素および水から保護するために設けられている。また、封止缶(対向基板)606上には、発明の実施の形態において示したような、乾燥剤の多孔質膜609が成膜されている。
【0077】
次に、駆動回路612について説明する。駆動回路612は画素部611に伝送される信号(ゲート信号およびデータ信号)のタイミングを制御する領域であり、シフトレジスタ、バッファ、ラッチ、アナログスイッチ(トランスファゲート)もしくはレベルシフタが設けられている。図では、これらの回路の基本単位としてnチャネル型TFT607およびpチャネル型TFT608からなるCMOS回路を示している。
【0078】
なお、シフトレジスタ、バッファ、ラッチ、アナログスイッチ(トランスファゲート)もしくはレベルシフタの回路構成は、公知のものでよい。また図では、同一の基板上に画素部611および駆動回路612を設けているが、駆動回路612を設けずにICやLSIを電気的に接続することもできる。
【0079】
また、図6では電流制御TFT602に画素電極(陽極)603が電気的に接続されているが、陰極が電流制御TFTに接続された構造をとることもできる。その場合、画素電極を陰極605と同様の材料で形成し、陰極を画素電極(陽極)603と同様の材料で形成すればよい。その場合、電流制御TFTはnチャネル型TFTとすることが望ましい。
【0080】
ここで、図6に示したアクティブマトリクス型発光装置の外観を図7に示す。なお、図7(a)には上面図を示し、図7(b)には図7(a)をP−P'で切断した時の断面図を示す。また、図6の符号を引用する。
【0081】
図7(a)において、701は画素部、702はゲート信号側駆動回路、703はデータ信号側駆動回路である。また、ゲート信号側駆動回路702およびデータ信号側駆動回路703に伝送される信号は、入力配線704を介してTAB(Tape Automated Bonding)テープ705から入力される。なお、図示しないが、TABテープ705の代わりに、TABテープにIC(集積回路)を設けたTCP(Tape Carrier Package)を接続してもよい。
【0082】
このとき、706aは図6で示したような有機EL素子の上方に設けられる封止缶(対向基板)であり、樹脂からなるシール材707により接着されている。また、封止缶(対向基板)上には、図6で示したとおり乾燥剤の多孔質膜706bが成膜されている。
【0083】
さらに、図7(b)に示すように、シール材707は樹脂からなる封止材708で覆われ、有機EL素子を密閉空間709に封入するようになっている。密閉空間709は不活性ガス(代表的には窒素ガスや希ガス)を充填しておく方法が有効である。
【0084】
また、本実施例に示した発光装置の表示面(画像を観測する面)に偏光板をもうけてもよい。この偏光板は、外部から入射した光の反射を押さえ、観測者が表示面に映り込むことを防ぐ効果がある。一般的には、円偏光板が用いられている。ただし、有機EL層から発した光が偏光板により反射されて内部に戻ることを防ぐため、屈折率を調節して内部反射の少ない構造とすることが望ましい。
【0085】
なお、本実施例の発光装置に含まれる乾燥剤の多孔体は、本発明で開示した多孔体のいずれの形態を用いてもよい。
【0086】
[実施例4]
本実施例では、本発明で開示した有機EL素子を含む発光装置の例として、パッシブマトリクス型発光装置を例示する。図8(a)にはその上面図を示し、図8(b)には図8(a)をP−P'で切断した時の断面図を示す。
【0087】
図8(a)において、801は基板であり、ここではガラス(石英ガラスを含む)材を用いる。802は酸化導電膜からなる走査線(陽極)であり、本実施例では酸化亜鉛に酸化ガリウムを添加した酸化物導電膜を用いる。また、803は金属膜からなるデータ線(陰極)であり、本実施例ではAl:Li合金膜を用いる。また、804はアクリル樹脂からなるバンクであり、データ線803を分断するための隔壁として機能する。走査線802とデータ線803は両方とも、ストライプ状に複数形成されており、互いに直交するように設けられている。なお、図8(a)では図示していないが、走査線802とデータ線803の間には有機EL層813が挟まれており、交差部805が画素となる。
【0088】
そして、走査線802およびデータ線803はTABテープ807を介して外部の駆動回路に接続される。なお、808は走査線802が集合してなる配線群を表しており、809はデータ線803に接続された接続配線806の集合からなる配線群を表す。また、図示していないが、TABテープ807の代わりに、TABテープにICを設けたTCPを接続してもよい。
