JPH10306283A - 流動床式乾留炉 - Google Patents
流動床式乾留炉Info
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- JPH10306283A JPH10306283A JP11789897A JP11789897A JPH10306283A JP H10306283 A JPH10306283 A JP H10306283A JP 11789897 A JP11789897 A JP 11789897A JP 11789897 A JP11789897 A JP 11789897A JP H10306283 A JPH10306283 A JP H10306283A
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- fuel
- hearth
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 炉床上に形成される流動床中の燃料を、過熱
ガスで熱分解して熱分解ガスを得るようにした流動床式
乾留炉を提供する。 【解決手段】 本流動床式乾留炉は、炉内2に投入する
燃料aの投入口6の下方に上端部が設けられ、炉内2を
一方向に下降する傾斜θが形成された炉床7と、炉床7
に配設され、燃料aと混合されて炉床7上を移動してい
る流動材bを炉内2頂部にまで吹き上げる大きさの空筒
速度hの流れを炉内2に発生させるノズル群9と、炉内
2頂部にまで吹き上げられた流動材bを燃焼生成物とと
もに内部に流入させ、流動材bを燃焼生成物から分離し
て、炉床7上端部の上方から炉床7上に排出するサイク
ロン10とを設けるものとした。
ガスで熱分解して熱分解ガスを得るようにした流動床式
乾留炉を提供する。 【解決手段】 本流動床式乾留炉は、炉内2に投入する
燃料aの投入口6の下方に上端部が設けられ、炉内2を
一方向に下降する傾斜θが形成された炉床7と、炉床7
に配設され、燃料aと混合されて炉床7上を移動してい
る流動材bを炉内2頂部にまで吹き上げる大きさの空筒
速度hの流れを炉内2に発生させるノズル群9と、炉内
2頂部にまで吹き上げられた流動材bを燃焼生成物とと
もに内部に流入させ、流動材bを燃焼生成物から分離し
て、炉床7上端部の上方から炉床7上に排出するサイク
ロン10とを設けるものとした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動材に混合した
石炭、重質油類、廃棄物等を、炉内に設けた炉床上で熱
分解して熱分解ガスを得るようにした流動床式乾留炉に
関する。
石炭、重質油類、廃棄物等を、炉内に設けた炉床上で熱
分解して熱分解ガスを得るようにした流動床式乾留炉に
関する。
【0002】
【従来の技術】石炭、重質油類、廃棄物等の燃料を、例
えば珪砂等の流動材と混合して、流動床を形成させ、炉
内に設けた炉床上を移動させている間に熱分解を行い、
熱分解ガスを得るようにした流動床式乾留炉において、
流動材を再使用するためには、熱分解後の未燃残渣(以
下チャという)と流動材を分離する必要があり、このた
めにチャが混入した流動材を炉外に取り出し、炉外でチ
ャを分離した流動材を再び炉内に供給し、燃料と混合し
た流動床を形成して再使用するようにした、いわゆる流
動材を外部循環させる外部循環型流動床式乾留炉が採用
されている。
えば珪砂等の流動材と混合して、流動床を形成させ、炉
内に設けた炉床上を移動させている間に熱分解を行い、
熱分解ガスを得るようにした流動床式乾留炉において、
流動材を再使用するためには、熱分解後の未燃残渣(以
下チャという)と流動材を分離する必要があり、このた
めにチャが混入した流動材を炉外に取り出し、炉外でチ
ャを分離した流動材を再び炉内に供給し、燃料と混合し
た流動床を形成して再使用するようにした、いわゆる流
動材を外部循環させる外部循環型流動床式乾留炉が採用
されている。
【0003】図2は、従来の外部循環型流動床式乾留炉
の一例を示す断面図である。図において、01は炉内に
投入される燃料aを一時的に貯留するホッパで、同様に
ホッパ01に投入された流動材bが混入された燃料a
は、混合物cとなって、供給管02を通って炉05の中
へ投入される。炉05内へは、図示しない別の燃焼装置
で生成させた、例えば熱分解ガス、燃料排ガス等の過熱
ガスdが、炉05内下端部の炉床04に配設された複数
のノズル群06を通して炉05の下方より上方へ向って
吹き込まれる。
の一例を示す断面図である。図において、01は炉内に
投入される燃料aを一時的に貯留するホッパで、同様に
ホッパ01に投入された流動材bが混入された燃料a
は、混合物cとなって、供給管02を通って炉05の中
へ投入される。炉05内へは、図示しない別の燃焼装置
で生成させた、例えば熱分解ガス、燃料排ガス等の過熱
ガスdが、炉05内下端部の炉床04に配設された複数
のノズル群06を通して炉05の下方より上方へ向って
吹き込まれる。
【0004】炉05内へ流動材bと混合物cにされて投
入された燃料aは、炉床04上で流動材bとさらに混合
されながら、下方から吹き込まれる過熱ガスdによっ
て、炉床04上を移動する流動床eを形成し、過熱ガス
dにより熱分解され、熱分解ガスを発生させる。燃料a
が熱分解され、生成された熱分解ガスfは上昇し、炉0
5の頂部に設けられた排出ダクト03より炉05外へ排
出され、回収されて用途に供せられる。
