JP4221692B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、パチンコ遊技機に関し、更に詳細には、パチンコ球を遊技媒体として遊技を行なう際に発生する静電気を好適にアースすることで適切なノイズ対策を図ったパチンコ遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機やアレンジボール機に代表されるこの種のパチンコ遊技機は、遊技媒体としてのパチンコ球を使用してパチンコ遊技を行なうようになっている。このパチンコ遊技機は、例えば図19および図20に示すように、矩形枠体としての外枠Aの開口前面側に対して、中枠Bが連結支持手段および施錠手段を利用して着脱および開放可能に組付けられている。そして中枠Bの前側部分には、ガラス板67を組付けた横開き式の前枠Cと上球皿Dが夫々着脱および開放可能に組付けられると共に、該上球皿Dの後側に電動式の球送り装置(図示せず)等がセットされている。また、前記中枠Bの下部に下球皿Eおよび打球発射装置F等が設置されると共に、該中枠Bの裏側に機構セット盤H等が装備され、更に該中枠Bの後側に設けた保持枠22の正面内部に、所要の遊技領域74を構成した遊技盤Iが着脱交換可能にセットされる。なお、貸球の払出し制御に必要とされる球貸しユニットKが、パチンコ遊技機Pの側方(外枠Aの隣接部位)に設置され、後述する払出制御装置123と接続されている。
【0003】
また前記機構セット盤Hは、中枠B裏側に位置する遊技盤Iセット用の前記保持枠22の裏側に着脱可能に装備され、該保持枠22に対応し得る略矩形状に樹脂成形された本体90の中央部に遊技盤裏面の点検用の窓口116が開口され、これに裏カバー部材120が開閉および着脱可能に取着されている。そして、前記窓口116の上部から右側部に亘る外周囲部に、球容器93と、球整流路94を形成する球整流路部材95と、球送出路96を形成する球送出路部材97とから構成される球貯留排出経路部91等が配設され、該球貯留排出経路部91の下側に、カセット形態とされる電動制御式の第1球払出装置J1(貸球用)および第2球払出装置J2(賞球用)が設置される一方、これら球払出装置J1,J2の下方に該装置J1,J2から払出された貸球および賞球を前記上球皿Dまたは下球皿Eへ給出する球払出路105が形成されている。これにより、図示しない球補給設備から補給されたパチンコ球は、貯留球として前記球貯留排出経路部91内に一旦貯留された後、第1、第2球払出装置J1,J2の作動により貸球または賞球として払出されるようになっている。一方、機構セット盤Hの右端には、前記球払出装置J1,J2の右側方に上端開口すると共に機外へ下端開口した球排出路117が垂下形成されており、球抜きユニット98での所要操作により球貯留排出経路部91内の貯留球を機外へ通出案内するようになっている。
【0004】
なお、機構セット盤Hのその他の構成として、前記窓口116の下方に、アウト球およびセーフ球を機外へ排出する球通出経路が形成される他に、セーフ球検出処理装置,賞球満杯検出装置および貸球用の検出スイッチ(何れも図示せず)等が夫々設置され、そして本体90の上方隅端部にターミナル基板(集中基板ともいう)121が設置されている。また前記窓口116の下方には、パチンコ遊技機Pを全体的に制御するメイン基板を収容した主制御装置122や、前記球払出装置J1,J2を制御する払出制御基板を収容した払出制御装置123、球貸しユニットKと接続して各種データの入力および出力を行なうためのコネクタを備えたインターフェースボード125、電源分配基板124等が所要位置に設置固定される一方、前記裏カバー部材120の背面に電源基板(アース部)131を収容した電源装置130が設置固定されている。なお、前記中枠Bの背面左下部に前記打球発射装置Fを制御する発射制御基板を収容した発射制御装置126、該中枠Bの背面右下部に前記遊技盤Iでのパチンコゲームに相応した効果音を発生制御する音制御基板を収容した音制御装置127が設置固定されている。
【0005】
前述のように構成されたパチンコ遊技機Pでは、遊技ホール内の設置枠台(「島設備」)に縦向きの姿勢で設置した後、機外の球補給設備から球貯留排出経路部91における前記球容器93内へパチンコ球が供給され、パチンコ球は球容器93から球整流路94および球送出路96を介して第1および第2球払出装置J1,J2まで到来し、貯留球として該球貯留排出経路部91内へ貯留される。貯留球が正常に貯留された状態において、当該パチンコ遊技機Pでのパチンコ遊技に先立ち、遊技者が貸球用カードおよび前記球貸しユニットKを利用して適正な球貸し操作をした場合には、この操作に応答して第1球払出装置J1が作動制御されることにより、球貯留排出経路部91内の所定数の貯留球が貸球として払出され、前記球払出路105から前記上球皿D側へ給出される。
【0006】
そして、遊技者が前記打球発射装置Fにより所要の打球操作を行なった際には、前記上球皿Dに給出された貸球が遊技球として前記球送り装置を経て発射位置へ順次供給され、打球発射装置Fの打球動作に基づき、各遊技球は前記遊技盤Iの遊技領域74内へ打出される。ここで、前記遊技盤I内でパチンコゲームが展開されている途中で入賞球が発生した場合には、これに応答して前記第2球払出装置J2が作動制御されることにより、所定数の貯留球が賞球として前記上球皿D側へ給出され、該上球皿Dが満杯となった後には下球皿E側へ給出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した遊技媒体としてのパチンコ球は、研磨装置による洗浄・研磨時や球補給設備内を移動するに際し、パチンコ球同士が相互に擦れ合ったり、球補給設備と擦れ合うことで静電気を帯電し易くなっている。このため前述したパチンコ遊技機Pでは、静電気を帯電した状態のパチンコ球が球補給設備から前記球貯留排出経路部91へ補給されることが多いので、外部静電気をアースしてノイズ対策を図るようにした技術提案が多くなされている。一方、補給されたパチンコ球が当該パチンコ遊技機P内を移動するに際しても、パチンコ球同士の接触や前記各構成部材との接触により静電気が発生することがあるから、遊技機内で発生した内部静電気も同様にアースしてノイズ対策を図るようにした技術提案もなされている。
【0008】
しかしながら、近年に設計・製作される新型のパチンコ遊技機Pは、合成樹脂成形部品の使用比率が一段と増大していると共に静電気の発生源も増加していることから非常に帯電し易くなっており、今まで提案されている様々なアース態様では、全ての静電気を確実にアースして確実なノイズ対策を図ることが不可能な現状となっている。従って、近年に生産されるパチンコ遊技機Pでは、静電気を原因としたノイズの発生により、該遊技機Pの構成機器を制御する前記各装置122,123,126,127の基板や各種基板121,124,125等に影響を及ぼして誤作動や故障が発生する事例が増加しており、静電気の確実なアース除去による適切なノイズ対策技術の確立が希求されている。
【0009】
【発明の目的】
本発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、遊技媒体としてのパチンコ球や遊技機自体に帯電した静電気を確実かつ適切にアースして、適切なノイズ対策を図り得るよう構成したパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため本発明は、
遊技盤を収容セットした中枠の前面側に、前記遊技盤を透視保護する合成樹脂製の枠本体を主体とした前枠が開閉可能に配設され、パチンコ球を遊技媒体として遊技を行なうパチンコ遊技機において、
前記中枠は、正面左側の上隅角部および下隅角部で外枠に着脱および開閉可能に連結され、導電剤入りの合成樹脂材から一体成形されてアース部に対して電気的に導通されると共に、前面左端の上下に離間する位置に連結金具が固定され、
前記前枠は、前記枠本体の前面に、帯電防止剤入りの合成樹脂材から成形した複数の樹脂成形部材を組み合わせて構成され、
前記枠本体の裏側には、前記中枠における上・下の連結金具に係合して前枠を着脱および開閉可能に組付ける上・下の連結金具が取着されて、前記上・下の連結金具と上・下の連結金具との接触により上・下の連結金具が中枠に対して電気的に導通すると共に、該上・下の連結金具にガラス板を保持した金属製のガラス枠が枢支されて、両連結金具とガラス枠とが電気的に導通するよう構成され、
また前記枠本体の裏側には、前記上の連結金具に対して電気的に導通された上の前枠鍵受金具と、前記下の連結金具およびガラス枠に対して電気的に導通された下の前枠鍵受金具とが配設されて、前記中枠に対して前枠を閉成した際に、該上・下の前枠鍵受金具と中枠に設けられた施錠装置の施錠金具とが係合して電気的に導通するよう構成され、