【0089】
また、図8(b)において、810は封止材、811aは封止材810によりガラス材801に貼り合わされた対向基板である。封止材810としては光硬化樹脂を用いればよく、脱ガスが少なく、吸湿性の低い材料が望ましい。対向基板811aとしては基板801と同一の材料が望ましいが、ガラス(石英ガラスを含む)、プラスチックもしくは金属を用いることができる。さらに、対向基板811a上には、発明の実施の形態で示したように、乾燥剤の多孔質膜811bが成膜されている。
【0090】
次に、画素領域812の構造の拡大図を図8(c)に示す。813は有機EL層である。なお、図8(c)に示すように、バンク804は下層の幅が上層の幅よりも狭い形状になっており、データ線803を物理的に分断できる。
【0091】
以上のような構成からなる本発明の発光装置は、画素部814が走査線802、データ線803、バンク804および有機EL層813で形成されるため、非常に簡単なプロセスで作製することができる。
【0092】
また、本実施例に示した発光装置の表示面(画像を観測する面)に偏光板をもうけてもよい。この偏光板は、外部から入射した光の反射を押さえ、観測者が表示面に映り込むことを防ぐ効果がある。一般的には、円偏光板が用いられている。ただし、有機EL層から発した光が偏光板により反射されて内部に戻ることを防ぐため、屈折率を調節して内部反射の少ない構造とすることが望ましい。
【0093】
なお、本実施例の発光装置に含まれる乾燥剤の多孔体は、本発明で開示した多孔体のいずれの形態を用いてもよい。
【0094】
[実施例5]
本実施例では、実施例4で示した発光装置にプリント配線板を設けてモジュール化した例を示す。
【0095】
図9(a)に示すモジュールは、基板900(ここでは、画素部901、配線902a、 902bを含む)にTABテープ903が取り付けられ、前記TABテープ903を介してプリント配線板904が取り付けられている。
【0096】
ここで、プリント配線板904の機能ブロック図を図9(b)に示す。プリント配線板904の内部には少なくともI/Oポート(入力もしくは出力部)905、 908、データ信号側駆動回路906およびゲート信号側回路907として機能するICが設けられている。
【0097】
このように、基板面に画素部が形成された基板にTABテープが取り付けられ、そのTABテープを介して駆動回路としての機能を有するプリント配線版が取り付けられた構成のモジュールを、本明細書では特に駆動回路外付け型モジュールと呼ぶことにする。
【0098】
[実施例6]
本実施例では、実施例3もしくは実施例4に示した発光装置にプリント配線板を設けてモジュール化した例を示す。
【0099】
図10(a)に示すモジュールは、基板1000(ここでは、画素部1001、データ信号側駆動回路1002、ゲート信号側駆動回路1003、配線1002a、 1003aを含む)にTABテープ1004が取り付けられ、そのTABテープ1004を介してプリント配線板1005が取り付けられている。プリント配線板1005の機能ブロック図を図10(b)に示す。
【0100】
図10(b)に示すように、プリント配線板1005の内部には少なくともI/Oポート1006、 1009、コントロール部1007として機能するICが設けられている。なお、ここではメモリ部1008を設けてあるが、必ずしも必要ではない。またコントロール部1007は、駆動回路の制御、映像データの補正などをコントロールするための機能を有した部位である。
【0101】
このように、有機EL素子の形成された基板にコントローラーとしての機能を有するプリント配線板が取り付けられた構成のモジュールを、本明細書では特にコントローラー外付け型モジュールと呼ぶことにする。
【0102】
[実施例7]
有機EL素子を光源とする発光装置は、明るく低消費電力であるという利点を有する。したがって、前記発光装置が表示部等として含まれる電気器具は、従来よりも低い消費電力で動作可能な電気器具となる。特に電源としてバッテリーを使用する携帯機器のような電気器具に関しては、低消費電力化が便利さに直結する(電池切れが起こりにくい)ため、極めて有用である。
【0103】
また、前記発光装置は、自発光型であることから液晶表示装置のようなバックライトは必要なく、有機EL層の厚みも1μmに満たないため、薄型軽量化が可能である。したがって、前記発光装置が表示部等として含まれる電気器具は、従来よりも薄型軽量な電気器具となる。このことも、特に携帯機器のような電気器具に関して、便利さ(持ち運びの際の軽さやコンパクトさ)に直結するため、極めて有用である。さらに、電気器具全般においても、薄型である(かさばらない)ことは運送面(大量輸送が可能)、設置面(部屋などのスペース確保)からみても有用であることは疑いない。
