JP4219528B2 - 建設機械の伸縮アームのガイド構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、建設機械の伸縮アームのガイド構造に関するもので、特に、外アームとこれに摺動自在に嵌挿された内アームとを備えた伸縮アームの摺動部におけるガイドシューの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
バックホー作業やショベル作業における土砂の掘削深さや搬送可能領域を大きくする目的で、バケットアームを伸縮可能としたパワーショベルが提供されている。図1は、本願出願人が実開昭63−151552号公報で提案した伸縮可能なバケットアームの構造を示した図で、21はパワーショベルの車体側アーム、22は車体側アームの先端にピン23により枢着された伸縮式のバケットアームであり、当該バケットアーム22は、ボックス構造の外アーム24と該外アームに摺動自在に嵌装されたボックス構造の内アーム25とを備えている。
【0003】
26はバケットアーム22を揺動させるシリンダ、27はヘッド側端部が外アーム24に連結されロッド先端が内アーム25に連結されたアーム伸縮シリンダ、28はヘッド側が内アーム25に連結されロッド37の先端が後述する連結リンクの延長端36に連結されたバケット操作シリンダである。
【0004】
内アーム25の先端にはアームの下方(車体側)に偏倚して延びる支持ブラケット29が設けられており、当該ブラケットの先端に支点ピン30でバケット31が枢着されている。32は当該支点ピンよりアームの基端側の位置に枢支されたレバーリンク、33は当該レバーリンクの先端に設けられた連結ピン35とバケット31の背面に設けられた操作ピン34とを連結している連結リンクであり、当該連結リンク33は連結ピン35を越えて延長され、その延長端36にバケット操作シリンダ28のロッド37が枢着ピン38で連結されている。
【0005】
39はシリンダ27の油圧配管、40はシリンダ28の油圧配管であり、油圧配管40には内アーム25の最長移動距離に見合う長さの油圧ホース41が介装されている。
【0006】
外アーム24の先端内側には内アーム25の外面に摺接するガイドシュー42が装着されており、内アーム25の基端外側に外アーム24の内面に摺接するガイドシュー43が装着されている。内アーム25は、これらのガイドシュー42、43を介して外アーム24に嵌装されており、アーム伸縮シリンダ27のヘッド側に圧油を供給することにより、外アーム24から繰り出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
作業の際に必要となるアーム長さに応じて、内アーム25を外アーム24内で円滑に伸縮できるようにするためには、ガイドシュー42、43の摺接面が滑らかに滑動する必要がある。一方、バケット31で掘削作業等を行うときは、作業反力がガイドシュー42、43を介して内アーム25から外アーム24へと伝達されるので、ガイドシュー42、43の摺接面は、強大でかつ衝撃的な掘削反力を受けるのに十分な強度を有することが必要である。
【0008】
一般に摺接面に滑らかな滑動性と衝撃的な重荷重に耐える強度とを両立させることは困難である上、建設機械の伸縮アームは、溶接構造物であるため、ガイドシュー42、43のガイド面となる外アーム24の内面及び内アーム25の外面は、ある程度の凹凸があり、旋盤のベッドのような平滑度を期待することは不可能である。そのため、ガイドシュー42、43に十分な強度を持たせようとすると、アームの伸縮時の円滑さが阻害され、逆に伸縮時の円滑性を優先させると、掘削時の作業反力によってガイドシュー42、43が損傷を受けやすいという問題が生ずる。
【0009】
この発明は、アームの伸縮時には円滑な滑動性が得られ、一方、掘削作業時などの衝撃的な重荷重に対しても十分な強度と耐久性とを備えた簡単な構造のガイド構造を得ることを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明のガイド構造では、外アーム24の内面または内アーム25の外面に摺接するガイドシュー42、43を硬度及び耐力の大きな金属、セラミック等の高強度材と、鋼板に対する摩擦係数の小さな合成樹脂や軸受材等の低摩擦材との複合構造としている。すなわちこの発明では、伸縮アームのガイドシュー42、43を鋼材等の高強度材で製作された受座52と、受座の摺接面(当接面)に突出する方向に付勢された合成樹脂や軸受材等の低摩擦材からなるシュー53とで構成している。
【0011】
実用的な構造では、受座52にその当接面と直交する保持孔51を設け、この保持孔51にシュー自身の材質が有する弾性回復力によりまたは皿ばね54などの付勢部材の弾性回復力によって、受座の当接面61からわずかに突出するように付勢されたシュー53を前記保持孔51に嵌挿して設ける。
【0012】
シュー53を付勢する付勢力は、バケット31やアーム25の自重によってはシュー53が没入せず、掘削等による大きな荷重が加わったときに、シュー53の摺接面60が受座の当接面61と同一面となるまでシュー53が縮退して、作業反力が受座の当接面61を介して伝達される程度の強度に設定する。付勢部材として皿ばね54を用いれば、小さなスペースで上記のような付勢力が得られ、皿ばね自体の強度や耐久性も十分である。
【0013】