前記中枠の裏側には、中央部に遊技盤裏面の点検用の窓口が開口された帯電防止剤入りの合成樹脂材からなる機構セット盤が装備されると共に、該機構セット盤における窓口の上部には、導電剤入りの合成樹脂材により形成されて機外の球補給設備からパチンコ球が供給される球容器が配設され、
前記球容器は、前記中枠に配設された前記施錠装置の第1ロック金具に対して導電部材を介して電気的に導通され、
前記機構セット盤は、前記球容器からパチンコ球が流入する球整流路を形成した導電剤入りの合成樹脂材からなる球整流路部材と、球整流路からパチンコ球が流入する球送出路を形成した導電剤入りの合成樹脂材からなる球送出路部材と、ケース部材が導電剤入りの合成樹脂材から形成され、球送出路から到来するパチンコ球を上球皿側へ給出する球払出装置と、前記球払出装置から払出されたパチンコ球が通出する導電剤入りの合成樹脂材からなる球払出路部材とが前記窓口の上部から側部に亘る外周囲部に配設されて、当該球整流路部材、球送出路部材、球払出装置のケース部材および球払出路部材の夫々を電気的に導通するよう構成され、
前記アース部は、前記機構セット盤の前記窓口に開閉および着脱可能に取着された裏カバー部材に配置されて当該パチンコ遊技機裏側の略中央部に位置し、外部アース線に接続するピンと、当該遊技機の電源側に接続するピンとを有する電源基板であり、
前記電源基板における前記外部アース線に接続するピンには、前記中枠の背面右下部位に接続されると共に該中枠の背面右側に沿って配設される導電部材が接続され、
前記電源基板における遊技機の電源側に接続するピンには、前記球整流路部材、球送出路部材、球払出装置のケース部材および球払出路部材に電気的に導通して、前記中枠の背面右側に沿って配設される導電部材が接続されるよう構成したことを特徴とする。
同じく、前述した課題を克服し、所期の目的を好適に達成するため別の発明は、
中枠の前面側に配設された上球皿に貯留されて、球送り装置の球送り作動に基づき発射レールの発射位置へ供給するパチンコ球を遊技媒体として遊技を行なうパチンコ遊技機において、
前記中枠は、正面左側の上隅角部および下隅角部で外枠に着脱および開閉可能に連結され、導電剤入りの合成樹脂材から一体形成されてアース部に対して電気的に導通されると共に、前記上球皿は、帯電防止剤入りの合成樹脂材から成形した複数の樹脂成形部材を組み合わせて構成され、
前記中枠の前面には、左端に連結金具が固定されると共に、右端に施錠金具が配設され、
前記上球皿の裏側には、前記上球皿の左端に取着されて前記中枠における連結金具に係合し、該上球皿を着脱および開閉可能に組み付ける連結金具と、前記上球皿の右端に配設されて前記中枠に設けた施錠金具に係脱可能に係合する鍵受金具と、前記連結金具および鍵受金具に接触して電気的に導通する防犯金属板と、前記上球皿の皿本体に敷設されて該皿本体に貯留されたパチンコ球が接触し、前記防犯金属板に接触して電気的に導通する球流し金具と、導電剤入りの合成樹脂材から一体成形された前記球送り装置の樹脂ケースと、が設けられ、
前記防犯金属板を介して前記連結金具と鍵受金具と球流し金具と前記球送り装置の樹脂ケースとが電気的に導通すると共に、前記連結金具と連結金具との接触により連結金具が中枠に対して電気的に導通し、更に、前記中枠に対して上球皿を閉成した際には、前記鍵受金具と施錠金具とが係合して電気的に導通するよう構成され、
前記中枠の裏側には、中央部に遊技盤裏面の点検用の窓口が開口された帯電防止剤入りの合成樹脂材からなる機構セット盤が装備されると共に、該機構セット盤における窓口の上部には、導電剤入りの合成樹脂材により形成されて機外の球補給設備からパチンコ球が供給される球容器が配設され、
前記球容器は、前記中枠に配設された施錠装置の第1ロック金具に対して導電部材を介して電気的に導通され、
前記機構セット盤は、前記球容器からパチンコ球が流入する球整流路を形成した導電剤入りの合成樹脂材からなる球整流路部材と、球整流路からパチンコ球が流入する球送出路を形成した導電剤入りの合成樹脂材からなる球送出路部材と、ケース部材が導電剤入りの合成樹脂材から形成され、球送出路から到来するパチンコ球を上球皿側へ給出する球払出装置と、前記球払出装置から払出されたパチンコ球が通出する導電剤入りの合成樹脂材からなる球払出路部材とが前記窓口の上部から側部に亘る外周囲部に配設されて、当該球整流路部材、球送出路部材、球払出装置のケース部材および球払出路部材の夫々を電気的に導通するよう構成され、
前記アース部は、前記機構セット盤の前記窓口に開閉および着脱可能に取着された裏カバー部材に配置されて当該パチンコ遊技機裏側の略中央部に位置し、外部アース線に接続するピンと、当該遊技機の電源側に接続するピンとを有する電源基板であり、
前記電源基板における前記外部アース線に接続するピンには、前記中枠の背面右下部位に接続されると共に該中枠の背面右側に沿って配設される導電部材が接続され、
前記電源基板における遊技機の電源側に接続するピンには、前記球整流路部材、球送出路部材、球払出装置のケース部材および球払出路部材に電気的に導通して、前記中枠の背面右側に沿って配設される導電部材が接続されるよう構成したことを特徴とする
【0011】
【作用】
中枠を導電剤入りの合成樹脂材から一体成形して、当該遊技機の電源基板 ( アース部 ) と該中枠とを電気的に導通させたことで、中枠に帯電した静電気を、該電源基板を介して遊技機の外部または電源 ( AC24V ) へ放電させ得る。
このもとで、機構セット盤に配設された球容器を導電剤入りの合成樹脂材により形成して、施錠装置および導電部材を介して該球容器と中枠とを電気的に導通することで、機外の球補給設備から球容器へ補給されるパチンコ球が帯電していた静電気を、中枠を通して電源基板へゆっくりと放電させることができ、複写ノイズの発生等を防止し得る。
そして、中枠における左端の上下に離間する位置に連結金具を固定すると共に、前枠における合成樹脂製の枠本体に取付けた上・下の連結金具を中枠における上・下の連結金具に係合して上・下の連結金具が中枠に対して電気的に導通するよう構成すると共に、該上・下の連結金具にガラス板を保持した金属製のガラス枠を枢支して、両連結金具とガラス枠とを電気的に導通することで、これら枠本体、両連結金具およびガラス枠に帯電した静電気を、中枠を通して電源基板へゆっくりと放電させることができ、複写ノイズの発生等を防止し得る。
また、上球皿に取付けた連結金具、鍵受金具、防犯金属板、球流し金具、球送り装置の樹脂ケースを相互連結すると共に、導電剤入りの合成樹脂材から一体成形された中枠を介して、該連結金具、鍵受金具、防犯金属板、球流し金具、球送り装置の樹脂ケースと電源基板 ( アース部 ) との電気的導通を図ったことで、機裏側の球払出装置から払出されたパチンコ球が静電気を帯電していた場合は、該パチンコ球が上球皿に給出された時点で該静電気を電源基板へ放電させる一方、球送り装置を通過する際に発生する静電気も、中枠を通してゆっくりと電源基板へ放電されるようになり、該静電気が一気に流れることによる複写ノイズの発生が抑制される。
更に、機構セット盤に配設した球整流路部材、球送出路部材、球払出装置のケース部材および球払出路部材を、導電部材を介して電源基板と電気的に導通させたことで、これら球整流路部材、球送出路部材、球払出装置のケース部材および球払出路部材内を通過するパチンコ球が帯電していた静電気を、電源基板へ放電させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るパチンコ遊技機につき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお本実施例では、貸球用のカードおよび球貸しユニットを利用して貯留球を貸出し得るカード式パチンコ遊技機を例とし、図19および図20をもとに説明したパチンコ遊技機Pと同一部材、部品および同一機器には同一の符号で指示する。
【0013】
本実施例のパチンコ遊技機Pは、当該遊技機Pを構成する前記中枠B、前枠C、上球皿D、下球皿E、遊技盤I、機構セット盤H等の構成部材と、これら各構成部材B,C,D,E,I,Hに配設される各種の付属部材や部品とを、導電剤入りの合成樹脂材および/または帯電防止剤入りの合成樹脂材から成形する一方、各構成部材B,C,D,E,I,Hおよび付属部材・部品を、成形金具や金属板およびアース線等の導電性を有する部材を介して、裏カバー部材120に設置した前記電源基板131へ集約的に接続するように構成されている。これにより、パチンコ遊技機Pに供給されるパチンコ球に帯電される外部静電気や、該パチンコ球が機内を移動する際に発生する内部静電気を、前記電源基板131を介して機外(島設備等)または当該遊技機の電源(AC24V)へアースすることにより、静電気を起因としたノイズ発生を好適に防止するように構成されている。そこで次に、本実施例のパチンコ遊技機Pに実施される静電気のアース技術につき説明する。
