JP4222377B2 - 電子機器 - Google Patents
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Description
ところで、携帯電話機や情報機器などで音楽を演奏したいという要望があるが、携帯電話機や情報機器では使用できる操作子が限られているため、操作子と音階とを一対一で対応づけることが困難とされている。そこで、携帯電話機に備えられている数字キー「1」〜「8」のそれぞれに「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド」の音階を割り当てて、数字キーが操作された際に、操作された数字キーに割り当てられた音階音を発音させることが知られている(特許文献1参照)。
図1に示す電子機器1の概要を説明すると、電子機器1には操作子18が備えられており、操作子18は少なくとも「0」〜「9」の数字キーを有している。また、電子機器1は記憶部10を備えており、記憶部10には複数の楽曲の演奏データが記憶されている。本発明にかかる電子機器1においては、演奏したい楽曲を選択すると、選択された楽曲における調が自動検出されて、検出された調の1オクターブ分の音階(ノートナンバ)のそれぞれに「1」〜「7」の数字情報を含む表示キーを対応付ける表示キー対応表が作成される。そして、選択された楽曲の演奏データの単位区間を表示キー対応表を参照して表示キーに変換して表示する。各表示キーは、演奏データのノートオンにおけるノートナンバに対応付けられている「1」〜「7」のいずれかの数字を含んでいる。この表示キーはキーアイコンとして表示され、それぞれのキーアイコンには、各表示キーが含んでいた「1」〜「7」の数字が表示されている。そこで、表示されたキーアイコンの数字と同番号とされる操作子18における「1」〜「7」の数字キーを操作すると、当該キーアイコン(表示キー)に対応付けられている演奏データのノートオンに基づいた音が発音されるようになる。これにより、選択された楽曲を「1」〜「7」の数字キーを操作することで演奏することができるようになる。以下に、本発明にかかる電子機器1の詳細を説明する。
以上説明した本発明にかかる電子機器1においては、選択された楽曲の調が自動的に設定され、表示部17に表示された表示キー(キーアイコン17a)の数字と同番号の操作子18における数字キーを順次操作していくことにより、選択された楽曲の演奏を自動的に設定された調で行うことができるようになる。
演奏データ−表示キー変換処理は、電子機器1において演奏が開始される際に起動され、起動されるとステップS1にて表示キー対応表記憶部14に記憶されている表示キー対応表を参照して、その最小値と最大値のノートナンバが検出される。表示キー対応表記憶部14には、選択された楽曲の演奏データから検出された調に対応する表示キー対応表が前述したように作成されて記憶されている。例えば、検出された調がGメジャーの場合は図4に示す表示キー対応表が表示キー対応表記憶部14に記憶されていることから、ノートナンバの最小値が67、最大値が78と検出される。検出されたノートナンバの最小値「67」は最小値レジスタ(min)に格納され、最大値「78」は最大値レジスタ(max)にステップS2にて格納される。次いで、ステップS3にて選択された楽曲の最初の演奏データ(ノートオン)が記憶部10から読み出され、そのノートナンバが最小値レジスタ(min)に格納されているノートナンバ未満か否かが判定される。
また、演奏データの調がGメジャーと検出されており、ノートナンバ「55」の演奏データのノートオンが読み出されたとすると、演奏データ−表示キー変換処理のステップS3においてYESと判定されてステップS4に進み、ステップS7においてノートナンバが「67」とされると共に、ステップS5にてオクターブシフト情報(OCtaveShift)が「−1」とされる。そして、ステップS9において表示キーはノートナンバ「67」に対応する「1」とされる。この場合、表示制御部16においてはオクターブシフト情報が「−1」となっていることから1オクターブ低いオクターブライン17b上に「1」の数字のキーアイコン17aを表示させる。