上記構造によれば、アームの伸縮時には合成樹脂ないし軸受材で製作された摩擦係数の小さなシュー53の摺接面60が外アーム24の内面または内アーム25の外面に摺接して、内アーム25の円滑な伸縮が保証され、また掘削時等の作業時に大きな作業反力が加わったときは、受座52の当接面61が外アーム24の内面または内アーム25の外面に直接当接して、当該反力が伝達されるので、シュー53に過大な力が作用することがなく、作業反力によるシューの損傷を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし7に示す実施例を参照して、この発明の実施の形態を説明する。この実施例の外アーム24及び内アーム25は、図2、3に示すように、左右対称な不等辺六角形断面で、幅狭い上面と幅広い下面と上向きに傾斜した幅広い側面上部と下向きに傾斜した幅狭い側面下部とを備えている。
【0015】
ガイドシュー42及び43は、上記六角形断面の上面と両側の下部側面との三箇所に装着されている。外アーム先端のガイドシュー42は、図2に示すように、その摺接面を内側に向けて装着されており、内アーム基端のガイドシュー43は、図3に示すように、摺接面を外側に向けて装着されている。
【0016】
各ガイドシュー42、43は、図4ないし7に示すように、複数個の保持孔51を設けた矩形平板状の鋼材からなる受座52と、保持孔51に嵌挿された合成樹脂性のシュー53と、シューの奥端に配置された皿ばね54と、この皿ばねを保持するピン55を有するスペーサ56と、蓋板57とで形成されている。
【0017】
受座52はボルト58で外アームまたは内アームに固定されており、保持孔51は、外アームまたは内アームを貫通している。蓋板57はこの貫通孔を塞ぐようにボルト59で受座52に締結されている。蓋板57の内面には、保持孔51の延長部分に浅い凹所が設けられており、スペーサ56はこの凹所に嵌挿されている。保持孔51に挿入された合成樹脂性のシュー53とスペーサ56との間に皿ばね54が介在しており、スペーサのピン55が皿ばねの中心孔をガイドしている。
【0018】
皿ばね54はシュー53を保持孔51から押し出す方向に付勢しており、シューの先端の摺接面60は、皿ばね54の付勢力により受座52の表面(当接面)61からわずかに突出している。皿バネの付勢力の調整は、スペーサ56の厚さを現物合わせで加工すること、あるいはスペーサ56と蓋板57との間に薄いスペーサ板を適当に挿入すること等によって調整できる。
【0019】
アームの上面に配置されたガイドシュー42、43には、上記構造のシュー53が二列にして6個配置されており、下部側面のガイドシュー42、43には同様な構造のシュー53が一列にして3個配置されている。そして、これらのガイドシュー42、43を配置した部分の上部側面には、シューを備えない補助受板62が配置されている。この補助受板62は、アームに大きなねじれ力が作用したときに、そのねじれ力を受けるために設けたものであり、アーム伸縮時にはそのようなねじれ力が作用することがないから、シューが設けられていないのである。
【0020】
上記構造のガイドシュー42、43を備えたアームは、伸縮時には皿ばね54の付勢力によってシューの摺接面60が受座の当接面61よりわずかに突出して外アーム24と内アーム25との間の滑らかな滑動を保証する。一方、作業時に大きな作業反力が作用したときは、この作業反力によって皿ばね54が弾性変形して、シューの摺接面60が受座の当接面61と一致するまでシュー53が押込まれる。この状態で内アーム25の衝撃的な作業反力は受座の当接面61を介して外アーム24に伝達される。
【0021】
従ってシュー53に衝撃的な強大な作業反力が作用するのを避けることができ、シュー53の損傷を防止できる。大きな作業反力が作用している状態でアームの伸縮が行われることがないから、上記この発明の構造により、伸縮時の滑らかな滑動性と作業反力に対する強度及び耐久性とが共に達成されるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のガイドシューを含む伸縮バケットアームの断面側面図
【図2】図1の外アーム先端のガイドシュー部分の断面図
【図3】図1の内アーム基端のガイドシュー部分の断面図
【図4】図2のアームの上面の要部平面図
【図5】図4のA−A断面図
【図6】図3のB矢視面の平面図
【図7】図6のA−A断面図
【符号の説明】
24 外アーム
25 内アーム
27 伸縮シリンダ
42 ガイドシュー
43 ガイドシュー
52 受座
53 シュー
60 摺擦面
61 当接面
62 補助受板
Claims (2)
- 先端内側に内アーム(25)の外面に摺接するガイドシュー(42)を備えたボックス構造の外アーム(24)と、基端外側に外アーム(24)の内面に摺接するガイドシュー(43)を備えて外アーム(24)に嵌装されたボックス構造の内アーム(25)と、内アーム(25)を外アーム(24)内で伸縮させるアーム伸縮シリンダ(27)とを備えた建設機械の伸縮アームのガイド構造において、
前記ガイドシュー(42,43)が、高強度材からなる受座(52)と、この受座に設けた凹所ないし保持孔(51)に嵌挿された低摩擦材からなるシュー(53)とを備え、シュー(53)は大きな作業反力が作用したときに、その摺接面(60)と受座の当接面(61)とが同一面となる付勢力で前記当接面(61)から突出する方向に付勢されていることを特徴とする、建設機械の伸縮アームのガイド構造。 - 外アーム(24)及び内アーム(25)が左右対称な不等辺六角形断面を備え、高強度材からなる受座(52)と低摩擦材からなるシュー(53)とを備えたガイドシュー(42,43)は、前記六角形の一つおきの辺の部分をガイドするべく左右対称な位置に配置されており、かつ当該ガイドシューでガイドされない傾斜した辺の部分を案内する左右で一対の金属ガイド(62)が左右対称に配置されていることを特徴とする、請求項1記載の伸縮アームのガイド構造。
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