JP4221009B2 - 流動床炉 - Google Patents

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Description

本発明は、焼却物を流動媒体と混合流動して燃焼処理する流動床炉に関し、特に焼却物中に含まれる不燃物を抜き出し除去する機構を有する流動床炉に関する。
従来、都市ゴミ、下水汚泥、産業廃棄物等の焼却物を燃焼処理する設備として、流動床炉が広く用いられている。流動床炉は、高温に加熱された流動媒体を、炉本体下部から導入する流動用空気により流動しながら焼却物と接触させ、流動媒体の熱エネルギにより焼却物を燃焼させる焼却炉であり、局所高温による不具合が発生し難く、均一で安定した燃焼処理ができるという利点を有する。
しかし、ごみ処理場に集積される焼却物中には、ワイヤ、瓦礫、石、ガラス等の不燃物が混入している場合があり、これらの不燃物が混入していると均一で安定な燃焼処理ができず、また装置の故障を引き起こすという問題がある。
従って、炉床の一部に不燃物抜出口を設けて上記問題の改善を図った流動床炉が種々提案され、実用化されている。
例えば、特許文献1(実開昭51−109669号公報)では、炉体底部に傾斜した板状整流器を備え、この板状整流器の下端部に設けた不焼却物排出管より不焼却物を排出するようにし、不焼却物排出管下方に空気吹き込口を設けて不焼却物を風篩により沈下させ、スクリューにより炉外へ排出する方法が記載されている。
しかし、この方法では吹き込空気により砂と不焼却物が分離され、不焼却物排出管に不焼却物が濃縮されて排出管が閉塞してしまう可能性がある。また流動床炉内に設置された整流器他の構造が複雑であるため、却って不焼却物による閉塞を引き起こす惧れがある。
また、特許文献2(特開平4−208304号公報)では、連続的に傾斜する炉床の中央谷部に不燃物排出口を設け、不燃物排出口の幅、面積を規定しているが、炉が大型化すると大量の砂を抜き出さねばならず、熱損失が大きくなるという問題点を有する。
また、特許文献3(特許第2037555号公報)には、傾斜させた炉床の谷底部に不燃物排出口を形成し、炉床下部の複数に区画された風箱に導入する流動用空気流量を、中央部に向けて段階的に小さくなるようにした流動床炉が開示されている。
さらに、特許文献4(特許第2947946号公報)には、3区画以上に区切られた風箱の夫々に流量調整弁を備えた空気供給管を備え、空気分散板を炉中心部に向けて下方に傾斜させ、傾斜下端に不燃物排出口を設けた構成が開示されている。
しかしこれらの構造では、不燃物排出口での流動媒体の流れが遅い場合、不燃物排出口と風箱との境界に流動媒体の非流動化域ができ、不燃物の移動が阻害される可能性があり、この非流動化域を無くすためには大量の砂を抜き出さねばならず、熱損失が大きくなってしまう。
また、特許文献5(実開平4−122926号公報)には、不燃物排出口近傍の壁面にエアノズルを設け、排出口の直上部に生じた流動媒体の非流動化域を取り崩したり、非流動化域の発生を抑止するようにした構成が開示されているが、この構成では常に炉床に沈んでいる不燃物の排出は可能となるが、例えばワイヤやステッチのように流動層中に分散しある濃度域となった時に沈降を開始する不燃物については、流動媒体とこれらの不燃物の流動方向、流動速度を合わせないと排出できないため、これらの不燃物が残留してしまうという問題がある。
さらにまた、特許文献6(特開平9−236227号公報)には、不燃物排出口内面に散気装置を設けて旋回流を形成し、旋回流により不燃物排出口付近を流動させて不燃物を抜き出す構成が開示されているが、この場合旋回流が強すぎると逆に不燃物排出口に大量に不燃物が落ち込むこととなり、排出口が閉塞する惧れがある。また流動床炉では最適燃焼状態の保持、有害物質発生の抑制等を目的として空塔速度、空気比、燃焼温度等の各種運転条件があり、これらの条件を満たした上で前記旋回流を発生させる必要があるため、炉構造、制御機構が複雑化してしまう。