保存処理が開始されると、ステップS11にて1小節分の演奏データを変換したか否かが判定され、未だ1小節分の演奏データを変換していないと判定された場合は、ステップS3へ戻り上述したステップS3ないしステップS9の処理が行われる。また、ステップS11にて1小節分の演奏データを変換したと判定された場合は、ステップS12に進んで変換された1小節分の演奏データが1小節毎を単位として用意されている表示キーデータ記憶部に保存される。次いで、1小節分の演奏データが表示キーデータ記憶部に保存されるとステップS13にて、演奏データの最後まで変換したか否かが判定され、演奏データの最後まで変換していないと判定された場合はステップS14に分岐する。ステップS14では、調が変更されたか否かが判定される。ここで、調検出部11において演奏データの調が変更されたことが検出されていると、シフト部12において変更された調に対応する表示キー対応表が上述したように作成されて表示キー対応表記憶部14に記憶されているようになる。そこで、ステップS14にて調が変更されていると判定された場合は、演奏データ−表示キー変換処理のステップS1へ戻り表示キー対応表記憶部14に記憶されている変更された調の表示キー対応表を参照して、その最小値と最大値のノートナンバが検出される。以降は、上述したステップS2ないしステップS10の処理が行われて、変更された調の表示キー対応表に基づいて1小節分の演奏データのノートオンが対応する表示キーに変換されていくようになる。
制御部処理が起動されると、ステップS20にて電子機器1の各種レジスタや表示キー対応表記憶部14等の一時記憶手段を初期化する初期化処理が行われる。次いで、ステップS21にて記憶部10に記憶されている演奏データの楽曲が選択されたか否かが判定される。ここでは、楽曲の選択がされるまで待機しており、楽曲が選択されるとステップS22に進み最初の2小節分の演奏データを表示部17に表示する処理が行われる。次いで、ステップS23にて演奏が開始されたか否かが判定されるが、ステップS23では演奏が開始されるまで待機するようになる。ここで、演奏ボタン等が操作されて演奏が開始されたと判断されるとステップS24に進み演奏が1小節分進行したか否かが判定される。ステップS24では演奏が1小節分進行するまで待機しており、演奏が1小節分進行した際にステップS25に進む。ステップS25では、次の1小節分の演奏データで表示部17に表示されている1小節分の表示キー(キーアイコン17a)の楽譜(データ)を書き換える処理が行われる。次いで、ステップS26において演奏が終了したか否かが判定される。ここで、選択された楽曲の演奏データの終了を示す終了マークがまだ読み出されていない場合は、演奏が終了していないと判定されてステップS24に戻り、ステップS24,S25の処理が行われて、次の1小節分の演奏データで表示部17に表示されている1小節分の表示キー(キーアイコン17a)の楽譜(データ)を書き換える処理が再び行われる。この書き換える処理は、演奏データが終了するまで繰り返し行われる。そして、演奏データから終了マークが読み出された場合は、ステップS26で演奏が終了したと判定されて制御部処理は終了する。
表示処理のフローチャートを図10に示す。表示処理が呼び出されると、ステップS30にて表示キーデータ記憶部から読み出されていない最初の1小節分の表示キーのデータが読み出される。次いで、ステップS31にて読み出した1小節分の表示キーのデータを表示制御部16へ送る。1小節分の表示キーのデータが供給された表示制御部16では、ステップS32にて1小節分の表示キーのデータから1小節分の楽譜を表示部17に表示するための表示データを作成して、表示部17に1小節分の楽譜を表示する。この場合、表示部17に2小節分の楽譜が表示されている場合は、古い方の1小節分の楽譜のデータを作成された1小節分の表示データで更新するようにする。ステップS32の処理が終了すると表示処理は終了して、制御部処理にリターンする。
演奏している際に操作子18の数字キーが操作されると、操作子イベント処理が起動され、ステップS40にてその数字キーを操作したタイミングとされる演奏位置近くにある演奏データのノートオンの発音タイミングとの時間差が所定時間内か否かが判定される。ここで、両者の時間差が所定時間内と判断されると、ステップS41に進み当該演奏データに対応する表示キーに含まれる数字情報と操作された数字キーの番号が一致するか否かが判定される。ここで、両者の数字の番号が一致すると判定された場合は、演奏データのノートオンに対応付けられている数字キーが規定されたタイミングで操作されたことになることから、ステップS42に進んで当該演奏データのノートオンが音源部20に送られ、そのノートオンのノートナンバで発音される。ステップS40にて両者の時間差が所定時間内でないと判定された場合、あるいは、ステップS41にて両者の数字の番号が一致しないと判定された場合は、演奏データのノートオンに対応付けられている数字キーが操作されなかったか、あるいは、規定されたタイミング内で操作されなかったことになり、発音されることなく操作子イベント処理は終了する。