【0014】
(外枠)
前記外枠Aは、例えば図1および図4に示すように、上下および左右の4本の枠部材10,13,11,12を枠組み連結して縦長方形に構成され、全ての枠部材10,13,11,12によって画成される開口前面域に前記中枠Bを整合し得るようになっている。そして、正面左側の上隅角部および下隅角部に、前記前枠Cを着脱および開閉可能に連結するための開閉連結部材14,14が取着されている。なお本実施例に係る外枠Aは、木材により成形された上枠部材10および左枠部材11を共通用として、合成樹脂材により成形された右枠部材12および下枠部材13を2通りのサイズのものに置換連結することにより、一般に「関東枠、関西枠」と呼称区分されている各タイプに変更し得るようになっている。また右枠部材12の内側面には、中枠Bに配設した施錠装置Lの第1ロック金具28が係脱可能に係止する中枠鍵受金具15,15が配設されている。なお、前記右枠部材12および下枠部材13は、必要に応じて帯電防止剤入りの合成樹脂材から成形してもよい。
【0015】
(中枠)
前記中枠Bは、図4〜図7に示すように、例えば導電性カーボン質材料を混入させたアクリロニトリルブタジエンスチレン(以下「ABS」)材から一体成形されて全体が導電性を有しており、前記外枠Aの開口前面域に整合する外形サイズに成形されて内側に正面縦長方形の窓枠口21を開口した枠体20と、この枠体20の裏側に一体成形されて窓枠口21の正面内部に臨む遊技盤用のセット口23を開口した保持枠22とが前後に連設された内外二重形態とされている。前記枠体20においては、窓枠口21下部に下球皿Eや打球発射装置Fの打球発射部F2等を設置するための設置盤24が成形され、該設置盤24の略中央部には下球皿Eに連通する賞球用の球給出口25が開設されている。そして前記枠体20の右縁前面側には、施錠装置Lにおける前鍵ベース26が設置されると共に、該枠体20の右縁背面側には、前記中枠鍵受金具15,15に係脱可能に係止する前記第1ロック金具28を支持した後鍵ベース27およびシリンダ錠(図示せず)が配設される一方、窓枠口21に臨む右側端面には、前枠Cを中枠Bに閉成ロックする第2ロック金具29および前記上球皿Dを中枠Bに閉成ロックする第3ロック金具30が臨んでいる。
【0016】
一方、前記保持枠22においては、図4、図5および図7に示すように、窓枠口21の下部内側に位置する遊技補助盤31が一体成形されており、この遊技補助盤31の上端縁を基準にして前記セット口23が開設されている。そして、遊技補助盤31の正面左上に遊技球用の球給出口32が開設される一方、該遊技補助盤31の前面側に、ファール球回収路部材33、スピーカ34を内蔵したスピーカケース35および発射レール36等が取着される一方、前記遊技補助盤31の裏面側には、アウト路37が形成されると共に、前記機構セット盤Hが当接する裏当て板38が取着されるようになっている(図6)。なお、前記ファール球回収路部材33およびスピーカケース35は、カーボンチップ入りのABS材から所要形状に一体成形されて導電性を有し、また前記発射レール36の樹脂部品39も、カーボンチップ入りのポリプロピレン(以下「PP」)材から所要形状に成形されて導電性を有している。更に前記裏当て板38は、カーボンチップ入りのPP材から所要形状に一体成形されて導電性を有しており、球給出口32に整合する開口部44等が設けられている。
【0017】
(下球皿)
実施例のパチンコ遊技機Pにおける下球皿Eは、図4、図7および図9に示すように、横長方形のセット盤部45、パチンコ球を収容保持する皿本体46および横長ラウンド形状の外郭体47等、帯電防止剤入りのABS材等から成形した複数の樹脂成形部材を組み合わせてユニット化され、前記中枠B下部の前記設置盤24前面に水平位置決め条件で組付けられる。そして、外郭体47の上下面が水平に成形されていることにおいて、その上面に前記上球皿Dを水平に載置したままセット保持し得るようになっている。また、外枠体20の上面右側に構成したセット支持部材48に、前記打球発射装置Fにおける打球操作部F1が組付けセットされ、また外枠体20の正面左部に灰皿49が装備されている。なお、打球発射装置Fを構成する前記打球操作部F1や前記打球発射部F2等の樹脂部分は帯電防止剤入りのABS材から形成される一方、前記灰皿49は、耐熱性に優れたメラミン樹脂から成形されている。
【0018】
(上球皿)
前記上球皿Dは、図4、図7および図8に示すように、横長長方形のセット盤部50と一体に成形した皿本体51と、横長ラウンド形状の外郭体52等、帯電防止剤入りのABS材等から成形した複数の樹脂成形部材を組み合わせてユニット化され、前記セット盤部50の裏側に取着した上・下の連結金具53,54を中枠Bの左端に固定した上・下の連結金具42,43に係合させることで、該中枠Bにおける窓枠口21の内側下部(遊技補助盤31の前側)に着脱および横開きが可能に組付けられる。また前記セット盤部50の裏側には、前記第3ロック金具30が係脱可能に係止する上球皿鍵受金具55、不正行為を目的とした異物侵入阻止を図る防犯金属板56および球送り装置G等が配設されている。また前記皿本体51の球受面には、貯留球の円滑な流動を図るための球流し金具57が敷設されている。そして前記中枠Bに閉成した際には、前記遊技補助盤31の前側に整合すると共に、前記下球皿Eにおける外郭体47の上面に載置された状態で整合セットされ、また前記第3ロック金具30と上球皿鍵受金具55とが係合する。なお前記球送り装置Gの樹脂ケースは、導電性カーボン質材料を複合化したABS材等から一体成形されて導電性を有している。
【0019】
(前枠)
前記前枠Cは、図4、図7および図10に示すように、略正方形で内側に遊技盤透視用の開口部61を開設した枠本体60と、この枠本体60の前面に対して前記開口部61を囲繞するように装着される化粧部材62およびランプレンズ63、前記枠本体60の前面上縁に装着されるトップレンズ64等、帯電防止剤入りのABS材等から成形した複数の樹脂成形部材を組み合わせてユニット化されている。そして、前記枠本体60の裏側に取着した上・下の連結金具65,66を、前記中枠Bの左端に固定した上・下の連結金具40,41に夫々係合させることで、該中枠Bにおける窓枠口21に着脱および横開きが可能に組付けられる。また前記枠本体60の裏側には、ガラス板67を保持する金属製のガラス枠68、前記第2ロック金具29が係脱可能に係止する補強部材兼用の上・下の前枠鍵受金具69,70、開閉支点側の補強を図る補強金具71、不正行為防止を図るアンダーガード金具72等がビス固定されている。なお前記トップレンズ64は、本体部表面にメッキ処理が施されて導電性を有している。このような前枠Cは、前記中枠Bに閉成した際に前記セット口23の前側に整合すると共に、前記第2ロック金具29,29と前枠鍵受金具69,70とが係合する。
【0020】
(遊技盤)
前記遊技盤Iは、図11〜図13に示すように、セル板75と合板76との間にカーボン紙77を挟んだサンドイッチ構造とされ、前記合板76に打込まれた金属製の遊技釘78および金属製の案内レール79固定用の固定釘は、前記カーボン紙77に接触して電気的な導通が図られている。また、図柄表示装置(図示せず)やアタッカー入賞装置83に付属される装飾部材80,81は、メッキ処理が施されて導電性を有しており、装飾部材80,81を遊技盤Iに取付けるための取付ビスを介して前記カーボン紙77と電気的な導通が図られている。従って、前記各遊技釘78、案内レール79、各装飾部材80,81等は、前記カーボン紙77を介して電気的な導通が図られ、かつ後述するように、前記各装飾部材80,81は第8〜第10アース線(導電部材)158,159,160を介して電源基板131と電気的な導通が図られている。なお、前記アタッカー入賞装置83の開閉扉84、風車85、左側・右側の各コーナー化粧部材86,86および裏樋部材87等は、帯電防止剤入りのABS材等から成形されている。
【0021】
(機構セット盤)