実開昭51−109669号公報 特開平4−208304号公報 特許第2037555号公報 特許第2947946号公報 実開平4−122926号公報 特開平9−236227号公報
このように、流動床炉における不燃物抜出方法は種々提案されているが、円滑にかつ熱損失を最小限に抑えて不燃物を排出するためには以下の問題点を解消する必要がある。
即ち、不燃物排出口の近傍に非流動化域が形成されてしまうと不燃物の移動阻害が生じてしまう、非流動化域の形成を防止するため大量の流動媒体を抜き出すと熱損失が大きくなってしまう、不燃物が均一でなく塊状で排出されると不燃物抜出口が閉塞してしまう、特に、旋回流を強制的に形成させて不燃物を抜き出す構造では旋回流の制御が困難であり、旋回が強すぎると不燃物排出口に大量に不燃物が落ち込むこととなり排出口が閉塞する、ワイヤやステッチ等のように流動層中に分散しある濃度域となった時に沈降を開始する不燃物については、流動媒体とこれら不燃物の流動方向、流動速度を合わせないと排出できない、という問題がある。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、簡単な炉構造でもって、円滑にかつ熱損失を最小限に抑えて不燃物の排出を可能とした流動床炉を提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、流動媒体と、該流動媒体より比重が大である不燃物が混入した焼却物とを混合流動させながら燃焼処理する流動床炉であって、炉床部に流動用空気を導入する散気手段が設けられるとともに、該炉床部の中央に不燃物抜出開口が形成され、該開口下方に不燃物抜出シュートが連結された流動床炉において、
前記開口の側壁に複数の補助ノズルが対向配置され、該補助ノズルが水平方向より下方へ角度をもって補助空気を噴出する構造であり、
前記補助空気の噴出により前記開口に導かれる前記不燃物の不燃物抜出シュート側への排出を促進することを要旨とする。
この場合に前記開口が側壁として下方(好ましくは垂直下方)に延びる円形周壁により形成される円形開口である場合において、本発明は、流動媒体と、該流動媒体より比重が大である不燃物が混入した焼却物とを混合流動させながら燃焼処理する流動床炉であって、炉床部に流動用空気を導入する散気手段が設けられるとともに、該炉床部の中央に円形開口を有し、該開口の下方に不燃物抜出シュートが位置し、該不燃物抜出シュートは開口下部の不燃物抜出口と連接された流動床炉において、
開口周囲の炉床部が水平床で形成され、
前記開口の内壁上縁周囲に複数の補助ノズルが開口中心側に向け補助空気を噴出するように配置され、
前記補助ノズルが、水平方向より下方へ角度をもって補助空気を噴出させて開口中心域に下降流を生成する構造であることを特徴とする流動床炉として特定される。
更に前記開口が炉床部の中央に設けられた溝状の不燃物抜出開口である場合において、
流動媒体と、該流動媒体より比重が大である不燃物が混入した焼却物とを混合流動させながら燃焼処理する流動床炉であって、炉床部に流動用空気を導入する散気手段が設けられるとともに、該炉床部の中央に溝状の開口を有し、該開口の下方に不燃物抜出シュートが位置し、該不燃物抜出シュートは前記炉側壁側の開口端から中央下方若しくは片向きへ傾斜する傾斜部を介して開口下部と連結された流動床炉において、
前記長手方向に延在する溝状開口の対面する2つの長手壁両側に複数の補助ノズルを開口端方向に沿って配設し、該配設した補助ノズルを不燃物抜出口上方領域及び傾斜部上方領域に位置させて、
前記傾斜部上方領域に位置する補助ノズルで噴出する補助空気流量を、不燃物抜出口上方領域に位置する補助ノズルで噴出する補助空気流量より大にし、
開口両側の炉床上方、傾斜部上方、不燃物抜出口上方の順に空塔速度が小さくなるように構成したことを特徴とする流動床炉構造として特定してもよい。
