ところで、ウェブサイトはHTMLファイルや画像ファイル、スタイルシート等の多数のファイルで構成されているが、ウェブサイトの開設者が或る日付よりユーザへ新たな商品やサービスの提供を開始する等の場合、新たな商品やサービスの提供を開始したことやその内容をウェブサイト上でも前記日付よりユーザへ通知するために、ウェブサイトを構成する既存のファイルに置き換える更新ファイルや、ウェブサイトに新規に追加する新規追加ファイルを作成する等のウェブサイト更新準備作業が行われる。この更新準備作業では、更新ファイルや新規追加ファイル(以下、これらを修正ファイルと総称する)を作成した後に、ブラウザによるウェブサイトの閲覧において修正対象のウェブページがどのように表示されるかを確認する確認作業が行われる。
上記の確認作業における修正対象のウェブページの表示は、従来、例として図5(A)に示すように、ウェブサーバに接続された記憶媒体Aにウェブサイトのデータの全量を記憶しておくと共に、ウェブサーバに接続された記憶媒体Bに修正ファイルを記憶しておき、確認作業を行うデザイナーから端末装置を介して修正対象のウェブページの表示が要求されると、ウェブサーバが、まず記憶媒体Bに記憶されている修正ファイルを記憶媒体Aに記憶されているデータに反映(更新ファイルによる既存ファイルの上書きや新規追加ファイルの追加)させた後に、要求された修正対象のウェブページのデータを記録媒体Aから読み出して要求元の端末装置へ転送する処理を行うことによって成される。これにより、端末装置のディスプレイに修正対象のウェブページが表示され、デザイナーが修正対象のウェブページのレイアウトや色等の適否を確認することができる。また、確認作業者による確認作業が終了すると、記憶媒体Aに記憶されているウェブサイトのデータを修正ファイル反映前の元のデータへ復元する処理が行われる。
しかしながら、金融機関が開設している金融取引用ウェブサイト等のように規模が大きく(例えば金融取引用ウェブサイトを構成するファイルの総数は数万個もの膨大な数に上る)、情報量が多く、更新も頻繁に行われるウェブサイトでは、互いにメンバーの異なる複数のデザイナーチーム(プロジェクト)により、ウェブサイトに互いに異なる更新を加えるための複数種の更新準備作業が並列に行われることが多く、作成した修正ファイルをウェブサイトに実際に反映する時期(リリース時期)も各プロジェクトで一定していないので、デザイナーによる確認作業は並列に行われると共に、当該確認作業では各プロジェクト毎にリリース時期が互いに異なるウェブページが確認される。
これに対して図5(A)に示す方式は、ウェブページの表示が指示される毎にウェブサイトのデータに修正ファイルを反映させる処理を行うと共に、確認作業が終了するとウェブサイトのデータを元のデータへ復元する処理を行うので、ウェブページの表示指示時にウェブサイトのデータに反映する修正ファイルを選択することで、各プロジェクトのデザイナーが所望のリリース時期のウェブページを確認することができるものの、確認作業中には記録媒体Aに記憶しているウェブサイトのデータ自体が更新されているので、特定のデザイナーが確認作業を行っている間、他のプロジェクトのデザイナーがリリース時期の異なるウェブページを確認できないという制限がある。このため、異なるプロジェクトのデザイナーによる確認作業が同時に行われないように作業スケジュールを調整する等の煩雑な作業が必要となっていた。また、確認作業終了時にウェブサイトのデータを元のデータへ復元する処理も煩雑な処理であり、ウェブサーバに多大な負荷が加わるという問題もあった。
また、上記の問題を解決するために、例として図5(B)に示すように、ウェブサーバに複数の記憶媒体を接続し、リリース時期が互いに異なる修正ファイル(図5(B)では一ヶ月を単位として修正ファイルのリリース時期を区切った例を示す)を反映させたウェブサイトのデータをそれぞれの記憶媒体に予め記憶させておく構成も考えられる。但しこの場合、異なるプロジェクトのデザイナーが同時に確認作業を行うことができると共に、復元処理が不要となることでウェブサーバの負荷も軽減されるものの、ウェブサイトの全量のデータを記憶媒体に複数記憶する必要があるので、特にウェブサイトの規模が大きい場合に多数又は大容量の記憶媒体が必要となり、ハードウェアの構成が複雑化したりコストが嵩む等の別の問題が生ずる。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、複数の確認作業者が互いに異なる修正ファイルを反映させたウェブページを並列に確認することを可能とすることを簡易な構成で実現できるウェブサイト更新支援装置、ウェブサイト更新支援方法及びウェブサイト更新支援プログラムを得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るウェブサイト更新支援装置は、端末装置と通信回線を介して接続されると共に、特定ウェブサイトを構成する全てのファイルのデータを記憶する第1記憶手段、前記特定ウェブサイトに対して互いに異なる更新を加えるための更新準備作業を行う複数のプロジェクトの何れかによって各々作成された、前記特定ウェブサイトに対して追加又は更新を行う個々の修正ファイルのデータを、個々の修正ファイルの管理情報としての個々の修正ファイルを作成したプロジェクトを識別するためのプロジェクトIDと対応付けて各々記憶する第2記憶手段、及び、第3記憶手段と各々接続されたウェブサイト更新支援装置であって、ユーザIDが付与された確認作業者から、前記端末装置を介してユーザIDが入力された後に、ウェブページとして表示させる修正ファイルを特定するための管理情報としてのプロジェクトIDが前記端末装置を介して入力されると、前記入力されたユーザIDに対応する所定領域が前記第3記憶手段の記憶領域上に設けられているか否かを判断し、前記対応する所定領域が前記第3記憶手段の記憶領域上に設けられていない場合は前記対応する所定領域を前記第3記憶手段の記憶領域上に新たに設け、前記対応する所定領域が前記第3記憶手段の記憶領域上に既に設けられている場合は