図13に示す携帯電話機2には「0」〜「9」の数字キーと「#」キー、「*」キーからなるダイヤルボタン22aと、ジョイスティック22bとが操作子として備えられていると共に、液晶等からなる表示部21を備えている。また、携帯電話機2は記憶手段を内蔵しており、記憶手段には少なくとも複数の楽曲の演奏データがダウンロード等により記憶されている。本発明の実施例である携帯電話機2において演奏を行う際には演奏アプリケーションを起動させる。これにより、表示部21に表示されたメニューから演奏したい楽曲を選択することができるようになる。ここで、楽曲の1つを選択すると選択された楽曲の演奏データが記憶手段から読み出されて、上述したように演奏データの調が自動検出される。そして、選択された楽曲の演奏データの単位区間を表示キー対応表を参照して表示キーに変換して表示する。表示キー対応表をCメジャーを例に挙げて説明すると、図13に示す楽譜の音名と表示キーの対応表のようにC4(ド)には表示キー「1」が、D4(レ)には表示キー「2」が、E4(ミ)には表示キー「3」が、F4(ファ)には表示キー「4」が、G4(ソ)には表示キー「5」が、A4(ラ)には表示キー「6」が、B4(シ)には表示キー「7」が、それぞれ対応付けられている。
このように、表示キーを表示する際には自動的に1オクターブ内に入るようにオクターブシフトされることから、Cメジャーの場合は図13に示すようにダイヤルボタン22aの数字キー「1」は音名「C4」,「C5」・・に対応し、数字キー「2」は音名「D4」,「D5」・・に対応すると共に、数字キー「7」は音名「B3」,「B4」・・に対応するようになる。
また、本発明の実施例においては音階の各ノートナンバを数字キーに割り当てるようにしたが、これに限るものではなく順序性のあるキーに割り当てるようにしても良い。順序性のあるキーとは、例えば、ギリシャ数字、a,b,c・・・、あ,い,う・・・、イ,ロ,ハ・・・等の順序の属性を有しているキーである。
Claims (2)
- 少なくとも1オクターブの全音階の音階数とされる複数の順序性を有するキーを備えている電子機器であって、
選択された楽曲の演奏データから調を検出する調検出手段と、
該調検出手段により検出された調における各音階を、それぞれ前記複数のキーの順序に対応する順番で各表示キーに対応付ける表示キー対応表を作成する表示キー対応表作成手段と、
該表示キー対応表作成手段により作成された前記表示キー対応表を参照して、前記演奏データを所定区間毎に対応する表示キーに変換して表示する変換手段と、
前記複数のキーが操作された際に、操作されたキーに対応する前記表示キーに対応付けられている前記演奏データのイベント情報を音源手段に送る制御手段と、
送られたイベント情報に基づく音を生成して発音する前記音源手段とを備え、
前記複数のキーを操作することにより前記楽曲の演奏が行われる際に、前記変換手段は前記演奏データの所定区間ずつを演奏の進行に合わせて表示手段に表示し、該表示手段においては、前記表示キーを該表示キーの数字情報を含むキーアイコンに置き換えて、発音する時間位置に配置して表示するようにし、
前記変換手段では、前記表示キー対応表におけるノートナンバの最小値と最大値とを検出し、前記演奏データの各々のノートオンを対応する前記表示キーに変換する際に、前記ノートオンにおけるノートナンバが前記最小値未満とされる前記演奏データについては下のオクターブに属するとし、前記ノートナンバが前記最大値を超える前記演奏データについては上のオクターブに属するとして、変換した前記表示キーに対応する前記キーアイコンを属するオクターブに応じて下のオクターブライン上、あるいは、上のオクターブライン上に表示するようにしたことを特徴とする電子機器。 - 複数種類の基本の調における各音階のノートナンバと前記表示キーとを対応つけたキー対応テーブルを記憶する記憶手段をさらに備え、
前記表示キー対応表作成手段では、前記調検出手段により検出された調が属する基本の調のキー対応テーブルを前記記憶手段から読み出し、前記検出された調と基本の調とのノートナンバにおける差分だけ、読み出したキー対応テーブルにおけるノートナンバをシフトすることにより、前記検出された調の表示キー対応表を作成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
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