この場合に前記開口の側壁に1個以上補助ノズルが対向で必ずしも対称でなく配置されるとともに、該補助ノズルから導入される補助空気が、開口部領域と不燃物抜出シュート領域の2系統に分割して流量制御されるようにし、開口両側若しくは周囲の炉床部上方、開口部上端(傾斜部上方)、開口部下方(不燃物抜出シュート上方)の順に空塔速度が小さくなるように前記流動用空気及び前記補助空気の導入流量を夫々制御し、前記流動媒体と前記不燃物の比重差により前記不燃物が前記不燃物抜出シュートに収集することが出来る。
かかる発明によれば、開口両側若しくは周囲の炉床部上方、開口部上端(傾斜部上方)、開口部下方(不燃物抜出シュート上方)の順に空塔速度が小さくなるように構成することにより、前記空塔速度差と、前記流動媒体及び前記不燃物の比重差とにより前記不燃物を不燃物抜出シュートに確実に収集することができる。
又本発明は前記開口を構成する側壁両側若しくはその周囲の炉床部が水平床で形成され、前記不燃物抜出シュート上方の空塔速度が前記水平床上方の空塔速度より小となるように前記流動用空気及び前記補助空気の導入流量を夫々制御し、前記流動媒体と前記不燃物の比重差により前記不燃物が前記不燃物抜出シュートに収集されるようにするのがよい。これにより、焼却物の燃焼状態を適切に保持するとともに不燃物の円滑な排出が可能となる。
かかる発明によれば、前記開口を構成する側壁両側若しくはその周囲の炉床部が水平床で形成される場合には、これにより従来のように炉床部を傾斜させる必要がなく、炉構造を簡素化することができるとともに、前記炉床部に傾斜を設けたり、また従来技術のように炉内に流動媒体の移動を支配する固定の旋回流を形成することなく、確実に不燃物を前記不燃物抜出シュートに収集することができ、炉構造、制御機構を簡素化することができ、さらに、非流動化域の形成を阻止することができるため、不燃物を円滑に抜き出すことができ、かつ大量の流動媒体を排出する必要がないため、熱損失を最小限に抑えることができる。
又前記複数の補助ノズルは、具体的には複数の補助ノズルが前記不燃物抜出開口の側壁(下方に延びる垂直面を形成する側壁)に対して略直角方向に設けられ、該補助ノズルを、その先端部斜め下方に削孔された噴出孔から、水平方向より下方へ角度をもって補助空気を噴出する構造とするのがよい。
さらにまた、前記複数の補助ノズルが前記不燃物抜出開口の側壁に対して略直角方向に設けられ、該補助ノズルを、その先端部斜め下方に削孔された噴出孔から、水平方向より下方へ角度をもって補助空気を噴出する構造とすることが好適である。
また本発明では、前記空塔速度を異ならせて、前記不燃物抜出口上方では流動媒体が下降流を形成するようにし、前記開口部上(傾斜部上方)及び前記開口両側若しくは周囲の炉床部では流動媒体が流動化するようにしたため、焼却物が流動媒体と好適に混合流動して燃焼状態を適切に保持し、前記不燃物抜出口上方では前記下降流により不燃物を円滑に抜き出すことができる。
さらに、前記補助ノズルが、水平方向より下方へ角度をもって補助空気を噴出する構造であり、該補助空気の噴出により前記不燃物の排出を促進することが好適で、これにより前記下降流の形成を促進することができ、前記不燃物抜出口近傍に非流動化域を形成することを防止し、円滑な不燃物の排出を達成することができる。
以上記載のごとく本発明によれば、前記補助ノズルを水平方向より下方へ角度をもって補助空気を噴出する構造としたため、前記下降流の形成を促進することができ、前記不燃物抜出口近傍に非流動化域を形成することを防止し、円滑な不燃物の排出を達成することができる。
特に少量の補助空気の導入により、炉内に分散した不燃物と流動媒体の流れを合わせ、円滑な不燃物の排出を可能とし、また流動媒体の排出を少なくできるため熱損失を最小限に抑え、さらに従来の流動床炉に比べて簡単な構造、制御機構とすることができる。
また、前記発明において、補助ノズルが水平方向より下方へ角度をもって補助空気を噴出する構造とすることにより、前記複数の補助ノズルから導入される補助空気の噴出ジェット長を調節して、前記不燃物抜出開口の中央部に噴出ジェット未到達領域を形成することができる。これにより、比重が比較的小さい不燃物においても、補助空気により遮断されることなく確実に排出することができる。