前記機構セット盤Hは、図1および図14に示すように、前記本体90が上本体90Aおよび下本体90Bからなる上下連結タイプとされ、これら上本体90Aおよび下本体90Bは帯電防止剤入りのABS材から成形されている。このうち上本体90Aは、主に前述した球貯留排出経路部91の構成基盤とされて該経路部91の一部が一体的に形成されていると共に、前記ターミナル基板121用の設置部92が右上に形成されている。そして、前記球貯留排出経路部91を構成する前記球容器93はカーボンチップ入りのPP材、球整流路94を形成する球整流路部材95はカーボンファイバー入りのポリカーボネート(以下「PC」)材、球送出路96を形成する球送出路部材97,97はカーボンファイバー入りのABS材、球抜きユニット98はカーボンファイバー入りのABS材から成形され、夫々の部材が導電性を有している。また、カバー板99および球ならし100,100は、カーボンチップ入りのABS材から成形されて夫々導電性を有し、球容器93に付属される貯留球検知器101のケース部材101Aおよび各検知レバー101B,101Bは帯電防止剤入りのPC材、スプロケットカバー102は帯電防止剤入りのABS材から夫々成形されている。一方、前記ターミナル基板121用のカバー部材103は、帯電防止剤入りのABS材から成形されている。なお上本体90Aにおいて、前記球整流路94に臨む部位には、該球整流路94に沿って延在する横長形状の金属板104が取着されている。
【0022】
また前記下本体90Bは、球払出路105の構成基盤とされて該払出路105の一部が一体的に形成されていると共に、前記第1および第2球払出装置J1,J2、前記主制御装置122、払出制御装置123、電源分配基板124およびインターフェースボード125の設置基盤を兼用している。前記球払出路105は、下本体90Bの背面側(図14において手前側)に設けられて前記第1および第2球払出装置J1,J2の下方から前記球給出口32に整合する球通口108まで延在する上球払出路106と、下本体90Bの前面側(図14において裏側)に設けられて前記球通口108から下球皿Eまで延在する下球払出路107とからなり(図5)、前記上球払出路106下流の前記球通口108に臨む部位に球受部材111が装着されると共に、球案内部材119を組付けた球払出路部材109が上球払出路106に臨むように装着される一方、裏金属板110が下球払出路107に臨むように装着されるようになっている。そして、球払出路部材109はカーボンチップ入りのABS材、球案内部材119および球受部材111は夫々がカーボンチップ入りのPP材から成形され、夫々の部材109,119,111が導電性を有している。また、満タンレバー113および満タンスイッチホルダ114はPOM(ポリアセタール)から成形され、セーフ球払出装置を覆蓋するカバー板115は帯電防止剤入りのPC材から成形されている。更に、前記電源分配基板124用の基板ベース部材112は帯電防止入りのABS材、インターフェースボード125のボードケース118は帯電防止剤入りのPCから成形されている。一方、前記第1球払出装置J1および第2球払出装置J2は基本的に同タイプのものが実施され、両装置J1,J2のケース部材は、カーボンチップ入りのPC材から成形されて導電性を有している。
【0023】
次に、本実施例のパチンコ遊技機Pにおける静電気のアース技術につき包括的に説明する。本実施例のパチンコ遊技機Pは、前述したように、中枠B、前枠C、上球皿D、下球皿E、遊技盤I、機構セット盤H等の構成部材と、これら各構成部材B,C,D,E,I,Hに配設される各種の付属部材・部品とを、導電剤入りの合成樹脂材および/または帯電防止剤入りの合成樹脂材から成形する一方、これら各構成部材および付属部材・部品を、成形金具や金属板およびアース線等の導電部材を介して、裏カバー部材120に設置した前記電源基板131へ集約的に接続するように構成されている。
【0024】
(中枠のアース態様)
前記中枠Bは、前述したように、導電入りのABS材から全体が一体成形されているので該中枠B全体が導電性を有しており、また遊技補助盤31の裏側に取着される前記裏当て板38も導電性を有している。このもとで実施例の中枠Bは、図2および図16に示すように、前記枠体20の背面右下部位に、前記電源基板131の第1アース用コネクタ140に差込接続される第1コネクタ142に端部接続された第6アース線(導電部材)156の他端が端部接続され、この第1コネクタ142を前記第1アース用コネクタ140に差込接続することで、中枠Bと第1アース用コネクタ140の1番ピン140aとの電気的な導通が図られて、該中枠Bに帯電された静電気は第6アース線156を介して前記1番ピン140aへ流れるようになっている。一方、中枠Bの背面に取着された前記裏当て板38の右下部位に、前記インターフェースボード125におけるコネクタ145の1番ピンに端部接続される第7アース線157の他端が端部接続され、前記中枠Bに帯電された静電気の一部がこの第7アース線157およびインターフェースボード125を介して前記球貸しユニットKへ流れるようになり、当該パチンコ遊技機Pと球貸しユニットK間の電位が同一となるように考慮されている。
【0025】
(前枠のアース態様)
前記前枠Cでは、図10および図16に示すように、前記上の前枠鍵受金具69と上の連結金具65とが第1アース線(導電部材)151で電気的な導通が図られる一方、メッキ処理された前記トップレンズ64と上の連結金具65とが第2アース線(導電部材)152で電気的な導通が図られている。一方、下の前枠鍵受金具70とアンダーガード金具72、該アンダーガード金具72とガラス枠68、上の連結金具65と補強金具71、該補強金具71と下の連結金具66は、夫々が接触した状態でビス固定され、これにより夫々の部材同士の電気的な導通が図られている。また前記ガラス枠68は、前記上の連結金具65および下の連結金具66に対して枢支されているので、これらガラス枠68と両連結金具65,66との電気的な導通も図られている。これにより、前記上下の前枠鍵受金具69,70、トップレンズ64、アンダーガード金具72、ガラス枠68および補強金具71は、前記中枠Bに固定された上・下の連結金具40,41を介して、常には該中枠Bとの電気的な導通が図られている。なお、前枠Cが中枠Bに閉成ロックされた際には、前記上・下の前枠鍵受金具69,70が前記中枠Bに支持した前記第2ロック金具29,29に係合して接触するので、この第2ロック金具29,29を介して両鍵受金具69,70と中枠Bとの電気的な導通も図られる。
【0026】
(上球皿のアース態様)
前記上球皿Dでは、図7および図16に示すように、前記上球皿鍵受金具55と前記防犯金属板56、該防犯金属板56と前記球流し金具57、前記防犯金属板56と前記球送り装置G、前記防犯金属板56と前記上の連結金具53とが、夫々接触した状態でビス固定されており、これにより夫々の部材同士の電気的な導通が図られている。これにより、上球皿鍵受金具55、防犯金属板56、球送り装置G、球流し金具57、上の連結金具53は、中枠Bに固定された上の連結金具42を介して、常には該中枠Bとの電気的な導通が図られている。なお上の連結金具42は、前記前枠C用の下の連結金具41と一体的に形成されているので、両連結金具41,42同士の電気的な導通も図られている。一方、上球皿Dが中枠Bに閉成された際には、前記上球皿鍵受金具55が前記中枠Bに支持した前記第3ロック金具30に係合して接触するので、この第3ロック金具30を介して上球皿鍵受金具55と中枠Bとの電気的な導通も図られる。
【0027】
(機構セット盤のアース態様)
前記機構セット盤Hでは、図1〜図3および図16に示すように、前記球容器93の左端部位と、前記中枠Bにおける枠体20の右縁前面側に設置された施錠装置Lにおける第1ロック金具28の所要部位とが、第4アース線(導電部材)154を介して電気的な導通が図られ、球容器93に帯電した静電気は第4アース線154および第1ロック金具28を介して前記中枠Bへ流れるようになっている。また、球整流路部材95に整合するように上本体90Aに取着された前記金属板104の左端部に、前記第1コネクタ142に端部接続された第5アース線(導電部材)155の他端が端部接続され、この第1コネクタ142を前記第1アース用コネクタ140に差込接続することで、金属板104と第1アース用コネクタ140の2番ピン140bとの電気的な導通が図られて、該金属板104に帯電された静電気は第5アース線155を介して前記2番ピン140bへ流れるようになっている。
【0028】