当該既に設けられている所定領域をクリアした後に、前記入力されたプロジェクトIDと対応付けて前記第2記憶手段に記憶されている全ての修正ファイルのデータを、前記対応する所定領域に複写する複写手段と、前記プロジェクトIDを入力した前記確認作業者から前記端末装置を介して前記特定ウェブサイトの任意のウェブページの表示が要求される毎に、要求されたウェブページを構成するファイルが前記確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているか否か検索し、要求されたウェブページを構成するファイルのうち、前記確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているファイルのデータを当該所定領域から読み出すと共に、要求されたウェブページを構成するファイルのうち、前記確認作業者に対応する所定領域に記憶されていないファイルを前記第1記憶手段から読み出すことで、要求されたウェブページを構成する全てのファイルのデータを取得する取得手段と、前記取得手段によって取得されたデータを用いて要求されたウェブページを生成し、生成したウェブページを前記端末装置の表示手段に表示させる処理を行う生成手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項1記載の発明に係るウェブサイト更新支援装置は、端末装置と通信回線を介して接続されると共に、特定ウェブサイトを構成する全てのファイルのデータを記憶する第1記憶手段、前記特定ウェブサイトに対して互いに異なる更新を加えるための更新準備作業を行う複数のプロジェクトの何れかによって各々作成された、前記特定ウェブサイトに対して追加又は更新を行う個々の修正ファイルのデータを、個々の修正ファイルの管理情報としての個々の修正ファイルを作成したプロジェクトを識別するためのプロジェクトIDと対応付けて各々記憶する第2記憶手段、及び、第3記憶手段と各々接続されている。
ここで、請求項1記載の発明に係る複写手段は、ユーザIDが付与された確認作業者から、端末装置を介してユーザIDが入力された後に、ウェブページとして表示させる修正ファイルを特定するための管理情報としてのプロジェクトIDが端末装置を介して入力されると、入力されたユーザIDに対応する所定領域が第3記憶手段の記憶領域上に設けられているか否かを判断し、対応する所定領域が第3記憶手段の記憶領域上に設けられていない場合は対応する所定領域を第3記憶手段の記憶領域上に新たに設け、対応する所定領域が第3記憶手段の記憶領域上に既に設けられている場合は当該既に設けられている所定領域をクリアした後に、入力されたプロジェクトIDと対応付けて第2記憶手段に記憶されている全ての修正ファイルのデータを、対応する所定領域に複写する。また、請求項1記載の発明に係る取得手段は、プロジェクトIDを入力した確認作業者から端末装置を介して特定ウェブサイトの任意のウェブページの表示が要求される毎に、要求されたウェブページを構成するファイルが確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているか否か検索し、要求されたウェブページを構成するファイルのうち、確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているファイルのデータを当該所定領域から読み出すと共に、要求されたウェブページを構成するファイルのうち、確認作業者に対応する所定領域に記憶されていないファイルを第1記憶手段から読み出すことで、要求されたウェブページを構成する全てのファイルのデータを取得する。そして、請求項1記載の発明に係る生成手段は、取得手段によって取得されたデータを用いて要求されたウェブページを生成し、生成したウェブページを端末装置の表示手段に表示させる処理を行う。
これにより、確認作業者が端末装置の入力手段を介し、所望の修正ファイルに対応する管理情報としてのプロジェクトIDを入力した後に、確認対象のウェブページの表示を要求すれば、先に入力した管理情報に対応する修正ファイルが反映された確認対象のウェブページが端末装置の表示手段に表示されることになり、確認作業者が、確認対象のウェブページのレイヤウトや色等を確認する確認作業を行うことができる。このように請求項1記載の発明では、確認作業者によって入力されたプロジェクトIDに対応する修正ファイルが反映されたウェブページを端末装置の表示手段に表示させるにあたり、特定ウェブサイトの全てのファイルのデータを記憶する第1記憶手段、修正ファイルのデータをプロジェクトIDと対応付けて記憶する第2記憶手段に対しては、単にデータを読み出すのみでデータの書き替え等を行わないので、或る確認作業者によって入力されたプロジェクトIDに対応する修正ファイルが反映されたウェブページを表示手段に表示させている間に、別の確認作業者から別のプロジェクトIDが入力されて任意のウェブページの表示が要求された場合にも、入力された別のプロジェクトIDに対応する修正ファイルが反映されたウェブページを生成・表示させることが可能となる。また、特定ウェブサイトのデータに対して互いに異なる修正ファイルを反映した複数のデータを記憶手段に各々記憶しておく必要もないので、システムの構成が複雑化することも回避することができる。
従って、請求項1記載の発明によれば、複数の確認作業者が互いに異なる修正ファイルを反映させたウェブページを並列に確認することを可能とすることを簡易な構成で実現することができる。また、第1記憶手段に記憶されている特定ウェブサイトのデータを復元する等の処理も不要となるので、本発明に係るウェブサイト更新支援装置に加わる負荷も軽減することができる。