また、炉内の空塔速度が異なるように前記補助空気及び前記流動用空気の導入量を制御することにより、前記空塔速度差と、前記流動媒体及び前記不燃物の比重差とにより前記不燃物を不燃物抜出シュートに確実に収集することができ、従来技術のように前記炉床部に傾斜を設けたり、炉内に流動媒体の移動を支配する炉床分散板上でのそれぞれの風箱から噴出された空気量を変えて旋回流を形成する必要がなく、炉構造、制御機構を簡素化することができる。
さらに、非流動化域の形成を阻止することができるため、不燃物を円滑に抜き出すことができ、かつ大量の流動媒体を排出する必要がないため、熱損失を最小限に抑えることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
本実施例に係る流動床炉の処理対象は、主として一般廃棄物、産業廃棄物、下水汚泥等の可燃性の焼却物であり、該焼却物は、例えばワイヤ、瓦礫、石、ガラス、タイヤ、建築廃材等のように、流動媒体より比重が大である不燃物が混入されているものとする。
図1は本発明の実施例1に係る流動床炉を示す図、図2は図1に示した流動床炉であって、水平床を有する場合の流動床炉の全体構成を示す斜視図である。
まず、図2を参照して本実施例に係る流動床炉の全体構成につき説明する。本実施例に係る流動床炉10は、図示されるような角型、若しくは円筒型(不図示)の炉本体11と、該炉本体11の底部に形成された水平状の炉床部12とを有し、該炉床部12には炉内に面する位置に水平に複数の流動用空気導入ノズル(空気分散ノズル)13が設けられている空気分散板(不図示)が配設され、該空気分散板の下方には流動用空気を一時的に滞留させる風箱14が設けられている。該風箱14は垂直な仕切り板15a、15bにより複数に区画される。なお、仕切り板15aの開口20と対面する壁面を開口20の側壁201,202として機能させている。
図1は本発明の実施例1に係る流動床炉を示す図であり、(a)は炉床部を示す平面図で、(b)は(a)のX−X線断面図で開口20を構成する側壁201,202両側若の炉床部が水平床12で形成され、(c)は(b)の別の形態に係るX−X線断面図で、開口20を構成する側壁201,202両側の炉床部が開口上端に向かって傾斜する傾斜床12で形成され、(d)は(a)のY−Y線断面図である。
前記空気分散板には、図1(a)に示すように複数の流動用空気導入ノズル(空気分散ノズル)13が設けられている。該流動用空気導入ノズル13からは、前記空気分散板の上方に投入された流動媒体、焼却物を流動させる流動用空気が噴出される。該流動用空気の導入流量は、前記風箱14に導入する空気流量によって決定され、該風箱14に導入する空気流量は不図示の空気供給管、流量調整弁等によって制御することができる。本実施例では、複数の風箱14に均一の流量制御を行なうものとし、一の空気流量制御機構を備える構成とする。ことのき、複数の空気流量制御機構を具備し、複数に区画された風箱14に夫々異なる空気流量を導入しても良い。
また、図1(d)に示すように、前記炉床部12のうち、前記炉本体11の対向する2壁面の中央に図1(a)において、上下(垂直)方向に平行に延在する側壁201,202とその底面が中央の不燃物抜出シュート17に向かってテーパ状に下向き傾斜された傾斜面16を有する溝状の開口部20を形成し、該開口中央底面部を不燃物抜出開口20としている。該不燃物抜出開口20の傾斜部16を介して中央底面部に不燃物抜出シュート17が連結される。該不燃物抜出シュート17の下方には、抜き出された不燃物及び流動媒体を移送するスクリューフィーダや、不燃物と流動媒体を分離する磁選器、振動篩、流動媒体分級装置等が設けられ、分離された流動媒体を前記炉本体11内に返送する流動媒体循環手段が設けられていることが好ましい。