入された燃料aは、炉床04上で流動材bとさらに混合
されながら、下方から吹き込まれる過熱ガスdによっ
て、炉床04上を移動する流動床eを形成し、過熱ガス
dにより熱分解され、熱分解ガスを発生させる。燃料a
が熱分解され、生成された熱分解ガスfは上昇し、炉0
5の頂部に設けられた排出ダクト03より炉05外へ排
出され、回収されて用途に供せられる。
【0005】また、燃料aの熱分解後後、未燃残渣物と
して炉床04上に残留するチャーgは、炉床04上を図
の右側である前方へ移動する流動材bと共に移動し、炉
床04前端部に設けた出口08から流動材bと共に炉0
5外へ排出される。炉05外へ排出されたチャgは、排
出管07の途中に介装された分離装置09により流動材
bと分離される。また、チャgと分離された流動材b
は、空気輸送ブロア010により回収管011内を移送
され、前述したホッパ01へ戻され、再び燃料aと混合
物cとなって炉05の中へ投入される。なお、上述した
分離装置09は、比重差選別として通常用いられる風力
選別やふるい選別を行うようにした装置を利用し、流動
材bとチャgを分離するようにしている。
して炉床04上に残留するチャーgは、炉床04上を図
の右側である前方へ移動する流動材bと共に移動し、炉
床04前端部に設けた出口08から流動材bと共に炉0
5外へ排出される。炉05外へ排出されたチャgは、排
出管07の途中に介装された分離装置09により流動材
bと分離される。また、チャgと分離された流動材b
は、空気輸送ブロア010により回収管011内を移送
され、前述したホッパ01へ戻され、再び燃料aと混合
物cとなって炉05の中へ投入される。なお、上述した
分離装置09は、比重差選別として通常用いられる風力
選別やふるい選別を行うようにした装置を利用し、流動
材bとチャgを分離するようにしている。
【0006】さらに、空気量が理論空気量以下にされた
過熱ガスdを、炉05内下端部の炉床04に配設された
複数のノズル群06を通して、炉05の下方より上方へ
向って吹き込むことによって、前述したように炉床04
上を移動する燃料aは、流動材bと共に流動床eを形成
して熱分解が行われるとともに、炉05内には、炉05
内の下方から上方へ向う過熱ガスdの流れが発生する。
この過熱ガスdの流速、いわゆる空筒速度hは、流動材
bがこの過熱ガスdの流れに乗って、排出ダクト03か
ら外部へ持っていかれることを防ぐ程度に、十分に小さ
くしている。
過熱ガスdを、炉05内下端部の炉床04に配設された
複数のノズル群06を通して、炉05の下方より上方へ
向って吹き込むことによって、前述したように炉床04
上を移動する燃料aは、流動材bと共に流動床eを形成
して熱分解が行われるとともに、炉05内には、炉05
内の下方から上方へ向う過熱ガスdの流れが発生する。
この過熱ガスdの流速、いわゆる空筒速度hは、流動材
bがこの過熱ガスdの流れに乗って、排出ダクト03か
ら外部へ持っていかれることを防ぐ程度に、十分に小さ
くしている。
【0007】このような流動床式乾留炉においては、上
述したように、流動材bとチャgとを分離するために、
流動材bを一旦炉05外へ取り出し、チャgと分離する
ようにした、いわゆる流動材bを外部循環させるように
した外部循環型流動床式乾留炉にしているために、特
に、流動材bをホッパ01へ戻す過程において、流動材
bの温度が低下し、流動材bが再び炉05内へ投入され
たとき、炉05内の温度が低下することによる不具合が
発生する。
述したように、流動材bとチャgとを分離するために、
流動材bを一旦炉05外へ取り出し、チャgと分離する
ようにした、いわゆる流動材bを外部循環させるように
した外部循環型流動床式乾留炉にしているために、特
に、流動材bをホッパ01へ戻す過程において、流動材
bの温度が低下し、流動材bが再び炉05内へ投入され
たとき、炉05内の温度が低下することによる不具合が
発生する。
【0008】すなわち、温度の低下した流動材bが炉0
5に投入されることにより、炉05内の温度が低下する
と熱分解が十分に行われず、燃料aの熱分解でタール分
が多く発生してしまうため、目的としている得られる熱
分解ガスfの量が少くなるという不具合がある。この不
具合を解消するため、炉05内の温度を高くすることも
考えられるが、このためには、複数のノズル群06を通
して炉05内の下方より上方に向って吹き込まれる過熱
ガスdの温度を高くして、炉05内をタール分の発生が
少い熱分解を行うことのできる温度に維持する必要があ
り、このために、非常に無駄な熱量が必要となる不具合
が生じる。
5に投入されることにより、炉05内の温度が低下する
と熱分解が十分に行われず、燃料aの熱分解でタール分
が多く発生してしまうため、目的としている得られる熱
分解ガスfの量が少くなるという不具合がある。この不
具合を解消するため、炉05内の温度を高くすることも
考えられるが、このためには、複数のノズル群06を通
して炉05内の下方より上方に向って吹き込まれる過熱
ガスdの温度を高くして、炉05内をタール分の発生が
少い熱分解を行うことのできる温度に維持する必要があ
り、このために、非常に無駄な熱量が必要となる不具合
が生じる。
【0009】なお、外部循環型流動床式乾留炉として
は、上述した図2に示したもののほかに、特願平7−3
32614号「流動層ガス化及び熔融燃焼方法ならびに
装置」や、本出願人により提案された特願平8−155
297号「流動床式の乾燥乾留炉」等があるが、これら
の流動床式乾留炉では、何れも流動材とチャとを分離す