また、ウェブページの確認作業で確認作業者が単一のウェブページのみを確認することは稀であり、通常は1回の確認作業で複数のウェブページが確認される。これに対して請求項1記載の発明では、入力された管理情報としてのプロジェクトIDと対応付けて第2記憶手段に記憶されている全ての修正ファイルのデータが、複写手段により、ウェブサイト更新支援装置に接続された第3記憶手段の記憶領域上に設けた確認作業者に対応する所定領域に複写され、取得手段は、管理情報を入力した確認作業者から端末装置を介して特定ウェブサイトの任意のウェブページの表示が要求される毎に、要求されたウェブページを構成するファイルが確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているか否か検索し、要求されたウェブページを構成するファイルのうち、確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているファイルのデータを当該所定領域から読み出すことで修正ファイルのデータを取得するので、複写手段による複写が一旦行われた後は、端末装置を介して確認作業者からウェブページが要求される毎に第2記憶手段に対して検索を行う必要がなくなる。従って、請求項1記載の発明は、第2記憶手段に記憶されている修正ファイルの数が多い場合にも、ウェブサイト更新支援装置に加わる負荷を軽減することができる、という効果も有している。
更に、請求項1記載の発明では、確認作業者がプロジェクトIDを入力すれば、当該プロジェクトIDに対応するプロジェクトで作成された全ての修正ファイルが、プロジェクトIDを入力した確認作業者に対応する所定領域に複写され、確認作業者が所望のウェブページを要求する毎に、前記プロジェクトで作成された修正ファイルが反映されたウェブページが端末装置の表示手段に表示されることになるので、ウェブページとして表示させる修正ファイルを特定するための確認作業者による管理情報の入力が簡単になり、操作性を向上させることができる、という効果も有している。
また、請求項1記載の発明において、通信回線を介して複数の端末装置と各々接続されている場合には、例えば請求項2に記載したように、複写手段は、複数の端末装置の何れかを介して複数の確認作業者の何れかから管理情報としてのプロジェクトIDが入力される毎に、入力されたプロジェクトIDと対応付けて第2記憶手段に記憶されている修正ファイルのデータを、複数の確認作業者に対応して第3記憶手段の記憶領域上に複数設けた所定領域のうち管理情報を入力した確認作業者に対応する所定領域に複写し、取得手段は、複数の確認作業者の何れかから複数の端末装置の何れかを介して任意のウェブページの表示が要求される毎に、要求されたウェブページを構成するファイルが前記ウェブページを要求した確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているか否か検索し、要求されたウェブページを構成するファイルのうち、前記ウェブページを要求した確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているファイルのデータを、前記ウェブページを要求した確認作業者に対応する所定領域から読み出すと共に、要求されたウェブページを構成するファイルのうち、前記ウェブページを要求した確認作業者に対応する所定領域に記憶されていないファイルを第1記憶手段から読み出し、生成手段は、生成したウェブページを当該ウェブページ要求元の端末装置の表示手段に表示させる処理を行うように構成することができる。
また、請求項1記載の発明において、例えば請求項3に記載したように、個々の確認作業者に各々付与されたユーザIDを、個々の確認作業者がウェブページとして確認する権限を有するプロジェクトを特定可能な権限情報と対応付けて各々記憶する第4記憶手段を更に設け、複写手段を、管理情報としてのプロジェクトIDの入力に先立って確認作業者からユーザIDが入力されると、入力されたユーザIDに対応付けて第4記憶手段に記憶されている権限情報に基づいて、ユーザIDを入力した確認作業者がウェブページとして確認する権限を有しているプロジェクトを端末装置の表示手段に一覧表示させ、該一覧表示させたプロジェクトのうち確認作業者によって選択されたプロジェクトのプロジェクトIDと対応付けて第2記憶手段に記憶されている修正ファイルのデータを、第3記憶手段の記憶領域上に設けた確認作業者に対応する所定領域に複写するようにしてもよい。
この場合、例えば確認作業者Aに対しては、確認作業者A自身が携わっているプロジェクトに対応する(前記プロジェクトで作成した)修正ファイルが反映されたウェブページのみを確認可能とする一方で、確認作業者Bに対しては、確認作業者Bが直接携わっていないプロジェクトを含めた複数のプロジェクトに対応する修正ファイルが各々反映されたウェブページを確認可能とする等のように、個々の確認作業者がウェブページとして確認可能なプロジェクトを個々の確認作業者毎に切り替えることが可能となる。
請求項4記載の発明に係るウェブサイト更新支援方法は、特定ウェブサイトを構成する全てのファイルのデータを第1記憶手段に記憶しておくと共に、前記特定ウェブサイトに対して互いに異なる更新を加えるための更新準備作業を行う複数のプロジェクトの何れかによって各々作成された、前記特定ウェブサイトに対して追加又は更新を行う個々の修正ファイルのデータを、個々の修正ファイルの管理情報としての個々の修正ファイルを作成したプロジェクトを識別するためのプロジェクトIDと対応付けて第2記憶手段に各々記憶しておき、通信回線を介して接続された端末装置を介し、ユーザIDが付与された確認作業者から、前記端末装置を介してユーザIDが入力された後に、ウェブページとして表示させる修正ファイルを特定するための管理情報としてのプロジェクトIDが前記端末装置を介して入力されると、前記入力されたユーザIDに対応する所定領域が第3記憶手段の記憶領域上に設けられているか否かを判断し、前記対応する所定領域が前記第3記憶手段の記憶領域上に設けられていない場合は前記対応する所定領域を前記第3記憶手段の記憶領域上に新たに設け、前記対応する所定領域が前記第3記憶手段の記憶領域上に既に設けられている場合は当該既に設けられている所定領域をクリアした後に、前記入力されたプロジェクトIDと対応付けて前記第2記憶手段に記憶されている全ての修正ファイルのデータを、前記対応する所定領域に