前記不燃物抜出開口20の垂直下方に向けて垂直状に形成される側壁201,202の上端側には、炉床部12と接する開口端に不燃物抜出開口20の長手方向に沿って所定間隔毎に複数の補助ノズル18(18a、18b)が配設される。該補助ノズル18は、図1(a)、(b)、(d)に示すように、前記不燃物抜出開口20の長手方向側壁に所定間隔で設置され、不燃物の排出を補助するための補助空気を噴出する構成となっている。
前記補助ノズル18から導入される補助空気は、2系統以上に分割されて流量制御され、傾斜部領域に位置する補助ノズル18aと、不燃物抜出シュート領域に位置する補助ノズル18bとで異なる流量制御機構を有する。
前記補助ノズル18の一例を図3に示す。この補助ノズル18は、先端部の肉厚部材を斜めに削孔してテーパ部18cを形成し、該テーパ部18cの下方面に噴出孔18dを開孔させている。そして、該噴出孔18dから噴出する補助空気が、水平方向より下方に角度をもって噴出するように構成する。好適には、前記下方角度は10°〜45°とすると良い。
前記炉本体11内の空塔速度は、前記流動用空気導入ノズル13、前記補助ノズル18a、18bから導入される流動用空気及び補助空気の導入流量によって夫々制御される。
前記流動用空気導入ノズル13から導入される流動用空気により、前記不燃物抜出開口20の両側の炉床部上方の空塔速度が制御され、前記補助ノズル18aから導入される補助空気により前記傾斜部上方の空塔速度が制御され、前記補助ノズル18bから導入される補助空気により前記不燃物抜出シュート上方の空塔速度が制御される。
本実施例では、前記炉床部上方の空塔速度、前記傾斜部上方の空塔速度、前記不燃物抜出シュート上方の空塔速度の順に小さくなるように制御する。このとき、前記傾斜部上方の空塔速度が、前記炉床部上方の空塔速度の90%程度となるように制御することが好ましい。
また、夫々の空気導入流量に関して、前記炉床部12上方及び前記傾斜部16上方の開口20上では流動媒体及び不燃物が流動化する流量とし、前記開口20下側の不燃物抜出シュート17上方では、流動媒体の下降流が形成される流量とする。
これらの空塔速度差と、前記流動媒体及び前記不燃物の比重差とにより、不燃物が前記不燃物抜出シュートに確実に収集される。さらに、夫々の導入流量を上記したように設定することにより、焼却物が流動媒体と好適に混合流動して燃焼状態が適切に保持されるとともに、前記下降流により不燃物を円滑に抜き出すことが可能となる。
このように、本実施例によれば、前記炉床部に傾斜を設けたり、また従来技術のように炉床分散板上での空塔速度を変えることにより炉内に流動媒体の移動を支配する旋回流を形成することなく、確実に不燃物を前記不燃物抜出シュートに収集することができ、炉構造、制御機構を簡素化することができる。
また、本実施例1の第1の応用例として、図4に傾斜床を有する場合の流動床炉の全体構成を示し、図1(c)にその炉床部の側断面図を示す。
図4に示すように、前記炉床部12を炉本体11の対向する炉壁側から中央に向けて、下方に傾斜させ、炉床部12中央の谷部に該谷部に沿って平行に延在する側壁201,202とその底面が中央の不燃物抜出シュート17に向かってテーパ状に下向き傾斜された傾斜面16を有する溝状不燃物抜出開口20を設ける構成としている。そして、図1(c)にも示すように、前記不燃物抜出開口20の側壁201,202に複数の補助ノズル18を対向配置し、上記した図2の流動床炉と同様に、前記開口20の端部から中央に向けて傾斜部16を設け、該傾斜部の中央に不燃物抜出シュート17を連結する。
前記流動用空気により流動困難な比重の大きい不燃物を多く含む場合は、このように炉床部12を傾斜させることにより、不燃物を傾斜面に沿って不燃物抜出シュート17に収集することができる。
さらに、図5に本実施例1の第2の応用例である流動床炉を示す。図5(a)は炉床部を示す平面図で、(b)は(a)のY’−Y’線断面図である。