るために、流動材を一旦炉外へ取り出し、チャと分離す
るようにしているため、上述した流動材の温度低下に伴
う不具合が発生するものとなっている。
は、上述した図2に示したもののほかに、特願平7−3
32614号「流動層ガス化及び熔融燃焼方法ならびに
装置」や、本出願人により提案された特願平8−155
297号「流動床式の乾燥乾留炉」等があるが、これら
の流動床式乾留炉では、何れも流動材とチャとを分離す
るために、流動材を一旦炉外へ取り出し、チャと分離す
るようにしているため、上述した流動材の温度低下に伴
う不具合が発生するものとなっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来の流動床式乾留炉の不具合を解消するため、燃料と混
合されて流動床を形成し、混合された燃料を熱分解して
熱分解ガスを発生させた流動材を、一旦炉の外部へ取り
出すことなく、炉内の熱分解で生成され、混入した燃焼
生成物と分離して、再度炉内へ投入された燃料と混合し
て、炉内に設けた炉床上を移動させている間に燃料の熱
分解を行い、熱分解ガスを得ることができるようにし、
流動材の炉外への取り出しに伴う温度低下を防止するよ
うにした流動床式乾留炉を提供することを課題とする。
来の流動床式乾留炉の不具合を解消するため、燃料と混
合されて流動床を形成し、混合された燃料を熱分解して
熱分解ガスを発生させた流動材を、一旦炉の外部へ取り
出すことなく、炉内の熱分解で生成され、混入した燃焼
生成物と分離して、再度炉内へ投入された燃料と混合し
て、炉内に設けた炉床上を移動させている間に燃料の熱
分解を行い、熱分解ガスを得ることができるようにし、
流動材の炉外への取り出しに伴う温度低下を防止するよ
うにした流動床式乾留炉を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の流動
床式乾留炉は、次の手段とした。
床式乾留炉は、次の手段とした。
【0012】(1)流動材と混合されて流動床を形成す
る燃料を、下方から吹き上げられてくる過熱ガスで熱分
解して、熱分解ガスを得るようにした流動床式乾留炉の
炉内に、上端部が炉内に投入される燃料の投入口の下方
に配置され、上端部から一方向に下降する傾斜が設けら
れ、上方で流動床を傾斜の下降する方向に移動させるよ
うにした炉床を設けた。
る燃料を、下方から吹き上げられてくる過熱ガスで熱分
解して、熱分解ガスを得るようにした流動床式乾留炉の
炉内に、上端部が炉内に投入される燃料の投入口の下方
に配置され、上端部から一方向に下降する傾斜が設けら
れ、上方で流動床を傾斜の下降する方向に移動させるよ
うにした炉床を設けた。
【0013】なお、炉床に設ける傾斜は、熱分解してい
る流動床が燃料の投入口から傾斜の上端部に継続して投
入され、流動材と混合されて新たに形成される流動床に
押され、傾斜の方向へ、重力の作用により自動的に移動
させることができるような大きさの傾斜角にすることが
好ましい。また、傾斜の上端部は、炉壁の近傍に設け、
対向する炉壁側へ流動床が移動するように炉床を設け
て、移動距離を長くし、燃料が熱分解される時間をでき
るだけ長くなるような炉床にすることが好ましい。
る流動床が燃料の投入口から傾斜の上端部に継続して投
入され、流動材と混合されて新たに形成される流動床に
押され、傾斜の方向へ、重力の作用により自動的に移動
させることができるような大きさの傾斜角にすることが
好ましい。また、傾斜の上端部は、炉壁の近傍に設け、
対向する炉壁側へ流動床が移動するように炉床を設け
て、移動距離を長くし、燃料が熱分解される時間をでき
るだけ長くなるような炉床にすることが好ましい。
【0014】(2)炉床を貫通して配設され、炉床上を
熱分解されながら移動する流動床の下方から過熱ガスを
吹き出し、流動床に混入している流動材の一部を、炉内
の頂部近傍にまで吹き上げることのできる空筒速度の流
れを、炉内の下方から上方に向けて発生させる複数体か
らなるノズル群をもうけた。なお、炉内には、炉内の各
位置で略均等になる流速の流れを発生できるように、ノ
ズル群は炉床に略均等に配設することが好ましい。ま
た、ノズル群は灰等の燃焼生成物が詰まり、ノズル孔が
閉鎖されず、または、燃焼生成物が詰まり閉鎖されるよ
うなことがあっても、外部からの操作によって、ノズル
孔に詰まった灰等を除去できる構造のものを採用するこ
とが好ましい。
熱分解されながら移動する流動床の下方から過熱ガスを
吹き出し、流動床に混入している流動材の一部を、炉内
の頂部近傍にまで吹き上げることのできる空筒速度の流
れを、炉内の下方から上方に向けて発生させる複数体か
らなるノズル群をもうけた。なお、炉内には、炉内の各
位置で略均等になる流速の流れを発生できるように、ノ
ズル群は炉床に略均等に配設することが好ましい。ま
た、ノズル群は灰等の燃焼生成物が詰まり、ノズル孔が
閉鎖されず、または、燃焼生成物が詰まり閉鎖されるよ
うなことがあっても、外部からの操作によって、ノズル
孔に詰まった灰等を除去できる構造のものを採用するこ
とが好ましい。
【0015】(3)ノズル群からの過熱ガスの吹き出し
による空筒速度の流れにより、炉床上から炉内の頂部付
近まで吹き上げられる流動材と、流動材と共に上昇し、
流動材と混合状態にされた熱分解ガスを含む燃焼生成物
とを、頂部付近に開口させた流入口から内部に流入さ
せ、内部に発生させた旋回流の回転遠心力で、流動材を
熱分解ガスを含む燃焼生成物から分離して、投入口から