複写し、前記プロジェクトIDを入力した前記確認作業者から前記端末装置を介して前記特定ウェブサイトの任意のウェブページの表示が要求される毎に、要求されたウェブページを構成するファイルが前記確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているか否か検索し、要求されたウェブページを構成するファイルのうち、前記確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているファイルのデータを当該所定領域から読み出すと共に、要求されたウェブページを構成するファイルのうち、前記確認作業者に対応する所定領域に記憶されていないファイルを前記第1記憶手段から読み出すことで、要求されたウェブページを構成する全てのファイルのデータを取得し、前記取得したデータを用いて要求されたウェブページを生成し、生成したウェブページを前記端末装置の表示手段に表示させる処理を行うので、請求項1記載の発明と同様に、複数の確認作業者が互いに異なる修正ファイルを反映させたウェブページを並列に確認することを可能とすることを簡易な構成で実現することができる。
請求項5記載の発明に係るウェブサイト更新支援プログラムは、端末装置と通信回線を介して接続されると共に、特定ウェブサイトを構成する全てのファイルのデータを記憶する第1記憶手段、前記特定ウェブサイトに対して互いに異なる更新を加えるための更新準備作業を行う複数のプロジェクトの何れかによって各々作成された、前記特定ウェブサイトに対して追加又は更新を行う個々の修正ファイルのデータを、個々の修正ファイルの管理情報としての個々の修正ファイルを作成したプロジェクトを識別するためのプロジェクトIDと対応付けて各々記憶する第2記憶手段、及び、第3記憶手段と各々接続されたコンピュータを、ユーザIDが付与された確認作業者から、前記端末装置を介してユーザIDが入力された後に、ウェブページとして表示させる修正ファイルを特定するための管理情報としてのプロジェクトIDが前記端末装置を介して入力されると、前記入力されたユーザIDに対応する所定領域が前記第3記憶手段の記憶領域上に設けられているか否かを判断し、前記対応する所定領域が前記第3記憶手段の記憶領域上に設けられていない場合は前記対応する所定領域を前記第3記憶手段の記憶領域上に新たに設け、前記対応する所定領域が前記第3記憶手段の記憶領域上に既に設けられている場合は当該既に設けられている所定領域をクリアした後に、前記入力されたプロジェクトIDと対応付けて前記第2記憶手段に記憶されている全ての修正ファイルのデータを、前記対応する所定領域に複写する複写手段、前記プロジェクトIDを入力した前記確認作業者から前記端末装置を介して前記特定ウェブサイトの任意のウェブページの表示が要求される毎に、要求されたウェブページを構成するファイルが前記確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているか否か検索し、要求されたウェブページを構成するファイルのうち、前記確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているファイルのデータを当該所定領域から読み出すと共に、要求されたウェブページを構成するファイルのうち、前記確認作業者に対応する所定領域に記憶されていないファイルを前記第1記憶手段から読み出すことで、要求されたウェブページを構成する全てのファイルのデータを取得する取得手段、及び、前記取得手段によって取得されたデータを用いて要求されたウェブページを生成し、生成したウェブページを前記端末装置の表示手段に表示させる処理を行う生成手段として機能させる。
請求項5記載の発明に係るウェブサイト更新支援プログラムは、端末装置と通信回線を介して接続されると共に、上記の第1記憶手段、第2記憶手段及び第3記憶手段と接続されたコンピュータを、上記の複写手段、取得手段及び生成手段として機能させるためのプログラムであるので、上記のコンピュータが請求項5記載の発明に係るウェブサイト更新支援プログラムを実行することにより、上記のコンピュータが請求項1に記載のウェブサイト更新支援装置として機能することになり、請求項1記載の発明と同様に、複数の確認作業者が互いに異なる修正ファイルを反映させたウェブページを並列に確認することを可能とすることを簡易な構成で実現することができる。
以上説明したように本発明は、特定ウェブサイトを構成する全てのファイルのデータを第1記憶手段に記憶しておくと共に、特定ウェブサイトに対して互いに異なる更新を加えるための更新準備作業を行う複数のプロジェクトの何れかによって各々作成された、特定ウェブサイトに対して追加又は更新を行う個々の修正ファイルのデータを、個々の修正ファイルの管理情報としての個々の修正ファイルを作成したプロジェクトを識別するためのプロジェクトIDと対応付けて第2記憶手段に各々記憶しておき、ウェブページとして表示させる修正ファイルを特定するための管理情報としてのプロジェクトIDが入力されると、入力されたプロジェクトIDと対応付けて第2記憶手段に記憶されている全ての修正ファイルのデータを、第3記憶手段の記憶領域上に設けた確認作業者に対応する所定領域に複写し、プロジェクトIDを入力した記確認作業者から特定ウェブサイトの任意のウェブページの表示が要求される毎に、要求されたウェブページを構成するファイルが確認作業者に対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているか否か検索し、要求されたウェブページを構成するファイルのうち対応する所定領域に修正ファイルとして記憶されているファイルのデータを当該所定領域から読み出すと共に、要求されたウェブページを構成するファイルのうち対応する所定領域に記憶されていないファイルを前記第1記憶手段から読み出すことで、要求されたウェブページを構成する全てのファイルのデータを取得し、取得したデータを用いて要求されたウェブページを生成し、生成したウェブページを端末装置の表示手段に表示させるようにしたので、複数の確認作業者が互いに異なる修正ファイルを反映させたウェブページを並列に確認することを可能とすることを簡易な構成で実現できる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本実施形態に係るウェブサイト確認支援システム10が示されている。