【0104】
なお、前記発光装置は自発光型であるために、液晶表示装置に比べて明るい場所での視認性に優れ、しかも視野角が広いという特徴を持つ。したがって、前記発光装置を表示部として有する電気器具は、表示の見やすさの点でも大きなメリットがある。
【0105】
すなわち、有機EL素子を含む発光装置を用いた電気器具は、低消費電力・薄型軽量・高視認性といった長所を持っている。ただし、従来技術では、有機EL素子は水分による劣化が激しく、これらの長所を活かす電気器具が作製できなかった。しかしながら、本発明の発光装置を電気器具に用いることにより、これらの長所を持ち、なおかつ寿命の長い電気器具を作製できる。さらに本発明の発光装置を用いた電気器具の場合は、その製造工程において、クリーンルームを従来よりも清浄に保つことが可能であるというメリットを持つ。
【0106】
[実施例8]
本実施例では、本発明の発光装置を表示部として含む電気器具を例示する。その具体例を図11および図12に示す。なお、本実施例の電気器具に含まれる発光装置は、図1〜図2および図4〜図10のいずれの形態を用いても良い。
【0107】
図11(a)は有機ELディスプレイであり、筐体1101a、支持台1102a、表示部1103aを含む。本発明の発光装置を表示部1103aとして用いたディスプレイを作製することにより、薄く軽量なディスプレイを実現できる。よって、輸送が簡便になり、さらに設置の際の省スペースが可能となる。
【0108】
図11(b)はビデオカメラであり、本体1101b、表示部1102b、音声入力部1103b、操作スイッチ1104b、バッテリー1105b、受像部1106bを含む。本発明の発光装置を表示部1102bとして用いたビデオカメラを作製することにより、消費電力が少なく、軽量なビデオカメラを実現できる。よって、電池の消費量が少なくなり、持ち運びも簡便になる。
【0109】
図11(c)はデジタルカメラであり、本体1101c、表示部1102c、接眼部1103c、操作スイッチ1104cを含む。本発明の発光装置を表示部1102cとして用いたデジタルカメラを作製することにより、消費電力が少なく、軽量なデジタルカメラを実現できる。よって、電池の消費量が少なくなり、持ち運びも簡便になる。
【0110】
図11(d)は記録媒体を備えた画像再生装置であり、本体1101d、記録媒体(CD、LD、またはDVDなど)1102d、操作スイッチ1103d、表示部(A)1104d、表示部(B)1105dを含む。表示部(A)1104dは主として画像情報を表示し、表示部(B)1105dは主として文字情報を表示する。本発明の発光装置をこれら表示部(A)1104dや表示部(B)1105dとして用いた前記画像再生装置を作製することにより、消費電力が少なく、軽量な前記画像再生装置を実現できる。なお、この記録媒体を備えた画像再生装置には、CD再生装置、ゲーム機器なども含む。
【0111】
図11(e)は携帯型(モバイル)コンピュータであり、本体1101e、表示部1102e、受像部1103e、操作スイッチ1104e、メモリスロット1105eを含む。本発明の発光装置を表示部1102eとして用いた携帯型コンピュータを作製することにより、消費電力が少なく、薄型軽量な携帯型コンピュータを実現できる。よって、電池の消費量が少なくなり、持ち運びも簡便になる。なお、この携帯型コンピュータはフラッシュメモリや不揮発性メモリを集積化した記録媒体に情報を記録したり、それを再生したりすることができる。
【0112】
図11(f)はパーソナルコンピュータであり、本体1101f、筐体1102f、表示部1103f、キーボード1104fを含む。本発明の発光装置を表示部1103fとして用いたパーソナルコンピュータを作製することにより、消費電力が少なく、薄型軽量なパーソナルコンピュータを実現できる。特に、ノートパソコンのように持ち歩く用途が必要な場合、電池の消費量や軽さの点で大きなメリットとなる。
【0113】
なお、上記電気器具はインターネットなどの電子通信回線や電波などの無線通信を通じて配信される情報を表示することが多くなってきており、特に動画情報を表示する機会が増えている。有機EL素子の応答速度は非常に速く、そのような動画表示に好適である。
【0114】