一方、前記球整流路部材95の右端部位と前記球送出路部材97とが第1接続金具161により電気的な導通が図られ、この球送出路部材97と前記球抜きユニット98とが第2接続金具162により電気的な導通が図られ、また球抜きユニット98と前記第1および第2球払出装置J1,J2とが第3接続金具163により電気的な導通が図られている。更に、前記第1および第2球払出装置J1,J2と球払出路部材109に組付けた球案内部材119とが、第4接続金具164により電気的な導通が図られている。なお、前記第2接続金具162は、導電性を有する金属製の中継端子板165に接触していると共に、該中継端子板165には、前記第1コネクタ142に端部接続された第3アース線(導電部材)153の他端が端部接続され、この第1コネクタ142を前記第1アース用コネクタ140に差込接続することで、中継端子板165と第1アース用コネクタ140の3番ピン140cとの電気的な導通が図られる。従って、導電性を有する球整流路部材95、球送出路部材97、球抜きユニット98、第1および第2球払出装置J1,J2、球案内部材119および球払出路部材109に帯電された静電気は、前記第1〜第4接続金具161,162,163,164、中継端子板165および第3アース線153を介して前記3番ピン140cへ流れるようになっている。
【0029】
更に、下球払出路107の壁部を構成する前記裏金属板110は、機構セット盤Hを前記中枠B(保持枠22)に取着した際に、前記裏当て板38に接触するようになっており、従って該裏金属板110と中枠Bとの電気的な導通が図られている。これにより、前記裏金属板110に帯電した静電気は、裏当て板38および中枠Bへ流れた後、前記前記第6アース線156を介して第1アース用コネクタ140の1番ピン140aへ流れるようになっている。
【0030】
(遊技盤のアース態様)
前記遊技盤Iでは、図12および図16に示すように、図柄表示装置用の装飾部材80と導電性を有するカーボン製の中継端子板166とが第8アース線158で接続される一方、前記アタッカー入賞装置83用の装飾部材81と前記中継端子板166とが第9アース線159で接続され、更に中継端子板166には、前記電源基板131の第2アース用コネクタ141に差込接続される第2コネクタ143に端部接続された第10アース線160の他端が端部接続されている。従って、前記第2コネクタ143を前記第2アース用コネクタ141に差込接続することで、遊技盤Iと第2アース用コネクタ141の1番ピン141aとの電気的な導通が図られ、該遊技盤Iに帯電された静電気は第10アース線160を介して前記1番ピン141aへ流れるようになっている。なお、遊技盤Iのアース系統を、前記中枠Bや機構セット盤Hとのアース系統と分離して設けてあるのは、当該遊技盤Iの交換時の接続作業の利便性を考慮したためである。
【0031】
そして本実施例のアース態様では、前述したように、前記球容器93と球整流路部材95との電気的な導通は図らず、球容器93に帯電された静電気と球整流路部材95に帯電した静電気を個別にアースするようになっている。この理由としては、▲1▼パチンコ遊技機Pの外部で発生した外部静電気と、当該パチンコ遊技機P内で発生した内部静電気の差別化を図る、▲2▼外部(球補給設備)から補給されるパチンコ球がどの程度の外部静電気を帯電しているか予測不可能である、こと等が挙げられる。このうち前記▲1▼の理由に関しては、パチンコ遊技機Pに作用する静電気として、(a)パチンコ球が球補給設備内を移動するに際して発生して該パチンコ球に帯電した外部静電気と、(b)当該パチンコ遊技機Pへ補給された後に、パチンコ球が遊技機P内を移動するに際して発生して該パチンコ球に帯電した内部静電気と、に便宜上区分されるから、基本的に外部静電気は機外へアースし、内部静電気は当該遊技機の電源(AC24V)へアースするためである。また前記▲2▼の理由に関しては、前記球容器93と前記電源基板131とをアース線で直接的に導通を図る構成とした場合、球補給設備から球容器93に補給されるパチンコ球が多量の外部静電気を帯電していた際には、該アース線を介して電源基板131へ過電流が一気に流れてしまうと共にこれによる複写ノイズが発生する不都合があるから、球補給設備から補給されるパチンコ球に帯電した外部静電気は、第4アース線154を介して球容器93から抵抗値の大きな前記中枠Bへ一旦流した後に、前記電源基板131へ徐々にアースするためである。
【0032】
(電源基板)
前記裏カバー部材120に配置された前記電源基板131は、図1,図17(a)および図17(b)に示すように、基板ケース132に収容されて遊技機裏側の略中央部に位置し、前記主制御装置122のメイン基板、前記払出制御装置123の払出制御基板、前記発射制御装置126の発射制御基板、図柄表示装置を制御する図柄表示制御装置(図示せず)の図柄表示制御基板、遊技内容に応じた音声を制御する音声制御装置127の音声制御基板、電源分配基板124の夫々に電源を供給するもので、各基板毎に異なる複数の電源を生成するようになっている。この電源基板131には、図17に示すように、その右上部に電源プラグ133が設けられて、該電源プラグ133に外部電源に接続される電源コード134が接続され、該電源基板131に例えばAC24Vの電源が供給されるようになっており、電源プラグ133の下方に配設された電源スイッチ135のON−OFF操作によって電源の入・切が行なわれる。また電源基板131の下部側には、メイン基板用のコネクタ136、ランプ制御基板用のコネクタ137、図柄表示制御基板用のコネクタ138、音声制御基板用のコネクタ139、払出制御基板用のコネクタ146および電源分配基板124用のコネクタ147が、左側から順に配設されている。なお前記球貸しユニットKには、通信に必要なAC24Vの電源が、電源基板131から電源分配基板124およびインターフェースボード125を介して供給されるようになっている。
【0033】
そして前記電源基板131の下部右側には、1番〜3番ピン140a,140b,140cを有して、第3アース線153、第5アース線155および第6アース線156を一纏めにした前記第1コネクタ142が差込接続される第1アース用コネクタ140と、1番ピン141aを有して、前記第10アース線160の端部に設けた第2コネクタ143が接続される第2アース用コネクタ141が配設されている。すなわち、前記第1コネクタ142を前記第1アース用コネクタ140へ差込接続した際には、前記第6アース線156が1番ピン140aに接続され、前記第5アース線155が2番ピン140bに接続され、前記第3アース線153が3番ピン140cに接続される(図16)。一方、前記第2コネクタ143を前記第2アース用コネクタ141へ差込接続した際には、前記第10アース線160が1番ピン141aへ接続される(図16)。
【0034】
ここで実施例の電源基板131では、図18に示すように、当該パチンコ遊技機Pに帯電した静電気を2系統に分けてアースするようになっている。すなわち、前記第1アース用コネクタ140の1番ピン140aは、前記電源コード134に付属の外部アース線144が接続する前記電源プラグ133の3番ピン133aに接続されており、前述したように、機外(外部)から補給されるパチンコ球に帯電した外部静電気を、球容器93→第4アース線154→中枠B→前記第6アース線156を介して電源基板131へ流した後、外部アース線144を介して再び機外(島設備等)へアースする。一方、第1アース用コネクタ140の2番ピン140bと3番ピン140c、第2アース用コネクタ141の1番ピン141aは、夫々が一つに集約された後に当該パチンコ遊技機Pの電源(AC24V)側と接続されており、前述したように、当該パチンコ遊技機P内で発生した内部静電気を、前記第5アース線155(球整流路94に設置した金属板104)、第3アース線153(球送出路部材97、球抜きユニット98、球払出装置J1,J2、球払出路部材109、球案内部材119等)、第10アース線160(遊技盤I)を介して電源基板131へ流した後、基本的には電源(AC24V)側へアースする。
【0035】
【実施例の作用】
次に、前述のように構成された本実施例に係るパチンコ遊技機の作用につき説明する。
【0036】
(パチンコ遊技における球通出形態)
本実施例のパチンコ遊技機Pでは、前述したように、遊技ホール内の設置枠台(「島設備」)に縦向きの姿勢で設置した後、機外の球補給設備(図示せず)から球貯留排出経路部91における前記球容器93内へパチンコ球が供給され、パチンコ球は球容器93から球整流路94および球送出路96を介して第1および第2球払出装置J1,J2まで到来し、貯留球として該球貯留排出経路部91内へ貯留される。貯留球が正常に貯留された状態において、当該パチンコ遊技機Pでのパチンコ遊技に先立ち、遊技者が貸球用カードおよび前記球貸しユニットKを利用して適正な球貸し操作をした場合には、この操作に応答して第1球払出装置J1が作動制御されることにより、球貯留排出経路部91内の所定数の貯留球が貸球として、上球払出路106、球通口108、開口部44、球給出口32を介して前記上球皿D側へ給出される。
【0037】