炉内に継続して投入される燃料と混合させるように、燃
料が投入される炉床の傾斜の上端部が設けられた投入口
の下方位置の上方から炉床上に、分離された流動材を排
出するようにしたサイクロンを設けた。
による空筒速度の流れにより、炉床上から炉内の頂部付
近まで吹き上げられる流動材と、流動材と共に上昇し、
流動材と混合状態にされた熱分解ガスを含む燃焼生成物
とを、頂部付近に開口させた流入口から内部に流入さ
せ、内部に発生させた旋回流の回転遠心力で、流動材を
熱分解ガスを含む燃焼生成物から分離して、投入口から
炉内に継続して投入される燃料と混合させるように、燃
料が投入される炉床の傾斜の上端部が設けられた投入口
の下方位置の上方から炉床上に、分離された流動材を排
出するようにしたサイクロンを設けた。
【0016】なお、サイクロンには流動材を分離した熱
分解ガスおよび重量(比重)の小さいチャを炉外へ排出
する排出ダクトを設けることが好ましく、また、排出ダ
クトは、サイクロンの中央に立設し、ノズル群からの過
熱ガスの吹き出しによる空筒速度の流れにより、炉床上
から炉内の頂部付近まで吹き上げられる流動材および流
動材と混合状態にされ、流動材と共に上昇する燃焼生成
物の流れを、排出ダクトの外周縁に沿って流入させて、
この空筒速度の流れにより、排出ダクトのまわりに旋回
流を発生させるようにすることが好ましい。
分解ガスおよび重量(比重)の小さいチャを炉外へ排出
する排出ダクトを設けることが好ましく、また、排出ダ
クトは、サイクロンの中央に立設し、ノズル群からの過
熱ガスの吹き出しによる空筒速度の流れにより、炉床上
から炉内の頂部付近まで吹き上げられる流動材および流
動材と混合状態にされ、流動材と共に上昇する燃焼生成
物の流れを、排出ダクトの外周縁に沿って流入させて、
この空筒速度の流れにより、排出ダクトのまわりに旋回
流を発生させるようにすることが好ましい。
【0017】本発明の流動床式乾留炉は、上述の手段と
したので、空筒速度の流れによって、炉床上から炉頂付
近まで吹き上げられた流動材、チャおよび熱分解ガスが
混合している流れは、炉内の頂部付近に設けられたサイ
クロンの流入口からのサイクロンの内部へ流入し、サイ
クロンの内部に発生している旋回流によって、比重の大
きい流動材は、サイクロンの外周内壁に衝突し、炉床上
に継続して投入される燃料の上方に排出するようした流
出口を落下し、回収されて炉内へ戻る。
したので、空筒速度の流れによって、炉床上から炉頂付
近まで吹き上げられた流動材、チャおよび熱分解ガスが
混合している流れは、炉内の頂部付近に設けられたサイ
クロンの流入口からのサイクロンの内部へ流入し、サイ
クロンの内部に発生している旋回流によって、比重の大
きい流動材は、サイクロンの外周内壁に衝突し、炉床上
に継続して投入される燃料の上方に排出するようした流
出口を落下し、回収されて炉内へ戻る。
【0018】また、従来炉外の分離装置で流動材と分離
されていた、流動材より重量(比重)の小さいチャの大
半は、サイクロンの中央等に立設された排出ダクトよ
り、同様に流動材と分離された熱分解ガスとともに外部
へ排出される。さらに、流動材より粒が大きく、また重
量(比重)も大きいチャは、流動材と共にサイクロンで
回収され、炉内に戻り循環するが、炉床上を移動する流
動床の動きが、炉床に傾斜を設けたことにより活発にな
るため、循環しているうちに流動材に衝突してこわされ
て、粒が小さくなり、また炉床上を移動するときの再燃
焼により重量(比重)もさらに小さくなることから、や
がてサイクロンで流動材から分離されて、熱分解ガスと
ともに排出ダクトから炉外へ排出される様になる。
されていた、流動材より重量(比重)の小さいチャの大
半は、サイクロンの中央等に立設された排出ダクトよ
り、同様に流動材と分離された熱分解ガスとともに外部
へ排出される。さらに、流動材より粒が大きく、また重
量(比重)も大きいチャは、流動材と共にサイクロンで
回収され、炉内に戻り循環するが、炉床上を移動する流
動床の動きが、炉床に傾斜を設けたことにより活発にな
るため、循環しているうちに流動材に衝突してこわされ
て、粒が小さくなり、また炉床上を移動するときの再燃
焼により重量(比重)もさらに小さくなることから、や
がてサイクロンで流動材から分離されて、熱分解ガスと
ともに排出ダクトから炉外へ排出される様になる。
【0019】このように、本発明の流動床式乾留炉によ
れば、流動材と流動材より重量(比重)の小さいチャの
殆んどおよび熱分解ガスからなる燃焼生成物とを分離す
る、サイクロンが炉内へ組み込まれているため、分離さ
れた流動材は、炉内を内部循環することになり、温度が
低下することが殆んどなくなり、流動材の温度低下に伴
い生じる炉内の温度低下がなくなる。これにより、炉内
に投入された燃料の炉内における低温度の熱分解により
発生する、タール分の発生が少くなり、目的とする熱分
解ガスを効率良く回収することができる。
れば、流動材と流動材より重量(比重)の小さいチャの
殆んどおよび熱分解ガスからなる燃焼生成物とを分離す
る、サイクロンが炉内へ組み込まれているため、分離さ
れた流動材は、炉内を内部循環することになり、温度が
低下することが殆んどなくなり、流動材の温度低下に伴
い生じる炉内の温度低下がなくなる。これにより、炉内
に投入された燃料の炉内における低温度の熱分解により
発生する、タール分の発生が少くなり、目的とする熱分
解ガスを効率良く回収することができる。
【0020】また、炉内温度を高めるために行われてい