この流動床炉は、炉床部12中央の谷部に該谷部に沿って平行に延在する側壁201,202とその底面が図5(a)において下側に位置する不燃物抜出シュート17に向かって片側テーパ状に下向き傾斜された傾斜面16を有する溝状不燃物抜出開口20を設ける構成としている。炉床部12の中央部に溝状の不燃物抜出開口20を形成し、該開口20の一端から他端に向けて下方に傾斜する傾斜部16を設け、該傾斜部16の底部、即ち前記他端側に不燃物抜出シュート17を連結している。そして、前記実施例1と同様に、前記不燃物抜出開口20の側壁に複数の補助ノズル18を対向配置している。尚、これらの応用例においても、前記実施例1と同様に空塔速度差を設け、さらに前記補助ノズル18は下方に向けて補助空気を噴出する構造とする。
図6は本発明の実施例2に係る流動床炉を示す図であり、(a)は水平形状の炉床部を示す平面図で、(b)は(a)のX’−X’線断面図で、(c)は傾斜形状の炉床部を示す平面図で、(d)は(c)のX”−X”線断面図である。
図7は図6に示した(a)、(b)の水平形状の炉床部を示す流動床炉の全体構成を示す斜視図である。
本実施例2に係る流動床炉10は、図7に示されるような角型、若しくは円筒型(不図示)の炉本体11と、該炉本体11の底部に形成された水平形状の炉床部12とを有し、該炉床部12には炉内に面する位置に水平に空気分散板が配設され、該空気分散板の下方には流動用空気を一時的に滞留させる風箱14が設けられている。本実施例における炉床部12は水平形状であることが好適であるが、傾斜形状とすることもできる。該風箱14は垂直な仕切り板15a、15bにより複数に区画される。
前記空気分散板には、図6(a)、(b)、(c)、(d)((c)、(d)は参考例である。)に示すように複数の流動用空気導入ノズル13が設けられている。該流動用空気導入ノズル13からは、前記空気分散板の上方に投入された流動媒体、焼却物を流動させる流動用空気が噴出される。該流動用空気の導入流量は、前記風箱14に導入する空気流量によって決定される。
また、図6(a)、(c)に示すように、前記炉床部12の中心に側壁として下方に延びる円形周壁203により形成される円形開口20、若しくは下方に延びる方形側壁により形成される方形開口(不図示)を形成し、該開口20から下方に不燃物抜出シュート19が連結される。そして前記円形開口20を形成する周壁203開口上端側には、複数の補助ノズル18が所定間隔で対向配置されている。前記補助ノズル18から導入される補助空気は、一の空気流量制御機構により流量制御される。
尚、前記補助ノズル18は、実施例1の図3にて説明した構造と同様に、水平方向より下方に角度をもって補助空気を噴出する構造とする。
さらに本実施例2では、前記不燃物抜出シュート19上方の円形開口20内の空塔速度が前記炉床部12上方の空塔速度より小となるように前記流動用空気及び前記補助空気の導入流量を夫々制御する。この空塔速度差と、前記流動媒体及び前記不燃物の比重差とにより前記不燃物を前記不燃物抜出シュート19に収集することが可能となる。また、前記補助ノズル18から噴出する下向きの補助空気により、円形開口20内に流動媒体の下降流が形成され、該下降流によって不燃物の排出が促進される。
また、前記複数の補助ノズル18から導入される補助空気の噴出ジェット長を調整して、前記円形開口20内の中央部に噴出ジェット未到達領域を形成することが好適であり、これにより、比重が比較的小さい不燃物においても、補助空気により遮断されることなく前記噴出ジェット未到達領域から確実に不燃物を排出することができる。