そして、遊技者が前記打球発射装置Fにより所要の打球操作を行なった際には、前記上球皿Dに給出された貸球が遊技球として前記球送り装置Gを経て発射レール36の発射位置へ順次供給され、打球発射装置Fの打球動作に基づいて各遊技球は前記遊技盤Iの遊技領域74内へ打出される。ここで、前記遊技盤I内でパチンコゲームが展開されている途中で入賞球が発生した場合には、これに応答して前記第2球払出装置J2が作動制御されることにより、所定数の貯留球が賞球として、前記上球払出路106を介して前記上球皿D側へ給出され、該上球皿Dが満杯となった後には下球払出路107を介して下球皿E側へ給出される。
【0038】
(外部静電気に関して)
ここで、前記球補給設備から補給される各パチンコ球が外部静電気を帯電していた場合には、前記球貯留排出経路部91における前記球容器93内へ当該パチンコ球が供給されて該球容器93に接触した時点で、パチンコ球に帯電した外部静電気は、該球容器93→第4アース線154→施錠装置Lの後鍵ベース27→中枠Bと流れた後、その殆どは第6アース線156を介して電源基板131へ流れ、該電源基板131から外部アース線144を介して機外(島設備等)へアースされる。すなわち外部静電気は、パチンコ球の入口部位である球容器93から電源基板131の側へ流されて機外へアースし得る。なお、中枠Bに流れた静電気の一部は、裏当て板38から第7アース線157および前記インターフェースボード125を介して球貸しユニットKへ流れ、当該遊技機Pと球貸しユニットKとの電位統一のために供される。
【0039】
(内部静電気に関して)
前記球容器93との接触により外部静電気を殆ど除去されたパチンコ球は、貯留球として該球容器93から球整流路94内へ流入した後、球送出路96、球抜きユニット98を経て球払出装置J1,J2へ到来する。ここで、球整流路94内を移動するに際し、パチンコ球同士の接触および球整流路部材95との接触等により発生した内部静電気は、その一部が前記金属板104から前記第5アース線155を介して電源基板131へ流れ、該電源基板131から電源(AC24V)側へアースされる。一方、残りの静電気は、前記球整流路部材95→第1接続金具161→球送出路部材97→第2接続金具162→中継端子板165へ流れた後に第3アース線153を介して前記電源基板131へ流れ、該電源基板131から電源(AC24V)側へアースされる。但し、全ての静電気が、何れか1つの経路を介して電源基板131へ集中的に流れ、該電源基板131から電源(AC24V)側へアースされることもある。更には、帯電防止材から空中放電されるものもある。
【0040】
また、パチンコ球が球送出路96内を移動するに際し、パチンコ球同士の接触および球送出路部材97との接触等により発生した内部静電気は、該球送出路部材97→第2接続金具162→中継端子板165へ流れた後に第3アース線153を介して前記電源基板131へ流れ、該電源基板131から電源(AC24V)側へアースされる。一方、パチンコ球が球抜きユニット98内を移動するに際し、パチンコ球同士の接触および球抜きユニット98との接触等により発生した内部静電気は、該球抜きユニット98→第2接続金具162→中継端子板165へ流れた後に第3アース線153を介して前記電源基板131へ流れ、該電源基板131から電源(AC24V)側へアースされる。
【0041】
更に、パチンコ球が前記第1または第2球払出装置J1,J2を通過するに際し、パチンコ球同士の接触および球払出装置J1,J2のケースとの接触等により発生した内部静電気は、球払出装置J1,J2→第3接続金具→球抜きユニット98→第2接続金具162→中継端子板165へ流れた後に第3アース線153を介して前記電源基板131へ流れ、該電源基板131から電源(AC24V)側へアースされる。また更に、前記第1または第2球払出装置J1,J2から払出された貸球または賞球としてのパチンコ球が球払出路105の上球払出路106内を通出するに際し、パチンコ球同士の接触や球案内部材119および球払出路部材109との接触等により発生した内部静電気は、該球払出路部材109→球案内部材119→第4接続金具164→球払出装置J1,J2→第3接続金具163→球抜きユニット98→第2接続金具162→中継端子板165へと流れた後に第3アース線153を介して前記電源基板131へ流れ、該電源基板131から電源(AC24V)側へアースされる。
【0042】
前記球払出装置J1,J2から球払出路105へ払出されたパチンコ球は、前記球通口108、開口部44および球給出口32を通って上球皿Dの皿本体51内へ通出案内され、遊技球として該上球皿Dへ一旦貯留される。ここで、パチンコ球が前記上球皿D内を移動するに際し、パチンコ球同士の接触および皿本体51との接触等により発生した内部静電気は、前記球流し金具57から防犯金属板56へ流れ、その一部は該防犯金属板56→上球皿鍵受金具55→第3ロック金具30→中枠Bと流れた後に第6アース線156を介して電源基板131へ流れ、該電源基板131から外部アース線144を介して機外へアースされる。また、球流し金具57から防犯金属板56へ流れた残りの静電気は、該防犯金属板56→上の連結金具53→中枠Bと流れた後に第6アース線156を介して電源基板131へ流れ、同様に該電源基板131から外部アース線144を介して機外へアースされる。一方、前記上球皿Dから移動したパチンコ球(遊技球が)球送り装置Gを通過するに際し、パチンコ球同士の接触および該球送り装置Gとの接触等により発生した内部静電気は、前記防犯金属板56→前記上球皿鍵受金具55または上の連結金具53→中枠Bと流れた後に第6アース線156を介して電源基板131へ流れ、同様に該電源基板131から外部アース線144を介して機外へアースされる。但し、全ての静電気が、何れか1つの経路を介して電源基板131へ集中的に流れ、該電源基板131から電源(AC24V)側へアースされることもある。更には、帯電防止材から空中放電されるものもある。
【0043】
そして、前記球送り装置Gおよび前記打球発射装置Fの協動によりパチンコ球(遊技球)が発射レール36上を飛翔するに際し、パチンコ球と発射レール36との接触等により発生した内部静電気は、該発射レール36→遊技補助盤31→中枠Bと流れた後に第6アース線156を介して電源基板131へ流れ、該電源基板131から外部アース線144を介して機外へアースされる。
【0044】
遊技盤Iへ打出されたパチンコ球(遊技球)が案内レール79に接触したり、遊技領域74内を落下するに際して遊技釘78に接触すること等により発生した内部静電気は、前記カーボン紙77→装飾部材80→前記第8アース線158、または装飾部材81→第9アース線159へ流れた後に第10アース線160を介して電源基板131へ流れ、該電源基板131から電源(AC24V)側へアースされる。
【0045】
一方、前記遊技盤Iの遊技領域74内を落下するパチンコ球により発生した内部静電気が前記前枠Cの側へ移動した場合は、そのうちの一部の静電気は、前記ガラス枠68→上・下の各連結金具69,70→中枠Bへ流れた後に第6アース線156を介して電源基板131へ流れ、該電源基板131から外部アース線144を介して機外へアースされる。一方、残りの静電気は、前記上の前枠鍵受金具69および下の前枠鍵受金具70→第2ロック金具29→中枠Bへ流れた後に第6アース線156を介して電源基板131へ流れ、同じく該電源基板131から外部アース線144を介して機外へアースされる。但し、全ての静電気が、何れか1つの経路を介して電源基板131へ集中的に流れ、該電源基板131から電源(AC24V)側へアースされることもある。更には、帯電防止材から空中放電されるものもある。
【0046】
そして、パチンコゲームの展開中に入賞球(セーフ球)が発生した場合、これに基づいて前記第2球払出装置J2が作動して賞球としてのパチンコ球が払出され、払出された該パチンコ球は、前記同様に上球払出路106、球通口108、開口部44および球給出口32を通って前記上球皿D側へ給出される。なお、上球皿Dの皿本体51内に貯留球が満杯となった後には、この後に払出されるパチンコ球は、球払出路105における下球払出路107を通り、球給出口25を介して下球皿Eの皿本体46側へ給出される。そして、パチンコ球が球払出路105の下球払出路107内を通出するに際し、パチンコ球同士の接触および球払出路部材109との接触等により発生した内部静電気は、前記裏金属板110→裏当て板38→中枠Bと流れた後に第6アース線156を介して前記電源基板131へ流れて、該電源基板131から外部アース線144を介して機外へアースされる。
【0047】