た、過熱ガスの温度を高くするために必要としていた熱
量の供給が少くて済み、特に、過熱ガスの温度を、流動
材の温度低下に伴う炉内温度低下を補償するために、必
要以上に高くするために従来必要としていた熱量の供給
が不要になり、プラント全体としての熱効率を向上させ
ることができる。
た、過熱ガスの温度を高くするために必要としていた熱
量の供給が少くて済み、特に、過熱ガスの温度を、流動
材の温度低下に伴う炉内温度低下を補償するために、必
要以上に高くするために従来必要としていた熱量の供給
が不要になり、プラント全体としての熱効率を向上させ
ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の流動床式乾留炉の
実施の一形態を図面にもとづき説明する。図1は本発明
の流動床式乾留炉の実施の第1形態を示す図で、図1
(a)は側断面図、図1(b)は図1(a)の矢視A−
Aにおける平面図である。
実施の一形態を図面にもとづき説明する。図1は本発明
の流動床式乾留炉の実施の第1形態を示す図で、図1
(a)は側断面図、図1(b)は図1(a)の矢視A−
Aにおける平面図である。
【0022】図において、1は本実施の形態の流動床式
乾留炉としての炉、4は炉内2に投入される石炭、重質
油類又は廃棄物等の燃料aを一時的に貯留するために、
一方の炉壁3の近傍の炉外に設置されたホッパ、5は一
端がホッパ4の下端に連通し、他端に炉壁3を貫通して
炉内4に開口する開口部6が設けられ、ホッパ4に貯留
された燃料aを炉内2に供給するために設けられた供給
管である。
乾留炉としての炉、4は炉内2に投入される石炭、重質
油類又は廃棄物等の燃料aを一時的に貯留するために、
一方の炉壁3の近傍の炉外に設置されたホッパ、5は一
端がホッパ4の下端に連通し、他端に炉壁3を貫通して
炉内4に開口する開口部6が設けられ、ホッパ4に貯留
された燃料aを炉内2に供給するために設けられた供給
管である。
【0023】7は炉内2の下方に設置された炉床であ
り、炉床7は、その上端部が前述した供給管5の炉内4
への開口部6の下方になるように配置され、開口部6を
設けた炉壁3と対向する、反対側の炉壁3に向けて、一
様に下降していく傾斜θが設けられている。なお、この
炉床7に設ける傾斜θは、後述するサイクロン10から
排出される流動材bおよび未燃残渣(チャ)gと開口部
6から炉内2に投入された燃料aとが混合して、下方か
ら吹き込まれる過熱ガスdによって、炉床7上に形成さ
れる流動床eが、炉床7の上端部に継続して、順次形成
される流動床eに押圧されて他方の炉壁3の方向に、自
動的に移動するような大きさにされている。
り、炉床7は、その上端部が前述した供給管5の炉内4
への開口部6の下方になるように配置され、開口部6を
設けた炉壁3と対向する、反対側の炉壁3に向けて、一
様に下降していく傾斜θが設けられている。なお、この
炉床7に設ける傾斜θは、後述するサイクロン10から
排出される流動材bおよび未燃残渣(チャ)gと開口部
6から炉内2に投入された燃料aとが混合して、下方か
ら吹き込まれる過熱ガスdによって、炉床7上に形成さ
れる流動床eが、炉床7の上端部に継続して、順次形成
される流動床eに押圧されて他方の炉壁3の方向に、自
動的に移動するような大きさにされている。
【0024】また、炉床7には多数のノズル8が鉛直方
向に貫通して設けられ、ノズル群9を形成している。こ
のノズル群9は、炉床7に略均等に配設されており、図
示省略した別の燃焼装置で生成した熱分解ガス、又は燃
料排ガス等の過熱ガスdを炉内2に吹き込み、炉内2の
各位置で略均等になり、炉内2の下方から上方へ向う空
筒速度hの流れを発生させるようにしている。
向に貫通して設けられ、ノズル群9を形成している。こ
のノズル群9は、炉床7に略均等に配設されており、図
示省略した別の燃焼装置で生成した熱分解ガス、又は燃
料排ガス等の過熱ガスdを炉内2に吹き込み、炉内2の
各位置で略均等になり、炉内2の下方から上方へ向う空
筒速度hの流れを発生させるようにしている。
【0025】また、ノズル群8は、ノズル群9から吹き
出された過熱ガスdにより、流動床e上の熱分解により
生じた灰等の燃焼生成物が詰まり、ノズル孔が閉鎖され
るようなことがあっても、外部からの操作によって、針
弁等をノズル孔内で作動させ、ノズル孔に詰まった灰等
を除去でき、炉内2への過熱ガスdの安定供給ができる
とともに、灰等の付着に起因するノズル8の焼損が防止
できるスロットルノズル、又はピントルノズルタイプの
構造のものを採用している。
出された過熱ガスdにより、流動床e上の熱分解により
生じた灰等の燃焼生成物が詰まり、ノズル孔が閉鎖され
るようなことがあっても、外部からの操作によって、針
弁等をノズル孔内で作動させ、ノズル孔に詰まった灰等
を除去でき、炉内2への過熱ガスdの安定供給ができる
とともに、灰等の付着に起因するノズル8の焼損が防止
できるスロットルノズル、又はピントルノズルタイプの
構造のものを採用している。
【0026】さらに、ノズル群9から炉内2に吹き込ま
れる過熱ガスdは、炉床上を熱分解しながら移動する燃
料aと混合された流動材b、および流動材bよりも重量
(比重)の小さい、燃料aが燃焼して生成されたチャg
を炉1の頂部付近まで吹き上げることのできる空筒速度
hの流れを発生させることができる風量に調整できるよ
うにされている。
れる過熱ガスdは、炉床上を熱分解しながら移動する燃