本実施形態に係るウェブサイト確認支援システム10は、規模が大きく更新の頻度も高い特定ウェブサイト(例えば金融機関が開設する金融取引用ウェブサイト等)を更新するために、当該特定ウェブサイトを構成する既存のファイルに置き換える更新ファイルや、ウェブサイトに新規に追加する新規追加ファイルを作成する等のウェブサイト更新準備作業において、更新ファイルや新規追加ファイル等の修正ファイルを作成した後に、作成した修正ファイルを含む特定ウェブサイトの修正対象のウェブページがブラウザ(閲覧ソフト)によってどのように表示されるかを確認する確認作業を支援するためのコンピュータ・システムであり、ウェブサーバ12がイントラネット14を介して多数台のクライアント端末16(本発明に係る端末装置に相当)と各々接続されて構成されている。
個々のクライアント端末16は、上記の確認作業を行う確認作業者によって操作される端末であり、例えばパーソナル・コンピュータ(PC)等から成り、図示は省略するが、CPU、RAM等から成るメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、ネットワークインタフェース(I/F)部を備えており、ネットワークI/F部を介してイントラネット14に接続されている。個々のクライアント端末16には、表示手段としてのディスプレイ、入力手段としてのキーボードやマウスが各々接続されており(図示省略)、HDDにはブラウザのプログラムが各々インストールされている。
一方、ウェブサーバ12は、CPU12A、RAM等から成るメモリ12B、HDD12C、ネットワークI/F部12Dを備えており、ネットワークI/F部12Dを介してイントラネット14に接続されている。HDD12Cにはプロジェクト情報と認証テーブルが記憶されており、更にCPU12Aが後述するウェブサイト確認支援処理を行うためのウェブサイト確認支援プログラムがインストールされている。なお、ウェブサイト確認支援プログラムは請求項5に記載のウェブサイト更新支援プログラムに対応しており、CPU12Aがウェブサイト更新支援プログラムを実行することで、ウェブサーバ12はウェブサイト更新支援装置として機能する。
本実施形態では、特定ウェブサイトに対し、互いにメンバーの異なる複数のデザイナーチーム(プロジェクト)により、ウェブサイトに互いに異なる更新を加えるための複数種の更新準備作業が並列に行われる。HDD12Cに記憶されているプロジェクト情報は、更新準備作業を行っている各プロジェクト毎に、プロジェクトの名称、プロジェクトコード(このプロジェクトコードは個々のプロジェクトを識別するために個々のプロジェクトに各々付与され、請求項1等に記載のプロジェクトIDに対応している)、個々のプロジェクトで作成した修正ファイルをウェブサイトに実際に反映する日付(リリース時期)等の情報が各々登録されて構成されている。
また本実施形態では、ウェブサイト確認支援システム10を利用して確認作業を行う全ての確認作業者に予めユーザIDが各々付与されると共にパスワードが各々設定されている。また、個々の確認作業者がウェブページとして確認可能な修正ファイル(プロジェクト)は、個々の確認作業者が携わっているプロジェクトや個々の確認作業者の役職によって相違しており、例えば或る確認作業者は自身が携わっているプロジェクトの修正ファイルのみが反映されたウェブページとして確認可能とされている一方、別の確認作業者は自身直接携わっていないプロジェクトを含めた複数のプロジェクトの修正ファイルが各々反映されたウェブページを確認可能とされている。HDD12Cに記憶されている認証情報は、前述の全ての確認作業者について、修正ファイルをウェブページとして確認する権限を有しているプロジェクトを表す権限情報が、ユーザID及びパスワードと対応付けて各々記憶されて構成されている。このように、HDD12Cは請求項3に記載の第4記憶手段に対応している。
また、ウェブサーバ12には各々HDD等で構成された第1記憶装置18、第2記憶装置20及び第3記憶装置22が各々接続されている。第1記憶装置18は本発明に係る第1記憶手段に対応しており、この第1記憶装置18には、ウェブサイトDBとして、特定ウェブサイトを構成するHTMLファイル(XMLファイルでもよい)や画像ファイル、スタイルシート等のファイルのデータが全て記憶されている。また、第2記憶装置20は本発明に係る第2記憶手段に対応しており、この第2記憶装置20には、修正ファイルDBとして、各プロジェクトで作成された修正ファイルのデータが個々の修正ファイルを作成したプロジェクトのプロジェクトコードと対応付けて記憶されている。なお、プロジェクトコードは本発明に係る管理情報としてのプロジェクトIDに対応している。
また、第3記憶装置22は請求項1等に記載の第3記憶手段に対応しており、修正ファイルを記憶するための確認用フォルダが記憶されている。確認用フォルダは階層構造とされており、確認用フォルダ内には個々の確認作業者に対応する確認用のディレクトリ(個々の確認作業者のユーザIDが付与されたディレクトリ)が設けられている。なお、図1では本実施形態では第1記憶装置18、第2記憶装置20及び第3記憶装置22を別体の記憶装置として示しているが、これらの記憶装置に記憶されているデータを単一の記憶装置(例えばHDD等)に記憶してもよいことは言うまでもない。
次に本実施形態の作用として、ウェブサーバ12で実行されるウェブサイト確認支援処理について、図2を参照して説明する。なお、ウェブサイト確認支援処理は請求項4に記載のウェブサイト更新支援方法が適用された処理であり、ウェブサーバ12が不特定のクライアント端末16から情報を受信する毎に、CPU12Aがウェブページ表示プログラムを実行することによって行われる。