次に、図12(a)は携帯電話であり、本体1201a、音声出力部1202a、音声入力部1203a、表示部1204a、操作スイッチ1205a、アンテナ1206aを含む。本発明の発光装置を表示部1204aとして用いた携帯電話を作製することにより、消費電力が少なく、薄型軽量な携帯電話を実現できる。よって、電池の消費量が少なくなり、持ち運びも楽になる上にコンパクトな本体にできる。
【0115】
図12(b)は音響機器(具体的には車載用オーディオ)であり、本体1201b、表示部1202b、操作スイッチ1203b、1204bを含む。本発明の発光装置を表示部1202bとして用いた音響機器を作製することにより、消費電力が少なく、軽量な音響機器を実現できる。また、本実施例では車載用オーディオを例として示すが、家庭用オーディオに用いても良い。
【0116】
なお、図11〜図12で示したような電気器具において、さらに光センサを内蔵させ、使用環境の明るさを検知する手段を設けることで、使用環境の明るさに応じて発光輝度を変調させるような機能を持たせることは有効である。使用者は、使用環境の明るさに比べてコントラスト比で100〜150の明るさを確保できれば、問題なく画像もしくは文字情報を認識できる。すなわち、使用環境が明るい場合は画像の輝度を上げて見やすくし、使用環境が暗い場合は画像の輝度を抑えて消費電力を抑えるといったことが可能となる。
【0117】
また、本発明の発光装置を光源として用いた様々な電気器具も、低消費電力での動作や薄型軽量化が可能であるため、非常に有用と言える。代表的には、液晶表示装置のバックライトもしくはフロントライトといった光源、または照明機器の光源として本発明の発光装置を含む電気器具は、低消費電力の実現や薄型軽量化が可能である。
【0118】
したがって、本実施例に示した図11〜図12の電気器具の表示部を、全て液晶ディスプレイにする場合においても、その液晶ディスプレイのバックライトもしくはフロントライトとして本発明の発光装置を用いた電気器具を作製することにより、消費電力が少なく、薄型軽量な電気器具が達成できる。この場合ももちろん、寿命が長く、なおかつその製造工程においてクリーンルームを従来よりも清浄に保つことができる電気器具が達成される。
【0119】
【発明の効果】
本発明を実施することで、低消費電力・薄型軽量である上に、寿命も長く、その製造工程においてクリーンルームを従来よりも清浄に保つことが可能な発光装置を得ることができる。さらに、そのような発光装置を光源もしくは表示部として用いることで、低消費電力・薄型軽量である上に、寿命も長く、その製造工程においてクリーンルームを従来よりも清浄に保つことが可能な電気器具を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発光装置の断面構造を示す図。
【図2】発光装置の断面構造を示す図。
【図3】表面ゾル−ゲル法の機構を示す図。
【図4】発光装置の断面構造を示す図。
【図5】発光装置の断面構造を示す図。
【図6】発光装置の断面構造を示す図。
【図7】発光装置の上面構造および断面構造を示す図。
【図8】発光装置の上面構造および断面構造を示す図。
【図9】発光装置の構成を示す図。
【図10】発光装置の構成を示す図。
【図11】電気器具の具体例を示す図。
【図12】電気器具の具体例を示す図。

Claims (3)

  1. 基板上に、有機EL素子を形成する工程と、
    対向基板上に、水分を化学吸着しかつ水分を吸着後も固相を維持できるアルカリ金属酸化物又はアルカリ土類金属酸化物からなる多孔度が20%以上の多孔質膜からなる乾燥剤を形成する工程と、
    前記基板と前記対向基板とを接着剤を用いて接着することにより、前記有機EL素子と前記乾燥剤とを封止する工程と、を有し、
    前記乾燥剤を表面ゾル−ゲル法により形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  2. 請求項1において、
    前記表面ゾル−ゲル法とは、
    第1の金属の表面に親水処理を行い水酸基を持たせる第1ステップを行い、
    前記第1の金属の表面に、前記第1の金属と同種の金属を含む第2の金属アルコキシドを化学吸着させる第2ステップを行い、
    前記第2の金属アルコキシドが化学吸着した前記第1の金属の表面を加水分解させる第3ステップを行い、
    前記第2ステップと前記第3ステップとを繰り返すことにより行われることを特徴とする発光装置の作製方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記基板及び前記対向基板はいずれもガラス材であることを特徴とする発光装置の作製方法。
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