料aと混合された流動材b、および流動材bよりも重量
(比重)の小さい、燃料aが燃焼して生成されたチャg
を炉1の頂部付近まで吹き上げることのできる空筒速度
hの流れを発生させることができる風量に調整できるよ
うにされている。
【0027】また、炉内2の上方にはサイクロン10が
設けられている。サイクロン10は、炉内2の頂部付近
に流入口11が設けられるとともに、供給管5の炉内4
への開口部6付近、言葉を代えていえば炉床7の上端部
付近の上方に開口を設けた流出口12が設けられてい
る。さらに、サイクロン10の中央部には、水平方向に
設けた流入口11下端よりも下方に開口が設けられ、炉
天板14を貫通させた排出ダクト13が鉛直に立設され
ている。
設けられている。サイクロン10は、炉内2の頂部付近
に流入口11が設けられるとともに、供給管5の炉内4
への開口部6付近、言葉を代えていえば炉床7の上端部
付近の上方に開口を設けた流出口12が設けられてい
る。さらに、サイクロン10の中央部には、水平方向に
設けた流入口11下端よりも下方に開口が設けられ、炉
天板14を貫通させた排出ダクト13が鉛直に立設され
ている。
【0028】この様に構成された本実施の形態の流動床
式乾留炉では、過熱ガスdが複数のノズル群gを介して
炉内2上方へ向って吹き込まれており、一時的に貯留す
るホッパ4から供給管5を通って供給され、炉内2に投
入された燃料aは、サイクロン10で回収され、上方か
ら落下してくる流動材bおよび重量(比重)の大きいチ
ャgと混合しながら、炉床7の上方に過熱ガスdの下方
からの吹き込みにより流動床eを形成して熱分解され
る。
式乾留炉では、過熱ガスdが複数のノズル群gを介して
炉内2上方へ向って吹き込まれており、一時的に貯留す
るホッパ4から供給管5を通って供給され、炉内2に投
入された燃料aは、サイクロン10で回収され、上方か
ら落下してくる流動材bおよび重量(比重)の大きいチ
ャgと混合しながら、炉床7の上方に過熱ガスdの下方
からの吹き込みにより流動床eを形成して熱分解され
る。
【0029】また、炉床7は、一方の炉壁3近傍に上端
部を設け、他方の炉壁3近傍まで一様に下降する傾斜θ
を設けた長いパスにされているので、流動床e中の燃料
aは、炉床7の傾斜θに沿って移動しながら十分な滞留
時間を得て熱分解され、熱分解ガスを発生させる。
部を設け、他方の炉壁3近傍まで一様に下降する傾斜θ
を設けた長いパスにされているので、流動床e中の燃料
aは、炉床7の傾斜θに沿って移動しながら十分な滞留
時間を得て熱分解され、熱分解ガスを発生させる。
【0030】熱分解されて、流動材bと略同等、若しく
は流動材bより重量(比重)の小さくなったチャgは、
サイクロン10に設けた排出ダクト13から炉外へ排出
される排出量とノズル群9から炉内2へ供給される過熱
ガスd量の調整により、炉内2に発生している十分な大
きさの空筒速度hの流れにより、流動材eと共に、炉2
の頂部付近まで吹き上げられる。頂部付近まで吹き上げ
られたチャg、流動材bおよび自らの上昇力で上昇した
熱分解ガスfは、炉内2の頂部付近に水平方向に開口し
た流入口11からサイクロン10内に流入する。
は流動材bより重量(比重)の小さくなったチャgは、
サイクロン10に設けた排出ダクト13から炉外へ排出
される排出量とノズル群9から炉内2へ供給される過熱
ガスd量の調整により、炉内2に発生している十分な大
きさの空筒速度hの流れにより、流動材eと共に、炉2
の頂部付近まで吹き上げられる。頂部付近まで吹き上げ
られたチャg、流動材bおよび自らの上昇力で上昇した
熱分解ガスfは、炉内2の頂部付近に水平方向に開口し
た流入口11からサイクロン10内に流入する。
【0031】サイクロン10内には、中央部に鉛直に立
設された排出ダクト13の外周接線方向に流入口11が
設けられており、流入口11から流入する流動材b、チ
ャgを含む熱分解ガスf、過熱ガスdの流れ、および排
出ダクト13により中央部から外部へ流出する比重の小
さいチャgを含む熱分解ガスg、過熱ガスfの流れによ
り、排出ダクト13を中心とする旋回流が発生してお
り、流入口11より流入した流動材bと流動材bより形
状が大きく、重量(比重)の大きいチャgは、遠心分離
により回収される。サイクロン10で回収された流動材
bとチャgは、流出口12から排出され、開口部6から
炉内2に投入された燃料aの上方に落下し、燃料aと混
合され、再び流動床eを形成して炉床7上を移動し、炉
内2を再循環する。
設された排出ダクト13の外周接線方向に流入口11が
設けられており、流入口11から流入する流動材b、チ
ャgを含む熱分解ガスf、過熱ガスdの流れ、および排
出ダクト13により中央部から外部へ流出する比重の小
さいチャgを含む熱分解ガスg、過熱ガスfの流れによ
り、排出ダクト13を中心とする旋回流が発生してお
り、流入口11より流入した流動材bと流動材bより形
状が大きく、重量(比重)の大きいチャgは、遠心分離
により回収される。サイクロン10で回収された流動材
bとチャgは、流出口12から排出され、開口部6から
炉内2に投入された燃料aの上方に落下し、燃料aと混
合され、再び流動床eを形成して炉床7上を移動し、炉
内2を再循環する。
【0032】また流動材bより細かいチャgは、前述の
通り熱分解ガスf、過熱ガスdと共に、サイクロン10
の排出ダクト13より炉外へ排出される。さらに、サイ
クロン10で回収された流動材bおよび粗大チャgは、
流動床eとなって炉床7の傾斜θに沿って移動する内部