ステップ50ではクライアント端末16から受信した情報を参照し、クライアント端末16からログイン画面の配信が要求されたか否か判定する。確認作業を行う場合、確認作業者はクライアント端末16上でブラウザを起動し、入力手段を介し、所定のURL(Uniform Resource Locator)のウェブページの配信をウェブサーバ12に要求する操作を行う。上記所定のURLはログイン画面のURLであり、確認作業者が上記操作を行うことでクライアント端末16から送信された情報をウェブサーバ12が受信した場合、要求されたウェブページがログイン画面のURLであることに基づいてステップ50の判定が肯定され、次のステップ52において、例として図3(A)に示すようなログイン画面のデータをHDD12C等から読み出し、配信要求元のクライアント端末16へ送信してウェブサイト確認処理を一旦終了する。
上記処理により、配信要求元のクライアント端末16のディスプレイには、図3(A)に示すようにユーザIDの入力欄30Aとパスワードの入力欄30Bが設けられたログイン画面が表示される。このログイン画面がディスプレイに表示されると、確認作業者はクライアント端末の入力手段を操作し、入力欄30Aに自身のユーザIDを、入力欄30Bに自身のパスワードを各々入力する。ログイン画面に対してユーザID及びパスワードが入力されると、入力されたユーザID及びパスワードがクライアント端末16からログイン要求としてウェブサーバ12へ送信される。
クライアント端末16からログイン要求を受信した場合、ウェブサイト確認支援処理では、前述のステップ50の判定が否定されてステップ54へ移行し、クライアント端末16からログイン要求を受信したか否か判定する。この場合は判定が肯定されてステップ56へ移行し、クライアント端末16からログイン要求として受信したユーザID及びパスワードを認証テーブルと照合し、受信したユーザIDとパスワードの組み合わせが認証テーブルに登録されているか否かを確認するユーザ認証処理を行う。ステップ58では、ステップ56のユーザ認証処理の結果に基づき、受信したユーザIDとパスワードの組み合わせが認証テーブルに登録されていたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ60へ移行し、ログイン要求元のクライアント端末16に対しユーザ認証処理でエラーが発生したことを通知するエラー画面のデータを配信するエラー応答処理を行い、ウェブサイト確認支援処理を終了する。この場合、クライアント端末16のディスプレイにはエラー画面が表示される。
また、受信したユーザIDとパスワードの組み合わせが認証テーブルに登録されていた場合には、ステップ58の判定が肯定されてステップ62へ移行し、受信したユーザIDをを含んで構成され、ブラウザからクッキーのファイルとして認識されるファイルを生成し、生成したファイルをクライアント端末16のHDDの所定のディレクトリ(クライアント端末16の環境でブラウザによってクッキーのファイルが格納されるディレクトリ)に記憶させる。なお、上記のファイルはクライアント端末16を操作している確認作業者のユーザIDを識別するために用いられるファイル(詳細は後述)であり、以下ではユーザID識別用クッキーファイルと称する。
ステップ64では、受信したユーザIDと対応付けられて認証テーブルに登録されている権限情報を認証テーブルから読み出し、次のステップ66では、認証テーブルから読み出した権限情報に基づいて、クライアント端末16を操作している確認作業者が選択可能なプロジェクト(クライアント端末16を操作している確認作業者が対応する修正ファイルをウェブページとして確認する権限を有しているプロジェクト)を認識する。そしてステップ68では、認識したプロジェクトのプロジェクト名やリリース日等の情報をプロジェクト情報から取得し、例として図3(B)に示すように、ステップ66で認識したプロジェクトが選択可能プロジェクトとして一覧表示された選択可能プロジェクト一覧表示画面を生成し、生成した選択可能プロジェクト一覧表示画面のデータをクライアント端末16へ配信し、ウェブサイト確認支援処理を一旦終了する。これにより、クライアント端末16のディスプレイに選択可能プロジェクト一覧表示画面が表示される。なお、上述したステップ64〜ステップ68は請求項3に記載の複写手段に対応している。
図3(B)に示すように、選択可能プロジェクト一覧表示画面には、確認作業者が対応する修正ファイルをウェブページとして確認する権限を有している個々のプロジェクトについて、プロジェクト名やリリース日等の情報が各々表示されており、ウェブページとして表示するか否かを選択するための選択欄32も各々設けられている。なお、図3(B)では選択可能なプロジェクトが複数表示されている例を示しているが、クライアント端末16を操作している確認作業者が、単一のプロジェクト(例えば確認作業者自身が携わっているプロジェクト)についてのみ修正ファイルをウェブページとして確認する権限を有している場合には、単一のプロジェクトのみが表示されることになる。
クライアント端末16のディスプレイに選択可能プロジェクト一覧表示画面が表示されると、確認作業者はクライアント端末16の入力手段を介し、一覧表示されているプロジェクトのうち確認対象のプロジェクトの選択欄32をクリックする等の操作を行うことで、確認対象のプロジェクトを選択する操作を行う。なお、例として図3(B)では、一覧表示されているプロジェクト「XX」「XY」「XZ」のうちプロジェクト「XX」及びプロジェクト「XY」が確認対象として選択された状態を示している。選択可能プロジェクト一覧表示画面が表示されている状態で確認対象のプロジェクトが選択されると、選択されたプロジェクトのプロジェクトコードがクライアント端末16から選択情報としてウェブサーバ12へ送信される。