本発明の実施例1に係る流動床炉を示す図であり、(a)は炉床部を示す平面図で、(b)は(a)のX−X線断面図で、(c)は(b)の別の形態に係るX−X線断面図で、(d)は(a)のY−Y線断面図である。 図1に示した流動床炉であって、水平床を有する場合の流動床炉の全体構成を示す斜視図である。 本発明に適用される補助ノズルの一例を示す側面図である。 図1に示した流動床炉の第1の応用例であって、傾斜床を有する場合の流動床炉の全体構成を示す斜視図である。 図1に示した流動床炉の第2の応用例であって、(a)は炉床部を示す平面図で、(b)は(a)のY’−Y’線断面図である。 本発明の実施例2に係る流動床炉を示す図であり、(a)は水平形状の炉床部を示す平面図で、(b)は(a)のX’−X’線断面図で、(c)は傾斜形状の炉床部を示す平面図で、(d)は(c)のX”−X”線断面図である。 図6に示した流動床炉の全体構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 流動床炉
11 炉本体
12 炉床部
13 流動用空気導入ノズル
14 風箱
15、15a、15b 仕切り板
16 傾斜部
17 不燃物抜出口
18、18a、18b 補助ノズル
18c テーパ部
18d 噴出孔
19 不燃物抜出シュート
20 不燃物抜出開口
201、202、203 側壁(周壁)

Claims (6)

  1. 流動媒体と、該流動媒体より比重が大である不燃物が混入した焼却物とを混合流動させながら燃焼処理する流動床炉であって、炉床部に流動用空気を導入する散気手段が設けられるとともに、該炉床部の中央に溝状の開口を有し、該開口の下方に不燃物抜出シュートが位置し、該不燃物抜出シュートは前記炉側壁側の開口端から中央下方若しくは片向きへ傾斜する傾斜部を介して開口下部と連結された流動床炉において、
    前記長手方向に延在する溝状開口の対面する2つの長手壁両側に複数の補助ノズルを開口端方向に沿って配設し、該配設した補助ノズルを不燃物抜出口上方領域及び傾斜部上方領域に位置させて、
    前記傾斜部上方領域に位置する補助ノズルで噴出する補助空気流量を、不燃物抜出口上方領域に位置する補助ノズルで噴出する補助空気流量より大にし、
    開口両側の炉床上方、傾斜部上方、不燃物抜出口上方の順に空塔速度が小さくなるように構成したことを特徴とする流動床炉。
  2. 前記開口を構成する側壁両側若しくはその周囲の炉床部が水平床で形成され、前記不燃物抜出シュート上方の空塔速度が前記水平床上方の空塔速度より小となるように前記流動用空気及び前記補助空気の導入流量を夫々制御し、前記流動媒体と前記不燃物の比重差により前記不燃物が前記不燃物抜出シュートに収集されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の流動床炉。
  3. 流動媒体と、該流動媒体より比重が大である不燃物が混入した焼却物とを混合流動させながら燃焼処理する流動床炉であって、炉床部に流動用空気を導入する散気手段が設けられるとともに、該炉床部の中央に円形開口を有し、該開口の下方に不燃物抜出シュートが位置し、該不燃物抜出シュートは開口下部の不燃物抜出口と連接された流動床炉において、
    開口周囲の炉床部が水平床で形成され、
    前記開口の内壁上縁周囲に複数の補助ノズルが開口中心側に向け補助空気を噴出するように配置され、
    前記補助ノズルが、水平方向より下方へ角度をもって補助空気を噴出させて開口中心域に下降流を生成する構造であることを特徴とする流動床炉。
  4. 前記複数の補助ノズルが前記不燃物抜出開口の側壁に対して略直角方向に設けられ、該補助ノズルを、その先端部斜め下方に削孔された噴出孔から、水平方向より下方へ角度をもって補助空気を噴出する構造としたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の流動床炉。
  5. 前記不燃物抜出シュート上方の空塔速度が前記水平床上方の空塔速度より小となるように前記散気手段よりの流動用空気及び前記補助ノズルよりの補助空気の噴出流量を夫々制御したことを特徴とする請求項3記載の流動床炉。
  6. 前記複数の補助ノズルから導入される補助空気の噴出ジェット長を調節して、前記不燃物抜出開口の中央部に噴出ジェット未到達領域を形成したことを特徴とする請求項3に記載の流動床炉。
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