循環を繰り返すが、炉床7の傾斜θによって、炉床7上
における流動床eの動きが活発にされているため、流動
材bとの衝突力が大きく、やがて粗大チャgも細粒化さ
れて重量が小さくなり、排出ダクト13より外部へ排出
される。
通り熱分解ガスf、過熱ガスdと共に、サイクロン10
の排出ダクト13より炉外へ排出される。さらに、サイ
クロン10で回収された流動材bおよび粗大チャgは、
流動床eとなって炉床7の傾斜θに沿って移動する内部
循環を繰り返すが、炉床7の傾斜θによって、炉床7上
における流動床eの動きが活発にされているため、流動
材bとの衝突力が大きく、やがて粗大チャgも細粒化さ
れて重量が小さくなり、排出ダクト13より外部へ排出
される。
【0033】このように、流動材bとチャgの分離が、
サイクロン10によって完全に行われる様になり、さら
に、この分離を行うサイクロン10が炉内2へ組み込ま
れているため、流動材bは、炉外へ出ることがなく温度
低下を引き起こすことがない。このように、流動材bが
炉内2を内部循環するため、炉内2の温度を維持する過
熱ガスdの温度は、炉内2で行われる燃料aの熱分解温
度以上に上げる必要が無くなる。さらに、流動材bの温
度低下に伴うタール分の発生もなくなり、熱分解ガスの
回収効率が向上する。
サイクロン10によって完全に行われる様になり、さら
に、この分離を行うサイクロン10が炉内2へ組み込ま
れているため、流動材bは、炉外へ出ることがなく温度
低下を引き起こすことがない。このように、流動材bが
炉内2を内部循環するため、炉内2の温度を維持する過
熱ガスdの温度は、炉内2で行われる燃料aの熱分解温
度以上に上げる必要が無くなる。さらに、流動材bの温
度低下に伴うタール分の発生もなくなり、熱分解ガスの
回収効率が向上する。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の流動床式乾
留炉は、燃料を熱分解して、熱分解ガスを得るようにし
た流動床式乾留炉の炉内に、投入する燃料の投入口を設
けた位置の下方に上端部が設けられ、炉内を一方向に下
降する傾斜が形成された炉床と、炉床に配設され、燃料
と混合されて炉床上を移動している流動材を炉内頂部に
まで吹き上げる大きさの空筒速度の流れを炉内に発生さ
せるノズル群と、炉内頂部にまで吹き上げられた流動材
を熱分解ガスを含む燃焼生成物とともに内部に流入さ
せ、流動材を燃焼生成物から分離して、炉床上端部の上
方から炉床上に排出するサイクロンとを設ける構成にし
た。
留炉は、燃料を熱分解して、熱分解ガスを得るようにし
た流動床式乾留炉の炉内に、投入する燃料の投入口を設
けた位置の下方に上端部が設けられ、炉内を一方向に下
降する傾斜が形成された炉床と、炉床に配設され、燃料
と混合されて炉床上を移動している流動材を炉内頂部に
まで吹き上げる大きさの空筒速度の流れを炉内に発生さ
せるノズル群と、炉内頂部にまで吹き上げられた流動材
を熱分解ガスを含む燃焼生成物とともに内部に流入さ
せ、流動材を燃焼生成物から分離して、炉床上端部の上
方から炉床上に排出するサイクロンとを設ける構成にし
た。
【0035】本発明の流動床式乾留炉は、上述の構成に
より、炉内に発生する空筒速度の流れによって、炉床上
から炉頂付近まで吹き上げられた流動材チャは、炉内の
頂部付近に設けられたサイクロンの流入口からのサイク
ロンの内部へ流入し、サイクロンの内部に発生している
旋回流によって、比重の大きい流動材は、炉床上に継続
して投入される燃料の上方に排出するようにした流出口
から落下し、炉内へ回収される。
より、炉内に発生する空筒速度の流れによって、炉床上
から炉頂付近まで吹き上げられた流動材チャは、炉内の
頂部付近に設けられたサイクロンの流入口からのサイク
ロンの内部へ流入し、サイクロンの内部に発生している
旋回流によって、比重の大きい流動材は、炉床上に継続
して投入される燃料の上方に排出するようにした流出口
から落下し、炉内へ回収される。
【0036】また、従来、炉外に設けた分離装置で流動
材と分離されていたチャは、サイクロン内で直ちに、若
しくは重量(比重)が小さくなるとともに、順次流動材
から分離され、熱分解ガスとともに外部へ排出される。
このように、混入するチャを分離するために、従来炉外
へ排出する必要のあった流動材を内部循環させるように
したことにより、炉内に投入された燃料が低い温度の熱
分解により、タール分が発生するようなことがなくな
り、この種の乾留炉において、目的とする熱分解ガスを
効率良く回収することができる。
材と分離されていたチャは、サイクロン内で直ちに、若
しくは重量(比重)が小さくなるとともに、順次流動材
から分離され、熱分解ガスとともに外部へ排出される。
このように、混入するチャを分離するために、従来炉外
へ排出する必要のあった流動材を内部循環させるように
したことにより、炉内に投入された燃料が低い温度の熱
分解により、タール分が発生するようなことがなくな
り、この種の乾留炉において、目的とする熱分解ガスを
効率良く回収することができる。
【0037】また、過熱ガスの温度を高くするために、
必要としていた熱量の供給が少くて済み、特に、過熱ガ
スの温度を、炉外へ排出される流動材の温度低下に伴う
炉内温度低下を補償するために、必要以上に高くするた
めに必要としていた熱量の供給が不要になり、プラント
全体としての熱効率を向上させることができる。
必要としていた熱量の供給が少くて済み、特に、過熱ガ
スの温度を、炉外へ排出される流動材の温度低下に伴う