クライアント端末16から選択情報を受信した場合、ウェブサイト確認支援処理では、前述のステップ50,54の判定が各々否定されてステップ70へ移行し、クライアント端末16から選択情報を受信したか否か判定する。この場合は判定が肯定されてステップ72へ移行し、選択情報送信元のクライアント端末16のHDDの所定のディレクトリに記憶されているユーザID識別用クッキーファイルを参照することで、選択情報送信元のクライアント端末16を操作している確認作業者のユーザIDを認識する。ステップ74では、ステップ72で認識したユーザIDをキーにして第3記憶装置22に記憶されている確認用フォルダ内を検索することで、上記ユーザID、すなわち選択情報送信元のクライアント端末16を操作している確認作業者に対応する確認用のディレクトリが存在しているか否か判定する。
選択情報送信元のクライアント端末16を操作している確認作業者に対応する確認用のディレクトリが存在していなかった場合には、ステップ74の判定が否定されてステップ76へ移行し、第3記憶装置22に記憶されている確認用フォルダ内に、ステップ72で認識したユーザIDを付与した確認用のディレクトリを新たに生成し、ステップ80へ移行する。また、対応する確認用のディレクトリが既に存在していた場合はステップ74の判定が肯定されてステップ78へ移行し、今回の確認作業における確認対象のプロジェクトが前回の確認作業における確認対象のプロジェクトと相違している可能性があることを考慮し、上記確認用のディレクトリ内のデータを消去した後にステップ80へ移行する。
そしてステップ80では、クライアント端末16から受信した選択情報に含まれるプロジェクトコード(確認作業者によって確認対象として選択されたプロジェクトのプロジェクトコード)をキーにして修正ファイルDBを検索し、この検索によって抽出された全ての修正ファイル(上記のプロジェクトコードと対応付けて修正ファイルDBに記憶されている全ての修正ファイル)をステップ72で認識したユーザIDに対応する確認用のディレクトリに複写する。なお、クライアント端末16から受信した選択情報に複数のプロジェクトコードが含まれている場合、上記の検索・複写は複数のプロジェクトコードについて各々行われる。これにより、確認作業者によって確認対象として選択された各プロジェクトに対応する修正ファイルが、確認作業者に対応する確認用のディレクトリに全て複写されることになる。ステップ80の処理を行うと、ウェブサイト確認支援処理を一旦終了する。
なお、ステップ80の処理を行った後に、修正ファイルを反映したウェブページの配信が可能な状態になったことを通知する画面を、選択情報送信元のクライアント端末16のディスプレイに表示させる処理を行うようにしてもよい。上述したステップ72〜ステップ80は請求項1,2に記載の複写手段に対応している。
一方、クライアント端末16を操作している確認作業者は、選択可能プロジェクト一覧表示画面を介して確認対象のプロジェクトを選択した後に、特定ウェブサイトを構成する各ウェブページのうち確認対象のウェブページのURLを指定して当該ウェブページの配信をウェブサーバ12に要求する操作を行う。確認作業者によって上記操作が行われることで、確認対象のウェブページの配信を要求する情報がクライアント端末16から送信され、当該情報をウェブサーバ12が受信した場合、ウェブサイト確認支援処理では、ステップ50,54,70の判定が各々否定されてステップ82へ移行し、ウェブページ配信要求元のクライアント端末16のHDDの所定のディレクトリに記憶されているユーザID識別用クッキーファイルを参照することで、ウェブページ配信要求元のクライアント端末16を操作している確認作業者のユーザIDを認識する。
次のステップ84では、第3記憶装置22に記憶されている確認用フォルダ内の各々の確認用ディレクトリのうち、ステップ82で認識したユーザIDに対応する確認用のディレクトリに、配信が要求された確認対象のウェブページを構成する特定ファイルが修正ファイルとして記憶されているか否かを検索する。なお、クライアント端末16からの配信要求に応じてステップ84以下の処理を最初に実行するときには、上記の特定ファイルとしてURLが指定された確認対象のウェブページのHTMLファイルが検索される。次のステップ86では、ステップ84の検索によって特定ファイルが抽出されたか否かを判定する。
確認作業者が確認対象として選択したプロジェクトで上記の特定ファイルの修正ファイルが作成されていた場合には、ステップ84の検索によって特定ファイルが抽出されるので、ステップ86の判定が肯定されてステップ88へ移行し、上記の検索によって抽出された特定ファイル(先に認識したユーザIDに対応する確認用ディレクトリに記憶されている特定ファイルの修正ファイル)のデータを確認用ディレクトリから読み出した後にステップ92へ移行する。また、確認作業者が確認対象として選択したプロジェクトで上記の特定ファイルを修正(更新又は新規追加)対象としていなかった場合には、ステップ86の判定が否定されてステップ90へ移行し、第1記憶装置18に記憶されているウェブサイトDBから上記の特定ファイルのデータを読み出した後にステップ92へ移行する。
ステップ92では、配信が要求された確認対象のウェブページを構成する全てのファイルのデータの取得を完了したか否か判定する。この判定は、URLが指定された確認対象のウェブページのHTMLファイルを参照し、当該HTMLファイルにリンクが記述されている画像ファイルやスタイルシート等のファイルを全て抽出し、抽出した各ファイルのデータを全て取得したか否かを判断することによって実現できる。ステップ92の判定が否定された場合はステップ84に戻り、ステップ92の判定が肯定される迄ステップ84〜ステップ92を繰り返す。なお、このステップ84〜ステップ92は本発明に係る取得手段(詳しくは請求項2に記載の取得手段)に対応している。配信が要求された確認対象のウェブページを構成する全てのファイルのデータの取得を完了すると、ステップ92の判定が肯定されてステップ94へ移行し、上記処理で取得した確認対象のウェブページを構成する全てのファイルのデータに基づいて、確認作業者が確認対象として選択したプロジェクトで作成された修正ファイルが反映された確認対象ウェブページ(のデータ)をメモリ12B上で生成し、生成した確認対象ウェブページ(のデータ)をウェブページ要求元のクライアント端末16へ配信し、ウェブサイト確認支援処理を一旦終了する。なお、ステップ94は本発明に係る生成手段(詳しくは請求項2に記載の生成手段)に対応している。