このように本実施例のパチンコ遊技機Pでは、該遊技機Pを構成する中枠B、前枠C、上球皿D、下球皿E、遊技盤I、機構セット盤H等の構成部材と、これら各構成部材B,C,D,E,I,Hに配設される各種の付属部材や部品を、導電剤入りの合成樹脂材および/または帯電防止剤入りの合成樹脂材から成形する一方、これら各部材を成形金具や金属板およびアース線等の導電性を有する部材を介して、裏カバー部材120に設置した前記電源基板131へ集約的に接続し、該電源基板131から機外または当該遊技機Pの電源(AC24V)へアースするように構成されている。殊に、球補給設備から補給されるパチンコ球が帯電している外部静電気は基本的に外部(島設備等)へアースする一方、当該パチンコ遊技機P内で発生した内部静電気は当該遊技機Pの電源(AC24V)または外部へ適宜アースするようになるから、前記各構成部材B,C,D,E,I,Hおよび付属部材・部品に静電気が帯電することを好適に防止して効率的なアース対策を図ることが可能となり、これにより静電気を原因としたノイズ発生およびこれにより機器の誤動作、故障等を好適に回避し得る。
【0048】
また本実施例のパチンコ遊技機Pでは、前記中枠B、前枠C、上球皿D、下球皿E、遊技盤I、機構セット盤H等の構成部材や、これら各部材B,C,D,E,I,Hに配設される各種の付属部材・部品を製作するに際し、帯電防止剤入りの合成樹脂材と導電剤入りの合成樹脂材とを適度に使い分けることにより、効率的なアース対策が実施されていると共に、コスト低減が好適に図られている。殊に、前枠C、上球皿D、下球皿E、遊技盤Iおよび機構セット盤Hの搭載枠ともされ、かつ遊技機において最も大型の構成部品とされる前記中枠Bを導電剤入りの合成樹脂材から成形することにより、極めて効率的なアース対策が可能となっている。
【0049】
なお本実施例では、基本的に、パチンコ遊技機Pを構成する略全ての構成部材および部品を、導電剤入りの合成樹脂材または帯電防止入りの合成樹脂材および導電性を有する金属部品から形成した場合を例示したが、製造コスト、成形性、質感、材質等の様々なファクターを考慮した場合、少なくとも前記パチンコ球が接触する部位に配設された構成部材および付属部材・部品を、導電材および/または帯電防止剤入りの合成樹脂材から形成するようにしてもよい。
【0050】
また導電剤および帯電防止剤は、現在広く知られて実施に供されているものが使用される。
【0051】
また、前記各金属部品および第1〜第10アース線によるアース系統は、実施例の形態に限定されるものではなく、パチンコ遊技機P全体の静電気を効率的かつ適切にアースし得れば、これ以外のアース系統に構成してもよいことは勿論である。
【0052】
また前記実施例では、外部(島設備等)へのアースと、当該遊技機Pの電源(AC24V)へのアースとの2系統に区分したが、全ての静電気を機外(外部)へアースするように構成してもよいし、また全ての静電気を当該遊技機Pの電源(AC24V)へアースするようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係るパチンコ遊技機によれば、中枠を導電剤入りの合成樹脂材から一体成形して、当該遊技機の電源基板 ( アース部 ) と該中枠とを電気的に導通させたことで、中枠に帯電した静電気を、該電源基板を介して遊技機の外部または電源 ( AC24V ) へ放電させ得る。
このもとで、機構セット盤に配設された球容器を導電剤入りの合成樹脂材により形成して、施錠装置および導電部材を介して該球容器と中枠とを電気的に導通することで、機外の球補給設備から球容器へ補給されるパチンコ球が帯電していた静電気を、中枠を通して電源基板へゆっくりと放電させることができ、複写ノイズの発生等を防止し得る。
そして、中枠における左端の上下に離間する位置に連結金具を固定すると共に、前枠における合成樹脂製の枠本体に取付けた上・下の連結金具を中枠における上・下の連結金具に係合して上・下の連結金具が中枠に対して電気的に導通するよう構成すると共に、該上・下の連結金具にガラス板を保持した金属製のガラス枠を枢支して、両連結金具とガラス枠とを電気的に導通することで、これら枠本体、両連結金具およびガラス枠に帯電した静電気を、中枠を通して電源基板へゆっくりと放電させることができ、複写ノイズの発生等を防止し得る。
また、上球皿に取付けた連結金具、鍵受金具、防犯金属板、球流し金具、球送り装置の樹脂ケースを相互連結すると共に、導電剤入りの合成樹脂材から一体成形された中枠を介して、該連結金具、鍵受金具、防犯金属板、球流し金具、球送り装置の樹脂ケースと電源基板 ( アース部 ) との電気的導通を図ったことで、機裏側の球払出装置から払出されたパチンコ球が静電気を帯電していた場合は、該パチンコ球が上球皿に給出された時点で該静電気を電源基板へ放電させる一方、球送り装置を通過する際に発生する静電気も、中枠を通してゆっくりと電源基板へ放電されるようになり、該静電気が一気に流れることによる複写ノイズの発生が抑制される。
更に、機構セット盤に配設した球整流路部材、球送出路部材、球払出装置のケース部材および球払出路部材を、導電部材を介して電源基板と電気的に導通させたことで、これら球整流路部材、球送出路部材、球払出装置のケース部材および球払出路部材内を通過するパチンコ球が帯電していた静電気を、電源基板へ放電させることができる等の有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るパチンコ遊技機の背面図である。
【図2】図1のY部拡大図である。
【図3】図1のZ部拡大図である。
【図4】実施例のパチンコ遊技機の構成部材である外枠、中枠、前枠、上球皿、下球皿および付属部材の一部を分解状態で示す概略斜視図である。
【図5】中枠、裏当て板、裏金属板、機構セット盤における下本体を分解状態で示す概略斜視図である。
【図6】中枠と、該中枠の背面に取着される裏当て板を示す背面図である。
【図7】前枠および上球皿を開放した状態で示すパチンコ遊技機の正面図である。
【図8】背面側から見た上球皿の斜視図である。
【図9】背面側から見た下球皿の斜視図である。
【図10】前枠の背面図である。
【図11】遊技盤の正面図である。
【図12】図11に示した遊技盤の背面図である。
【図13】セル板、合板およびカーボン紙から構成される遊技盤を分解して示す概略斜視図である。
【図14】機構セット盤と、該機構セット盤に付属の各付属部材・部品を、分解した状態で示す概略斜視図である。
【図15】機構セット盤に設けた球貯留排出経路部における球整流路、球送出路、球抜きユニットと球払出装置および球送出路の構成を示す説明図である。
【図16】パチンコ遊技機に実施したアース対策の全体系統図である。
【図17】電源基板の概略構成図である。
【図18】電源基板におけるアース対応部分の概略構成図である。
【図19】従来から実施されているパチンコ遊技機の正面図である。
【図20】従来から実施されているパチンコ遊技機の背面図である。
【符号の説明】
28 第1ロック金具
29 施錠金具
30 第3ロック金具 ( 施錠金具 )
36 発射レール
40 上の連結金具 ( 前枠用の )
41 下の連結金具 ( 前枠用の )
42 上の連結金具 ( 上球皿用の )
51 皿本体
52 外郭体
53 上の連結金具
55 上球皿鍵受金具
56 防犯金属板
57 球流し金具
60 枠本体
62 化粧部材 ( 樹脂成形部材 )
63 ランプレンズ ( 樹脂成形部材 )
64 トップレンズ ( 樹脂成形部材 )
65 上の連結金具
66 下の連結金具
68 ガラス枠
69 上の前枠鍵受金具
70 下の前枠鍵受金具
93 球容器
94 球整流路
95 球整流路部材
96 球送出路
97 球送出路部材
109 球払出路部材
116 窓口
120 裏カバー部材
131 電源基板(アース部)
140a ピン ( 外部アース線に接続するピン )
140c ピン ( 遊技機の電源側に接続するピン )
144 外部アース線
53 第3アース線(導電部材)
56 第6アース線(導電部材)
A 外枠
B 中
C 前
D 上球
球送り装
H 機構セット
I 遊技
J1 第1球払出装置 ( 球払出装置 )
J2 第2球払出装置 ( 球払出装置 )
L 施錠装
P パチンコ遊技機

Claims (2)

  1. 遊技盤 (I) を収容セットした中枠 (B) の前面側に、前記遊技盤 (I) を透視保護する合成樹脂製の枠本体 (60) を主体とした前枠 (C) が開閉可能に配設され、パチンコ球を遊技媒体として遊技を行なうパチンコ遊技機(P)において、
    前記中枠 (B) は、正面左側の上隅角部および下隅角部で外枠 (A) に着脱および開閉可能に連結され、導電剤入りの合成樹脂材から一体成形されてアース部 (131) に対して電気的に導通されると共に、前面左端の上下に離間する位置に連結金具 (40,41) が固定され、
    前記前枠 (C) は、前記枠本体 (60) の前面に、帯電防止剤入りの合成樹脂材から成形した複数の樹脂成形部材 (62,63,64) を組み合わせて構成され、