炉内温度低下を補償するために、必要以上に高くするた
めに必要としていた熱量の供給が不要になり、プラント
全体としての熱効率を向上させることができる。
【図1】本発明の流動床式乾留炉の実施の第1形態を示
す図で、図1(a)は側断面図、図1(b)は図1
(a)の矢視A−Aにおける平面図、
す図で、図1(a)は側断面図、図1(b)は図1
(a)の矢視A−Aにおける平面図、
【図2】従来の外部循環型流動床式乾留炉を一部側面図
で示すブロック図である。
で示すブロック図である。
1 炉 2 炉内 3 炉壁 4 ホッパ 5 供給管 6 開口部 7 炉床 8 ノズル 9 ノズル群 10 サイクロン 11 流入口 12 流出口 13 排出ダクト 14 炉天板 a 燃料 b 流動材 c 旋回流 d 過熱ガス e 流動床 f 熱分解ガス g チャ h 空筒速度
Claims (1)
- 【請求項1】 流動材と混合され、流動床を形成する燃
料を炉床上で熱分解して、熱分解ガスを得るようにした
流動床式乾留炉において、前記燃料を炉内に投入する投
入口の下方に上端部が設けられ、前記炉内を一方向に下
降する傾斜が形成された前記炉床と、前記炉床に配設さ
れ、前記燃料と混合されて前記炉床上を移動している前
記流動材を炉内頂部にまで吹き上げる大きさの空筒速度
を前記炉内に発生させるノズル群と、前記炉内頂部にま
で吹き上げられた前記流動材を前記熱分解ガスを含む燃
焼生成物とともに内部に流入させ、前記流動材を前記燃
焼生成物から分離して、前記上端部の上方から前記炉床
上に排出するサイクロンとを設けたことを特徴とする流
動床式乾留炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11789897A JPH10306283A (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | 流動床式乾留炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11789897A JPH10306283A (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | 流動床式乾留炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10306283A true JPH10306283A (ja) | 1998-11-17 |
Family
ID=14722947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11789897A Withdrawn JPH10306283A (ja) | 1997-05-08 | 1997-05-08 | 流動床式乾留炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10306283A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012241998A (ja) * | 2011-05-20 | 2012-12-10 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 流動層乾燥装置 |
JP2012241997A (ja) * | 2011-05-20 | 2012-12-10 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 流動層乾燥装置 |
CN109161392A (zh) * | 2018-09-19 | 2019-01-08 | 西安三瑞实业有限公司 | 一种带有内部除尘的外热式回转炉煤炭热解装置及方法 |
CN117210233A (zh) * | 2023-09-15 | 2023-12-12 | 中科指南针(黑龙江)检验检测有限公司 | 一种生物炭制备系统及利用其制备生物炭的方法 |
-
1997
- 1997-05-08 JP JP11789897A patent/JPH10306283A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012241998A (ja) * | 2011-05-20 | 2012-12-10 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 流動層乾燥装置 |
JP2012241997A (ja) * | 2011-05-20 | 2012-12-10 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 流動層乾燥装置 |
CN109161392A (zh) * | 2018-09-19 | 2019-01-08 | 西安三瑞实业有限公司 | 一种带有内部除尘的外热式回转炉煤炭热解装置及方法 |
CN109161392B (zh) * | 2018-09-19 | 2020-08-11 | 西安三瑞实业有限公司 | 一种带有内部除尘的外热式回转炉煤炭热解装置及方法 |
CN117210233A (zh) * | 2023-09-15 | 2023-12-12 | 中科指南针(黑龙江)检验检测有限公司 | 一种生物炭制备系统及利用其制备生物炭的方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040803 |