上記処理により、クライアント端末16のディスプレイには、確認対象のウェブページとして、確認作業者が確認対象として選択したプロジェクトで作成された修正ファイルが反映されたウェブページが表示される。具体的には、例えば確認対象のウェブページ(ウェブサイトDBに記憶されている元のウェブページ)が、図4(A)に示すようにHTMLファイルA、画像ファイルB,Cから成るページであり、確認作業者Aが確認対象として選択したプロジェクトが画像ファイルBの修正ファイルを作成したプロジェクトであった場合、図4(B)に示すように、確認作業者Aに対応する確認用ディレクトリには修正ファイルDBから画像ファイルBの修正ファイルが複写される。このため、確認作業者Aが上記ウェブページの配信を要求した場合、クライアント端末16のディスプレイには、画像ファイルBが画像ファイルBの修正ファイルに置き換わったウェブページが表示される。
また、確認作業者Bが確認対象として選択したプロジェクトが画像ファイルCの修正ファイルを作成したプロジェクトであった場合、図4(B)に示すように、確認作業者Bに対応する確認用ディレクトリには修正ファイルDBから画像ファイルCの修正ファイルが複写される。このため、確認作業者Bが上記ウェブページの配信を要求した場合、クライアント端末16のディスプレイには、画像ファイルCが画像ファイルCの修正ファイルに置き換わったウェブページが表示される。更に、確認作業者Cが確認対象として選択したプロジェクトが、HTMLファイルAの修正ファイルを作成すると共に、このHTMLファイルAの修正ファイルでリンクが追記された画像ファイルDを作成したプロジェクトであった場合、図4(B)に示すように、確認作業者Cに対応する確認用ディレクトリには修正ファイルDBからHTMLファイルA及び画像ファイルDの修正ファイルが複写される。このため、確認作業者Cが上記ウェブページの配信を要求した場合、クライアント端末16のディスプレイには、画像ファイルDが追加されたウェブページが表示される。
なお、図示は省略するが、確認作業者A〜Cが確認対象として選択した各プロジェクトをウェブページとして確認する権限を有する確認作業者Dが存在しており、当該確認作業者Dが上記各プロジェクトを確認対象として各々選択した場合、ウェブサーバ12が前記各プロジェクトのプロジェクトコードを各々含む選択情報をクライアント端末16から受信することで、確認作業者Dに対応する確認用ディレクトリには、各プロジェクトコードの何れかと対応付けて修正ファイルDBに記憶されている全ての修正ファイル、すなわちHTMLファイルA、画像ファイルB〜Dの修正ファイルが修正ファイルDBから各々複写される。そして確認作業者Dが上記ウェブページの配信を要求したとすると、クライアント端末16のディスプレイには、画像ファイルDが追加されると共に画像ファイルB,Cが各々修正ファイルに置き換わったウェブページが表示されることになる。
また、個々の確認作業者による確認作業では、通常、複数のウェブページが確認されるが、クライアント端末16のディスプレイに表示された或るウェブページの確認を終えた確認作業者により、確認対象の別のウェブページのURLを指定して当該ウェブページの配信をウェブサーバ12に要求する操作が行われた場合には、上述したステップ82〜ステップ94の処理が再度行われることで、確認作業者が確認対象として選択したプロジェクトで作成された修正ファイルが反映された別のウェブページがクライアント端末16のディスプレイに表示される。同一の確認作業者から、既に生成・配信したウェブページと異なる別のウェブページの配信が要求された場合、当該確認作業者が確認対象として選択したプロジェクトに対応する修正ファイルは、前記確認作業者に対応する確認用のディレクトリに既に複写されているので、修正ファイルDBに対して修正ファイルを検索して確認用ファイルに複写する処理(ステップ80)を再度行う必要はなく、修正ファイルDBに対するアクセスの頻度を低減できると共に、ウェブサーバ12に加わる負荷も軽減することができる。
また、クライアント端末16を介して確認作業者からウェブページの配信が要求される毎に実行されるステップ82〜ステップ94の処理では、ウェブサイトDBを記憶する第1記憶装置18及び修正ファイルDBを記憶する第2記憶装置20に対し、単にデータを読み出すのみでデータの書き替え等を行わないので、或る確認作業者からの要求に応じて、当該確認作業者が確認対象として選択したプロジェクトに対応する修正ファイルを反映したウェブページを生成・配信することで、当該ウェブページがクライアント端末16のディスプレイに表示されている状態で、別の確認作業者により確認対象として別のプロジェクトが選択されてウェブページの配信が要求された場合にも、要求されたウェブページ(別の確認作業者が確認対象として選択したプロジェクトに対応する修正ファイルを反映したウェブページ)を生成・配信することができる。従って、複数の確認作業者が、互いに異なるプロジェクトに対応する修正ファイルを反映したウェブページを確認する確認作業を並列に行うことができる。
このように本実施形態では、複数の確認作業者が、互いに異なるプロジェクトに対応する修正ファイルを反映したウェブページを確認する確認作業を並列に行えるようにすることを、作成したプロジェクトやリリース時期(特定ウェブサイトへの反映時期)が互いに異なる修正ファイルを反映させた複数の特定ウェブサイトの全量データを複数の記憶媒体に記憶させておくことなく実現することができ、ウェブサイト確認支援システム10の構成を簡単にすることができる。
また、上記では本発明に係る管理情報としてプロジェクトコードを適用した態様を例に説明したが、これに限定されるものではなく、例えば個々の修正ファイルのリリース時期(特定ウェブサイトへの反映時期)等の他の情報を適用してもよい。