    前記枠本体 (60) の裏側には、前記中枠 (B) における上・下の連結金具 (40,41) に係合して前枠 (C) を着脱および開閉可能に組付ける上・下の連結金具 (65,66) が取着されて、前記上・下の連結金具 (40,41) と上・下の連結金具 (65,66) との接触により上・下の連結金具 (65,66) が中枠 (B) に対して電気的に導通すると共に、該上・下の連結金具 (65,66) にガラス板を保持した金属製のガラス枠 (68) が枢支されて、両連結金具 (65,66) とガラス枠 (68) とが電気的に導通するよう構成され、
    また前記枠本体 (60) の裏側には、前記上の連結金具 (65) に対して電気的に導通された上の前枠鍵受金具 (69) と、前記下の連結金具 (66) およびガラス枠 (68) に対して電気的に導通された下の前枠鍵受金具 (70) とが配設されて、前記中枠 (B) に対して前枠 (C) を閉成した際に、該上・下の前枠鍵受金具 (69,70) と中枠 (B) に設けられた施錠装置 (L) の施錠金具 (29) とが係合して電気的に導通するよう構成され、
    前記中枠 (B) の裏側には、中央部に遊技盤裏面の点検用の窓口 (116) が開口された帯電防止剤入りの合成樹脂材からなる機構セット盤 (H) が装備されると共に、該機構セット盤 (H) における窓口 (116) の上部には、導電剤入りの合成樹脂材により形成されて機外の球補給設備からパチンコ球が供給される球容器 (93) が配設され、
    前記球容器 (93) は、前記中枠 (B) に配設された前記施錠装置 (L) の第1ロック金具 (28) に対して導電部材 (154) を介して電気的に導通され、
    前記機構セット盤 (H) は、前記球容器 (93) からパチンコ球が流入する球整流路 (94) を形成した導電剤入りの合成樹脂材からなる球整流路部材 (95) と、球整流路 (94) からパチンコ球が流入する球送出路 (96) を形成した導電剤入りの合成樹脂材からなる球送出路部材 (97) と、ケース部材が導電剤入りの合成樹脂材から形成され、球送出路 (96) から到来するパチンコ球を上球皿 (D) 側へ給出する球払出装置 (J1,J2) と、前記球払出装置 (J1,J2) から払出されたパチンコ球が通出する導電剤入りの合成樹脂材からなる球払出路部材 (109) とが前記窓口 (116) の上部から側部に亘る外周囲部に配設されて、当該球整流路部材 (95) 、球送出路部材 (97) 、球払出装置 (J1,J2) のケース部材および球払出路部材 (109) の夫々を電気的に導通するよう構成され、
    前記アース部 (131) は、前記機構セット盤 (H) の前記窓口 (116) に開閉および着脱可能に取着された裏カバー部材 (120) に配置されて当該パチンコ遊技機 (P) 裏側の略中央部に位置し、外部アース線 (144) に接続するピン (140a) と、当該遊技機の電源側に接続するピン (140c) とを有する電源基板であり、
    前記電源基板 (131) における前記外部アース線 (144) に接続するピン (140a) には、前記中枠 (B) の背面右下部位に接続されると共に該中枠 (B) の背面右側に沿って配設される導電部材 (156) が接続され、
    前記電源基板 (131) における遊技機の電源側に接続するピン (140c) には、前記球整流路部材 (95) 、球送出路部材 (97) 、球払出装置 (J1,J2) のケース部材および球払出路部材 (109) に電気的に導通して、前記中枠 (B) の背面右側に沿って配設される導電部材 (153) が接続されるよう構成した
    ことを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 中枠 (B) の前面側に配設された上球皿 (D) に貯留されて、球送り装置 (G) の球送り作動に基づき発射レール (36) の発射位置へ供給するパチンコ球を遊技媒体として遊技を行なうパチンコ遊技機 (P) において、
    前記中枠 (B) は、正面左側の上隅角部および下隅角部で外枠 (A) に着脱および開閉可能に連結され、導電剤入りの合成樹脂材から一体形成されてアース部 (131) に対して電気的に導通されると共に、前記上球皿 (D) は、帯電防止剤入りの合成樹脂材から成形した複数の樹脂成形部材 (51,52) を組み合わせて構成され、
    前記中枠 (B) の前面には、左端に連結金具 (42) が固定されると共に、右端に施錠金具 (30) が配設され、
    前記上球皿 (D) の裏側には、前記上球皿 (D) の左端に取着されて前記中枠 (B) における連結金具 (42) に係合し、該上球皿 (D) を着脱および開閉可能に組み付ける連結金具 (53) と、前記上球皿 (D) の右端に配設されて前記中枠 (B) に設けた施錠金具 (30) に係脱可能に係合する鍵受金具 (55) と、前記連結金具 (53) および鍵受金具 (55) に接触して電気的に導通する防犯金属板 (56) と、前記上球皿 (D) の皿本体 (51) に敷設されて該皿本体 (51) に貯留されたパチンコ球が接触し、前記防犯金属板 (56) に接触して電気的に導通する球流し金具 (57) と、導電剤入りの合成樹脂材から一体成形された前記球送り装置 (G) の樹脂ケースと、が設けられ、
    前記防犯金属板 (56) を介して前記連結金具 (53) と鍵受金具 (55) と球流し金具 (57) と前記球送り装置 (G) の樹脂ケースとが電気的に導通すると共に、前記連結金具 (42) と連結金具 (53) との接触により連結金具 (53) が中枠 (B) に対して電気的に導通し、更に、前記中枠 (B) に対して上球皿 (D) を閉成した際には、前記鍵受金具 (55) と施錠金具 (30) とが係合して電気的に導通するよう構成され、
    前記中枠 (B) の裏側には、中央部に遊技盤裏面の点検用の窓口 (116) が開口された帯電防止剤入りの合成樹脂材からなる機構セット盤 (H) が装備されると共に、該機構セット盤 (H) における窓口 (116) の上部には、導電剤入りの合成樹脂材により形成されて機外の球補給設備からパチンコ球が供給される球容器 (93) が配設され、
    前記球容器 (93) は、前記中枠 (B) に配設された施錠装置 (L) の第1ロック金具 (28) に対して導電部材 (154) を介して電気的に導通され、
    前記機構セット盤 (H) は、前記球容器 (93) からパチンコ球が流入する球整流路 (94) を形成した導電剤入りの合成樹脂材からなる球整流路部材 (95) と、球整流路 (94) からパチンコ球が流入する球送出路 (96) を形成した導電剤入りの合成樹脂材からなる球送出路部材 (97) と、ケース部材が導電剤入りの合成樹脂材から形成され、球送出路 (96) から到来するパチンコ球を上球皿 (D) 側へ給出する球払出装置 (J1,J2) と、前記球払出装置 (J1,J2) から払出されたパチンコ球が通出する導電剤入りの合成樹脂材からなる球払出路部材 (109) とが前記窓口 (116) の上部から側部に亘る外周囲部に配設されて、当該球整流路部材 (95) 、球送出路部材 (97) 、球払出装置 (J1,J2) のケース部材および球払出路部材 (109) の夫々を電気的に導通するよう構成され、
    前記アース部 (131) は、前記機構セット盤 (H) の前記窓口 (116) に開閉および着脱可能に取着された裏カバー部材 (120) に配置されて当該パチンコ遊技機 (P) 裏側の略中央部に位置し、外部アース線 (144) に接続するピン (140a) と、当該遊技機の電源側に接続するピン (140c) とを有する電源基板であり、
    前記電源基板 (131) における前記外部アース線 (144) に接続するピン (140a) には、前記中枠 (B) の背面右下部位に接続されると共に該中枠 (B) の背面右側に沿って配設される導電部材 (156) が接続され、
    前記電源基板 (131) における遊技機の電源側に接続するピン (140c) には、前記球整流路部材 (95) 、球送出路部材 (97) 、球払出装置 (J1,J2) のケース部材および球払出路部材 (109) に電気的に導通して、前記中枠 (B) の背面右側に沿って配設される導電部材 (153) が接続されるよう構成した
    ことを特徴とするパチンコ遊技機。
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